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Title : July 2002
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 7月 1日(月曜日) 文責:Tat

国際刑事裁判所規程発効、アナン事務総長「歴史的」出来事と歓迎

 国際刑事裁判所ローマ規程が今日発効。残虐行為を告訴し防止する強力な手段として、戦争犯罪の個人責任を審理するための世界で最初の永続的機関の「歴史的な」創設を、コフィ・アナン国連事務総長は歓迎した。

人間こそ国連の仕事の中心、アナン事務総長、経済社会理事会の開会で語る

 コフィ・アナン国連事務総長はニューヨーク国連本部にて開催された経済社会理事会(ECOSOC)年次総会で、より持続的でバランスの取れた成長をすることを通して、グローバル化する世界がより広い平等を達成するよう提供している未曾有の機会を、国際社会は、特にアフリカで、つかまなければならない、と語った。

経済社会理事会議長、教育と医療に対する投資と海外援助を要請

 国連経済社会理事会の現在の大きな事業領域は、従来の国連グローバル会議の目標達成の積み重ねと、きたる持続可能な開発サミットを成功させる努力とを中核とするべきである、と国連理事として知られる経済社会理事会議長は今日語った。

ガーナ人医師とアメリカの非政府組織、国連人口賞受賞

 国連は今日ガーナ人医師である KwasiOdoi-Agyarko 氏とアメリカの非政府組織 Engender Health を、世界の人口問題に対する認識の増進と解決への貢献とを称え、国連人口賞(UN Population Award)を授与した。

ILO、カンボジア衣料品工場での労働条件が改善していると報告

 国連ILO(国際労働機関)が今日公表した最新の報告によれば、北アメリカ、ヨーロッパ、および他の地域の開発先進国での販売用衣料製品を生産しているカンボジアの30の工場での労働条件は、望ましい改善の兆候を見せている、という。

サッカーが子ども達の人生に与える影響を歓迎、事務総長Wカップへメッセージ

 サッカーへの情熱はスポーツを世界の何百万人もの人たち、特に子ども達の健康や教育などに影響を与えることができる、とコフィ・アナン国連事務総長はワールドカップトーナメント運営委員会へのメッセージ(先週金曜日に日本で伝達)の中で語った。

今日の一言:国連とビジネス(3)

 国連とビジネスの「パートナーシップの構築」に関する新刊本の紹介第3回の今日は、著書の章立てを概観します。本書の章立ては以下のとおり。


次回第4回では国連とビジネスとの「共通の課題」について触れます。

 7月 2日(火曜日) 文責:けい

UNMIBH任期延長否決問題:安保理、解決に努力

 安保理15か国の議長であるGreenstock大使は本日会見を行い、米国のUNMIBH任期延長決議に拒否権を発動した問題に言及し、理事会が意見の相違を克服する努力を続けている旨説明した。

中東:URAWAパレスチナ占領地の復興には5600万ドルが必要と訴える

 今年初めのイスラエル軍の侵略の間、被害を被ったいくつかの難民キャンプの支援と復興には、更に追加の5600万ドルが必要であると、パレスチナ難民を支援する国連機関、UNRWAの局長であるPeter Hansenが本日国連本部で語った。

事務総長、イラク高官との最新ラウンド交渉のためウィーンに

 国連スポークスマンによると、アナン事務総長は本日の午後、木曜日からはじまる国連とイラク高官との次の協議が行われるウィーンに向かうとのこと。

国連OFF計画下のイラクの石油輸出に若干の変化が報告される

 国連のOFF計画下のイラク石油輸出がほんのわずかであるがこの数週間にわたって変化していると、計画を運営する国連の連絡事務所が本日報告を行った。

若年層に見られるHIV/AIDSに関する知識の欠如−国連の調査結果より

 世界中の多くの若者たちは、近年性的な行いに関してより活動的になっているにもかかわらず、どのようにしてHIV/AIDSが広がっているか、どのようにして感染を防ぐかについてまったくわかっていない−本日、国連の3機関(UNICEF/UNAIDS/WHO)が発表した報告によってこうした事実が明らかになった。

今日の一言 −他人ごとではない−

 本日の最後のトピックスにもありました、HIVに関する話題ですが9日にはバルセロナで国際会議が開かれますし、また最近のニュース番組や新聞などでもいくつか目にし ました。
 HIV/AIDSに関する知識と理解は、性行為、そしてそれに関する正確な知識と密接に関係していることはいうまでもありません。ニュースで目にしたアフリカでのインタビューでは、若い女性の売春婦の女性がいっていた「ノーコンドーム、ノーセックス」というひとことがものすごい切実さを伴って私の中にはいってきました。
 また日本の現状を紹介する新聞の記事の中で、高校の保健教員のコメントがあり、妊娠や中絶に関して相談に来る女生徒の数が増えているというのもありました。その記事ではいわゆる性教育の内容としてピルやコンドームについてかなり突っ込んだ内容を文部大臣が突き返したというものだったように記憶しています。
 誤った知識や不十分な認識によって取り返しのつかないような結果を招来するよりも、むしろ現状を認めてその中でもっとも効果的かつ有効であると思われる対策を行うことが、いま、求められているのではないかと思っています。日本の若年層間でHIVが広がらないという保証はどこにもないのですから。
 「恥ずかしい」とか「過激だ」というオトナの既成概念(私もどちらかといえばこうした考えをもっているのですが)で若者の「現実」は、理解できないのかもしれません。

 7月 3日(水曜日) 文責:山本

UNMIBHの活動期限を延長

 安全保障理事会は3日、ボスニア=ヘルツェゴビナ情勢に関して協議を行い、3日で終了することになっていた国連ボスニア=ヘルツェゴビナミッション(UNMIBH)の活動期限を15日まで延長することを決定した。

国際刑事裁判所準備委員会は平和維持活動との関連付けに懸念を表明

 国際刑事裁判所設立準備委員会は、合衆国がUNMIBHに関する決議の採択に関して、自国の国際刑事裁判所に対する反対の立場から両者の問題を関係付けて反対したことに関し懸念を表明した。

キプロス住民代表どうしの直接協議で合意を得ず

 キプロス情勢についてギリシャ系・トルコ系の住民代表による直接協議で問題解決の枠組み合意に至らなかったことに対し事務総長特別顧問の Alvaro de Soto 氏は、失望を表明し、ウィーンでアナン事務総長とこの件について協議を行うこととなった。

