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Title : September 2002
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 9月 1日(日曜日) 文責:Tat

持続可能な開発サミットで子どもが世界のリーダーに要求

 ヨハネスブルグサミットが高官級の議題に入り協議が加速する月曜日に、世界中の 青年層が地球環境に対する懸念を表明する、と国連は日曜日に語った。

 9月 2日(月曜日) 文責:Tat

ヨハネスブルグサミットで事務総長、環境保護のための具体的行動を要請

 アナン事務総長は南アフリカで開催されている「持続可能な開発に関する国連世界首 脳会議」にて、国家のリーダー達に地球環境を保護するための行動を緊急要請した。

 9月 4日(水曜日) 文責:山本

WSSD閉幕

 ヨハネスブルグで10日間の日程で開催されていた「持続可能な開発に関する世界サミット」(World Summit on Sustainable Development)は4日、貧困な状況にある人々の生活を向上させつつも環境を保護するための行動計画を採択して閉幕した。

安保理、9.11に反テロ文書を採択

 安全保障理事会は9月11日に高官級会議を開催し、反テロリズムに関する文書を採択する旨を発表した。

事務総長、米国務長官と会談

 アナン事務総長は訪問中のヨハネスブルグで合衆国のパウエル国務長官とイラク問題と中東問題について会談した。

イラクからの石油輸出減少

 国連イラク問題室(Office of the Iraq Programme)はイラク石油食糧交換プログラム(oil-for-food programme)による石油輸出が8月最終週から下落を続けていると警告した。8月最終週は490万バレルの原油が輸出されたが、その前の週は530万バレル、さらにその前の週は720万バレルの輸出であった。これにより同国政府が民間救援物資の購入に充てるはずであったが影響が出始めている。

コンゴ民主共和国からウガンダ兵が撤退

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は4日、ルサカ和平協定に従い、同国に駐留していたウガンダ兵2,000人の撤退を開始した。

和平協議が中断:スーダン

 スーダン政府と反政府組織の間で進められていた和平協議が決裂し、アナン事務総長は交渉の早期再開を要請した。

国連の支援で10万人の国内避難民が帰還へ:スーダン

 国連がスーダン国内で進めている人道支援活動・「スーダン・ライフライン活動」(OLS;Operation Lifeline Sudan)は、紛争によって不ナンしている人々約10万人を帰還させる活動に着手した。紛争は同国南部で勃発し、避難民は少なくとも3日間歩くことを強いられたり、半数以上が子どもであるなど、支援が急がれる状況である。

誘拐された国連職員が無事解放:ソマリア

 ソマリアで食糧農業機関(FAO)の職員として勤務していた Mohamed Farah Omar 氏が首都モガディシオで誘拐された状態になっていたが、4日に9日ぶりに無事解放された。

国連人権専門家が苦痛を伴う刑罰への予防措置を要請

 「拷問及びその他の残虐な、非人道的なもしくは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰」特別報告者(Special Rapporteur on the question of torture and other cruel, inhuman or degrading treatment or punishment)の Theo van Boven 氏は、たとえ反テロに関する法律であっても、苦痛を伴う刑罰に対する予防措置を講ずるよう要請した。

事務総長、イスラエルに国際法遵守を要請

 イスラエル軍の攻撃で多くパレスチナ文民が死亡している状況を受け、アナン事務総長は国際法を遵守するよう、イスラエル政府に要請した。

事務総長、UNMEEの活動の6か月延長を勧告

 アナン事務総長はエリトリア・エチオピアの最新状況を安全保障理事会に説明し、国境策定委員会の活動の進捗などを受け、国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE)への活動委任期限を6か月延長することを勧告した。

WHOが基本的な薬剤の処方集を公開

 薬剤の安全で費用効果の高い使用を促進するために世界保健機関(WHO)は4日、基本的な薬剤325種類について包括的な情報をまとめたモデル処方集(WHO Model Formulary)を公表した。

「今日の一言」 − 反●● −

 私はずっと前から、「反●●」との声高の主張にある種の懸念というか脆弱感というか矛盾と言うか、そういうものを感じています。「反●●」というスローガンが効力を発揮する(求心力を持つ)のは、その「●●」が全否定の対象になるくらい強固で、邪悪で(と決め付けることができて)、そう簡単に負かせられないほどの強敵でなければならないでしょう。例えば、誰かが私に反対して「反山本」って呼びかけたところで、圧倒的大多数の人々は私の存在すら知らないだろうから大運動になる心配すらない。反対し甲斐のある対象だからそれへの反対運動が成立し得て、運動のイデオロギーが「反●●」だと、存立基盤は、倒したいはずの「●●」がいかに倒れにくそうかによるという矛盾したことになってしまうでしょう。そして付随する具体的な戦術も、本質的に何かを否定したり破壊したりすることに収斂してしまうでしょう。
 問題の出発点としては重要なのですが、将来にわたっての根本的な問題解決のためには視点を逆転させて肯定的な文脈で語る必要があるのではないかと考えています。

 おそらく「反テロ」と言っているだけでは、テロリストと定めた相手を殲滅することしか方途が見つからなくて、その行為自身が新たな憎悪とテロリストを生むという構造そのものを改善することはできません。
 ではどうしたらよいのかというところまでは今のところ思考は回っていませんが、テロを傍観するわけでもなく、対テロ活動を非難するだけでもない、建設的な視野はそちらからでてくるように考えています。

 9月 5日(木曜日) 文責:阿部

アフガン制裁監視委員長、アルカイダのテロ脅威が継続していると警告

 対オサマ・ビンラディン制裁監視グループ(the monitoring group dealing with the implementation of sanctions relating to Afghanistan)の Michael Chandler 委員長は、アルカイダ(Al-Qaida)のテロ脅威が継続していると警告を発し、より厳格な措置を講じるよう要請。(http://www.un.org/News/briefings/docs/2002/chandlerbrf.doc.htm

カルザイ大統領暗殺未遂について事務総長が強く非難する声明を発表

 アフガニスタンにおいてカルザイ大統領(President Hamid Karzai)の暗殺未遂と爆弾テロが相次いで起こったことについて、アナン事務総長は衝撃を受けたとし、最も強い調子で非難する声明を発表。(http://www.un.org/News/Press/docs/2002/sgsm8367.doc.htm

平和維持活動担当事務次長補、UNMIKの活動について安保理に説明

 平和維持活動担当のAnnabi事務次長補(UN Assistant Secretary-General)は、安保理でブリーフィングを行い、国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK:UN Interim Administration Mission in Kosovo)がコソボで法の支配の確立、来る地方選挙の準備、マイノリティー・コミュニティーの帰還のための環境整備等に向けた活動を進めている旨説明

