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Title : October 2003
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10月 1日(水曜日) 山本

発展途上国における問題が主な議題に:国連総会

 国連総会における討議も2週目に入った1日には、発展途上国における諸問題、特に高額の負債・厳しい保護貿易主義・HIV/AIDSの蔓延に関する問題が討議された。

リベリア国内情勢が劇的に改善

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)からの報告によると、リベリア国内の紛争地域の多くで治安状態が劇的に改善しつつある模様。

改善するコンゴ民主共和国情勢

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は1日、最近の同国の情勢について発表し、情勢安定化は予想以上に進んでいる模様。

国連リベリアミッション始動

 これまでリベリア国内の治安維持のために派遣されていた西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の安定化軍より、1日付で権限を委譲された国連リベリアミッション(UNMIL;UN Mission in Liberia)が活動を開始した。

事務総長特使、スーチー氏と会見

  事務総長特使の Razali Ismail 氏が1日、ミャンマーで拘留中の民主化運動指導者アウン・サン・スーチー(Aung San Suu Kyi)氏と会見したと発表した。

要員の多数撤退後も継続する支援活動:イラク

 8月19日のバグダッド国連事務所爆破テロの後、多くの国連要員が撤退し、人員が大幅に縮小されたが、現地に残るスタッフはイラク国民に必要な食糧・飲料水・医療品などの分配作業を継続している。

イランに核開発に関する全面的な情報公開を要請:IAEA

 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長はイラン訪問の前日である1日、記者団に対して語り、同国の核開発に関して十分な透明性をもった全面的な公表を行うよう要請した。イランは核非拡散条約(NPT)に加盟しており、十分な協力が得られない場合は制裁のために安全保障理事会に報告されることになる。

EUの難民に関する「安全国」規定について警告:UNHCR

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1日、EU法務・内務理事会(EU Justice and Home Affairs Council)の開催に先立ち、難民に関する「安全な第3国」を定めたEU規定が難民の保護を困難にする危険性があることを警告した。この規定はある国から別の国に避難している難民が安心して生活できる「安全国(safe country)」への出国を定めているが、その「安全国」の規定が国際的な標準に満たない場合などに難民の保護が十分になされない危惧があるため。

都市スラム居住者が2030年までに20億人に:ハビタット

 国連人間居住計画(UN-HABITAT;UN Human Settlements Programme)は1日、世界ハビタットデー(10月の第1月曜)にちなんで刊行予定の『人間定住に関する世界報告書(Global Report on Human Settlements: the Slum Challenge)』において、都市周辺のスラム地域の居住者は2030年までに倍化し20億人に達すると警告した。

汚職に関する条約を策定

 アナン事務総長は1日にウィーンで開催された国連薬物犯罪事務所(UNODC;UN Office on Drugs and Crime)の汚職に関する条約(the Convention on Corruption)を討議する特別委員会にメッセージを送り、この条約の成立によってこの星の多くの人の生活に大きな変化がもたらされるだろうと歓迎の意を表明した。この条約は汚職や贈収賄などで得た利益を国家に返却することを定めており、いくつかの国で見られるような統治者側が国の富を贈収賄などで独占する一方で国民が困窮するような事態を救済することを企図している。

各国議会代表に国連改革への協力を要請:事務局長

 アナン事務総長は1日、ジュネーブで開催中の第109回列国議会同盟(Inter-Parliamentary Union Assembly)にメッセージを送り、国連の改革に協力を要請した。同時に、武力衝突やテロといった「ハードな脅威(hard threats)」や極度の貧困や伝染病・気候変動といった「ソフトな脅威(soft threats)」に対応するために国連と各国が力をあわせて効率的に活動することを呼びかけた。

「今日の一言」 − 何のための指摘か −

 先週の水曜日にもUNHCRがEUの難民に関する指令に対してその不十分性を指摘する記事がありました。先週の記事を訳したときは「こういう細かいチェック作業も行っているんだな、大変だな」という感じでいたのですが、今週の記事を訳していて別の感慨を持ちました。…と言いますか、正直なところ、一読したときに、問題にされている規定のどこがまずいのか理解できなかったからいろいろと考えなおす必要に迫られたからです。
 難民にとって「安全」な国が規定されて、そこで安心して生活ができるなら、苦難に満ちた流浪生活よりはずっといいではないかとも思えます。けれども、誰がどういう基準で「安全国」であるとみなすのか、また「安全国」だからとそこに避難して保護を受けようとしたら、その「安全国」における難民認定やその保護の水準の問題、さらにはその国が「安全国」であることをやめた場合など、本当に難民の保護が国際的に見て十分に行えるのか、という点に弱点があるわけです。
 国や国際機関が定めた規定に対する意見が、反対のための反対になることはよくあることです。けれどもこの記事のような指摘は、おそらくかなり具体的な事象を踏まえたかもしくは注意深く想定して、難民がどういう状況におかれても対応できるようなものとするという視点に立たないと気づかないものであると思います。

 重箱の隅をつっついて何かに反対することは比較的簡単なことですが、それがどういう視点に立ったものであり、ではどうすれば改善されるかを提案可能かということを常に考えながら、自他の行動を見つめていたいと思っています。

10月 2日(木曜日) 阿部

国連総会の一般演説が終了

 国連総会の一般演説最終日。キルギスタンの大統領や、グレナダ、トリニダードトバゴ、スロバキア、セイシェルなどの国々の外相が登壇し演説。一般演説の期間中、国家元首が50人、政府首班が27人、副首相及び外相94人が演説。

安保理、米国の提出した新たなイラク決議案について協議を開始

 国連安保理は、米国の提出した新たなイラク決議案について協議を開始。協議後、ネグロポンテ米大使は記者団に対し、決議案が国連の役割拡大を目指すものであると指摘。

事務総長、イスラエル政府の分離壁等の建設継続に懸念を表明

 イスラエル政府が西岸において分離壁と600戸の新規住宅の建設を続けると決めたことについて、アナン事務総長が深い懸念を表明。

事務総長特使、アウンサンスーチー氏の早期解放を要請

 Razali Ismail 事務総長特使(Special Envoy for Myanmar)は、ミャンマー訪問を終えるにあたって同国政府に対し、アウンサンスーチー氏の早期解放を要請。

国連貿易開発会議、貿易開発報告2003を刊行

 国連貿易開発会議(UNCTAD:the UN Conference on Trade and Development)は、「貿易開発報告2003」を刊行。同報告は先進国に対し、景気低迷から脱出、経済成長政策を調整するとともに、世界の需要を拡大しデフレの脅威を除くよう要請。

「今日の一言」― 岐路 ―

 米国が2日、イラク統治での国連の役割を盛り込んだ修正決議案を安保理各国に提示しましたが、アナン国連事務総長は、「私が勧めたものと異なる方向に進んでいる」「国連は岐路に立っている」と異例の対米批判をし、修正案に懸念を表明しました。
 今日6日から再度公式協議が開催され、妥協点が探られることになりますが、通常、口を挟む立場にない事務総長が自身の考えを表明したのは、国連の安全保障機能にただならぬ危機感を抱いているからだと思われます。
 アナン事務総長の主張のポイントは2点。新憲法起草や選挙実施、全土統治などで国連が主導権を握ること、及び、早期にイラク人に主権を移譲すること。更には、「テロのような脅威に対する強制措置を早期に承認する基準」の作成が必要であると提案しています。国連の安全保障機能の強化に向けて、大切な局面を迎えています。

