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Title : July 2005
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 7月 6日(水曜日) 山本

コートジボアール国内諸勢力に和解案遵守を要請:安保理

 安全保障理事会はコートジボアール政府及び野党指導者に対し、延期されたままの和解案の関する予定表に従って履行することを要請した。

ダルフール地域の紛争集結へ協定に調印

 ダルフール地域における紛争集結のためにスーダン政府と反政府勢力との間の協定調印が6日行われ、アナン事務総長はこれを歓迎した。

多数の政治犯を釈放:ミャンマー

 アナン事務総長はミャンマー政府がアウン・サウン・スーチー氏の側近を含む249名の政治犯を釈放したことを歓迎し、全ての政治指導者に課せられている制約も撤廃することを要請した。

スレブレニッツァ虐殺から10年

 ボスニア系セルビア人の兵士によってイスラム教徒が多数殺害されたスレブレニッツァの虐殺から10年が経ち、当地で開催される記念式典にブラウン(Mark Malloch Brown)事務総長首席補佐官が参加する予定。

キルギスタンで洪水発生

 キルギスタンで発生した洪水と土石流の被害に対し、同国政府は毛布・寝具・テント・燃料・薬品・食物などの緊急支援を要請している。

子どもサミット開催

 G8主要国首脳会議(サミット)が開催されているグレンイーグルズの近くの街ダンブレン(Dunblane)で、ユニセフの主催により、貧困や低い教育水準などと戦っている国からの子どもたちによるサミット(C8 Summit)が開催されている。

進まないアフリカへの援助

 G8サミットに先駆けて先週開催された Live 8 コンサートでの熱狂にもかかわらずエチオピアなどへの支援は進んでおらず、極めて深刻な状況であるとユニセフが警告した。
 しかし、援助のための資金拠出が進んでいない原因に、汚職や武力紛争などから発生する厭世観と、援助する側の共感疲労(compassion fatigue)があると思われ、事態の早期改善は困難とも指摘している。

鳥インフルエンザ防止へ新プロジェクト始動

 国連食糧農業機関(FAO)と世界動物衛生機関(OIE;World Organization for Animal Health)がクアラルンプールで開催した3日間の会議の席上、人間への鳥インフルエンザ蔓延を防止するための1億ドルのプロジェクが開始されると発表された。

AIDSで150万人以上が孤児に

 ユニセフは神戸で開催されたAIDS/HIVに関する国際会議の席上、アジア・太平洋地域で150万人以上の子どもがこの病気のために孤児となったと報告した。

ヨーロッパだけで14歳以下の子どもが年に1,300人も殺害・暴力

 ユニセフはリュブリアナ(スロベニア)で開催されたヨーロッパ・中央アジアにおける子どもへの暴力に関する会議の席上、ヨーロッパ地域内だけで14歳以下の子どもが年間に約1,300人が殺害・暴行にあっており、政府・国連機関・専門家・市民社会と家族が共同で子どもたちを暴力から守る行動に出ることを要請した。1日でヨーロッパだけで4人の子どもが暴力で死に至されていることを示す。

子どもたちに発明を勧める本のシリーズ発刊へ:WIPO

 世界知的所有権機関(WIPO;World Intellectual Property Organization)は「未来の発明者」である子どもが発明に興味を持つようにと『過去に学び未来を創ろう(Learn from the Past, Create the Future)』と題した8〜14歳向けの小冊子シリーズを作成する予定。

[Learn from the Past, Create the Future]
http://wipo.int/freepublications/en/patents/925/wipo_pub_925.pdf

上向きへ向かいつつある観光

 国連世界観光機関(WTO;World Tourism Organization)は6日、テロと不景気と疫病で低調であった2001〜2003年の状況から、人びとは観光に出たいという欲求を満たす方向に風向きが変わりつつあると発表した。2004年の国際観光客数は2003年と比較して10%の上昇となっている。

