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| 3月 2日(水曜日) 山本 |
■コンゴ民主共和国で銃撃戦が発生
約240名が平和維持活動を行っていた国連コンゴ民主共和国東部の Ituri 地区 Loga 村付近で1日、銃撃戦が発生し、少なくとも民兵組織の兵士50名が死亡した模様。国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)側でも2名が負傷し、治療のために南アフリカ共和国に移送された。
■コンゴ民主共和国での平和維持活要員への攻撃を非難:安保理
安全保障理事会は、コンゴ民主共和国内で2月25日にパトロール中の平和維持活動 要員が攻撃を受け、9名のバングラデシュ兵士が死亡したことに対し非難した。この攻撃は「愛国主義統一戦線(FNI;Nationalist Integrationist Front)」による計画的なものである模様。
■コートジボアールにおける武力行動に懸念を表明:事務総長
コートジボアール国内に設置されている「信頼地帯(Zone of Confidence)」を横断した地域で、2月25日に反政府組織 Forces Nouvelles の兵士に対し武装した若者が襲撃したことに対し、事務総長は2日、懸念を表明し、民兵組織に行動の抑制を要請した。
■ダルフール近郊でまた新たな暴力
国連スーダン先遣隊(UNAMIS)はスーダン情勢について最新の報告書を発表し、ダルフール地域からの避難民からの情報として、salakoyo への移動中に新たな攻撃で26名が死亡したと報告した。
■ハイチはまだ危険な情勢:最新報告
国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)はハイチ情勢に関する最新報告を行い、情勢は改善しているが、まだ暴力の発生の危険性は去っておらず、依然として警戒が必要であると警告した。
[S/2005/124] http://www.un.org/Docs/journal/asp/ws.asp?m=s/2005/124
■メキシコの性暴力に関する刑法上の扱いに関し懸念を表明:国連人権委員会
国連人権委員会・女性に対する暴力に関する特別報告官(Special Rapporteur of the UN Commission on Human Rights on violence against women)である Yakin Erturk 氏は1週間のメキシコ滞在を通し、同国における殺人・強制された売春・性的暴行などの扱いに関する刑法上の軽さに対し懸念を表明した。
■ユネスコ、NASAと協力協定締結
ユネスコは1日、世界遺産保護のために、生物圏や自然災害の監視のために最新の宇宙観測技術を利用するために合衆国航空宇宙局(NASA)との協力協定に署名した。
■インド洋津波被害からの復興を妨げる報道に注意を:世界観光機関
世界観光機関(WTO;World Tourism Organization)は、2年前のSARS危機でアジア地域への観光が激減した状況を再び繰り返さないよう、誤った情報の伝播による混乱(infodemic)を避けるために世界のメディアに対し、インド洋津波被害地域の経済復興を遅延させるような報道に注意してほしいと呼びかけた。
■南太平洋でサイクロンの被害
サイクロン・パーシー(Perci)が南太平洋の島嶼部を襲い、広範囲で大きな被害が出ているため、国連人道問題調整部(OCHA)は2日、トケラウ諸島とクック諸島に被害調査のための緊急チームを派遣した。クック諸島の Pukapuka 島では600人の住人が住んでいるが、これまでに Meena, Nancy, Olaf の来襲の上に今回のパーシーの被害で10軒しか家屋が残っていない。
◆「今日の一言」 − infodemic −
最後から2番目の記事に infodemic という単語が出てきます。ここでは「誤った情報の伝播による混乱」と訳していますが、もとは information epidemic の短縮形です。直訳すれば「情報の伝染」なのですが、単純に「情報が(伝染病のように)拡大していく」という様子を指しているのではなくて、情報は伝わっているのだけれどその内容が正確さを欠き、悪い影響を与えてしまうということを指しています。デマといえばそうなのですが、デマによるその情報元への被害やデマを信じて行動してしまった人たちによる混乱までを含みます。
ここの記事について言えば、インド洋の津波被害の報道をするのはいいのですが、まったく問題なく生活できる場所もあるにもかかわらず、一部の壊滅的被害を受けた場所のみを取りあげて「まだこんなに回復していない」と伝えることによりインド洋沿岸全体の経済復興の邪魔になるような報道のやりかたには注意してほしい、ということです。
情報を伝えるほうの努力もそうですが、それを見聞する側にもそのあたりをわきまえてよく判断していかなければなりませんね。
| 3月 3日(木曜日) KENICHI |
■国連特使、シリアのレバノンから軍撤退要求で再訪問
アナン事務総長は、国連本部でメディアに向かって、「ラーセン特使を再び中東地区に派遣し、シリアとレバノンが国連安保理のシリアがレバノンから軍隊を撤退すると要求する1559決議の履行を要求する」と示した。事務総長は、「シリアがすでにレバノンから軍を撤退する計画を決めていると発表した。しかし、まだ多くの問題は解決されないままである。このため、再び特使を中東地区に派遣することを決めた。」と語った。