10月 3日(金曜日) 作増

安全保障理事会、コートジボアール各政党に和平協定に従うよう要請

 国連安全保障理事会メンバーはコートジボアールの各政党、特に新反乱勢力に、今年はじめ国内調停を目的に結ばれた和平協定に従うよう要請した。今月の安保理議長、アメリカの John Negroponte 大使は、安保理メンバーはコートジボアールのすべての政党、特に新反乱勢力に対し、信用を取り戻すのに必要なあらゆる処置をとるよう要請する、と声明を発表した。

安全保障理事会、スーダンの和平協定を検証

 安全保障理事会は、スーダンのハルツーム(Khartoum)で先週結ばれた政府と南部反乱勢力間の和平協定を検証しつつ、20年続いている内戦の終結を図っていく予定。

リベリア、首都における戦闘後救援活動再開

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はリベリアの首都モンロビアで2日間にわたって行われた銃撃戦後救援活動が再開されたと発表した。この銃撃戦で3人が死亡し、街は依然高い緊張感に包まれている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)スポークスマンの Millicent Mutuli 氏は首都の状況は落ち着きを取り戻し、平和維持軍が通りのパトロールを始めている。1日の休止のあと、モンロビアの国内避難民キャンプ用の救援活動は再開されている、と発表した。

国連児童基金(UNICEF)、スリランカに少年兵士用の復員施設開設

 タミール・イーラム解放の虎(The Liberation Tigers of Tamil Ealam)によって開放された数10名のスリランカ人少年兵士がはじめて復員施設に移動された。これは国連児童基金(UNICEF)によって正式に開設されたもので、少年兵士たちに市民生活を供給し、家族との再会を果たさせるとする新計画の第1段階となる。

国連人間居住計画(UN-HABITAT)、都市居住区の40パーセントがスラム化

 世界では都市生活を望む人口がますます増加しているが、都市居住区の実に40パーセントがスラム街に分類される、と国連人間居住計画(UN=HABITAT)が発表した。

「今日のひとこと」 歴史を学べ!

 最近の外交問題を考える時、いつも感じることは現在の状況に至るまでの経緯に関する正確な検証というものが十分になされていないのではないかということです。
 たとえば昨今の話題を集めている北朝鮮問題と日米安保の関係性。一つの条約や協定が成立するまでの経緯を正確につかんでおかないと、問題の核にある‘ねじれ’を見落とすことになり、結局その場しのぎの応急処置に終わるか、最悪曖昧なまま次の新しい問題によって国民の注意がそれるのを待つ、なんてことになってしまうのではないでしょうか。
 ことに外交問題に関しては、その事件の歴史性を無視して、表象上のことにのみに目がいってしまうのであれば、将来的にまた同種の問題を生み出してしまう可能性が高いと思います。
 外交に携わる人は自国の外交の歴史を押さえていることは勿論、中国史から見た日本、アメリカ史から見た日本、北朝鮮史から見た日本・・・と他国の歴史を学び、国内史のほかに‘世界の中の日本史‘を常に持ち続けることが大切だと思います。
 そうやって自国史の相対化を図っていくことによってひとつひとつの‘ねじれ’を理解しそれを丁寧に取り除いていくことができるのではないでしょうか。それが外交にとって一番重要な気がします。

 H.ニコルソンの「外交」では、理想的な外交官の7つの資質として誠実・正確・平静・謙虚・忠誠・良い機嫌そして最後に忍耐をあげています。確かに外交は口で言うよりもずうっと複雑で忍耐が要求されるものだとは思いますが、その忍 耐も歴史的検証という根気の要る作業を抜きにしては結局徒労に終わるしかないのではないでしょうか。

「過去に目を閉ざす者は、結局のところ、現在にも盲目となる」

 統一ドイツ初代大統領ヴァイツゼッカー氏の有名なスピーチの一説です。外交、そのキーポイントは‘史観’だと思います。

10月 6日(月曜日) Tat

アナン事務総長、援助機関と国連の将来の課題を協議

 テロとその増大はある諸国にとっては平和と安全に対する大きな脅威であるが、一方、発展途上国は内戦やHIV/AIDSの蔓延、人権侵害をより深刻な不安定要因であると評価している、とアナン事務総長は語った。

オカンポ事務次長、世界経済のより良いバランスを要請

 世界の経済成長が一国に過度に依存している状況にあるが、発展途上国が国際貿易においてより大きな役割を果たすため能力を改善する手段を採用し、新しい技術を吸収できるよう、国際社会は援助するべきである、と経済社会問題担当国連事務次長ホセ・アントニオ・オカンポ氏は語った。

阿部事務次長、世界の治安強化の必要性を軍縮委員会で強調

 国連加盟国は、統治地域外の人間が大量破壊兵器を生産し使用するという最近の状況を見た今、特定の緊急事態を想定して世界の治安を強化する実際的な方途を探求しなければならない、と軍縮問題担当事務次長・阿部信泰(あべのぶやす)氏は国連総会国際軍縮委員会で語った。

イラク・クウェート国境の国連監視団解消

 イラクとクウェートの国境非武装地帯を12年間に渡って監視してきた国連平和維持軍は、安保理決議にもとづき10月6日付けで解消した。

総会、難民高等弁務官の任期延長

 国連総会は国連難民高等弁務官ルベルス氏の任期を二年間2005年12月31日まで延長することを決定。ルベルス氏はオランダの元首相であり、高等弁務官には3年の任期で2000年に任命された。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は115ヶ国に250の事務所と6000人のスタッフを抱え、世界の2000万人の民衆のために10億ドル(約1100億円)の予算を運営している。

10月 8日(水曜日) 山本

ブルンジで停戦合意調印

 ブルンジの Domitien Ndayizeye 大統領と反政府勢力指導者が8日、10年にわたり継続した内戦の終結合意に調印し、アナン事務総長はこれを歓迎した。

Bunia周辺へ増派:MONUC

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は8日、今週日曜日に65名が虐殺された北東部の街 Bunia にプレゼンスを増すために来週から部隊を増員することを発表した。

サラエボ戦争犯罪室を設置:ICTY

 旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)の Theodor Meron 判事は8日、ボスニア=ヘルツェゴビナ国家裁判所(State-Court)内にサラエボ戦争犯罪室(Sarajevo War Crimes Chamber)を設立し、重要な役割を担わせると発表した。

[訳注]
「国家裁判所」と訳した "State-Court" とは、1999年11月に設立された、国家レベルの裁判、または最高裁判所を持つ政体からの発議された案件を処理するための裁判所。

改善しない武力紛争における子どもの扱い

 Olara Otunnu 子どもと武力紛争担当事務総長特別代表(Special Representative for Children and Armed Conflict)は8日、国連総会に報告書を提出し、武力紛争における子どもの状況に関する情報提供は豊富になされたにもかかわらず真剣な行動に転換されなかったと強調した。

アフリカ農民の組織化を:FAO

 食糧農業機構(FAO)は8日、アフリカの農民は協同組合のような形態で組織化しなければ、スーパーマーケットの広がりなどによって小規模農民を不利な状況に追い込む(marginalize)危険があると警告した。

職場におけるストレスと暴力について討議:ILO

 国際労働機関(ILO)は8日、職場におけるストレスと暴力に関する問題についての会議を招集した。本会議では専門家により、この問題について各国が従うべき新しいガイドラインの作成に取り組む。会議は15日まで継続される。

