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Title : S/RES/1846 : The situation in Somalia

安保理決議第1846号
ソマリア情勢に関する決議

採択日:2008/12/02
会合:第6026回会合
投票:全会一致
プレスリリース:SC/9514

安全保障理事会は、

 ソマリア情勢に関する過去の決議、特に第1814号(2008)・第1816号(2008)・第1838号(2008)を想起し、
 船舶に対する海賊行為及び武装強盗により引き起こされる同国への迅速かつ安全で効果的な人道支援の提供・商用海路の安全・国際航海への脅威を強く非難し、  船舶に対する海賊行為及び武装強盗により同国への迅速かつ安全で効果的な人道支援、国際航海及び商用海路の安全、国際法を遵守しつつ活動する漁船を含む他の脆弱な船舶がさらされている脅威に深い懸念を継続し、
 同国の主権・領土保全・政治的独立・統一の尊重を再確認し、
 さらに、海賊行為及び武装強盗その他の海洋での行為と戦うための法的枠組みを設定する1982年12月10日の海洋法に関する国際連合条約(the United Nations Convention on the Law of the Sea of 10 December 1982;以下「同条約」と記す)により示された国際法を再確認し、
 同国の危機的状況、海賊を阻止し同国領海内及び同国沖公海上の国際航路を巡回し安全を保証することに関する暫定連邦政府(TFG; the Transitional Federal Government)の能力の欠如を考慮し、
 安全保障理事会に対し支援への暫定連邦政府の謝意を示し、同国沖における海賊行為及び武装強盗と戦うために各国及び地域機関との協働を検討する暫定連邦政府の意思を表明する2008年9月1日付国際連合事務総長宛ソマリア大統領書簡並びに決議第1816号(2008)の条項で更新された暫定連邦政府の要請を伝える2008年11月20日付書簡、安全保障理事会がミッションの任期を12か月更新する前に示された常任代表の11月20日付要請を含む、同国沖における海賊に対処するために国際支援を求める暫定政府からの要請に留意し、
 さらに、同国沿岸及び同国沖における海賊行為及び武装強盗との戦いにおいて暫定連邦政府と協力する諸国に対し事前に報告する事務総長宛暫定連邦政府書簡並びに第1816号(2008)第7・第12パラグラフにおいて要請されたように他の加盟国から安全保障理事会に各国の活動を報告する書簡に留意し、協力する諸国に対し、暫定連邦政府により事務総長宛に事前に提供について、それぞれの努力を継続することを奨励し、
 世界食糧計画(WFP)の同国への海上輸送の長期にわたる安全の保証への決意を再び表明し、決議第1838号(2008)において、(WFPの)海上輸送船保護のために2007年11月以降にいくつかの加盟国が為した貢献並びに同国沖でいくつかの欧州連合加盟国により為された捜査・保護活動支援のために協力部隊が欧州連合により結成されたこと、決議第1814号(2008)・第1816号(2008)履行の観点から為されたその他の国際的・国家的提案を賞賛したことを想起し、
 同国内の平和と安定・国家機関の強化・経済的社会的発展・人権の尊重・法の支配が同国沖海上における海賊及び武装強盗の根絶の条件創出のために必要であることを強調し、
 暫定連邦政府とソマリア再解放同盟(the Alliance for the Re-Liberation of Somalia)との間で平和・和解協定(ジブチ協定)が2008年8月19日に署名されたこと並びに2008年10月26日に合同停戦合意に署名されたことを歓迎し、ジブチ協定は国際連合に国際安定化部隊の派遣を承認していることに留意し、さらにこの観点から同国に関する2008年11月17日付事務総長報告をその勧告も含め留意し、
 モガディシュ港を通じた人道支援配布の促進においてアフリカ連合ソマリアミッション(AMISOM)が早足した主要な役割並びにAMISOMが同国における永続的平和と安定という目標に向けて為した貢献を賞賛し、特にウガンダ・ブルンジ・ソマリア各政府の重要な貢献を認識し、
 同国沖における海賊行為及び武装強盗との戦いでの国際協力を促進する方法を検討し、国際社会がこれらの努力を支援するために固有の権限及び利用できるツールを保証するための2008年12月の安全保障理事会の閣僚級会議の実施を歓迎し、
 同国領海内及び同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗事件は同国の情勢を悪化させ、当該地域における国際平和と安全に対する脅威であると見なし、
 国際連合憲章第7章の下に行動し、