人間開発に関する賞を創設:UNDP

 国連開発計画(UNDP)は、国家及び地域開発における重要な役割を果たした人々を表彰する人間開発賞(2002 UNDP Awards for Human Development)を創設する。式典は12月にニューヨークで行われ、人間開発報告の創始者である人物の名にちなんで、the Mahbub ul Haq Award と名づけられる。

反汚職会議が開催

 ウィーンで開催されていた第2回機関間反汚職会議(Interagency Anti-Corruption Meeting)が閉幕し、国連とその関連機関は汚職や不正利得に対する闘いで最前線にいなくてはならないことを確認した。

コンゴ民主共和国への食糧空輸再開:WFP

 世界食糧計画(WFP)は3日、コンゴ民主共和国北部カタンガ州の紛争地帯で身動きが取れずにいる数千人への食糧緊急援助のための空輸を再開したと発表した。今回の空輸で8つの村に1,100トンの食糧を運んだが、当該地域では戦闘の長期化により、兵士達が略奪をしている模様である。

継続する衝突に事務総長が懸念を表明:リベリア情勢

 継続的に武力衝突が発生しているリベリア情勢についてアナン事務総長は3日、懸念を表明し、対立する勢力に、紛争地帯に救援チームがアクセスするのを認めるよう要請した。先月来、約17,000人のリベリア人と8,000人のシエラレオネ難民がシエラレオネ側へ避難した。

難民流入状況把握のための調査団を派遣:UNAMSIL

 シエラレオネ東部地域への難民流入状況を把握するために、国連シエラレオネミッション(UNAMSIL)は2日、調査団を派遣した。訪問した Kailahun 地区は比較的情勢は安定しており、過去数か月で14,000人以上のシエラレオネ難民帰還者と約6,600人のリベリア難民が同地区を通過している。

事務総長、イラク高官と協議へ

 アナン事務総長は3日、イラクとの協議の次期ラウンドのためにウィーンに到着した。まず国連視察検証査察委員会(UNMOVIC;UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)のブリックス委員長らと会談し、4日からの協議に臨む。

事務総長、UNMOPの活動期限延長を勧告

 アナン事務総長は3日、プレブラカ半島情勢について最新の報告を行い、国連プレブラカ監視ミッション(UNMOP;UN Mission of Observers in Prevlaka)への活動委任期限を10月15日まで延長することを勧告した。

いくつかの開発途上国では医師の流出が問題に:WHO発表

 世界保健機構(WHO)が3日発表した研究によると、いくつかの開発途上国では医師の頭脳流出(brain drain)が起こっており、地方によっては深刻な医療サービス不足に陥っていると警告している。これは公立病院と個人開業では収入に5倍もの差が発生したり、医療スタッフが都市部以外では確保できないなどの問題による。

「今日の一言」 − 合衆国の拒否権発動 −

 1番目と2番目の記事ですが、これには背景に合衆国の国際刑事裁判所(ICC)への反対姿勢が影響しています。これまで他の翻訳スタッフもこのコーナーで触れてきたように、合衆国は海外に多数の兵士を派遣しているため、その活動を政治的な意図を持って自国兵士が刑事訴追される懸念がある(concerns about the risk of "politicized prosecutions")として、反対する立場を通しています。UNMIBHの任期に関する決議案は6月30日に提出されていたのですが、合衆国はその問題が解決されていないと、問題を関連付けて拒否権を発動したのです。しかしそれではUNMIBHへの活動委任期限が切れてしまい、手続き上はミッションが「終了」してしまうことになってしまうため、否決後直ちに緊急措置として3日間だけ延長し、集中審議の後、今回の措置となったわけです。
 しかしながら通常は活動委任期限を延長する時は3・6・12か月という単位であることが圧倒的に多く、今回も緊急避難的な措置と言えます。2週間以内に再度延長措置が採られるでしょうけれども、それまでに合衆国がICCの規定とミッション関連の決議を関連させて様々な議論を起こすことは目に見えており予断を許しません。

 7月 4日(木曜日) 文責:阿部

国連イラク間のハイレベル会談がスタート

 国連とイラクの間ので2日間にわたるハイレベル会談がウィーンでスタートするのに当たり、アナン事務総長は記者団に、3年間も追放されている兵器査察員らのイラクへの帰還と作業再開などの中核的問題について、具体的な結果を生み出せるよう期待している、と指摘。今回の会談は、3月7日及び5月1日から3日に次いで3回目のハイレベル会談となる。

「今日の一言」― イラク攻撃 ―

 ニュースが一つで申し訳ありませんが、7月4日はアメリカ合衆国の「独立記念日」だったため、ニューヨークにある国連本部も開店休業状態(あるいは本当の休業)だったようです。それでも、4日、5日の両日にわたり開催された事務総長とイラク外相との会談についてだけは、上記のようにニュース配信しています。
 この国連とイラクとの大量破壊兵器査察再開を巡っての協議は3回目ですが、実質的な進展のないまま不調に終わったようです。米国のイラク攻撃が喧伝される中で世界中の注目を集めての会談でしたが、米国が対イラク軍事行動へと傾く中で、合意する可能性はほとんど無かった、との指摘もなされています。
 折しも5日付のニューヨーク・タイムズ紙は、米軍当局が策定した大規模なイラク攻撃計画の文書が存在すると報じ、具体的なイラク攻撃計画はないと明言してきたブッシュ大統領の言葉に反して、軍内部での準備は進んでおり、攻撃への合意形成を待っていることを示唆しています。
 こうしたタイミングで機密情報がマスコミに流出する様子を見ると、米国が国連の努力を見境無く妨害しているか、あるいは、米国政府内に相当な意見の対立があるか、どちらかと考えたくなります。リークの有無はともかくとして、少なくとも、イラク攻撃を巡る激しい世論の争奪戦が繰り広げられていることだけは確かでしょう。

http://www.iht.com/articles/63672.html
http://www.cbsnews.com/stories/2002/07/05/national/main514317.shtml

 7月 5日(金曜日) 文責:Jo

国連・イラク会談、終了

 国連・イラク会談、終了。アナン事務総長は会談を終えてから、記者団に対し、会談について語り、技術面に関する建設的な議論も行われたが、もう少し進展が欲しかったとの感想を述べた。

シエラレオネ:事務総長特別代表、真実和解委と会合

 アデニジ事務総長特別代表はフリータウンにおいて、シエラレオネ真実和解委員会のメンバーと会合を持った。 特別代表は委員たちに対し、国連が同国政府と協力し、暫定司法機関の設置に取り組んでいる旨説明した。

