Location : Home > SC Resolutions > 2008
Title : S/RES/1807 : The situation concerning the Democratic Republic of the Congo

安保理決議第1807号
コンゴ民主共和国情勢に関する決議

採択日:2008/03/31
会合:第5861回会合
投票:全会一致
プレスリリース:SC/9289

安全保障理事会は、

 コンゴ民主共和国に関する過去の決議、特に決議第1794号(2007)及び議長声明を想起し、
 同国及び当該地域諸国の主権・領土保全・政治的独立の尊重への責務を再確認し、
 地域全体の不安定情勢を醸している同国東部、特に北キブ州・南キブ州・イトゥリ地区における武装集団及び民兵の存在に関し深刻な懸念を繰り返し強調し、
 法の支配・人権・国際人道法を尊重し、領土内の安全の確保と文民の保護に対する同国政府の第一の責任を強調し、
 2007年11月9日にナイロビで調印されたコンゴ民主共和国政府・ルワンダ共和国政府の合同コミュニケ並びに大湖地域における永続的な平和と安定を回復するための大きな一歩となる2008年1月6日から23日までゴマで開催された南北キブにおける平和・安全・発展会議(the Conference for Peace, Security and Development in North and South Kivu)の結論を想起し、その全面的履行を期待し、
 決議第1804号(2008)並びにコンゴ民主共和国内で活動するルワンダ人武装集団がさらなる遅滞なく無条件で武装解除する要請を想起し、
 同国の長期にわたる安定化のために、保安部門改革の緊急の実行及び必要に応じて同国及び外国武装集団の武装解除・復員・帰還・再定住・社会復帰の重要性を繰り返し強調し、この観点からキンシャサにおいて2008年2月24日・25日に開催された保安部門改革に関する円卓会議を歓迎し、
 決議第1771号(2007)に基づき設置された同国に関する専門家グループ(以下「専門家グループ」と記す)最終報告(S/2008/43)に留意し、
 同国への及び同国内での継続的な武器の違法な流れを非難し、武器禁輸及びその他同国に関連する決議において採択された措置の履行の緊密な監視を継続する決定を宣言し、
 決議第1533号(2004)に基づき設置された委員会(以下「委員会」と記す)・専門家グループ・国際連合コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)・その他当該地域における国際連合事務所及びミッションの、それぞれの任務の範囲内における、当該地域政府との改善された情報の交換は武器禁輸の対象となる非政府組織及び個人への武器輸送の防止に貢献することを強調し、
 天然資源の違法搾取・それらの資源の違法取引と武器の蔓延と流通の関係はアフリカの大湖地域における紛争を刺激し、情勢を悪化させるものであると認識し、
 決議第1612号(2005)及び過去の子どもと武力紛争に関する決議を想起し、同国における戦闘において適用可能な国際法に違反して子どもを対象とした徴用・利用を強く非難し、
 女性・平和と安全に関する決議第1325号(2000)を想起し、継続する暴力、特に同国内における女性に向けられた性的暴力を強く非難し、
 同国における司法監督の改革の緊急な支援提供の継続を資金提供国に要請し、
 決議第1493号第20パラグラフにより導入され決議第1596号第1パラグラフで修正・拡張された武器禁輸措置を想起し、
 決議第1596号第6・第7・第10パラグラフにより導入された輸送に関する措置を想起し、
 決議第1596号第13・第15パラグラフ及び決議第1649号第2パラグラフ、決議第1698号第13パラグラフにより導入された金融・渡航に関する措置を想起し、
 同国の情勢を引き続き当該地域における国際平和と安全に対する脅威であると見なし、
 国際連合憲章第7章の下に行動し、

  1. 2008年12月31日に終了する期間中は、あらゆる国家は同国領土内で活動するあらゆる非政府組織及び個人に対し、直接間接を問わず、自国領土内または自国民または自国の艦船及び航空機を用いた、武器または関連物資の供給・販売・譲渡並びに資金貸し付け及び金融支援を含む軍事活動に関連する支援・助言または訓練の提供を防止するために必要な措置を講じることを決定する。
