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Title : August 2002
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 8月 1日(木曜日) 文責:阿部

事務総長、ジェニンへのイスラエル侵攻に関する調査報告を発表

 アナン事務総長は、国連総会の要請に応じ、西岸(the West Bank)のパレスチナ自治区ジェニンへのイスラエル侵攻について調査を行い、本日、その結果報告を発表。

事務総長、イスラエルによるテロ犯人の血縁者らの追放計画に懸念を表明

 イスラエルがテロ犯人の血縁者らを西岸・ガザ地区から追放する計画を進めていることについて、アナン事務総長は声明を発表し、憂慮の念を表明。

スーダン南部で拉致された国際NGO職員が解放

 スーダン南部で先月拉致された国際NGOであるワールド・ビジョン(World Vision)のドイツ人職員が本日、解放されたが、国連は更に、ともに拉致された他の2人の解放に向けて取り組んでいるところ。

事務総長、アンゴラ情勢に関する事務総長報告を発表

 アナン事務総長は、アンゴラ情勢に関する事務総長報告を発表し、同国の平和を確固たるものにすべく、新たな国連ミッションである国連アンゴラ・ミッション(UNMA)の創設を勧告。

「今日の一言」― Multilateralism の危機 ―

 8月1日に米国国務省が、興味深い記者発表を行いました。メディアでは大きく報じられていないようですが、米国がルーマニアとの間で、米国人が国際刑事裁判所(ICC)に訴追されないようにするための二国間協定に調印したというニュースで、ICC関係者には大きな衝撃を与えているようです。
http://usinfo.state.gov/regional/eur/romania-icc-080102.htm

 言うまでもなく、国際刑事裁判所(ICC:International Criminal Court)は、司法分野での「多国間主義(Multilateralism)」を象徴する、国際刑事裁判所ローマ規程に基づく初めての常設刑事裁判所であり、本年7月1日に発効しています。
http://www.un.org/law/icc/

 しかしながら、米国は自国兵士が刑事訴追される懸念があるとして、一貫して反対の立場をとってきているのですが、反対するに止まらず、ICCローマ規程という多国間合意を反故にするため、ルーマニアと締結したような「二国間協定」を、出来るだけ多数の国と締結しようと働きかけてきているとのこと、今回のルーマニアはその第1号という訳です。ICCを支援する Coalition for the ICC は、こうした米国のアプローチを厳しく批判し、こうした協定を結んでいけば、「国際問題における米国リーダーシップの正統性や信頼を蝕んでいくだろう」と指摘していますが、私も、中期的には、米国の国益に適わない行動であろうと考えています。
http://www.iccnow.org/

 8月 2日(金曜日) 文責:Jo

イスラエル北部でテロ攻撃

 イスラエル北部のサファドにおいて、パレスチナ人によるテロ攻撃発生。多くの死傷者でた。アナン事務総長は声明を発し、暴力終結と交渉の再開を求めた。

イラク、兵器査察問題について事務総長に書簡

 イラク政府は兵器査察受け入れ問題について、アナン事務総長に書簡を提出。事務総長はこの書簡を安保理に送達した。

中東:第10回緊急特別総会、再開

 総会は月曜日、「占領下の東エルサレムおよびそのほかのパレスチナ地域における不法なイスラエルの行動」に関する第10回緊急特別総会を再開し、ジェニンに対するイスラエル侵攻に関する事務総長報告を討議する。

UNMIK代表、バルカン地域協力について会談

 UNMIKのMichael Steiner代表は土曜日、ボスニア・ヘルツェゴビナ高等代表Paddy Ashdown氏、EUの特別調整官Eberhard Busek氏と会談し、バルカンの長期的安定と経済成長について話し合う。

イスラエル・ペレス外相、事務総長と会談

 アナン事務総長とイスラエルのペレス外相が木曜日、会談し、中東の政治・治安問題について話し合った。ペレス外相は中東における国連の人道活動に支持を約束。アナン事務総長はこれを 歓迎するとともに、政治問題における進展の必要も強調した。

キプロス交渉、今月後半まで中断へ

 ニコシアにおいて進行中のキプロス交渉が検討の時間を設けるべく、今月後半まで一時中断する。

エチオピア・エリトリア:UNMEE、地雷除去支援

 国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はエチオピア・エリトリア両国の国境画定のため地雷除去の支援を提供する、 と発表した。

アンゴラ:反政府勢力、国軍に加わる

 アンゴラの元反政府勢力は本日、首都ルアンダでの式典において、同国の軍隊に加わった。

 8月 7日(水曜日) 文責:山本

女性に対する暴力撤廃プロジェクトに資金提供支援

 国連婦人開発基金(UNIFEM)は7日、性的虐待・強姦・名誉犯罪(honour crimes)・ドメスティックバイオレンス(DV)などの性暴力(gender-based violence)に取り組むプロジェクト支援のために100万ドル以上拠出することを発表した。UNIFEMは女性に対する暴力撤廃活動支援信託基金(Trust Fund in Support of Actions to Eliminate Violence against Women)を通じて提供される。しかしながら今年だけで270プロジェクト・1550万ドルの資金援助要請が提出されており、さらなる提供が必要であると指摘されている。