パリ入りした事務総長、キプロスの両指導者との会談に備え特別顧問と協議

 アナン事務総長は、パリに入り、明日のキプロスのギリシャ・トルコ系両指導者の直接会談を控え、デソト(Alvaro de Soto)特別顧問(Special Adviser on Cyprus)と協議。

カメルーンとナイジェリアの大統領、国際司法裁判の決定に従うと合意

 カメルーンのPaul Biya大統領とナイジェリアのOlusegun Obasanjo大統領は、アナン事務総長との会談後、両国間の国境をめぐる対立、善隣関係の回復について、国際司法裁判所(ICJ:the International Court of Justice)の決定に従うことに合意。

「今日の一言」― 米国の対イラク政策を巡る攻防(2) ―

 米国の対イラク政策を巡る攻防については、8月15日の本欄において、米国のブッシュ政権の内部においても、様々な意見の対立があることを紹介しました。ブッシュ政権がイラクに対する武力攻撃を遂行するためには、1)政権内、2)連邦議会、3)関係国等との様々な調整が不可欠なのです。
 例えば、連邦議会ですが、そもそも、合衆国憲法は、戦争権限(war powers)について、その乱用を防止する観点から、連邦議会と大統領に分割して付与しています。具体的には、1)宣戦布告権等は議会に、2)国家が戦争状態に陥ったときに軍を指揮権を大統領に与えており、本来は、大統領に戦争を開始する権限は無いのです。
 但し、実際は、こうして戦争を開始する権限は連邦議会にあるにも関わらず、大統領の戦争権限は次第に拡大解釈されており、朝鮮戦争やベトナム戦争では、議会による宣戦布告なしに武力行使が開始されました。(アメリカ史上200を超える海外派兵のうち事前に議会が宣戦布告したのは5回のみ!)
 今、日本では、米国のイラク攻撃の是非ばかりが論じられていますが、欧州や米国内では、その方法や時期に関する議論に焦点が移っています。英国以外の欧州は、イラクに対する査察を求める新たな国連決議を求めていますし、8月28日付けのNYT紙の記事"Summons to War"は、加えて、合衆国憲法が議会に認めている意思決定の役割を無視すべきではないと指摘しています。
 当面の焦点は、12日に開催される国連総会でのブッシュ大統領の演説。イラク攻撃に関してどういう考え(方法や時期)が表明されるか、世界中が注目しています。

 9月 9日(月曜日) 文責:Tat

イラクと起こりうる紛争の後の成り行きに懸念、事務総長

 多くの国家元首がイラクとの紛争の後に起こりうる出来事に懸念している、とアナン事務総長は今日国連本部に入館する時に語った。

国連の各国への援助努力の中で市民グル−プが独特の地位を、事務次長語る

 紛争のトラウマから国々が復興する援助において非政府機関(NGO)は独特の地位を占めてきたが、世界中の目的追求においてこれまでになかった新しいパートナーを国連は得た、と国連事務次長LouiseFrechetteは今日市民グループの会議の開会で語った。

南アフリカの食糧危機悪化でHIVエイズが重要な役割、と国連大使

 南アフリカでの人道危機のための国連大使は今日、HIVエイズの感染流行が当地の状況悪化に重要な役割を担った、と語った。

アフリカが貧困に対する世界的努力に遅れ、国連報告

 ニューヨーク国連本部で公表された最新の報告によれば、2015年までに貧困を半減させるという世界的目標に関し、アフリカの半乾燥地(Sub-Saharan Africa)は他の地域に比べて遅れている、と。

国連大使がコンゴ民主共和国とウガンダとの和平協定を歓迎

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)の国連大使は、コンゴ民主共和国(DRC)とウガンダとの和平協定を歓迎した。

今日の一言:9.11、一年後のニューヨーク

 ニューヨークでは厳戒警備の下で世界の要人を迎え、一年前の悲劇の犠牲となった方々への追悼のための様々な式典が行われました。市民は朝早くから出社、登校。朝9時に犠牲者に心からの哀悼の祈りを捧げました。あとはいつもどおりの生活をしました。ただ朝陽を見上げる人たちの顔が、いつもよりも沈痛な面持ちです。
 私が訪れたユニオン・スクエア・パークはニューヨークでは仏教文化が集まる場所でもあります。学生の町らしく若者の演奏やパフォーマンス、あるいは大勢の人たちの思いを託した芸術作品で夜でも賑わっていました。皆がそれぞれの自由な表現で、平和への思いを表現する。平和運動に何か「参加している」という若いエネルギーはポジティブで頼もしいものでした。
 その喧騒の横で、ガンジーの銅像が一人杖をついて歩みを進めています。「非暴力」。彼が生涯貫いた信念と闘争に、今大変に重要なメッセージを感ずるのは私一人ではないでしょう。世界中の一人でも多くの人が、「同苦」する気持ちを持ち、平和への思いを共有してゆけること。それが大きな力を生むと思われてなりません。9.11、世界平和への祈りと誓いを新たにしました。

 9月10日(火曜日) 文責:けい

国際刑事裁判所は政治的な「魔女狩り」に使われてはならない−事務総長が切望

 アナン事務総長は本日、国際刑事裁判所の第1回組織委員会の出席国に対して、この新たな司法組織が政治的な思惑から離れた"安全な基盤の上に活動を開始する"ことを保証するよう強く求め、同裁判所の独立性、中立性と公正さが守られなくてはならないことを強調した。

国連の兵器査察はイラクに機会を与えるもの−UNMOVIC委員長

 1998年、イラク政府の協力拒絶によって凍結されていた、イラクでの地上における国連の兵器査察は、イラクが自国にとって最高の利益になるよう行動する機会を表すものだ−国連監視検証検査委員会(UN Monitoring, Verification and InspectionCommission :UNMOVIC)のハンス・ブリクス委員長は本日記者団に対して述べた。

新たな専門家グループがテロに対する国連の政治的役割について概要を報告

 米国に対するテロから約1年、テロに対した国際的な対応に国連が貢献できる新たな対応策の報告書が、本日ニューヨークの国連本部で発表された。

第57回国連総会開幕。議長、バランスのとれた政策プライオリティについて宣誓

 第57回国連総会の初日、議長に就任したチェコ共和国のJan Kavan氏は宣誓を行い、最も重要な課題として、グローバリゼーション、平和と安全、国連の役割の強化、実効的な改革の促進を含んだ諸問題に対して偏ることなく取り組んでいくことを挙げた。

