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Title : April 2004
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 4月 1日(木曜日) KENICHI

アフガニスタン:保健省が破傷風撲滅キャンペーンのための出資呼びかけ

 ベルリンで開催されている「アフガニスタンに関する国際会議」で、保健省は、新生児の破傷風撲滅キャンペーンへの出資を支援国や人道援助機関に呼びかけた。破傷風はアフガニスタンにおける母子の高死亡率の一因となっている。

キプロス再統合、国民投票へ

 アルバロ・デソト事務総長特別顧問は、キプロスのギリシャ/トルコ両系指導者が国民投票に従うことを受け入れるとする文書を、アナン事務総長が仕上げたことを明言した。統合の是非を問う国民投票は4月24日に行われる。

UNRWA、ガザ地区への食糧支援中断

 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、イスラエルによる食糧運搬用コンテナーの往来制限のため、ガザ地区への食糧支援を中断したことを発表した。ピーター・ハンセンUNRWA高等弁務官は、食糧支援の中断はひどい経済状況や栄養失調に立ち向かえない地区の生活に悪影響を与えると語った。

事務総長、オーストリアへ

 昨夜のキプロス問題に関する交渉を終え、スイスを発ったアナン事務総長は、オーストリアのウィーンへ向かった。オーストリアでは、政府高官と会談する。今日はキプロス問題やイラク問題、コソボ問題などについて元オーストリア国民議会の議長と話し合った。

コソボ:プリシュティナ空港監督権、UNMIKへ委譲

 コソボのプリシュティナ空港監督権がコソボ平和維持部隊(KFOR)から国連コソボ暫定ミッション(UNMIK)へ委譲された。ハリー・ホルケリ事務総長特使は、2週間前に民族衝突があったが、この監督権委譲は我々が前進しつづけていることを示すものであるとしている。

 4月 5日(月曜日) Tat

イラク:ブラヒミ国連特使、選挙と権力委譲につき統治委員会と協議

 アナン事務総長の特別顧問Lakdar Brahimi氏は国連ミッションの一部としてバグダッドでイラク統治委員会と協議。米国主導の占領軍から7月1日に行政を引き継ぐのを支援し、来年早くに選挙の準備をするため。

事務総長がロシア首脳と会談、イラク・中東問題が議題のトップに

 アナン事務総長はプーチン大統領他ロシア首脳とモスクワで会談。コソボやグルジアなどの地域紛争のほか、イラク・中東問題が最上位の問題として取り上げられた。

コートジボワールで国連平和維持軍活動開始、事務総長和解を主張

 主要な商業都市であるAbidjanで、西アフリカ諸国経済連合(ECOWAS)の軍隊がコートジボワール国連平和維持軍(UNOCI)に移行。アナン事務総長は関係者全員に和解を要請した。

阿部国連事務次長、多国間の軍縮体制強化を主張

 平和と安定の多国間体制を強化することは、軍備管理および不拡散に対し高まっている国際的懸念にたいする正しい答えである。国連の軍縮担当事務次長である阿部氏はニューヨーク国連本部で開会された年次軍縮委員会で語った。

ルワンダ人本国帰還、虐殺開始から10年

 ルワンダ人が虐殺され始めてから明日で10年となる今日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は3万人のルワンダ人がアフリカ諸国から今年中に帰還するのを支援する予定と語った。UNHCRは、すべてのルワンダ人が本国帰還を決意できるよう努力しつづけているが、うち少数の人たちは意思を固めきれていない。

 4月 6日(火曜日) 阿部

事務総長特別顧問、イラクへの主権委譲に関する意見を聴取

 Lakhdar Brahimi 事務総長特別顧問(Special Adviser)は、イラク統治評議会メンバーと協議して、占領軍からイラクへの主権委譲に関する意見を聴取。併せて女性NGO代表、人権活動家とも協議。

国連安保理、アフガニスタン再建支援のための拠出誓約を歓迎

 国連安保理は、議長声明を発し、ベルリンで開催されたアフガニスタン再建支援のためのベルリン会合(Berlin Conference)で82億ドルの拠出誓約がなされたことに歓迎の意を表明。

国連調査派遣団、スーダンのDarfur地域の人権侵害状況に関する調査を開始

 国連調査派遣団は、スーダンのDarfur地域の人権侵害状況に関する調査を開始。先週金曜日、Jan Egeland 人道問題担当事務次長(Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs and Emergency Relief Coordinator)が安保理に対して、同地域で大規模な民族浄化が行われていることを報告。

製紙会社のStora Enso社、ユニセフの企業パートナーに

 製紙会社の Stora Enso 社は、ユニセフの企業パートナーとなり、世界の1億2100万人の学校に通えない子どもたちに対する基礎教育提供を支援。

パレスチナ人の不可譲の権利に関する委員会、国際会議の暫定プログラムを承認

 パレスチナ人の不可譲の権利に関する委員会(Committee on the Exercise of the Inalienable Rights of the Palestinian People)は、「東エルサレムおよび周辺等、占領地域における分離壁建設の影響に関する国際会議」の暫定プログラム及びNGO12団体の参加を承認。