「今日の一言」 − 「テロに屈するな」 −

 7日に発生したロンドンの交通機関を狙ったテロの犠牲者はまだ全て増えているようです。私の担当の水曜日はまだ6日でしたので記事には現れていませんが、翻訳を終わったあとで確認すると、安保理から今回のテロを非難し、「テロリズムと戦う最大限の決意を表明する」決議(第1611号)が採択されました。
 各国の対応も「テロに屈してはならない」という論調です。
 しかし、現実問題として、「テロに屈しない」という行動は何を意味するのでしょう。テロの首謀者そのものが明確でなく、したがってその意図も確認しようがない状況では、その意図を汲んだり無視したり交渉したりすることもできません。

 「テロでは問題は解決しない」ということをテロリスト側に示すためには、たとえテロが発生しても、それまでの行動を変えないことが必要です。一国の指導者が「テロに屈しない」と言った場合には、その国でテロが発生する、またはその国民がテロの犠牲者になったとしても、その行為への対処という理由ではその国としての判断を変えないということです。その国の国民に、一定の確率でテロの犠牲者になることを覚悟を要求する言葉でもあります。

 「テロに屈しない」と(発言すること)は、そういう意味になるはずです。テロが起こらないように努力するのは当然のこととして、仮に不幸にして起こっても、それで国の方針を変えないということを、国民に理解してもらう努力が政府の側には必要なはずですが、わが国はどうでしょうか。

 7月 7日(木曜日) KENICHI

事務総長、ロンドンでの同時テロを非難

 アナン事務総長はロンドンで起きた同時テロを受けて声明を発表した。事務総長は「ロンドンを襲った残虐な爆弾攻撃には、呆然とさせられた。こうした悪意のある行為は、われわれの心の中まで傷つける」と述べ、「英国民は、G8サミットに備え、他国と共に貧困の撲滅と温暖化防止を強力に推進してきた。今日は、世界が彼らに肩を貸す番だ」と語った。

安保理、ロンドンでのテロ非難決議案採択

 国連安保理は、ロンドン市内で発生した連続爆破事件を受けて緊急会合を開き、事件を非難する決議案を全会一致で採択した。また各国に対し、「野蛮な行為」を行った犯罪者を裁くよう強く求めた。英国が提出した決議案は、「2005年7月7日にロンドンで起きたテロ攻撃は断じて許さない。あらゆるテロ行為を平和と安全への脅威とみなす」とし、全ての国に対して「こうした野蛮な行為の実行犯、組織者、そして援助者を発見して裁くため積極的に協力」するよう強く求めた。

G8と新興5ヶ国、テロを非難する共同声明を発表

 主要国首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)に参加しているG8と中国、インド、メキシコ、南アフリカ、ブラジルの新興5ヶ国は、ロンドンでの同時テロを強く非難する共同声明を発表した。声明は「テロリストは人命をなんとも思っていない。我々はテロと対決し打ち破る。これは一国だけでなく、すべての国と市民社会全体に対する攻撃だ」と指摘した。さらに「テロリストの試みは決して成功しない。よりよい社会を築くための話し合いを止めることはできない」とサミット討議を継続すると強調した。

国連機構、南部アフリカ6ヶ国への食糧援助を呼びかける

 国連食糧農業機関と世界食糧計画は、南アフリカのヨハネスブルクで共同声明を発表し、南部アフリカ6ヶ国に食糧を援助するよう国際社会に呼びかけた。この声明は、「レソト、マラウイ、モザンビーク、スワジランド、ザンビア、ジンバブエの6ヶ国は大量の食糧援助を必要としている。これらの国は干ばつに見舞われており、食糧が減産し、1000万人余りが食糧の援助を待っている。食糧不足は深刻な状態にあり、来年5月の収穫期まで続くだろう」としている。

事務総長、イラクでのエジプト大使殺害を非難

 エジプトのシェリフ駐イラク大使がバグダッドで「イラクの聖戦アルカイダ組織」を名乗るグループに拉致され殺害された事件を受けて、アナン事務総長は、スポークスマンを通じて、殺害を非難する声明を発表した。事務総長は、シェリフ大使の家族およびエジプト政府とその国民に対し、深い同情と哀悼の意を表明した。

