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| 11月 1日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、アフガニスタンへの軍事行動の早期終了に期待を表明
アナン事務総長は、アフガニスタンの人々が新しい政府を樹立するのを支援するために、より大きな役割を担っていくと指摘するとともに、現地に支援物資を送ることができるよう、軍事行動が出来るだけ速やかに終了することを願っている、 と表明。
■アフガニスタンの北の近隣諸国、緊急人道物資の移送の改善措置に合意
人道問題担当の大島事務次長(UN Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs)は、アフガニスタンの北の近隣諸国トルクメニスタン、ウズベキスタン及びタジキスタンが緊急人道物資の移送を改善するための措置に合意したと発表。
■国際原子力機関事務局長、米国テロが核テロへの警告となったと指摘
国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency)のMohamed ElBaradei 事務局長は、9月の米国でのテロは、世界中に核テロの可能性についての警告となったと指摘し、核テロ対策に資金が必要であるとアピール。
■事務総長、ブルンジの暫定政権の発足を賞賛
アナン事務総長は、ブルンジの暫定政権の発足に当たり、アフリカの人々がアフリカ問題を解決していけるということを示すものであると賞賛するとともに、ブルンジの歴史の記念すべき瞬間であると指摘。
■国連薬物統制計画事務局長、組織的な人身売買を現代の奴隷制であると非難
国連薬物統制計画(UNDCP:theUN Drug Control Programme and Crime Prevention)のPino Arlacchi事務局長は、麻薬密売組織がより小さなリスクで大きな利益を上げるために、女性や子供の不正取引を拡大していることについて、個人の安全を脅かす新しい挑戦であり、現代の奴隷制であると非難。
| 11月 2日(金曜日) 文責:阿部 |
■国際原子力機関、核テロリズムに関する特別会合を開催
国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency)は、ウィーンにおいて核テロリズムに関する特別会合を開き、核物質が犯罪者の手に渡ったり、核施設が攻撃に晒されたりするのを防ぐ方策について討議し、全ての国が国際標準を満たす必要があると指摘。
■文明間の対話年担当事務総長個人代表、テロにより総会の重要性が増したと指摘
文明間の対話年担当事務総長個人代表(Secretary-General's Personal Representative for the Year of Dialogue among Civilizations)のGiandomenico Piccoは、米同時多発テロによって、今月8日、9日に予定されている「文明間の対話」国連総会の重要性が増したとの認識を表明。
■レバノン南部担当事務総長個人代表、侵犯行為を即時停止するようイスラエルに要請
レバノン南部担当の事務総長個人代表(Secretary-General's Personal Representative for southern Lebanon)であるStaffan de Misturaは、イスラエルによる最近のレバノン空域侵犯について声明を発表し、イスラエルに対し、侵犯行為を即時停止するよう要請。
■旧ユーゴ国際刑事裁判所、5人のセルビア系ボスニア人に有罪の判決
旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY:the UN International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia)は、3つの拘留施設での迫害、殺害、拷問において役割を果たしたとして5人のセルビア系ボスニア人に有罪の判決。
■世界雇用フォーラム、ノーベル経済学賞のStiglitz氏が演説
世界雇用フォーラム(Global Employment Forum)の2日目、ノーベル経済学賞を受賞したJoseph E.Stiglitz氏が演説し、現在の政策が労働を商品とみなして、その人間的価値を見落としていると指摘し、世界の政治経済指導者に対して、より良い労働環境など国際労働機関(ILO:International Labour Organization)の目標を支援するよう要請。
◆「今日の一言」― 文明間の対話 ―
2つ目のニュースにもあるように、国連は98年11月の総会で、本年2001年を「国連文明間の対話年」とする決議を満場一致で採択しました。文明間の相互理解は不可能だとする「文明の衝突」の概念を否定し、異なる文化的背景を持つ人々の間の相互理解に向けて対話を促進していくという固い決意を表明したのです。
しかしながら、国際政治の現実の中では、この「対話」ということが限りなく軽視されつづけ、大国は容易に戦争に訴え続けています。9月11日の米国同時多発テロ以降、改めて、その重要性に人々が注目し始めているとの指摘もありますが、その一方で、米国はタリバンとの一切の対話を拒否し続けています。
上記の文明間の対話年担当のPicco事務総長個人代表は、「対話はテロの対極にある」 "The Dialogue is philosophically at the opposite end of the spectrum from terrorism"と、その重要性を訴えていますが、私も、今こそ、文明間の対話の大波を起こしていかなければならない「時」であると確信しています。
その関連と言っては何ですが、先日のインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に興味深いレポートが掲載されていました。What's Titanic Right Now in Muslim World? と題する記事は、「反米のイスラム教徒たちが親米になる場所が一つだけある、それは映画館だ」と始まり、インドネシア、パキスタン、アラブのイスラム教徒たちが、どれほどハリウッドを愛していて、ジュリア・ロバーツやアントニオ・バンデラスのファンであるか、を、インタビューを交えて得々と紹介しているのです。
この記事を読んでいると、アラブやパキスタンの若者と映画の話で盛り上がりそうな気になってきます。そう、私達にとっての「文明間の対話」は、そうした身近なところから始まるのかもしれません。
http://www.iht.com/articles/37776.html
http://www.latimes.com/news/printedition/la-000086589oct31.story
| 11月 5日(月曜日) 文責:山本 |
■事務総長、反国際テロ包括条約に関し主要大使と協議の予定
ハンス・コレル法務担当事務次長は5日、国連本部で記者会見を行い、アナン事務総長が国連総会の一般演説に先だって国際テロリズムに関する包括的条約案について合意を得るために主要な大使と協議に入ることを明らかにした。
特にテロリズムの定義が課題となっており、可能な限り簡潔な定義をし、それに世界が同意でき、これに対しともに戦いに参加できるようにすべきであると強調した。
■事務総長、ビンラディン氏の国連非難声明に異議
アナン事務総長は5日、国連についてのウサマ・ビンラディン氏のコメントに対して、声明を発表し、国連は特定の文化・一加盟国の意見を反映したものではなく全加盟国の意志の表現であり、国連憲章の精神に則った普遍的なものであるので、イスラム及び他の人々がビンラディン氏のコメントに従わないことを望むと強調した。
【訳注】
原文に Usama bin Laden とあるので「ウサマ」と訳しています。
また、ビンラディン氏の国連非難声明とは、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラを通じて「国連はイスラム教徒に対する犯罪のための道具と化した。国連に手を貸すアラブ諸国の首脳は偽善者だ」と語ったことを指します。