 4月 7日(水曜日) 山本

ルワンダ虐殺から10年

 ルワンダ虐殺から10年を迎えた7日、アナン事務総長は、ルワンダ国民が見せた国家のトラウマからの回復と尊厳に賛辞を送り、国際社会が流血の事態を防げなかったことに対し遺憾の意を表明した。またアナン事務総長は国連人権委員会の席上、演説を行い、将来の虐殺を妨ぐための5点の指針を明らかにした。
 1点目は暴力と虐殺の根−憎悪・不寛容・人種差別・圧制的な権力行使−を絶つことである。
 2点目は戦時において文民を守ることである。女性・こどもを含む非戦闘員が直接の暴力とレイプの対象とされることがあまりにも多いからである。
 3点目はこのような虐殺を行った犯人たちを確実に逮捕し罰することである。国際法廷の開催や、ローマ規程書への批准への努力もこの点に含まれる。
 4点目は虐殺発生への早期警戒システムの構築である。そしてそのために虐殺防止特別顧問(Special Adviser on the Prevention of Genocide)を任命することを発表した。
 5点目は虐殺の警告に応えて迅速かつ確実な行動をとることである。
 [ルワンダ虐殺について] http://www.un.org/events/rwanda/

ICTRで追悼式典

 ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)は7日、本部のあるアルーシャ(タンザニア)でルワンダ虐殺の犠牲者を悼む式典を開催し、各国に虐殺に関して責任ある者の身柄の確保と引渡しを要請した。

カルフール近郊で組織的な拷問とレイプが横行:スーダン

 国連人道問題調整事務所(OCHA;Office for the Coordination of Humanitarian Affairs)は過去数週間で約2万人が避難して来たダルフール(スーダン)近郊で民兵による組織的な拷問とレイプが行われていると報告した。

コンゴ民主共和国でパトロール中の事故で6名死亡

 6日にコンゴ民主共和国においてパトロールに従事していた平和維持活動従事者6名が溺死した事故に対し、アナン事務総長は7日、哀悼の意を表明した。走行中に接近してきた車両を避けようとしてキブ湖に落ちた模様。

2,500万人の国内避難民に保護が必要

 国内避難者に関する事務総長代表(Secretary-General's Representative on internally displaced persons)である Francis Deng 氏は7日、国連人権委員会(UN Commission on Human Rights)の席上、戦争や内戦のためにアフリカ・アジア・南アメリカで約2500万人が保護と援助を必要としている状況に置かれていると警告した。

世界保健デーのメッセージで交通事故への対策を要請:WHO

 世界保健機関(WHO)は世界保健デー(World Health Day)である7日、メッセージを発表し、交通事故による死傷への対策を講じることを要請した。
 世界では交通事故で30秒に1人が死亡、43人が負傷しており、30分ごとに50万ドルの損失を出している。低中所得国における道路事情が原因による事故も多数あり、防ぐことができる事故もかなりあると推定されている。

「今日の一言」 − ルワンダ虐殺から10年 −

 1994年4月から7月までの約100日間に発生したルワンダ虐殺から10年になり、それが始まったとされる7日には各所で様々な式典が行われました。
 1994年4月6日、フツ族出身である、ブルンジの Cyprien Ntaryamira 大統領とルワンダの Juvenal Habyarimana 大統領が搭乗していた航空機が撃墜されたことに対し、その翌日から−犯人が特定されていないにもかかわらず−フツ族の過激派がツチ族に対して暴力を振るったのが始まりで、最終的に93万7000人が犠牲となったと推定されています。
 これに対しアナン事務総長が示した5つの指針は基本的かつ重要な内容を含んだものと言えます。そして事務総長は以下のように演説を締めくくっています。

最悪のことが起こるまで待たないでおこう。
軍事行動が唯一の選択肢になるまで無関心でいないでおこう。
虐殺を防ぐことに真剣にとりくもう。
それだけが虐殺の犠牲者を讃える方法だ。
それだけが明日の犠牲者を救う方法だ。

 悲劇となってしまう前に気づけるか、そのために人々に関心を抱けるかが問われているように思います。

 4月 8日(木曜日) KENICHI

イラクのクウェート侵攻の損害賠償

 イラクのクウェート侵攻(1990年)に起因する損害の賠償問題を扱う国連賠償委員会は今日、1160におよぶ賠償請求に応じ、22カ国政府および2国際機関を通じた、総額約1億8600万ドルの支払いを認めた。

事務総長、スーダンでの人道的停戦を歓迎

 アナン事務総長は、スーダンのダルフール地域における人道的停戦協定の署名を歓迎した。このダルフール地域ではスーダンの政府に連合した市民軍グループが地方の黒人に対する残虐行為を委託していた。

キプロス情勢:事務総長の失望と喜び

 アナン事務総長は、キプロスのギリシャ系指導者が事務総長解決案への反対姿勢を示したことに失望の念を表明した。一方、事務総長は、トルコ/ギリシャ系領域の何人かの政治指導者が、4月24日の国民投票の対象となっている文書に有利な投票をすることをキプロスの人々に促すに至ったという事実を喜んだ。

コソボ:国連警察殺害の容疑者4人を逮捕

 国連スポークスマンによると、コソボ国連ミッションの警察は、3月23日から24日にかけての夜におきた2人の同僚殺害事件の捜査で、4人の容疑者を昨日逮捕した。

WHO、新たな脳膜炎の危険が抑止されたことを指摘

 WHOは、この2年間の組織活動のおかげで、最近ブルキナファソで再現した脳膜炎菌W135は早期に特定され、今後は大規模な行動計画により、その感染拡大が抑制されると指摘した。このようなことは2年前には不可能であった。