「今日の一言」― テロの脅威に負けないオリンピック ―

 今回はロンドンでのテロに関連するニュースが並びました。ニュースにもあるようにG8、国連安保理をはじめ世界全体が、一斉にテロを非難しています。また、テロに屈せず、サミットも継続されました。こうした国際社会の毅然とした、また一致団結した姿勢はテロ対策の根本だと思います。
 このテロは主要国首脳会議(サミット)の開幕に合わせての犯行と見られていますが、個人的には2012年のオリンピック開催地にロンドンが決まった直後に起きたことにも注目しています。英国・ロンドンには、これから7年の間に徹底したテロ対 策を構築し、テロの脅威に負けないオリンピックを目指してほしいです。

 7月13日(水曜日) 山本

バグダッドでの自爆テロを非難:事務総長

 バグダッドで13日に発生した自爆テロに対しアナン事務総長は、理不尽で故意に民間人を目標とした暴力に対する非難を繰り返した。

ケニアで虐殺が発生

 ケニアのマサービット(Masarbit)地方のチュルビ(Turbi)村を重武装した500人規模の集団が襲撃し、44名を虐殺した。犠牲者の大半は制服を着た学童である模様。この件に対し国連人道関係調整事務所(OCHA)は遺憾の意を表明し、援助が必要な家族への支援を開始した。

コンゴ民主共和国での虐殺を非難:安保理

 安全保障理事会は13日、先週末に発生した南キブ(South Kivu)地区における村での虐殺に対し最大限の非難を表明し、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)に対し実態の調査と迅速な報告を要請した。

スーダン新憲法に18歳以下の死刑削除を要請:ユニセフ

 新憲法の制定に向けた手続きが進められているスーダンに対し、ユニセフは、子どもの権利条約に従い、18歳以下の子どもに対する死刑に関する条項の削除を要請した。

飢饉に苦しむニジェールに支援を要請:国連特別報告官

 ニジェールへの実態調査から戻ったツィーグラー(Jean Ziegler)国連特別報告官は13日、同国が洪水とバッタの異常発生により極めて深刻な食糧不足の状態になっており、緊急支援が必要であると要請した。以前からも支援が要請されているが、1620万ドルの要請に対し380万ドルしか拠出されていない。
 同国政府は国内を106箇所の地域に分割して調査を行ったが十分な栄養状態を確保できている地域は19にしか満たなかった。

ニジェール=ベニン国境事案に判決:国際司法裁判所

 ニジェールとベニンがフランスから独立した1960年以降、その帰属をめぐって紛争が頻発していた国境紛争が国際司法裁判所に提訴され、審議されていたが、12日判決がくだり、ニジェール川とメクロウ川の間に境界を定め、散在する島の帰属も決定した。

遺伝子操作樹木の評価必要性を強調:FAO

 国連食糧農業機関(FAO)は13日、林業におけるバイオ技術に関する研究成果を発表し、木材の経済価値を高めるために遺伝子操作された木が商業ベースに乗って流通しているが、プランテーションの失敗や病気への抵抗力低下など期待されている利益とリスクを評価する必要があると警告した。

「今日の一言」 − イスタンブール −

 実は先週の12日からトルコのイスタンブールに行ってまして、ついさっき帰国してきたところです。主目的はイスタンブールで開催される国際学会への参加なのですがなぜだかその国際会議の案内にはエクスカーション(「見学会」とでも言えばいいのでしょうか)が充実していたので、それを見た妻が「私も行きたい」と言い出して、ほぼ早めの夏休み旅行となりました。
 もちろん学会は学会で参加し、その他の時間でイスタンブール各地を回りました。
 旅行案内書などには「トルコ人は日本人に優しい」なんてことが書いてあって、食事をとった店で「とってもおいしい」とトルコ語で言っただけで、「お前はトルコ語がうまいじゃないか」(と英語で)握手やハイタッチを求められたりしました。

