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Title : S/RES/1722 : The situation concerning Bosnia and Herzegovina

安保理決議第1722号
ボスニア=ヘルツェゴビナ情勢に関する決議

採択日:2006/11/21
会合:第5567回会合
投票:全会一致
プレスリリース:SC/8871

安全保障理事会は、

 旧ユーゴスラビアにおける紛争に関連するあらゆる過去の決議及び議長声明、特に1995年12月15日付決議第1031号・1996年12月12日付決議第1088号・2002年7月12日付決議第1423号・2003年7月11日付決議第1491号・2004年7月9日付決議第1551号・2004年11月22日付決議第1575号・2005年11月21日付決議第1639号を想起し、
 旧ユーゴスラビアにおける紛争の政治的解決並びに国際的に認められた領土内における各国の主権の維持と領土保全への責務を再確認し、
 ボスニア=ヘルツェゴビナにおける高等代表の継続的役割への全面的支援を強調し、
 ボスニア=ヘルツェゴビナ和平枠組合意(General Framework Agreement for Peace in Bosnia and Herzegovina)及びその付属文書(S/1995/999 annex)の履行に関する支援への責務を、関連する平和履行委員会(PIC;Peace Implementation Council)の決定と同様、強調し、
 和平協定付属文書1-Aに対する補足B(Appendix B to Annex 1-A of the Peace Agreement)において言及されたあらゆる地位協定(status of forces agreements)を想起し、関係諸勢力にその協定に定められた義務を想起させ、
 さらに和平協定付属文書1-Aに対する補足Bに含まれる地位協定の暫定的適用に関する安全保障理事会決議第1551号(2004)の条項を想起し、
 和平協定履行に貢献する高等代表・多国籍軍(EUFOR)司令官・NATOサラエボ本部上級軍事代表及び要員・欧州安全保障・協力機構(OSCE)・欧州連合(EU)・その他ボスニア=ヘルツェゴビナにおける国際機関要員に対し謝意を強調し、
 当該地域全体における難民及び国内避難民の包括的で調整された帰還は引き続き永続的平和にとって重要であることを強調し、
 平和履行会議の閣僚級会議宣言を想起し、
 和平協定調印後11年間のボスニア=ヘルツェゴビナにおける当局・各種組織及び国際社会による達成への貢献にもかかわらず、和平協定の全面的履行は未だ完了していないことを認識し、
 和平協定の原則に基づくボスニア=ヘルツェゴビナの欧州大西洋的統合(Euro-Atlantic)への進展の重要性を強調し、一方でボスニア=ヘルツェゴビナの機能的・改革志向で近代的かつ民主的な欧州的国家への移行の重要性を認識し、
 2006年10月6日付報告 S/2006/810 及び付属文書を含む高等代表の報告に留意し、
 国際連合憲章の目的と原則に従い紛争の平和的解決の促進を決定し、
 1994年12月9日に採択された国際連合要員及び関連要員の安全に関する条約(Convention on the Safety of United Nations and Associated Personnel)及び2000年2月10日付安全保障理事会議長声明 S/PRST/2000/4 に含まれる関連する原則を想起し、
 すべての平和維持活動における HIV/AIDS 及びその他感染症の予防と制御への平和維持活動従事者の注意喚起への国際連合による努力を歓迎かつ奨励し、
 2006年以降もボスニア=ヘルツェゴビナに留まるようEUFORに要請することに言及した2006年6月12日のEU外相会議の結論に留意し、その結論に対し必要な措置を講じることをEUに確認し、
 両組織がボスニア=ヘルツェゴビナにおいていかに協力し、両組織がEUFORが和平協定の軍事的側面において平和安定化への重要な役割を果たすことを認識しているかに言及した2004年11月19日付安全保障理事会宛EU・NATO書簡 S/2004/916 S/2004/915 を想起し、
 EUFOR及びNATO本部の存在に関するボスニア=ヘルツェゴビナを代表した大統領府による確認 S/2004/917 を想起し、
 ボスニア=ヘルツェゴビナにおけるEUによる関与の増大及びNATOの継続的関与を歓迎し、
 ボスニア=ヘルツェゴビナのEU加盟に向けた進展の確かな兆候、特に、ボスニア=ヘルツェゴビナとの安定化・連合協定(Stabilization and Association Agreement)に関する交渉の開始の決定を歓迎し、ボスニア=ヘルツェゴビナ当局に対し警察改革を含むプロセス進展に向けた全面的履行を要請し、
 当該地域の情勢を国際平和と安全に対する脅威とみなし、
 国際連合憲章第7章の下に行動し、