■事務総長、コンゴ民主共和国の国連平和維持軍の強化を希望
アナン事務総長は、記者のインタビューに対し、「コンゴ民主共和国の安定を確保するため、国連は同国に派遣した平和維持軍の力を強化しなければならない。国連安保理はこのことを支持するよう希望する」と述べた。事務総長は、「コンゴ民主共和国での平和維持は困難で複雑な行動で、その人数はかなり不足している。そのため平和維持軍が同国東部地域で頻繁に襲撃を受けたのだ」と述べた。
■アフガニスタン:選挙管理組織、設立
2005年のアフガニスタン議会選挙の日程はいまだに確定していないが、選挙管理組織は設立された。組織は9人のアフガニスタン独立選挙委員会メンバーと国連によって任命された国際専門家によって構成される。また国連アフガン支援ミッションは選挙管理団長としてピーター・エルバン氏を任命した。
■国連事務次長、スーダンを訪問
エゲラン国連人道問題担当事務次長は、5日間スーダンを訪問し、スーダン政府高官、反政府軍代表、アフリカ連合代表らと会談する予定である。エゲラン氏は、スーダン難民支援のための物資不足が平和に向けての努力を覆すのではないかと懸念している。
■ブルンジ:国連、新憲法の国民投票の結果を歓迎
国連ブルンジミッションは、新憲法に約90%が賛成した国民投票の結果を歓迎した。新憲法にもとづいて、ブルンジ人口の14%を占めるツチ族は議会40%の議席、約85%の人口を占めるフツ族は残りの60%の議席を保有することになる。また、双方は軍隊の職位を半分ずつ保有する。ブルンジは4月に議会選挙を行い、その議会で新しい大統領を選出する。
| 3月 7日(月曜日) Tat |
■ダルフールの悲惨な状況に懸念、事務総長は安保理に平和維持軍強化要請
スーダンのダルフール地方で殺人・レイプ・放火などの報告が相次いでいる悲惨な状況に対して世界は迅速に動いていないと懸念を表明しつつ、アナン事務総長は安保理理事国を招集し、現地の国際的平和維持軍強化を要請した。
■安保理、ソマリアでの国連プレゼンス増加必要性に留意
紛争に疲弊したソマリアの暫定政府を支援するよう国連加盟国に要請、安保理は「アフリカの角」にあたる国での国連の役割を逓増的に拡大することを歓迎すると表明。
■事務総長、米国国連代表 John Bolton 氏指名を歓迎
アナン事務総長は、John Bolton 氏が次期米国国連代表部代表に指名されたことを温かく歓迎。様々な問題、中でも国連改革に向けて共に働くことを期待した。
■事務総長、今週スペインと中東へ出発
アナン事務総長はイスラエルのパレスチナ自治区を訪問途中、スペインのマドリードで木曜日開催される「民主主義、テロリズムと安全保障首脳会議」でテロとの戦いの世界戦略について基調演説する。
■国連大使、イラク移行に幅広い参加者を確保するため六週間対話を開始
Qazi事務総長特別代表は、イラクの政治、社会、宗教の指導者との六週間対話を開始、スンニー派アラブ人がほとんど投票しなかった選挙後、新憲法制定を含むイラク移行の次の段階ではすべてのセクターが関与することを確かにする努力を継続している。
■北朝鮮の子どもの栄養失調率低下、国連調査報告
天災や経済問題のため長期間打撃を受けていた北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の子どもの栄養失調率が過去2年間減少している。しかしこれは依然として比較的高い水準にある(慢性栄養失調または年齢身長比で発育阻害が42%から37%に減少、深刻な栄養失調または体重身長比で衰弱が9%から7%に減少)ため、目的の定まった国際援助が続行されるべき、と今日発表された国連調査は報告した。
◆今日の一言:ボルトンと国連改革、そして北核問題
ブッシュ政権内でもネオコン超タカ派として知られるジョン・ボルトン氏(前国務次官)がアメリカの国連代表部代表に指名されました。ボルトン氏は「国連や国際協定などはアメリカの国益に資する限りにおいて有益だ」との信念を持ち、「ニューヨークの国連ビルの十階分を失っても、少しの違いももたらさない」と発言し、多国間主義に批判的な人物と一般に評されてきました。
したがってボルトン氏を国連への米国大使に指名することは、イラクを攻撃した現政権およびネオコンのやり方に正当性があるとホワイトハウスで認められつつあること、そして「リバティ・ドクトリン」に対する自信を示しているともいえます。
この指名には在ワシントンの欧州外交官も衝撃を受け困惑したといいますし、アメリカ上院では民主党ジョン・ケリー上院議員は「なぜ同盟国との協力に高慢な態度(disdain)を示すような人物を選んだのか?」と疑念を呈したそうです。
3番目のニュースでは、国連は「国連の透明性を確保しようとする人物に対して反対しない」と歓迎の意を表したことが報じられましたが、私個人の意見としては国連改革にあたってもアメリカの利益ばかりゴリ押しされることを警戒します。
また6番目のニュースは国連の人道援助が功を奏した良いニュースですが、ボルトン氏は前々から北朝鮮およびイランの核問題は国連安保理に付託を主張するなど強硬姿勢を示しており、日本としても喫緊の安全保障問題である北核問題に対する影響が懸念されます。