英、カナダ、オランダ、南部アフリカの飢餓回避に資金拠出

 WFPは先週、南部アフリカ6カ国の数百万の人々が飢餓に直面することのないよう食糧援助を提供すべく、5億ドルの 資金拠出を求めたが、このたび、英国、カナダ、オランダの3カ国がこの資金要請に応え、それぞれ、2810万ドル、100万ドル、50万ドルを拠出した。

大島次長、アンゴラ訪問を終了

 大島人道問題担当事務次長は本日アンゴラ訪問を終えるにあたり、同国の治安は著しく改善したものの、依然、30年に及ぶ戦争の影響を克服するため、国際支援が必要であるとの旨述べた。

アフガン:Spin Boldak地域で未爆発物緊急除去作業、終了

 アフガニスタンのSpin Boldak地域において、先月、未爆発物の爆発が起こって以来、緊急除去活動が行われていたが、このたび、その作業が終了した。

 7月 8日(月曜日) 文責:Tat

アフリカ統一機構に替わってアフリカ連合発足、前途に希望と挑戦

 アフリカ統一機構(OAU)がアフリカ連合(African Union)へと組織変更する前日である今日、コフィ・アナン国連事務総長はアフリカ大陸のさらなる統合へ向かっての前進を歓迎しつつも、その成功は更なる努力を要する、と警告した。

安保理、イラクのクウェート資産返還を要請

 コフィ・アナン国連事務総長のイラク高官との対話についての非公開ブリーフィングに続いて、安全保障理事会のメンバーは今日、失われたクウェート資産の返還誓約にむけてバグダッドは行動するであろうという希望を表明した。

アフガニスタン高官暗殺、世界が平和維持への誓約を守るべきことを示した

 アフガニスタン副首相・公共事業大臣暗殺にたいして、ありうる最も強烈な言葉で非難の意を表して、コフィ・アナン国連事務総長は今日、その殺害事件は、紛争の再発を防止し平和を強固にするため、国家的・国際的な断固とした努力の必要性を示していると語った。

ギニアビサウ間の建設的対話の事務総長要請を安保理は支持

 ギニアビサウの全当事者が、国の憲法に規定された規範にしたがって建設的対話を促進するよう最近コフィ・アナン国連事務総長が要請したことを、安全保障理事会のメンバーは今日支持した。

西サハラ:ポリサリオによる100人のモロッコ兵釈放を事務総長歓迎

 ポリサリオ戦線(Frente POLISARIO)による100人のモロッコ兵の解放を、コフィ・アナン国連事務総長は今日歓迎した。事務総長スポークスマンによれば、6月18日に釈放され留置されていた人たちは日曜日、国際赤十字委員会によりモロッコ本国へ送還された。事務総長は残る1260人のモロッコ兵早期解放にむけてこの行動を歓迎。

今日の一言:国連とビジネス(4)

 国連とビジネスとの「共通の課題」とは何か?

 2000年9月に189の加盟国に採択されたミレニアム開発目標には、「極端な貧困と飢餓の撲滅」と共に、そのための貿易金融システムの開発や、製薬会社との協力による開発途上国への医薬品供給、民間セクターとの協力による情報通信技術の提供、といった「開発のためのパートナーシップ構築」が掲げられている。
 現代の社会的、経済的課題、環境問題などはますます複雑化し相互に関連しあっていて、公共政策にも企業の戦略にも重要なインプリケーションを持つが、パブリックセクターも民間セクターもそれぞれバラバラに取り組んでゆけるものではない。今日の世界では、平和と安全保障、貧困撲滅と開発、環境保護、人権、民主化、グッドガバナンス、といった地球規模の課題を達成することは国連にとって喫緊の課題であるだけでなく、長期的なビジネスの成功と生き残りにとっても重大な意義をもつのである。
 民間企業は重要な役割を持っている。適切な政治的枠組みの下での貿易や技術移転は事業機会と利益を創出するだけでなく、国家と民衆との統合に資する。国境を越えた取引は企業間の信頼を構築するだけでなく、国家や地域社会との間の信頼醸成をもなしうる。また企業は新しい市場機会に直面しているともいえる。例えば、国連とのパートナーシップを組むことは企業の評判を上げ、従業員の士気、定職率、人材開発の改善、事業運営の効率と質を向上などのメリットがありうる。
 本書では国連と民間セクターとの共通の利益として、(1)国内投資、海外投資、大規模中規模の事業、零細企業を支援し開発途上および経済移行期にある民間セクターの開発を促進すること(2)社会的経済的環境的なマイナスの影響を最小化し、事業活動による積極的な影響を促進して民間投資による直接開発の影響を拡大すること(3)市場やガバナンスの問題、公共財・公共サービス供給、貧困層のより良いサービス・市場へのアクセスなど、こんにちの地球規模市場では市場および国家がバラバラに取り組むことが出来ない問題に対して、国連の目標を支援するためビジネス資源と専門能力を活用すること(4)世界人権宣言、国連環境開発会議リオ宣言などの国連の宣言・条約に記述されているように成功した社会や市場を支える普遍的価値の共有と普及すること、が説かれている。

 次回第5回は国連とビジネスの「協力の10類型」です。

 7月 9日(火曜日) 文責:けい

事務総長、AUの結成式典に出席、各国の指導者たちと会談

 国連のアナン事務総長は本日、アフリカ統一機構に変わって創設された、アフリカ連合(AU)の結成式典に出席し、AU発足の歴史的意義を称え、祝福の演説を行った。

キプロスでの和平交渉遅延に対して安保理メンバーが失望の声

 現在進行中のキプロスでの和平交渉についての国連大使によるブリーフィングを受けて、安保理メンバーは、アナン事務総長の個人的な関与−5月のキプロス訪問を含む−にも関わらず、本日失望を表明した。事態の進行は依然として"失望的に遅延"しており6月の目標だった基本合意にはまだ達していない。

国連人口基金、HIV感染から女性、若者を守る行動を熱望

 女性と若者が直面するHIV感染の高いリスクを鑑み、AIDSを引き起こすウィルスに感染することに対して彼らを守るためにもっと多くのことがなされなくてはならない−UNFPAの高官が第14回国際エイズ会議の席上語った。

中東和平プロセスに関する国際メディアセミナーを国連が主催。

 国連高官、国際的な専門家、各国メディアの代表のみならず、イスラエルの政策決定者やパレスチナの指導者、EU関係者も、来週コペンハーゲンで開かれる国連DPI主催の中東平和セミナーに集う予定になっている。