 4月12日(月曜日) Tat

事務総長、ロシア・ダゲスタン共和国での援助職員解放を歓迎

 アナン事務総長は、ロシアのダゲスタン共和国で活動中に2年近く誘拐されたままだった非政府機関のボランティア職員ArjanErkel氏が解放されたことを歓迎。

コンゴ(DRC)の国連ミッション、村民の遺体発見

 先月コンゴ共和国(DRC)東部の森林深い地域で、銃で武装した者が3日間の間に少なくとも25人を殺害、レイプ、放火した事件に関連し、粗末に葬られた遺体を発見したと国連の調査チームが報告。今週さらに調査官を派遣する。

イラク:ファルージャ市民の緊急援助を促進

 国連とそのパートナーは、ここ数日致命的な暴力の舞台となっているイラク・ファルージャの弱き立場の人々に、人道援助が行きわたるよう努力。

スーダン:Darfur内部で行き場を失った人々のために国連が1億1千5百万ドルの援助を要請

 国連はスーダンのDafur地域での人道危機を緩和するために1億1千5百万ドルを要請。市民紛争およびアフリカの黒人に対する民族洗浄のために家を追われた約70万人を超える人々への援助で先の要請からは5倍の増額となった。

安保理はコンゴ(DRC)制裁委員会に3人を選出

 国連安保理はコンゴ(DRC)に対する武器輸出監視委員会の議長および2人の副議長を選出。

 4月13日(火曜日) 阿部

事務総長、近い将来に大規模な国連チームが復帰することは予想できないと指摘

 アナン事務総長は、近い将来("foreseeable future")に大規模な国連チームが復帰することは予想できないと指摘。一方、Brahimi事務総長特別顧問は、イラクの治安情勢悪化による移動の制約にもかかわらず、同国の幅広い層の人々との協議を継続。

平和維持活動担当事務次長、安保理公開会合でコソボ情勢について報告

 Jean-Marie Guehenno 平和維持活動担当事務次長(Under-Secretary-General for Peacekeeping Operations)は、安保理公開会合でコソボ情勢について報告し、コソボの指導者たちは民族間暴力の根本的原因の解決を図るための具体的な対策を講じなければならないと指摘。

事務総長、石油食糧交換プログラムに係る独立パネルメンバーを指名すると表明

 国連イラク石油食糧交換プログラム(UN Oil-for-Food programme)にまつわる不正疑惑調査について、アナン事務総長は、できれば一週間以内に独立パネルのメンバーを指名するとともに、この不正疑惑を極めて深刻に受け止め調査すると表明。

人道問題担当事務次長、スーダンを訪問し人道情勢を視察調査

 Jan Egeland 人道問題担当事務次長(UN Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs and Emergency)は来週、スーダンのダルフール地域を訪れ、人道情勢を視察調査する。

第12回持続可能開発委員会の小島しょ開発途上諸国会合がスタート

 明日から第12回持続可能開発委員会(CSD:the UN Commission on Sustainable Development)において、小島しょ開発途上諸国会合が3日間の日程でスタート。本会合は、今年8月にモーリシャスで開催される会議の準備会合の役割も果たす。

 4月14日(水曜日) 山本

イラクへの6月末の権限委譲に確信:ブラヒミ特別顧問

 事務総長特別顧問のブラヒミ(Lakhdar Brahimi)氏は14日、イラク国内の政治指導者やコミュニティ代表者らと10日間にわたる協議を終えて記者会見し、2005年1月に予定の自由・公正な選挙への実施に向けて6月末の権限委譲に確信を持っていると語った。

反政府組織が子ども兵士を解放:スリランカ

 スリランカ政府と反政府組織タミール・イーラム解放の虎(LTTE;Liberation Tamil Tigers of Eelam)が2年以上の和平会談を行った結果、LTTEは子ども兵士を解放した。ユニセフは解放された子どもを150人以上確認しており、家族の許への帰還を支援を開始した。

ボツワナで拡大するポリオを警告:WHO

 世界保健機関(WHO)は14日、昨年ボツワナにおいて予防摂取が見合わせられたことが影響して、隣接するナイジェリアから拡大してきたと思われるポリオの感染が見られたことに関して警告した。

ウガンダにおける残虐行為を非難:安保理

 安全保障理事会は14日、ウガンダ北部で反政府組織・神の抵抗軍(LRA;Lord's Resistance Army)によって行われている、兵士や性奴隷として子どもを誘拐するなど残虐行為に対し強く非難した。同地域からの国内避難民は2002年1月と比較して3倍、約150万人以上にもなっている。

交通事故を減らそうと訴え:総会

 フレシェット副事務総長(Deputy Secretary-General Louise Frechette)は14日、国連総会の交通事故に関するセッションの席上、世界では1年で約120万人が交通事故で亡くなっているが、その数を減少させることは可能であると語った。「衝突(crash or collision)」という言葉ではなく、宿命論的な「事故(accident)」という言葉で表現されるが、危険の多くは人間の制御のうちにあり、かなりの部分は避けえるものであると強調した。
 世界では交通事故で30秒ごとに1名が死亡し、43名が負傷し、約50万ドルの損失をもたらしている。

薬物依存の予防と治療の重要性を強調:UNODC

 国連薬物犯罪事務所(UNODC;UN Office on Drugs and Crime)のマリア・コスタ(Antonio Maria Costa)事務局長は、パルマ・デ・マロルカ(Palma de Mallorca;スペイン)で開催中の世界セラピューティックコミュニティ連盟(World Federation of Therapeutic Communities)の年次会合の席上、薬物依存が健康を害し社会的・財政的負担となる前に予防策と治療を施すことの重要性を強調した。