私見ですが、北核問題については、まず六者協議で対話を継続し、平和的解決を追求することが第一で、すでに孤立化している北朝鮮をさらに国連安保理付託によって孤立を固定化するのは最後の最後にするべき、と考えます。私は北朝鮮の現体制の悪い部分は大いに改革されるべきとの立場であり、むしろ本年中に悪と戦いきって事態を動かすべき時に来ていると思うのですが、米国がイデオロギーを前面に出した外交と自国中心主義で出口の無い争いに突入するのは愚かだと思います。その愚はイラク攻撃後の混沌と多大な犠牲で痛感したはずですから。
| 3月 9日(水曜日) 山本 |
■事務総長マドリッド入り
昨年マドリッドで発生した列車爆破テロから1年経つことを受け、犠牲者への哀悼とテロへの団結を目指して開催される「民主主義・テロリズム・安全に関する国際サミット(International Summit on Democracy, Terrorism and Security)」に参加するため、アナン事務総長は9日、マドリッドに到着した。事務総長はサミットの席上でテロリズム戦うための国連の戦略を提言する予定。
■ボリビア情勢安定化を歓迎
ボリビア国内の天然ガス田の採掘権料をめぐり、大幅な値上げを主張する先住民・左派勢力と、小幅な値上げにとどめたい政府との間で対立が続いており、一時はメサ(Carlos Mesa)大統領辞表提出まで状況が悪化していていたが、政府・反政府勢力間で協議が持たれ平和裏に自体安定化に向かった。この動きをアナン事務総長は歓迎した。
■コソボ暫定自治政府首相のICTY出頭を歓迎:事務総長
コソボ暫定自治政府のハラディナイ(Ramush Haradinaj)首相が、旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)に起訴されたことを受け首相を辞任し裁判所へ自主的に出頭したことに対し、アナン事務総長は9日、ICTYへの協力のよい例であると歓迎した。
■コンゴ民主共和国への援助再開延期
国連人道関係調整事務所(OCHA)は9日、コンゴ民主共和国内東部で継続する紛争のために人道援助の再開をしばらく見合わせると発表した。
■スーダンにおけるポリオ蔓延がエチオピアに拡大の恐れ
スーダンにおいて昨年5月から132人の子どもがポリオに感染しており、同じ遺伝子形をしたポリオウィルスをエチオピア国内で2人の患者から発見しており、スーダンにおける感染がエチオピアにも広がる恐れがあり、世界保健機関(WHO)とユニセフは9日、来月からの緊急予防接種活動のための資金拠出を呼びかけた。
■インド洋沿岸早期警戒システム構築へ各国に緊急連絡センターを
ユネスコの下部組織である政府間海洋学委員会(Intergovernmental Oceanographic Commission;IOC)がパリで6日間の会期で開催している専門家会議において、インド洋に対する津波早期警戒体制の構築のために、全ての罹災国に緊急連絡センターの今月末までの設置が要請された。
■メコン川流域の人身売買取締りに成果上がる
国連メコン川流域性的人身売買関係機関間プロジェクト(UNIAP;UN Inter-Agency Project on Human Trafficking in the Greater Mekong Sub-region)は9日、南アジアで国をまたがって暗躍していた売春斡旋組織の指導者に対する判決が出たことを歓迎した。
バンコクで麺類と衣類の販売に従事するとの名目でカンボジア人女性を国外に連れてきながらも、マレーシアで売春を強要していた容疑。3カ国にわたる事件のため、国家間の調整が必要であった。
| 3月10日(木曜日) KENICHI |
■事務総長、5項目の対テロ戦略を発表
アナン事務総長は10日、マドリードで「テロ・治安・民主主義」をテーマに開かれた国際会議で、5項目の対テロ戦略を発表し、対テロに関する包括的な国際条約を早急に策定する必要性を強調した。事務総長が示した5項目は、社会の不満分子がテロを選択しないよう事前に働きかける・テロリストが事件を起こすのを防ぐ・国家によるテロ組織支援を阻止する・テロを阻止するための国家能力を向上させる・対テロ戦での人権保護。
■UNHCR:アデン湾の海難事故を受け、対応を呼びかける
アデン湾において先週、ソマリアからイエメンへの密航船が難破するなどの事件が2度あり、100名以上が水死した恐れがある。これを受けてUNHCRは、人身売買に対する断固とした国際的な取り組みと、人々をこのような危険な行為に駆り立てる根本的な原因の解決を呼びかけた。
■事務総長、イラク政治プロセスの包容性と透明性の確保を呼びかけ
アナン事務総長は、イラク情勢について安保理に報告を提出し、イラク政治プロセスの包容性と透明性を確保しなければならない」としている。また事務総長は「1月30日に行われたイラク国民議会選挙はまだイラク政治プロセスの第一歩に過ぎない。次の一歩は憲法制定である。選挙がすでに終わり、イラク国民には実際的な利益、特に治安と生活条件の改善が見えてきている。」と述べている。
■レバノン:国連特使、エジプトへ向かう
安保理決議1559の実施であるシリア軍のレバノンからの完全撤退を調査のため、ラーセン国連特使は、ダマスカスとベイルートにおける議論を前にエジプトを訪問し、エジプト大統領と会談した。
■FAO:ニジェールにモロッコ人専門家を派遣