  1. ソマリア領海内及び同国沖公海上における船舶に対するあらゆる海賊行為及び武装強盗への非難を繰り返し強調する。
  2. 2008年11月20日付ソマリア監視グループ報告における身代金の高騰が同国沖における海賊行為を活発化させているとの指摘に懸念を表明する。
  3. 海運業及び海上での海賊行為及び武装強盗を防止し抑制使用とする政府に対する指針と勧告を更新し、この指針をあらゆる加盟国及び同国沖で活動する国際海運社会に可及的速やかに実行可能としようとする国際海事機関(IMO)の努力を歓迎する。
  4. 各国に対し、海運業・保険業・IMOと協力し、自国旗を掲げる船舶に同国沖航行時に攻撃またはその脅威にさらされた場合の回避・防衛に関する適切な助言・指針を与えることを要請する。
  5. 各国家及びIMOを含む関連機関に対し、同国沖海上及び近隣沿岸における海賊行為及び武装強盗と戦うことを含む沿岸・海上の安全確保のためにこれらの国家の能力を拡大する要請に従った、同国及び近隣沿岸諸国へ技術的に支援することを要請する。
  6. 決議第1814号(2008)・第1816号(2008)・第1838号(2008)に従い同国沖の海賊と戦うためのカナダ・デンマーク・フランス・インド・オランダ・ロシア連邦・スペイン・英国・合衆国、地域機関・国際機関によるイニシアティブ、WFP船舶の護衛を含む同国沖の海賊と戦うための北大西洋条約機構(NATO)による決定、特に同国への人道支援物資を運ぶWFP海上輸送船及び他の脆弱な船舶を保護し、同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗の活動を制圧するために2008年12月から12か月海軍を展開するとの2008年11月10日付のEUの決定を歓迎する。
  7. 各国及び地域機関に対し、2国間チャンネルまたは国際連合を通した情報共有により、相互・IMO・国際船舶社会・船舶の国籍を有する国家・暫定連邦政府と協力し、同国沖海上における海賊行為及び武装強盗の活動を阻止する努力を調整することを要請する。
  8. 事務総長に対し同国に対するWFPの海上輸送の長期にわたる安全及び国際連合に対する可能な調整と指導力を含み、本決議採択後遅くとも3か月以内に同国沖における国際航海の長期にわたる安全を確保する方途について報告することを要請し、この観点から加盟国及び地域機関に対し同国沖における海賊行為及び武装強盗に対抗するために再結集することを要請する。
  9. そのような能力のある各国及び地域機関に対し、特に本決議及び関連する国際法に従い、海軍艦船及び空軍機の展開並びに同国沖で海賊行為及び武装強盗に組みすると疑わしき船舶・艦船・武器及び関連物資の没収または処分を通じて同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗との戦いに積極的に参加することを要請する。
  10. 本決議採択後12ヶ月の期間は、同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗との戦いにおいて暫定連邦政府と協力する各国及び地域機関は、暫定政府により事前に事務総長に報告した上で以下のことを行うことができることを決定する。
    1. 関連する国際法の下で海賊に関し公海上で許されている行為と矛盾しない方法で、海上における海賊行為及び武装強盗を制圧する目的のために同国領海内に入ること。
    2. 関連する国際法の下で海賊に関し公海上で許されている行為と矛盾しない方法で、同国領海内で海上における海賊行為及び武装強盗を制圧するために必要なあらゆる措置を講じること。
  11. 本決議による承認は同国の情勢に関してのみ適用され、他の情勢に関する、本条約下での権利または義務を含む、国際法の下での加盟国の権利・義務・責任に影響を与えるものではないことを確認し、特に本決議は慣例的な国際法の確立を求めるものではないことを強調し、 さらに暫定連邦政府による承諾を伝える11月20日付書簡の受領によってこの承認は提供されることを確認する。
  12. 決議第733号(1992)第5パラグラフにより導入され決議第1425号(2002)第1・第2パラグラフによりさらに詳細化された措置は、上記第5パラグラフにおいて設定された目的に対してのみ、それらの措置の例外として、決議第1772号(2007)第11パラグラフ (b) ・第12パラグラフにおいて設定された手続きに従い同国への技術的支援の供給には適用されないことを確認する。
  13. 第10パラグラフにおける承認に従い為される活動は第3国の船舶の無害通航の拒否や権利の阻害には実際の影響を与えないことを保証するために適切な措置を講じることを要請する。
  14. あらゆる国家特に船舶の国籍を持つ国家、港湾を持つ国家、沿岸国家、海賊行為及び武装強盗の犠牲者及び加害者の国籍を持つ国家、その他国際法・国内法の下で関連する司法権を有する国家に対し、国際人権法を含む適用可能な国際法に従い、司法権の決定、同国沖における海賊行為及び武装強盗に責任ある者の捜査及び追訴に協力すること並びに被害者・証人・本決議の下での活動の結果として拘束された者のような司法権の及ぶまたは管理下にある個人に関する物質的支援活動の提供、その他の行動により支援することを要請する。
  15. 1998年の海上航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約(the 1988 Convention for the Suppression of Unlawful Acts Against the Safety of Maritime Navigation;SUA条約)は刑事犯罪を行う勢力に対し司直の手を伸ばし、力の行使またはいかなる形態の威嚇によって船舶を強奪または制御を奪った犯人またはそう疑われる者に責任を負わせることに留意し、SUA条約参加国に対し、条約の下での義務を全面的に履行し、事務総長及びIMOと協力して同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗の犯人と思われる個人の追訴を行う司法的能力を構築することを要請する。
  16. 暫定連邦政府に協力する各国及び地域機関に対し、上記第10パラグラフにおいて定められた権限の行使の下に為された行為の進展状況について9か月以内に安全保障理事会及び事務総長に報告することを要請する。
  17. 事務総長に対し、本決議採択後11か月以内に同国領海内及び同国沖公海上における海賊行為及び武装強盗の情勢に関し、安全保障理事会に報告することを要請する。
  18. IMO事務局長に対し、既存の2国間及び地域協力協定を十分に考慮し、海賊行為及び武装強盗に関する情勢についてあらゆる関連する沿岸国の合意により注意を喚起するに値う事案を、安全保障理事会に説明することを要請する。
  19. 暫定連邦政府の要請に従い、適宜情勢を検討し、上記第10パラグラフにおいて提示された権限を追加的期間の間更新する意図を表明する。
  20. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

分野:
地域:S/RES/1844ソマリア情勢S/RES/1851
採択順:S/RES/1845S/RES/1847
Updated : 2009/01/23