国際防災デーにメッセージ:事務総長

 アナン事務総長は国際防災デー(International Day for Disaster Reduction)である8日(10月の第2水曜)メッセージを発表し、よりよい計画と管理が自然災害の危険を軽減すると強調した。

ゴルバチョフ氏の環境保護団体設立10周年に祝辞:事務総長

 アナン事務総長は世界的な環境保護団体であるグリーンクロスインターナショナル(Green Cross International)の設立10周年にあたり、代表であるミカエル・ゴルバチョフ氏に祝福のメッセージを送った。

「今日の一言」 − 衆議院解散 −

 本日(10日)午後の衆議院本会議で解散されたみたいですが、個人的には、この解散の意味がよくわからないままでいます。

 選挙の争点は何か? ということを探せばいくらでも見つかるのでしょうけれど、野党側が内閣不信任案を提出して可決されたわけでもなく、与党側が具体的に何かについて「国民の信を問う」と宣言したわけでもなく、国民の怨嗟に満ちた不信の世論が押し寄せているわけでもなく、(背後のいろんな思惑はあるにせよ)、ただただ解散する「流れ」だけが喧伝されて、具体的な衆議院解散のトリガーとなるべき事象が見当たらないような気がするのです。
 つまり、争点があるから選挙を行うのではなくて、選挙をするから争点を探している、みたいな気がして、それって逆じゃないのかと思ってるわけです。新聞とかの報道を見てても、解散が既定事実であったかのように書かれていて釈然としないのですが、こんなことを感じているのは私だけなんでしょうかね。

10月 9日(木曜日) 阿部

事務総長、バグダッドで起こった事件に関連してテロ行為を強く非難

 アナン事務総長は、バグダッド警察署での自爆テロやスペイン大使館員殺害事件などイラクの首都で起こった事件について声明を発表し、犠牲者に哀悼の意を示すとともに、テロ行為を強く非難。

安保理議長、ブルンジ和平合意署名を歓迎

 安保理議長は理事国を代表して報道声明を発し、ブルンジでの10年に及ぶ内戦に終止符を打つ和平合意署名を歓迎するとともに、政府・反政府勢力の双方に対し、残る諸問題について遅滞なく合意をはかるよう要請、

国連難民高等弁務官事務所、「ボゴタの避難民:万人のための責任」を出版

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、「ボゴタの避難民:万人のための責任」("Displaced Population in Bogotá: A Responsibility for Everyone")を出版し、コロンビアにおいて首都ボゴタに流入する人々が急増しているが、都市生活への統合支援が与えられずにいると指摘。

ルワンダ国際刑事裁の新検察官、安保理で公開ブリーフィング

 ルワンダ国際刑事裁の Hassan Bubacar Jallow 新検察官は、安保理で公開ブリーフを行い、裁判を受けずに拘留が続く者の係争事件を見直し、短期間で裁判を終わらせるために必要な追加判事の数を検討すると表明。

副事務総長、イラク戦争によって、国連は根本問題に直面していると指摘

 フレシェット副事務総長は、「インターナショナル・クライシス・グループ(ICG)」の会合で演説し、イラク戦争によって、国連は、法の支配や武力行使といった根本問題(fundamental questions)に直面し、ミレニアム宣言にみられた強固なコンセンサスも弱まっていると指摘。

「今日の一言」― The public comes first ―

 8日付けの Financial Times 紙が、"The public always comes last in trade talks"と題する経済学者 John Kay (ジョン・ケイ)氏の論文を掲載している。論文の要旨は、こんな感じだ。

 要するに、貿易交渉において、産業界の利益が優先され過ぎており、一般国民の利益が常に軽視されている、というのだが、こうしたことは、貿易交渉だけに限った話ではない。安全保障、社会保障など、あらゆる分野で、同様の事態が起こっていると感じているのは筆者だけではあるまい。
 この論文の表題は、"The public always comes last" だが、"The public comes first" と言える社会を構築していくために私たちに何ができるのか、粘り強く考え、行動していきたい。

10月10日(金曜日) 作増

安全保障理事会、スーダン紛争の安全協定を歓迎

 安全保障理事会は、長年の紛争を沈静化する目的でスーダン政府とスーダン人民解放運動・スーダン人民解放軍(SPLM/A)との間で結ばれた安全協定を歓迎した。

アナン事務総長、子供の精神上の健康を重視

 アナン事務総長はすべての国に精神衛生上問題のある子供を保護するのに全力を尽くすよう呼びかけた。事務総長は世界精神保健デー(World Mental Health Day)を歓迎しながらも、今年の焦点は子供や青少年の精神的、情緒的病の解決にな る、と留意を促した。

世界保健機関(WHO)、スタッフ不足が2005年目安の結核撲滅の障害

 保健衛生に携わる人の世界規模の不足や最も薬品を必要とする地域の高い犯罪率が、2005年までに結核減少に向けた活動の障害になっている、と世界保健機関(WHO)が報告を行った。

国連コソボミッション、ウィーン会談への出席決めたプリスティナ決議を称賛

 国連コソボ暫定ミッション(UNMIK)はコソボ大統領Ibrahim Rugova氏がセルビアとモンテネグロの高官と共に来週ウィーンで行われる会談に出席するとする決議を歓迎した。事務総長特別代表の Harri Holkeri 氏は、今回の Rugova 大統領の決断は真の責任ある指導者の行動である、と惜しみない称賛をおくった。

アナン事務総長、国連高官、2003年ノーベル平和賞受賞者を祝福

 イラン人ノーベル平和文学者Shirin Ebadi氏は勇気ある人権の闘士であり、また人権とイスラム教の教えは完全に適合できるという信念で知られており、以前はイラン人女性最初の裁判官をつとめ、特に女性、子供、難民の人権保護を促進する弛みない献身を尽くされた女性である、とアナン事務総長は祝福のコメントをおくった。イスラム教徒女性で賞を受賞するのは初めての事。

「今日のひとこと」 歴史と政治

 以前フランス大統領選挙で、外国人排斥を標榜する極右翼政党のルペン氏がシラク現大統領に次ぐ得票を獲得するという、今までのフランスでは考えられない事件が起こりました。この事件はもちろん新聞、雑誌、テレビ、ラジオと世界中のメディアがこぞって報道を行いましたが、何よりも驚いたのはその翌日には若者を中心とする大勢のパリ市民が、「ルペン反対。シラクに投票を!」と書いたスローガンを掲げてパリ中でデモを行ったことでした。
 当時パリに留学していた私は、まさにその現場に居合わせるという幸運に恵まれたわけですが、ヨーロッパにおけるナチスの教訓は決して過去の遺物ではなく、政治離れが叫ばれている現在もなお生き続けているということを強く実感しました。
 もちろんルペン氏の台頭の背景には不況や失業、移民による治安問題といった政治不信を呼び起こす社会的ムードがあったわけですが、ムードや感情に流されず、直ちに行動に立ち上がったパリ市民の政治に対する民度の高さに感動したのをいまも鮮明に覚えています。

 政治意識の高さは歴史意識の高さに比例するように思います。歴史とは国家と人間との関係性の歴史であり、そこでは常に人間が国家に従属を強いられてきたということを見逃すわけにはいきません。それ故にフランスではどんなに言葉巧みに国民心理に訴えかけてこようとも、国家主義に傾く恐れのあるものに対しては敢然と戦い、葬り去るという国民共通の歴史意識、政治信念ができているのでしょう。
 第2次大戦でのナチスの体験を語るのは当時をリアルタイムで生きた老人だけかと、正直当時の私は思っていたわけですが、さあらず、ナチスの経験はヨーロッパの痛手として世代を超え強烈に人々の中に刻印されていたのだと改めて気がつかされました。