宗教への否定的なステレオタイプ化を懸念:国連人権委員会

 国連人権委員会は13日、ジュネーブで開催中の年次会議において、宗教に対する否定的なステレオタイプ化に懸念を表明する決議を採択した。特に2001年9月11日のテロ以降、テロや人権侵害があればイスラム教少数派にプロファイリングする傾向が強くなっていることに懸念を表明している。

国連とカリブ共同体が協議を開催

 国連とカリブ共同体(CARICOM;Caribbean Community)は2日間の会合をもち、知的財産権の保護・農業政策・小火器の密輸に対する監視について協力を要請した。

小島嶼国などの経済発展には地域組織の役割が重要

 国連事務次長(Under-Secretary-General)であり、国連低開発途上国並びに内陸開発途上国、小島嶼開発途上国高等代表(High Representative for the Least Developed Countries, Landlocked Developing Countries and Small Island Developing States;余りにも長いので「後発開発途上諸国担当高等代表」と訳されることもある)でもあるチョウドリ(Anwarul K. Chowdhury)氏は経済社会理事会の持続可能な開発委員会(Commission on Sustainable Development;CSD)の席上、小島嶼国などの経済発展のためにカリブ共同体(CARICOM)や太平洋諸島フォーラム(Pacific Islands Forum;PIF)などの地域組織の役割が重要であると強調した。

「今日の一言」 − Therapeutic Communities −

 イラクの邦人誘拐については、人それぞれ意見があるかとは思いますが、私個人としては、仮に誘拐犯らの主張を受け入れて(日本だけじゃなくて)全ての外国勢が(軍だけでなく民間人も)撤退して「あとは君たちにまかせた」とした場合、イラク国内の分裂と、隣接する国家・民族との併合の動きで、より悲惨な状況になるのではと考えています。(急激な撤退は実はイラクの人々にとって逆により大きな悲劇をもたらせかねないのでは、ということです。いったん更なる状況悪化を耐え、さらにそこからの回復・和解への方途が見えているなら、全面的撤退もありだと思います。)
 さて、本日の記事を訳していて、日本語にしにくく、カタカナのままでは多くの人には何のことかわからなさそうな言葉が出てきたので説明を加えておきます。6つめの記事に出てくる Therapeutic Communities という言葉です。
 虐待や暴力の被害(場合によっては加害)による精神的な苦痛にあえぐ人々、薬物やアルコールへの依存症、脅迫症などの患者などが、個別にカウンセリングを受けるのではなく、同じ症状に悩む人々と苦しみを分かち合うことで回復を目指す心理療法のアプローチのことです。
 犯罪による精神的被害や影響から回復するための方策として Restorative Justice(「恢復的司法」と訳されているようです)というアプローチがありますが、これにも通じる点があるようです。

 4月15日(木曜日) KENICHI

事務総長、ブレア英首相と会談

 ブレア首相との会談に関する記者からの質問に対し、アナン事務総長は、間違いなく議論の最初はイラクに関することであろうと述べた。事務総長は、国連はイラク人を支援するが、イラク人は彼ら自身で多くを成し遂げるのに必要な「能力」を持っていると考えている。

事務総長、紛争国での企業活動に言及

 アナン事務総長は、企業に紛争国あるいは紛争後の状況にある国で果すべき役割がある程度あることを指摘した。その一方で事務総長は、企業が武器の売買や自然資源の不法な開発をもたらすことも指摘し、企業活動は透明性を確保しなければならないと述べた。

事務総長、イスラエル分離壁問題に関する国際会議にメッセージ

 今日から明日にかけてジュネーブで行われるイスラエルの分離壁建設問題に関する国際会議の参加者に向けて、事務総長はメッセージを送り、短期の好都合な選択に惑わされないよう勧告し、また通行許可証を発行するよう促した。

IAEA、国連にイラクからの核施設消失を報告

 エルバラダライIAEA事務局長は、国連に衛星写真によって確認されたイラクの核施設消失を報告した。事務局長は核拡散の危険を懸念している。

アフガニスタン:4月25日に武装解除プログラム第2段階開始

 国連ミッションは、アフガニスタンのファリヤブ北部の地方で状況が落ち着いていることから、4月の最終週より武装解除および再就職プログラムの第2段階を開始することを発表した。

「今日の一言」―はやく帰ってきなさい―

 イラクで人質となっていた3邦人が解放されよかったと思います。しかし、解放後の3人の態度に正直、苛立っています。イラクに戻りたいと言っている人もいるようですが、3人はすぐに帰国し、謝罪と感謝と事実報告のための会見をすべきだと考えます。多くの人に心配、迷惑をかけたわけですから、好き勝手やる前に果すべき責任があるのではないでしょうか。

 4月19日(月曜日) Tat

安保理、ハマスのリーダー殺害について議論

 国連安保理の複数の理事国がハマスのリーダーであるヤシン師殺害について非難して間もなく1ヶ月、15ヶ国からなる安保理は今日19日、イスラエルによる暗殺とヤシン師の後継者 Abdelaziz Rantissi 氏について議論するため会合。

キプロス統一計画につき、事務総長が安保理の決断を要請

 今週末、キプロスが統一計画につき投票を行う準備をしている今、アナン事務総長は安保理に対し、統一キプロス共和国創設の基本合意を支持し、同国への武器輸出を禁止し、新しい国連活動の権限を承認するよう要請した。

