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Title : S/RES/1624 : Threats to international peace and security

安保理決議第1624号
国際平和と安全に対する脅威に関する決議

採択日:2005/09/14
会合:第5261回会合
投票:全会一致で採択
プレスリリース:SC/8496

安全保障理事会は、

 1999年10月15日付決議第1267号・2001年9月28日付決議第1373号・2004年3月26日付決議第1535号・2004年4月28日付決議第1540号・2004年10月8日付決議第1566号・2005年7月29日付決議第1617号・2003年1月20日付決議第1456号付属宣言その他テロリズムにより引き起こされた国際平和と安全に対する脅威に関する決議を再確認し、
 国際連合憲章に従いあらゆる形態でテロリズムと戦うことの緊急性とあらゆる手段にとる宣言を再確認し、加盟国はテロリズムと戦うための国際法に基づくあらゆる義務を守り、特に国際人権法・難民法・人道法に従いそのような措置を採用すべきであることを強調し、
 あらゆるテロ行為を、その動機・時期・関与者にかかわらず、平和と安全に対するもっとも深刻な脅威の1つとして最も強い表現で非難し、国際連合憲章の下、国際平和と安全を維持する第一の責任は安全保障理事会にあることを再確認し、
 テロ行為の扇動を最も強い表現で非難し、さらなるテロ行為を誘発しかねないテロ行為の正当化または賞賛(弁明)の試みを否認し、
 過激思想及び不寛容により引き起こされたテロ行為の誘因は、人権の享受に対する深刻かつ増大する危険をはらみ、あらゆる国家の社会・経済的発展に脅威を与え、全地球的安定及び繁栄を損ない、国際連合及び全ての国家により至急かつ積極的に対処されるべきであることに深く懸念を表明し、国家レベル及び国際レベルで国際法に従い、生きる権利を保護するあらゆる必要で適切な措置を講じる必要性を強調し、
 1948年に総会で採択された世界人権宣言(Universal Declaration of Human Rights)第19条に掲げられた表現の自由の権利を想起し、1966年に総会で採択された市民的及び政治的権利に関する国際規約(ICCPR; International Covenant on Civil and Political Rights)の第19条に掲げられた表現の自由の権利及びそれに関するいかなる制限も法によってのみ課せられるべきであり、同規約第19条第3パラグラフで定められた根拠に基づくことが必要であることを想起し、
 世界人権宣言第14条に掲げられた迫害からの避難を求めこれを享有する権利並びに1951年7月28日に採択された難民の地位に関する条約(Convention relating to the Status of Refugees)及び1967年1月31日に採択された同条約議定書(いわゆる「難民条約及び議定書」)の下での各国のノン・ルフルマン(non-refoulement)の原則とを想起し、国際連合の目的と原則に反する行為により有罪であるとみなすに足る重大な理由がある人物に対しては 難民条約及び議定書が定める保護は適用されないことを想起し、
 テロリズムの行為・手段・訓練は国際連合の目的と原則に反し、テロリズムに意図的に資金援助し、計画し、誘発することも国際連合の目的と原則に反することを再確認し、
 世界各地において非寛容または過激主義により引き起こされたテロリズムにより犠牲者、特にさまざまな国籍・信念にわたる民間人の犠牲者の数が増加していることに対し深い懸念を表明し、テロリズムの犠牲者及び遺族との深い連帯を再確認し、テロリズムの犠牲者の支援及びその損失と悲しみに立ち向かう犠牲者・遺族への支援の重要性を強調し、
 テロリズムとの全地球的な戦いにおける国際連合の本来の役割を認識し、包括的・組織的かつ一貫性のある国家的・地域的・国際的各水準におけるテロリズム対抗策を促進するための戦略を採択し履行するという観点から、遅滞なく、総会において検討され作成された対テロリズム戦略の要素の事務総長による識別を歓迎し、
 全ての国家に対し、緊急事態として、この問題に関して地域的条約の締結国であるか否かにかかわらず対テロリズム国際条約及び議定書の調印国となること並びに2005年4月13日に総会で採択された「核によるテロリズム行為等の防止に関する国際条約(International Convention for the Suppression of Nuclear Terrorism)」の調印を優先的に検討することを強く要請し、
 異なる宗教・文化を無差別に標的にすることを防止する努力のための対話の拡大及び文明間理解の拡張への国際的努力の重要性ならびに未解決の地域紛争及び開発問題を含む全地球的問題への対処はテロリズムに対する国際的な戦いの強化に貢献することを再び強調し、
 対話及び理解の拡大への努力、寛容及び共存の促進、テロリズムを誘発しない環境の醸成におけるメディア・市民社会・宗教界・実業界・教育機関の役割の重要性を強調し、
 ますますグローバル化された世界において、テロリストから犯罪行為の支援を誘発する洗練化した技術・通信・資源の悪用を防ぐために各国が協力することの重要性を認識し、
 全ての国家に対し、国際法における義務に従いテロリズムとの高隊に全面的に協力し、テロ行為に支援・調整・参加する者またはテロ行為への資金援助・計画・準備または関与を企てまたは安全な避難地を提供する者に対する安全な避難所(safe haven)を発見し、認めず、送還または起訴原則の基礎に基づいて裁判にかけるべきであることを想起し、

  1. すべての国家に対し国際法における義務に従い、以下に掲げる項目について必要かつ適切な措置を講じることを要請する。
    1. 法律によるテロ行為への関与を誘発する行為の禁止
    2. そのような行為を予防
    3. そのような行為について有罪であるとみなすに足る十分な、信頼すべき関連情報が与えられた個人に対する安全な避難所を認めないこと。
  2. すべての国家に対し、なかんずく、違法な旅券への対処を含む国境の保安の強化ならびに第1パラグラフ(a)にある行為に関して有罪である人物を入国させないという観点からテロリスト選別・旅行者保安検査手続きの強化を含む実現可能な拡張策を講じることで協力することを要請する。
  3. すべての国家に対し、異なる宗教及び文化を無差別に標的にすることへの防止に向けて努力するため、並びに過激主義及び不寛容により引き起こされたテロ行為の誘発に対抗し並びにテロリスト及びその支援者による教育機関・文化機関・宗教機関の破壊を防止するために、国際法の定める義務に従い、必要かつ適切なあらゆる措置を講じるために、対話の拡大及び文明間理解の拡張への国際的努力を継続することを要請する。
  4. 全ての加盟国に対し、国際法、特に国際人権法・難民法・人道法の定める義務に従い、本決議第1・第2・第3パラグラフを履行するために必要な措置を講じることを保証すべきことを強調する。
  5. 全ての加盟国に対し、テロ対策委員会(Counter-Terrorism Committee)に本決議履行に際して各国が講じた措置の段階について報告することを要請する。
  6. テロ対策委員会に以下の内容を命令する。
    1. 本決議履行への努力について加盟国と対話を行う。
    2. この点に関する最良の判例の伝播及び情報交換の促進を通じて加盟国とともに能力拡大の支援を行う。
    3. 本決議の履行に関し12か月以内に安全保障理事会に報告する。
  7. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

 【訳注】 ノン・ルフルマン(non-refoulement)の原則

 保護を求めてきた難民に対し、迫害の恐れのある国に送り返してはならないという原則のこと。根拠は難民条約第33条。

分野:S/RES/1624国際平和と安全に対する脅威S/RES/1625
地域:
採択順:S/RES/1623S/RES/1625

Updated : 2005/10/26