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Title : January 2003
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 1月 1日(水曜日) 文責:山本

元日も続けられる査察活動

 国連武器査察チームは元日である1日にも武器開発の嫌疑がかけられている施設に対して抜き打ち検査(surprise inspections)が行われた。
 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)からのミサイル専門家チームはバグダッド北方約40kmにあるミサイル工場を査察した。また化学専門家チームはビール醸造所を査察した。

「今日の一言」 − 正月 −

 あけましておめでとうございます。本年もSUNをよろしくお願いいたします。
 年末の餅つきの際−ちなみに我が家ではきちんと杵と臼でつくんです。餅つき機は蒸してこねているだけなので、私は断固として餅「つき」とは認めません−には実家に姉一家が帰ってきて2人の甥がお年玉をもらうまで我が家にいるのが通例だったのですが、今年は上の甥が年賀状配達のアルバイトを始めたのと、義兄の仕事が年始からあるのとで来ていないので、久しぶりに(財布にとっても)平穏な年末年始をすごしています。

 私がのんきな年末年始を送っている間にも世界は、そして国連は活動を続けています。これまでの経験ですと1月は2日や3日からニュースリリースが開始されることが多く、「一応水曜日だから確認しておくか」という軽い気持ちで国連 News Centerにアクセスして1件とはいえニュースが掲載されていたのを見て、慌てて(?)翻訳しました。
 とは言え、新年の最初の日を祝う風習は世界各地に見ることはできますが、その時期は地域の文化や伝統によって異なるので、「1月1日だから」という理由で業務をしない/休みとは限らないということを再確認した次第です。

 1月 2日(木曜日) 文責:阿部

国連管理担当事務次長が退職し世界食糧計画前事務局長が就任

 94年から8年間にわたって国連管理担当事務次長(the Under Secretary-General for Management)を務めたJoseph E. Connor氏が退職し、かわって、世界食糧計画(WFP:World Food Programme)の前事務局長のCatherine Bertini氏が同ポストに就く。

10ヶ国がすでに2003年分の分担金を完納

 新年が明けるとともに、アルメニア、バングラデシュ、ベラルーシ、コンゴ、ホンジュラス、ラトビア、マリ、セネガル、シエラレオネ、ウクライナの10ヶ国がすでに2003年分の分担金を完納。

5ヶ国が安保理の非常任理事国としてメンバーに加わり2年間の任期を開始

 アンゴラ、チリ、ドイツ、パキスタン、スペインの5ヶ国が、安保理の非常任理事国としてメンバーに加わり、コロンビア、アイルランド、モーリシャス、ノルウェー、シンガポールにかわって2年間の任期を開始。

 1月 3日(金曜日) 文責:阿部

国連、ソロモン諸島に災害支援調整チームを派遣

 昨年暮れにサイクロン(Cyclone Zoe)に襲われ甚大な被害のでたソロモン諸島(the Solomon Islands)に対して、国連は災害支援調整チームを派遣。

コンゴ民主共和国の北東部において避難民が拡大

 コンゴ民主共和国(DRC:the Democratic Republic of the Congo)の北東部において、最近、新たに7万人以上が住処を失い、これまでに避難民となっていた3万3千人が膨れ上がっていると国連が指摘。

クメール・ルージュを裁く特別法廷の設置に関する協議が再開

 来週、カンボジアと国連との間でクメール・ルージュを裁く特別法廷の設置に関する協議が再開する。国連側はHans Corell法律顧問(Legal Counsel)が、カンボジア側は、Sok An上級相(Senior Minister)が交渉団を率いる。

国際原子力機の管理理事会、事務局長から北朝鮮の核開発に関する報告を聴取

 国際原子力機関(IAEA:of the International Atomic Energy Agency)の管理理事会(the governing board)は来週月曜日、Mohamed ElBaradei事務局長から、朝鮮民主主義人民共和国(DPR of Korea)の核開発に関する報告を聴取する予定。

「今日の一言」― 分からないことを分かる ―

 明けましておめでとうございます。今年もより充実した配信に努めてまいりたいと考えていますので、ご愛読のほど宜しくお願いいたします。

 さて、この国連情報の配信をしていると、毎年お正月に、得体の知れない戸惑いに襲われます。それは、自分の生活と世界の出来事との乖離が最も大きくなる季節だからかもしれません。
 私は、年始はバタバタして4日から仕事に出ていたのですが、年末から三が日にかけては、妻、長男ともども実家のある大阪と金沢に帰って、お餅を食べ、雪合戦をして遊んでいました。よくある光景ですが、災害や難民のニュース、核開発問題など世界で起こっていることとの距離が余りに離れていて、ふぅっ、と実感がなくなってしまうのです。だからこの配信が遅れて今日にずれ込んだという訳ではないのですが、自分と直接関係のない出来事を「分かる」ということは、結構大変なことです。

 正月に読んだ橋本治の『人はなぜ「美しい」がわかるのか』(ちくま新書)にいい言葉がありました。曰く、

いわゆる教養主義者(「美しい」が分からない人)は、「分かることは分かる」が「分からないことは、扱いようがないからその存在を排除する」ものだ。
一方、「美しい」が分かる人は、「他者に対する敬意」を基礎として、「分からないことを分かる」類推能力を持っている。
(以上、筆者による要約)

と。世界で起こっていることを、自分に関係あるんだと無理に思い込む努力をするのもいいですが、「自分とはどう考えても関係ないな」を認めたうえで、それでも忘れ去るのではなく、関与していく、それでいいのかもしれません。

 1月 6日(月曜日) 文責:Tat

IAEA理事会、保証措置と査察官の再受入を北朝鮮に要請

 国連の核監視機関である国際原子力機関(IAEA)の理事会は今日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が無視しつづけると国際的な核安全保証措置に違反することになると警告を発し、平壌が国際査察官を再度受け入れ協力することを求める決議を採択した。

アナン事務総長、テルアビブでの自爆テロを「道徳的に許されない」と非難

 テルアビブでパレスチナ闘争者の二重自爆テロに対し、アナン事務総長は今日、それらのテロリストによる攻撃を「道徳的に許されるものではなく、まったく正当化できない」、と強烈に非難した。