国連は石油食料交換プログラムからイラク開発基金へ5億ドル送金

 国連は現在休眠状態にある石油食料交換プログラムから、イラク開発基金(DFI)へ5億ドルを送金したと報告。

国連はコソボでの銃撃事件に関与した警察官の特権を剥奪

 土曜日、コソボで国際協力の同僚3人を銃撃した事件に関与した4人のヨルダン人警察官の特権を国連は剥奪した、と国連スポークスマンは語った。

今日の一言:中国への期待

 先日ニューヨークで行われた2つのセミナーに参加する機会に恵まれた。一つは北朝鮮の核問題解決のための「六カ国協議」について。「六カ国協議」の参加者でない国連からもパネルディスカッションに参加し、「多国間で完全な合意を得るのは不可能であろうが、核問題を平和的に外交と対話で解決するという方針において完全に支持できるので、この協議を支持している」と言っていたのが面白かった。議長国を務めている中国からの参加者も対話による平和的解決を強調していたが、自国の立場との差異を強調した米国や日本と好対照をなしていた。

 もう一つのセミナーは「中国の市民社会の変化」についてのもの。中国の農村地域では国による医療保険制度というものが行きわたっておらず、未だ民間療法に頼ることが多いという。そして保険制度の整備にむけて努力を始めたのも最近、AIDS撲滅運動をすすめるNGOが認可されたのもつい最近であるという。近年は女性の人権、地位向上の議論や法改正が盛んで、儒教文化の欠点の指摘(攻撃?)もなされているという。

 事例の一端に触れただけではあったが、中国は、着実に変化を遂げつつ、周囲への影響力を遺憾なく発揮する、巨大な存在であることを肌身で感じた。
 その中国に、現在北朝鮮の金正日総書記が訪問し首脳と会談を重ねた。経済援助などのほか核問題解決と六カ国協議についても重要な意見交換があったと聞く。これが来る6月に3回目の開催を目指す「六カ国協議」の前進と核問題解決につながることを期待する。また、中国社会の変化の方向性というものが、北朝鮮に与える影響というのも小さくはあるまい。中国が変わってゆく巨大なエネルギーが、北朝鮮をよき方向に導くことにもまた、大きな期待を寄せたい。

 上海社会科学院の教授が講演の最後に「人民こそが一番大切。指導者は二番目、国家は三番目である。」という中国の古い格言を紹介したのが力強く、印象的であった。

 4月20日(火曜日) 阿部

事務総長は、ハイチ情勢に関する事務総長報告を発表

 アナン事務総長は、ハイチ情勢に関する事務総長報告を発表し、今年5月下旬から24ヶ月の任期で、ハイチの首都ポルトープランスに米国主導の多国籍暫定部隊(MIF:multilateral interim force)の代替として、要員総数8,300人で構成する国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の派遣を提案。

地域名称に関する専門家グループ会合がスタート

 地域名称に関する専門家グループ会合(UN Group of Experts on Geographical Names)がスタート。約150人の言語や地域分類に関する専門家が集い、地図や地名辞典などの地域名称の使用における一貫性や正確性の発展をめざし審議。

国連地雷除去サービス部長、条約発効から5年間に大きな進展があったと指摘

 国連地雷除去サービス部(UN Mine Action Service)の Martin Barber 部長は、対人地雷禁止条約(the Convention on the Prohibition of the Use, Stockpiling, Production and Transfer of Anti-Personnel Mines and on their Destruction)の発効から5年の間に大きな進展があったと指摘。

事務総長、石油食糧交換プログラム不正疑惑の調査独立委員会の発足を予定

 アナン事務総長は、国連イラク石油食糧交換プログラム(Oil-for-Food programme)の不正疑惑を調査する独立委員会(Independent Inquiry)の発足を正式に発表する予定。

リベリアでUNMILが武装解除プログラムをスタート

 リベリア第2の都市 Buchan において、UNMILが武装解除プログラムをスタート。元MODEL(Movement for Democracy in Liberia)兵士たちが列をつくって、秩序よく、武器の引渡しを行った。

「今日の一言」― half in, half out ―

 ワシントン・ポスト紙のボブ・ウッドワード記者の著書 "Plan of Attack"(攻撃計画)が発売され、物議をかもしています。同記者は、ウォーターゲート事件の特ダネで知られていますが、イラク戦争に至るブッシュ米政権の舞台裏を克明に描いて、11月の大統領選に向けた格好の材料を提供しています。
 一説には、戦争に消極的だったパウエル国務長官が自らの立場を擁護するために執筆に全面協力したとの憶測が流れているようですが、本当の意図や背景は分かりません。しかし、明らかとなったのは、イラク戦争開戦に向けて、パウエル国務長官の立場が如何に微妙であったかです。
 ニューヨークタイムズ紙のコラムニストである David Brooks は、パウエル長官について、"He was half in, half out. He never stood up for one side or another." と表現していますが、こうした態度が、イラク戦争遂行派と反対派の両勢力から批判をかっているようです。
 しかし、世界の最高権力者に仕える国務長官がどのように自らの意思を表明し、また、実現していくのか。イラク戦争に反対し辞任するのは簡単ですが、それがどれほどの意味を持ちえたのかは疑問です。先週のNHKスペシャルでは、「イラク復興・国連の苦闘」と題してアナン事務総長の戦いが克明に描写されていましたが、彼の戦いも微妙さという意味では同じかもしれません。
 政治を見るときに、一番気をつけないといけないのは、正義と悪、白と黒という図式にすべてを単純化しないことです。権力者であること自体は簡単なことであり、権力の外で反対することも同様に簡単です。本当の政治とは、権力の中で、権力と寄り添いながら、あくまでも正義を実現していく、その技術にあると考えています。
http://www.pbs.org/newshour/bb/middle_east/jan-june04/woodward_4-21.html
http://www.pbs.org/newshour/bb/political_wrap/jan-june04/sb_4-23.html

