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Title : S/RES/1706 : The situation in Sudan

安保理決議第1706号
スーダン情勢に関する決議

採択日:2006/08/31
会合:第5519回会合
投票:賛成12;反対0;棄権3(中国・カタール・ロシア連邦)
プレスリリース:SC/8821

安全保障理事会は、

 スーダンにおける情勢に関する過去の決議、特に2006年5月16日付決議第1679号・2006年3月29日付決議第1665号・2006年3月24日付決議第1663号・2005年3月31日付決議第1593号・2005年3月29日付決議第1591号・2005年3月24日付決議第1590号・2004年11月19日付決議第1574号・2004年9月18日付決議第1564号・2004年7月30日付決議第1556号並びに関連する議長声明を想起し、
 女性・平和・安全に関する過去の決議第1325号(2000)、人道支援活動者及び国際連合要員の保護に関する決議第1502号(2003)、子どもと武力紛争に関する決議第1612号(2005)、武力紛争における文民の保護に関する決議第1674号(2006)を想起し、2005年国際連合世界サミット成果文書第138・第139パラグラフの条項・2006年6月4日から10日までのスーダン及びチャドへの派遣ミッション報告を再確認し、
 ダルフールにおける国際連合の活動への移管により影響を受けず同国の主権・統一・独立・領土保全並びに平和大義への強い関与を再確認し、国民統一政府(the Government of National Unity)とともに活動し、その主権を最大限尊重し、同国が直面する様々な問題への取り組みを支援し、ダルフールにおける国際連合活動は可能な限り強いアフリカの関与と特質を持つべきことへの決定を表明し、
 アフリカ連合によるダルフール危機への解決策の模索の努力、特にアブジャ(ナイジェリア)で開催されたアフリカ連合主催のダルフール紛争に関するスーダン人会議(Inter-Sudanese Peace Talks on the Conflict in Darfur)の成功、特にダルフールにおける紛争の解決に関する諸勢力間の枠組み合意(ダルフール和平協定;the Darfur Peace Agreement)の署名を通じた努力を歓迎し、同協定への署名者の努力を賞賛し、同協定はダルフールにおける安全の維持の基礎を提供するとの信念を表明し、2006年5月9日付の国際連合安全保障理事会ダルフール特別セッションにおけるスーダン代表による国民統一政府の協定履行に関する声明への歓迎を繰り返し強調し、アフリカ連合とともにダルフール会談(the Darfur-Darfur dialogue)実現の重要性を強調し、同協定履行が成功するためには国際社会からの支援が極めて重要であると認識し、
 アフリカ連合スーダンミッション(AMIS; African Union Mission in the Sudan)の展開への努力並びにその展開を支援した加盟国及び地域機関・国際機関の努力、ダルフールにける大規模な組織的暴力の削減に対するAMISの役割を賞賛し、国民統一政府及び国際連合の間で継続している協議が国際連合平和維持活動への移管への合意で結論付けられたことに対応してアフリカ連合はAMISの活動委任内容を見直す準備ができているとコミュニケ第10パラグラフで概括されたようにアフリカ連合平和・安全保障理事会の2006年3月10日付決定及び2006年6月27日付決定を想起し、ダルフールにおける国際連合部隊への移管が完了するまではダルフール和平協定履行に関してAMISへの支援が必要であることを強調し、文民の保護を含むAMISの委任活動内容及び任務の強化に関する2006年6月27日付アフリカ連合平和・安全保障理事会決定を歓迎し、AMISには緊急の増強が必要であるとみなし、
 ダルフールにおいて継続する暴力が当該地域の残りの諸国、特にチャド及び中央アフリカ連合へ悪影響を及ぼす懸念をを再確認し、ダルフールにおける恒久的平和の達成に向けた地域的安定を目指すことを強調し、
 スーダン・チャド間の最近の関係悪化に対し深い懸念を表明し、両国政府に対し、2006年2月8日付トリポリ協定(Tripoli Agreement)及び2006年7月26日にンジャメナ(N'djamena)で調印された協定における義務を遵守し、自発的に合意した信頼構築措置の履行を開始することを要請し、最近のスーダン・チャド間の外交的関係の再構築を歓迎し、当該地域のあらゆる国家に対し地域安定化に協力することを要請し、
 ダルフールにおける人権及び国際人道法に対するあらゆる違反へ強い非難し繰り返し強調し、国民統一政府に対し特に様式8(Form 8)の撤回及び法的補償へのアクセスを含むダルフールにおける女性に対する暴力と戦うための行動計画(Action Plan to Combat Violence Against Women in Darfur)の履行に向けた行動を含む、ジェンダーに基づく暴力と戦うための緊急措置を講じることを要請し、
 人道支援活動者の安全及び難民・国内避難民その他戦争被災者を含む、支援を必要としている人々へのアクセスに関する深い懸念を表明し、あらゆる勢力に対し、特に国民統一政府に対し、国際法の関連する条項に従いダルフールにおいて支援を必要とする人々への支援要員の全面的、安全かつ妨害されないアクセス並びに人道支援、特に国内避難民及び難民に対する支援の提供を確保することを要請し、
 AMISの権限の国際連合活動への移管に関する2006年1月12日付・3月10日付・5月15日付・6月27日付アフリカ連合平和安全保障理事会のコミュニケに留意し、
 ダルフールに関する2006年7月28日付事務総長報告 S/2006/591 に留意し、
 同国の情勢を引き続き国際平和と安全に対する脅威とみなし、