■アフガニスタンで降雪、国連諸機関、人道援助を急ぐ
世界食糧計画(WFP)の Lindsey Davies 報道官は5日、イスラマバードで報道陣に対し、アフガニスタン国内では一部地域で降雪があり、国連の人道援助機関やその協力機関は援助を必要とする人々への食糧・救援物資の輸送を急いでいると語った。
■リベリアのシエラレオネへの関与をなくすよう要請
対リベリア武器及びダイアモンド禁輸の違反を調査している専門家パネルが5日、安全保障理事会に年次報告を行い、反政府組織・革命統一戦線(RUF)の勢力縮退とシエラレオネの永続的な和平合意を持続するために、リベリアの完全撤退が保証されるべきであると指摘した。
■東ティモール難民200人が帰還
和解プロセスの一環として行われている一時帰還("come and see" visit)で5日、200名を超える難民が東ティモールのいくつかの町村を3日間の予定で訪れた。
■旧ユーゴにおける劣化ウラン弾調査が終了
1999年のコソボ空爆の際に残された劣化ウラン(DU;depleted uranium)弾の着弾地点への国連環境計画(UNEP)の調査チームが1週間のミッションを終えた。6地点を調査し、うち4地点で劣化ウランによる汚染が確認されたものの広範なものではないことが確認された。調査地点はセルビア南部5地点とモンテネグロ1地点。
■CTBT発効促進会議、来たる日曜から開催
来たる11日から13日にわたって包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効促進会議が開催される。これまでのところCTBTには161か国が署名、核保有国3か国(仏・露・英)を含む84か国が批准済み。
■国際麻薬統制委員会が開催
薬物取引問題におけるグローバリゼーションと新技術の影響を調査する国連専門家パネルである国際麻薬統制委員会(INCB;International Narcotics Control Board)が現在ウィーンで開催されている。会期は11月15日まで。
■国連地雷除去活動に関する報告を発表
アナン事務総長は5日、国連の地雷除去活動に関する報告書を発表し、昨年1年間で大きな進展を見たものの、依然として新たな地雷が世界中で埋設されており、更なる資金拠出を要請した。
■FAO年次総会開催
隔年で開催されている国連食糧農業機関(FAO)の年次総会で Jacques Diouf 事務局長は3日演説し、飽食と浪費の世界における飢餓の悲劇という事態が発生しており、飢餓と貧困という2つの領域に効果的に対処しなければならないと強調した。世界で8億1500万人が栄養失調状態にあり、2015年までにこの数値を半分にする目標 に挑戦している。
■世界雇用フォーラム、雇用のためのプランを採択
世界的な景気後退と9月11日のテロからの悪影響という状況を受け、国際労働機関(ILO)が開催している世界雇用フォーラムでは3日、増加する失業と貧困に対処すべく10項目のアジェンダを採択した。
■ユネスコ、世界文化多様性宣言を採択
ユネスコは第31回総会の最終日である11月2日、世界文化多様性宣言(Universal Declaration on Cultural Diversity)を採択した。文化の多様性を保護するための手続きを定めた最初の包括的な宣言であると言える。
タリバンによるバーミヤンの巨大石仏爆破のような、意図的な文化遺産の破壊を防ぐことを目的として採択された。
[ユネスコ総会]http://www.unesco.org/confgen/index.shtml
[宣言文]http://www.unesco.org/confgen/press_rel/021101_clt_diversity.shtml
◆「今日の一言」 − 合衆国の核廃絶決議案への反対 −
今日の配信記事にはないのですが、総会の第1委員会(軍縮・安全保障問題担当)では5日、日本政府が提案していた核廃絶決議案を提出し、賛成124、棄権20、反対2で圧倒的多数で採択されています。
お、なかなか政府もやるじゃないか……とも喜んでいられない事情がこの背景にはあります。というのは、日本政府は1994年から連続して核廃絶決議案を提出し、毎年採択されているのです。無駄とは言いませんが、なかなか実効的な核廃絶への動きにつながっていないというのが厳しい現実です。しかもこれまで賛成または棄権をしていた合衆国が今年初めて反対票を投じました。先の「反対2」とは合衆国とインドなのです。
これは決議案の中にCTBTの署名・批准に関する記述があることに対し、ブッシュ政権としての強行姿勢を貫いたためだと思われます。
あまり考えたくないシナリオですが、パキスタンで親タリバン派によるクーデターが起こる、もしくはアフガニスタンから直接パキスタンへの侵攻・核施設の占拠などが行われた場合、隣国のインドが介入してくる危険がないとは言えません。
これまで小説の中での話でしかなかった核テロの危険性が、じわじわと高まってきている昨今、核兵器が使われてしまう前に、核兵器と言う悪魔の爪を人間からもぎとる第一歩として、CTBTの実効化は是非とも実現して欲しいものです。
| 11月 6日(火曜日) 文責:Jo |
■テロとの闘いに関する中東欧サミット、開催
テロとの闘いに関する中東欧・首脳会議、ワルシャワで開催。アナン事務総長は会議にメッセージを送り、テロへの世界的対応は分断してはならず、真に普遍的なものでなければならない、と述べた。
■人権高等弁務官、総会第3委員会に年次報告提出
ロビンソン人権高等弁務官は総会第3委員会に年次報告を提出し、米同時多発テロ後の各国のテロとの闘いに対する取り組みには勇気付けられるとしながらも、各国政府は無辜の人々をテロ対策の犠牲者にしてはならない、と注意を喚起した。
■アフガニスタン情勢:安保理、非公式協議
安保理、アフガニスタン情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国の人道状況の悪化に深刻な懸念を示し、状況の根本的原因はタリバンの悪政にある、と述べた。
■アフガニスタン:ブラヒミ特別代表、シャー元国王と会談の意向
ブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)はイランで記者会見し、ニューヨークに戻る途中、ローマに立ち寄り、ザヒル・シャー元アフガニスタン国王と会談する意向を示唆した。
■アフガニスタン:食糧搬入、ますます困難に
大島人道問題担当事務次長は安保理非公式協議で、アフガニスタンにおける援助食糧の搬入が難しくなっており、冬季の到来とともに、同国の人々のニーズ充足が不可能となる見込みが高いとの旨述べた。
■アフガニスタン:ポリオ予防接種活動、開始
国連の各援助機関およびロータリー・インターナショナルなどのパートナー組織はこのたび、アフガニスタンにおいて、子どもたちのポリオ予防接種活動を開始した。
■食糧に対する権利:特別報告者、飢餓根絶に向けた結束を求める
食糧に対する権利に関する初報告を準備している特別報告者 Jean Ziegler 氏は国連本部で記者会見し、テロとの世界的闘いをすすめるためには、あわせて飢餓根絶に向けた国際社会の結束が必要であるとの旨訴えた。
■コソボ:UNMIK、ベオグラードがセルビア系住民の投票参加に関する合意
コソボの選挙実施を前に、UNMIKのヘケロップ代表はユーゴスラビア連邦共和国政府との間で、コソボにおけるセルビア系住民の安全等を保証することについて、合意、署名した。
■石油食糧交換プログラム:今期のイラク収入、わずかに約50億ドル
国連イラク・プログラム部によれば、今期の石油食糧交換プログラム期間中(7月4日から今月末まで)、イラクの石油輸出による収入はわずか54億ドルと見積もられる。
■シエラレオネ:UNAMSIL、全当事者に対し、武装解除への協力促す
シエラレオネ南東部において、武装解除プロセスが開始するのを10日後に控えて、UNAMSILのMartin Agwai副軍事司令官は同地域を訪れ、すべての当事者に対し、協力を求めた。