モロッコとニジェール間の合意に基づいて、「南々協力」を支持するイスラム開発銀行と国連食糧農業機関は、モロッコの農学専門家・農業技術者をニジェールに派遣した。専門家は3ヶ月間ニジェールに滞在し、水の管理や作物の多様化の分野でのノウハウを現地の農業専門家に提供する。
| 3月15日(火曜日) 阿部 |
■事務総長、イスラエルのホロコースト歴史記念館の発足式典で演説
アナン事務総長は、イスラエルの Yad Vashem(ヤドバシェム)を訪れ、ホロコースト歴史記念館(the Holocaust History Museum)の発足式典で演説し、国連が憎悪や不寛容の問題に取り組む決意を表明。
■安保理、対ソマリア武器禁輸監視グループを再設置するよう勧告
国連安保理は、決議を全会一致で採択し、事務総長に対して対ソマリア武器禁輸監視グループ(the Monitoring Group)を再設置するよう勧告した。また、関連制裁委員会に対し、ソマリアを訪れ武器禁輸を十全に機能させる決意を示すよう勧告。
■事務総長特別代表、コソボ大統領への爆弾攻撃を強く非難
コソボの Ibrahim Rugova 大統領を乗せた車両に対する爆弾攻撃が行われたことについて、Soren Jessen-Petersen 事務総長特別代表が強く非難する声明を発表。
■イラク計画開発協力省、ドナー支援データベースの運営管理に関する訓練を開始
国連開発計画(UNDP)および世銀の国際復興基金ファシリティ(IRFFI:the World Bank International Reconstruction Fund Facility for Iraq)の支援を得て、イラク計画開発協力省は、ドナー支援データベース(DAD:the Donor Assistance Database)の運営管理に関する職員の訓練を開始。
◆「今日の一言」― 国際機関とネオコン ―
ブッシュ政権内でもネオコン超タカ派として知られるジョン・ボルトン氏(前国務次官)がアメリカの国連代表部代表に指名されたことは、3月7日のSUN「今日の一言」欄でTatが紹介しましたが、今度は、世界銀行の総裁に、ウォルフォウィッツ国防副長官を起用するとの人事が発表されました。
ウォルフォウィッツ氏については、これまでSUNでも何度か取り上げてきましたが、クリントン政権時代は、ジョンズ・ホプキンズ大学で教鞭をとりながら、クリントンの外交姿勢を「優柔不断」として批判し、イラク戦争を主導した超タカ派として有名です。(2001年9月14日の記事)
小泉総理や細田官房長官は、同氏の経歴(東アジア・太平洋担当国務次官補、インドネシア大使などを歴任)を取り上げ、アジアの開発問題にも通じていると評価、世銀総裁への就任に支持を表明していますが、ネオコンの論客二人を相次いで国際機関に送り込むブッシュ政権の人事に、国連関係者は警戒感を隠そうとしません。
例えば、アナン事務総長の特別顧問を務めるコロンビア大学 Earth Institute のサックス(Jeffrey D. Sachs)所長は、国連で開かれた会議で、ウォルフォウィッツ氏は全くこの分野に経験がない、もっと専門知識を持った人を選ぶべきだと、公然と批判を展開しています。
ブッシュ政権の第1期は、単独行動主義として欧州等の批判を招きましたが、第2期の布陣を見る限り、国際機関そのものを米国の政策に引き寄せてくるという、相当、したたかと言うか、強引な戦略を取り入れているようです。ブッシュ政権で高まった国連とアメリカの緊張感がますます増していくことを懸念せざるを得ません。
| 3月16日(水曜日) 山本 |
■イラク国民議会開会
アナン事務総長は16日、イラクで暫定国民議会が開会されたことを歓迎し、国連は同国の復興に関して支援を継続すると保証した。議席はシーア派が60%、スンニ派が20%、クルド人が20%という公正となっている。
■ウガンダの旱魃地域に食糧支援開始:WFP
ウガンダのカラモジャ(Karamoja)地域北東部で5年後ごとに発生している旱魃のために約60万人が飢餓状態に置かれている状態を受け、世界食糧計画(WFP)は6か月間の食糧支援活動に着手した。
■ケニアで子ども16人以上を殺害する襲撃事件が発生
ケニアの北東部マンデラ地域のエルゴリチャ(El Golicha)という街の取水場における水をめぐるトラブルから2つの部族が衝突を起こし、一方の部族が他方の集落を襲撃、少なくとも16人の子どもを含む死者が出たと、ユニセフの現地事務所が伝えた。
■ブルンジには昨年より40%増しの食糧援助が必要
国連食糧農業機関(FAO)・国連世界食糧計画(WFP)・ユネスコはブルンジ政府と共同で同国の食糧事情に関する査定を行い、悪天候のために農作物が不作で、食料品の価格も2倍となっており、昨年より40%多い食糧援助が必要であると推定された。昨年9月時点のWFP調査では、同国の人口760万人のうち16%が慢性的な飢餓状態におかれ、68%がそれに近い状態になっていると報告されている。
■公園の不法滞在者に対する拷問疑惑に調査依頼:UNOCI
コートジボアールの首都ヤムスクラ(Yamoussoukro)の北にあるマラホウエ国立公園(Marahoue National Park)で、公園内の不法滞在者を強制退去させる活動が行われていたが、その際に逮捕された不法滞在者が拘置所内で13名死亡しており、調査官らに拷問を受けた恐れがあるとして、国産コートジボアールミッション(UNOCI)は調査を要請した。