 当然ながらパッケージツアーではなく個人で行ってますので、行動する時間や場所が自由になる分、移動は全て自前となります。今回の場合トラム(路面電車)と徒歩がほとんどで、不十分な地図を片手に、間違って下町(という言い方で妥当かどうかわかりませんが)に紛れ込んでしまうと、トルコ人特有のつぶらな瞳で私たちを見つめてきます。
 グランバザールなどで「コンニチハ」とか「コッチ、ヤスイネ」とか言われても、笑って通り過ぎるのはご愛嬌ってものですが、歩きつかれて公園のベンチで休んでいると、小さい子どもが、それこそつぶらな瞳で「これ買って」(とトルコ語で言ってたと思います)とティッシュらしきものを突き出してきます。どうも、この子たちの他にも居そうで、しかも周囲のベンチの大人は私たちの挙動をじっと見ていました。おそらくそこで誰か1人から買えば、そのほかの子が「私からも買って」と来るのがありありと見えました。
 もちろん買っても私たちにとっては知れてる値段だとは思うのですが、手に負えない状況になると思って、少し逃げるようにその場を離れました。

 外国人旅行者としては「正しい」行動だったとは思いますが、こういうときは、やや後ろめたい気持ちもしてしまいます。。。

 7月14日(木曜日) KENICHI

事務総長、「文明連合」設立を呼びかけ

 アナン事務総長はニューヨークの国連本部で、「文明連合」を設立し異なる文明間の偏見、誤解をなくし、世界の安全と安定を促進するよう、呼びかけた。事務総長はそのスポークスマンを通じて声明を発表し、「ここ数年来のいくつかの事件で西側文明とイスラム文明の間ではますます大きくなる溝や誤解、過激主義が現われている。『文明連合』の目的はこれらの趨勢をなくし、異なる宗教と文明間の相互尊重や理解及び共存を促進することにある」と指摘した。

インド洋津波被害:クリントン前米大統領、再建活動重視を呼びかけ

 国連インド洋津波救済特使のアメリカのクリントン前大統領は1、ニューヨークで、インド洋津波被災地区の再建活動を引き続き重視するよう国際社会に呼びかけた。クリントン前大統領は、国連経済社会理事会2005年会議の人道主義実務の議題についての討議に参加し「インド洋津波救済活動は重要な段階に入った。被災地区の再建に引き続き努力するよう国連と国際社会に希望する」と述べた。

国連人道支援調整官、ケニアでの部族間衝突に遺憾の意

 ケニア北部の村ツルビで集団殺害事件があり、14日までに子ども約30人を含む89人が死亡、46人が負傷した。この事件を受けてエゲランド国連人道支援調整官は、「多くの子供や女性を含む市民に対する恐ろしい攻撃を遺憾に思う」と述べ、「特に学校をターゲットとした点は非難されるべきである」とした。

国連分担金不払い9カ国の投票権停止処分を解除

 国連総会は、国連分担金の滞納額が2年分を超えたとして1日から総会での投票権停止処分を受けていた10カ国のうち、グルジア、リベリア、ソマリアなど9カ国の投票を認める決議案を「反対なし」の無投票で採択した。しかし、チャドは決議による処分の撤回を希望しなかったため、投票権停止国の地位にとどまった。安保理拡大のための「枠組み決議案」は加盟国の3分の2以上が成立要件で、現状で採決にかけられた場合、1カ国が反対をしたのと同じ効果を持つことになる。

安保理、ダルフール危機解決への努力をスーダン政府に要求

 安保理は、議長声明を発表し、最終的にダルフール危機を解決するため、引き続き努力するよう新しく発足されたスーダン民族団結政府に求めた。この声明は、「スーダンが恒久的な平和を保つには、一日も早くダルフール危機を解決しなければならない。アフリカ連合がダルフール地区での平和維持部隊の配備を拡大することを支持すると共に、スーダン政府とダルフール地区の反政府軍がこのほど合意した危機の平和的解決という原則的声明を履行するよう期待している。」と述べている。

 7月20日(水曜日) 山本

頻発するテロを非難:安保理

 安全保障理事会は20日、ロンドンの同時多発テロやイラクにおけるエジプト大使が殺害されるなど、最近頻発しているテロに対し強い非難を表明し、各国に対し犯人及びその協力者・スポンサーを捜査・逮捕し、司法の裁きを受けさせることに協力するよう要請した。