■UNHCR、タンザニア難民をケニアに送還開始
今年に入ってからケニアの内戦を逃れ、タンザニアに流出した難民たちの最後のグループが本日、祖国への帰還を開始した。
■口蹄疫(FMD):FAO、疾病管理を呼びかける
FAO管理理事会の会期中、口蹄疫(FMD)の経験に関する閣僚会議が開催された。FAO事務局長は開幕演説し、貿易のグローバル化により、FMDのような深刻な疫病が蔓延する危険性が高まったとして、開発 途上国において、こうした疾病を管理する世界的努力が求められている、と述べた。
| 11月 7日(水曜日) 文責:山本 |
■ブラヒミ特別代表、ザヒル・シャー前国王と会見
アフガニスタン事務総長特別代表のブラヒミ氏は7日、テヘランを発ってローマ入りし、ザヒル・シャー前国王と会見した。
一方、アフガニスタン国内では世界保健機関(WHO)とユニセフが共同で同国内の5歳以下の全ての子どもたちにポリオの予防接種を実施する行動を継続中である。
■仏シラク大統領、アフガン危機収拾に国連の重要性を強調
フランスのシラク大統領は6日夜国連本部で記者会見に応じ、アフガニスタン及びその近隣諸国にとって適切なシステムを構築するためには政治的な活動が重要であり、そのためにも国連の重要性は高いと強調した。
■アフガニスタン北部への食糧空輸開始
世界食糧機関(WFP)は「飢餓地帯("hunger belt")」と見なされているアフガニスタン北部へ食糧を輸送するための空輸を開始した。
WFPでは同地域地域の約300万人への支援を検討しており、7,000トンの食糧輸送が必要であるにもかかわらずこれまで限られた資源のために2,000トンしか送れていなかった。
■アフガニスタンの最新人権状況の報告書発表
アフガニスタン人権状況特別報告者(Special Rapporteur on the situation of human rights in Afghanistan)の Kamal Hossain 氏は最新の報告書を発表し、タリバン後のアフガニスタンにおいて安全上の空白状況が生まれた際に人権侵害が起こらないようにするための方策を講じることを要請した。
■シエラレオネで国連ヘリ墜落
国連シエラレオネミッション(UNAMSIL)のヘリコプターが7日夜、首都近郊の海岸に墜落した。国連要員7名が登場していた模様。目下捜索救助活動が継続中で、1人が遺体で揚収された。
■世界人口白書、発表
国連人口基金(UNFPA)は報告書『世界人口白書』(State of World Population 2001: Footprints and Milestones: Population and Environmental Change)を発表し、世界的な貧困の解消には、人口増加にしたがって増大している消費によって引き起こされた環境への影響を緩和する必要があると警告した。
ここ70年で人口は4倍、水の使用量は6倍、二酸化炭素排出量は12倍にもなっている。
■事務総長、COP7にメッセージ
アナン事務総長は7日、マラケシュ(モロッコ)で開催中の国連気候変動枠組み条約(UNFCCC;UN Framework Convention on Climate Change)の第7回締結国会議(いわゆるCOP7)にメッセージを送り、気候変動との戦いは単に環境問題というだけでなく、開発の問題でもあると強調した。
■事務総長、「文明間の対話」の意義を強調
アナン事務総長は「文明間の対話国際年」に関する報告書を提出し、国連が理解と相互尊敬により紛争を予防するという主要な目的を達成するためには文明間の対話が本質的であるとその意義を強調した。
■ミャンマーで続く強制労働:ILO
国際労働機関(ILO)は1998年にミャンマーに調査に入り、同国内で強制労働が広範に行われていたと指摘されて以来対策が検討され、2000年10月に同国政府は強制労働を禁止する法律を可決したが、このほどその実施状況をILOが調査したところ、まだ強制労働の事実があったと報告された。
■美術品オークションでユニセフに6,000万ドルの収益
ガッフェ夫妻(Rene and Jane Gaffe)からユニセフに寄贈された美術品のコレクション(25点の彫刻と絵画)がクリスティーズでオークションにかけられ、7,300万ドルの売上となり、うち6,000万ドルがユニセフの元に寄せられる。この資金はこどもたちの予防接種などに充てられる。
【訳注】
クリスティーズ(Christie's)とはロンドンを本拠地とする美術品のオークショネア(競売商)。
◆「今日の一言」 − テロの定義 −
月曜日(5日)の配信の一番目の記事にもあったのですが、テロリズムの定義とい
うのは難題で、国連における討議でもなかなか議事が進まないようです。平和学の辞典やテロリズムに関連する研究書を読んでみましたが、どれもが「定義が難しい」と記されています。
「テロリズム」の語源はフランス革命後のジャコバン党による恐怖政治(テルール;la Terreur)にあり、明確な価値観を持つ、それに従わない者への物理的・精神的暴力を用いる、それにより恐怖を与える等という特徴は挙げられるのですが、ならば個別の事情について「この集団のこの行為はテロか?」という話になった時に、異議を唱える集団が必ず存在してしまいます。
例えば合衆国はいくつかの「ならず者国家」を指定しているわけですから、国家によるテロという概念が存在することになり、「非国家による体制に対する無差別的暴力の行使」と定義すると矛盾を生じますし、「抑圧されている人々への一方的暴力」と定義すれば、そもそも合衆国の各地への空爆はいったい何だという声もあがりそうです。
どうも「テロ」というのは、それを押さえこみたいと願う側からの呼称で、その行為を起こす側が自称することはないのではないかという気がしています。テロを起こす側からの主観で言えば「自分は“テロリスト”などというものではなく、“戦士”である」のかも知れません。圧倒的な「暴力」に対する、「正当な」抵抗。合衆国に「ならず者国家」と名指しされている国々も、今回の一連の動きの中でテロには反対しているのは、そういう心理が背景にあるのかな、とも思います。
テロが他者から名指しされること(名指しされた側がそのことを認めるか否かにかかわらず)で初めて存在しうるなら、テロ撲滅のための行為はその名指しをやめない限りいつまでも続き得ます。結局そこにあるのは暴力と恐怖(terror)の連鎖です。戦うべき相手はそこにいる人間ではなくて、そういう暴力に駆り立てる世界の暴力性だと思います。
| 11月12日(月曜日) 文責:山本 |
■安保理、テロと戦うための緊急の努力を要請
安全保障理事会は12日、テロ行為が21世紀における国際平和と安全に対する最も重大な脅威の1つであると宣言し、全ての国家にテロという悪を排除するための努力を教化することを要請した。
■事務総長、反テロ条約の批准と実効を要請
アナン事務総長は12日、安全保障理事会でのテロ行為による平和への脅威に関する閣僚級会議に参加し、12条約から成る国連反テロリズム条約群を遅滞なく批准し実効化することを要請した。
■6+2カ国会議で今後のアフガニスタン統治について討議
アフガニスタンに隣接する6か国(中国・イラン・パキスタン・タジキスタン・トルクメニスタン・ウズベキスタン)と合衆国・ロシアの高官級会議においてアフガニスタンの今後について討議した。終了後合同会見を行い、国民の広い層から自由に選ばれた政府が樹立されることを望むと表明した。
[合同会見の内容] http://www.un.org/News/dh/latest/afghan/sixplus.htm
■アフガニスタンの人道的状況はさらに悪化する恐れ
国連アフガニスタン調整官の Stephanie Bunker 報道官は12日、イスラマバードで会見し、同国内で法と秩序が蹂躙されつづけるなら、人道的状況はさらに悪化するであろうと警告した。
■安保理と事務総長は12日の航空機墜落事故に悲しみを表明
12日朝、ニューヨークJFK空港を飛び立ちドミニカ共和国に向かうはずであったアメリカン航空の旅客機が墜落したことに対し、安全保障理事会とアナン事務総長は深い悲しみを表明した。
■シエラレオネで武装解除が進む