女性に対する名誉犯罪は違法とする報告書を発表

 アナン事務総長は、名誉の名の下に女性に対して振るわれる暴力(crimes against women committed in the name of honour;いわゆる「名誉犯罪」)を違法とし、故意に行う者を罰するべきであるとする報告を行った。

イスラエルによるパレスチナにおける破壊を非難

 Milloon Kothari 特別報道官はイスラエルによるパレスチナ領土内の家屋の破壊を非難した。過去10年間でイスラエル当局は約2,200件以上の住宅を破壊し、13,000人以上の住民を追い出した。一方155以上のイスラエル人居住地域に17万人以上が移住している。

事務総長、個人人権特使を任命

 アナン事務総長は7日、事務総長人権特使(Personal Humanitarian Envoy)として前WFP事務局長の Catherine Bertini 氏を任命した。彼女は中東における人道的危機の規模の確認のために派遣される。

対HIV/AIDSキャンペーンのサッカー試合の対戦チーム代表が事務総長を表敬

 対HIV/AIDSキャンペーンの資金募集のために8日、ニュージャージー州のジャイアンツスタジアムで開催されるレアル・マドリード(スペイン)とローマ(イタリア)との試合に先立ち、7日うに両チームの代表がアナン事務総長を表敬訪問した。

事務総長、イラクに対し書簡

 アナン事務総長は30日にイラク政府に対し書簡を送り、同国に対する武器査察問題については安全保障理事会の方針を支持することを表明した。

事務総長のアンゴラ訪問前に安保理決議採択を

 アナン事務総長は今月25日〜27日にアンゴラを公式訪問する予定であるが、その前に同国に対する新しい国連ミッションの派遣を定めた安保理決議の採択を目指すことを今月の安保理議長・ネグロポンテ合衆国大使が語った。アンゴラでは4月4日に停戦が成立しており、最新の事務総長報告で国連アンゴラミッション(UNMA;UN Mission in Angola)の設立を勧告していた。

ニジェールで緊張状態高まる

 アナン事務総長は最近のニジェールにおける武力衝突の拡大に対し、同国政府側を支持し、対話を通しての問題の解決を要請した。

「今日の一言」 −名誉犯罪−

 1番目2番目の記事に出てくる「名誉犯罪」「名誉の名の下に振るわれる犯罪」については、不勉強なためか、すぐには意味が把握できず、確認するのに少々時間がかかりました。
 女性のとったある行為がその家族や地域の「名誉を傷つける」ようなふしだらな行為であるとの理由で暴力を振るわれ、拷問・虐待を受けることを指します。その「行為」は、家族以外の男性と話をしたという水準であることも多いそうです。しかもいくつかの国では、女性が単独で警察などに被害を訴えに来ることを認めていない(公的機関には親族男性と同伴しないと犯罪になる)ところもあるそうです。したがってそのような制度を布いている国ではドメスティック・バイオレンス問題を解決することが困難であり、何らかの国際的支援のプログラムが必要であるという背景で記事のような活動が動いているということのようです。
 なにしろ急場で調べたものですので、説明が不充分な個所があるかも知れません。人権問題に詳しい方からのご指摘をお待ちしています。

 8月 8日(木曜日) 文責:阿部

安保理議長、コンゴ民主共和国とルワンダの和平合意に歓迎の意を表明

 安保理議長である米国のJohn D. Negroponte大使は、理事国を代表して報道声明を発表し、コンゴ民主共和国(DRC:the Democratic Republic of the Congo)とルワンダの和平合意について、歓迎の意を表明。また、アナン事務総長は、安保理公開会合で演説し、同合意を実施に移すべく、必要な措置を講じるよう要請。

事務総長、兵器査察の受け入れ問題に関するイラクの回答ないと指摘

 アナン事務総長は、今朝の国連本部登庁時に記者団に応え、先日、98年以来実施されていない兵器査察の受け入れ問題に関してイラクに書簡を送ったが、これに対する回答はまだ得られていないと指摘。

事務総長、コロンビア大統領就任式典での襲撃事件を強く非難

 コロンビアでAlvaro Uribe Velez大統領の就任式典が行われている最中に襲撃事件が発生し、14人が死亡。アナン事務総長はこれを強く非難する声明を発表。

グローバル・エイズ基金の資金集めのためのサッカー親善試合開催

 米ニュージャジー州のジャイアンツ・スタジアムで、グローバル・エイズ基金(the Global Fund to Fight AIDS)の資金集めのためのサッカー親善試合が行われ、試合開幕のあいさつを行ったアナン事務総長は、昨年300万人以上がエイズで亡くなったこと等を指摘し、エイズに対する闘いのために力をあわせることが必要であると主張。

