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| 9月 4日(火曜日) 文責:Jo |
■反人種主義世界会議:米国とイスラエルが離脱を決定
米国とイスラエルが反人種主義世界会議に派遣している代表団を引き揚げることを決定。アナン事務総長とロビンソン人権高等弁務官はともに、遺憾の意を表明した。
■事務総長、ルワンダ訪問
アナン事務総長、ルワンダ訪問。同国RuhengeriのNkumbaキャンプで、元兵士たちを前に演説し、ジェノサイドの再発を防ぐべく、ともに協力していくよう促した。
■ジュネーブ軍縮会議:ABM条約は時代遅れ、と米国代表
ジュネーブ軍縮会議において、ロバート・グレイ米国大使はきょう、中国代表が先週行った声明に応える形で演説し、 ABM条約は時代遅れのものになったとの訴えを行った。
■東ティモール選挙結果、フレティリン優勢
東ティモールでこのたび実施された制憲議会選挙の結果は、これまでのところ、フレティリンが優勢となっている。 UNTAETがきょう、発表した。
■国際刑事裁:ルワンダ元教育大臣、裁判再開
ルワンダ国際刑事裁判所において、きのう、ジェノサイド罪等の容疑で起訴されている、ルワンダの元教育大臣Jean de Dieu Kamuhanda被告の裁判が再開した。
■ボスニア・セルビア人被告2人、裁判所へ戻る
"Bosanski Samac"事件の被告Simo ZaricとMiroslav Tadicの2人がこのたび、9月10日の再開公判のため、旧ユーゴ国際刑事裁判所の勾留施設に戻った。2人は一時的に釈放され、ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア共和国に戻っていた。
■UNMOVIC、活動準備整う
国連監視検証検査委員会(UNMOVIC)の最新活動報告、発表。報告は、イラクが国連の兵器査察に同意すれば、すぐにでも活動を開始できる態勢にある、と述べた。
■アフガニスタン難民:UNHCR、パキスタンでの審査再開
UNHCRは、パキスタン北西部のJalozaiおよびNasir Baghキャンプにおいて、数千人のアフガニスタン難民の難民審査を 再開した。これより前、UNHCRは、パキスタンが先週、数世帯家族を強制送還した問題について、同国高官と会談、審査実施 期間中は同国が強制送還を行わないとの約束を取りつけた。
■スーダン:大雨で道路遮断、WFP空輸拡充
スーダンにおいて、大雨のため、多くの道路が通行不可能となったことから、WFPは外部からの援助から遮断された20万の人々に物資を輸送するため、空輸作業を拡充した。
■中米、干ばつ被害で食糧不足
1998年のハリケーンや今年の地震、コーヒー農場閉鎖後の雇用喪失の影響から抜けきれず苦労している中米において、 最近干ばつが発生し、160万人が食糧を必要としている状態にある、とFAOが警告を発した。
■シエラレオネ:大統領がRUF指導者の和平への貢献称える
シエラレオネ大統領のAhmad Tejan Kabbah氏はこのたび、Koidu地区において住民らを前に演説し、RUF指導者のIssay Sesay将軍による和平への貢献を称賛した。
■WHO、洪水と干ばつの健康への影響への対応を求める
地震や火山噴火、土砂崩れなどの災害は劇的で、人命も多く失われるが、一方で、洪水や干ばつが被災者の健康に及ぼす影響はより長期的かつ多大なものである、とWHOが警告した。
| 9月 5日(水曜日) 文責:山本 |
■スーダン・ユーゴの制裁解除検討へ
9月の安全保障理事会議長を務めるフランスの Jean-David Levitte 大使は5日、今月中にスーダンとユーゴスラビア連邦に対する制裁解除への努力をすると語った。
■イラクから数名の国連要員が退去
イラク政府が同国の機密を侵害する活動を行ったとして退去を求めていた5名の国連要員について、彼ら自身の身の安全を確保するために退去させることを決めた。
■反人種主義会議は最終宣言策定へ
ダーバン(南アフリカ共和国)で開催中の反人種主義世界会議では、会議の最終宣言及び差別と戦う行動計画の策定作業に入り、進展を続けている。
■UNAIDSはスティグマと差別を警告