■和平に達しなければ国内避難民が300万人に:スーダン
エゲランド緊急支援調整官は16日ジュネーブでスーダン・ダルフール地域の情勢について記者会見し、内戦当事者が今年中に和平合意に達しなければ、国内避難民は300万人に達するだろうと警告した。
■コソボにおける行方不明者に関する協議再開を歓迎:事務総長特別代表
ピーターセン事務総長特別代表は16日、コソボ紛争下で行方不明となった人たちの探索作業についてセルビアとコソボの間の直接協議が再開されたことを歓迎した。NATO軍が両者を引き離して以来5年が経過する現在でも3,000人以上が行方不明のままである。
■核テロが喫緊の課題と警告:IAEA
国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長はロンドンで開催された会議の席上、過去3年間で国際的な共同行動で核関連情勢でいくつかの進展は見られるが、核テロリズムの危険と戦うにはまだ弱点が存在していると警告した。
■欧州で児童虐待へのキャンペーンを開始:WHO
世界保健機関(WHO)の欧州事務局は15日、家庭内の児童虐待防止にとりくむキャンペーンを開始した、ヨーロッパでは14歳以下の子どもが虐待のために日に4人亡くなっている。
◆「今日の一言」 − we can and we must shape the future −
7番目の記事でピーターセン特別代表は以下のようにも語っています。
「私たちは過去を変えることはできない。けれども未来を形作ることはできるし、また、そうしなければならない。他民族が共存し、繁栄し、安定して平和で、なかんずく、あらゆるコミュニティが歓迎され包含されている寛容な社会が形成されているような、ヨーロッパにおける未来を。」
We cannot change the past but we can and we must shape the future, a future within Europe: a multi-ethnic, prosperous, stable, peaceful and, above all, tolerant society where all communities feel welcome and involved.
どんな残酷な過去であっても、それをいくら糾弾してもその過去を変えることは…なかったことにすることにすることも…できません。過去を変えることはできないけれども、過去に対する解釈、過去のもつ現在における意味づけは変えることができます。
その状況下から何をするか、どんな未来を形作るか、という発想に立つことは、このコソボの状況に対してだけでなく、様々な歴史的経緯からいがみあっている問題にも言えることだと思います。
| 3月17日(木曜日) KENICHI |
■事務総長、レバノン総選挙前のシリア軍完全撤退を期待
レバノンからのシリア軍撤退問題について、ラーセン国連中東特使は、国連本部でアナン事務総長に先のアサド・シリア大統領らとの会談結果を報告した。これを受け、事務総長は今年4〜5月に予定されるレバノン総選挙前に、シリア軍の完全撤退を期待するとの声明を出した。
■スーダン:プロンク特使、EU諸国にスーダン支援を求める
国連スーダン問題の特使であるプロンク氏は、EU諸国に対し、スーダンのダルフール地区におけるアフリカ連合のミション強化および安保理で採択されるスーダンPKOの展開への協力を求めた。
■安保理、スーダンPKOの準備ミッションをさらに1週間延長
安保理は、スーダンPKOの準備ミッションをさらに1週間延期(3月24日まで)することを全会一致で決定した。ミションはダルフールにおけるアフリカ連合のミションの支援と近く採択されるPKOの準備にあたっている。
■WHO:日焼けマシン、使いすぎは皮膚がんの原因
世界保健機関(WHO)は、日焼けサロンなどで使われている紫外線ランプで人工的に日焼けの状態を作ると、皮膚がんになる危険が高まるとして、特に18歳未満の若者は日焼けサロンなどの利用を絶対に避けるよう勧告した。
◆「今日の一言」― 日焼けサロン“18禁”―
最後の記事に関して。WHOによると、世界中で年間13万2000人が皮膚がんの一種である悪性黒色腫にかかり、6万6000人が皮膚がんで死亡していると推計されている。悪性黒色腫の発生率はノルウェーやスウェーデンでは過去45年間で3倍以上、米国では過去30年間で倍以上になっており、WHOは日焼けマシンの利用増加が発生率急増の主因とみている。
WHOによると、日焼けマシンの規格や日焼けサロンの利用に関する規則を定めているのはごく一部の国に限られている。フランスと米カリフォルニア州では18歳未満の日焼けサロン利用を禁じており、WHOは各国が同様の規制を導入し、日焼けマシンを利用する際には必ず専門家が立ち会うようにするべきだと訴えている。
| 3月22日(火曜日) 阿部 |
■国連開発計画総裁の候補6人の名前、明らかに
今年1月、国連事務総長官房長(Chief of Staff)に転じた Mark Malloch Brown 氏の後任として、国連開発計画(UNDP)総裁の候補にあがっている6人の名前が明らかになった。このなかには、日本の外務省経済局の石川薫局長も含まれている。
■アフガニスタン情勢に関する事務総長報告、発表