国連大使もテルアビブの自爆テロを非難

 中東での国連大使ラーセン氏も週末におこったパレスチナ闘争者の二重自爆テロを強烈に非難。このテロで少なくとも20人が死亡、数十人が重軽傷を負った。

国連査察官イラク査察にヘリコプターで

 週末から月曜にかけて、国連査察官はイラクの大量破壊兵器検証を続行、関連施設をヘリで飛び回った。

国連とカンボジアがクメールルージュ特別法廷につき準備会合開始

 国連とカンボジアは、前クメールルージュ指導者の人道的罪を問う特別法廷設立のため、今日準備会合を開始した。

 1月 7日(火曜日) 文責:けい

国連査察官、バグダッド郊外の視察にヘリを使用

 UNMOVICからの化学兵器専門家のチーム15名は本日、イラクでの査察が再開されてから初めてヘリコプターを使った移動を行い、バグダッドから北西300キロメートルの化学肥料プラントに対する化学兵器製造疑惑の調査を行った。

エチオピア・エリトリア間の国境画定プロセスにおける両国の協力を熱望

 安保理加盟国は本日、エチオピア及びエリトリアの両国に対して、両国間の国境画定が円滑に行われるよう国連のミッション(国境策定委員会への支援と非武装決定の履行のため国連エチオピア=エリトリアミッション:UNMEE)及び国境策定委員会(independent Boundary Commission)に対して全面的に協力するよう熱望した。

中央アフリカ共和国情勢:アナン事務総長が報告

 中央アフリカ共和国は、現在もなお、憂慮すべき状況であり続けている。アナン事務総長は本日、安保理への国連中央アフリカ共和国平和建設支援事務所(the UN Peace-building Support Office in the CAR:BONUCA)に関する報告書の中で、北部地域の武装勢力の存在と、地域住民を苦しめている治安状況の悪化は緊張を引き起こし、平和再構築の努力を阻害する全ての不安定要因であると述べている。

北朝鮮:決議に従う猶予は数週間−IAEA

 朝鮮民主主義人民共和国にはIAEAによって採択された決議を、問題が安保理に付託されるまでに遵守する意志を示す時間が数週間しか残っていない―IAEAスポークスマンは述べた。

キプロスに関する「技術委員会」による会合が開催、国連が議長

 キプロスに関する2つのアドホックな技術委員会が本日、国連の議事運営の元、手続き的な面に関する討議と技術的な作業に関する計画を行うために開催された。

「今日の一言」 − 新年のご挨拶 −

 遅くなりましたが、本年最初の配信になりますので、ご挨拶申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 年末年始は、本業以外にも様々な雑務が重なってしまい、通常だと多忙で翻訳を配信できない場合でも大抵国連のニュースには目を通しているのですが、それすらやる暇がないという惨状でした。こうして年が改まり、あまり開けたくなかった国連のニュースが溜まっているメールフォルダを開くとそこには未読メールの山という状況。
 これだけ国連のニュースを読まないでいると、こうしていざ翻訳をしようと思い立ってもなかなか専門的な言い回しとかが頭に入ってきてくれなくて困りました。結局、いつもよりも倍くらい時間がかかってしまい、改めて日々の弛まざる修練が大切だなぁと痛感した次第です。
 仕事柄、Web関連の英語には嫌でも毎日関わらなくてはならないのですが、こうした国際情勢に関するもの、しかも翻訳することを前提に読んでいくということの難しさを改めて感じた本日でした。ではまた。

 1月 8日(水曜日) 文責:山本

9日にイラク査察について中間報告

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長と国際原子力機関(IAEA)のエルバラデイ事務局長は9日の安全保障理事会で、現在イラクで進行中の武器査察の中間報告を行う。最終報告は決議第1441号に定められたとおり1月27日に実施する予定。

チャドと中央アフリカ共和国が2国間協議開催へ

 チャド・中央アフリカ共和国は両国間の問題についてガボン国内において協議を再開することを発表したことに対し、安全保障理事会は8日歓迎の旨を発表した。

アフリカにおけるAIDS蔓延も適切な措置で克服可能

 Stephen Lewis アフリカHIV/AIDS担当事務総長特使は8日、南アフリカ地域4か国への訪問から帰還し、同地域におけるHIV/AIDSの猛威は激しく、状況は厳しいが、アフリカ各国・国際社会からの強力な努力により克服可能であろうと語った。

クメール・ルージュ特別法廷開設にむけた準備会合再開

 国連とカンボジア当局は8日、元クメール・ルージュ指導者による人道に対する罪を裁くための特別法廷の設立に向けた準備会合を再開した。

ラーセン特別調整官、サウジを訪問

 ラーセン中東和平担当特別調整官は中東における和平達成のための協議を行うためにサウジアラビアに滞在中である。氏はすでに中東問題に関する「4者」である国連・EU・ロシア連邦・合衆国の示したロードマップに関する問題やサウジアラビアの採りうる手段について協議を重ねた。

「今日の一言」 − no "smoking gun" −

 英語−米語というべきかも知れませんが−に接していると、さすがに銃社会だなぁと思われる表現にでくわすことがあります。
 日本語で言う「できちゃった結婚」も英語では "shotgun marriage" と言うようですが、これは女性の父親がショットガンを突きつけて男性に結婚を迫ることから、だそうです。

 今回のブリクス委員長によるイラク査察中間発表では、found no "smoking gun" つまり、決定的な証拠は何も見つからなかったとしています。拳銃は発射する時に火薬の爆発で硝煙が出ますが、銃からそういう煙が出ていたら「撃ってない」などとは言い訳できないはず、ということからこういう言い回しが生まれたようです。
 イラクが大量破壊兵器(開発の兆候)を巧妙に隠したのか、本当にないのかは微妙なところで、中間報告でも「持っているという『決定的な証拠』もないが、持っていないという新たな証拠もない」みたいな言い回しが見られます。
 なければないにこしたことはないし、あったらあったで確実に発見すべき(イラクは「ない」と主張しているのだから国際的信義に反する)なので、今後も徹底して査察を続けてほしいものです。

これで本当になにも見つからなかった場合、ブッシュ大統領はどういう 言い分をしてくるのでしょうね。
 1月 9日(木曜日) 文責:阿部

イスラエル防衛軍、ゴラン高原においてシリア人に発砲

 国連兵力引き離し監視軍(UNDOF:the UN Disengagement Observer Force)によれば、ゴラン高原において、イスラエル防衛軍(IDF:Israeli Defence Forces)がシリア人1人に発砲するとともに1人を拘束。

安保理議長であるフランス大使、国連イラク査察団の活動に全面的支持を表明

 国連イラク査察団(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)のブリーフィングを受けて安保理議長であるフランス大使が理事国を代表して声明を発表し、査察団の活動に対し全面的支持を表明。