ルワンダで髄膜炎が流行−UNICEFが警告

 ルワンダでの髄膜炎の突発的な発生は200万人もの人々の生命を脅かしており、首都キガリ周辺に被害が拡大し更に100万の住民に影響を与える恐れがあると、本日ユニセフが警告を発した。

今日の一言 −テロ1年後の世界

 暫くぶりの配信になります。はじめに、長期間に渡って配信を滞らせてしまったことを読者の皆様に深くお詫び申し上げます。初心に戻り、よりパワーアップした配信ができるよう精一杯頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 昨年の9・11のテロより1年が過ぎました。当時、何気なくお昼のBBCのニュースを眺めていた時に突然飛び込んできた第一報から、ほぼ3日間に渡って睡眠もとらず、ひたすらTVの前で続報を追いかけていたのがまるで昨日のことのように思い出されます。
 そのBBCのウェブサイトでは、「September 11th One year on」と題してこのテロ事件に対する分析・特集を行っています(URLは、http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/world/2002/september_11_one_year_on/default.stm)。この中に「How the world changed」と題して、テロ1年後のこの世界がどのように変わったのかについて、政治的/経済的な側面からの分析が行われています。(余談になりますが、経済的分析では日本がひとつの項目になっているのに対して、政治的分析には項目として取り上げられていないようです)。
 この分析記事において、BBCのWorld Affairs editorであるJohn Simpsonはテロが起こった際、あらゆる政治家や評論家達が「世界は変わった」と考えたことやアメリカ主導による「テロに対する戦争」について、結局アフガニスタン以外で、「テロに対する戦争」が成功したとはいえず、テロに対する恐怖はなんら解消されていないと評しています。更に、ブッシュ大統領の政策がアメリカの利益を第一に考えるという「従来のアメリカの政策」となんら変わることがないとアイロニカルに述べています。「9・11はブッシュ大統領に国際社会でのアメリカの確固たる超大国としての地位をデモンストレーションする機会を与えた」という彼の主張は興味深いと思います。
 結局の所、テロ行為に対処するのに戦争という手段を用いるのは、田中芳樹風にいえば「火山が噴火しても季節が春から夏に変わることはない」ということなのであって、軍事力によって性急に問題を解決するのではなく、国際社会が粘り強く問題の解決に向けて努力していかなければならないということなのでしょう。本日の3番目の記事にもありましたが、国連の対テロ政策に関する報告の中で専門家達の具体的な意見としてあったものは、「対テロ条約への加入促進」、「人権概念を各国政府に啓蒙するための出版」「大量破壊兵器製造に関する年次報告」「PKOの文民警察官に対してのテロリストグループに関する訓練」、更に「対テロ活動について常設的な議論の場を国連に設ける」などです。こうした細かい、地道な活動こそがテロに対する最良の対策なのかも知れません。

 9月11日(水曜日) 文責:山本

9.11テロが寛容の必要性を強くした:事務総長

 アナン事務総長と Jan Kavan 国連総会議長は11日、マンハッタンの聖バルトロマイ教会(St. Bartholomew's Church)で開催された諸宗教間儀式(Interfaith Service of Commitment to the Work of the United Nations)に参加し、昨年のテロ攻撃は対話の必要性・相互理解・寛容の重要性を確認した。

事務総長、テロへの闘いに協力を要請

 11日朝にニューヨークの国連本部で開催された9.11テロの犠牲者追悼式典においてアナン事務総長は、この悲劇的な日の出来事を忘れず、テロの脅威が潰え去るまで統一した努力を続けるよう要請した。

安保理、テロリズムに対して断固とした行動を採る決意を表明

 安全保障理事会は合衆国への攻撃の日9.11にちなみ高官級会議を厳粛に行い、テロリストの脅威が消滅するまで断固として戦う決意を表明した声明を発表した。
 [声明の内容]http://www.un.org/News/Press/docs/2002/SC7500.doc.htm

事務総長、テロリズムとの戦いにおける安保理の役割を再確認

 アナン事務総長は11日、テロリズムに対する世界的な戦いにおける安全保障理事会の役割の重要性を強調し、「私たちは、強き者も弱き者も、すべての階級の者も区別しない敵、国際連合が貢献している国際協調という大伽藍を破壊目標としている敵と戦っている」とし、理事国に対しさらに積極的に取り組むことを要請し、法に則った方法で勝利することを再確認した。

対アルカイダ・タリバン制裁リストを更新:安保理

 安全保障理事会の対アルカイダ及びタリバン制裁監視委員会は、制裁の対象となる個人及び組織を追加、制裁リストを更新した。追加されたのはサウジアラビアによって追加された個人 Wa'el Hamza Julaidan と、中国によって追加された東トルキスタンイスラム運動(Eastern Turkistan Islamic Movement)。
 [制裁リスト] http://www.un.org/Docs/sc/committees/1267/1267ListEng.htm

航空機旅客数は来年にも増加へ

 国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)は、航空機が大量破壊兵器として用いて合衆国への攻撃に用いられて以来急激に落ち込んでいる旅客数は来年から持ちなおし、2004年までには確固たる成長の軌道へと乗るであろうとの予測を発表した。

パレスチナ占領地で雇用創出プロジェクトが始動

 国連開発計画(UNDP)と合衆国国際開発局(USAID)はパレスチナ占領地における慢性的な貧困と失業を軽減させるために1500万ドル規模の雇用創出プロジェクトを始動した。このプロジェクトは「タシュギール Tashghil 」(「雇用創出」を表すアラビア語)と呼ばれ、特に激しく破壊された27地域・70万人を対象に実施される。また雇用創出だけではなく、学校や道路、コミュニティセンターなど基本的な市民サービスを受けやすくするための施設も建設する予定である。 

国連活動の年次報告書提出:事務総長

 アナン事務総長は国連の活動の年次報告書を提出し、昨年の合衆国に対する攻撃によってテロに対する国際的な活動が刺激され、国連の活動が活発化したと報告した。同時にテロの脅威は鎮圧されなければならないが、テロリストに対する処置は人権を蹂躙するものであってはならないと強調した。その他、南アジア・中央アフリカ・中東における緊張状態に触れる一方で、東ティモールの独立やシエラレオネにおける選挙の実施など堅実な進歩についても触れた。
[年次報告書(PDF)] http://daccess-ods.un.org/doc/UNDOC/GEN/N02/551/76/PDF/N0255176.pdf?OpenElement

スリランカで子ども兵士85名が解放

 ユニセフは11日、スリランカの反政府組織・タミール=イーラム解放の虎(LTTE;Liberation Tigers of Tamil Eelam)がここ数週間で85名の子ども兵士を解放したことを歓迎した。解放された子どもたちは両親や保護者の許に帰った。