エイズ合同計画(UNAIDS;the Joint UN Programme on HIV/AIDS)はAIDS/HIV治療で最も影響があるのはスティグマと差別であると警告した。昨年末までに3610万人がAIDSで亡くなっており、そのうちサブサハラ地域では2530万人がなくなっている。
■コートジボアールで黄熱病蔓延の恐れ
世界保健機構(WHO)は5日、コートジボアールで黄熱病が蔓延し始めており、この対策のために290万ドルの拠出を要請した。
■UNIFEMが紛争解決における女性の役割の調査のためにアフリカへ
国連婦人開発基金(UNIFEM:UN Development Fund for Women)が5日発表したところによると、武力紛争が女性に与える影響ならびに平和構築における女性の役割についての調査のため9月5日から15日までソマリア・ルワンダ・コンゴ民主共和国に3人の専門家を派遣する。
■大洪水に襲われたモザンビークの復興は軌道に
昨年大洪水に襲われて233,000名の避難者を出したモザンビークのガザ地区を先週訪問した国連開発計画(UNDP)のブラウン事務局長によれば、国際的な支援の効果が出てきており、復興は軌道に乗りつつあると発表した。
■国際刑事裁判所設立に関する予算案を試算
国際刑事裁判所が実際に設立された場合の年間予算の試算が発表され、約1570万ドルが必要と予想された。しかし新たな係争事件が持ち込まれた場合には倍の3010万ドルにまでなる可能性があるとも指摘されている。
■UNTEATが制憲議会選挙の結果を発表
国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)は、30日に実施された制憲議会選挙の13の地方区のうち2区の最終的な結果を発表した。この2地区では独立東ティモール革命戦線(Fretilin)派が勝利した。選挙の投票者は384,227名であり、投票率は91.3%であった。
■人道的支援のためのアクセスの確保を要請
人道問題事務総長特使の Tom Eric Vraalsen 氏と緊急救援調整官の大島賢三氏は8日にスーダンに向かうことになっており、支援を必要としている数百万人へのアクセスに制限を設けないように同国政府に要請した。
世界食糧計画(WFP)の発表によれば290万人が食糧支援を必要としている模様。
◆「今日の一言」 ― 大リーグの球場にて ―
私事で申し訳ないですが、現在、出張中でヒューストン(合衆国・テキサス州)から配信しています。先ほどまでエンロン・フィールドで大リーグを見てました。地元アストロズとミルウォーキー・ブリュワーズが対戦しており、アストロズが4−3で負けてしまいました。
生まれて初めて大リーグの球場に足を運んだのですが、観客を飽きさせない工夫に満ちています。野球のルールすら知らないであろう小さい女の子が楽しそうに踊ってたりしてます。"home advantage"というのも実際にフィールドにいるとよくわかります。ホームチームに有利な展開なら拍手が、逆ならブーイングが起こります。チームが市民から愛されているのがよくわかります。
考えたがりの私はコミュニティとスポーツのあり方とか、ビジネスとしてのスポーツのあり方とかをふと考えてしまうのですが、フィールドでは単純に楽しんだほうがいいですね。
もし機会があるなら大リーグの球場でBaseballを見てください。野球を知らなくても十分楽しめます。
さて、次回月曜日の配信はカルガリー(カナダ)からの予定です。
ちなみに今週の月曜日はニューヨークにいましたが、3日は合衆国は休日だったのでDaily Newsの更新もお休みでした。
| 9月 6日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、スウェーデンを訪問し、故ハマーショルド事務総長を賞賛
アナン事務総長は、スウェーデンを訪問し、Uppsalaで講演を行い、同国出身の故ハマーショルド(Dag Hammarskjold)事務総長について、同氏ほど国連に影響を与えた人物は他にいないとその偉業を賞賛。
■事務総長、反人種主義世界会議は政府に行動を促す機会となったと指摘