  2. かつて決議第1493号第20パラグラフ及び決議第1596号第1パラグラフにおいて導入され、上記第1パラグラフにおいて更新された武器に関する措置は、同国政府に対する武器及び関連物資の供給・販売・譲渡並びに,軍事活動に関連する支援・助言または訓練の提供には適用されないことを決定する。
  3. 上記第1パラグラフの措置は以下には適用されないことを決定する。
    1. 国際連合コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)による使用またはそれへの支援にのみ用いられる武器及び関連物資の供給・技術訓練と支援。
    2. 同国に一時的に入国する国際連合要員・メディア代表・人道支援活動者用に貸与される防弾チョッキ・軍用ヘルメットを含む防護服。
    3. 人道的または防護的利用にのみ用いられる非致死性軍事品の提供並びに関連技術支援・訓練の提供。ただし下記第5パラグラフに従い前もって委員会に告知されるものとする。
  4. 決議第1596号第4パラグラフ及び決議第1771号第4パラグラフにおいて設定された義務を終了させることを決定する。
  5. 上記第1パラグラフに言及された期間中は、あらゆる国家は同国への武器及び関連物資へのいかなる輸送または同国における軍事活動へのいかなる支援・助言・訓練も、上記第3パラグラフ(a)(b)の場合を除き、前もって委員会に告知することを決定し、必要に応じ最終利用者・搬入の申請日・運搬の行程を含むあらゆる関連情報を含む重要性を強調する。
  6. 第1パラグラフにおいて言及された期日に終了する期間中は、当該地域のあらゆる政府、特に同国政府及びイトゥリ・キブ地区に接する国家の政府は以下の必要な措置を講じることを決定する。
    1. 特に航空機の文書の妥当性とパイロットのライセンスの確認を行うことにより、1944年12月7日にシカゴで調印された国際民間航空条約(the Convention on International Civil Aviation)に従った航空機の運行を確保すること。
    2. この観点から、特に偽造または期限切れの文書に関し委員会に告知することにより、各国領土内で同条約または国際民間航空機関(ICAO; the International Civil Aviation Organisation)により設定された規格に適合しない航空機の各国領土内における運行は即時禁止すること。
    3. 各国領土内のあらゆる軍民の空港・飛行場において上記第1パラグラフにより導入された措置に矛盾する目的のためには使用させないこと。;
  7. 決議第1596号第7パラグラフに従い、当該地域の各政府、特にイトゥリ地区・キブ地区に接する国家の政府・同国政府は各国領土内に端を発し同国に影響を与えた戦闘、同国に端を発し各国領土内に影響を与えた戦闘に関するあらゆる情報を委員会及び専門家グループによる見直しのために登録を行わなければならないことを想起する。
  8. 第1パラグラフにおいて言及された期日に終了する期間、同国政府並びにイトゥリ地区・キブ地区に接する国家の政府は以下の必要な措置を講じることを決定する。
    1. イトゥリ地区・キブ地区と近隣諸国との国境における税関検査を強化すること。
    2. 各国領土におけるあらゆる移動手段は上記第1パラグラフに従い加盟国によって採られた措置の違反に利用されないよう保証し、そのような行為があった場合には委員会に報告すること。
  9. 上記第1パラグラフに示された措置の実施期間中は、あらゆる国家は下記第13パラグラフに従い委員会によって指定されたあらゆる個人の領土内への入国及び通過を防止するための必要な措置を講じることを決定する。ただし、その国籍をもつ領土への入国を拒絶する義務を要請するものではない。
  10. 上記第9パラグラフにより導入された措置は以下の場合には適用されないことを決定する。
    1. 人道的必要・宗教的義務を含み、渡航が現場でケースバイケースで予め必要と委員会によって決定された場合。
    2. 委員会がその例外を安全保障理事会決議の目的、すなわち同国における平和と国民和解・当該地域の安定に適うとみなした場合。
    3. 自国の領土に帰還するための通過または人権・国際人道法の重大な蹂躙の犯人を裁判にかけるための努力に参加している個人の通過で、ケースバイケースで予め必要と委員会によって決定された場合。