ニジェールへの援助を要請:WFP

 ニジェールでは旱魃とバッタの大量発生によって発生した食糧不足のために約250万人が1日1回以下の食事を強いられている状況であるため、世界食糧計画(WFP)は3000万ドルの資金拠出を要請したが、これまでに約1000万ドルの拠出誓約しかなされていない。

性的な行動規律違反者を本国送還:ONUB

 平和維持活動における性的搾取・虐待に対する非寛容政策を貫くため、性的な行動規律違反を犯した、国連ブルンジミッション(ONUB)に参加中の2名のエチオピア軍人に対し本国送還の措置が取られた。

UNIFILへの活動委任期限延長を勧告:事務総長

 アナン事務総長はレバノン情勢について最新の報告書を発表し、国連レバノン暫定隊(UNIFIL)への活動委任期限の延長を勧告した。
 [報告書 S/2005/460]

ダルフール地域援助に種と農機具を:FAO

 国連食糧農業機関(FAO)は20日、紛争で荒廃したダルフール地域への援助として、飢餓と戦うために費用対効果が高い、種と農機具を配布するために800万ドルの資金拠出を要請した。この方法なら1か月分の食料を購うだけの資金の10分の1で同じ人数を数ヶ月食べさせることができる。

人工衛星による原子力発電所監視を開始:IAEA

 国際原子力機関(IAEA)は原子力の平和利用を検証するために、原子力発電所を人工衛星を用いて監視することを開始したと発表した。まだこの監視システムの評価中であるが、現在、スロバキア国内の原子力発電所を4月から稼動し、今年いっぱい検証を続けるとのこと。
 衛星画像は5分おきに撮影し、発電所が稼動しているかを確認する。これまではこの作業のために3か月に一度検査官が現地に赴かなければならなかった。

最後発途上国へ積極的な注意を:事務次長

 チョウドリ事務次長は19日、最後発途上国のためのブリュッセル行動計画(The Brussels Programme of Action for the Least Developed Countries, 2001-2010)の第3回中間報告において、諸国が積極的に注意を働かせなければ開発度合いは低いままであるし、国連のミレニアム目標の達成も困難になると警告した。
 [Implementation of the Programme of Action for the Least Developed Countries for the Decade 2001-2010]

「今日の一言」 − 「同感」の断絶 −

 最近、ちょっと思うところがあって、アダム・スミスの『道徳感情論』を読んでいます。これは『道徳情操論』と訳されることが多いと思うが、手元にあるのが岩波文庫版のものなので、それに準じてます。

 カール・マルクスの主著は『資本論』ということになってますけど、どうも、私には、『経済学・哲学的草稿』あたりで展開されている「疎外」をいかに解決するかという観点から、その手段として、『資本論』において共産主義が称揚されたのではないかと思ってましてね。
 スミスについても、この『道徳感情論』で展開されている「同感」の概念による社会秩序の形成(または維持)が核にあってこそ、『国富論』的な世界が成立する、という論理構成になっているように思えるんです。
 すなわち、マルクスにしてもスミスにしても、まず、ある種の人間観(及びそれに基づく社会観)があり、その人間が活動する経済社会の絵姿を描いた、というのが本当のところではないのか、というのが私の思ってることなんですけど。

 それで、そのスミスの「同感」ですが。『道徳感情論』の冒頭部分にこんな箇所が 出てきます。

 われわれがしばしば、他の人びとの悲しみから、悲しみをひきだすということは、それを証明するのになにも例をあげる必要がないほど、明白である。すなわちこの感情は、人間本性の他のすべての本源的情念と同様に、けっし有徳で人道的な人に限られているのではなく、ただそういう人びとは、おそらくもっともするどい感受性をもって、それを感じるであろう。最大の悪人、社会の諸法のもっとも無常な侵犯者さえも、まったくそれをもたないことはない。

 最近、その「同感」が、人種間や国民間だけでなく、同一の国の中であっても成立しなくなってきているという感が否めません。
 世界中で頻発する自爆テロにしても、日本国内で起こっている、「相手は誰でもよかった」と無差別に周囲を巻き込む「マイクロ・テロリズム」にしても、です。