国連イラク査察団委員長ら、未だ兵器製造の証拠を見つけていないと指摘

 国連イラク査察団(UNMOVIC)委員長及び国際原子力機関(IAEA)事務局長は、安保理におけるブリーフィング後、記者会見し、イラクの申告書には未回答の部分が相当あるが、同地で活動する査察団は未だ兵器製造の証拠を見つけていないと指摘。

国連とカンボジア、クメール・ルージュ特別法廷に関する3回目の協議

 人道犯罪の観点からクメール・ルージュを裁く特別法廷(a special court to try former Khmer Rouge leaders)の設置問題について、国連とカンボジアは、3回目の協議を行った。明日にも、第4回協議を行う予定。

国連コンゴ民主共和国ミッション、調査のために専門家チームを派遣

 コンゴ民主共和国の北東部において恣意的処刑や深刻な人権侵害が行われていると伝えられる事態を受けて、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC:the UN Organization Mission in the DRC)は、調査のために、専門家チームを同地に派遣。

国連、「世界経済状況・見通し 2003年」を発表

 国連は、「世界経済状況・見通し 2003年」(the World Economic Situation and Prospects 2003)を発表。2001-02年の株価や技術投資の落ち込みの後もなお、マクロ経済リスクや不確実性が続き、世界経済の高度成長軌道への道を阻害するであろう、と指摘。

東ティモール、ユネスコ事務局長に加盟する意思を表明

 東ティモールのグスマン大統領は、国連教育科学文化機関(ユネスコ:the UN Educational, Scientific and Cultural Organization)の松浦事務局長に書簡を送り、同国際機関に加盟する意思を表明。

「今日の一言」― 平和のために ―

 この週末、三連休だという方も多いと思いますが、私は、たまたま妻の海外出張にぶつかってしまい、週明け15日まで、慣れない育児に追われています。
 2歳3ヶ月の長男は、A・B・Cの次はG・H・ナイン・テン!ってな感じですから、ほとんど何を言っているのか分かりません。「あっち」「あっち」というから、「どっちだ?」と問答していると、「あおちゅう」(=青いおしゃぶり)のこと(-_-;
 その長男が、昨夜は食べたものをもどして、39度近くの熱、下痢もひどい状況。インフルエンザが猛威とも聞くので、心配で、救急病院を探しました。最終的にはかかりつけのお医者さんが夜の8時というのに出てきてくれて、ひと安心でしたが。しかし、こんな恵まれたところだからいいものの、十分な医療体制や薬も届かない国々で、また疫病が猛威を振るう中で、赤ちゃんや子供を育てている母親は、どんな思いでおられることか、と考えざるを得ませんでした。
 本当は簡単なことかもしれませんが、私は、普段はいわゆる仕事人間。考えていることは、政治のこと、経済のことばかり。人間のこと、心のことをどれだけ考えていただろうか、と反省することしきり。。。
 きっと、戦争のことを考えている大国のリーダーたちも、仕事人間なんだと思います。久しぶりに息子と向き合う中で、平和のために何が必要なのか、少し見えたような気がしています。

 1月13日(月曜日) 文責:Tat

事務総長、週末の流血惨事を受け中東の暴力に極度の懸念を表明

 中東でのさらなる流血惨事を受け、アナン事務総長は暴力の程度とイスラエルとパレスチナの被害者増加に極度の懸念を表明。

国連大使キプロスに帰還、EU加入前の合意を促す

 キプロス問題の事務総長特別顧問は同国に今日帰還。国連の努力の一環として、ギリシア系およびトルコ系キプロス人指導者の会合をEU加入前に包括的合意にいたるよう支援する。

国連兵器査察団バグダッド地域の大学へ

 国連兵器査察団はイラクの不法兵器査察を続行し、バグダッド近郊の大学を訪問。技術大学や化学技術学部などを査察。

エジプトの会社がグローバル・コンパクトに寄与

 企業の良き市民、責任あるグローバリゼーションの推進する国連アナン事務総長のグローバル・コンパクト・イニシアチブにエジプトの6社が参画。

アフガニスタンの新憲法、三月までに第一次草案を

 アフガニスタン復興のさらなる前進の一環で、新憲法の草案の骨子を三月までに作成することを目指し、指導者達が広範な協議プロセスを開始した、と国連ミッションが今日カブールで語った。

 1月15日(水曜日) 文責:山本

安保理、コンゴ民主共和国の全勢力に平和協定遵守を要請

 安全保障理事会は15日、コンゴ民主共和国の将来に影響を与える全勢力に対し、2002年12月17日に調印されたプレトリア合意(the Pretoria Agreement)を遅滞なく履行し、人権・国際人道法・それぞれの勢力化にある国民の安全と健康の尊重を示すことを要請した。

コンゴ民主共和国で兵士による人権蹂躙を確認

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は15日、同国における兵士による重大な人権侵害に関する報告を行い、コンゴ解放運動(MLC;Congolese Liberation Movement)及びコンゴ民主連合(RCD-N;Congolese Rally for Democracy/National)の兵士による組織的な略奪とレイプに関する被害を確認した。

UNIFILの活動期限延長を勧告

 アナン事務総長は国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の活動に関する報告書を発表し、イスラエル軍による撤退ライン("Blue Line")を越えての領空侵犯とレバノンによる対空砲火という「挑発的なサイクル(the provocative cycle)」が緊張を高めているため、7月31日まで活動委任期限を延長することを勧告している。

住民代表が直接協議:キプロス

 キプロスのギリシャ系住民代表の Glafcos Clerides 氏とトルコ系住民代表の Rauf Denktash 氏は事務総長特別顧問のデソト氏の立会いで直接協議を開催した。

ブリクス委員長欧州へ

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長はこの週末にイラクへ向かう予定であるが、その前にイラク情勢についてEUの外交問題担当高官と会見する予定。

続く査察活動:イラク

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の査察チームはバグダッドの大統領府に隣接する政府オフィスビルを査察した。他のチームは軍用品倉庫を査察した。

タバコ抑制条約作成作業進む:WHO

 世界保健機関(WHO)は15日、タバコの宣伝・販売促進・販売・密輸を制限する「タバコ抑制枠組み条約(FCTC;Framework Convention on Tobacco Control)」の条文案を公開した。

ユニセフは初等教育無償化を進めるケニアへ250万ドル支援

 初等義務教育の無償化を宣言したケニア政府に対しユニセフは15日、250万ドルの緊急支援を発表した。これによりナイロビ周辺の1年生から3年生までの約45万人の生徒に学用品や遊具を提供できるだけでなく、5000人の教師養成、教室や衛生設備の改築にも役立てることができる。

「今日の一言」 − 義務教育無償化 −

 最後の記事でケニアの義務教育無償化の話題が出ていますが、開発途上国にあっては、教育を広く国民にいきわたらせるためには、子どもが家計を助ける稼ぎ手として働かなくてもすむように生活を安定させることと、教育にかかる費用を低く抑えることが何にもまして必要です。その意味でも初等義務教育の無償化は必要な施策と言えるでしょう。

 一方、日本では財務省の財政制度等審議会が昨年11月20日付で『平成15年度予算の編成等に関する建議』という答申を行い、「要保護世帯等に対しては別途適切な配慮を行うことが必要」との条件つきで“教科書に対する国民的な意識と関心を高めるとの観点から、「無償」という考え方自体を見直すべき時期に来ており、その有償化を実現すべきである。”としています。私の記憶が正しければ昨年のうちに閣議で了承されており、さほど遠くない将来、義務教育の教科書は有償に戻る気配です。
 教科書の内容や採択をめぐっての大騒ぎと比較してさほど大きな扱いをされていないのは、いったいなぜなのでしょう?