安保理に対するアフガニスタン情勢に関する事務総長報告が発表され、9月に実施される議会選挙をもってボン合意(Bonn accord)が完了するが、それ以降も、同国に対して持続的な国際支援が必要であると指摘。
■国連ハイチ安定化ミッション、警察署の解放に成功
ハイチにおいて、警察署が武装勢力に占拠されていた問題で、同国暫定政府が交渉解決の見込みなしと判断したことから、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH:UN Stabilization Mission in Haiti)は、現地警察と協力して行動し、警察署の解放に成功。
■フランクリン・ルーズベルト国際障害者賞の授与式典、国連本部で開催
国連本部において、フランクリン・ルーズベルト国際障害者賞(Franklin Delano Roosevelt International Disability Award)の授与式典が行われる。
同賞のスポンサーは、世界障害者委員会(World Committee on Disability)およびフランクリン&エレノア・ルーズベルト研究所(Franklin and Eleanor Roosevelt Institute)。
■シエラレオネ特別法廷、オランダの企業家逮捕を歓迎
オランダの企業家 Gus Kouwenhoven が、リベリア人に対する戦争犯罪および国連武器禁輸違反の容疑で逮捕されたことについて、シエラレオネ特別法廷(Special Court for Sierra Leone)の検察官が歓迎の意を表明。
◆「今日の一言」― 国内調整 ―
今夕、小泉首相とフランスのシラク大統領が外務省飯倉公館で会談し、アナン事務総長が示した安保理を含む国連改革に向けた勧告を支持、シラク大統領は日本の国連安全保障理事会常任理事国入りにあらためて支持を表明しました。
こうして、21日のアナン事務総長勧告を受けて、日本は活発な外交活動を展開していますが、ODAを巡っては、国内政治の大きな駆け引きが活発化しています。緒方JICA理事長は「日本、ODAのGDP0.7%へ努力重要」と指摘、外務省幹部も「常任理事国入りを果たすには、ODAの減少傾向を変えねばならない」と言明していますが、財政再建が喫緊の課題となっている中で、自民党には「0.7%はこだわる必要なし」と言った声も少なくありません。
今回の国連改革協議は、FTA協議などと同じように国際的な調整事項ですが、最もシビアな調整事項は、国内調整なのかもしれません。
(参考)アナン事務総長勧告(常任理事国関連)
(1)常任理事国6ヶ国増、非常任理事国三ヶ国増(A案)
(2)任期四年で改選のある準常任理事国八ヶ国新設、非常任理事国一ヶ国増(B案)
の2案を提言、先進国の場合はGNPの0・7%のODA拠出の達成に向けた努力も考慮されるべきだと指摘しています。
| 3月23日(水曜日) 山本 |
■アラブ連盟首脳会議にテロ対策を要請:事務総長
アルジェで開催中のアラブ連盟首脳会議に対しアナン事務総長は23日、パレスチナ占領地におけるイスラエルの土地占拠に対する怒りがいかに純粋なものであったとしても、テロ行為は不法なものとみなし責任追及を行うことについて先導するよう要請した。
■レバノンで新たな爆破テロ
先月ベイルートで発生し、ハリリ前首相が巻き込まれて亡くなった爆破テロに関する報告書が提出される前日である23日、別の爆破テロ事件が発生し3名が死亡したことに対し、アナン事務総長は国家の安全と統一を確保するために犯人の捜査と逮捕に全力を注ぐよう要請した。
■ダルフールで支援活動用車両が襲撃
22日に南ダルフールの街 Nyala から Kass へ移動中の人道活動に従事していることが明示されている車両が襲撃されたことを受け、Jan Pronk 事務総長特別代表はこの事態を非難し、当該地域における文民と支援活動要員の保護のために数千人規模の兵力が必要であると強調した。
■積雪で食糧支援が滞るアフガニスタンで洪水
18日にアフガニスタンのウルズガン州 Deh Rawud 地区で洪水が発生し、それまで雪に閉ざされた地域への食糧援助を行っていた世界食糧計画(WFP)は一部の食糧をその地域への支援活動に振り分けた。同国ではここ20年で最大の積雪で交通が遮断されて食糧供給が不十分となっていた地域があったが、その雪が溶け始める前に他の地域で洪水が発生した。
■マリとニジェールに食糧援助が必要:WFP
世界食糧計画(WFP)は、マリとニジェールでバッタの大発生と旱魃により農作物の収穫が大打撃を受けている状況を受け、両国の80万人以上に食糧援助をするために1千万ドルの拠出を呼びかけた。
■アンゴラでマールブルグ病が流行
世界保健機関(WHO)は23日、極めて高致死率のマールブルグ病(Marburg disease)がアンゴラで発生し、これまで102人の患者のうち95人の死亡を確認しており、緊急の対策の必要性を訴えた。
10月はじめに最初の患者が確認されたが有効なワクチンも治療方法もないままこれまで被害が拡大した。発病後3〜7日で死亡し、患者の75%が5歳以下の子供である。マールブルグ病は激しい腹部の痛みと下痢から始まり、消化器及び呼吸器からおびただしい出血をする。感染者の看護や遺体の埋葬の際に伝染することもある。
| 3月24日(木曜日) KENICHI |
■国連、平和維持部隊員の性犯罪で新たな規則を勧告