事務総長、ベリーズとグアテマラの領土を巡る対立解決進展を歓迎

 アナン事務総長は声明を発し、ベリーズとグアテマラの領土をめぐる対立が、解決に向けて進展していることを歓迎するとともに、両国に対し、解決努力を継続するよう要請。

「今日の一言」― Global Compact(3) ―

 Global Compactに関する3回目の「一言」。Global Compactについては、これまでも解説しましたが、要すれば、国連が普遍的価値を実現していくためには、政治・経済・文化の各分野における主要なプレーヤーである「多国籍企業」の経済力を効果的に結集することが有効との考え方に基づいています。
 一昨日12日に国連貿易開発会議(UNCTAD)が発表した"ARE TRANSNATIONALS BIGGER THAN COUNTRIES?"とのレポートは、国連がビジネス界とパートナーシップを形成し、共通の目標に向かって力を結集しようとしている背景がよく分かります。(http://www.unctad.org/en/Press/pdfs/pr0247en.pdf
 同レポートでは、2000年時点での国と企業を交えた経済規模(付加価値額)の比較ランキングを行い公表したものですが、1位は米国、2位は日本と続きますが、45位以下になると、いわゆる多国籍企業(TNCs:Transnational Corporations)が過半を占めるようになります。
 例えば、45位エクソンモービル、55位フォード、56位ダイムラークライスラー、58位GE、59位トヨタなど名だたる企業が名を連ね、多国籍企業29社がトップ100入りを果たしたとのこと。以上は、単なる経済的観点からの比較ですが、国連とビジネスとのパートナーシップを考える一つのヒントになるのではないでしょうか。

 8月12日(月曜日) 文責:Tat

事務総長の人道問題特使、任務開始

 アナン事務総長の個人人道問題特使はテルアビブに到着し、当地の人道的危機の性質と規模を評価する任務を開始した、と国連スポークスマン。

コンゴ(DRC)の軍事衝突による死者は90人に、国連報告

 国連軍事監視団はコンゴ民主共和国(DRC)のブニア州知事の住居でさらに15の遺体を発見。これにより先週起こった二つの反乱グループ間のすさまじい衝突による死者は90人にのぼる。

事務総長、持続可能な開発の政策への青年の参加を要請

 アナン事務総長は国際青年デーを記念して、未来の世代が世界的に貧困・病気・戦争から自由になるよう、持続可能な開発の政策に青年が十分に参加するよう要請した。

ケニヤでのスーダン和平対話に国連のアフリカ大使が出席

 スーダンで長期化している紛争を終結させるため今日ケニヤで開催された和平対話に国連上級大使が参加した、と国連スポークスマン。

イランからのアフガニスタン難民帰国殺到は「誘導された圧力」による、とUNHCR

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、イランからのアフガニスタン人帰還者が突然増加したのは、イラン当局による「誘導された圧力」による、として警告を発している。

 8月14日(水曜日) 文責:山本

国連人権高等弁務官、東ティモール裁判の結果に懸念を表明

 東ティモールにおける犯罪を扱うインドネシア・アドホク人権裁判所(Ad Hoc Human Rights Tribunals in Indonesia)は14日、前東ティモール知事の Abilio Soares 氏に対し人道に対する罪で3年間の禁固刑に処した判決に対しロビンソン国連人権高等弁務官は懸念を表明し、1999年の住民投票以降に行われた人権蹂躙について徹底的に調査することを確認するのに必要な段階を踏むことを当局に要請した。

中央アジアを非核地帯にする動きを楽観視:国連高官

 中央アジアを公式訪問中の Jayantha Dhanapala 武装解除問題担当事務次長(Under-Secretary-General for Disarmament Affairs)は最初の訪問国タジキスタンで中央アジア5か国を非核地域にすることを定める条約に同意することに関し楽観視していることを発表した。
 これはタジキスタン・カザフスタン・キルギスタン・ウズベキスタン・トルクメニスタンの5か国が1997年に行ったアルマトイ宣言(Almaty Declaration)を受け、国連総会に共同提案した決議を踏まえたもの。

安保理、UNMEEによる国境策定の支援強化を採択

 安全保障理事会は14日、国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE)への活動委任期限を延長し、両国間の国境策定独立委員会の作業支援強化に関する決議を採択した。

武装集団が国連事務所を襲撃:アフガニスタン

 カブール南西のガズニ(Ghazni)地区にある国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が13日、3人の武装した男たちによって襲撃された。男らは事務所にいたスタッフを浴室に閉じ込め、備品を盗み金庫に押し入った。けが人はいない模様。

国連とイラクとの協議が再開

 Richard Foran 氏をリーダーとする国連高官チームが15日バグダッド入りし、イラクによる1990年のクウェート侵攻で占領した不動産の返還に関して協議する予定であることを、報道官が発表した。

事務総長個人人権特使、ヨルダン川西岸地域を視察

 事務総長個人人権特使の Catherine Bertini 氏は14日、ヨルダン川西岸地域を視察、パレスチナ人指導者たちと会見を持ち、当地域における救済プロジェクトの必要規模推定の最初の感覚を得た。

人権高等弁務官、コロンビア情勢に懸念を表明

 ロビンソン国連人権高等弁務官は14日、先週の大統領就任式におけるテロ以降悪化しているコロンビア国内の人道的状況について懸念を表明した。

チェコ政府が洪水対策で国連に支援を要請

 国連人道問題調整部(OCHA)は、20万人以上が避難を余儀なくされている洪水被害についてチェコ政府より支援要請を受け、同国北西部のプラハ・ボヘミア周辺地域への国際支援を要請した。

北米は環境保護に努力する一方で持続不可能な消費も:UNEP報告

 国連環境計画(UNEP)は14日、北アメリカの環境に関する報告『北アメリカの環境:環境と政策回顧30年(North America's Environment: A Thirty-Year State of the Environment and Policy Retrospective)』を発表し、オゾン層を破壊するフロン化合物(CFC)や酸性雨の原因となる硫黄酸化物などの排出量は1981年から2000年の間に31%削減することができたが、エネルギー消費は1972年から1997年で31%増加しており、特に合衆国は資源を守るために為すべきことが多数あると警告した。