 1月16日(木曜日) 文責:阿部

国連監視検証査察委員会委員長、EU高等代表らと意見交換

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)のブリクス委員長は、ニューヨークからバグダッドに戻る途中、欧州に立ち寄り、ソラナEU高等代表らと意見交換。会談後、ブリクス委員長は、イラク軍事攻撃を回避するためには、同国が国連査察団に積極的な協力を行わなければならない、と指摘。

国連イラク査察団、空の化学兵器弾道11個などを発見

 イラクにおいて、国連査察団が活動を継続。国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の査察チームは、同国の貯蔵地域で空の化学兵器弾道11個と、精査を要する弾道1個を発見。

国連賠償委員会、イラクのクウェート侵攻による損害補償を支払い

 国連賠償委員会(the UN Compensation Commission)は、イラクのクウェート侵攻による損害補償を求める327件の賠償請求に応じるべく、17ヶ国政府と1国際機関に対して、5億9700万ドルを超える額の賠償金を支払い。

政治担当事務次長、安保理に対し中東問題に関するブリーフィング

 Kieran Prendergast政治担当事務次長(Under-Secretary-General for Political Affairs)は安保理に対し、中東問題に関するブリーフィングを行い、米国、EU、ロシア、国連の4者が二国家平和的共存の原則に基づき、解決を図ろうとしていることについて、国際社会には明確なコンセンサスが存在すると指摘。

G77議長国ベネズエラ、次年度の議長役をモロッコに引き渡し

 過去一年間G77議長国を務めたベネズエラは、国連本部において、次年度の議長役をモロッコに引き渡し。アナン事務総長はこの機会を捉えて、同国のチャベス大統領とG77や同国の情勢等について会談。

「今日の一言」― ノーム・チョムスキー ―

 週末金曜日のの六本木。良質の書籍を揃える「青山ブックセンター」で本を探していたら、終電を逃してまい、書店に陳列されている本を手に、午前5時の始発を待つこ とになった。特に目を引いたのは、これまでの「今日の一言」欄でもご紹介したE.W.サイードの著作「戦争とプロパガンダ」3作目『イスラエル、イラク、アメリカ』(みすず書房)、それから、米国知識人の中では異端児ともいえる「米国批判者」であるMITのノーム・チョムスキーの一連の著作だった。

 チョムスキーは、今年74歳になるMITの言語学教授。「生成文法理論」という画期的な業績で著名ですが、一方で、ベトナム戦争以来、アメリカの外交政策を批判する活動を一貫して続けていて、特に9.11以降『アメリカに報復する資格はない!』(文春文庫)など多数の反戦の発言を続けています。最近では、昨年末に『チョムスキー9.11 Power and Terror』というドキュメンタリー映画が公開されており、多くの人の共感を集めているそうです。
http://www.cine.co.jp/chomsky9.11/

 米国のイラク攻撃が既定路線となりつつある現在の状況に、違和感を拭えないでいる方は、一見の価値があると思います。

 1月17日(金曜日) 文責:阿部

国連難民高等弁務官事務所、スリランカ政府やタミル・タイガーと会談

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)の職員は、スリランカ政府の代表やタミル・タイガー(Tamil Tiger)のリーダーたちと、避難民となっている10万人以上にのぼるタミル人の帰還問題について会談。

国連ハイレベル調整官、クウェートの財産等の返還についてイラク当局と協議

 イラク政府からの招聘を受け、国連のYuli Vorontsovハイレベル調整官がバグダッドに到着。2日間にわたり不明者とクウェートの財産の返還について、イラク当局と協議を行う予定。

事務総長、国連グルジア監視団の任期を半年間延長するよう勧告

 アナン事務総長は、国連グルジア監視団(UNOMIG:the UN Observer Mission in that country)に関する報告を発表。アブハジア(グルジア)の将来の地位に関する交渉が昨年進展しなかったことを指摘し、同監視団の任期を半年間延長するよう勧告。

安保理、アルカイダ等に対する制裁措置を強化する決議を採択

 国連安保理は、テロを防ぐために全ての加盟国が力を合わせる必要性が高まっていることから、全会一致で決議を採択し、オサマ・ビン・ラディン(Usama bin Laden)やアルカイダ(Al-Qaida)、タリバン(Taliban)に対する制裁措置を強化。

国連人道調整事務所、ソマリアの子どもたちに関する報告書を刊行

 国連人道調整事務所(OCHA:the UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs)は「心の溝:親を離れたソマリアの子どもたちの体験」(A Gap in their Hearts: the experience of separated Somali children)と題する報告書を刊行。より良い生活を期待して海外にでたソマリアの子どもたちが深刻な心理的及びアイデンティティの問題に直面しているとと報告。

文明間の対話年の一環としてタイプ・フェース・デザイン展が開幕

 文明間の対話年(the UN Year of Dialogue among Civilizations)の一環として、タイプ・フェース・デザイン(typeface design)展が国連本部でスタート。事務総長個人代表であるGiandomenico Piccoが開幕演説し、同展示が世界の国境を壊し、人々の間のコミュニケーションをより良くするに役立つよう希望を表明。

「今日の一言」― 反戦デモ ―

 先日の「今日の一言」欄で、米国の反テロ戦争を批判する知識人として、E.W.サイードとノーム・チョムスキーを紹介しましたが、米国における反戦の動きは、民衆 レベルでも急速に拡大してきているようです。20日付のニューヨーク・タイムズ紙は "A Stirring in the Nation" と題する論説を掲載し、対イラク戦争についての議論でこれまで概して見逃されていたが、大衆による抗議の動きがこれまでになく拡大しており、ブッシュ政権は、こうした動きを正しく認識するべきであると指摘しています。