24日に公表された国連報告で、性的虐待その他の虐待を行った平和維持部隊の隊員は当事国で軍法会議にかけられるべき、との勧告がなされた。報告は、コンゴ民主共和国での虐待報告について調査し、改革を勧告するよう求めたアナン事務総長の要請で、ボスニアで平和維持部隊員を務めた経験をもつヨルダンのフセイン国連大使がまとめた。
■事務総長、キルギス紛争の政治解決を要求
アナン事務総長は声明を発表し、キルギス共和国の紛争各側が政治的対話を通じて、その紛争を解決するよう強く要求した。事務総長は、キルギス南部地区での紛争各側が自制と冷静を保ち、平和的な方式で問題を解決するよう呼びかると同時に、アカエフ大統領の打ち出した政治対話の主張と反対派がこれに示した積極的反応に歓迎の意を示した。
■安保理、スーダン南部への平和維持部隊派遣を決定
安保理は、スーダン政府と南部の反政府武装力による平和協議の履行を支援するため、スーダン南部に1万人からなる国連平和維持部隊を配備することを満場一致で採択した。この国連のスーダン派遣団は、これら1万の維持部隊と715名の文民警察官から構成され、その主な任務は、停戦協議実施の監督、戦闘参加者の武装解除の援助及び難民の帰還支援などである。
■国連、レバノン前首相暗殺事件に関する報告書発表
2月にベイルートで起きたレバノンのハリリ前首相爆殺テロを調べていた国連調査団は、調査報告書を発表し、レバノン当局の捜査に重大な不備があるとし、「真相の解明には独立機関による国際的な調査が必要」と指摘した。国連調査団は、安全保障理事会が2月に採択した議長声明に基づき派遣され、アイルランド警察幹部を団長にテロ捜査の専門家などが現地で調査に当たってきた。
■事務総長、コートジボワールでの新たな内戦の可能性を指摘
アナン事務総長は、安全保障理事会に提出した報告で、コートジボワールに展開している平和維持部隊は広範囲に分散しすぎており、民兵が全土で活動していると述べ、同国が新たに内戦状態に陥る可能性があると警告した。事務総長は、「事態が制御不能となり、コートジボワールと近隣地域で計算外の結果が生じる危険性が高い。武装民兵は制圧しなければならず、指導者やその背後にいる者たちも、民間人や平和維持部隊への攻撃に対して責任を問われるべきだ」と述べた。
| 3月29日(火曜日) 阿部 |
■不正疑惑調査委、第2次調査報告を事務総長に提出
イラク石油食糧交換プログラムに係る不正疑惑調査委(IIC;Independent Inquiry Committee)は、第2次調査報告をアナン事務総長に提出し、アナン事務総長が息子の勤務していたスイスのコテクナ社の契約決定に影響力を行使した事実はないと発表。
■国連官房長、不正疑惑を追及する側に立証責任あると指摘
不正疑惑調査委の第2次報告の発表後、国連のブラウン官房長は国連本部で記者会見し、国連がイラク石油食糧交換プログラムの不正疑惑を晴らす責任は終わり、今後、不正疑惑追及を継続しようとする場合には、そちらの側に立証責任があると指摘。
■インドネシア地震被害、国連諸機関が本格的に援助活動をスタート
インドネシアで発生した地震で被害を受けた人々に援助を提供すべく、世界保健機構(WHO)、ユニセフ(UNICEF)、世界食糧計画(WFP)など、国連諸機関が本格的に活動をスタート。
■安保理、スーダン武器禁輸実施監視委員会を設置する決議を採択
国連安保理は、米国が提案した決議案を賛成12、反対0、棄権3(アルジェリア、中国、ロシア)で採択し、スーダン政府および反政府勢力に対する武器禁輸について、実施監視委員会を設置し、強化することと決定。
◆「今日の一言」ヨハネ・パウロ二世
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世が2日午後(日本時間3日未明)死去しました。心より哀悼の意を表したいと思います。
1978年にパウロ6世が死去し、後任に選ばれたヨハネ・パウロ1世が在位わずか34日で死亡したのを受け、新法王に。イタリア人でない法王の誕生は455年ぶりのこと(ポーランド出身)で、様々に注目され続けた法王でした。
特に、約26年半の在位中、外遊は歴代最多の104回に及び、旧ソ連や東欧の民主化を後押し、東西冷戦の終焉に果たした役割は大変大きかったとの評価が専らです。米国によるイラク戦争にも正面から反対を表明しました。
一方、法王は、保守的なカトリックの伝統を立脚点に、避妊や中絶、安楽死を禁止し、女性聖職者の叙階を認めず、同性結婚を「邪悪」と非難、エイズの蔓延に苦しむアフリカにおいてもコンドームによる避妊の有効性を認めようとしなかったことは、多くの批判も招きました。
バチカン・サンピエトロ広場には3日、13万人の信者らが集まり、追悼ミサが行われ、遺体はバチカンの使徒宮殿で各国外交団に公開され、各国大使らの弔問を受けています。
| 3月30日(水曜日) 山本 |
■再びインドネシア付近で発生した地震の被災者への支援開始
国連諸機関は25日夜にインドネシアで発生した地震によって被災した地域への緊急支援活動を開始した。飲料水と食糧の確保及びその運搬方法の確立が喫緊の課題である。
■ノルウェーとスウェーデンの平和的分離から100年
アナン事務総長は、ノルウェーとスウェーデンの平和的分離から100周年を記念して、この2国の執った行動は今なお紛争の続く世界に示唆を与えるものであると発表した。
■新たな南レバノン事務総長個人代表を任命:事務総長
