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Title : S/RES/1806 : The situation in Aghanistan

安保理決議第1806号
アフガニスタン情勢に関する決議

採択日:2008/03/20
会合:第5857回会合
投票:全会一致
プレスリリース:SC/9281

安全保障理事会は、

 アフガニスタンに関する決議、特に決議第1662号(2006)に基づき設置された国際連合アフガニスタンミッション(UNAMA)の活動委任期限を2008年3月23日まで延長した決議第1746号(2007)を想起し、アフガニスタン・コンパクトを承認した決議第1659号(2006)を想起し、
 同国の主権・独立・領土保全・国民統一への強い責務を再確認し、
 自らの国を再建し、持続可能な平和及び立憲民主の基礎を強化し、国際社会における正当な地位を確保するための同国政府及び国民への継続的支援を再確認し、
 この文脈から、同国国民自身によるアフガニスタンコンパクト(the Afghanistan Compact)・アフガニスタン国家開発戦略(ANDS; the Afghanistan National Development Strategy)・国家薬物統制戦略(the National Drugs Control Strategy)の履行への支援を再確認し、あらゆる関係者の継続的努力はそれらの履行への確実な進展をもたらし現在の課題を乗り越えるために必要であることに留意し、
 アフガニスタンコンパクトは同国政府及び国際社会間のパートナーシップに基づいており、国際連合が中心となった公平な調整的役割を果たすことを想起し、
 国際社会の努力に導かれた同国の平和と安定の促進において、アフガニスタン・コンパクト履行における努力の調整と監視を含む、同国政府とともに国際連合が果たしている中心的かつ公平な役割を強調し、事務総長・アフガニスタン事務総長特別代表・UNAMA職員の継続的努力に対する謝意と強い支援を表明し、
 同国の課題の相互連関性を認識し、安全・統治・開発における持続可能な進展は相互強化することを再確認し、同国政府及び国際社会のこれらの課題に対する包括的アプローチによる対処への継続的努力を歓迎し、
 同国の課題への対処における包括的アプローチの重要性を強調し、この文脈からUNAMA及び国際治安支援部隊(ISAF; the Internatonal Security Assistance Force)の目的の相乗作用に留意し、それぞれに課せられた責任を考慮しつつ協力・調整・相互支援の強化の必要性を強調し、
 同国の治安情勢、特にタリバン・アルカイダ・違法武装集団及び犯罪者、麻薬取引に関与する者により増加する暴力及びテロ活動、ますます増大するテロ活動と違法ドラッグとの強い結びつき、それらの結果としての、子どもを含む地域住民・国家保安軍・国際軍事及び民間要員への脅威に対する懸念を繰り返し強調し、
 国際連合職員・関連職員を含む人道支援活動者の安全かつ妨害されないアクセスの保証の重要性を強調し、
 継続するタリバン・アルカイダ・その他の過激派組織による暴力及びテロ活動の悪影響として、法の支配を保証し、同国国民に安全と基本的サービスを提供し、人権及び基本的自由の保護と促進を保証する同国政府の能力に懸念を表明し、
 善隣関係に関する2002年12月22日付カブール宣言(カブール宣言;Kabul Declaration, S/2002/1416)の重要性を想起し、イスラマバードで開催される第3回アフガニスタン地域経済協力会議に期待し、同国の安全・統治・発展の促進のための有効な手段としての地域協力促進の重要性を強調し、
 2007年8月のアフガニスタン=パキスタン平和会議(the Afghan-Pakistani Peace Jirga)のカブールでの開催及びテロリストの脅威への対処を含む地域に持続可能な平和をもたらすために会議で表明された決定を歓迎し、関連するフォローアッププロセスへの支援を表明し、
 武力紛争における文民の保護に関する決議第1265号(1999)・第1296号(2000)・第1674号(2006)・第1738号(2006)、女性と平和・安全に関する決議第1325号(2000)、武力紛争と子どもに関する決議第1612号(2005)を想起し、子どもと武力紛争に関する2007年12月21日付第7回事務総長報告(S/2007/757)に謝意をもって留意し、

  1. 2008年3月6日付事務総長報告(S/2008/159)を歓迎する。
  2. アフガニスタン政府及び国民とともに活動する長期にわたる国際連合の責務に謝意を表明する。
  3. 決議第1662号(2006)・第1746号(2007)において設定されたUNAMAへの活動委任期限を2009年3月23日まで延長することを決定する。
  4. UNAMA及び事務総長特別代表は、それぞれの活動委任内容と強化された同国の権限と指導力の原則の範囲内で、国際的民間努力を主導することを決定する。項目は以下の通り。