  1. 和平協定への支援並びに1995年11月10日のボスニア=ヘルツェゴビナ成立に関するデイトン・パリ協定 S/1995/1021, annex を再確認し、関係諸勢力に対し協定に基づく義務の厳守を要請する。
  2. 和平協定の成功に関する第一の責任はボスニア=ヘルツェゴビナ当局自身にあること並びに国際社会及び主要な資金拠出国は履行への政治的・軍事的・経済的負担を継続して負う意欲のあること、復興のための努力はボスニア=ヘルツェゴビナ当局による和平協定履行及び市民社会の再構築、特に旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ITFY)への全面的協力、完全に機能し欧州の構造への統合可能な自立した国家の構築を促進する合同組織の強化、難民・国内避難民の帰還の調整の遵守及び積極的参加にかかっていることを繰り返し確認する。
  3. 諸勢力に対し今一度、和平協定に記述されたように、公平に裁判を行う責任を負う旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ITFY)を含めその他安全保障理事会により承認された平和解決の履行に関係するあらゆる組織と全面的に協力することを想起させ、諸国家による国際刑事裁判所に対する全面的協力には、特に、裁判所に起訴されたあらゆる個人の身柄引き渡し及び逮捕並びに裁判所による捜査を支援する情報提供が含まれることを強調する。
  4. 和平協定の履行を監視し、和平協定の履行に関連する諸勢力を支援する民間団体及び公共機関の活動に指針を与え調整する高等代表の継続した役割への全面的支援を強調し、和平協定付属文書第10(Annex 10 of the Peace Agreement)に従い、民間における和平協定履行に冠する解釈の現場における最終的判断の権限は高等代表にあり、争議の際には高等代表が解釈を示し、勧告を出し、1997年12月9・10両日にボンで開催された平和履行委員会において検討された問題に対して必要な判断を下したように拘束力のある決定を行うことを再確認する。
  5. 平和履行委員会閣僚会議宣言への支援を表明する。
  6. 和平協定の履行及びボスニア=ヘルツェゴビナ情勢を緊密に監視し、後述する第18・第21パラグラフに従い提出される報告及びそれらの報告に含まれるであろういかなる勧告を考慮し、和平協定における義務に対し明確に違反する勢力がいた場合には措置を講じる検討をする準備があることを再確認する。
  7. EU部隊及びNATO軍の継続的プレゼンスへのボスニア=ヘルツェゴビナ当局の支援並びに双方は和平協定・同付属文書・同付録(Peace Agreement, its Annexes and Appendices)及び関連する国際連合安全保障理事会決議の目的に適う任務の遂行に関しSFORの正式な継承であり、和平協定添付文書 1-A・2 及び関連する国際連合安全保障理事会決議の遵守を確保するために、力の行使を含む、必要な措置を講じることができるという確認を想起する。
  8. 多国籍安定化軍(EUFOR)及び安全保障理事会決議第1575号(2004)に従い設立し、2005年11月21日付決議第1639号(2005)により延長されたNATO軍の継続的プレゼンスに派兵している加盟国に謝意を示し、多国籍安定化(EUFOR)の展開の継続及びNATOプレゼンスの維持による和平協定関係諸勢力への支援の意図を歓迎する。
  9. 2006年11月からのボスニア=ヘルツェゴビナにおけるEU軍事活動を維持するとのEUの意図を歓迎する。
  10. EUと協力して行動する加盟国の部隊を、本決議採択日から始まる12か月間、和平協定付属文書 1-A 及び 2 の履行に関連する任務を、NATO本部のプレゼンスと協力し、NATO及びEU間で合意しEUFORが和平協定における軍事的側面の下で主たる平和安定化のための役割を果たすことを認識した2004年11月19日付書簡によって安全保障理事会に連絡された配置に従って遂行する、統一された指揮系統のもとでSFORの正当な継承としての多国籍安定化軍(EUFOR)に制定することを承認する。