 そもそも「同感」が人間の本性ではなかったのか、ただその契機を見出せないだけなのか。私は後者であることを信じたいし、それが何なのかを探求していきたいと思います。

 7月21日(木曜日) KENICHI

安保理、イスラエルのガザ地区撤退について討議

 アルバロ・デ・ソト国連中東和平プロセス特別調整官は、ガザ地区およびいくつかのシスヨルダン地区からのイスラエル軍撤退問題が引き続き優先問題であるとして、安保理構成国に呼びかけた。アルバロ・デ・ソト氏によると、イスラエルの撤退準備は順調に進んでおり、イスラエル当局は、いかなる過激派もこのプロセスへ介入させないとしている。

パキスタンのアフガン難民250万人が祖国へ帰還

 UNHCRによると、パキスタンにいた250万人以上のアフガン難民が、UNHCRの支援プログラムにより祖国へ帰還した。この帰還支援プログラムはUNHCR史上最大のもので、2002年から行われている。現在では、イランから120万人、パキスタンも含めると370万人以上の難民が帰還している。

ジンバブエに関する国連報告、明日公表

 国連ジンバブエ特別派遣団の報告書が明日公表される。派遣団はジンバブエ当局によって行われた貧民街の大規模破壊の影響の調査に従事していた。この大規模破壊は「秩序の回復のための活動」として行われ、これにより20万人の人々が居住の権利を奪われ路上に放り出された。

FAO、サバクトビバッタの被害の脅威を指摘

 国連食糧農業機関(FAO)によると、サハラ砂漠南部におけるサバクトビバッタの大規模な被害は沈静化しているものの、今なお、マリやモーリタニア、ニジェールといったサハラ砂漠南部に面した一帯では監視作業の継続が必要である。また、チャドやスーダンにおいては、今なお被害状況が深刻である。

テロ:安保理、すべての国へ協力を要請

 ロンドン、トルコのクシャダスおよびバグダッドで起きたテロを受けて、安保理は、昨日の議長声明を発表し、「テロ行為は完全に犯罪であり、正当化することはできない」と主張した。また各国に対し、“引渡しか処罰か”の原則に従ってテロ行為の犯人、組織者および支援者を裁判にかける協力をするよう呼びかけた。

 7月27日(水曜日) 山本

エジプトでの爆破テロを非難:安保理

 安全保障理事会は27日、先週の土曜にエジプトのシャルム=エル=シェイクで発生した爆破テロを非難し、エジプト政府に加害者・組織・支援者を捜査し、司法の裁きを受けさせることを要請した。

イラクでのアルジェリア外交官殺害を非難:事務総長

 アナン事務総長は27日、イラクで2名のアルジェリア外交官が殺害されたことを非難し、今年中に包括的テロ対策条約に関する議論を完了させることを要請した。この条約案についてはテロの定義をめぐって議論が膠着しており、この点にも事務総長は自身に原因のない文民が死傷させられること、という定義は多くの人に受け入れられるのではないか、とも言及している。

ジンバブエにおける住民強制退去に関する報告:安全保障理事会

 ジンバブエにおける住民の強制退去に関する国連特使は27日、2週間の現地調査の結果を報告書として提出し、安全保障理事会でその内容を説明した。
 ジンバブエでは住宅や市場が破壊され、約70万人が住居や職場を失った。このことに対し政府を非難し、住宅と暮らしを奪われた人々に賠償金を支払い、その退去を実行した人びとを罰するべきであると強調した。

 [Report of the Fact-Finding Mission to Zimbabwe to assess the Scope and Impact of Operation Murambatsvina] (PDF)
 http://www.un.org/News/dh/infocus/zimbabwe/zimbabwe_rpt.pdf

ニジェールに緊急食糧支援:WFP

 飢餓に襲われているニジェールに対し国際的な緊急支援が進められているが、世界食糧計画(WFP)でも緊急支援として8万人分の食糧を空輸することを発表した。

深刻なケニア北東部の状況

 ケニア北東部を訪問していたユネスコのベネマン事務局長は、就学年齢の少女の5人のうち4人が学校に登録されていないことや、低い予防接種率、高いマラリア発生率、高い出産時の母体致死率など、同地域における女性と子どもに関する統計的指標が認めがたい水準であることを指摘し、同国政府に対し早急な対策と努力を要請した。