    1. 合同調整監視理事会(JCMB; Joint Coordination and Monitoring Board)の共同議長の下、資源の動員・国際支援機関や組織により提供される支援の調整並びに特に薬物対策・復興開発活動に取り組む国際連合機関・基金・プログラムの貢献の指示を通じて国際社会から同国へのさらに一貫性のある支援並びにアフガニスタン・コンパクトにおいて列挙された支援効果性の原則の遵守を促進する。
    2. 同国主導の発展・安定化プロセスを支援において、既存の活動委任内容に従い、軍民協力を促進し、適時に情報を交換し、国軍及び国際治安維持軍と民間の間の一貫性のある協力を確保するために地域復興チーム及びNGOとの提携を含み、あらゆるレベルでの全土にわたるISAFとの協力を強化する。
    3. 全土にわたり強化され拡張されたプレゼンスを通じて政治的努力目標を提供し、アフガニスタン・コンパクト・ANDS・国家薬物監視戦略(the National Drugs Control Strategy)の地方レベルでの履行を促進し、政府の政策への包含と理解を促進する。
    4. 同国政府による要請があれば、同国憲法の枠組みの範囲で、決議第1267号(1999)及び他の関連する決議において安全保障理事会により導入された措置の履行に対し全面的に尊重し、同国主導の復興プログラムの履行への支援の仲介を提供する。
    5. 地方統治独立理事会(the Independent Directorate for Local Governance)を通じ、特に準国家レベルにおいて統治と法の支配を改善し、不正と戦い、平和の恩恵をもたらし適時かつ持続可能な方法でサービスを提供するという観点から地方レベルにおける活動を促進するための努力を支援する。
    6. 人道的諸原則に従い、同国政府の能力構築の観点から、国内避難民の支援及び保護において国家及び地方当局に効果的な支援を提供することを含み難民及び国内避難民の自発的かつ安全で威厳ある持続可能な帰還を促す条件創生への人道的支援を促進するための中心的な調整的役割を果たす。
    7. 国際連合人権高等弁務官事務所の支援の下、アフガニスタン独立人権委員会(AIHRC; the Afghan Independent Hunman Rights Commission)と協力し、関連する国際的及び地域NGOと協力し、文民の状態を監視し、アフガニスタン憲法及び同国が締結国である国際条約、特に女性及びその人権の全面的享受に関する条約の基本的自由及び人権に関する条項の全面的履行における支援並びにそのための調整努力を継続する。
    8. 同国当局の要請があったときに、特にアフガニスタン独立選挙委員会(AIEC; the Afghan Independent Electoral Commission)を通じて、技術的支援を提供し、支援を提供す他の国際的協力者・国際機関・組織と調整し、計上している現状の基金及び追加基金を切り替えることにより、選挙プロセスを支援する。
    9. 安定しかつ繁栄した同国に向けた地域協力への支援
  5. あらゆる同国内及び国際関係者は、活動委任内容の履行並びに国際連合要員及び関連要員の全土にわたる安全と移動の自由の即支援のための努力においてUNAMAと調整することを要請する。
  6. 各州におけるUNAMA及び他の国際連合機関・基金・プログラムのプレゼンスの強化と拡張の重要性を強調し、事務総長に対しその強化と拡張に関連する治安上の問題に対処するために必要な措置を講じる現在の努力を継続することを奨励する。
  7. 同国政府・国際社会・国際機関に対しアフガニスタン・コンパクトとのその付属事項を全面的に履行することを要請し、この文脈から安全・統治・法の支配と人権・経済社会的発展・麻薬対策の分野横断的な課題に関する進展のためにアフガニスタン・コンパクトのベンチマークと予定表に適合させる重要性を強調する。
  8. アフガニスタン・コンパクトの履行の調整・促進・監視におけるJCMBの果たす中心的役割を再確認し、なかんずくアフガニスタン・コンパクトにおいて概括されたベンチマークに向けた進展並びにANDSの支援における国際的支援の調整を促進を評価する権限と能力の強化の必要性を強調し、この観点からあらゆる関連勢力に対し同国政府支援調整機関及びJCMBへの支援プログラムを報告することを含みJCMBと協力することを要請する。
  9. ANDSの完遂に対する同国政府の進展を歓迎し、そのさらなる推進に期待し、この文脈から、ロンドン会議における誓約、可能であれば本予算に追加された新たな誓約の履行を含む、適切な資源動員の重要性を強調する。