  11. 上記第1パラグラフで言及された措置の実施期間中は、あらゆる国家は、本決議採択後、各領土内にある、直接的・間接的にかかわらず下記第13パラグラフにおいて委員会に指定された個人または組織によって所有または管理されている、または、直接的・間接的にかかわらず、彼らの利益のためまたはその指示に従って活動している組織により所有または管理されている基金・その他の金融資産・経済資源を即時に凍結することを決定する。さらにあらゆる国家はそれらの個人または組織の利益になるような基金・その他の金融資産・経済資源を自国領土内のいかなる個人にも利用させないよう保証することを決定する。
  12. 上記第11パラグラフの条項は下記の基金・その他の金融資産・経済資源には適用されないことを決定する。
    1. 食料品・家賃・住宅ローン・薬品・医療・税金・保険料・公共料金の支払いを含み、妥当な専門家への支払い及び司法サービスの準備に関連して必要となる出費の返済または凍結基金またはその他の金融資産・経済資源の維持管理料など関連諸国により必要とみなされた基本支出で、関連諸国により委員会に必要に応じてその基金・その他の金融資産・経済資源を利用する承認を得るために報告され、4作業日以内に否定的な判断が委員会によってなされない場合。
    2. 関連諸国が必要とみなした特別支出で、関連諸国から委員会に報告され、承認された場合。
    3. 現在の決議の日付に先立ち有効となった先取権または判決があり、その先取権または判決の弁済のために基金またはその他の金融資産・経済資源を利用する場合に、司法的・行政的または仲裁先取権または判決は下記第13パラグラフに従い委員会により指定された個人または組織の利益にならないと関連する国家が決定し、関連諸国から委員会に報告された場合。
  13. 上記第9・第11パラグラフの条項は、以下の個人、必要に応じて組織に適用されることを決定する。
    1. 上記第1パラグラフに従い加盟国により採られた措置に違反する行動をとる個人または組織
    2. 所属する兵士の武装解除・自発的帰還または再定住を阻害する同国内で活動する外国武装集団の政治的・軍事的指導者
    3. 同国外部から支援を受け、兵士の武装解除・復員・社会復帰プロセスへの参加を阻害するコンゴ人民兵組織の政治的・軍事的指導者
    4. 適用可能な国際法に違反し、武力紛争における子ども兵士の徴用及び利用を行う同国内で活動する政治的・軍事的指導者
    5. 殺害・障害化・性的暴力・虐待・強制退去を含む武力紛争における子どもまたは女性を狙った、国際法に対する深刻な違反行動を行う同国内で活動する個人
  14. 第1パラグラフにおいて言及された期日に終了する期間中は、上記第9・第11パラグラフにおける措置は、別途委員会が定めるまで継続して既に決議第1596号第13・第15パラグラフ及び第1649号第2パラグラフ・決議第1698号第13パラグラフにおいて指定された個人または組織に適用されることを決定する。
  15. 本決議採択後、委員会は以下の活動委任内容を遂行することを決定する。
    1. あらゆる国家、特に当該地域諸国から上記第1・第6・第8・第9・第11パラグラフにより導入された措置を効果的に履行し、決議第1493号第18・第24パラグラフを遵守するためにとられた措置に関する情報を収集し、関連する問題の討議のために委員会の要請があったときには委員会と協議するために代表を送る機会を提供することを含む、有用とみなした情報はさらに詳細な情報を提供するよう要請すること。
    2. 上記第1パラグラフにより導入された措置への違反の疑いに関する情報並びにそのような違反に関与したと報告された個人及び組織をどのような運搬手段を利用したかも含めて可能な限り特定し、コンゴ民主共和国の天然資源及び他の形態の富の違法搾取に関する専門家パネルの報告において強調された疑惑のある武器の流れに関する情報を精査し、適切な行動をとること。
    3. 自らの活動について、特に上記第1パラグラフにより導入された措置の効果を強化する方法に関して所見と勧告を添えて安全保障理事会に定期的に報告すること。