養殖漁業が津波被害から回復へ:インドネシア

 国連食糧農業機関(FAO)はインドネシアで昨年の津波被害からの復興に関する3日間のワークショップを開催し、同国の養殖漁業が回復に向かっていると報告した。昨年の津波でアチェ州では地域内の養魚場約2万ヘクタールが被災し、何千軒もの漁家が収入の機会を失っていた。

インド洋平和地帯宣言は生きている:臨時委員会議長

 インド洋に関するアドホック委員会(Ad Hoc Committee on the Indian Ocean)のカリヤワサム(Prasad Kariyawasam)議長は26日、国連総会による1971年のインド洋平和地帯宣言(Assembly's 1971 Declaration of the Indian Ocean as a Zone of Peace)は合意を採るまでに至っていないが、その目的は不変のままであり、インド洋沿岸諸国の安定と平和に影響を与えると強調した。

「今日の一言」 − インド洋平和地帯宣言 −

 最後の記事ですが、訳はやや情報不足かも知れません。

 1971年に国連総会が「インド洋平和地帯宣言」を採択し、これを推進するためにその翌年に「インド洋に関するアドホック委員会」が設置されました。
 当時としては冷戦の中、スリランカなどの提唱により、米ソからの影響力をできるだけ受けないようにしようとインド洋の非軍事化・非核化を目指したものであったのですが、1989年の採決では投票にもちこまれ、結果は賛成137、反対4、棄権14となりました。反対したのは核保有国とはイギリス・フランス・合衆国・日本でした。

 ブラジルが南大西洋地域の平和地帯化を求めたときの採決では賛成146に対し反対1(合衆国)、棄権2(カナダ・日本)でした。

 当時には当時の事情があったと言えばそれまでかも知れませんが、各地の平和地帯宣言への取り組みに対し、どちらかと言えば消極的・否定的な態度をとり続けている日本が、「平和国家」を自称するには、まだまだ努力が不足していると思います。

 7月28日(木曜日) KENICHI

事務総長、IRAの武装闘争放棄宣言を歓迎

 アイルランド共和軍(IRA)は、武装闘争を放棄し、平和プロセスに参加すると表明した。これを受けて、アナン事務総長は声明を発表し、アイルランド共和軍が承諾を真剣に履行することを希望すると共に、この歴史的なチャンスを逃さないよう関係各側に要求した。

キルギスタンからルーマニアへ、ウズベク難民の空路移送の準備整う

 キルギスタンからルーマニア西部へ向けて、ウズベク難民を空路で移送する準備が整った。今回の移送は第三国での永住を最終目的とした人道的移送の第2段階となる。グテーレス高等弁務官は、広範囲な洪水の被害にあったばかりのルーマニア政府が難民の一時的な受け入れを決断したことに謝意を表明した。

エイズ問題:国連機関、割礼は万能薬ではないと訴え

 エイズとの闘いに関わる国連諸機関は、男児の割礼とHIV感染との間の関係を指摘する研究を歓迎しつつも、なお慎重に検証する必要があるとし、割礼それ自体が感染防止策ではないことを強調した。また、なお予防措置が必要であり特にコンドームの使用が必要であるとしている。

安保理、エジプトとイラクでのテロ攻撃を非難

 安保理は、エジプトのシャルムエルシェイクで起きた80人の犠牲者を出した同時爆破テロおよびイラクでのアルジェリア外交官2名の殺害を、議長声明で強く非難した。

PKO局長、「ハイチでの選挙は技術的可能」と指摘

 ジャン=マリー・ゲエノPKO局長は、ハイチの状況について安保理で報告し、ハイチの治安状況の危険性や人道状況の不安を指摘した。一方、ゲエノPKO局長は、そのような状況の中でも選挙は技術的に行うことができると考えていると述べた。

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Updated : 2007/02/16