ルワンダ国際刑事裁判所の判事を臨時補充

 安全保障理事会は14日、ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)の公判の早期完了を進めるため、18人の臨時の判事を補充した。

汚染された水が最大の殺人者:ESCAP報告

 アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は、アジア・太平洋地域の環境と開発に関する報告書『アジア・太平洋地域の環境 2000(State of the Environment in Asia and the Pacific 2000)』を発表し、汚染された水と低い公衆衛生が、同地域における子どもたちへの最大の殺人者になっていると警告した。
 第二次世界大戦後、武力衝突の子どもの犠牲者よりも、衛生状態の不備が原因でひどい下痢に罹って亡くなった子どもの数が上回っている。

「今日の一言」 −非核地帯条約−

 2番目の記事にある非核地帯条約とは、通常、ある地域において、核兵器の生産・取得・保有及び管理を禁止し、核兵器国の域内への核攻撃をしないことを誓約する条約・のことで、これまでトラテロルコ条約(中南米核兵器禁止条約:署名1967年、発効1968年)・ラロトンガ条約(南太平洋非核地帯条約:署名1985年、発効1986年)・東南アジア非核兵器地帯条約(署名1995年、発効1997年)・ペリンダバ条約(アフリカ非核地帯条約、署名1996年、未発効)があります。また特定の国に属さない地域に関する条約としては南極条約(1961年発効)・宇宙条約(1967年発効)・海底核兵器禁止条約(1972年)・月協定(1984年、我が国未署名)があります。
 中央アジア非核地帯構想については日本の支援により専門家会合が開かれるなど、関与してきた経緯がありましたが、5か国全部の会議出席がならず今まで最終的な条約締結までいたっていません。
 同様の構想が中東についてもある(中東非核地帯・中東非大量破壊兵器地帯)のですが、核兵器開発能力が十分にあると思われるイスラエルが核非拡散条約(NPT)に参加しておらず、実現はかなり難しいとされています。
 こちらに比べれば中央ヨーロッパでの非核化実現は楽観視できるということなのでしょう。

 8月15日(木曜日) 文責:阿部

安保理、国連アンゴラ・ミッションの設置を承認

 国連安保理は、アンゴラに展開する新しい国連ミッションである国連アンゴラ・ミッション(UNMA)の設置を承認する決議を全会一致で採択。これは、アナン事務総長の勧告を受けたもので、任期は来年2月15日までの半年間。

安保理議長、コンゴ民主共和国とルワンダ両国間の和平合意を歓迎

 安保理議長、公開会合において、コンゴ民主共和国(the Democratic Republic of the Congo)とルワンダ両国間で最近成立した和平合意を歓迎するとともに、当事者に対し合意の下の責任を果たすよう促す声明を発表。

安保理理事国、コンゴ民主共和国北東部の町で発生した戦闘を非難

 安保理議長、理事国を代表して報道声明を発表し、コンゴ民主共和国北東部の町 Bunia で発生した戦闘と殺害事件を非難するとともに、暴力の即時終結を求め、責任者を裁判にかけるよう要請。

人道問題担当事務総長個人代表、パレスチナ情勢を視察

 人道問題担当事務総長個人代表(UN Secretary-General's Personal Humanitarian Envoy)であるキャサリン・バーティニ(Catherine Bertini)は、パレスチナ情勢をガザで視察するとともにパレスチナ自治政府の高官と会談。

安保理、アンゴラ反政府勢力メンバーの旅行における制裁措置の一時停止を延長

 安保理は、アンゴラ反政府勢力UNITAが同国の民主的政治プロセスに積極的に参加しようとしていることを歓迎し、同勢力メンバーの旅行における制裁措置(1997年決議)の一時停止を更に90日間延長する決議を全会一致で採択。