「今日の一言」 − Interfaith −

 1番目の記事に出てくる "Interfaith Service of Commitment to the Work of the United Nations" という儀式と言うか会合と言うか、そういうものをどう訳したものかと考えているうちに時間が経ってしまいました。
 宗教や信念を表す faith の後に来る service ですので礼拝とか祈祷とか勤行とかとにかく祈りを捧げる会のことで、それを特定の宗教によらない形式で行ったということです。この儀式は毎年国連総会の開会前に行われているものです。  その席上、アナン事務総長は「9.11は自分たちの宗教信念に試練を課した」「9.11により私たちは互いの宗教信念に対し新たな眼で見るようになった」と語り、おそらくテロリストが望んだであろう相互憎悪・不信・不寛容が蔓延するようになったと警告。「私たちはそのような反応に抵抗しなければならない」と指摘しました。

 自らと信念(宗教とは限らない)が異なる人々と共存するのか、それとも相手を殲滅させるのか。ある信念・価値観に基づいた世界理解とそれを無条件に賛美する姿がその価値観を採らない人にとっては奇異に見え、時には反感を招くという事実を、当の価値観に従う人には見えにくいものです。価値観(の対立)が紛争を巻き起こす遠因はそこにあると私は思っています。

「わたしは、非暴力ははるかに暴力にまさることを、敵を赦すことは敵を罰することより雄々しいことを信じている。宥恕は武人を飾る。しかし、赦す側に罰する力のあるときにのみ、自己抑制は赦しとなる。無力なものが寛大を装ったところで、それは無意味である。」
(『わたしの非暴力』;ガンジー)

 自分たちとは異なる価値観が自分たちの生活に影響を与え、壊滅させようとしている時、暴力を以って対抗するのか、非暴力を貫き「赦す」のか。テロを赦すことを勧めているというわけではありません。テロリスト(となってしまうその予備勢力)側が、テロの対象としたいその相手を、精神的な高みに立って「赦す」ことができるようになってのみ、テロは根絶しうるのではないかと思うのです。では、そのような状況に世界を変えていくにはどうすればよいのか? テロリズムとの「戦い」とはそういう局面のものになるべきだと私は思います。

 9月12日(木曜日) 文責:阿部

事務総長、国連総会の冒頭演説で多国間行動の重要性を指摘

 国連総会(the UN General Assembly)の冒頭、アナン事務総長が演説し、テロや世界が直面する広範な問題を解決するうえで、多国間行動(multilateral action)が重要であると主張。事務総長は、貧困やエイズとの戦いにおいても重要であるが、特にテロを防止する上で不可欠であると指摘。

米国大統領、国連総会で一般演説し、イラクに対し、国連決議遵守を要求

 米国のブッシュ大統領は国連総会で一般演説し、イラクに対し、国連決議遵守を求めるとともに、米国が安保理と協力して国連の共通の挑戦に取り組んでいくことを約束する一方、イラクが決議違反を続ける場合には、世界が行動しなければならないと指摘。

アフガニスタン大統領、一般演説で、テロリズムと戦いに団結の必要性を指摘

 アフガニスタンのカルザイ(Hamid Karzai)大統領は国連総会で初めての一般演説を行い、国際社会に対し、テロリズムと戦うために団結し続ける必要があると指摘。

事務総長、ブッシュ米大統領と会談、イラク情勢等について討議

 アナン事務総長は、国連総会での演説に先立ち、ブッシュ米大統領と会談、イラク情勢を含む世界の安全保障問題について討議。

パキスタン大統領、一般演説で、反テロ戦争によるイスラムへの憎しみ拡大を懸念

 パキスタンのムシャラフ(Gen. Pervez Musharraf)大統領は国連総会で一般演説を行い、テロリズムに対する戦争が誤解されてイスラムに対する憎しみが拡大することのないよう警告。

米国大統領、ユネスコへの復帰を表明

 ブッシュ米国大統領は、国連総会における演説において、「人間の尊厳に対する米国のコミットメントの象徴として、ユネスコに復帰する」と表明。これに対し、ユネスコの松浦事務局長が歓迎の意を表明。

「今日の一言」― 日朝国交正常化交渉再開 ―

 小泉首相と北朝鮮の金正日総書記は、本日の日朝首脳会談で、2000年10月以来、中断していた日朝国交正常化交渉を、10月中に再開することで合意し、両首脳が署名した「日朝平壌宣言」を発表しました。
 先ほど小泉首相の会見が終わったばかりであり、その評価に言及するのは拙速を免れませんが、私は、今回の決断を原則として支持したいと思います。朝鮮半島の、そして北東アジアの平和と安定のための大きな一歩となると信じるからです。
 もちろん、拉致事件の被害者の方々11人の安否が明らかになり、うち6人の死亡が確認されたことは衝撃であり、また、それが北朝鮮の軍関係者による犯罪であることが明らかとなった今、それが許し難い戦争犯罪であり、蛮行であることは言うまでもありません。
 そうした意味で、日本政府は、再開される正常化交渉を通じて、引き続き事実関係の解明、補償、関係者の処罰等に向けて全力を挙げる必要がありますが、それをもって、両国関係が「憎しみの連鎖」に陥ったのでは、亡くなられた方々の死を無駄にすることにもつながります。
 戦争犯罪者の処罰に全力を挙げるとともに、「殺された」方々の無念、悲しみを胸に、地域の平和、安定のために全力を傾注することが、今の日本のリーダーに求められていることであると思います。

 9月17日(火曜日) 文責:けい

中東:4者は2005年の解決に向けた3段階のロードマップを示す

 国連、EU、ロシアと米国の4者は本日、イスラエルとパレスチナが平和と安全を保ちつつ隣国として共存するという目標を達成するための3段階に渡るロードマップの概略を示した。

4者による計画の成功には「実行力と希望」が必須−事務総長

 「歴史的」と評した中東4者(国連、EU、露、米)外交交渉を受けて、アナン事務総長は本日2005年までの問題の最終的な解決をめざす、4者の合意した計画についての概略を説明したが、同時に成功のためには実行力と希望が必要であると注意を促した。

イラク:兵器査察の受け入れははじまりに過ぎない−事務総長

 最近、イラク政府が1998年以来受け入れを拒否していた国連の査察団の受け入れ決定を発表したことを受けて、事務総長は本日、この出来事を終着点としてではなくはじまりとして考えるべきだと語った。

国連総会一般演説

 各国の代表たちは、本日、世界の更なる平和と繁栄を促進する国際社会に置いて国連のより中心的な役割を強調した。5日目となる本日の演説では、アルジェリア、カーボベルデ、サモア、アイスランド、クロアチア、タイ、アルゼンチン、ブータン、スペイン、ベラルーシ、モーリタニア、カタールの代表などが演説を行った。