 同論説によると、先週末に米国の主要な都市で展開された抗議デモは、ベトナム戦争時代以来の最大の規模だったとのこと。「イラクの脅威が武力行使を正当化している」とのブッシュ政権の説明に、多くの米国民が納得していないのかもしれません。米国の軍事力・政治力は、史上最強といってもいいくらいまで強大になってきていますが、こうした「覇権」に対して「民衆の連帯」がどう戦い、いかにして勝利をおさめることができるのか、私も当事者として、歴史に向き合いたいと考えています。

 1月20日(月曜日) 文責:Tat

安保理大臣級会合、テロに対する緊急行動を要請

 国連安全保障理事会で外務大臣級の会合が開催され、活動的テロ支援とテロ容認を防止し、テロに関する安保理決議を完全に遵守するようために、すべての国が緊急行動を取るよう要請した。

国連はテロ防止に役割増大、事務総長安保理で語る

 国連安保理はテロ撲滅についての高官級討論を月曜午前開催、アナン事務総長は出席した外務大臣に対し、国連は効果的な国際的規範を確立することで潜在的テロ実行犯にそれを思いとどまらせるようさらに増大する役割を果たさなくてはならない、と語った。

イラクが国連査察官の兵器査察にさらに協力することを同意

 国連兵器査察団の責任者Blix事務局長とイラク政府との2日間の対話の末、バグダッドは今日国連査察官の大量破壊兵器の証拠検証へさらに協力することを同意した。

国連人権委員会議長にリビア、無記名投票で選出

 国連の最高人権パネルの議長に、リビアが無記名投票により選出された。これは議長を賛成の拍手で選出してきた50年近い伝統を破るもの。

前セルビア大統領Milutinovic国連戦犯裁判所へ

 前セルビア大統領Milan Milutinovicはハーグの国連戦犯裁判所へ移送された。ここで彼は初めて法廷の前に姿を現し、人道上の犯罪や、政治的・人種的・宗教的背景による処刑など他の非人道的行いに、罪を問われることになる。

 1月22日(水曜日) 文責:山本

メキシコ地震に支援へ

 21日夜にメキシコ西部を襲ったM7.8の大地震に対しアナン事務総長は緊急支援を同国政府に申し出た。今のところ17人の死亡、100名以上の負傷者が確認されている。

事務総長特別顧問の任期を延長:事務総長

 アナン事務総長は「アフリカの角」地域(Horn of Africa region)、特にスーダン・ソマリアにおける和平交渉が進展している状況を受け、同地域担当の事務総長特別顧問である Mohamed Sahnoun 氏の任期を本年末まで延長することを安保理議長宛書簡で伝えた。

性産業従事者を交えたHIV/AIDSワークショップを実施

 国連エイズ合同計画(UNAIDS;Joint UN Programme on HIV/AIDS)主催でジュネーブで開催されている HIV/AIDS の流行予防ワークショップに初めて性産業従事者の代表が参加し、HIV/AIDS予防と性産業労働者の衛生状態の確保・暴力や搾取からの開放などについて討議した。

南アジアの森林資源に関する報告書を公開:UNEP

 国連環境計画(UNEP)は21日、南アジア地域における極度の土地荒廃・砂漠化・居住可能地域の孤立化・森林資源の枯渇について2つの報告書を公開した。1冊目の環境の状態("State of the Environment")』は政策担当者を対象読者として作成されているのに対し、2冊目は「南アジア青年環境ネットワーク(SAYEN;South Asia Youth Environment Network)」のメンバーによって執筆された『モンスーンの子どもたち("Children of the Monsoon")』である。

事務総長人権特使、リベリア人難民キャンプを訪問

 コートジボアール危機担当事務総長人権特使(Secretary-General's Humanitarian Envoy for the Crisis in Cote d'Ivoire)の Carolyn McAskie 氏は22日、同国内のリベリア人難民キャンプを訪問した。国連人道調整事務所(OCHA;UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs)によると同キャンプには、コートジボアールで発生した暴力により迫害を受けてきた約7,000人が生活をしている。

ブルンジにおける飢饉に対し国連機関が共同で支援

 9年にも及ぶ内戦が続く上に、昨年からの雨季の遅れなどにより農業生産が減少しており、深刻な食糧不足に陥っているブルンジに対し。国連人道調整事務所(OCHA)・世界食糧計画(WFP)・食糧農業機関(FAO)・ユニセフは共同で2040万ドルの支援プロジェクトを開始すると発表した。

北朝鮮への支援が途切れてていると警告:事務総長顧問

 朝鮮民主主義人民共和国への訪問から帰国した事務総長顧問の Maurice Strong 氏は22日、同国の人道的状況について報告、支援のパイプが「干上がって('drying up')」おり、危険な状態であると警告した。

コンゴ民主共和国から11人のルワンダ人の元兵士が帰国

 コンゴ民主共和国からの元戦闘員の自発的な武装解除プログラムを実施中の国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は22日、ルワンダ人元兵士が武装解除と帰国を受け入れたと報告した。

イラクはさらなる情報提供を:ブリクスUNMOVIC委員長

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は一連のイラク高官との会談について、同国当局は査察に関する協力に関する合意を取り付けたが、さらに多くの情報提供を求めた。

「今日の一言」 − 『戦争倫理学』 −

 私は週に2〜3回本屋に寄るので、新刊が出て、それが興味がわいた本なら売れ出す前に買ってしまいます。(逆に新刊の時に興味がわかなかったら、どれほどベストセラーになろうと、その本について言及する必要が発生するまで買いません。)
 さて、今月の新刊で既に買ったものはいくつかあるのですが、今日はその中でも『戦争倫理学』(加藤尚武;ちくま新書)を紹介したいと思います。

 加藤氏は現在は鳥取環境大学学長ですが、最近まで京大文学部教授(倫理学)でした。倫理学に関する著作がいくつもあり、私もかなりの冊数を購入しています。ただ個人的な好み(?)から言えば、彼が導き出す結論に対しては全面的に賛成しかねることが多少あるのですが、問題を設定し、論理を組み立て、結論を導き出す過程については、何が問題(にするべき)で、考えるポイントや参考となる文献はどこにあるかを指摘してくれる点において、わりと重宝しています。

 ともすれば戦争と平和に関する議論は感情的になりがちで、なかなかしっかりした立論にはお目にかかれないのですが、論点を整理するにはいい1冊ではないかと思います。もちろん彼の結論を受容するかどうかは、読者次第ですけれども。