国連、PKOミッションで殉職した44か国の要員に哀悼の意

 国連は本日、国連平和維持活動に参加し、命を落とした44か国の要員に対して哀悼の意を表した。

今日の一言 −首振り−

 仕事場にいるとき、道を歩いているとき(特に込み合っている場所)、首を振って周囲の状況を無意識のうちに確認するのがいつの間にか私の癖になってしまっています。これは元々、宮本恒靖というサッカー選手が試合中にやっているのを見て自然と真似をするようになったのですが、意外に効果を発揮しています。周囲の状況を目で捉えることで、瞬間的な判断の際の材料が多くなるわけで、その時々に応じた対応能力が上昇するのは理に適っているといえるでしょう。
 しかし、日本のサッカー選手の中でこの「首振り」ということをできている選手がそれほどいないように、日常生活の中でも、首を振って周囲の状況を確認している人というのはなかなか見つけることができないように思います。特に込み合った地下鉄の駅の周辺や渋谷の混雑した通りでは明らかに周囲が見えていなくて、通路を塞いでいたり、邪魔になっている人は多いですし、仕事先のオフィスでも自分の目の前のモニターしか見えていない人は意外と多いようです。
 なぜ、周囲の状況を確認しないのだろうとずっとその理由を考えていたのですが、ひとつ思い当たったことがあります。それは、「首を振って周囲を確認する」という行為は別の観点でいえば「よそ見をしている」ということで、これは学校教育で散々戒められてきたことといえなくもないのです。そしてその対局ともいえる、「ひとつのことに集中する」という行為が賞賛されてきたことも関連があるのでしょうか。
 勿論、「周囲をよく見渡す」、「よそ見をしている」や「ひとつのことに集中する」「視野が狭く周りが見えていない」ということは、人によって捉え方が違ってきたりするので一概にどちらがよい悪いとはいえないことです。理想を言えば、周囲をよく見ること、集中することの両方がバランスよく求められると言うことはいうまでもありません。

 さて、日常生活と同様に国際社会において、日本という国や私たち日本人は、ちゃんと「首を振って」周囲の状況をよく捉えることができているのでしょうか? 宮本選手のようにしっかりと首を振って周囲の状況を把握できるようになりたいものです。

 7月10日(水曜日) 文責:山本

安保理、平和維持活動と国際刑事裁判所との関係について協議

 安全保障理事会は10日、平和維持活動と国際刑事裁判所(ICC)の関係に関する公開協議を開催した。
 席上、合衆国のネグロポンテ大使はICCのローマ規程に署名しなかった国からの平和維持活動参加者が不要な法律上の危険にさらされる危険がないようにと強調した。

HIV感染の危険のある行為への刑法適用停止を要請

 国連エイズ合同計画(UNAIDS;Joint UN Programme on HIV/AIDS)はバルセロナで開催されている第14回国際エイズ会議の席上、致死性の病因となるウィルス感染防止のために刑法を適用することを止めるよう各国に要請した。
 UNAIDSが発表したHIV保菌者の扱いに関する報告『刑法と公衆衛生・HIV感染(原文PDF:The Criminal Law, Public Health and HIV Transmission)』によれば、HIV感染者が感染の危険を承知で採る行為を犯罪と見なしているケースが多く、代替手段として保護や治療に十分アクセスできるようにはからうような施策を準備するよう訴えた。

2010年までにエイズ孤児が2倍になると警告

 国連エイズ合同計画・ユニセフ・合衆国国際開発局は国際エイズ会議の席上、合同で将来のエイズ感染に関する報告『瀬戸際の子どもたち(Children on the Brink)』を発表し、緊急支援の必要性を警告した。報告によるとエイズが元で片親または両親を亡くした子どもは1340万人にも上っており、この数が2010年には2500万人になると予測されている。特にサブサハラ地域で状況は悪化すると見られている。

国際司法裁判所、コンゴ民主共和国の訴えを却下

 国際司法裁判所(ICJ;International Court of Justice)は10日、コンゴ民主共和国の訴えを却下した。同国はルワンダが侵略したため暫定措置を講じるよう今年5月に訴えていたが、法的な要件が満たされていないと14対2で却下された。

コンゴ川での商業輸送再開

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は10日、1998年の紛争勃発以来初めてコンゴ川における商業輸送が、来週再開されると発表した。

ボスニア=ヘルツェゴビナ紛争での人道に対する罪で新たな逮捕者

 1990年代初期のバルカン紛争の時期に大量のレイプに関わった容疑でボスニア系セルビア人 Radovan Stankovic 氏が9日拘留され、旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所( ICTY )に10日、移された。
 起訴状によれば、彼の率いるセルビア軍部隊が1992年4月に Foca 地域を占領した際にイスラム教徒の女性を拘束、レイプを含む性的暴行を受けた。同時に多くのイスラム教徒とクロアチア市民も殺傷されている。

アナン事務総長、スーダンを公式訪問

 アナン事務総長は10日、スーダンを初めて公式訪問し、平和と人道救援活動拡大の機は熟したと語った。

「今日の一言」 − 合衆国の言い分 −

 最初の記事にもある通り、合衆国は平和維持活動とICCとの関係について問題にしつづけています。なぜ合衆国が頑なにICCの嫌悪するのかと考えるに、国家の‐ただし合衆国自身の‐主権を上回る権限を持つ存在を許さないという発想が基本にあるのではという気がします。少し古いのですが、合衆国の保守系シンクタンク・ヘリテージ財団の発行している論考「国際刑事法廷:合衆国の主権と安全への脅威(The International Criminal Court:Threatening U.S. Sovereignity and Security)」では戦争犯罪や人道に対する罪を裁く責任はまず国家にある(nation-states have primary responsibility)との認識を示し、今あるICTYなどの国際刑事法廷はあくまで臨時で(ad-hoc)、特定の犯罪(specific crimes)を限定された権限(given prescribed authority)で執行されるものだとしています。それで、常設の国際刑事裁判所なんて認めてしまったら、(かつ安全保障理事会がICCへ事案を委託したら)もはや合衆国は自国民を起訴から守れないじゃないか、とも主張しています。そして何よりも、合衆国が世界に軍隊を派遣することを「侵略」とみなして(そう解釈して提訴がされて)、行動が制限されることを嫌っていると受け取れます。
 政治的な意図でICCに提訴され、平和維持活動に支障が生じないような「十分な予防措置("sufficient safeguards")」を求めているわけですが、逆に合衆国の強烈な「政治的な意図」を感じてしまいます。