国連、9月11日に米同時多発テロ1周年を記念した式典を開催する予定

 国連は、9月11日の朝に、昨年の米同時多発テロ1周年を記念した式典を催す。式典には、アナン事務総長他、総会議長、米国連大使らが参加する予定。

「今日の一言」― 米国の対イラク政策を巡る攻防 ―

 ここ数日、米国の主要紙では、米国の対イラク政策を巡って激しい攻防が展開されています。
 まず、15日のウォールストリート・ジャーナルには、父親のブッシュ政権で補佐官を務めたスコウクロフト氏が "Don't Attack Saddam" と題する寄稿をし、対イラク攻撃に世界的に反対がある中、米国は単独行動を余儀なくされ、軍事作戦は困難かつ高価となると警告しています。
 16日のニューヨーク・タイムズは、"Republicans voice Iraq policy doubts" と題して、上記のスコ ウクロフト紙とキッシンジャ−氏の意見を取り上げ、共和党の重鎮たちも、ブッシュ大統領のイラク政策に反旗を翻していると報じています。http://www.iht.com/articles/67901.html
 18日のワシントン・ポスト紙には、カ−タ−政権の国家安全保障担当補佐官だったブレジンスキー氏が "If We Must Fight..." と題して寄稿し、米国はサダム・フセインを政権追放するため戦争せねばならないかもしれないが、もし戦争するなら重要なステップ(準備)が不可欠であると指摘しています。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A28822-2002Aug16.html
 19日のウォールストリート・ジャーナルは "This Is Opposition?" と題する社説で、上記16日の記事を取り上げ、NYT紙はスコウクロフトとキッシンジャ−の意見をブッシュ大統領のイラク政策に反旗を翻したものとして扱ったが、各々現実的な提案を加えているのであって、ブッシュ大統領のイラク政策について共和党内に反逆者はいない、との論陣を張っています。
 米国の対イラク政策を巡っては、読者の皆さんの中にも心を痛めてられる方も多いと思いますが、少なくとも、米国の中、それも政権の中枢においても、様々な意見があり、世論を巡って、激しい攻防が繰り広げられていることは、知っておいていいように思います。

 8月16日(金曜日) 文責:Jo

イラク、兵器査察問題で事務総長に返書

 イラクはこのたび、兵器査察受け入れに関して、アナン事務総長の書簡に対する回答を行った。この返信は、安保理の公式文書として、回覧される。

世界各地で洪水被害

 中欧、南アジア、ロシア、イラン、中国、フィリピンなど、世界各国を大洪水が襲い、多大な被害をもたらしている。アナン事務総長は、被害者に心痛の念を示し、国連支援の継続を約束した。

内部監査部、国連雇用慣行調査報告

 国連内部監査部(OIOS)はこのたび報告書を発表し、国連の雇用慣行において、国籍、人種、性別、宗教などによる差別の恒常化は認められない、と述べた。しかしジェンダーや宗教の側面における平等を促進するうえで、国連の取り組みを向上させるべく、様々な措置を講じる必要を指摘した。

人道特使、ガザ訪問

 人道問題担当の事務総長個人代表キャサリン・バーティーニ氏は、訪問中のガザ地区において、パレスチナ女性やこどもを対象にした援助プロジェクトを視察した。

中央アフリカ:事務総長、BONUCA延長勧告

 アナン事務総長はこのたび安保理に対し、国連中央アフリカ共和国平和建設支援事務所(BONUCA)の任期を2003年末まで延長するよう勧告した。

 8月19日(月曜日) 文責:Tat

武器査察に関する事務総長書簡に対しイラクが返信、安保理で配布

 武器査察官の帰還に関するアナン事務総長の最近の書簡に対するイラクの返信が、翻訳され安全保障理事会メンバーに配布された、と国連スポークスマンは今日ニューヨークで語った。

国連人道大使が中東訪問を完了

 アナン事務総長の個人人道問題大使CatherineBertini氏は、都市閉鎖によって事業に影響を受けているベツレヘムの商店店員を訪問し、今日中東訪問を完了。

イラクからの公文書返還につき国連はクウェートとの対話を開始

 イラクからの公文書返還のための国連チームを率いる職員はクウェート高官代表と今日会合をもち、その問題について議論した。

ガーナでアシャンティ人より事務総長が名誉称号受賞

 ガーナのアシャンティ人より、ユニークな「Busumuru(大変高位の顧問の意)」の称号をアナン事務総長に授与した。事務総長の父はアシャンティ人である。

シエラレオネ:国内行政機構の復興への新しいステップを国連職員は歓迎

 シエラレオネ国連ミッション(UNAMSIL)の上級職員は、北部における最近の政府事務所開設は当地の文民統治復興のさらなる決定的な達成であると歓迎した。

 8月21日(水曜日) 文責:山本

世界各地で人種差別が増加傾向にあると警告

 21日に発表された報告によると、世界各地で排外主義・執拗なインターネット上での人種差別プロパガンダ・反ユダヤ主義の高まりなどが増加する傾向にあると警告されている。これは多くの国で国家主義や極右政党の勢力拡大の結果であると想定されている。

国連人権高等弁務官、東ティモール訪問へ

 ロビンソン国連人権高等弁務官は8月23日から25日の3日間、東ティモールを訪問する。訪問中、グスマオ大統領・アルカティリ首相ら政府首脳と会見するだけでなく、NGOやコミュニティの代表らとも会談を持つ予定である。

平和維持活動担当事務次長の中国訪問終了

 中国を訪問中のジャン=マリ・ゲーノ平和維持活動担当事務次長は21日、3日間にわたる同国の国連平和維持活動への参画強化に関する協議を終えた。

元ルワンダ参謀総長、無罪を主張:ICTR

 ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)で虐殺並びにその他の戦争犯罪で起訴されている元ルワンダ参謀総長の Augustin Bizimungu 被告が21日出廷し、無罪を主張した。

パレスチナ改革に関する特別委員会をパリで開催へ

 パレスチナ当局に改革に関する特別委員会が22日パリで開催される。参加するのは中東問題に関する「4者‘Quartet’」(国連・合衆国・ロシア・欧州連合)とノルウェー・日本・世界銀行・国際通貨基金(IMF)である。