 1月23日(木曜日) 文責:阿部

コートジボワールに関する首脳会議、パリで開催

 コートジボワールの危機的事態を打開するための首脳会議が今週末土曜日にパリで開催される。アナン事務総長が出席し、日曜日には、フランスのシラク大統領と南アフリカ共和国のムベキ大統領と共同記者会見に臨む予定。

レバノン南部の撤退ラインを越えてヒズボラがイスラエル拠点を攻撃

 レバノン南部の撤退ラインを越えて、ヒズボラがこのたびイスラエル拠点を攻撃。Terje Roed-Larsen中東和平担当特別調整官(the United Nations Special Coordinator for the Middle East peace process)は、度重なるブルーライン(the Blue Line)違反に懸念を表明。

国連監視検証査察委員会、コミッショナーらがブリクス委員長と会談

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)のコミッショナーらは国連本部で同委員会のブリクス委員長と会談し、イラクでの査察状況や安保理への報告のスケジュールについて意見交換。

スーダン和平交渉、9週間ぶりにナイロビで再開

 スーダン和平交渉が9週間ぶりにナイロビで再開。スーダンで活動する国連チームは、政府間開発機構(IGAD:the Intergovernmental Authority on Development)の仲介で実現した交渉再開に歓迎の意を表明。

安保理、国連西サハラ住民投票ミッションの任期を延長

 安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO:the UN Mission for the Referendum in Western Sahara)の任期延長を決定。これは、ジェームズ・ベーカー?世の和平提案を検討する時間的猶予を与えるもの。

 1月24日(金曜日) 文責:阿部

副事務総長、モントリオールのMcGill大学で講演

 国連のフレシェット副事務総長は、モントリオールの McGill 大学で、国連システムの役割について講演し、国連は、世界が直面する様々な問題に対し、多国間アプローチを実現するためのフォーラムとしての役割を担っていると指摘。

国際労働機関、報告書 "Global Employment Trends" を公表

 国際労働機関(ILO:International Labour Organization)は、新しい報告書である "Global Employment Trends" を公表し、2年に及ぶ経済のスローダウンにより、仕事を失う人々の数も拡大、1億8千万人に上り、今年もほとんど改善する見込みがないと指摘。

事務総長特別顧問、ギリシャ首相とアテネで会談

 キプロス問題に関する事務総長特別顧問(Secretary-General's Special Adviser on Cyprus)である Alvaro de Soto 氏は、ギリシャの Costas Simitis 首相とアテネで会談。

安保理、コンゴ民主共和国の天然資源開発を調査する専門家パネルの任期延長

 国連安保理は、決議1457を全会一致で採択し、コンゴ民主共和国(DRC:the Democratic Republic of the Congo)の天然資源が公正な商業ベースで開発され、コンゴの人々の利益になるよう、不法な資源開発を調査する専門家パネルの任期を6ヶ月延長。

世界保健機構、HIV/エイズ治療薬に関するライセンスを歓迎

 世界保健機構(WHO:World Health Organization)は、HIV/エイズ治療薬に関するパテントをジェネリック薬のメーカーにライセンスする、複数の製薬会社による取り組みについて、競争促進、価格低減を通じて薬を必要とする貧しい人々による利用を可能とするものであると、歓迎する意向を表明。

「今日の一言」― ジェネリック薬 ―

 最後のニュースに、エイズを関連して「ジェネリック薬(generic drugs)」という聞き慣れないか言葉が出てきますが、皆さんご存知でしょうか。

 世界中の製薬メーカーが、抗HIV薬(ARV: Anti Retroviral drugs)の開発にしのぎをけずっていますが、その結果、市場に提供される抗HIV薬は高価となり、途上国の多くの人々の手の届かないものとなってしまいました。こうした中、一昨年のWTOで、いわゆる「ドーハ宣言」が採択され、医薬品の価格が人々の手に届かない場合には、各国政府は報復措置を恐れることなく、国が特許権者以外の第三者に当該特許を実施する権利(強制実施権)を付与することができるようになったのです。(=TRIPS協定によって認められた例外規定)
 ジェネリック薬は、こうした背景のもとで、製造が可能となった医薬品のことで、化学的には特許薬と同一であるにも関わらず、特許薬に比べて安価で入手することができるのです。実際には、医薬品製造の権利が与えられても、製造技術が不十分である国々の場合には、医薬品を入手できないという問題が残っているのですが、上記ニュースのように、製造技術をライセンスする動きが拡大していけば、ますます治療薬へのアクセスが容易になるものと期待されます。

 それにしても、ドーハ宣言で表明された「世界中の人々が必要な薬を入手し正当な治療を受けて生存する権利は、特許権に優先されるべき」との考えは、少なくとも1年と少し前までは、国際的に認められていなかったのです。人の生存する権利を尊重する地球社会に向けて、まだまだ成すべき仕事が山積しているんだと痛感せざるを得ません。

 1月27日(月曜日) 文責:Tat

イラクの協力にはさらに実質が必要、ブリクス委員長安保理で語る

 イラクは国連兵器査察団の様々な現場立ち入りに協力しているとする一方で、ブリクス委員長は、イラク政府はもっとすすんで情報提供し、イラクの兵器プログラムに知識を有する主要人物により接触できるようにするべきである、安保理で語った。

国連兵器査察団は任務完了に時間が必要:事務総長

 アナン事務総長は、国連兵器査察団がイラクでの兵器査察の完了のためにはさらに時間が必要であるが、イラクが国連に対して自発的に取り組むことが必要である、と語った。

現在までイラクの核兵器プログラムに復活の証拠なし:IAEA事務局長

 1990年代に廃棄されたイラクの核兵器プログラムにつき、国際原子力機関IAEAは現在までに復活の証拠を発見していない、と事務局長が安保理に報告。最終的な評価をするためにはさらに時間が必要、と強調した。

イラク問題、安保理水曜日に協議

 国連安保理は国連兵器査察団より過去2ヶ月のイラクへの査察結果の報告を受け、水曜日にイラク問題を再協議する、と安保理議長は語った。

 1月28日(火曜日) 文責:けい

コートジボワール:安保理、当事者に「建設的な」和平推進を熱望

 コートジボワールで約4ヶ月に及んだ内戦終結のための合意の成立に満足の意を示すと共に、安保理加盟国は本日、紛争当事者である同国北部を掌握する「コートジボワール愛国運動」を名乗る反乱軍と同国政府に対して、この和平合意の「建設的な」実施を求め、遅滞や今後の暴力行為の再発を避けるよう切望する旨発表した。