  1. 決議第1590号(2005)において定められた既存の活動委任内容及び活動に抵触することなく、ダルフール和平協定の早期かつ効果的履行の支援のためにUNMISの活動委任内容は下記第8・第9・第12パラグラフに示される内容に拡張し、ダルフールに展開しすることを決定し、それゆえにこの展開に対する国民統一政府の同意を要請し、加盟国に対し迅速な展開への能力の提供を要請する。
  2. 事務総長に対し、2006年7月28日付事務総長報告に記された勧告に従いダルフールに展開するために、UNMISの早急な追加的能力の拡大の調整を要請する。
  3. UNMISを最大17,300名までの軍事要員・最大3,300名までの適切な数の警察官・最大16部隊までの機動隊(Formed Police Units)に増強させることを決定し、現場における情勢の進展を考慮し、決議第1590号(2005)において設定された現在の活動及び委任内容に抵触することなくUNMISの強度及び構造を定期的に見直す決定を表明する。
  4. 2006年7月28日付事務総長報告第87パラグラフにより勧告された部隊水準の限界内で、事務総長の要請に従い、UNMISの軍事部門を暫定的に増強することを承認にすることを検討する意図を表明する。
  5. 事務総長に対しアフリカ連合と共同で、国民統一政府を含むダルフール和平協定参加国を緊密かつ継続的な協議の上、AMISからダルフールにおける国際連合活動への移行に関する計画と予定表の検討を行うよう要請する。また、2006年7月28日付事務総長報告第40から第58パラグラフに概括された内容は遅くとも2006年10月1日までに展開を開始すべきであり、国際連合活動への移行プロセスの一部として可及的速やかに追加展開されるべきこと並びにUNMISはAMISの活動委任期限または2006年12月31日までダルフール和平協定履行を支援するAMISの責任を替わりに負うべきことを決定する。
  6. UNMISに関するスーダンとの地位協定(the Status of Forces Agreement)は決議第1590号(2005)に概括されたとおり、ダルフールを含むスーダン全域におけるUNMISの活動に適用されることに留意する。
  7. 事務総長に対し、ダルフールにおける国際連合活動への移行を視野に入れ、既存及び追加の国際連合資源の活用を通じてAMISの強化に向けた必要な措置を講じることを要請し、事務総長に対し、移行期間中は、航空・地上運搬資源、訓練・エンジニアリング・運輸・移動通信能力・広報の支援を含む、2006年7月28日付事務総長報告において概括されたAMISへの長期支援の履行することを承認する。
  8. ダルフールにおけるUNMISの活動委任内容は、以下の任務を含む、2006年5月5日のダルフール和平協定及びダルフールにおける人道的停戦に関する協定(以下両者を指して「協定;"the Agreements"」と記す)の履行を支援することと決定する。
    1. ダルフール和平協定の第3章(包括的停戦と最終的安全取り決め)及びダルフールにおける人道的停戦に関するンジャメナ協定(the N'djamena Agreement on Humanitarian Cease-fire on the Conflict in Darfur)の署名参加勢力による履行を監視し検証する。
    2. UMIS展開地域内における武装集団の移動並びに協定に基づく陸路・空路による部隊の再展開の観察並びに監視を行う。
    3. 協定違反を捜査すること並びにその違反を停戦委員会(the Cease-fire Commission)に報告すること。また技術支援・運輸支援を含み他の国際機関、停戦委員会・合同委員会(Joint Commission)・協定に基づき設置された合同人道促進監視ユニット(the Joint Humanitarian Facilitation and Monitoring Unit)とともに協力・連携すること。
    4. 信頼を再構築し、特に力の行使を阻止することにより暴力を抑制するために、特にダルフール和平協定に基づき設置された緩衝地帯・国内避難民キャンプ内・キャンプ周辺の非武装地域のような主要な地域におけるプレゼンスを維持すること。
    5. チャド及び中央アフリカ共和国との国境地域における武装集団の越境活動、特に定期的な陸・空による索敵活動を監視する。
    6. ダルフール和平協定及び決議第1556号(2004)・第1564号(2004)において要請されたように、元兵士及び兵士に関係する女性・子どもの武装解除・復員・社会復帰の包括的かつ持続可能なプログラムの開発及び履行を支援すること。
    7. 他の国際機関と協力の下、ダルフール和平協定において設定された住民投票の準備と実施に関して諸勢力を支援すること。
    8. 協定参加国が協定の内容とUNMISの役割の理解促進活動を進めるにあたり、アフリカ連合との協力の下、社会のあらゆる部門を目標とした効果的な広報を含み、支援を行うこと。
    9. ダルフール会談・協議(DDDC; Darfur-Darfur Dialogue and Consultation)議長と緊密に協力し、同議長に支援・技術援助を提供し、本案件に影響を与える他の国際連合機関の活動と協力すること。また和解及び平和構築に向けた女性の役割を含む全てを包含したアプローチの必要性を扱うためにDDDC参加者を支援する。