安保理、ブルンジの武装勢力に停戦を要請

 安全保障理事会の今月の議長であるネグロポンテ大使(合衆国)は21日、ブルンジ国内の武装勢力に即時停戦と、停戦合意の交渉につくように要請した。

安保理、行方不明のクウェート人に関して協力をイラクに要請

 安全保障理事会は21日、イラク情勢に関して非公開協議を行い、最新の事務総長報告を検討するとともに、イラクにまだ残留している行方不明のクウェート人の状況について懸念を表明、に関して彼等の探索と帰還に協力することをイラク当局に要請した。

「今日の一言」 − Sum of All Fears −

 先日、映画『トータル・フィアーズ』を見てきました。
 原作の『恐怖の総和』(トム・クランシー著。ただし原題は "Sum of All Fears")を読んでいたので筋書きや結末はわかっていたのですが、映画ではストーリー展開やキャラクターの役割が異なっていて、微妙に別の作品として楽しむことは可能だと思います。個人的には原作のほうが緊迫感があり、そっちの展開のほうが好みですが。

 ストーリーの詳細については映画を見るなり、原作を読むなりしていただいたらいいんですが、米ソ(原作では「ロシア」ではないのが時代を感じさせます)両国の大統領が、次々に起こる事態と錯綜する確度の不明な情報のために互いの行動に対して疑心暗鬼に陥り、あわや全面核戦争の一歩手前という緊迫した状態になります。実はテロリストが両国を対立に陥れるための巧妙な作戦−それを暴いていくのが主人公−だったのですが、それを解明できないうちは双方の指導者が「相手は本気でこちらを攻撃してくるのではないか」という恐怖に駆られ、その積み重ね−恐怖の総和−が、世界を破滅の淵に立たせてしまった、というわけです。

   記事を翻訳していて、紛争当事者に対し「対話のテーブルにつくことを要請した」という意味の文章によくあたります。憎たらしい相手に会わなければいけないのは嫌なこと−四苦八苦の一つ・怨憎会苦(おんぞうえく)ですね−なのかもしれないけれど、会わなければ恐怖と憎悪がさらに高まって、その総和がさらなる危機を引き起こすことを避けるためにはぜひとも必要なことなのではないでしょうか。

 8月22日(木曜日) 文責:阿部

安保理議長、パレスチナ自治政府の改革について国際タスクフォースに支持を表明

 安保理議長であるJohn Negroponte 米国大使は、理事国を代表して報道声明を発表し、パレスチナ自治政府の改革について国際タスクフォースがパリで行っている協議に支持を表明。

人道問題担当個人代表、イスラエル政府が人道アクセス緩和措置を始めたと指摘

 人道問題担当の事務総長個人代表(UN Secretary-General's Personal Humanitarian Envoy)であるCatherine Bertiniは、8日間の中東訪問から戻り国連本部で記者会見し、イスラエル政府は、西岸・ガザにおける人道的被害を回避すべく、人道アクセスを緩和するための措置を講じ始めたと指摘。

事務総長、国連総会にソマリアの人道状況が悪化しているとの報告書を提出

 アナン事務総長は、国連総会に報告書を提出し、この数ヶ月間、ソマリアの各地において、旱魃、紛争や強制立ち退き等による人道状況の悪化がみられると指摘。

米国議会の国連人口基金への拠出を拒否に対し米国市民が募金運動を開始

 米国議会が国連人口基金(UNFPA:the UN Population Fund)に対する34百万ドルの拠出を拒否していることについて、不満を持つ米国市民たちが草の根レベルでEmailによる募金運動を開始。一人1ドルの寄付を求めるこの市民運動に同基金が歓迎の意を表明。

国連アフガニスタン支援団、北部の大量埋葬地の調査を支援する用意があると指摘

 国連アフガニスタン支援団(UNAMA:the UN Assistance Mission in Afghanistan)のスポークスマンは、本日カブールで記者会見し、アフガニスタン北部の大量埋葬地の件について、現在のところ同国政府から正式な要請はないが、国連としては、いかなる調査についても支援する用意があると指摘。

「今日の一言」― Diplomatic Bubble ―

 地球規模で環境保全と開発の両立を考える国連の「持続可能な開発に関する世界首脳会議(the World Summit on Sustainable Development)が26日(日本時間今夕)、南アフリカのヨハネスブルクで開幕しました。
 しかし、本サミットについては、始まる前からその成果について批判的な論調が多く、グリーンピース(Greenpeace)のSteve Sawyerなどは、討議のたたき台となる行動計画の草案には、"public/private partnerships," "voluntary partnerships"といった言葉があふれ、計測もモニタリングもできない決意表明ばかりが並んでいると批判、全くの"diplomatic babble"だと断じています。( http://www.unfoundation.org/unwire/2002/08/22/current.asp#28520

 と愚痴ばかり言っていても仕方ないのですが、各国政府が米国を、国益に反するとして京都議定書を切って捨てたブッシュ政権を、本サミットに呼び込むために妥協を繰り返してきた結果がこれなのです。米国に妥協しつつ、国内向けの台詞を用意する、その結果が"Diplomatic Bubble"なのでしょう。
 サミットの開幕式典で演説した南アフリカのムベキ大統領は、貧困の問題を放置し、あるいは強化しつづけている先進国の姿勢を "global apartheid" と呼び、厳しく非難しました。アパルトヘイト政策を乗り越えてきた南アの大統領に、あえて"global apartheid"という言葉を使わせた先進国は、いつまで言葉のバブルに踊り続けるのでしょうか。