UNMOVIC、イラク間の協議始まる−ウィーンでの再協議に合意

 イラクの軍縮問題を担当する、国連監視検証検査委員会(The United Nations Monitoring, Verification and Inspection Commision: UNMOVIC)は本日、イラク政府の高官と査察の再開について、'実効的な'会合を行った。

地道な一歩を侮ることなく

 本日は中東和平やイラクの査察問題、そして日本と北朝鮮との首脳会談(これは本日の記事にはありませんが)など、平和と安全保障の問題に関して明るいニュースが重なりました。
 中東問題に関して特に火曜日にはテロのニュースとそれに対する事務総長のコメントがニュースとして配信されることが多かったこともあり、原文を読むたびになんかだ暗い気持ちになっていましたが、本日のようなニュースばかりが流れてくれたらと願って止みません。
 勿論、これらを楽観視することはできません。アナン事務総長の「はじまりであって終わりではない」というコメントを借りるまでもなく、これから更に試行錯誤や駆け引きや時には停滞や後退もあるでしょう。しかし、だからといって「どうせ解決するはずはないよな〜」と捉えるのではなく、その地道な一歩が大きな成功に繋がっていくことを見守っていきたいものです。

 9月18日(水曜日) 文責:山本

各国代表が国連総会で一般演説

 まず Ranil Wickremesinghe 首相(スリランカ)は本年初頭に反政府組織・タミール=イーラム解放のトラ(LTTE)との停戦合意に署名し、20年にもわたる対立に終止符を打とうとしていると語り、復興のための支援要請を行った。
 Julian Robert Hunte 外相(セントルチア)はグローバル経済のガバナンスシステムの改革を要求した。
 Talbak Nazarov 外相(タジキスタン)はテロリズムと戦うための国際的な法的枠組みの整備を要請し、来年にテロリズムに関する特別総会開催を提言した。
 また Seyoum Mesfin 外相(エチオピア)は「アフリカ開発のためのパートナーシップ」(NEPAD)の重要性を強調した。
 その他、Morshed Khan外相(バングラデシュ)・Mahamat Saleh Annadif外相(チャド)・Abou Drahamane Sangare外相(コートジボアール)・ Roberto Tovar Faja 外相(コスタリカ)・Serge Vohor Rialuth 外相(バヌアツ)・Mustafa Osman Ismail 外相(スーダン)・Leonardo Santos Simao 外相(モザンビーク)・Shimon Peres 外相(イスラエル)らが演説した。

アンゴラ救済支援で1億7200万ドルを要請

 数十年にも及ぶ内戦の結果、世界でも最悪レベルとなっているアンゴラの人道的危機に対し、今年中に150以上の支援プロジェクトを実行するために1億7200万ドルの資金提供を国際社会に要請した。
 アンゴラでは内戦のために約25万人以上が避難民となっており、支援が遅れるほど状況はさらに危機的になると予測されている。

UNAMSILの活動内容を調整

 安全保障理事会は18日、アナン事務総長の勧告を受け、国連シエラレオネミッション(UNAMSIL)の活動内容を調整し、特に保安部署を強化する予定であると発表した。

コンゴ民主共和国からルワンダ軍の一部が撤退開始

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUA)の報告によると、同国東部のKindu地域から、ルワンダ軍兵士の一部460名が撤退を開始した。7月の撤退合意に従ったもの。

ベリーズ=グアテマラ間の領土合意を歓迎:事務総長

 ベリーズとグアテマラの間で長期間にわたり懸案となっていた領土問題について、このたび合意に達したことに対しアナン事務総長は歓迎の意を表明した。

アフガニスタン情勢について特別代表が進捗報告

 ブラヒミ事務総長特別代表は18日、報道陣に対してアフガニスタンの現況について答え、同国の状況は改善しているが、不安定を限定化して数十年にもわたる内戦状態から回復するまでは国際社会は注視していなければならないであろうと語った。同国では600万人が支援を必要としている一方で、すでに160万人が帰還したと推定されている。

ブルンジで継続する戦闘に懸念を表明:安保理

 安全保障理事会はブルンジで継続する戦闘状態に懸念を表明、Gitega地域で起こった虐殺を非難し、反政府勢力に和平にむけた交渉のテーブルに着くよう要請した。

イスラエル軍兵士が国連代表団にむけて発砲

 ガザ地区を訪問中の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA:United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East)のハンセン事務局長ら一行に対しイスラエル軍兵士が威嚇射撃を行ったため、ラファ難民キャンプへの訪問を中止した。負傷者はいなかったがイスラエル当局に対し厳重に講義した。
 [Rafah camp] http://www.un.org/unrwa/refugees/gaza/rafah.html

移動性動物保護の条約締結国会議が開催

 ボンで開催中の「移動性野生動物種の保全に関する条約(CMS:Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals;いわゆるボン条約)」締結国会議において討議が続けられている。
 会議の席上、オアシスを人間に独占されることによって棲息地から追い出されたり、狼に捕食されたり、密猟されたりして、野生のフタコブラクダ(Bactrian camels)は1000匹以下となり、もはやジャイアントパンダよりも希少となったため保護を必要とすると警告された。そのほかマナティ(manatee)やジンベイザメ(whale shark)も絶滅の危機に瀕している。
 [会議の状況] http://www.wcmc.org.uk/cms/

中欧・東欧でAIDS/HIVが流行の兆し

 ユニセフが18日に発表した報告で、AIDS/HIV が中欧・東欧地域において他の地域よりも急速に広まっていると警告した。同地域では1998年時点で42万人程度であると推定されていた罹患者が2001年には100万人程度にまで広まっている模様。しかも新たな感染者のうち80%が29歳以下の青年であったと報告されている。

アフリカでは多量の危険な殺虫剤が健康の脅威に

 国連食糧農業機関(FAO)は18日、先進諸国ではその危険性のため使用禁止となっている殺虫剤が未だアフリカにおいては使用されたり備蓄されたりしており、土地を劣化させ、水質汚染をもたらし、人々の健康を脅かしていると警告した。
 アフリカだけで12万トン、世界全体では50万トンの有毒廃棄物があると推測されており、残留性有機汚染物質(POPs;persistent organic pollutants)5万トンのうち30%がアフリカにあると考えられている。