    10. 二国間・多国間支援プログラムと協力し、スーダンにおける警察サービスの再構築において民主的な警察行動を実施するためにダルフール和平協定参加者を支援し、警察の訓練・評価プログラムを開発し、警察官の訓練の支援を行うこと。
    11. 免責と戦い、長期にわたる平和と安定に貢献することを目標とした包括的で調整を行った戦略を通じて、独立した司法制度やスーダンの全国民の人権の保護を含む法の支配の推進においてダルフール和平協定参加者を支援し、国内法枠組みの開発と推進に関してダルフール和平協定参加者を支援すること。
    12. UNMIS 人権保護・文民保護及び特に女性と子どもの必要に注意を払った監視活動を実行するために、UNMIS内部における人権及びジェンダーに関する能力・専門性を確保する。
  9. さらにダルフールにおけるUNMISの活動委任内容に以下の内容を追加することを決定する。
    1. 関連する国際連合機関と緊密な協議の上、その能力と展開地域の範囲内で、難民・国内避難民の自発的帰還、人道支援、特にダルフールにおける必要な治安状況の支援を推進・調整すること。
    2. ダルフールにおける人権の保護・促進・監視への国際的努力に貢献すること。また国内避難民・帰還難民・女性・子どもを含む脆弱な人々に対し特に注意を払った文民の保護への国際的努力を調整すること。
    3. 他の地雷撤去担当部門における国際的パートナーとの協力の下、人道的地雷撤去支援・技術的助言・調整を行うこと並び社会の全部門を目標とした地雷への意識向上プログラムにより協定参会者を支援すること。
    4. スーダンとチャド・中央アフリカ共和国間の国境に隣接する地域における治安状況の改善のための国際的努力と緊密に連携し、国内避難民及び難民キャンプを含むチャドの主要な地域、必要であれば中央アフリカ共和国国内の同様な地域を含む地域において政治的・人道的・軍事的・警察的多国籍プレゼンスを確立することを含み、地域安定化問題へ対処支援を行い、2006年7月28日に署名されたスーダン=チャド間の協定の履行に貢献すること。
  10. あらゆる加盟国に対し、スーダンへのあらゆる人員・物資・装備・供給品その他乗り物・予備部品・UNMISがダルフールにおいてのみ利用する物品を含む物品の自由かつ迅速な移動の確保を要請する。
  11. 事務総長に対し、安全保障理事会にダルフール和平協定の履行状況・停戦の状況・ダルフールにおけるUNMISの活動委任内容の履行状況について定期的に報告し、必要に応じて本決議を履行するために取られた措置が需要と齟齬を来たす場合に安全保障理事会に報告することを要請する。
  12. 国際連合憲章第7章の下に行動し、
    1. UNMISは部隊の展開地域内及びその能力の範囲内においてあらゆる必要な措置を講じることを承認されていることを決定する。
      • 国際連合の要員・設備・装備を保護し、国際連合要員・人道活動者・評価委員会要員の移動の自由を確保し、武装集団によるダルフール和平協定履行の妨害を阻止し、スーダン政府の責任に抵触することなく、文民を物理的暴力から保護する。
      • ダルフール和平協定の早急かつ効果的な履行を支援するために、文民に対する攻撃・脅威を防止する。
      • 必要に応じて、ダルフールにおける武器及び関連物資の所有及び収集は協定及び決議第1556号第7・第8パラグラフで導入された措置への違反とみなし、それらを破棄する。
    2. 事務総長及びチャド政府・中央アフリカ共和国政府に対し、国際連合要員及び関連要員の安全に関する条約(Convention on the Safety of United Nations and Associated Personnel)における法的保護の範囲に関する国際連合総会決議 58/82 を考慮に入れ、可及的速やかに地位協定を締結することを要請する。また一方の国家における地位協定の締結が未解決の場合は1990年10月9日付のモデル地域協定 A/45/594 が他方の国家におけるUNMIS部隊にも適用されることを決定する。
  13. 事務総長に対し、安全保障理事会にチャド内の難民及び国内避難民キャンプにおける文民の保護並びにスーダン国境のチャド側の治安状況を改善する方策に関する報告を行うことを要請する。
  14. ダルフール和平協定参加者に対し、それぞれの責務を尊重し、協定を遅滞なく履行することを要請し、協定に未署名の勢力に対し、遅滞なく協定の履行を妨害するためにいかなる措置も取らないことを要請し、アフリカ連合からの要請に応え、協定を履行するまたは人権蹂躙に関与する行動を起こしそうな個人または組織に対し、資産凍結や渡航禁止などの強行かつ効果的な措置を講じる意図を繰り返し表明する。
  15. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

分野:
地域:S/RES/1679スーダン情勢S/RES/1709
採択順:S/RES/1705S/RES/1707
Updated : 2006/05/25