 小林秀雄は、「歴史意識とは―――しまった、とんでもないことをしてしまった、どうしようという悶えだ。」と言っていますが、わが日本はどうでしょう? この‘悶え‘に乏しい限り政治意識を上げるのは難しいように思います。
 歴史意識を高めつつ、現在の政治とリンクさせながら積極的に政治を監視し、かつ参加していくことが日本人の政治意識を高めていく最高の手段だと思います。11月の選挙、いかなる状況であれ無関心を装うことなく、フランス人に負けぬよう自分のベストを尽くして臨んでいきたいと思います。

10月13日(月曜日) Tat

イスラエルの急襲で1240人のパレスチナ人がホームレス

 西岸ガザ地区南部のラファー難民キャンプを、先週イスラエルが破壊したことで1240人がホームレスとなった、と国連援助機関職員が語った。国連パレスチナ人援助機関(UNRWA)職員によれば、10月9日から11日の急襲でイスラエル軍が114の難民キャンプと難民関係でない6つの一般住居をも破壊、その他117棟のビルが損傷を受けた(使用は可能)という。

安保理関係の仕事の負荷増加、最新年次報告

 安保理の最新の年次報告は15の理事国が地域紛争とテロとの戦いに焦点を当てている今、すでに重い仕事量がますます増加していることを示している。10月の議長である米国のネグロポンテ国連代表大使はイラク、中東、アフガニスタンなどの地域を挙げた他、状況の悪化しているコートジボワール、リベリアや平和と安定への進捗がさらに推進されるべきコンゴ(DRC)やブルンジを含むアフリカも最優先事項のひとつと語った。

安保理、アフガニスタンの首都外への平和維持軍拡大を承認

 安保理は、アフガニスタン国中に政府権限を拡大することの重要性を繰り返し、復興のための安全確保と人道的努力を行うために国連軍が首都カブールの外へ移動することを承認した。

国連ミッション,コンゴ民主共和国(DRC)での2度目の殺戮を調査

 国連のコンゴ民主共和国(DRC)ミッションは10月6日ブルンジに近い南キブ郡で起こった16人の市民(主に女性)殺害事件の調査を開始した、と国連スポークスマン。この殺害事件は明らかに、ブニアの北東の都市で65人が殺害されたのと同日に起こっている。この殺戮事件には別に国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)が調査隊を派遣している。

HIVとコンドーム使用に対するバチカンの立場は科学的に誤り

 バチカンの家族に関する教皇評議会(Pontifical Council On Family)が、コンドームはHIV感染から人々を守ることができないと述べたことに対し、国連人口基金(UNFPA)事務局長がそれは科学的に間違っておりウィルス感染を拡大することさえあるし、こうした見解は国連総会を含む国際社会で共有されていると表明。

今日の一言:本当にそれでいいのか?

 大学時代の恩師、辰巳正三先生は日本の公認会計士業界の草分けとも言える実務家。ご自身が日本代表起草委員も務めた国際会計基準と日本の会計基準との比較論などを通して、ゼミで「本当にそれでいいのか?」といつも学生に問いかけた。現実を知るのは最低限の勉強、そこで「本当にそれでいいのか?」と問い詰め、あるべき姿を追求してゆく、それが学問と仕事に対するプロの姿勢だ、というのである。
 大学を出てから10年以上も経ち世の中を見てみると、なるほどその姿勢の大切なことが痛感される。
 自分が安保理議長を担当する月に限ってイラク関係決議案を通そうと躍起になるアメリカ。事務総長はじめドイツなども改訂の不十分なことを指摘した。国連といっても熾烈な国際政治の闘場であるのは現実に違いない。利益闘争の修羅場もあろう。しかし「本当にそれでいいのか?」。国連安保理議長国が自国だけの利益を通すために国連事務総長やテロへの戦いの同盟国の意見を無視するのが本当に正しい民主主義のやり方であろうか、、、、
 世界の市民として、厳しい目で現実の動向を見据えてゆくことを忘れないでいたいものです。そして時には声を大にして、意見を言いましょう。政治家にとって世論ほど怖いものはないのですから。日本では来る衆議院選も良い機会ですね。私も海外から投票します。

10月15日(水曜日) 山本

アルカイダ・タリバンの資金浄化が巧妙化と警告:制裁委員会

 安全保障理事会の対アルカイダ・タリバン制裁委員会議長の Heraldo Munoz 大使(チリ)は14日にカブールで報道陣に対し、これらの組織が制裁から逃れるための資金浄化(マネーローンダリング)の手法が巧妙化されてきていると警告した。

パレスチナ人地区への壁建設を非合法とする安保理決議案に拒否権発動

 14日に開催された安全保障理事会において、合衆国はイスラエルがヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区内に建設した壁は非合法であるとした決議案に対し拒否権を発動し、この決議案は否決された。

ガザ地区でのテロを非難:事務総長

 15日にガザ地区で合衆国の外交官の車列が攻撃を受け、3名が死亡するというテロが発生に対し、アナン事務総長は非難し、パレスチナ当局に犯人の検挙を要請した。

Ituri州への部隊移動の計画を延期:MONUC

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は Bunia にある基地から同国北東部の Ituri 州の4つの地区に展開する予定であったが、雨と劣悪な道路事情により、計画を延期した。

状況は改善するもまだ問題山積:東ティモール

 国連東ティモール支援ミッション(UNMISET)代表の Kamalesh Sharma 事務総長特別代表は15日、東ティモール情勢について発表し、状況は改善しているが、まだ安全や秩序、経済の転換に重要な問題が残っている模様。

チェルノブイリ周辺には未だに国際的支援が必要

 17年前に事故を起こしたチェルノブイリ原発周辺地域の現状に関する報告書が発表され、未だに難しい状況で国際的な救援活動が必要な模様。

女性は広範囲の暴力に直面していると警告:事務次長

 Angela King 事務次長(Assistant Secretary-General)は15日、総会第3委員会(社会・人道・文化)で演説し、年間70万人の女性が国境を越えて取引されるなど、さまざまな形態の暴力に直面していると警告した。

ヨウ素欠乏症対策はまだ不十分

 北京で開催中のヨウ素欠乏症根絶(Elimination of Iodine Deficiency)に関する高官級会議に対しアナン事務総長はメッセージを送り、国際的な協力は進んでいるものの、未だ世界の30%にそのような支援が届いておらず、十分機能していないと警告した。

[訳注]
 世界で8億人以上がヨウ素欠乏状態にあると推定されており、またその分布も地 理的に偏在している。アフリカのほとんどの国やラテンアメリカの高山国に多い。土壌にヨウ素を保持する力が弱いため、外部から持ち込んで摂取しない限り補充されない。
 対処法はヨウ素添加塩(iodized salt)を適量摂取することで十分なのであるが、そもそも日常的に塩を流通・摂取する風習がない地域にこそ欠乏症が蔓延しているため、なかなか進んでいないのが現状である。

ロシアにおけるジャーナリスト連続殺人を非難:ユネスコ

 9日に中央ロシアのヴォルガ地域で日刊紙 Togliatti Review の編集長が殺害された。彼の前任者も職務中に殺害されており、この事態をうけユネスコの松浦事務局長は民主主義と報道の自由への攻撃であると非難した。「国境なき記者団(Reporters Without Borders ; RSF)」によれば、同地域でジャーナリストが2000年・2001年にもそれぞれ殺害されている。