国連シエラレオネミッションは12日、武装解除の第2段階に進み、押収した武器を首都フリータウンで破壊する作業に入った。裁断された武器は鍬や鎌などの道具に作りかえられる。作業は12月10日頃まで続けられる。
■ニュージーランドとマルタの批准で2つの条約が実効化
12日午前、ニュージーランドが「武力紛争における子どもの関与に関する子どもの権利条約選択議定書(Optional Protocol to the Convention on the Rights of the Child on the involvement of children in armed conflict)」を批准し、これにより同選択議定書は2002年2月13日に実効となる。
また11日にはマルタが「複数の水域にまたがる魚類および高度回遊性魚類資源に関する国連協定(Agreement on the Conservation and Management of Straddling Fish Stocks and Highly Migratory Fish Stocks)」を批准し、12月11日から実効となった。
■ミロシェビッチ被告に新たな罪状を訴追
旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)は12日、旧ユーゴスラビア連邦共和国の前大統領であるスロボダン・ミロシェビッチ被告に対し、ボスニア=ヘルツェゴビナにおける虐殺及びその他の犯罪について新たな罪状で訴追した。なお、詳しい内容は裁判官によって確認されるまで公開されない。
■合衆国が滞納金4億7500万ドルを支払
合衆国はこれまで滞納していた平和維持活動拠出分担金4億7500万ドルを12日に支払った。
■国連総会一般演説3日目
国連総会の一般演説3日目の12日には3か国の大統領と12か国の外相が演説。テロリズムとの戦いについての演説が大半を占めた。
◆「今日の一言」 − 「世界を救う」と口にしてみる −
相変わらず「テロ」の定義とやらはよくわからないままなのだけれども、「テロは許せない」ということだけはどんどん決議されていってます。もちろんそのこと自体は決して悪くないことなのだけれども、ほんの少しだけ違和感が残ります。
“テロ”を起こす(と名指された)側は、“テロ”の対象を不倶戴天の敵と見なして、自分(たち)が生き残るために相手を排除しようとします。一方、“テロ”を受ける(名指す)側は、そんな彼らを「世界の平和と安全」の敵だと見なして追い詰めるわけです。どうもどちらも(自分の唱える)世界を救おうとして世界の一部を壊しているような気がしないでもありません。
もし「世界を救う」なんて言うのなら、
自分が愛する者たちや 自分を愛する者たちだけでなく
自分が愛さぬ者たちや 自分を愛さぬ者たちをも
こぞって救ってみせないと世界を救うことにはならないと思うのですが。
| 11月14日(水曜日) 文責:山本 |
■安保理、アフガニスタンでの国連主導の暫定政府樹立の決議を採択
アフガニスタンでの急速な事態進展をうけ、安全保障理事会は14日、同国の政治的解決に関して国連が重要な役割を果たすべきであることを確認し、国連主導の暫定政府を樹立する決議を採択した。
■国連スタッフがカブール訪問を準備
安全保障理事会は14日、アフガニスタン情勢について討議し、安全が確保され次第カブールに国連スタッフを派遣することを承認した。このミッションには事務総長特別代表ブラヒミ氏の代理として Francesc Vendrell 氏が参加する。
■国連は新ルートからアフガニスタン難民へ救援物資を急派
世界食糧計画(WFP)・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)・ユニセフは14日、新たに確保された Termez 川渡河ルートを通ってアフガニスタン難民への緊急援助物資を配布した。 Termez 川渡河ルート沿いには約300万人の難民が飢餓と寒さにさらされていると推測されている。
■事務総長、西サハラミッションの委任期限延長を勧告
アナン事務総長は14日、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)への活動委任期限を2002年1月31日まで延長することを勧告した。事務総長個人特使のジェームズ・ベーカー3世氏が現在進めている和平合意交渉を頓挫させないために、今月末で終了する期限を延長するため。
■東ティモールの平和維持軍の規模縮小を開始
2002年5月20日に東ティモールの独立を迎えるにあたり、国際平和維持軍の兵力を現在の約8,000人から5,000人に縮小する計画の第一歩としてケニアからの派遣264名が本国への帰還を開始した。
■UNRWA、フセイン国王人道主義指導者賞を受賞
パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は14日、50年にもわたる活動と近年のヨルダン川西岸地区とガザ地区における緊急展開に対し、フセイン国王人道主義指導者賞(King Hussein Humanitarian Leadership Prize)を授与された。授賞はヨルダン国王アブドラ二世によって行われた。
■WFPがスーダンで救援作戦を開始
世界食糧計画(WFP)は14日、スーダンのヌバ山地地域へ内戦で避難している15万8千人への近年で初めての緊急支援を開始した。数年にもわたる交渉の末、4週間の停戦が実現したため。
◆「今日の一言」 − 笑い −
さて、思いっきり私事ではあるんですが、この前の土曜日(17日)は、SUNの翻訳をそっちのけで、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行ってました。本場のユニバーサル・スタジオ(これは US U.S.とでも言えばいいのか?)へ行ったことのある人と一緒に行ったので本場とこちらの違いについて縷々「講義」を受けながらいろいろとアトラクションを見て回ったのですか、その人と至った結論はやはり笑うポイント・ウケるオチというのは地域や時代や文化によって異なるんだなぁということでした。
自分の周囲でも安心して話をできる相手というのは、同じことで同じように笑える相手のような気がします。
たぶん、同じことを楽しいと思い、一緒に笑える相手とは戦えないと思います。
もちろん、「一緒に笑えないヤツは敵だ」というのではありません。
一緒に笑えることは何かないだろうかという切り口も、ありえる1つのアプローチなのかも知れません。
| 11月15日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長副特別代表、北部同盟と協議するためカブールを訪問
Lakhdar Brahimi事務総長特別代表がニューヨーク国連本部において様々な協議を進める一方、ベンドレル副特別代表はカブールを訪問し、北部同盟に対し、様々なアフガン・グループが開く会合への参加を求める予定。
■国連安保理、マンデラ前南ア大統領のブルンジの政治和解への行動を称賛
国連安保理は、公開会合後に発表した議長声明において、マンデラ前南アフリカ大統領が、ブルンジの政治和解のため粘り強く揺るぎないコミットメントを払ってきたことに称賛の意を表明する一方、同国の最近の暴力事件に懸念を示し、敵対行為の即時停止を要請。
■事務総長、WTO閣僚会合での合意成立を歓迎
アナン事務総長は、カタールでの世界貿易機関(WTO:World Trade Organization)閣僚会合が合意を成立させ成功裏に終了したことについて、マルティラテラリズムにとって重要な成果であるとして、歓迎の意を表明。
■アルジェリアにおける大降雨による洪水で4千人以上が被災
アルジェリアにおいて大降雨による洪水が発生し、4千人以上が被災、建物が損壊したことについて、アナン事務総長は深い悲しみを表明するとともに周辺国の迅速な支援を賞賛。
■難民高等弁務官、マケドニアにおける強制移住が更に進むと警告
Ruud Lubbers難民高等弁務官(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)は8月13日の和平合意の実施が進まない限り、マケドニアにおける強制移住が更に進むであろう、と警告。