アナン事務総長は、訪問先のスウェーデンで記者団からの質問に応え、反人種主義世界会議(the UN World Conference against Racism)において参加国の間に様々な緊張が顕在化している中、会議開催は誤りではなく、問題の認識向上を図るとともに政府に行動を促す機会となったと指摘。
■国連東ティモール暫定行政機構、制憲議会選挙の結果を発表
国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)は、東ティモールで実施された制憲議会選挙の結果を発表。それによれば、フレティリン(Fretilin)が制憲議会の88議席のうち55議席を獲得、これに続く民主党は7議席を獲得。
■国連難民高等弁務官、マケドニア共和国に国際治安部隊を投入するよう要請
国連難民高等弁務官(UNHCR)は、国際社会に対し、旧ユーゴスラビアマケドニア共和国の情勢を安定させ、難民および避難民の帰還を可能にするため、国際治安部隊を投入し、安全対策を緊急に図るよう協力を要請。
■国連広報局、加盟国に対し国連ラジオのニュース放送を継続するか決めるよう要請
国連広報局のShashi Tharoor暫定局長(Interim Head)は、情報委員会の再開会期で演説し、国連ラジオのニュース放送が革新的な成功をおさめている、と指摘する一方、次の会計年度の予算が組まれていないことから、加盟国に対し、このニュース放送を今後も続けていくかどうか決めるよう要請。
◆「今日の一言」― 人道に対する罪 ―
国連の反人種主義世界会議は、会期を1日延長して人種差別撲滅をうたう最終宣言と行動計画を採択して閉幕しました。
主な合意内容は、
| 9月 7日(金曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、国連エチオピア・エリトリア・ミッションの任期延長を勧告
アナン事務総長は、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE:the UN Mission in Eritrea and Ethiopia)に関する報告書を発表し、この1年間、数々の困難があったものの、同ミッションがエチオピア・エリトリア間の平和維持を助けるべく着実に歩みを進めてきたと指摘するとともに、その任期を2002年3月15日まで延長するよう勧告。
■事務総長、武力紛争と子どもに関する報告書を発表
アナン事務総長は、安保理に対して、武力紛争と子どもに関する報告書を発表し、国際社会に対し、戦争の影響をうける地域の子どもたちを保護するための具体的措置を講じるよう勧告。
■国連アフガニスタン人道調整事務所、声明で航空輸送の重要性を強調
国連アフガニスタン人道調整事務所(the Office of the UN Coordinator for Afghanistan)は、タリバンがアフガニスタン上空飛行を禁止しようとする動きを見せていることを受けて、同国の人々に対する緊急人道援助を維持するうえでの航空輸送の重要性を強調する声明を発表。
■国連、国連イラク・クウェート監視団職員を活動規則違反を理由に引き揚げ
国連は、国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM:the UN Iraq-Kuwait Observer Mission)の職員がイラクで不正をはたらいているとの訴えを同国から受け、4月以降合計10人の職員を引き揚げたことを確認。非武装地帯のイラク側の写真を撮ったことが活動規則に違反。
■事務総長、国際識字デーに当たりメッセージを発表
アナン事務総長は、9月8日国際識字デー(International Literacy Day)に当たりメッセージを発表し、「貧困と不安定な情勢に対する闘いにおける重要な武器」としての教育に一層の投資を行うよう要請。
■世界食糧計画、100万のアンゴラ人が栄養不良となる恐れがあると警告
世界食糧計画(WFP:World Food Programme)は、今後4週間以内にアンゴラの救済活動に対する資金拠出がない場合には、同国の人々に対する援助食糧が底をつき、最低100万のアンゴラ人が栄養不良となる恐れがあると警告。
◆「今日の一言」― 狂牛病 ―