中国の有人宇宙飛行を祝福

 アナン事務総長は、このたびの中国の宇宙船「神舟5号(Shenzhou V)」による有人宇宙飛行について「全ての人類にとっての前進」であるとし、祝福のメッセージを送った。

女優アンジェリナ・ジョリー氏、親善大使を継続:UNHCR

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は15日、女優のアンジェリナ・ジョリー氏がこれまで2年間勤めていたの親善大使をさらに2年間継続することを発表した。

世界で38か国が食糧不足に直面:FAO

 国連食糧農業機関(FAO)は15日、現在の世界の食糧事情について報告し、38か国が深刻な食糧不足に直面していると警告した。

ベトナムが食糧援助の提供国へ

 世界食糧計画(WFP)が15日に発表したところによると、3年前まで国連から食糧援助を受けていたベトナムからこのたび初めて約1,500トン分の米がイラクへの援助として提供された。

「今日の一言」 − 宇宙では民主的ではいられない −

 中国が有人宇宙飛行に成功したというニュースを聴いて、『MOONLIGHT MILE』(太田垣康男;小学館)というコミックを思い出してしまいました。一言で言えば2人の青年が宇宙を目指す…というストーリーなんですが、そういう説明から想像しちな、多くの苦難と障害を乗り越えて主人公が成長していくビルドゥングス・ロマンではなくて、1人は宇宙空間での建設作業員として、1人は宇宙軍のトップパイロットとして宇宙に出てくる話です。(今のところ。)
 単行本の4〜5巻では中国が有人宇宙飛行に成功、合衆国は「キラー衛星」(人工衛星を破壊する能力を持った衛星)だと認識し、設立したばかりの宇宙戦闘機で撃墜しようと出動するのですが、実はキラー衛星ではなく、極秘開発した宇宙戦闘機であり、主人公の1人もその撃墜に向かうというストーリー展開になってます。

 もちろん、今回の「神舟」はおそらく衛星軌道上を周回して地球に帰還してきたという程度のもので、コミックと同様のものを意図したものだ、などというばかげたことは言いませんが、宇宙開発というものが、そのプロジェクトの規模から言っても危険度から言っても、常に国家を背景をせずには成立しないし、仮に民間がそれをなしえたとしても、民主的な運営がなされる可能性はきわめて低いと私は思っています。

 そもそも宇宙空間は人間が生きていける場所ではないので、常に環境を維持管理する必要があります。これは、ある閉鎖空間の外は即「死の世界」なので、環境管理者に生殺与奪の権限があることを意味します。
 それゆえに、宇宙空間に生きる者同士は、互いの生存のために互いの行動を規定する厳しいルールに従わねばなりません。それに合意できない者はそこに居住することは許されないでしょう。そんな人間がいては他の人間も危険だから。だから、どうしても宇宙空間で複数の人間が居住するためには(誰かの命令であるにせよ、合議の結果であるにせよ)ルールには問答無用で従う、しかもそれに従わなければ全滅の危険もあるという極度の緊張状態を強いられるでしょう。
 中国の有人宇宙飛行のニュースに対し、日本もぜひ!という声が聞こえてこないのは健全なことだと思いますが、それでもやはり、一度、きちんと考えてみるべきではないのかと思います。
  人類は宇宙に行かねばならないのか? 行って何をするのか? と。

10月16日(木曜日) 阿部

国連安保理、イラク新決議を全会一致で採択

 国連安保理は、カメルーン、スペイン、英国、米国が共同提案したイラク新決議を全会一致で採択、イラクに平和と安定をもたらすうえで、国連、米主導の暫定占領当局(CPA:Coalition Provisional Authority)、イラク統治評議会が果たす役割を規定。

事務総長、イラク新決議案採択について歓迎の意を表明

 アナン事務総長は、安保理の席上、イラク新決議案採択について歓迎の意を表明し、決議で与えられた任務の履行に全力を尽くしていく決意を表明。

対テロ委委員長、安保理で公開ブリーフィング

 対テロ委(CTC:UN Counter-Terrorism Committee)のアリアス委員長は、安保理公開ブリーフィングで、各国の法制度の調査を完了し、今後、それら法制度の実施状況の調査に移っていくと指摘。

世界食糧デーに当たり事務総長がメッセージ

 世界食糧デー(World Food Day)に当たりアナン事務総長はメッセージを発し、各国政府、国際機関、市民社会、民間セクター、宗教団体、個人を巻き込んだ、包括的な国際的取組みの重要性を強調。世界の飢餓人口は8億4千万人。

国連事務次長、アフリカ平和維持活動について、途上国の兵力が大半と指摘

 平和維持活動担当のJean-Marie Guehenno事務次長は、総会委で演説し、アフリカの平和維持活動に対して、開発途上諸国がその大半の兵力を派遣していることを指摘し、そうした現状に疑問を呈した。

「今日の一言」― Forty-four Days ―

 イラク統治をめぐる国連安保理の決議1511が、16日に全会一致で採択されました。米国が決議案の原案を示したのが9月3日ですから、以来44日間にわたって、激しい外交戦が展開され、結果、米国は国連のお墨付きを獲得することになりました。簡単に振り返ると、

9月 3日米国が新決議案の原案を提示
10日米国の原案に不満を抱いた仏独両国が、最初の対抗案を提示
10月 1日米国が、イラク統治評議会が主権回復へのタイムテーブルを提示する等を骨子とする修正決議案を提出
2日アナン国連事務総長が、米国案に対し「私が勧めたものとは明らかに違う」と異例の批判を展開。国連は補完的な役割なら拒否する姿勢を明確化。
3日米国が、統治評議会が12月15日までに新憲法起草などの日程を安保理に提示するとした再修正案を提示
4日仏独露3ヶ国が、対抗案を提示。深夜に、米国が、再々修正案を提示
16日15日に設定されていた決議採決を急きょ、翌16日に延期し首脳外交を展開
仏独露3首脳の電話会談でプーチン露大統領が賛成に転じる意向を表明、全会一致で採択

 今回の外交戦の大きな特徴は、1)本来はプレーヤーでないアナン事務総長が大きな役割を果たしたこと、2)イラク戦争に反対していた仏独までが国際社会の団結を強調し賛成に回ったこと、だと思いますが、本当に舞台裏でどのような交渉が行われたのかは、当分、私たちの知るところとはならないでしょう。
 ジョン・F・ケネディ大統領を司法長官として支えた弟のロバート・ケネディが、キューバ危機当時の政権内部の動きを時系列に沿って記した回想録に "Thirteen Days" がありますが、将来、アナン事務総長による回想録 "Forty-four Days" が出版されるかもしれません。

10月17日(金曜日) 作増

リベリア、国連平和維持軍に武器引渡し

 首都モンロビアの国連特派員報告によると、前リベリア大統領 Moses Blah 氏は国連軍に対し大量の武器の引渡しを行った。Blah氏は国連リベリア支援団(UNMIL)軍司令官Daniel I. Opande中将と国連軍を自宅に召集し、今回の武器引渡しは、世界中に我々は皆平和を望んでおり、これ以上戦闘を行いたくないということを示すために行った、と国連リベリア支援団(UNMIL)が報告。