■国連イラク賠償委員会、新たに約9億ドルの支払いを実施
国連イラク賠償委員会(UNCC:UN Compensation Commission)は、イラクのクウェート侵攻による損害賠償として、新たに8億92百万ドルの支払いを行った。これまでに、支払われた賠償金の合計額は約137億ドル。
| 11月16日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長、コソボ議会選挙を控え、全有権者に投票呼びかけ
アナン事務総長は、コソボ議会選挙を控え、民主主義とはすなわち参加と包含性(participation and inclusiveness)であると述べ、全有権者に対し、投票を呼びかける声明を発表。
■アフガニスタンの将来を話し合う21ヶ国グループ代表者会合、開催時期等は未定
ブラヒミ事務総長特別代表は、アフガニスタンの将来を話し合う21ヶ国グループ(Group of 21)の代表者会合の準備は進展してるものの、その開催時期と場所は未だ検討中であると指摘。
■人道問題調整部、アフガニスタン情勢は好ましい方向に向かっていると指摘
人道問題調整部(OCHA:the UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs)の人道緊急事態班(the Humanitarian Emergency Branch)のチーフであるKevin Kennedy氏は、記者団に対し、アフガニスタンにおける国連の人道物資提供能力について、治安の問題は依然、緊急の解決を要するが、急変する情勢は援助活動にとって好ましい方向に動いているようだと指摘。
■世界食糧計画、アフガニスタンに対する食糧援助の月間目標を達成したと表明
世界食糧計画(WFP:World Food Programme)のCatherine Bertini事務局長は、記者会見し、世界食糧計画が治安問題などを克服し、アフガニスタンの6百万人に対し、5万2千トンの食糧援助を届けるという月間目標を達成した、と表明。
■事務総長、国際寛容デーに当たり、寛容こそ平和を可能にするとのメッセージを発表
国際寛容デー(the International Day for Tolerance)に当たりアナン事務総長は米同時多発テロの後、人々が結束し、人類共通の価値を表明したが、その価値の一つは寛容であり、寛容こそ、平和を可能にするものであるとするメッセージを発表。
◆「今日の一言」― アフガン復興を巡る政治 ―
2つ目のニュースに、「21ヶ国グループ(G21)」代表者会合の、開催時期等が
未だ決定しない、との報道がありますが、このG21は、96年11月にガリ事務総長(当時)の呼びかけで始まったもので、98年のアフガン内戦激化を受けて一時休止状態になっていたものです。
アフガン復興に関する政治協議の場としては、既にアフガン周辺6ヶ国と米露の「6プラス2」会議がありますが、参加国が限られているため、国連は、日本やドイツ、南アジア全域に大きな影響力を持つインドが入っているG21を復活させ、関係国への働きかけを強めているのです。
上記のニュースを読んで、復興会議の「開催時期」や「場所」がどうした、といぶかる方もおられたかもしれませんが、「政治」とは、その9割以上が、こうした「ロジ回し」(ロジ:ロジスティクスの略で、場所の手配等裏方のこと、一連の外務省騒動で有名になった業界用語ですね)で決まると言われています。
アフガン復興会議を、いつ、どこで、誰が参加して開催するのか、これらを巡って各国が自国の利害を背景にしのぎを削っているのです。私たちは、それが「(国際)政治」の現実であることを冷徹に直視しながらも、誰が、真の意味でアフガニスタンの人々の幸福を願って動いているのか、しっかりと見極めていきたい、そう思います。
| 11月19日(月曜日) 文責:山本 |
■UNDP、アフガニスタン復興にむけた早急な努力を表明
アナン事務総長よりアフガニスタン復興への指揮を執るように指名された国連開発計画(UNDP;UN Development Programme)のブラウン総裁は19日国連本部で記者会見し、同国の直面する難問に早急に対処していくことを表明した。
■クンドゥズにおけるタリバン投降に国連は関与せず
激しい戦闘が続いているアフガニスタン北部のクンドゥズにおけるタリバンの投降に関して、国連報道官は、「事務総長は事態の成り行きを大変懸念しており北部同盟と連絡を取ることも可能であったが、国連は直接的なコンタクトはとられていない。」と19日発表した。
■コンゴ民主共和国の資源に関する専門家パネルが報告
コンゴ民主共和国の自然資源及びその他の形態の富の不法搾取に関する国連専門家パネル(UN Panel of Experts on the Illegal Exploitation of Natural Resources and Other Forms of Wealth in the Democratic Republic of the Congo)は19日、安全保障理事会に対し最新の報告書を提出し、膨大な数の個人や組織が同国の自然資源を着服して裕福になっており、貴重な資源の私物化を防ぐために特定の貴重資源の売買を禁止するよう勧告した。
■コソボ議会選挙が無事終了
コソボ自治州で先週実施された議会選挙が無事終了したことに対し、アナン事務総長と安全保障理事会は歓迎の意を表明した。
■キプロス:事務総長、住民代表の会談を歓迎
アナン事務総長は19日、キプロスにおけるギリシャ系住民とトルコ系住民のそれぞれの指導者間での会談が12月4日に実施される運びとなったことに対し歓迎の意を表し、この会談により和平プロセスが進展することを望むと語った。
■生物兵器条約締約国会議が開催
「細菌兵器(生物兵器)及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約 Convention on the Prohibition of the Development, Production and Stockpiling of Bacteriological (Biological) and Toxin Weapons and Their Destruction (通常、『生物兵器条約』『BW条約』と呼ばれる)」の第5回締結国会議が19日、ジュネーブで開催され、アナン事務総長は9月11日のテロ以降、生物兵器の脅威を抑えるために本条約の重要性は高まったと強調した。
■安保理で元こども兵士が演説の予定
安全保障理事会では15日に子どもと武力紛争の問題について討議することになっており、その席上、シエラレオネの14歳の元兵士が演説する予定になっている。
■平和構築活動では女性特有の必要に応えるべきと専門家会議が勧告
国連人口基金(UNFPA;UN Population Fund)主催でブラチスラバ(スロバキア)で今月12日〜15日に開催されていた女性の権利に関する専門家会議において、女性の権利を守り、女性固有の必要に応えていくことが戦争に対する反応として標準的なものとなるべきであると強調した。またバルカン半島からアフガニスタンでの対立の経験から、難民救済と平和構築においては性と生殖に関する健康(reproductive health)と性にかかわる暴力(gender-based violence)に一貫して取り組むことを勧告した。
◆「今日の一言」 − テロの定義(2) −
国連でもずっと問題になっていてついに決着がつかなかった「テロ」の定義について考えているのですが、やはりどうもまだしっくりしません。
「テロ」を定義するって、要するに、「こいつはみんなでいじめていいよ」っていう巧妙な免罪符の奪い合いなのかも知れないという気が最近してきました。「テロ」は「悪いこと」だとみんなが漠然と思っているんだけれども、それでは誰が「悪いやつ(ここでは『テロリスト』)」と定めることは、「自分はそうじゃない」という規定がそこには暗に含まれているのではないでしょうか。