  11. EUFORと連携して和平協定の履行の支援を継続するためにNATO本部の形式をとってボスニア=ヘルツェゴビナにおけるプレゼンスを維持するとのNATOの決定を歓迎し、EUと協力して行動する加盟国の部隊を、本決議採択日から始まる12か月間、和平協定付属文書 1-A 及び 2 の履行に関連する任務を、NATO本部のプレゼンスと協力し、NATO及びEU間で合意しEUFORが和平協定における軍事的側面の下で主たる平和安定化のための役割を果たすことを認識した2004年11月19日付書簡によって安全保障理事会に連絡された配置に従って遂行する、統一された指揮系統のもとでSFORの正当な後継としての多国籍安定化軍(EUFOR)に制定することを承認する。
  12. EUFOR及びNATOのプレゼンスに関して適用されるべき和平協定及び過去の関連する決議の条項はかつてSFORに関して適用されていたものと同様に適用されること、並びに、それゆえに和平協定、特に同添付文書 1-A 及び同付録・関連する決議において言及されているIFOR及び/またはSFOR・NATO・NACについては必要に応じて、それぞれNATOプレゼンス、EUFOR、EU、政治・安全保障委員会(Political and Security Committee)、EU理事会(Council of the European Union)に読み替えられることを再確認する。
  13. 和平協定履行の進展及びボスニア=ヘルツェゴビナ情勢に関して必須なものとしてさらなる承認を行う条件を検討する意図を表明する。
  14. 上記第10・第11パラグラフの下で行動する加盟国が和平協定付属文書 1-A・2 の履行を確保するために必要なあらゆる措置を講じることを承認し、関係諸勢力は付属文書の遵守に関し継続して平等に責任を負い、付属文書を履行並びにEUFOR及びNATOプレゼンスを保護するために必要なEUFOR及びNATOプレゼンスによる強制行動に平等に従わなければならないことを強調する。
  15. 加盟国が、EUFORまたはNATO本部の要請時にEUFORまたはNATOプレゼンスが各自の防衛のためにあらゆる必要な措置を講じること並びに双方の組織が任務を遂行するために支援することを承認する。またEUFOR及びNATOプレゼンス双方が自身への攻撃またはその恐れがある際に防衛のためにあらゆる措置を講じる権利を承認する。
  16. 上記第10・第11パラグラフの下に行動する加盟国が、和平協定付属文書 1-A に従い、あらゆる民間・軍事航空輸送に関しボスニア=ヘルツェゴビナ上空を通過する航空機に対する管制規則の遵守を確保するために必要なあらゆる措置を講じることを承認する。
  17. 諸勢力にEUFOR・NATOプレゼンス及びその他の国際的要員の安全と移動の自由の尊重を要請する。
  18. EUを通じてまたはEUと協力して活動する加盟国並びにNATOを通じてまたはNATOと協力して活動する加盟国に対し、EUFOR及びNATO本部プレゼンスの活動についてそれぞれ適切な経路を通じて少なくとも3か月の間隔で安全保障理事会に報告することを要請する。
  19. 全ての国家、特に当該地域の国家に対し、上記第10・第11パラグラフの下で行動する加盟国に臨時宿泊施設(transit facilities)を含む適切な支援及び便宜を継続して提供することを要請する。
  20. 2003年1月1日以降のEUによるボスニア=ヘルツェゴビナへのEU警察ミッション(EUPM)の展開に繰り返し謝意を表明する。
  21. 事務総長に対し、和平協定付属文書第10及び1996年12月4・5両日にロンドンで開催された平和履行会議の結論 S/1996/1012 に従い、特に協定に関与した諸勢力による遵守に関する平和履行委員会の内容について継続して高等代表からの報告を安全保障理事会に提出することを要請する。
  22. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

分野:
地域:S/RES/1639ボスニア=ヘルツェゴビナ情勢S/RES/1764
採択順:S/RES/1721S/RES/1723

Updated : 2006/11/22