アナン事務総長、世界的な飢餓根絶には大胆な行動が必要

 アナン事務総長は、世界的飢餓を終結させるには途上国には大胆な制度改革、先進国には大胆な行動が必要であると訴えた。アナン事務総長は飢餓根絶のための国際デーでの記念メッセージで、真の世界的連帯を築き上げることが最も重要である、と述べた。

国連会議、世界規模の麻疹撃退を誓約

 国連支援のもと南アフリカのケープタウンで行われた60カ国代表者会議で、麻疹や1年間で745000人の子供の命を奪っているワクチンで予防可能な病気を撃退するための世界的なキャンペーンが誓約された、と世界保健機関(WHO)が報告を行った。

国連人権使節、マレーシアでの人権擁護者有罪判決に対し懸念を表明

 国連の人権分野の専門家2名がマレーシア当局に対し、マレーシア人人権活動家が移民労働者に対する人権虐待を扱った記事を発行したがために禁固1年の有罪判決が下された事件に対し、審議見直しを要求した。

シエラレオネ法廷、亡命中の大統領、リベリア和平を脅かす危険あり

 戦争犯罪の罪で追放された前リベリア大統領 Charles Taylor 氏がナイジェリアで自由の身でおり、かつリベリア国内の政治に干渉し続ける限り、いまだ不安定な西アフリカ和平は危険な状態でい続けることになる、とシエラレオネ特別法廷の David Crane 検察官は述べた。

「今日のひとこと」 日本に2大政党制!?

 最近、日本にも2大政党制を!といった声を耳にすることがありますが、果たして本当に2大政党制は日本の社会にマッチするのでしょうか。
 2大政党制を採用しているアメリカと比較してみても、どうも日本とは事情が異なっているように思えてなりません。

 歴史的に見ても、民主主義を技術というよりもイデオロギーとして扱うという伝統や政治信念がアメリカ国民の心情には今も根強く組み込まれているし、また西洋的な階級や民族、宗教など2大政党を対決させるような社会構造が日本に存在しているようには私にはどうしても思えません。
 たとえば2大政党制でなく1党優位の状態でもその内部に対立の構図さえあれば、有効な政策論争は十分に可能であるし、むしろ1党という大枠があればこそ、論争は現実的になり、無駄な自己顕示のための演出を避けられるという側面もあると思うのです。
 この対立の構図を従来の党内派閥ではなく、複数の政党が担っている状態が現政権にも見られるような連立政権であり、「1内閣1課題」が叫ばれている現在の社会においては具体的な政策実現に向けて随時力のある政党で連立を組み直していくという選択肢もありだと私は思います。
 つまり形式としては1党であっても、内実が論争可能な複数政党であれば無理に2大政党制をうたう必要もないのではないかと思います。長期固定的な組織というのは政治家本位の発想であり、国民よりの考えとはいえないと思うからです。
 とにかく今回の衆院選、はたして本当に政策を実現できるのか。真に国民を利することのできる人物を多く輩出できるのか。形式よりもそういった実質的な要素で判断していきたいと思います。

10月22日(水曜日) 山本

国連リベリアミッションの要員を任命

 国連は国連リベリアミッション(UNMIL)の要員として3名を任命した。任命されたのは、事務総長特別副代表として Souren G. Seraydarian 氏(シリア)と Abou Moussa 氏(チャド)、警察部門長官(Police Commissioner)として Mark A. Kroeker氏(合衆国)。Seraydarian 氏は国連外交官で法律の専門家、Moussa 氏は再定住た人道問題を担当する。Kroeker氏は元オレゴン州ポートランド警察署長で、パレスチナ及びボスニアでの活動の経験もある。

コートジボアールでラジオジャーナリストが殺害

 22日にアビジャン市(コートジボアール)でラジオジャーナリストの Jean Helene 氏が殺害されたことに対し、コートジボアール事務総長特別代表の Albert Tevoedjre 氏は非難し、ジャーナリストの安全だけでなく、表現の自由を守るためにも犯人の捜査と逮捕の重要性を指摘した。

カンボジアでラジオジャーナリストが殺害

 18日にプノンペン(カンボジア)でラジオ放送局 Ta Prum のジャーナリスト・Chuor Chetharith 氏が殺害されたことに対しユネスコの松浦事務局長は非難した。

タンザニアで大規模な旱魃

 世界食糧計画(WFP)は22日、激しい旱魃に襲われているタンザニア中央部・北部の200万人を支援するための1,700万ドルの拠出を世界に求めた。同国では旱魃のために食糧生産が例年の30〜50%まで低下している。

エチオピアでマラリア蔓延の危険

 ユニセフ(UNICEF)と世界保健機関(WHO)が22日にエチオピアで1,500万人がマラリアが原因で死亡する危険にさらされると警告した。以前から同国に対する支援は行われているが現在の拠出額ではマラリア罹患者の3分の2しか薬品を受け取ることができない模様。

西アフリカで大規模なポリオ予防接種キャンペーン始動

 世界保健機関(WHO)は22日、ポリオが蔓延しつつあるアフリカ西部の5か国(ベニン・ブルキナファソ・ガーナ・ニジェール・トーゴ)では約1,500万人が危険にさらされている状況に対し世界ポリオ防疫イニシアテイブ(Global Polio Eradication Initiative)の一環として大規模な予防接種キャンペーンを開始すると発表した。

10月23日(木曜日) 阿部

イラク復興支援国会議が開幕

 戦後イラクの再建を協議するイラク復興支援国会議(the Madrid International Conference on Reconstruction in Iraq)が23日、マドリードで2日間の日程で開幕。ブッシュ米大統領が5月にイラクでの主要な戦闘の終結を宣言後、各国が一堂に会して支援策を話し合う初の国際会議。

国連総会、安保理の非常任理事国を改選

 国連総会は、安保理の非常任理事国を改選。アルジェリア、ベニン、ブラジル、フィリピン、ルーマニアを選出した。これら5ヶ国は、ブルガリア、カメルーン、ギニア、メキシコ、シリアにかわって、来年1月から2年の任期を務める。

人道問題担当事務次長、イラク復興には治安の確保が重要と指摘

 人道問題担当の Jan Egeland 事務次長(Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs)は、イラク復興支援国会議で演説し、国連がイラクで活動するうえで、治安の確保が最も重要な要因であると指摘。

女性の地位委員会第48会期に向けて専門家グループが会合

 女性の地位委員会(the UN Committee on the Status of Women)の第48会期に向けて、国連の任命した専門家グループがブラジルで会合を開き、エイズ予防及び職場における男女平等の促進において男性が果たす役割について討議。

国連総会第4委員会委員長、西サハラ問題の政治解決は可能と指摘

 国連総会第4委員会の Enrique Roedel 委員長は国連本部で記者会見し、西サハラ問題の解決案の実施のうえで数々の困難があるが、それでもなお政治解決は可能であると指摘。