 4月21日(水曜日) 山本

国民投票ではキプロスの連邦化に賛成をと訴え:事務総長

 アナン事務総長は21日、この土曜日に実施されるキプロスの国民投票について同国に対しビデオメッセージを送り、「キプロス再統一への唯一予見可能な方策である」と強調し、キプロスを2つの州からなる連邦政府とする案に賛成票を投じるように呼びかけた。

キプロス情勢についてロシアが拒否権発動

 安全保障理事会では21日、キプロス情勢に関する協議を行い、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP;UN Peacekeeping Force in Cyprus)の任務を終了し、国連キプロス定住実施ミッション(UNSIMIC;UN Settlement Implementation Mission in Cyprus)へと移行することを定めた決議案に対しロシアが拒否権を発動したため否決された。ロシアのガチロフ大使(Ambassador Gennady Gatilov)によれば、事務総長は国民投票を実施するための支援を継続する意思を表明しているが、その過程にはいまだ懸念される事項があり、さらなる検討が必要とのこと。
 ロシアが拒否権を発動したのは1994年、ボスニア情勢に関する決議案に対するもの以来。

行方不明のクウェート人探索再開へ

 今月の安保理議長であるドイツのプロイガー大使(Ambassador Gunter Pleuger)は21日、議長声明を発表し、1990年のイラクによるクウェート侵略時から行方不明となっているクウェート人の安否を確認するためボロントソフ高等調整官(High-Level Coordinator Yuliy Vorontsov)への支援を表明し、職務遂行のための彼のバグダッド帰還への希望を述べた。
 最新の報告では240体の遺体が確認されているが、そのうち92体の身元が判明しているだけである。

コソボで被収監者がハンガーストライキ

 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の報道官は21日、コソボのミトロビッツァ留置所に収監されている26人の被収監者が、2人の被告に対する裁判の審理が遅いことに抗議して20日夜からハンガーストライキに入ったと報告した。

スーダンへ調査チームを派遣:OHCHR

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は20日、アラブ系の民兵組織が民族浄化を行ったとされるダルフール(Darfur)地域の人権状況を把握するため、5名の専門家からなる実態調査チームをスーダンに派遣した。

コンゴ民主共和国難民に緊急支援を:OCHA

 国連人道関係調整事務所(OCHA:UN Office for Coordination of Humanitarian Affairs)は21日、隣接するアンゴラによって移動させられたコンゴ民主共和国難民約8万人に対し、食糧・薬品・飲料水などの緊急支援が必要であると歌えた。

パレスチナ難民への食糧援助を再開:UNRWA

 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は21日、3週間にわたって停止していたパレスチナ難民に対する緊急食糧援助を再開した。

ボルカー元FRB議長が石油食糧交換プログラム不正調査の責任者に

 石油食糧交換プログラム(Oil-for-Food Programme)の管理において不正があったとされる問題で、調査の責任者となった元合衆国連邦準備制度理事会議長のボルカー(Paul Volcker)氏は、徹底的な調査を約束した。また安全保障理事会は、この件に対し加盟国にこの調査チームへの協力を要請した。

先住民の人権特別報告者の任期を延長:OHCHR

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、先住民の人権と基本的自由に関する国連人権委員会特別報告者であるスターベンハーゲン(Rodolfo Stavenhage)氏への委任期限をさらに3年延長した。

南米では民主主義への信頼の危機

 国連開発計画(UNDP)は21日、南米における民主主義の定着状態に関する報告書・「ラテンアメリカにおける民主主義(Democracy in Latin America : Towards a Citizens' Democracy)」を発表し、ラテンアメリカの人々の民主主義に対する信頼の危機について警告した。
 報告書によれば調査の対象となった約2万人の43%が民主主義を支援すると答えたが、55%はもし経済問題を解決してくれるなら民主主義体制よりも権威主義体制が望ましいと答えている。これは2000年以降だけでもこの地域で4人の大統領が経済失政のために任期途中で辞任に追い込まれている状況を反映している。
[報告書:Democracy in Latin America] http://www.undp.org/democracy_report_latin_america/

もっと多くの少女たちを学校へと訴え:ユニセフ

 「全ての人に教育を」週間(Education for All Week)の一環としてユニセフは、教育の機会を奪われている少女たちの数を減らすようメッセージを発表した。
 就学年齢に達していながら通学できていない1億2100万人の子どものうち半数以上が少女であり、ユニセフは通学する生徒の男女比が最も離れている25か国で2005年までに同率にするとの目標を掲げたプロジェクト 25 by 2005 を実施している。

買春ツアーの防止のために北米観光事業者に行動規定遵守を要請:ユニセフ

 ユニセフは21日、世界における買春ツアーの参加者の約4分の1がアメリカ人であるとの調査結果を受け、これを防止するため北米地域の旅行業界に対して遵守すべき行動規定(code-of-conduct)を提示した。
 この規定では、旅行代理店はスタッフを研修すし、旅行参加者にはこの問題についての情報提供を行い、現地旅行業者との契約には性的な搾取を認めず、毎年の報告の提出を求めている。