    4. 上記第5パラグラフの下でなされた各国による事前絡を受領し、受領のたびにその件をMONUC及び同国政府に報告し必要であれば同国政府及び/またはその国と協議し、上記第1パラグラフにおいて設定された措置に則りそのような輸送を検証し、必要であれば行動をとるよう決定すること。
    5. 上記第13パラグラフに従い、上記第6・第8パラグラフを踏まえた航空機・航空会社を含む、上記第9・第11パラグラフにおいて設定された措置に関連する個人及び組織を特定し、その一覧表を定期的に更新すること。
    6. 関連するあらゆる国家、特に当該地域諸国に対し、上記サブパラグラフ(e)にしたがって委員会により特定された個人及び組織を必要に応じて捜査するための必要な措置に関する情報を委員会に提供することを要請すること。
    7. 上記第10・第12パラグラフにおいて設定された例外の要請を検討し決定すること。
    8. 上記第1・第6・第8・第9・第11パラグラフの履行促進のために必要な指針を周知すること。
  16. あらゆる国家、特に当該地域諸国に対し、武器禁輸の履行を支援し、委員会がその活動委任内容を実行するにあたり全面的に協力することを要請する。
  17. 事務総長に対し決議第1771号に基づき設置された専門家グループへの活動委任期限を2008年12月31日まで延長することを要請する。
  18. 専門家グループに対し以下の任務を遂行することを要請する。
    1. MONUCによって収集された情報を精査し分析すること。必要に応じてMONUCの監視活動の遂行において有用な情報をMONUCと共有すること。
    2. 同国・当該地域諸国、必要に応じて他の国家における武器及び関連物資の流れ並びに上記第1パラグラフにより導入された措置の違反する活動のネットワークに関するあらゆる関連情報を、これらの国家の政府と協力し、収集し分析すること。
    3. 上記第1パラグラフにより導入された措置が効果的に履行されることを保障するために、適宜、関連する国家、特に当該地域諸国の能力を改善する方法を検討し勧告すること。
    4. 委員会にその活動について適宜報告し、上記第1・第6・第8・第9・第11パラグラフにおいて設定された措置の履行について、この観点からの勧告を添え、天然資源など武器の違法取引の資金源に関する情報を含み、安全保障理事会に委員会を通じて2008年8月15日までと11月15日までに書面で報告すること。
    5. 活動に関する情報を頻繁に委員会に報告すること。
    6. 委員会に上記第1パラグラフにより導入された措置の違反者並びに安全保障理事会により指定された措置を支援する者の一覧表を添えて報告を、それを裏付ける証拠を添えて提出すること。
    7. その能力及現在の活動委任内容の他の任務の実効に抵触しない範囲で、有用な情報を遅滞なく委員会に知らせることにより上記第13パラグラフサブパラグラフ(b)から(e)までで言及された個人の特定について委員会を支援すること。
  19. MONUC及び専門家グループに対し、既存の能力の範囲内でかつ現在の活動委任内容に抵触せずに南北キブ地区及びイトゥリ地区における活動の監視への注力を継続することを要請する。
  20. 同国政府、必要に応じて当該地域の他の政府、MONUC及び専門家グループに対し、天然資源の違法取引及び上記第13パラグラフに従った委員会により指定された個人または団体の活動に関して非政府機関・個人の武器禁輸の効果的履行を促進すると言う観点から武器搬送に関する情報を交換することを含み積極的に協力することを要請する。
  21. 決議第1596号第19パラグラフにおいて表明された、あらゆる関係者・あらゆる国家、特に当該地域諸国は専門家グループの活動に全面的に協力し、以下を保障することを繰り返し要望する。
  22. 適宜かつ2008年12月31日までに、同国の治安情勢の堅固度合いを鑑み、特に軍の統一及び国家警察の改革を含む保安部門改革並びに必要に応じた同国及び外国の武装集団の武装解除・復員・帰還・再定住・社会復帰の進展に照らし、調整する観点から本決議において設定された措置の見直しを行うことを決定する。
  23. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

分野:
地域:S/RES/1804コンゴ民主共和国情勢S/RES/1843
採択順:S/RES/1806S/RES/1808
Updated : 2008/04/05