  10. 2008年2月5日に東京で開催されたアフガニスタン政治指導者会議(the Political Directors Meeting on Afghanistan)においてJCMB委員により表明された、アフガニスタン・コンパクト履行の進展をレビューする国際会議を準備するとの意図を興味をもって留意し、2008年6月のパリにおけるその会議をフランスが主催するとの申し出を歓迎し、事務総長に対しその成果について安全保障理事会に報告し、その報告に必要に応じてUNAMAへの活動委任内容に関する勧告を含むことを要請する。
  11. 同国政府に対し、国際治安支援部隊(the International Security Assistance Force)及び『不朽の自由』作戦同盟(Operation Enduring Freedom coalition)を含む国際社会の支援の下、それぞれに果たすべき責任に従い、タリバン・アルカイダ・違法武装集団・犯罪集団・麻薬取引に関与する者によりもたらされた同国の安全と安定に対する脅威への対処を継続することを要請する。
  12. 同国における安定化・復興・発展への努力を脅かす、即席起爆装置(IED; Improvised Explosive Device)による攻撃・自爆攻撃・拉致を含む、文民及び同国軍・国際軍を目標としたあらゆる攻撃を最も強い言葉で非難し、タリバンその他の過激派組織による文民の人間の盾として利用することを非難する。
  13. あらゆる文民の犠牲に懸念を繰り返し、国際的人道法・国際人権法並びに文民の保護のために獲られたあらゆる適切な措置の遵守を要請し、この文脈から民間人の犠牲のリスクを極小化し、民間人の犠牲があったと報告された場合、同国政府と協力し、事後的に作戦及び手続き指示を継続的に見直すための ISAF及び他の国際軍によりとられた頑強な努力を認識する。
  14. タリバン軍によるアフガニスタンにおける子どもの徴用並びに紛争の結果として子どもが死亡もしくは手足を失う状況に強い懸念を表明し、適用可能な国際法に違反した子ども兵士の徴用と利用及びその他のあらゆる武力紛争における子どもに対する暴力及び虐待に強い非難を繰り返し、安全保障理事会決議第1612号(2005)の履行の重要性を強調し、この文脈から事務総長に対し特に子ども保護アドバイザの任命を通じてUNAMAの子ども保護部署の強化を要請する。
  15. 自足でき、民族的に均衡した、全土にわたり安全を提供し法の支配を保証する同国保安軍という目標に向かい急速に進展するための努力の訓練・指導・強化を通じて同国保安部門の機能性・専門性・説明性の増大の重要性を強調する。
  16. この文脈からアフガニスタン軍(the Afghan National Army)の展開及びその計画・作戦行動能力の改善における継続的進歩を歓迎し、作戦助言連絡チーム(OMLTs; the Operational Mentoring and Liaison Teams)を通じて継続した訓練の努力を奨励し、防衛改革活動の支援同様、持続可能な防衛計画プロセスの策定において助言を行うことを奨励する。
  17. 全土にわたり同国政府の権限を強化するためにアフガニスタン国家警察(the Afghan National Police)の能力拡大へのさらなる努力を要請し、政策決定と調整における国際警察調整本部(the Internatonal Police Coordination Board)が果たす役割の増大を歓迎し、この文脈から欧州連合及びその警察ミッション(EUPOL Afghanistan)の貢献の重要性を強調する。
  18. 国際社会からの支援の下、違法武装集団解散プログラム(DIAG; the programme of disbandment of illegal armed groups)履行における同国政府によるさらなる進展を要請する。
  19. 麻薬栽培・生産・流通の増加が地域的・国際的だけでなく同国の安全・発展・統治への与える深刻な被害に懸念を表明する。同国政府に対し、国際社会の支援の下、特に地方レベルで国家薬物監視戦略の履行を加速させ、2008年2月に東京で開催されたJCMB会合において討議されたように、国家プログラムを通じて麻薬対策を主流とすることを要請する。薬物対策信託基金(Counter Narcotics Trust Fund)への貢献を含む、同戦略において特定された4つの優先事項に対する追加的国際支援を奨励する。
  20. 各国に対し、国連薬物犯罪事務所(UNODC; United Nations Office on Drugs and Crime)と協力し2006年6月26日から28日までモスクワで開催されたロシア連邦政府主催のアフガニスタン起源薬物取引ルートに関する第2回閣僚会議(the Second Ministerial Conference on Drug Trafficking Routes from Afghanistan)の結論(S/2006/598)を考慮し、パリ条約イニシアティブの枠組みの範囲内で、国境における薬物統制に関する協力並びに薬物及びその先駆物質の違法取引並びにそのような取引と関係したマネー・ローンダリングに対する戦いに対する協力を含み、同国起源の薬物の違法な生産及び取引により発生している国際社会に対する脅威と戦うために国際的及び地域協力を強化することを要請する。