 4月22日(木曜日) KENICHI

安保理、子ども兵士使用問題に取り組むことを決定

 全会一致で採択された決議において、安保理は、武力紛争における子ども兵士使用に関する情報収集機構の創設を要求し、紛争地域に対し子ども兵士の復員の具体的な計画を提示するよう促した。

安保理、大量破壊兵器に関するリビアの新政策を歓迎

 安保理は議長声明を発し、リビアの大量破壊兵器を除去し、核不拡散条約の措置に従うという決定を歓迎した。

イラク:安保理、旧体制によるクウェート人処刑を非難

 国連安保理は、イラクの旧体制下で執行されたクウェート人およびその他の外国人の処刑を、人権および国際人道法違反であるとして激しく非難した。また安保理はこの残虐な罪の犯人らを告訴すべきであるとした。 

ガザで少なくとも市民10人が死亡

 アナン事務総長は、イスラエルのガザへの攻撃がユダヤ人入植地へ向けたパレスチナ武装勢力によるロケット弾攻撃への報復であると十分認識しつつも、攻撃によって多数の人命が奪われた結果に対し懸念を表明した。この攻撃により少なくとも5人の子どもを含む10人が死亡した。

石油・食糧交換プログラム不正疑惑関連

 石油・食糧交換プログラムに関する多くの疑惑がほぼ事実のように扱われ、それらによってプログラムがイラクの人々に与えた結果のいい面をぼかしてしまったことに遺憾の意を表明しつつ、アナン事務総長は、今は調査委に事実を明白にさせることとイラクのこれからのことに集中することが問題であるという点を強調した。

 4月26日(月曜日) Tat

改革実施来年では遅すぎる、アナン事務総長

 もし重大な改革を実施し適切な外部からの援助が今年得られれば、極度の貧困を半減しミレニアム開発目標を2015年までに達成できる、としながらも、しかし来年まででは遅すぎるかもしれない、とアナン事務総長は語った。

スーダン:事務総長がDarfurについての和平対談継続を要請

 西スーダンのDarfur地方における問題点を扱う対話の枠組みを歓迎しつつ、アナン事務総長は、双方が停戦合意を遵守し市民への武力行使を避けるよう要請。

イラク・ファルージャでの戦闘に政治的解決を希望、事務総長

 アナン事務総長は、建築物の密集した地域での戦闘はきわどく危険であると指摘しつつ、イラクの都市ファルージャでの行き詰まりは戦闘することなく解決することが可能、と希望を表明。

国連は地球的問題群に不可欠な役割を少しづつ回復、情報委員会

 イラクでの戦闘を取り巻く討論のせいで、2003年は国連の地球的問題群に対する関与が薄れていったことに不満を被ったのだが、1年後の今、国連は不可欠な役割を少しづつ回復してきている、と広報担当国連事務次長 Shashi Tharoor 氏が情報委員会年次総会開会で語った。

WHOのチームSARSの病原調査支援のため北京入り

 最近北京で報告された新型急性肺炎SARSの症例(現在8件に報告が倍増)の病原調査支援のため、国連世界保健機構(WHO)は中国保健省の要請に従い国際チームの第一 団を送った。

 4月27日(火曜日) 阿部

事務総長、西サハラ情勢に関する事務総長報告を発表

 アナン事務総長は、西サハラ情勢に関する事務総長報告を発表し、これまで13年にわたって和平交渉が行われ、国連は6億ドルに上る費用を費やしてきた国連和平プランに向けた活動継続に時間的猶予を与えるため、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO:the UN Mission for the Referendum in Western Sahara)の任期を2005年2月末まで延長あうるよう勧告。

ブラヒミ事務総長特別顧問、安保理公開会合で報告

 ブラヒミ事務総長特別顧問(Special Adviser)は安保理公開会合で、先月のイラク訪問について報告し、5月末までに暫定占領当局(CPA:Coalition Provisional Authority)を引き継ぐ暫定政権の人選を行うべく、イラクの人々との協議を早急に再開する意向を表明。

南アフリカのアパルトヘイト廃絶10周年を記念して事務総長が演説

 国連総会は、南アフリカのアパルトヘイト廃絶と民主主義への移行10周年を記念する会合を開催。アナン事務総長が演説し、アパルトヘイトとの闘いがすべての人々の基本的人権と自由という共通の目的に向けて、各国政府および人々の連帯をもたらしたと指摘。

世界食糧計画、北朝鮮の列車爆発事故に係る緊急支援を要請

 世界食糧計画(WFP:World Food Programme)は、朝鮮民主主義人民共和国で先週起こった列車爆発事故で負傷したり家を失った人々に対する新たな緊急支援を要請。

「今日の一言」― EU enlargement(1) ―

 5月1日、欧州連合(EU)に中東欧やバルト三国など計10ヶ国が新たに加盟、25ヶ国体制に拡大し、総人口4億5千万人、域内GDP9兆5百億ドルと、米国に並ぶ一大政治・経済圏が誕生しました。
 旧社会主義国の加盟は初めてで、これで、冷戦で分断された欧州が約半世紀にわたって追求してきた東西一体化の夢が果たされたわけです。冷戦が終焉してからEUが目標としてきた「深化と拡大」は、単一通貨ユーロの導入と併せて、一応の達成を見たといえます。
 私は、こうした欧州統合の過程を見ていて、政治が果たした役割に驚嘆するものの一人です。第一に、欧州人に将来ビジョンを示し、希望を与えてきた。そして、第二は、非常にリアリスティックな利害調整を成し遂げてきた。
 例えば、マーストリヒト条約(欧州連合条約)が成立した背景として、戦勝国として東西ドイツ統一に関する国際法上の留保権限を有していたフランスが、統一を認める見返りに通貨統合を受け入れるようドイツに求めたという逸話が有名です。
 我が国においても、ちょうど今日で57周年を迎えた日本国憲法の改正論議が本格化しつつあります。既に、自民、民主、公明という主要政党が改正案作りに動き出していますが、豊かなビジョンと、それを実現するための巧みな技術、政治に求められるものはどこまでも重いと感じています。