 ドイツの哲学者W.ベンヤミンは『暴力批判論』の中で、暴力には法を維持するためのものと法を措定するためのものとに分類しているのですが、その文脈で、警察についてこう記している箇所があります。

“警察は明瞭な法的局面が存在しない無数のケースに「安全のために」介入して、生活の隅々までを法令によって規制し、なんらかの法的目的と関係をつけながら、血なまぐさい厄介者よろしく市民につきまとったり、あるいは、もっぱら市民を監視したりする。”

 合衆国が「世界の警察」たろうとしてきたのは、このためではないかという気がするくらいです。

 7月12日(金曜日) 文責:Jo

国際刑事裁による平和維持兵訴追を一年間猶予

 安保理は決議を全会一致で採択し、憲章第7章の下、7月1日から1年間は、国際刑事裁判所による国連平和維持兵の訴追を猶予する旨を決めた。

UNMIBH、UNMOP任期延長

 国際刑事裁による平和維持兵の訴追を1年間猶予する決議を採択したのに続いて、安保理は国連ボスニアヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の任期を延長するとともに、SFORの活動継続を承認した。また、別の決議において、国連プレブラカ監視団(UNMOP)の任期も延長した。

エチオピア・エリトリア国境画定:安保理、両国に協力求める

 来週、エチオピア・エリトリア国境画定委員会の会合が予定されているが、この会合を控え、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、両国に対し、国境画定プロセスに協力するよう呼びかけた。

事務総長、スーダン訪問終える

 アナン事務総長、2日間のスーダン訪問を終了。事務総長と同国大統領との会談においては、援助活動の搬送に十分なアクセスが認められることが必要であるとの合意がみられた。

国際刑事裁・準備委、終了

 国際刑事裁判所の準備委員会、最終会合を終了。準備委・委員長は記者団に対して、同裁判所と国連平和維持活動兵の関係で安保理が行動する可能性について、憂慮を表明した。

 7月15日(月曜日) 文責:Tat

中東についてニューヨークで外交四者会談

 中東和平プロセスについて、国連、アメリカ、ロシア連邦、EUの高官級外交四者(Quartet)会談が明日ニューヨークで開催される、と国連スポークスマンは今日語った。

ナイジェリア大統領との対談後事務総長ニューヨークに帰任

 コフィ・アナン国連事務総長はナイジェリアのオバサンジョ大統領との会談を首都アブジャで終え、今日ニューヨークに到着。

事務総長、カシミールの虐殺を非難、インドとパキスタンの自制を要請

 南カシミールにてこの週末起こった虐殺で多くの女性と子どもを含む何十人もの人たちが殺されたことを、コフィ・アナン国連事務総長は今日強く非難した。

貧困緩和のための新技術利用についてベイルートでフォーラム、国連機関が主催

 西アジア国連経済社会委員会(ESCWA)と国際労働機関(ILO)は今日、アラブ地域における貧困緩和と雇用創出のための新技術利用に焦点を当てたセミナーをベイルートで開催する計画を発表した。

国連ワークショップがGNSSに対する理解を促進

 開発の問題に取り組むのにグローバル・ナビゲーション・サテライト・システム(GNSS)をいかに使うかについて政府機関および民間産業界からの代表達が議論する国連ワークショップが、今日ザンビアで開幕した。

今日の一言:国連とビジネス(5)

 ここのところ抽象的な話ばかり続いてしまったので、今回は話をなるべく具体的に。国連がビジネス界から調達した製品やサービスには以下のようなものがある、と紹介されています。(国連がビジネス界から調達した製品やサービスの事例、 source: http://www.un.org/Depts/ptd/aboutpd.htm

(1)広告、マーケティング (2)空調、暖房、ポンプ設備 (3)空輸サービス (4) 建築、エンジニアリング、建設関係サービス (5) オーディオビジュアル設備およびサービス (6)放送サービス (7)ビルマネジメント、メンテナンス (8) 料理提供 (9)石油化学製品 (10) 清掃サービス (11) コンピューター、情報通信技術および関連サービス(12)コンサルティング・サービス (13)情報入力サービス (14)電子データ処理設備およびメンテナンスサービス (15)電気機械 (16)電子部品 (17)エネルギーその他技術的研究 (18)貨物運送、配送サービス (19)家具 (20)発電装置 (21)グラフィックデザイン、印章デザイン (22)情報サービス (23)法務サービス (24)物資調達支援サービス(25)機械部品 (26)マネジメントサービス (27)維持修理サービス (28)医療器具、精密検査装置 (29)自動車および自動車部品、輸送機具 (30)事務所備品、会計システム(31)紙、紙製品 (32)写真機、付属装置 (33)印刷サービス (34)ラジオおよびテレビ通信 (35)不動産レンタル、リース (36)科学的分析および研究 (37)警備安全装置およびサービス (38)電気通信装置およびサービス (39)衣類 (40)工具金物 (41)翻訳通訳サービス (42)タイヤ・ゴム製品

 皆さんが従事している業界や関連分野、「あ、これならできそう」的なものもありましたでしょうか? このあたりを取っ掛かりに想像をふくらませながら「協力の類型」を見てゆきましょう。
 次回は「パートナーシップ」って何?です

 7月17日(水曜日) 文責:山本

事務総長、スイスの国連加盟申請を歓迎

 スイスの国連常任立会人の Jeno Staehelin 氏は17日、アナン事務総長に国連加盟申請を記した大統領書簡を手渡し、事務総長はこれまでに数多くの国際機関のホスト国として国連との関係が深い国の加盟を歓迎した。

事務総長、各国に国際刑事裁判所のローマ規程の批准を要請

 国際刑事裁判所ローマ規程の採択から4年目にあたる17日、アナン事務総長は、虐殺・人道に対する罪・戦争犯罪・侵略の罪に対する主要な「武器」となる本規程に各国が批准するよう要請した。

アフリカで科学技術に関する移動教室が巡回中

 宇宙空間問題室(OOSA; Office for Outer Space Affairs)と宇宙教育(Cosmos Education)が共同推進するプロジェクト「アフリカの空の下 2002 ("Under African Skies 2002")」が6月22日からアフリカ東部・南部の50以上の学校を順に移動して、学生に科学の役割と持続可な開発についての講義を行っている。