アナン事務総長は南レバノン事務総長個人代表として経験豊富なノルウェーの外交官である Geir Pedersen 氏を任命した。Pedersen 氏は過去2年間、国連政治局アジア太平洋部で中東・イラク問題に携わっていた。また1993年のイスラエル=PLO間の相互承認へ導いたオスロ交渉のノルウェー側のチームの一員であった。
■UNOMBを6月末に終了
アナン事務総長は30日、パプア・ニューギニアのブーゲンビル情勢に関する最新状況を報告し、5月20日から6月2日までの期間に実施される知事選挙と議会選挙を終えた後、6月30日で国連ブーゲンビル監視ミッション(UNOMB)を終了させると発表した。
■資金不足で北朝鮮への食糧援助中断の恐れ:WFP
世界食糧計画(WFP)は朝鮮民主主義人民共和国への食糧援助を行っているが、資金不足のため、数週間以内に新たな資金拠出がない場合、援助を中止しなければならないと警告した。すでに90万人以上の年配者に提供してた植物油の供給を停止しており、次の段階では60万人の幼稚園児・託児所に預けられている幼児・妊婦などへの供給を停止することになる。
■鳥インフルエンザの人から人へ感染例報告されず:WHO
世界保健機関(WHO)が30日に発表した鳥インフルエンザに関する最新報告によると、昨年12月中旬からベトナムで感染例が報告されているが、人から人への感染は報告されていないと発表するとともに、迅速な情報の共有の必要性を強調した。
◆「今日の一言」 − ノルウェーとスウェーデンの平和的分離から100年 −
2番目の記事にはピンと来ない方もおられると思います。
市民革命以前の欧州の諸王国では、王族間の結婚により、王位継承権を持った人物が他国の王族となることが珍しくなく、複数の国家で1人の王が治めるような状況がありました。これを同君連合と言います。
北欧では1397年、デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの間でカルマル同盟が締結され、デンマークを盟主とする強力な同盟関係にありましたが、デンマークが起こした戦争による負債を残りの王国にも負わせるなどの状況が続き、1523年にスウェーデンがこの同盟から脱退しました。ノルウェーはカルマル同盟前に王族の血統が絶えたためにデンマークの元から王国として独立することができないままでしたが、いわゆるナポレオン戦争でデンマークがナポレオン側について敗北したため、デンマークは領土分割を迫られ、1814年のキール条約でノルウェーはスウェーデンに割譲されます。このときにノルウェー・スウェーデン間の同君連合が形成されました。
この同君連合内部ではノルウェー側の外交権が認められないために、ノルウェー側の不満が高まり、1905年に国民投票が行われ、連合解消の意見が圧倒的大多数を占めました。
これを受け、ノルウェーとスウェーデンは交渉を行い、連合を平和的に解消する旨の合意が交わされ、ノルウェーは独立することとなりました。
ある国が他の国から独立する際には独立運動などから軍事的な衝突に至ることが多いなかで、非常に珍しく話し合いで解決された分離といえます。
これが「珍しい例」として挙げられるほど、世界は国の独立や国境紛争に関して軍事衝突を繰り返してきたことを考えると、なぜこのようなことが可能であったのかを明らかにし、これを現在に適用するための条件を探ることが必要に思います。
| 3月31日(木曜日) KENICHI |
■事務総長、ルワンダ民主解放軍の武装解除を歓迎
アナン事務総長は、声明を発表し、ルワンダの反政府武装勢力の民主解放軍(FDLR)が自ら武装を解除し、ルワンダに戻ることに歓迎の意を表した。声明は同時に、積極的に協力し必要な措置を講じて、これらの武装勢力が順調にルワンダに戻ることを保証するよう、コンゴ民主共和国政府とルワンダ政府に促し、また、コンゴ民主共和国駐在の国連ミッションもこのことに十分に協力するよう求めている。
■ラーセン特使、中東訪問
国連スポークスマンによると、レバノンからのシリア軍完全撤退を要求する安保理決議1559の実施のためラーセン事務総長特使は、事務総長の私書を持ってエジプト、ヨルダン、シリア、レバノンの各国を訪問する。またスポークスマンはラーセン特使がライス米国務長官、ハドリー米国家安全保障担当官と昨日会談したことも明かした。
■石油/食糧交換プログラム:国連のインド高官、不正疑惑で内部審査
国連スポークスマンは、ニューヨークの国連本部で、メディアに対し、「国連はすでに、事務局内部監督事務室のディリープ・ナイール事務次長に訴状を提出し、イラクの『石油・食糧交換プログラム』の実施中での不正行為や業務怠慢で訴えている」と述べた。不正疑惑の独立調査委員会の報告では、ナイール氏はプログラムの経費を利用して、この計画と関係のない特別助手を1人雇用したとされている。
■事務総長、ウォルフォウィッツの世銀総裁への選出を祝福
アナン事務総長は、次期世銀総裁にポール・ウォルフォウィッツ氏のが選出されたことを祝福した。事務総長は、ウォルフォウィッツ氏が世界的な貧困との戦いにおいて有意義な仕事をすることを楽しみにしていると述べた。
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Updated : 2007/02/16
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