私が物事を突き詰めて考える際には、常に「そう言うお前はどうやねん」という問いを自分に向けることにしています。例えば「タリバンは女性を抑圧してきた」と非難しようとするときには、「そういうお前は女性を抑圧していないと言えるのか?」と自問するということです。
もし「テロ」の定義に拘泥することに意味を見出すとしたら、その過程で抽出された「テロ」の特質を自分の中から抉り出し、それと格闘することにあるのかも知れません。
| 11月20日(火曜日) 文責:Jo |
■アフガニスタン各派および関係者、来週ドイツで会合開催へ
ブラヒミ事務総長特別代表はニューヨークにおいて、アフガニスタン各派および関係者が来週ドイツで会合を開く、と記者団に述べた。安保理議長は報道声明を発表、この会合開催に歓迎の意を表明した。
■安保理、武力紛争における子どもの保護を求める
安保理は決議を全会一致で採択、戦闘員、加盟国、国連システム、地域機関などに対し、武力紛争とその結末から子どもを守るため、様々な措置を講じるよう求めた。
■アフガニスタン:事務総長、全当事者に国際法の尊重を求める
アナン事務総長は声明を発表し、アフガニスタンにおける一般市民の安全について憂慮を表明し、全当事者に対し、国際人道法の尊重を求めた。
■アフガニスタン復興、数十億ドル必要、とUNDP総裁
アフガニスタン復興に関する会議が本日、ワシントンで開催された。ブラウンUNDP総裁は演説し、同国復興にかかる費用は少なく見積もっても、1990年代にモザンビークでUNDPが5年間にわたり費やした65億ドルを下らない、と述べた。
■アフガニスタン:国連機関、食糧搬送を急ぐ
最近の軍事行動が開始する前から、干ばつや戦争により食糧生産が深刻な打撃を受けているアフガニスタンにおいて、国連人道機関は現在、広範な飢餓を防ぐべく活動している。
■ロシアにおいて、グローバル・コンパクト初会合
ロシアにおいて、グローバル・コンパクトを支援するための会議が初めて開催された。フレシェット副事務総長は演説し、21世紀の国連は普通の人々の生活を向上すべく、グローバル・コンパクトのような形で、外部のアクターと協力していく必要がある、と述べた。
■国連情報技術タスクフォース、設置
国連は本日、デジタル革新のもたらす利益を世界の貧しい人々と共有することを目的にして、「情報コミュニケーション技術(ICT)・タスクフォース」を設置した。
■アフガニスタン女性、和平プロセスに参画を、とアンジェラ・キング氏
ニューヨークにおいて、アフガニスタンにおける女性をテーマにして、パネル討論会が開催された。ジェンダー問題担当のアンジェラ・キング特別顧問は討論会の席上で演説し、アフガニスタンの女性が和平プロセスにおいて重要な役割を担っている、と述べた。
■コソボ議会選一部開票:ルゴバ氏率いる政党、優勢
このたびのコソボ議会選挙の一部開票結果によれば、ルゴバ氏の率いる政党が優勢であるが、政権をとるのに必要な数には達していない。
| 11月21日(水曜日) 文責:山本 |
■反テロ決議案が国連法律委員会で承認
国連総会第6委員会(法律)では21日、すべてのテロ行為はどこで誰が行おうとも犯罪的であり不当なこと("criminal and unjustifiable")であるとした決議案を承認した。決議案は総会に送られる。
■アフガニスタン事務総長副特別代表は各派指導者と会談
アフガニスタン事務総長副特別代表(Secretary-General Kofi Annan's Deputy Special Representative for Afghanistan)の Francesc Vendrell 氏は、来週月曜日からボン(ドイツ)で開催される、アフガニスタン国内各派による会合に先だって何人かの指導者と会見した。
■アフガニスタン復興にむけて女性の社会参加促進へ
国連アフガニスタン調整官の Michael Sackett 氏は21日、反タリバン側の指導者と会談し、女性の社会参加を歓迎しもはや国連機関などでの雇用に何の制限もないことを強調した。
■武力紛争における文民の状態は極めて深刻なまま
武力紛争における文民の保護については、近年、メディアを通じて多くの注意喚起がなされているにもかかわらず、依然として世界で数百万の文民が厳しい状況にさらされていると大島賢三人道問題担当事務次長が21日語った。
■エチオピア=エリトリア間の暫定緩衝地帯での平静を確認
エチオピア=エリトリア間の暫定緩衝地帯(TSZ;temporary security zone)にエリトリアが兵力を展開しているとのエチオピア側からの申し立てを受けて確認作業を行っていた国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE;UN Mission in Ethiopia and Eritrea)は21日、TSZ内で新たな兵力展開はみられず、安定して平静であることを発表した。
■コンゴ民主共和国で武装解除の確認が進む
国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)による武装解除オペレーションの一環として11月10日から進められている元兵士の武装解除確認作業で既に1,600人以上の検査が済んだと報告された。
■事務総長、イラクの石油収入不足による人道支援低下を懸念
イラク国内における人道支援の資金確保策として遂行されているイラク石油食糧交換プログラム(oil-for-food programme)の最新の報告書においてアナン事務総長は現フェーズの収入が予算では55億ドルであったものが現時点で22億ドルしか確保されておらず、人道支援への影響に懸念を表明した。この収入減はイラクから輸出減と、昨今の石油価格の低迷によるもの。
■ボスニア系クロアチア人元憲兵隊指揮官がICTYに出頭
殺人及び人道に対する罪で告訴されていたボスニア系クロアチア人の元憲兵隊指揮官 Pasko Ljubicic 氏が21日、旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所に自主的に出頭し、留置された。
■WHOのブルンジ代表の死に哀悼の意を表明
世界保健機構(WHO;World Health Organization)は21日、6年間WHOに勤め、最近ブルンジ代表に就任したばかりの Kassi Manlan 氏の死に衝撃と哀悼の意を表明した。Manlan 氏はコートジボアール出身で1995年から国連関連機関の職員として働いており、今年初頭からブルンジWHO代表の職に就いていた。火曜日の朝に首都ブジュンブラの自宅から行方不明となっていた。なお現在死因を調査中。
◆「今日の一言」 − テロの定義(3)・悪からの遡及法 −
テロの定義がなぜうまくいかないかというと、言わば「悪」を定義するようなもので、どうしても自分(たち)がこれまで為してきた・為している・為そうとしている行為がそれに含まれないということ、自分の行為がテロでないと正当化することのほうに思考がむいてしまうからではないでしょうか。
テロは悪であるけれども、そのテロが行われてしまうこの世界で生きていくという現実を認め、自らの内部に「悪」が潜んでいることをも自覚しつつ、それでもテロをなくしていくにはどうすればよいかを模索するという視点が必要ではないかと思うのです。
| 11月23日(金) 文責:阿部 |
■国連事務総長特別代表報道官、アフガニスタン各派によるボン会議の延期を発表
Lakhdar Brahimi国連事務総長特別代表(Special Representative for Afghanistan)のAhmad Fawzi報道官は、アフガニスタン各派の代表らがタリバン後の暫定政権づくりに向けて初めて話し合う、ボン郊外での政治協議が、1日延期されて月曜日から火曜日の開催となったと発表。
■マザリシャリフの治安状況、国連チームが改善してきていると指摘
アフガニスタン北部のマザリシャリフの治安状況について、国連チームは、国際援助要員を戻すには未だ危険であるが、改善してきていると指摘。国連事務所も国連児童基金(UNICEF)を除いて機能していないが、国連職員の復帰に向けて北部同盟(the Northern Alliance)のドスタム将軍と調整を行っている。