事務総長、スペイン・モロッコ間の問題に平和的解決を要請

 アナン事務総長は17日、スペイン・モロッコ間の問題について懸念を表明し、自身が両国の間の仲介が可能であると語った。

穀物価格の上昇を警告:FAO

 国連食糧農業機関(FAO)は最新の世界の食糧事情について発表し、穀物の在庫量が世界的に減少しており、需給が逼迫し、価格が上昇するであろうと警告した。

事務総長、ISAFの増強を要請:アフガニスタン情勢

 アナン事務総長は17日、アフガニスタンの情勢について懸念を表明し、国際治安支援部隊(ISAF)の増強を勧告し、国際社会に協力を要請した。
 [報告書 S/2002/737] http://www.un.org/Docs/sc/reports/2002/737e.pdf

アンゴラへ再建への協力を拡大

 アンゴラにおける停戦状態が継続しており、平和への道程がもはや後戻りできないところまで進んでいるという認識のもと、国連とアンゴラ政府は人道的援助・再建・開発に関して新たな協力関係を築いていくと発表した。

事務総長、UNIFILへの委任期限延長を勧告

 依然としてイスラエル=レバノン間の緊張状態は高まっているため、アナン事務総長は国連レバノン暫定軍(UNIFIL)への活動委任期限の6か月延長を勧告した。
 [報告書 S/2002/746] http://www.un.org/Docs/sc/reports/2002/746e.pdf

中東情勢はここ数十年で最悪

 アナン事務総長は17日、コペンハーゲンでの国連セミナーでメッセージを発表し、中東情勢はここ数十年で最悪であるとし、和解成立にむけた国際的な協力を要請した。

パレスチナの生態系調査を実施:UNEP

 国連開発計画(UNEP)は17日、生態系の状態の概括と緊急の注意が必要となる地域の特定のためにパレスチナ領土の調査を実施すると発表した。調査は11月に完成し、来年2月に発表される。

 7月18日(木曜日) 文責:阿部

国連、南部アフリカの飢餓回避へ6億ドルの拠出を要請

 国連の人道問題担当事務次長である大島賢三は、南部アフリカ(southern Africa)の1300万人が飢餓の危機に直面しているとするアナン事務総長のメッセージを紹介するとともに、アフリカ大陸における悲劇を回避するため、国際社会に対して6億ドルの拠出を要請。

中東における平和構築に向けた国際メディア・セミナーが終了

 ラーセン中東和平プロセス特別調整官は、コペンハーゲンで開かれていた国際メディア・セミナー「対立を終わらせるために:中東における平和構築」("Ending confrontation: Building Peace in the Middle East")において基調演説を行い、中東紛争の包括的解決の道筋について広範な合意が存在する今、国際社会は和平プロセスを軌道に戻し、完了させなければならない、と指摘。

安保理、国連シエラレオネ・ミッションの経験について広範な討議を実施

 国連安保理は、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)の経験がリベリア、シエラレオネ及びギニアの近隣三ヶ国からなるマノ川同盟(MRU:Mano River Union)等アフリカの他の地域紛争にどのように生かせるかについて、広範な討議を実施。

安保理、中東情勢に関する公開会合を開催

 国連安保理は、中東情勢に関する公開会合を開催し、中東和平プロセスを進める4者(国連、米国、ロシア、EU)の共同声明について支持を表明するとともに、イスラエル政府とパレスチナ暫定自治政府に対して、声明がうたう目標を達成するよう要請。

汎米保健機関、ラテンアメリカ・カリブ地域におけるエイズ治療薬の価格低下と発表

 汎米保健機関(PAHO:the Pan American Health Organization)は、昨年、ラテンアメリカ・カリブ地域において各国の保健衛生担当閣僚と薬剤企業との間の合意が成立して以来、エイズ治療薬の価格が急激に下がったと発表。

アフガニスタンのマザリシャリフ近郊で3つの軍閥が自発的に武器を返還

 アフガニスタンのマザリシャリフ(Mazar-i-Sharif)近郊において、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA:UN Assistance Mission in Afghanistan)等の監視の下、3つの軍閥が武器を返還。これは、同国における初の自発的武装解除の実施となる。

「今日の一言」― Global Compact ―

 国連が人権、労働基準、環境保護といった普遍的目標の実現に向けて、99年1月のダボス会議において打ち出した「地球規模での契約」"global compact"を巡って、国際社会が大きく揺れています。
 "Global Compact"とは、世界経済のグローバル化が急速に進展する中で、産業界の行動を、社会的規制等により取り締まっていくのではなく、産業界のボランタリーな取り組みを促していこうとする国連のイニシアティブです。しかしながら、92年にリオで開催された地球サミットから10年の佳節を迎える中、この8月に南アフリカで開催される地球サミット(持続可能な開発に関する世界会議)が、京都議定書からの米国の離脱などを背景に、失敗に終わる公算が高くなり、国連の"Global Compact"線の成果に疑問符が付いているのです。
 環境保護団体の中には、ビジネス界との中途半端な妥協をして会議の成功を演出するくらいなら、会議を失敗に終わらせた方がましという雰囲気が強まっており、国連は、会議の求心力を高めるのに必死です。

The Global Compactのホームページ(http://www.unglobalcompact.org/)には、アナン事務総長の "Let's choose to unite the powers of markets with the authrity of universal ideals." という言葉が掲載されていますが、「持続可能な開発」という目標と「市場」の力をどう統合していくのか。環境との共生に向けた智恵が今ほど求められている時はありません。

 7月19日(金曜日) 文責:Jo

アフガニスタン:オトゥヌ特別代表訪問予定

 子どもに対する武力紛争の影響調査の国連特使が来週、アフガニスタンを訪問し、同国の青少年に対する長年にわたる戦争の影響を調査する予定。

UNDP:ガーナ企業によるグローバル・コンパクト支持を歓迎

 国連開発計画(UNDP)は19日、環境上、労働上、人権上の諸事情の改善にビジネスを含ませることを目的とする「グローバル・コンパクト」の署名を歓迎した。ガーナの先進企業5社とそのほか複数の組織が署名した。

 7月22日(月曜日) 文責:Tat

安保理、ソマリアの武器禁輸違反の調査委員会を提案

 ソマリアに対する武器禁輸措置強化を配慮し、国連安全保障理事会は10年以上にわたる禁輸措置の違反状況について情報収集するため、専門家パネル設立を今日提案した。

ビエラ・デ・メロ氏を次期国連人権弁務官に指名

 アナン事務総長が、東チモールの独立支援を管理したビエラ・デ・メロ(Sergio Vieira de Mello)国連大使を次期国連人権弁務官に指名した、と今日ニューヨークで国連スポークスマンは語った。