「今日の一言」― イラク復興 ―

 ニュースにあるイラク復興支援国会議は、24日、2日間の日程を終えて閉幕。国連などが見積もった目標額である「4年間で総額550億ドル(約6兆500億円)」には及びませんでしたが、2004年分の復興資金は目標額の175億ドルを上回る230億ドル前後を確保しました。
 アナン事務総長は、開幕にあたって演説し、今回の会議の目的は、1)イラクの人道状況の改善、2)新たな国家再建のスタートの2点であると強調し、「イラク国民はこの会議を国際社会の真剣な支援の合図として見守っている。」と指摘しましたが、一定の成果を収めたのではないでしょうか。
 ただし、イラクの復興に向けた懸念は数多く残されています。先日も、連合国暫定当局本部などがロケット弾攻撃を受けたばかりですが、何よりも最大の問題はイラク国内の治安です。また、復興支援のプロジェクトや業者の選定の問題、イラク政府がフセイン時代の多額な負債を抱えることなど、多くの困難が横たわっています。
 また、国際社会の亀裂は、新しい国連決議の採択にもかかわらず、容易に修復されそうにありません。The Wall Street Journalは、"Soft Indeed"と題する論説を掲載し、米国の軍事大国ぶりを揶揄するEUはさぞ絶大な「ソフト・パワー」を発揮するのかと思いきや、今回のEUの貢献はあまりにもお粗末であると指摘。
 更に、これは、フランスが対米ゲリラ戦争を終わらせるつもりのない証拠だと位置付け、シラク大統領の姿勢を強い調子で非難しています。再来年には、再び安保理の非常任理事国入りがほぼ確実になった日本は、自身の貢献とともに、国際社会の亀裂の修復に貢献することが求められているように思います。

10月24日(金曜日) 作増

国連、イラク治安報告に従いビジネスのやり方変更

 アナン事務総長は、今週発表されたイラクに関する報告の中で、8月にバグダッドで労働者が爆弾事件に巻き込まれて死亡した事を受けて、世界各国はビジネスのやり方を変える必要がある、と述べた。

アナン事務総長、いかなる危機が迫ろうとも国連は世界の人々を救済し続けるだろう

 アナン事務総長は、国連の各機関は、困難な時期に直面しているとはいえ、世界の人々を救済していく活動を持続していく、と決意を披露した。

アナン事務総長、プリスティナとベオグラードはコソボ救済のために協力し合うべき

 アナン事務総長は、最近新たに接触を持ったプリスティナとベオグラードの双方に対し、コソボに住む人々の日常生活を改善するために協力し合っていくことを要求した。

グラミー賞受賞歌手Shakira氏、UNICEF親善大使に

 グラミー賞受賞歌手Shakira氏が、世界の子供たちとその擁護団体である国連児童基金(UNICEF)のために自らの声明を使って支援を行う親善大使の仲間入りを果たした。

国連大使、元兵士にアフガニスタン人は銃ではなくペンが必要

 アフガニスタンの首都カブールからの国連特派員報告によると、国連の武装解除プログラムによって、ライフル銃なしで行進を行えるようになったおよそ1000人の元兵士たちが、Hamid Karzaiアフガニスタン大統領の前でパレードを行った。大統領はアフガニスタンで最良の日の一つだった、と称賛の辞を送った。

「今日のひとこと」 民主主義と宗教

 J.ハーバマスは民主主義社会を支える倫理規範として‘理想的発話状況‘の確保を上げています。つまり誰もが、いかなる強制による妨げも受けず、自由に自身の主張を表明してよい、ということなのですが、これは前提としてあまりにもフラットに考えすぎているように私には思われます。
 というのも私たちの住む世界はすべてが平等な条件で作られているわけではなく、官僚やマスコミによる情報操作や自ら試行錯誤することよりも既存の社会に適合することを第一義とする教育システムの採用など、社会構造が社会的強者に有利に働くようにすでにプログラムされているといえるからです。
 こういった社会では個人の発言にどれほどの価値を見出せるでしょうか? 結局のところ国家権力に骨抜きにされ、知らず知らずのうちにコントロールされていることすら自覚できず、国家に与えられた権力に都合のよい‘幸福‘というものを 甘受する以外選択肢は残されていないでしょう。
 20世紀最大の歴史家と呼ばれるA..トインビーは、これを国家主義崇拝として20世紀の3大宗教の一つとしてあげています。
 私たちは、ナチスのような分かりやすい好戦的な国家主義ではなく、こういったソフトで分かりづらい静かな国家主義(その分陰湿なように思いますが…)からの束縛をすくなからず受けているということを前提として状況認識をしなくてはならないでしょう。民主主義と国家主義は常に隣り合わせである。現代人はここから思考を出発させなくてはならないと思います。国家主義の打倒と民主主義の建設は軌を一にする、これを国民の共通意識にまで高める必要があるように思います。
 実際のところ民主主義社会においては、どんどん個人が声を上げていくことがもちろん大切になりますが、その声を有効ならしめるためにも、外側の権威に対抗しうる権威を自己の内側に作っていくことが必須になるのではないでしょうか。この国家主義に対抗しうる自己内の権威を作りうるもの、それが真の宗教だと思います。
 宗教的信念を持たない人には民主主義は担えないし、理想的な政治を行うことはできない。結局のところ国家主義に加担していくほかなくなってしまう。これは民主主義に関する研究を長い間行ってきた西洋社会では自明の理とされています。 日本では民主主義と宗教の関係に対する考察があまりにも足りないように感じます。よく巷で言われる日本人の政治に対する民度の低さ、政治3流国などといったレッテルも、ここにその大きな原因があるように思います。
 民主主義と宗教……このペアは切っても切り離せない関係にあります。日本の政治を変えていくポイント、それはこれをどのくらい自覚できているかどうかだと思います。

10月27日(月曜日) Tat

イラク:事務総長、赤十字への攻撃を“人道に対する犯罪”と呼ぶ

 コフィ・アナン国連事務総長は、バグダッドの赤十字オフィスへの爆弾攻撃を“人道に対する犯罪”と呼び、首都イラク全土で起こった攻撃すべてを非難した。

イラク戦争の信頼性低下を国連が回復努力

 国連広報事務局は国連のイラクに関する信頼低下を取り戻すためにできる限りの努力をしてきた、としながらも、Shashi Tharoor事務次長は、国連がイラクでの戦争を支持しなかったため米国での信用が低下している状況は紛争予防に失敗したいかなる場所でも同様だ、と語った。信頼醸成が広報活動にとっての第一の課題、とも。

事務総長、中央アフリカ共和国対談の率直性、寛容性を歓迎

 コフィ・アナン国連事務総長は、中央アフリカ共和国の国民和解を目指した対談を歓迎し、参加者に率直性、寛容性、理解の精神があると特徴付けて祝した。

イラン、安保理のアルカイダ・タリバン監視委員会に報告

 イランは、ウサマ・ビン・ラディン、アルカイダ、そしてタリバンに対する制裁を監視している国連安保理の委員会に“疑わしい人物”のリストを提出した。

カナダがアフリカの水と衛生プログラムのため国連機関に1000万ドル寄付

 カナダは、UN-HABITAT(国連人間居住計画)との協定に調印し、アフリカの水と衛生プログラムのため1000万ドルの拠出金を約束。

10月29日(水曜日) 山本

シエラレオネ特別法廷で最初の審問

 シエラレオネ特別法廷上訴審部(Appeals Chamber of the Special Court for Sierra Leone)は31日から11月6日まで最初の審問を行う予定。

ドイツとチェコ国境で継続的な買春

 ユニセフは29日、ドイツのNPO・ECPATとKAROと協力してドイツとチェコとの国境地帯における、少なくとも500人の少年少女に対する売春に関する報告書を提出した。チェコを初めとする中央・東ヨーロッパ各国からの少年少女に対し、ドイツからの観光客に対しいわゆる「買春」が行われていると報告。

写真展覧会の入場料を対AIDS資金に

 オリンパス社主催の100人のカメラマンにより撮影されたアフリカ各国における展覧会「アフリカの1日("A Day in the Life of Africa")が29日、国連本部で開催された。この入場料はアフリカにおけるHIV/AIDS対策のために活用される。