事務総長、安保理でコートジボワール和平協定に関するブリーフィング

 コートジボワールの各派が数ヶ月続く内戦の終結を目的とした協定に調印を行ったパリから戻ったばかりのアナン事務総長は、本日、和平の進行状況と現在の状況に関して安保理で報告を行った。終了後、事務総長は記者団に「パリでこの協定に調印したすべての当事者は、彼らの勢力に対して各々説明を行い、協定を実行しなければならない」と語った。

リベリア:安保理、同国の制裁履行状況監視委員会を再設置

 安保理は本日、リベリアに対して課せられた国際制裁に関する同国の履行状況を監視するために専門家委員会を再設置することを盛り込んだ決議1458を満場一致で採択した。この監視団は決議1434に対する同国および周辺諸国の履行状況を引き続き評価し、報告を行う予定。

安保理、ダイヤ原石の国際的認証スキームを支援

 ダイヤモンド原石の不正取引と全世界の武力紛争の資金源との結びつきに関して、安保理は本日全会一致で決議1459を採択し、国際的なダイヤモンドの認証スキームの支援を表明した。

ユニセフ、33の「危機国家」の子供のために5億4300万ドルの拠出を切望

 ユニセフ(the United Nations Children's Fund)のキャロル・ベラミー(Ms.Carol Bellamy)事務局長は本日、現在UNICEFがイラクを含む、33の危機状況に瀕した国に住む子供たちの生活を保障するために5億4300万ドルの拠出を求めているとのアピールを行った。

今日の一言 「美女か野獣」

 ちょっと本業の方でバタバタしてしまい、遅い配信になってしまい大変申し訳ありません。本日はおすすめのドラマの紹介などを。
 表題にもありますが、紹介するのはフジテレビ系木曜夜10時からの「美女か野獣」というドラマです。福山雅治演じる一見軽薄そうだけど実は実力のあるディレクターと松嶋菜々子演じる敏腕プロデューサーを中心としたニュース番組を舞台としたドラマです。これが、主役の二人のキャラクターにそれぞれの役がはまっていてなかなかテンポよく楽しめます。
 確か、2週くらい前の回で、サッカーの八百長疑惑に関する話がありました(詳細はhttp://www.fujitv.co.jp/jp/bb/story_c02.html)。で、サッカーの試合での八百長の証拠をつかんだプロデューサーは上からの政治的な圧力がかかり、放送するかどうかを苦悩します。そんなときに、ディレクターがぼそっとつぶやくんです。「うちら(マスコミ)も八百長やってるようなものですから…」
 まぁ、現実とドラマの話を一緒にしてはいけないのですが、福山のようなディレクターがいるかどうか分からない現実社会では、私たち自身が情報をよくよく吟味して報道の中に潜む「ヤラセ」を見抜いていくことが求められているかもしれません。

 1月29日(水曜日) 文責:山本

「平和のみが人権侵害を抑止する」:コートジボアール情勢

 昨年12月23日から29日までコートジボアールを訪問した国連人権高等副弁務官の Bertrand Ramcharan 氏は同国の人道的状況について報告し、憎悪や外国人排斥による暴動で1000人から2000人が犠牲となったと推定され、平和のみがこの人権侵害を止めさせることができると強調した。

対タリバン制裁リストに2個人を追加

 安全保障理事会のは対タリバン・アルカイダ制裁委員会は監視対象リストに新たにインドネシア出身の Riduan Nurjaman Samuddin と Iqbal Mohamad Abdurrahman の2名を追加した。

キプロス国連事務所に白い粉の入った郵便物

 キプロスにある国連事務所に対し、海外から不審な白い粉の入った郵便物が郵送されたと発表した。発見後、隣接する地域に非常線をはり緊急体制をとった。即座に分析にかけられたが29日時点ではその白い粉は無害な物質であるとの判断であるが、より精密な検査を行う予定。

イラクで査察続く

 イラクの大量破壊兵器査察チームは29日も査察を継続し、生物専門家チームはバグダッド中心部にある技術大学と北西約45kmにある農場を訪れた。一方、ミサイル査察チームは推進燃料のサンプルを得るために Al Mamoun に向かった。

内戦による環境破壊が復興への障壁:アフガニスタン

 国連環境計画(UNEP)は29日、アフガニスタンの20年にも及んだ内戦による環境破壊の影響を評価した報告書『紛争後の環境アセスメント(Post-Conflict Environment Assessment)』を発表し、今後の同国の復興において内戦による環境破壊の影響が大きな障壁となっていることを警告した。

中国軍の工兵がMONUCに参加

 コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は29日、中国陸軍の工兵176名が参加し、同国東部に配置されると発表した。これまでに中国からは東ティモールをはじめ7つの国連ミッションに派遣されている。

副主席検察官を任命:ICTR

 ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)の Carla Del Ponte 主席検察官は副主席検察官として南アフリカ共和国の Bongani Christopher Majola 氏を任命した。

日本の核燃料保存量に誤差:IAEA

 日本はこのたび、同国における核廃棄物格納庫における格納量が過去において適切に計測しておらず、現在の格納量と差異が生じていることを発表し、国際原子力機関(IAEA)はこれは計測ミスであって他の目的に転用されたのではないことを確認した。

ブッシュ米大統領、HIV/AIDS対策に150億ドル拠出を発表

 ブッシュ合衆国大統領は28日、一般教書演説を行い、HIV/AIDSに対する戦いに対し150億ドルを拠出すると発表したことを受け、アナン事務総長は歓迎の意を表明した。

南アフリカ共和国が地域支援のために2000万ドルを拠出

 南アフリカ共和国は29日、南部アフリカ地域の支援のために2000万ドルの寄付をし、世界食糧計画(WFP)はこれを歓迎した。この寄付は10万トン分のトウモロコシの購入に充てられる予定である。

「今日の一言」 − 『博士の異常な愛情』 −

 1月の29日・30日と仕事に関係して東京に出張していました。
 普段、宿泊を伴う出張では、私は食事が済んだら出歩かずにホテルの部屋で本を読むかテレビを見るかひたすら寝るかのどれかなのですが、今回はたまたまかけたチャンネルで映画『博士の異常な愛情』を放送していた(それはまたまさにこれから始まろうとするタイミングだった)ので、そのまま見ることにしました。
 S.キューブリック監督の名作ですのでご存知の方も多いと思いますが、冷戦時代に米軍の1司令官の暴走により(しかも「水の浄化にフッ素を使用したのは共産主義者の陰謀だ」というめちゃくちゃな理由で)、ソ連に対する水爆による全面攻撃命令が発動され、それを阻止するべく、大統領を中心とする会議が開催されるも結局失敗し、最後には「皆殺し爆弾("doomsday bomb"と言ってたように聞こえましたが)」で人類が滅亡…というストーリーです。
 こういう描き方をすると深刻なストーリーなのですが、風刺(茶化し?)とブラックジョークの効いた、面白い映画です。もしこれを真面目に制作したら『未知への飛行』(1964/米)とか『トータル・フィアーズ』(2002/米;2002/08/21付の「今日の一言」でも触れています)になるんでしょうけれども。