国連レバノン暫定軍は自由な行動を取れるべき、と安保理メンバー強調

 安保理の15理事国の議長によれば、安保理メンバーは今日、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が自由に運営されるべきと強調し、現地での衝突の終結を求めた。

国連人口基金、アメリカの拠出停止決定に遺憾の意を表明

 国連人口基金(UNFPA)の事務局長は今日、ジョージ・W・ブッシュ、アメリカ大統領が、議会が割り当て済みだった34百万ドル(約39億円)拠出停止の決定は、何千人もの女性と子どもの生命を犠牲にすることになる、と語った。

アナン事務総長、パレスチナ人への援助と中東対話の再開を要請

 ニューヨーク国連本部で今日発表された報告によれば、広がる人道的影響とともにパレスチナ人が深刻化する経済危機に直面している最中、アナン事務総長は、根本的問題を解決するための対話再開に加えて、危機をなくすための更なる援助を要請した。

今日の一言:国連とビジネス(6):パートナーシップ

 本書の題名にも入っている「パートナーシップ」という言葉は、弁護士事務所や会計事務所などの法人の一形態として一般的なだけでなく、対等な取引関係や協力関係を強調するときにも使う、意味の幅が広い言葉です。世間でも国連でも、関係があれば何でもかんでもパートナーシップ!みたいな使われ方がされてきた感は確かにあります。「協力(Cooperation)」といった場合にはその幅がもっと広くて、一度きりの物資供給も含まれるし、法的な契約もボランティアも、慈善基金による寄与も、公式・非公式の接触なども含まれます。
 国連とビジネスの「協力の類型」を議論する時に「パートナーシップ」といった場合特に、(1)自発的で共同的な合意・契約である(2)全参加者が協働する(3)共通の目的を達成する、もしくは特定の仕事を請け負う(4)リスクと責任と資源と能力と便益とを共有する、という点を強調しています。つまり、片務的でも強制的でもなくて、意思決定や問題解決の過程を共有する、という考えを大切にしている。弁護士や会計士が事務所の共同設立者と仕事を共にするの(法人形態としてのパートナーシップ)をイメージすると分かりやすいですね。
 「協力」の中でもこの「パートナーシップ」の構築が大事!ということですが、先週7月18日の「今日の一言:Global Compact」にもあったように現状はまだまだ課題が多いという状況も理解しておかなければなりません。

 7月24日(水曜日) 文責:山本

安保理、スイスの国連加盟を総会に勧告

 安全保障理事会は24日、スイスの国連加盟を国連総会第57会期で採択するよう勧告した。スイスは1948年から国連のオブザーバであったが、今年3月3日の国民投票で国連加盟が決定したため手続きを進めていた。

ユニセフ、子ども用ワクチン購入資金募集に世界のアミューズメントパークと協力

 ユニセフは子どもの予防摂取に用いるワクチンの購入資金を募集するために国際遊園地協会(IAAPA;International Association of Amusement Parks and Attractions)と協力することを24日発表した。

スーダン政府と反政府組織間の和平協定調印を歓迎:安保理

 スーダン政府とスーダン人民解放運動(Sudan People's Liberation Movement)との間で20日に和平協定に調印したことについて安全保障理事会は「重要な事態進展である」と歓迎した。この協定は調印の場所マチャコス(ケニア)にちなんで「マチャコス・プロトコル(The Machakos protocol)」と呼ばれる。

事務総長、対HIV/AIDSキャンペーンのサッカー試合を歓迎

 アナン事務総長は、ヨーロッパの強豪2チームが対 HIV/AIDS キャンペーンの資金募集のためにエキジビジョンゲームを開催するとの発表を歓迎した。対戦するのはレアル・マドリード(スペイン)とローマ(イタリア)で8月8日、ニュージャージー州(合衆国)のジャイアンツスタジアムで開催される。

「人間開発報告2002」を発表:UNDP

 国連開発計画(UNDP)は24日、報告書「人間開発報告」を発表し、ここ20年で複数 政党からの候補者による選挙が定着するなど民主化は進んでいるものの、経済的・社 会的問題も増加していると警告した。
 [人間開発報告2002] http://www.undp.org/hdr2002/

健康と人権に関する小冊子を発行:WHO

 世界保健機構(WHO)は公共衛生と人権との関係に関するブックレット「健康と人権 Q&A 25(25 Questions and Answers on Health and Human Rights)」を発表した。劣悪な衛生状態のもたらす影響や、HIV/AIDSなどの流行病をめぐる人権との関係について解説している。
 [25 Questions and Answers on Health and Human Rights] (PDF)   http://www.who.int/hhr/news

UNMISET代表、インドネシアを初訪問

 国連東チモール支援ミッション(UNMISET;UN Mission of Support in East Timor)の Kamalesh Sharma 代表は24日、初めてインドネシアを訪問し同国の政府高官と会談した。

 7月25日(木曜日) 文責:阿部

安保理、紛争解決・再建活動におけるジェンダーの視点について討論

 国連安保理は、紛争解決・再建活動にジェンダーの視点(a gender perspective)を取り入れる必要性について討論し、平和維持活動担当事務次長(the Under-Secretary-General for Peacekeeping Operations)らが現状や課題について説明した。

安保理、ガザ地区に対するイスラエルの空爆問題について公開会合を開催

 ガザ地区(the Gaza Strip)に対するイスラエルによる空爆問題について、安保理は公開会合を開催し、深夜に至るまで3時間にわたる討議を行い、イスラエルが民間人を多数巻き添えにしたことを強く非難。

事務総長とシエラレオネ政府、同国の特別犯罪法廷の判事8人を任命

 アナン事務総長とシエラレオネ政府は、同国の特別犯罪法廷の判事8人を任命。ルワンダや旧ユーゴ戦争犯罪法廷の判事は外国国籍の判事のみで構成しているのに対し、シエラレオネ特別犯罪法廷であh、事務総長が5人、同国政府が3人を任命するというユニークな構成となっている。

イスラエル外相、パレスチナ改革に関する国際タスクフォースのメンバーと会談

 イスラエルのペレス外相らイスラエル政府高官は、パレスチナ改革に関する国際タスクフォース(the International Task Force on Palestinian Reform)のメンバーと会談し、パレスチナ自治政府の代理で集めた付加価値税などの資金の一部を放出する意向を示唆。

経済社会理事会、拷問禁止条約の議定書の採択を国連総会に勧告

 国連経済社会理事会(the UN Economic and Social Council)は、国連総会に対して拷問禁止条約の議定書の草案(the draft optional protocol to the Convention against Torture)を採択するよう勧告。議定書により、専門家による刑務所の定期視察が可能となるが、オーストラリア、中国、キューバ、エジプト、日本、リビア、ナイジェリア、スーダンの8ヶ国が決議に反対した。