「今日の一言」 − それでも「赦す」と言おう −

 17日の日朝首脳会談において日朝国交正常化交渉再開をはじめとした共同宣言を結んだことに関し、様々な−どちらかといえば負の−反響が出ています。もちろん国家の意思として拉致を行い、その地で死に至らしめたということは人道的にも道義的にも法的にも許されないことです。
 それでも「赦す」と言おう、というのが私の現時点での考えです。(ただし赦し方には様々な条件がつくとは思いますが。)

 逆に、赦さない、ということがどういうことかを考えてみればわかりやすいと思います。現在の金体制を崩壊させるために、制裁や空爆でも行いますか? それでは合衆国が昨年にアフガニスタンに対して行ったこと、そしてこれからイラクに対して行おうとしていることと構造的に同じではありませんか?
 単に加害者を追い詰め、責任を追及し、弾劾し、復讐を果たすことは、実は、その最初の野蛮な行為と同じ感情レベルに陥ってしまい、必ずしも平和をもたらさないということがあるからです。加害者に反省させること、2度とこのようなことが起こらないようにすること、憎悪の連鎖を断ち切ることが必要だと思うのです。
 「きれいごとを言っている」「遺族の気持ちになってみろ」と言われる方もおられるでしょう。けれども犠牲者の仇討ちをしても、彼ら/彼女らが帰ってくるわけでもありません。哀しいけれども起こってしまった事実を受け止め、この状態からいかに価値的な状況へもっていけるかが問われているのではないでしょうか。
 「許そう、しかし忘れてはならない」という精神的な高みに立てるかどうか。今、日本人の器量が試される時ではないかと思います。

 9月19日(木曜日) 文責:阿部

国連監視検証査察委員会事務局長、国連兵器査察団はイラクでの作業について楽観

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)のHans Blix事務局長は、安保理協議でのブリーフィングの後、記者会見し、イラク当局との交渉がまとまり次第、国連兵器査察団はイラクでの作業を始められるであろう、との楽観的な見方を表明。

事務総長特別代表、安保理でアフガンの治安情勢について警告

 ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)事務総長特別代表(the Secretary-General's Special Representative for Afghanistan)は、安保理でアフガン情勢について説明し、治安情勢が最も切迫した問題になっており、同国政府が十分な解決をできない場合、混沌に陥るであろう、と警告。

安保理議長、アフガニスタン暫定政権への全面的支持を表明

 安保理議長であるブルガリアのStefan Tafrov大使は、理事国を代表して報道声明を発表し、アフガニスタン暫定政権への全面的支持を表明するとともに、国際社会に対し、同国の復興のための財政的、物質的な支援の約束を果たすよう要請。

事務総長、中東和平への包括的アプローチの重要性を強調

 アナン事務総長は、中東における最近の一連の襲撃事件に憂慮を示すとともに、和平への包括的アプローチ(a comprehensive approach to peace)の重要性を強調。

コンゴ民主共和国東部から引き揚げ始めたルワンダ部隊、撤退を継続

 コンゴ民主共和国(DRC:the Democratic Republic of the Congo)の東部から引き揚げ始めたルワンダ部隊は、撤退を継続している。これまでに、1380人の兵士がキンドゥ/カリマ(Kindu/Kalima)から撤退し、キガリ(Kigali)に入った。

国連コソボ暫定行政ミッション、大量埋葬地の存在を示唆する証拠はないと報告

 コソボ南西部における大量埋葬地の存在の可能性を指摘した報道に対応し調査を行っていた国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK:the UN Interim Administration Mission in Kosovo)は調査を終え、その存在を示唆する証拠は全くないと報告。

「今日の一言」― 米国の対イラク政策を巡る攻防(3) ―

 このシリーズでは、主として米政権内、あるいは国連における「攻防」を取り上げてきましたが、昨日22日に行われたドイツ連邦議会選挙も絡んで、米国のイラク攻撃を巡るドイツ国内の攻防が激しくなっています。
 ドイツ下院の総選挙では、失業問題などの内政が焦点となるのが通常ですが、今回は、終盤で、米国のイラク攻撃をめぐる外交政策が勝敗を左右する異例の事態となり、両陣営から、激しい言葉の応酬が繰り広げられました。
 米国の同盟国であるドイツのシュレーダー首相自身が、イラク攻撃には「兵も金も出さない」と宣言したのに続いて、18日、ドイブラーグメリン法相が、ブッシュ大統領の政治手法を「ヒトラー」になぞらえて批判、これに対する保守系首相候補のシュトイバー氏も、負けじと19日のテレビ討論で、米軍がイラクへ単独攻撃をした場合、ドイ空域や国内基地は使わせないとの姿勢を示し、米国の怒りをかっています。
 選挙の結果は、シュトイバー氏率いる保守系のキリスト教民主・社会同盟が、シュレーダー首相率いる中道左派の社会民主党を得票率でわずかに上回り、第1党の座を確実にした一方、90年連合・緑の党との連合により、現与党政権が継続する見通しですが、米国との関係をどうマネージするのか、難しい舵取りを迫られています。( http://news.ft.com/servlet/ContentServer?pagename=FT.com/Page/SpecialLevel1&cid=1020498501456

 当の米国では、20日にブッシュ大統領が「国家安全保障戦略」を発表し、冷戦時代に策定された「抑止戦略」では、現在の脅威に対処できないとして、「先制攻撃」を含む対テロ戦略を米安保戦略の中核に据え、半世紀にわたる戦略概念の抜本転換を表明しました。 (http://www.whitehouse.gov/nsc/nss.html

 テロを巡る攻防は、21世紀初頭に起こった「出来事」として歴史の1ページに記憶されるだけでなく、ポスト冷戦の地球社会を、世紀を通じて規定していくことになるかもしれません。

 9月23日(月曜日) 文責:山本

「国際平和デー」がこれほど必要とされた時はないと強調:事務次長

 21日の国際平和デー(International Peace Day)を記念したCNNの番組においてShashi Tharoor 広報担当事務次長(Under-Secretary-General for Communications and Public Information)はインタビューに答えて「これほど『国際平和デー』が必要とされたことはない」とないと強調した。

昨今の中東情勢は外交調停案に反すると警告:事務総長

 アナン事務総長は23日、昨今の中東における暴力の応酬は、国連・欧州連合(EU)・ロシア・合衆国の4者により先週提出された和平へのロードマップに反し、悲劇的な方向に向かっていると警告した。

安保理、中東問題について集中協議

 激化する中東情勢に逮捕するため、安全保障理事会は和平合意を達成するための種々の提案を検討する集中協議を行った。

中東情勢沈静化に相互理解拡大への支援を強く要請:事務総長

 アナン事務総長は23日、ニューヨークの国連本部で開催された「パレスチナ人を支援する市民社会国際会議(International Conference of Civil Society in Support of the Palestinian People)」で演説し、中東における紛争に終止符を打つために、各勢力間の相互理解を拡大するための努力の支援を強く要請した。