 8月26日(月曜日) 文責:Tat

国連ヨハネスブルグサミット開幕、貧困に対する潮流の変化を模索

 10年前、世界の指導者が経済発展と環境保護を両立させる青写真を描く画期的な会合を開催することに合意したことを受けて、代表者が南アフリカ共和国のヨハネスブルグに参集、貧困に対する潮流の変化を目的とする重要な国連サミットを開幕した。

国連ヨハネスブルグサミット、地球環境ファンドに権限拡大を合意

 南アフリカ共和国ヨハネスブルグにて開催されている「持続可能な開発に関する国連世界首脳会議」にて今日、その最初の進展として地球環境ファンドに関する重要な条項に、参加国が合意した。

アンゴラ:事務総長が大統領と会合、平和持続への見込みを歓迎

 アナン事務総長は今日アンゴラ大統領と首都で会談、南アフリカの戦争で分断されたアンゴラで平和が持続するとの見込みを歓迎した。

国連の最新研究は企業の責任についてグローバルなアプローチを要求

 企業の社会的責任という概念は、貧困緩和のためには開発先進国でも途上国でも適用しなければならない、と国連工業開発機関(UNIDO)は語った。

調整努力がさらなる進展を促進する、コートジボワールで事務総長語る

 コートジボワールへの公式訪問にて、アナン事務総長は同国で進んでいる調整努力を歓迎し、その調整努力が開発面でも改善を導くことに確信を表明した、と国連スポークスマンは語った。

 8月28日(水曜日) 文責:山本

2015年までに漁業資源回復に同意:WSSD

 ヨハネスブルグで開催中の持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD;World Summit on Sustainable Development)において28日、世界の漁業資源が枯渇しつつあることに警告が発せられ、2015年までに漁業資源の回復に同意することが決定した。現在、世界の漁場の75%が持続可能な限界もしくはそれ以上の状況である。

事務総長、レソトに到着

 アナン事務総長は28日、レソトに到着、まず首都近郊のダムをヘリコプターで視察後 Pakalitha Bethuel Mosisili 首相と会談し、同国の直面している2つの危機である飢饉とAIDS流行問題について協議した。同国では15歳から49歳までの人口の3割がAIDSに感染、AIDSの犠牲者のために国家予算の2%を充てており、国連として支援することを約束した。

アフリカ南部における食糧危機問題への迅速な対処を要請:WHO

 世界保健機関(WHO)のブルントラント事務局長は27日、南アフリカ地域10か国の保健担当閣僚会議の席上、同地域では約1300万人が飢餓の瀬戸際にあり、国際社会に対し、迅速な対処を要請した。特にモザンビーク・ザンビア・レソト・ジンバブエ・スワジランドの状況が深刻であり、何も対処しなければ今後6か月で約30万人の犠牲者が出るであろうと推測されている。

事務総長特別副代表が避難民キャンプを訪問:シエラレオネ

 シエラレオネ担当事務総長副特別代表の Alan Doss 氏はリベリアとの国境付近の国内避難民キャンプを訪問し、利用可能な資源の投入を約束した。

グアテマラ政府に私刑への断固たる措置を要請:MINUGUA

 国連グアテマラ監視ミッション(MINUGUA)は最新の報告書において、グアテマラにおける人権状況悪化の兆候として私刑(リンチ)による犠牲者が2000年から2001年の間に22%増加していることを指摘し、適切な警察の介入によって多くの生命を救うことができたはずであるとし、これらの犯罪に対する政府の対処を要請した。

エリトリア政府の地雷撤去作業停止命令に国連諸機関が懸念を表明

 エリトリア政府は同国内で地雷撤去作業に従事しているNGOに対し今月末までに全活動の停止命令を出していることに対し、国連事務局・ユニセフ・国連開発計画は合同で同国政府に対して書簡を送り、活動停止の期限を延長するように要請した。

メキシコで国内避難民が増加

 国内避難民担当事務総長特使の Francis Deng 氏は訪問先のメキシコから帰還し、同国内で増加中の国内避難民への支援の促進を当局に要請した。特に状況が深刻であるのは1994年のサパティスタ反乱のあった地域と1995年の軍による反乱征圧地域、1997年の虐殺があった Acteal 村である。

国連人権高等弁務官、フィリピンでの死刑延期を歓迎

 ロビンソン国連人権高等弁務官は28日、フィリピン政府が死刑囚への刑の執行を延期したことを歓迎した。フィリピンでは1987年の憲法改正により死刑をいったん死刑を廃止したが、凶悪犯罪に対処するために1994年に復活した。しかしアロヨ大統領は2001年の就任後、死刑の執行を期限付きで停止しており、その執行猶予期間は昨年10月に終了したものの、実際の執行はない。