■世界食糧計画、タジキスタンからの緊急援助物資の空輸を開始
世界食糧計画(WFP:World Food Programme)は、27万4千以上の人々に緊急援助を実施するために、初めてタジキスタンからアフガニスタンへの空輸を開始した。合計2千トンの物資を輸送するため、数週間にわたり、1日4フライト実施する。
■事務総長、ホロコースト、ジェノサイドの生存者国際会議にメッセージ
アナン事務総長は、日曜日に開催される「ホロコースト、ジェノサイドの生存者国際会議(International Conference of Survivors of Holocaust and Genocide)」にメッセージを送り、 世界はゆっくりではあるがジェノサイドのような戦争犯罪の防止に向けて取り組み始めた、と指摘。
■国連コソボ暫定行政機構、先週行われた議会選挙の公式結果を発表すると表明
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK: UN Interim Administration in Kosovo)のHans Haekkerupは、土曜日にも、先週行われた議会選挙の公式結果を発表すると表明。同議会は、来週末にも発足し、大統領に当たる自治政府議長を選出する。
■生物兵器条約の締約国による第5回運用検討会議議長、炭そ菌テロの影響を指摘
「細菌(生物)兵器及び毒素兵器の開発、生産、貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約(Convention on the Prohibition of the Development, Production and Stockpiling of Bacteriological (Biological) and Toxin Weapons and on their Destruction)」の締約国による第5回運用検討会議の議長である、ハンガリーのTibor Toth大使は、米国での炭そ菌テロが同条約に関する討議の見直しを迫っていると指摘。
■旧ユーゴ国際戦争犯罪法廷、ミロシェビッチをジェノサイドに関する罪で追起訴
旧ユーゴ国際戦争犯罪法廷(the UN International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia)は、ミロシェビッチ前ユーゴスラビア連邦大統領を、90年代にボスニア・ヘルツェゴビナで起こったジェノサイドに関する罪で追起訴
◆「今日の一言」― Phase 2 ―
米国のブッシュ大統領は、今週21日に、ケンタッキー州のフォートキャンベル基地を訪問し、「アフガニスタンは対テロ戦争の始まりに過ぎない」、テロリストをかくまう国が他にあれば、戦い、勝利せねばならない、と演説、反テロ戦争の継続・拡大を示唆しました。
ロンドン・エコノミスト誌は、このブッシュ大統領の演説を引用し、"Where should Mr. Bush put his chips now?"と題する記事を掲載、米国の反テロ戦争の「フェーズ2」はサダム・フセイン率いるイラクに対する攻撃であると示唆する一方、その成果には疑問符を投げかけています。
http://www.economist.com/agenda/displayStory.cfm?Story_ID=876766
しかしながら、アフガニスタン空爆が1つの区切りを迎えつつある中、イラク攻撃を支持するグループがその勢いを増しつつあるようです。イラク攻撃を巡る米国内のせめぎ合い(国務省と国防総省)については、9月の配信でも既に取り上げましたが、私には、米国がイラク攻撃に傾きつつあるように思われます。
2001年9月14日付 今日の一言:Ending States
2001年9月20日付 今日の一言:Ending States(2)
アフガニスタンからイラクへ、「対テロ戦争」の戦線が拡大する恐れがある中で、日本は今日、テロ対策特別措置法に基づき、海上自衛隊の補給艦「とわだ」、掃海母艦「うらが」、護衛艦「さわぎり」をインド洋に向けて送り出しました。
世界で今、何が起こっているのか、日本はどこへ向かおうとしているのか、今ほど、注視し、監視をしなければならない時はないと感じます。
| 11月26日(月) 文責:山本 |
■事務総長は人道支援のための拠出金のアピール
アナン事務総長は26日、世界で援助を必要とする3300万人への人道援助と保護に必要な25億ドルの拠出を訴えた。この額は膨大に見えるが、世界の軍事費の1日分にも満たない。
■アフガニスタン:安全が確保されない状況下で続けられる支援活動
アフガニスタンではカンダハル近郊などでの戦闘でアクセスが不可能であるなど十分に安全が確保されていないにも関わらず、国連関連諸機関は同国内の人々に対し支援活動を継続している。
■ドイツでアフガニスタンの将来に関する協議の準備が進む
国連が呼びかけてボン(ドイツ)開催されることとなった、アフガニスタンの将来に関する協議を翌日に控えた26日、ブラヒミ事務総長特別代表は同国に広範で多民族から構成される政府の設立に向けた集中的な討議を行った。27日からの会議に参加するのは北部同盟からの代表11名・ザヒル=シャー前国王派の代表(「ローマグループ」と呼ばれている)11名・イラン側に避難したキプロスグループの代表3名・パキスタン側に避難したぺシャワールグループの代表3名。
■事務総長、後発開発途上国への支援を促進する事務所の設立を勧告
アナン事務総長は後発開発途上国のための行動計画(Programme of Action for the Least Developed Countries)の進捗に関する報告を26日に行い、この問題を扱う専門機関として高等代表事務所ぼ設立を勧告した。
■事務総長、ネパールでの暴力に懸念を表明
アナン事務総長は26日、ネパール国内で毛沢東主義者のグループが4か月の停戦を破って武力闘争を再開したことに対し深い懸念を表明した。
■ソマリア事務所の活動期限を延長
アナン事務総長は21日、安全保障理事会に書簡を送付し、モガディシオにあるソマリア行政事務所(UNPOS;UN Political Office for Somalia)への活動委任期限を2年間延長することを決定した。
■女性に対する戦争の影響評価のため専門家がコロンビア訪問
戦争が女性に与える影響と平和構築プロセスにおける女性の役割を評価するために2人の専門家が1週間の予定でコロンビアを訪問した。国連婦人開発基金(UNIFEM)によればコロンビアでは1985年から続く暴力で200万人以上が避難している模様。
◆「今日の一言」 − 苦しみを見た者の義務−
フランスの哲学者であるポール・リクールはこう言います。
人の苦しみはそれを見た者に義務を負わせる。もし「力こそが正義を生み出す」という立場に立つのなら、上の命題を達成するのは大して難しいことではなくなるでしょう。なぜなら、力でその苦しみを解消させればよいからです。「力の行使こそがその苦しみを生み出す」という立場に立つ時、重大で困難な問題に直面することになります。
(エリ・ヴィーゼル編;『介入? 人間の権利と国家の論理』;藤原書店)
| 11月27日(火) 文責:Jo |
■アフガニスタン:ドイツで各派代表者会議
ドイツ・ボンで、国連の主催するアフガニスタン各派代表者会議が、スタート。アナン事務総長はメッセージを送り、代表者らに対し、この歴史的な機会をとらえ、同国の平和と国民和解を実現するためのプロセスを始めるよう促した。
■総会、米国の対キューバ制裁解除を求める
総会は決議を採択し、米国がキューバに貸している経済制裁などを終わらせる必要を指摘した。投票内容は、賛成167、反対3(イスラエル、マーシャル諸島、米国)。ラトビア、ミクロネシア、ニカラグアは棄権した。
■事務総長、ワシントン訪問へ
アナン事務総長は水曜日、ワシントンを訪れ、ブッシュ米大統領らと会談し、アフガニスタンやHIV/エイズなどの問題について話し合う予定。
■アフガニスタン復興会議、スタート
アフガニスタン復興会議がイスラマバードで開始した。会議を主催する世銀、UNDP、ADBの代表はそれぞれ開幕演説において、国際社会がアフガニスタン復興を支援する用意のあることを強調した。