UNIKOMの継続を勧告:事務総長

 アナン事務総長は日々変化する中東情勢を引き合いに出し、2国間に非武装地域を設け、違反を監視・阻止しどのような敵対行動も報告する国連イラク・クウェート監視ミッション(UNIKOM;UN Iraq-Kuwait Observation Mission)の継続を勧告した。

アフガニスタンで住宅建設プログラムが開始

 ハビタット(HABITAT;UN Human Settlements Programme)はアフガニスタンの Shomali 地区に約21,000名を収容できる、3,000軒の住宅の建設プログラムを開始した。冬が来るまでの2ヶ月で終了させる予定である。なおこのプログラムはイタリア政府からの150万ドルの拠出によって賄われている。

大規模な死体埋葬の証拠は発見できず:コソボ

 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)は、行方不明者捜査事務所(Office on Missing Persons and Forensics)とコソボ警察と合同で、大規模な殺害とそれによる死体埋葬が指摘されている箇所について今週に2度の徹底的な探索を行ったが、土壌を掘り返した跡もなく、確実な証拠を発見することはできなかった。

クロアチアの前陸軍参謀長を告訴:ICTY

 国連旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所は20日、クロアチアの Janko Bobetko 前陸軍参謀長戦争犯罪の嫌疑で告訴した。1993年当時に「Medak Pocket」と呼ばれたセルビア人居留地で少なくとも100人の文民を殺傷したとされている。

 9月25日(水曜日) 文責:山本

戦争の影響を受けた子どもたちを支援するサイトを公開

 国連は25日、戦争によって苦境に置かれている子どもたちの状況への注意の喚起と彼等の支援・保護の動きを活性化させることを目的とした新しいウェブサイトを立ち上げた。
 この10年間に200万人の子どもたちが紛争状態の下で殺され、100万人以上が孤児となり、600万人以上が重傷を負うか不治の障害を負わされ、1,000万人以上がトラウマを持つようになったと推定されている。
 [Web site]  http://157.150.184.6/osrsgcaac/

事務総長、小火器の世界的抑制を勧告

 アナン事務総長は安全保障理事会からの要請で作成した小火器の違法取引に関する報告を提出し、この抑制が理事会の主要タスクの1つとすべきであると勧告した。

国連軍縮局が各国の軍事費情報を公開

 国連軍縮局(DDA;Department of Disarmament Affairs)は、収集した各国の軍事費に関する情報を公表し、これまでにない情報提供の増加が見られると報告した。
 国連軍事支出報告標準文書(仮訳;UN Standardized Instrument for Reporting Military Expenditures)は1980年から作成されており、報告しているのは30か国程度でしかなかったあるが、昨年は61か国からの報告があった。
 [国連軍縮局]  http://disarmament.un.org/DDA

モンゴル非核地帯宣言10周年

 アナン事務総長は25日、モンゴルが非核地帯宣言し、その状態を監視・維持し10年目を迎えたことに対し同国を賞賛した。

未だ人権状況と安全に懸念:グアテマラ

 事務総長特別代表であり、国連グアテマラ監視ミッション(MINUGUA)の代表でもある Tom Koenigs は25日、ニューヨークの国連本部で記者団に、和平協定の履行である程度の進歩が見られるが依然として人権と安全にまだ懸念されると語った。

安保理、ソマリア国内の各勢力に和解協議参加を要請

 安全保障理事会は、ソマリア国内の各勢力に、10月15日からエルドレト(ケニア)で開催される和解協議に参加するように強く要請した。同時に人道支援活動者が援助を必要とする人々への安全なアクセス確保を要請した。

「アフリカの角」地域からポリオ追放へ

 「アフリカの角」地域(エチオピア・スーダン・ソマリア一帯)からポリオを追放するためにユニセフと世界保健機構(WHO)は共同で2200万人の子どもに予防接種プログラムを始動させる予定。ポリオの患者数は全世界的に激減しており、昨年は35万人から483人にまで減少した。今年はソマリアでのみ2人の患者が確認されているのみである。

事務総長特別代表、コートジボアールを訪問

 西アフリカ事務総長特別代表の Ahmedou Ould-Abdallah 氏は、コートジボアールを訪問し、同国内における暴力の発生を食い止めるために、24日、大統領及び野党代表と会談した。

イラクの oil-for-food プログアムで大きな予算ギャップ

 イラク問題室の Benon Sevan 室長は25日、イラク石油食糧交換プログラム(oil-for-food programme)による石油輸出が2000年の平均が200万バレル/日だったものが100万バレル/日以下にまで落ちこみ、深刻な収入不足になっていると警告した。このために23億ドル分の人道支援物資が手配できないままとなっている。

パレスチナ人支援で250万ドルを使用:UNRWA

 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はガザ地区及びヨルダン川西岸地区のパレスチナ難民支援活動追加予算の250万ドル以上を投下したと発表した。2000年のインティファーダ以来、パレスチナ人居住区に薬品などを搬送しているがイスラエル軍に徴集されるなど、非常に費用がかかっている訴えた。

安保理はマノ川同盟に和平協議継続を要請

 安全保障理事会はギニア・リベリア・シエラレオネ3国からなるマノ川同盟(Mano River Union)を構成する各国大統領に和平協議の継続を要請した。

ボン条約締結国会議で新たな保護種を指定

 ボン(ドイツ)で開催中の移動性野生動物種の保全に関する条約(Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals;いわゆるボン条約)」締結国会議において、絶滅が危惧される移動性野生動物を新たに保護の対象とすることを決定した。

3人のジャーナリストにハマーショルド記念奨学金を授与

 国連の第2代事務総長にちなんで設立されたハマーショルド記念奨学基金(Dag Hammarskjold Memorial Scholarship Fund)から3人のジャーナリストに奨学金を授与した。この奨学基金は1961年に設立され、アフリカ・アジア・ラテンアメリカの若手ジャーナリストをニューヨークに招待し、専門的技能を向上させる目的で授与されている。

「今日の一言」 − アインシュタインの言葉 −

 私が今日読んだ本にあった、アインシュタインの言葉です。

 「暴力が障害物を速やかに一掃してしまうことはある。
  しかし、暴力そのものが創造的であると証明されたことは一度もない。」

 9月26日(木曜日) 文責:阿部

事務総長、イスラエル政府のガザ攻撃に遺憾の意を表明

 アナン事務総長は、イスラエル政府がヘリコプターでガザに対し軍事攻撃を行い、市民に死傷者がでたことに遺憾の意を示すとともに、その影響に深い憂慮し、国際法を尊重するよう要請。