ソマリアに人権状況調査チーム到着

 ソマリアの人権状況を評価するために国連から派遣された独立調査団が28日同国に到着した。

「今日の一言」 − predator −

 私が学生の時に単位ほしさに取得した科目の中に数理生物学というのがありました。生物の個体または群の振る舞いをモデル化して、自然界の現象を説明しようと試みる学問の分野です。その中に Prey-Predator Model というのがあります。日本語で無理やり書くと、被食‐捕食者モデル、平たく言えば「食うもの」と「食われるもの」のモデルです。そのテーマの研究で有名なのがロトカ=ヴォルテラモデルと呼ばれるも のがあります。
 ヒツジ(被食者;prey)とオオカミ(捕食者;predator)の数がどのように変化するかを再現するモデルなのですが、当然オオカミの数が多すぎたり捕食能力が強すぎたりすると急激に餌となるヒツジの数が減少して、結果としてオオカミの数も激減してしまいます。逆にヒツジの逃げる能力が強すぎたりすると、数が増えすぎて環境負荷が大きくなり、結果としてヒツジの数が減少してしまいます。したがって系全体として安定して推移していく(双方の数が爆発的に増加することも絶滅することもなく周期的に増減する)ためには、それぞれの能力がそこそこであることが必要です。
 最初の記事で、魚の数が激減していることを指摘していますが、これはこのような長年地球上で繰り返されてきた自然のサイクルを超える限度の捕食をしてしまったという単純な現象の帰結です。人間と言うのは、実に質の悪い predator なのかも知れません。

 8月29日(木曜日) 文責:阿部

イスラエルの西岸侵攻移行のパレスチナ経済に関する統計、国連が初めて発表

 イスラエルの西岸(the West Bank)侵攻移行のパレスチナ経済について、国連が初の統計報告を発表し、貧困と失業状況が悪化の一途を辿っており地域に悲惨な影響を及ぼしていると指摘。

ヨハネスブルクでの「持続可能な開発に関する世界サミット」で討論が継続

 ヨハネスブルクでの「持続可能な開発に関する世界サミット」(World Summit on Sustainable Development)において、行動計画案を実際の目標達成努力に結びつけることを目指して、各国政府、民間セクター、市民社会、国際機関のパートナーシップ事業に焦点を当てた討論が行われた。

事務総長、モザンビークを訪問し、チサノ大統領を会談

 アナン事務総長は、モザンビークを訪問し、同国の首都Maputoにおいて、Joachim Chissanoチサノ大統領を会談、エイズや旱魃の問題について討議した。

安保理議長、シエラレオネのダイヤモンド取引監視への取り組みを賞賛

 安保理議長であるJohn Negroponte米国大使は、理事国を代表して報道声明を発表し、シエラレオネが国内鉱山の監督メカニズムを創設しダイヤモンド取引の監視に取り組んでいることに賞賛の念を表明。

安保理議長、ブーゲンビルから武器を除去する努力を強化するよう要請

 安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ブーゲンビル(Bougainville)から武器を除去する努力を強化するよう要請。2001年8月、ブーゲンビルとパプアニューギニアの和平合意が署名されたが、その中に自治、住民投票、武器の除去の3点が盛り込まれていることを受けたもの。

事務総長、中央アフリカの安全保障問題に関する国連常設諮問委員会にメッセージ

 アナン事務総長は、「中央アフリカの安全保障問題に関する国連常設諮問委員会」(the UN Standing Advisory Committee on the Questions of Security in Central Africa)にメッセージを送り、中央アフリカ地域がこれまでの成果を生かし、平和を築くために全力を尽くすよう要請。

「今日の一言」― 大詰めのヨハネスブルク・サミット ―

 8月26日から南アのヨハネスブルクで開催されている「持続可能な開発に関する世界サミット」における最大の採択文書となる「実施文書」の政府間交渉が大詰めを迎えており、現地時間の今日午前にも前面合意するべく調整が続いています。(今日から4日までは、103ヶ国の首脳が出席する首脳会合、「政治宣言」を採択する。)

 報道によると、1)先進国の農業補助金について「改革を促進する」ことで大筋合意し、また、2)途上国に比べて先進国により多くの負担を求める「共通だが差異のある責任」の考えを、これまでの環境面だけでなく開発・援助面にも拡大することも決まった模様です。この2点はとても重要なポイントですので、若干の解説をしておきたいと思います。

1)農業補助金

 農業補助金については、6月13日の「今日の一言」でも触れましたが、グローバリゼーションを進めながら自国の市場から途上国の農産品を締め出すという、先進国に共通する政策について「改革が促進」されることは非常に重要なことです。( 今日の一言 2002/06/13
 最近、ODAに関する議論が活発ですが、世界全体の援助総額が500億ドルであるのに対し、各国が自国の農業保護のために支出している農業補助金の総額は、3,500億ドルにのぼるとのこと。途上国の貧困撲滅に向けて、援助だけでなく市場開放が重要である所以です。

2)「共通だが差異のある責任」

 「共通だが差異のある責任」とは、92年のリオでの地球サミットで確認された原則です。この百年余りの間に、それ以前の人類史の合計を上回る温室効果ガスを輩出してきた先進国と途上国とでは、排出抑制への取り組みにおいても差があってしかるべきとの考え方です。
 今回は、これまで環境面に限られていたこの原則を開発・援助面にも拡大適用するとの方向が決まった模様。そもそも、「持続可能性」という概念は、環境にとどまるものではなく、社会のあり方、人間の生き方と不可分。「環境」だけでなく、”「社会」を壊さぬ開発”(ジョセフ・スティグリッツ、8月18日読売新聞2面)が重要とのコンセンサスが形成されつつあるのは大きな前進ではないでしょうか。
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Updated : 2007/02/18