  21. 同国の法の支配に関するローマ会議の結論並びに2008年2月に東京で開催されたJCMB会合で開始された国家公正プログラム(the National Justice Programme)の同国当局による採択を歓迎し、公平で透明な司法制度の確率を加速化し、全土にわたる法の支配を強化し、免責を根絶するために、あらゆる関係者による全面的かつ適時な履行の重要性を強調する。
  22. この文脈から、法の支配及び人権の尊重を改善するために、同国の拘置施設の再建と改革のさらなる進展の重要性を強調する。
  23. 保安・よい統治・薬物対策の努力・経済発展において拡大している不正の影響に懸念をもって留意し、同国政府に対し、国際社会の支援の下、積極的に不正との戦いを主導し、効果的で説明責任のある透明な行政を確立する努力の拡大を要請する。
  24. 行政機関・立法機関を含むあらゆる同国の機関に対し、協力の精神で活動することを奨励し、同国政府に対し国家レベル・準国家レベルにおけるよい統治・全面的代表性・説明責任の確保のために立法改革・公的管理改革を継続することを要請し、この分野における技術的支援の提供への国際的努力の必要性を強調し、アフガニスタン・コンパクトに従い、上級任命パネル(the Senior Appointments Panel)の役割を想起する。
  25. 国際社会に対し、分野横断的な優先課題に対処するために能力構築及び人的資源の拡張する同国政府を支援することを奨励する。
  26. 同国機関が来る選挙の準備において果たす指導的役割に留意し、同国政府に対し国際社会からの支援の下、選挙の計画・実施を加速化することを奨励し、アフガニスタンコンパクトで要請されている常設の有権者登録機関(CVR; Civil Voter Registry)の設置の必要性を強調し、同国の民主的プロセスを維持するために自由、公正かつ包括的で透明な選挙実施の重要性を強調する。
  27. 同国全土にわたる人権及び基本的自由・国際人道法の全面的尊重を要請し、報道の自由に対する制限の増加に懸念をもって留意し、同国における人権の尊重を監視し、これらの権利の保護と醸成を行い、多元的な市民社会の現出を促進させるための勇気ある努力についてAIHRCを賞賛しあらゆる関連者によるAIHRCへの全面的協力の重要性を強調する。
  28. 近年の同国におけるジェンダー間平等に向けた大きな進展を認識し、婦人・女性に対する差別及び暴力の継続を強く非難し、安全保障理事会決議第1325号(2000)の履行の重要性を強調し、事務総長に対し安全保障理事会への報告に同国の政治的・経済的・社会的生活における女性の進出に関連する情報を継続して含めることを要請する。
  29. 1999年10月15日付決議第1267号(1999)及び他の関連する安全保障理事会決議により導入された措置の履行に影響を与えることなく、アフガニスタン・コンパクトに従った平和・公正・和解の行動計画(the Action Plan on Peace, Justice and Reconciliation)の全面的履行の保証への努力を拡大することを要請する。
  30. 麻薬及びその先駆物質の違法な栽培・生産・流通を通じてアルカイダ・タリバンの活動に資金提供または支援に参加している個人及び組織を特定することにより、決議第1735号(2006)の履行に関して同国政府・UNAMA・決議第1267号(1999)に基づき設置された安全保障理事会委員会と協力することを歓迎し、そのような活動の継続を奨励する。
  31. 地域機関による最近の取り組みを含む信頼醸成と相互協力に向けた同国及び近隣諸国政府並びに地域パートナーによる継続的努力を歓迎し、タリバン・アルカイダ・その他の過激派組織に対抗する協力の増大、同国の平和と繁栄の促進並びに同国を地域・世界経済への統合を達成する手段としての全面的に経済開発分野における協力の醸成の重要性を強調する。
  32. 同国のアジアとの橋渡しとしての歴史的役割に留意しつつ、地域取引の促進、外国投資の増大、社会基盤の整備を含む地域経済協力プロセスの強化を要請する。
  33. 同国及び地域の安定のために残余の同国難民の自発的で安全かつ秩序ある帰還及び持続可能な社会復帰の重要性を認識し、この観点から国際的支援の継続及び拡大を要請する。
  34. 事務総長に対し、本決議第10パラグラフにおいて要請した報告に加え、同国の情勢の進展状況について6か月ごとに安全保障理事会に報告することを要請する。
  35. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

分野:
地域:S/RES/1776アフガニスタン情勢S/RES/1817
採択順:S/RES/1805S/RES/1807
Updated : 2008/04/05