■安保理、MINURSOの任期更新
安保理は決議を採択し、西サハラ紛争を持続的解決に導くため、事務総長特使および関係当事者に対し、時間的猶予を与えるべく、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を2002年2月28日まで延長した。
■安保理、UNDOFの任期を更新
安保理は決議を採択し、国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)の任期を2002年5月31日まで延長した。
■ボスニア:IPTF、虐殺事件に関与した警察官3人を免職
ボスニア・ヘルツェゴビナ国際警察タスクフォース(IPTF)のVincent Coeurderoy長官はこのたび、ボスニア紛争当時、Focaにおいて、非セルビア人虐殺事件にかかわったセルビア系ボスニア人の警察官3人を免職処分にすることを決定した。
| 11月28日(水) 文責:山本 |
■国連専門家がカブール空港で地雷撤去作業を監督
国連はカブール空港の安全を確保するために専門家を派遣し、地雷と不発弾(UXOs;unexploded ordnance)の撤去作業を実施中であると発表した。
■国連ボランティア、アフガニスタン難民救援を強化
国連ボランティア(UNV)はアフガニスタン難民救援を強化するために、緊急な要請に対応できる専門家を準備させていることを発表した。既にUNVからは19人の専門家が派遣されているが、さらに公衆衛生の専門家やエンジニアなど24人をスタンバイしている。
■事務総長、ブッシュ大統領と会談
アナン事務総長は28日、ワシントンD.C.でブッシュ合衆国大統領と会談し、アフガニスタンを始めとする世界の紛争地帯に関する話題や喫緊の課題について幅広く協議した。
■安保理:ニューヨーク「爆心地」でテロとの闘いを誓う
安全保障理事会は9月11日のテロ攻撃現場("ground zero")を訪問し、テロリズムとの闘いへの決意を新たにした。
■タリバン・アルカイダと関連する制裁対象リストを公開
対アフガニスタン制裁監視委員会は、タリバンあるいはアルカイダ(Al-Qaida)と関係が深いと見られる個人及び団体のリストを公開した。このリストは安保理決議第1267号の適用を受けている150人以上の名前が記されており、国連加盟国はこれらの個人及び団体に関する資産凍結が要請される。
■東ティモール:4月初旬に最初の大統領選挙を実施
東ティモール制憲議会は、2002年5月20日の独立に向けて、最初の大統領選挙を4月初旬に実施する勧告決議を賛成77・反対2・棄権9で承認した。
■AIDSは東ヨーロッパで感染率が大
エイズ合同計画(UNAIDS;the Joint UN Programme on HIV/AIDS)が28日に発表したAIDSの感染に関する報告書("AIDS Epidemic Update 2001")によると、東ヨーロッパでの感染が他の地域よりも急激に拡大している模様。
◆「今日の一言」 − SUN3周年 −
非常に遅くなりましたが、先週水曜日分の配信です。
それとちょっと時機を逸しましたが、12月1日は当メルマガをまぐまぐを通じて配信を開始した日です。これでまる3年を迎えることとなりました。配信開始時には14名しかいなかった読者も今では6,000人を超えています。
私自身が翻訳に手を挙げたのは「それが面白かったから(It's fun for me)」なのですが、それでも1日分ずつでも積み重ねて行くと、それなりの蓄積となっていくのだなと我ながら感じています。
読者の皆さんの望むものにどこまで応えているのかわからない点も多々あるのですが、これからもよりよいものとして行きたいと思いますので、皆さんの声をお聞かせ願えたらと思っています。
これからもSUNをご愛読のほどを。
| 11月30日(金) 文責:阿部 |
■ドイツで開催中のアフガン各派の会合で権力分担の基本原則に関する合意が成立
ドイツで開催されていたアフガン各派の会合において、各派の権力分担の基本原則に関する合意が成立。しかし、誰が暫定取り決めに参加するかなど詳細についての合意は未だ成立していない。
■事務総長、コンラド・N・ヒルトン人道賞の昼食会で基調演説
アナン事務総長は、コンラド・N・ヒルトン人道賞(the Conrad N. Hilton Humanitarian Prize)の昼食会で基調演説し、HIV/エイズについて、世界でこれまでに4千億人以上が感染し、毎日8千人がエイズで死亡、毎時6百人が新たに感染している深刻な状況を指摘する一方、世界エイズ基金に対して15億ドルの誓約があるなど国際社会の取組を評価。
■国連スタッフ・デーに当たり、事務総長が国連職員を前に演説
国連スタッフ・デー(Staff Day)に当たり、アナン事務総長は総会議場に集まった国連職員たちを前に演説し、世界の国連職員の貢献を称賛。その上で、アフガニスタンにおいて国連が主要な役割を担うようになっており、今後、国連が同国で行う活動について評価を受けることになると指摘。
■事務総長、中東で拡大している最近の暴力事件を強く非難
イスラエル北部における襲撃事件、ガザにおけるパレスチナ人殺害事件など、中東で拡大している最近の暴力事件について、アナン事務総長は強く非難する声明を発表。
■事務総長、フルブライト国際理解賞を受賞
アナン事務総長は、ワシントンを訪問した際にフルブライト国際理解賞(the 2001 J. William Fulbright Prize for International Understanding)を受賞。紛争解決、国際協力と平和促進の業績について、評価を受けた。
■事務総長、国連キプロス平和維持軍の任期延長を勧告
アナン事務総長は、安保理に報告書を提出し、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP:the UN Peacekeeping Force in Cyprus)の任期を2002年6月15日まで6ヶ月間延長するよう勧告。
◆「今日の一言」― イシュー・ネットワーク ―
アフリカ諸国の抱える諸問題などを協議するアフリカ開発会議(TICAD)の閣僚級会合が、3、4日の両日にわたって東京で開催されています。小泉首相が冒頭挨拶し、首脳級による第3回会合の日本開催を表明するなど、積極的なコミットメントを示していることは重要なことだと思います。
ニューヨークでの同時多発テロ以来、世界の関心はアフガニスタンに向きがちですが、アフリカの直面している重い現実は何の変わりもありません。一人当たりの国民総生産は途上国平均の半分以下、国によっては人口の3割がエイズウイルスに感染しているといわれています。決して見過ごすわけにはいきません。
こうしたアフリカの苦悩に思いをはせるとき、世界で何が起こっても、あくまでもアフリカのことを忘れない、アフリカのために働く、そういう人材群が本当に大切だなと感じます。そうした特定イシューにコミットしている人材ネットワークのことを、米国政治学では「イシュー・ネットワーク」と呼びます。
イシュー・ネットワークが多様で、かつ重層的であるほど、政治の動き等に対する監視が行き届き、民主的な社会が実現すると言うのです。逆に、そうしたネットワークが貧弱であると、どうしてもマスメディアの力に押し流され、現在であれば、皆がアフガニスタンのことしか考えない、恐ろしい社会が現実のものとなります。
私たちSUNスタッフは、国連支援というイシューを巡って自らの役割を果たそうと頑張っていますが、読者の皆さんも、これだけは守り抜くという何らかのイシューを持って、ネットワークを築いてられることと思います。私たち一人一人が、そうした人材の輪を幾重にも拡げていく中にしか、真の意味での平和は実現し得ない、そう思います。
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Updated : 2007/02/19
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