本日夕刻、千葉県内で狂牛病(牛海綿状脳症)に感染した疑いのある乳用牛が発見されたと農水省が発表、消費者、関係業界等に衝撃が走っています。
感染した酪農家の所在地について問われた農水省担当官は、生乳に危険はない、生乳の引き取り拒否があってはならない、と述べ、日本乳業協会も、世界保健機関(WHO)の報告で、牛乳や乳製品による感染はないとの結論が出ている、と指摘しているとのこと。
しかし、このような断片的な情報だけで消費者が安心して乳製品や牛肉に手を出せるわけもなく、一刻も早い、十分な情報提供が不可欠です。
今年に入ってから、国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機構(WHO)が出したプレスリリースや欧米各紙の主な報道を追える範囲で並べてみました。相当早い段階で狂牛病の拡大が懸念されると、国連機関が警告していたことが分かります。欧州各国の経験を踏まえた的確かつ迅速な対応が求められます。
http://www.fao.org/WAICENT/OIS/PRESS_NE/PRESSENG/2001/pren0103.htm
http://news.bbc.co.uk/hi/english/world/europe/newsid_1137000/1137968.stm
http://www.fao.org/WAICENT/OIS/PRESS_NE/PRESSENG/2001/pren0141.htm
http://abcnews.go.com/wire/World/reuters20010702_187.html
http://www.who.int/inf-pr-2001/en/pr2001-28.html
http://www.sunday-times.co.uk/news/pages/sti/2001/02/04/stinwenws02022.html
http://www.guardian.co.uk/Archive/Article/0,4273,4130853,00.html
http://news.ft.com/ft/gx.cgi/ftc?pagename=View&c=Article&cid=FT3N5SSKXIC&live=true&tagid=IXLT95DZ1BC
http://globalarchive.ft.com/globalarchive/articles.html?id=010212001427
http://news.bbc.co.uk/hi/english/world/asia-pacific/newsid_1162000/1162089.stm
http://www.usatoday.com/news/comment/2001-02-12-nceditf.htm
http://www.usatoday.com/news/comment/2001-02-12-ncoppf.htm
| 9月10日(月曜日) 文責:山本 |
■反人種主義世界会議、終了
ダーバン(南アフリカ共和国)で開催されていた反人種主義世界会議は8日、行動計画を採択し、国際社会が人種差別・排外主義を根絶させるための取り組みを要請して終了した。会議には163か国から2300人の代表が参加した。
■安保理、対ユーゴ武器禁輸を解除
安全保障理事会は10日、ユーゴスラビア連邦共和国に対する3年間にわたった武器禁輸を解除する決議を採択した。
■安保理は東ティモール制憲議会選挙を歓迎
安全保障理事会は10日、8月30日に実施された東ティモールで実施された制憲議会選挙を歓迎し、全ての党派に東ティモールの人々の意思を反映した憲法を制定するよう要請した。
■事務総長、年次報告を発表
アナン事務総長は年次報告書を発表し、国連は立ちはだかる困難な課題に対し憲章の精神に立脚しつつ対処しなければならないと強調した。
■総会・第55回会期閉幕
ホルケリ総会議長は10日午後、1年間で成し遂げられた成果を総括し、国連総会第55回会期が終了した。
■緊急援助調整官、タリバンによるNGO職員の身柄拘束に懸念を表明
アフガニスタンで援助活動を展開しているNGOである IAM(International Assistance Mission)の職員の身柄をタリバンが拘束したことに対し、国連緊急援助調整官は10日、懸念を表明した。