アフガニスタンにおけるアヘン生産に関する報告書を提出:UNODC

 国連薬物犯罪事務所(UNODC;UN Office on Drugs and Crime)は29日、アフガニスタンにおけるアヘンの生産に関する報告書を提出した。報告は現地調査と衛星画像による解析によって行われ、栽培面積は昨年より8%増加して8万ヘクタールに、収穫量は6%増加して3,600万トンになった。これは世界のアヘン生産の4分の3にも達する。
[報告書]Opium Survey 2003 AFGHANISTAN(PDF)
http://www.unodc.org/pdf/afg/afghanistan_opium_survey_2003_exec_summary.pdf

平和維持活動にもっと多くの女性を:事務次長

 国連平和維持活動局(DPKO;Department of Peacekeeping Operations)のジャン=マリ・ゲーノ事務次長は女性と平和維持活動に関する会合において、国連による平和維持活動での文民警察官にわずか4%しか女性がいないことに触れ、各国にさらに多くの女性を割り当てるよう要請した。
 紛争地帯では女性がコックや性的奴隷として誘拐されることが少なくなく、解放された彼女らへのジェンダーアドバイザ(gender adviser)として活動することも期待されている。

カメルーン=ナイジェリア間で国境紛争に関する協議を開催

 アブジャ(ナイジェリア)で29日と30日の両日にわたりカメルーンとナイジェリア間の国境紛争に関する協議が開催され、チャド湖周辺地域からの兵力の撤退について話し合われる。この合同委員会は両国の大統領の要請を受け、事務総長により設立されたもので今回で6回目の会合。

「今日の一言」 − イラクからの撤退 −

 私の担当の水曜日(29日)以降ではありますが、バグダッドで赤十字国際委員会(ICRC)事務所がテロの被害に遭うなど、支援活動どころか国連スタッフの安全の確保もあやうくなってきている状況をうけ、現地スタッフ以外を国外避難させ、拠点をキプロスなどに移すことを決定しました。

 イラクにとって今もっとも必要なのは平和と安全の回復だと思うのですが、その過程でもたらされる秩序が何に依るものなのかについて、テロを行う者たちは諸外国のものは許しがたいと考えているのでしょうか。
 社会に秩序がもたらされるためにはその基盤となる権威−と書くと誤解を招くかもしれませんが、その社会の構成員が共通して大切に思い、それに起源をもつルールを守ろうと共通に認識できるもの、というような意味で、なんらかの機構でも法律でも宗教でもいい−が必要だと私は思うのですが、それについて、合衆国(を中心とする勢力)が望むもの、国連が望むもの、テロに走る者が望むものが異なっているとしか言いようがありません。
 イラク以外の勢力の撤退がイラク民衆の望むものであるなら従うべきなのでしょうが、本当にイラク国民が望んでいることを掬い上げる方策はないものでしょうか。

10月30日(木曜日) 阿部

事務総長、イラクに駐在する国連職員チームにバグダッドを離れるよう指示

 アナン事務総長は、イラクに駐在する国連職員チームに対し、他国で催す治安協議のため暫定的に、バグダッドを離れるよう指示。なお、イラク北部で活動する国連職員は引き続き駐留する。

開発金融に関する総会の討議でアナン事務総長が演説

 開発金融に関する総会の討議2日目にアナン事務総長が演説し、開発途上諸国から先進諸国への膨大な資金移転に憂慮を表明。2002年に開発途上国から先進国に流れた資金総額は約2千億ドル。

事務総長特別代表、安保理でコソボ情勢を説明

 事務総長特別代表、安保理でコソボ情勢を説明し、コソボが引き続き深刻な諸問題に直面していることを指摘するとともに、同州指導者に対し、民族間暴力をなくし対話を奨励するよう要請。

国連女性開発基金、「女性、平和と安全保障」とのウェブサイトを立ち上げ

 国連女性開発基金(UNIFEM)は、「女性、平和と安全保障」と銘打ったウェブサイトを立ち上げ。紛争、紛争予防、平和構築における女性の役割に関する情報を提供する。

国連の6つの主要機関の長、第5次年次会合を開催

 国連総会や安保理の両議長、事務総長など、6つの主要機関の長は、国連の効率性向上プロセスの一環として、第5次年次会合を開催し、紛争地域の国連職員の安全を含めた諸問題について討議。

10月31日(金曜日) 作増

国連特使、カメルーン、ナイジェリアの国境紛争解決に向け寄付者に援助募る

 国連西アフリカ特使は、カメルーン、ナイジェリアの国境紛争を平和的に解決するため、国際社会に対し更なる援助金を募った。

シエラレオネ難民、リベリアから帰還の途へ

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、8月にリベリア政府と2つの反政府グループとの間で休戦協定が調印されて以来はじめてシエラレオネ難民のリベリアからの本国帰還が行われた、と報告を行った。

アナン事務総長、新しい汚職腐敗防止協定は貧しい人々救う

 アナン事務総長は、汚職腐敗防止のための新しい協定を作成するに当たって、総会において合意が得られたことを歓迎した。事務総長はこの協定に関して、各政府に対して盗まれた資産を元の所有国に返還する際の強制力になるとし、もしこれが完全に施行されれば、開発発展を阻む最も大きな原因の1つを除去することができる、とコメントを述べた。

国連人道問題調整事務所(OCHA)、コンゴ民主共和国東部に深刻な人道援助の必要性あり

 国連人道問題調整事務所(OCHA)の最近の調査によると、コンゴ民主共和国の南 Kive 地方において広範囲にわたる人道援助の必要がある模様。

国連人権擁護者に関する専門家、トルコを訪問

 国連人権擁護者の保護に関する特別な専門家がアンカラ政府の招きを受けて、12月にトルコを訪問する予定。人権擁護者に関する事務総長特別代表(Special Representive of UN Secretary General)の Hina Jilani氏は、トルコ国内4つの地域を訪問し、政府指導者と非政府組織のメンバーらと会談を持つことが予定されている。

「今日のひとこと」 身近な人の目線

 旧ソ連の民主改革に挑戦したゴルバチョフ元大統領は、自身の行った政治改革に対して、本来民衆次元の盛り上がりによって、「下」から推進されなければならない民主化の運動を「上」から発動しなければならなかったとして自己批判を行ったうえで、政治家として、肉親や友人の目をまっすぐに見つめて、何も恥じるところはないと明言しました。
 そして更に他の政治家たちに対しても、自分自身や自分の行為を、子供たち、孫たちの目で見つめることを提起したわけですが、この視点は政治家にとって非常に大切なように思います。
 この視点によって政治家は人間として等身大の責任感を保持することができるし、それによって汚職や腐敗を取り除き、また空理空論を並べたり、無意味な議論をしないように自身を抑制するようになると思われるからです。
またこれに付随して政治の世界ではよく「現実的」という言葉が使われていますが、これは「庶民の感覚に基づく」というニュアンスで使われなければならないと思います。
 そしてこの場合の「庶民」とは抽象化された概念ではなく、実際に存在する社会に生きる人たちであることは言うまでもありません。そして自分にとって最も影響力を受け、また与えるという点で家族をはじめとする「身近な人」ほど大事な庶民はいないでしょう。
 政治家が、この「身近な人の目線」を意識することによって、はじめて強権的ではなく人間らしい、「現実的な」改革が進んでいくのではないでしょうか。

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Updated : 2007/02/18