http://www.economist.com/agenda/displayStory.cfm?story_id=2628203

 4月28日(水曜日) 山本

支援が必要な地域ほど危険で援助が困難と警告:UNHCR

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は28日、イラクにおいて情勢が緊迫しているため支援活動が必要な地域ほどその活動が困難な状況になっていると警告した。しかしそのような困難にもかかわらず特に戦闘の激しいファルージャ周辺から避難してきた人々への支援物資の供給を続けていると報告した。

軍事行動がいっそう状況を悪化へ:事務総長

 アナン事務総長は28日、ファルージャ(Fallujah)における緊張状態の終結にむけたあらゆる努力を講じるよう合衆国に要請し、軍事行動はいっそう状況を険悪にさせるだけであると警告した。

大量破壊兵器入手不法化に関する決議を採択:安保理

 安全保障理事会は28日、大量破壊兵器の不当な入手を違法とする決議を全会一致で採択した。この決議はテロリストに物質的・財政的に援助する者を罰するだけでなく、大量破壊兵器の生産・運搬・所有を禁止する効果的な法律を制定することを各国に求めている。

故フィエラ・デ・メロ氏に平和構築賞

 東西研究所(EWI;East West Institute)は今年の平和構築賞(Peace Building Award)を、昨年爆破テロで亡くなったセルジオ・フィエラ・デ・メロ氏に授与することを決定した。

「職場における安全と健康世界デー」

 ボパール(Bhopal;インド)のユニオン・カーバイド社の化学工場のガス漏れ事故で約25万人が被害に遭った事故から20年になる28日、国際労働機関(ILO)は世界の職場における事故で死亡または負傷した人々を想起する式典「職場における安全と健康世界デー(World Day for Safety and Health at Work)」を実施した。世界では1年に200万人以上が仕事関連の事故で亡くなっていると推定されている。

貧困の撲滅を最優先課題に:ESCAP

 上海で開催していたアジア太平洋地域経済社会委員会(ESCAP;UN Economic and Social Commission for Asia and the Pacific)の年次会合が28日、世界の人口の半分以上を抱える当地域において貧困の撲滅を最優先課題とすることを定めた決議を採択し、終了した。

山岳地帯における持続可能な開発に関するプロジェクトを始動:FAO

 国連食糧農業機関(FAO)は28日、生態的に脆弱な山岳地帯における持続可能な農 業の推進に関するプログラムを始動した。
 地表の約5分の1が山岳地帯であり、そこには7億2000万人が住んでいるが、2億7100万人が食糧確保が不安定であり、1億3500万人は慢性的に食糧不足である。このプロジェクトは2002年にアー出るボーデン(Adelboden;スイス)で開催された「再生可能な農業と山岳地帯における地域開発に関する国際会議(international conference on Sustainable Agriculture and Rural Development in Mountain Regions;SARD-M)」の成果を受け、スイス政府とその他国際機関の協力により推進される。

 4月29日(木曜日) KENICHI

西サハラ問題:安保理、国連ミッション任務延長を決定

 安保理は、西サハラ問題に関する事務総長の努力に対し「断固たる」支持を確認しつつ西サハラにおける国民投票実施のための国連ミッション(MINURSO)の6ヶ月延長を決定した。

国連コソボミッション代表、暫定機構との連携強化を表明

 コソボへの事務総長特使のH.ホルケリ氏は、欧州理事会でこれから来年にかけてなさねばならない任務の多さや複雑さを述べつつ、暫定機構との連携を強化していく意思を示した。

アフガニスタン:国連ミッション代表、人道活動家への攻撃を非難

 新たな2人の人道活動家の殺害を受けて、アフガニスタン国連特別代表は、地方への補充治安部隊の必要性を明確にした。一方、国連ミッションスポークスマンは9月の選挙に必要な資金の大部分が不足していることを指摘している。

安保理、キプロスが歴史的機会を逃したことを嘆く

 安保理は、4月24日にキプロスで行われた2つの国民投票の結果を法的に認めることを示す一方、1999年以来キプロス再統合のために行ってきた諸努力の失敗という結果に直面している事務総長の失望を共有すると表明した。

WHO、北京で新たなSARS確認を表明

 中国衛生省は、北京で新型肺炎(SARS)疑い例として隔離治療を受けていた患者2人が新たに感染者と確認されたと発表した。WHOの公式発表によると、新たに感染が確認されたのは、北京で23日に感染確認された女性看護師の母親とおばで、おばの容体は安定しているが、母親の症状は重い。

「今日の一言」―事務総長のがっかりはどれほどか―

 キプロスの再統合は国民投票の結果、否決されました。99年から約5年にわたって努力をしてきて結果が実らなかったアナン事務総長はどれほどがっかりされているのでしょうか。今回のこと以外でも、どこどこの紛争で何人が亡くなったといった報告を聞いてどれくらい苦悩するのでしょうか。事務総長と同じだけ失望や苦悩を感じたら卒倒してしまいそうです。

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Updated : 2007/02/18