国連総会、安保理の提出した年次報告を採択

 国連総会は、安保理の提出した年次報告を採択。同報告は、この1年間について、 地球的なテロの脅威(global terrorist threat)との闘いに向けた集中的な活動の年であった、と総括。(http://www.un.org/News/Press/docs/2002/SC7514.doc.htm

アンゴラ共同委員会の初会合、和平案の実施条件について協議

 アンゴラ共同委員会(Angola Joint Commission)の初会合を開催し、和平案の実施 条件について協議する。アンゴラ担当事務総長特別代表(Secretary-General's Special Representative for Angola)であるIbrahim Gambari氏は、忍耐強く交渉を継続すること、国民和解へのコミットメントの重要性を強調。

旧ユーゴ国際刑事裁判所、ミロシェビッチ前大統領の裁判を開始

 旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY:the UN International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia)は、旧ユーゴのミロシェビッチ前大統領がクロアチア及びボスニア・ヘルツェゴビナにおいて犯したジェノサイドなどについての裁判を開始。(http://www.un.org/icty/latest/index.htm

事務総長、コロンビア大統領と会談

 アナン事務総長は、コロンビア大統領と会談し、同国に対し、人道危機及び人権状況への対処を支援することを約束。

「今日の一言」― Preemptive Actions ―

 昨年の9月11日以来、寝付きの悪い日が多くて困っているのは私だけではないかもしれません。そして、その気味悪さは、テロリズムに対する米国の態度(ブッシュ・ドクトリンとも先制行動ドクトリンとも呼ばれる)が明らかになるなかで、自らの中に、言いようのない戸惑いとともに住みついてしまいました。
 ブッシュ政権は、政権発足後、環境・エネルギー政策などで米国の政策スタンスの変更を明らかにしてきましたが、安全保障政策に関しては、20日に発表された「国家安全保障戦略」に「敵対国家やテロ組織に対する単独の先制攻撃」を認めると明確に規定、その考えを明らかにしました。
 具体的には、従来の「軍縮、不拡散、封じ込め、抑止といった冷戦時代の戦略」は、テロ組織には通用せず、「必要な場合は、先制行動による自衛権行使の単独行動も辞さない」と、「抑止」から単独行動主義の濃厚な「先制行動(preemptive actions)」へと舵を切ったのです。
 しかし、「軍縮、不拡散、封じ込め、抑止」が役に立たないからといって、「先制行動」というのでは、問題は多すぎます。だいたい、何が国際社会の脅威でどんな先制行動が必要かを誰が決定するというのでしょうか。そしてイスラエルやインパキなどが米国を例に「先制行動」を正当化したら、世界の平和はどうなってしまうのか。
 私は、今こそ「核廃絶」を戦略目標の中心に位置づけることが不可欠であると考えています。ブッシュ・ドクトリンでは、「核使用」を先制行動のオプションに位置づけ、テロ支援国家への威嚇効果をねらっていますが、「核廃絶」という目標を政策の中心に据え、その理念の下に、政治的経済的なあらゆる反テロ先制行動をとっていくことが、「ソフト・パワー」の時代に似つかわしい「先制行動」の内容であると思うのです。

 9月30日(月曜日) 文責:山本

コートジボアール情勢についてECOWASが協議

 アナン事務総長はコートジボアール情勢について深い懸念を表明していたが、週末を通して開催されてい西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS;Economic Community of Western African States)における協議で和解に向けて協力するとの決定がなされたことに歓迎を意を表明した。

ロッテルダム条約に関する政府間協議が開催

 ボン(ドイツ)で開催中の「国際貿易における有害化学物質及び農薬の事前通報・合意手続きに関するロッテルダム条約(The Rotterdam Convention on the Prior Informed Consent Procedure for Certain Hazardous Chemicals and Pesticides in International Trade;いわゆるロッテルダム条約)」に関する政府間協議において、事前同意(PIC;Prior Informed Consent)を必要とする化学物質のリストに殺虫剤・モノクロホトス(Monocrotophos)を追加することを議論している。モノクロホトスは人間にも害があり、吐き気・下痢を起こし、症状が重い場合には死に至ることもある。
 〔ロッテルダム条約について〕
   http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/rotterda.html

国連=イラク協議開催

 国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)と国際原子力機関(IAEA)の代表は4年間中断していたイラクへの国連査察官の入国に関する実務協議を30日にウィーンで再開した。
 [UNMOVIC]  http://www.un.org/Depts/unmovic/index.htm

改宗強制の証拠を発見できず:UNMIBH

 Zenica刑務所内でクロアチア人受刑者がイスラム教への改宗を強制されたとの訴えに対し、国連ボスニア・ヘルツェゴビナミッション(UNMIBH)と欧州安全協力機構(OSCE)は共同で調査を行ってきたが、訴えを裏付ける確かな証拠を発見することはできなかったと発表した。

安保理、中東に関する最新の決議履行を要請

 安全保障理事会は議長声明を発表し、ラマラ周辺でイスラエル軍が行っているパレスチナの民間施設・保安設備等の破壊の停止を求めている決議第1435号の即時履行を要請した。

アルカイダは未だ金銭援助を確保と警告:監視グループ

 安全保障理事会が設置したウサマ・ビン・ラディン及びアルカイダ、タリバンとその支援者・支援組織に対する監視グループが30日に最新の状況報告を行い、資産凍結や旅行禁止・武器輸出禁止などの国際的な措置が取られているにも関わらず、未だテロリストネットワークは金銭援助を確保しており、テロの脅威は去っていないと警告した。

資金不足のため北朝鮮への食糧援助中断

 世界食糧計画(WFP)は30日、資金拠出状況の悪化のために朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)への食糧援助を中断せざるを得ない状況になり、最高450万人の民衆が今冬の食糧が届かない危険にさらされることになると警告した。

スレブレニッツァにおける戦争犯罪で元指揮官を起訴:ICTY

 旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)は27日、1990年代中頃にスレブレニッツァ近郊で起こされた戦争犯罪についてボスニア系セルビア人の Ljubomir Borovcanin 元司令官を起訴した。

虐殺で元郡知事を移送:ICTR

 ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)は、1994年にルワンダで発生した虐殺に関与した容疑で29日に逮捕された Kigali-ville 郡の Tharcisse Renzaho 元知事をICTRの留置所に移送した。

事務総長、国連本部建物の改築承認を要請

 アナン事務総長は、建設されて50年以上経る国連本部ビルを、エネルギー効率の高くなるように改築することを承認するよう加盟各国に要請した。

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Updated : 2007/02/18