「今日の一言」― Global Compact(2) ―

 グローバル企業の行動を、社会的規制等により取り締まるのではなく、ビジネス界のボランタリーな取り組みを促していこうとする国連のイニシアティブ "Global Compact" については、先週の本欄でも取り上げたところですが、今月10日付けインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に"Responsibility vs. accountability"と題する興味深い記事が掲載されていました。
 http://www.iht.com/ihtsearch.php?id=64051

 曰く、「持続可能な開発」を実現していくためには、大きく2つのアプローチがある、と。一つは、"Corporate Responsibility"アプローチで、一貫してグローバル企業にボランタリー・ベースでの取り組みを求めます。もう一つが"Corporate Accountability"(or Compliance)アプローチで、いわば結果主義です。努力主義ではなく、環境、人権といった社会規範に厳格に従うことを求めるものです。これら2つのアプローチのうち、92年地球サミットでは、前者、すなわち "Corporate Responsibility"アプローチが勝利を収めて、現在に至っているというのです。
 更に記事は、最近のエネルギー卸売り大手エンロンの粉飾決算と倒産、その後の米国における企業会計改革を巡る議論まで引き合いに出して、グローバル企業の行動をその自己責任に任せるには限界があり、国連が中心となって、法的枠組みを構築していく必要があると指摘しています。
 環境、労働、人権といっても、グローバル企業との関係を抜きにしては語りえない、そうした時代が現在であれば、「国連を支援する」と言っても、それをどういう戦略で推進するのが有効なのか、私たち一人ひとりが考えていくべきテーマだと思います。
 "Corporate Responsibility"アプローチか、"Corporate Accountability"アプローチか、あるいは第3の道か。「国連とビジネス」を巡る思索は尽きません。

 7月31日(水曜日) 文責:山本

ジェニン事件の調査報告を木曜に発表

 Fred Eckhard 国連報道官はジェニン及びその他のパレスチナ各市で起こった事件に関する調査報告を木曜(8/1)に公表すると発表した。報告書は全ての国連公用語に翻訳され、Webでも公開される。

事務総長、ヘブライ大学での爆弾テロを非難

 31日にエルサレムのヘブライ大学で爆弾テロが発生し、7人が死亡、80名以上の負傷者を出す惨事となった。アナン事務総長はこのような民間人を対象としたテロを非難し、暴力のサイクルを断ちきる要請を繰り返した。

安保理はアフリカ連合との関係強化を表明

 安全保障理事会は31日、アフリカにおける紛争予防と解決に関する臨時作業部会からの勧告に従い非公開協議を行い、アフリカ連合(AU)との関係強化に同意した。

安保理がアフリカ象の里親に

 7月の安全保障理事会議長であった英国のグリーンストック大使は31日、「安保理は本日、親になった」と発表した。デイビッド・シェルドリック野生動物トラスト(David Sheldrick Wildlife Trust)によってナイロビで保護された、わなにかかった象の里親になったため。

キプロス住民代表が事務総長の会談申し入れを応諾

 キプロスのギリシャ系・トルコ系の住民代表が和平を進展させるための会談を9月6日にアナン事務総長と持つことを了承したと31日に報道官が発表した。

安保理、ブルンジの反政府勢力の首都攻撃を非難

 安全保障理事会は、ブルンジの首都・ブジュンブラ市街地で反政府勢力が迫撃砲やロケット砲で攻撃を行ったことを非難し、攻撃の即時停止と8月に予定されている和平会談への参加を要請した。

国連報告への合衆国の圧力を否定:アフガニスタン情勢

 Fred Eckhard 報道官は31日、7月初旬にアフガニスタンのウルズガンに対する合衆国による空爆に関する内部報告書を公開しないように圧力をかけられたのではないかとする疑惑を否定した。

事務総長、ミャンマーに特使を派遣

 アナン事務総長は31日、ミャンマー国内の和解を推進するために8月初旬に事務総長特使として Razali Ismail 氏を派遣すると発表した。特使は8月2日から6日までヤンゴンに滞在し、政府首脳や国家民主同盟(NLD)のアウン・サン・スー・チー女史らと会見する予定。

オーストラリアにおける移民の抑留状態に重大な懸念を表明

 国連人権高等弁務官事務所(UNCHR)のアジア・太平洋地域顧問 P.N.Bhagwati 氏は5月24日から6月2日までオースラトリアの2つの移民施設を訪問し、その状態に重大な懸念を表明した。
 報告によれば、施設は事実上の拘置所のような状態で、2年以上も留め置かれたままの移民もいる。子どもたちが親から分離されている場合も報告されている。

「今日の一言」 −『マーシャル・ロー』−

 テロを扱っているために9.11の影響で公開が延期になったり、以前のものでも再度話題になった映画がいくつかあり、後者のうちの1つ『マーシャル・ロー』が近所の店先のワゴンで安売りをしていたので(!)気になって買って見てみました。
 ブルックリンで爆弾テロが頻発し、D.ワシントン扮するFBI捜査官がテロリストグループの捜査に走ります。途中からCIA工作員も協力し、犯人グループの一部は逮捕するのですが、組織の全貌はつかめず、テロは終わりません。事態を重く見た合衆国政府はブルックリンに対しマーシャル・ロー(戒厳令)を布きます。それ以降はB.ウィルス扮する陸軍の将軍がブルックリンの全権を握ることになります。
 テロリストグループがアラブ系の青年だとわかると、ブルックリンのアラブ系住民の青年をかたっぱしから拘束したり、逮捕した犯人の一人を拷問にかけたりという事態が起こります。この状況を見たFBI捜査官が、こんなことではニューヨークは恐怖と不信とが充満し、テロリストの思うツボではないかと嘆きます。もちろんこれは映画ですから、最後で首謀者(これがまた意外な人物)が死んで、テロは終焉、戒厳令は解かれるのですが、テロを起こす側・力ずくで押さえる側・それでも事由と尊厳を守ろうとする側それぞれの側面からいろんなことを考えさせられる作品です。
 私の家から歩いていける距離にあったレンタルビデオショップはことごとく廃業して、まったく借りられないのですが、お近くでレンタルできる方はご覧になってみてはいかがでしょう。そしていろいろと考えてみてください。もちろん興味があれば、ですけれど。

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Updated : 2007/02/19