 相互不信と一部の人間の思い込みと国家に忠誠を尽くす人々と、あとほんの少しの偶然が合わさればおそろしい結果を招く…という警告にも見えますね、この映画。そしておそらくその警告は今でも成り立つから、今見ても「面白い」のだと思います。

P.S.
 この映画の原題は "Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb" なので、『博士の異常な愛情』というのは明らかな誤訳なんですが。

 1月30日(木曜日) 文責:阿部

安保理、5日の会合でパウエル国務長官も参加してイラク情勢に関して討議

 国連安保理は、2月5日に会合を開催し、イラク情勢に関する討議を行う予定。アナン事務総長は、記者団に対し、米国のパウエル国務長官がこの会合でどのような説明を行うかについて、安保理メンバーの関心が高まっている、と指摘。

ネパール政府と毛派が停戦に合意

 ネパール政府とネパール共産党である毛派(Maoist)は、停戦に合意し、あわせて政府が全当事者協議を行う意向を発表。これを受け、アナン事務総長は、停戦合意に歓迎する意を表明。

ロシア連邦とウクライナ、国境に関する合意に署名

 ロシア連邦(the Russian Federation)とウクライナ(Ukraine)は、国境に関する合意に署名。アナン事務総長は ロシア連邦の Vladimir Putin 大統領と Leonid Kuchma ウクライナ大統領に歓迎する意向を表明。

国連西サハラ住民投票ミッション、任期を2ヶ月間延長

 国連安保理は、決議を全会一致で採択し、当事者に対し、事務総長の解決案を検討する時間を与えるべく、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO:the UN Mission for the Referendum in Western Sahara)の任期を2ヶ月間延長。

国連レバノン暫定軍、任期を半年間延長

 国連安保理は、決議1461を全会一致で採択し、国連レバノン暫定軍(UNIFIL:the UN Interim Force in Lebanon)の任期を7月31日まで半年間延長。

「今日の一言」― 宇宙への旅(1) ―

 昨夜、自宅で仕事をしていたら、インターネットを通じて、スペースシャトル「コロンビア」墜落のニュースが飛び込んできた。3時くらいまでTVに流れる映像に見入ってしまったが、9.11の時と同じような、なんとも言葉にならない気持ちにとらわれ、なかなか床に就けなかった。
 テロの可能性、落下する残がいの化学汚染、乗組員のこと、いろいろなことが頭を駆け巡ったが、やはり、一番の気掛かりは、スペースシャトルがなければ停滞を余儀なくされる「国際宇宙ステーション」計画のことだった。
 この計画が頓挫すれば、宇宙に夢を賭ける多くの科学者たちに影響を与えるだけではない。「星空と対話」をしながら、将来の宇宙飛行士を夢見たりしている、世界中の子供たちに、実は、宇宙への旅が危険と隣り合わせであることを、思い知らせることになる。
 それが現実とはいえ、子供たちには、どこまでも夢を、そして希望を与えゆく、そうした「宇宙への旅」であってほしい。それが、私たちの偽ざる気持ちではないでしょうか。

 1月31日(金曜日) 文責:阿部

国連監視検証査察委員会、イラクに対し初めて航空機を使用した査察を実施

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)と国際原子力機関(IAEA:the International Atomic Energy Agency)は、初めて航空機を使用した査察を、複数の生物・農業研究施設を対象に実施。

国連アフガニスタン特別代表、安保理でブリーフィング

 国連アフガニスタン特別代表(Secretary-General's Special Representative for Afghanistan)であるLakhdar Brahimiは、安保理でブリーフィングを行い、これまでに著しい進展があったが、未だ困難な状況にあることに変わりはなく、タリバンが残留しているなど、和平プロセスに懸念が残っていると指摘。

国連コートジボワール人道特使、ブルキナファソ大統領と会談

 国連コートジボワール人道特使であるCarolyn McAskieは、1ヶ月にわたる西アフリカ諸国歴訪の中で、ブルキナファソ(Burkina Faso)のBlaise Compaore大統領と会談。大統領は、コートジボワールの危機が同国経済に与えている影響について説明。

世界食糧計画、コンゴ民主共和国への緊急空輸を開始

 世界食糧計画(WFP:World Food Programme)は、コンゴ民主共和国(DRC:Democratic Republic of Congo)東部での戦闘によって家を追われた10万人以上の人々に食糧を供給するための緊急空輸を開始。

国連事務総長特別代表、アンゴラ大統領と会談

 国連アンゴラ事務総長特別代表(the Special Representative to Angola)であるIbrahim Gambariは、アンゴラ大統領と会談し、社会の再統合、次期選挙への技術支援などの課題が立ち向かうためには、「新しいパートナーシップの精神」(spirit of new partnerships)が必要であると指摘。

「今日の一言」― 宇宙への旅(2) ―

 写真家で作家でもある藤原新也さんが、ある総合雑誌に「共同体験としての悲劇」と題する一文を寄せて、86年のスペースシャトル「チャレンジャー」の爆発事故に言及されています。(「論座」2月号)
 氏曰く、アメリカという国は、ヨーロッパという「母体」から決別して生まれ、開拓時代の原住民に対する殺戮をトラウマとして引きずっている、いわば「血に飢えた国」であり、「いつかどこかで、しっぺ返しが来るんじゃないかという、ある種民族的なカタストロフ恐怖がある」と。
 確かに、アメリカ及びアメリカ国民が置かれている位置というのは、もともと非常に危ういものであって、それが、大統領選挙や宇宙開発、ワールドシリーズなど(全然関係ないものが並びますが)、「国家イメージを維持していくための継続的熱狂を必要とする」(同氏)のかもしれません。
 ブッシュ大統領は、「コロンビア」墜落を受けた国民へのメッセージで「我々の宇宙への旅は続く」(Our journey into space will go on.)と語り、宇宙開発計画を継続することを表明しましたが、多民族国家アメリカの根源的苦悩は根深く、容易に癒されるものでないのかもしれません。
 http://www.whitehouse.gov/news/releases/2003/02/20030201-2.html

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Updated : 2007/02/18