■COP7はマラケシュ(モロッコ)で開催
気候変動枠組条約事務局は10日、次回の締約国会議・COP7を本年10月29日から11月 9日までの期間、モロッコのマラケシュで開催することについてモロッコ政府と調印したと発表した。
アフリカで気候変動枠組条約締結国会議が開催されるのは今回が初めて。
◆「今日の一言」 − 同時多発テロ、その時 −
前回の配信の最後でふれた通り、私は月曜(10日)にはカナダのカルガリーにいて、11日はカルガリーでの最後のミーティングに赴こうと起きた朝一番のニュースがワールドトレードセンターへ飛行機が激突したというものでした。(時差が2時間
あるので、ニューヨークで8時50分ということはカルガリーでは6時50分なのです。)
今、「激突」と書きましたが、その時点ではその飛行機がハイジャックされたものだとかという情報がないままでしたので、単に事実だけを伝えたものでした。それが意図的なものだと判明して以降は、「攻撃」と言いかえられていました。
が、私はその最初のニュースを見ただけでホテルをチェックアウトして、その日の予定の行動に移ったので、4機がハイジャックされ、うち2機がWTCビルに、1機がペンタゴンに突入したと知ったのは、その日の内にシアトル経由でポートランドへ移動するために空港へ向かう前で寄ったお土産屋さんの店員との会話からでした。
事件発生直後から全米の空港が封鎖され、そのため着陸できなくなった合衆国行きの飛行機がどんどんカナダの空港に避難し、カナダの空港も閉鎖され、身動きがとれなくなってしまったのです。
同行していた方と相談して、事態が沈静化し、空港が再開されるまでカルガリー近郊にとどまることにしました。(というか移動のしようがなかったんですけど)
まる1週間前はニューヨークにいて、WTCビルに登り、あの界隈を歩いたいたし、出張出発前には、訪問先の都合等で期間を1週間ずらそうかと検討していただけに衝撃をうけました。
ああ、すみません、ご報告を忘れていました。私は既に帰国して自宅から配信しています。ご心配をかけて申し訳ありませんでした。
| 9月11日(火曜日) 文責:Jo |
■事務総長、米国で起ったテロ事件を強く非難
米国で同時多発テロ事件。アナン事務総長はきょう、声明を発表し、このテロ行為を強く非難した。
◆「今日の一言」
今回の事故について謹んでお悔やみ申し上げます。
出張中の山本からメールがあり、カナダにいることが確認できました。
生存者の一刻も早い救出を祈ります。
今後、在米アラブ人に対する迫害や過剰な報復攻撃によるエスカレーションを恐れます。
米国の理性的な対応に世界の平和はかかっているのだから。
| 9月12日(水曜日) 文責:山本 |
■第56回総会の初決議で合衆国に対する同時多発テロを非難
国連総会は第56会期を開始し、冒頭で11日に発生した合衆国へのテロ活動を非難し、テロリストの支援者・組織を法的に裁くため国際的な協力を要請した。
■安保理、米国同時多発テロを非難
安全保障理事会は合衆国に対する同時多発テロを強く非難する決議を全会一致で採択し、あらゆるテロ行為に対し必要な措置を講じるよう要請した。
■事務総長、テロ行為の実行犯捜索に協力を呼びかけ
アナン事務総長は11日の起こったテロ行為を冷酷かつ悪意に満ちたものであると衝撃と嫌悪感を表し、その実行犯特定にすべての国が力をあわせるべきであると訴えた。
■子ども特別総会が延期
合衆国への同時多発テロの影響を考慮し、今月の19日から21日の会期で開催する予定であった国連子ども特別総会の延期を決定した。
■アフガニスタンから国連職員が一時退避
国連アフガニアスタン調整官事務所は13日までにアフガニスタンで働く約80名を一時的に退避させることを決定した。
◆「今日の一言」 − 同時多発テロ、その後 −
11日のテロ発生後、北米のニュースでは当然、同時多発テロ現場の状況について伝えつづけていました。現場の光景は、私の感覚から言えば、震災直後の神戸に近いものでした。
懸命に瓦礫を片付ける人々。現場近くで祈りを捧げる人々。家族や知人の写真を持って行方不明者の安否を尋ねる人々。
崩壊したビルの瓦礫の上には人々の悲しみも積み重なっているように感じます。
しかし、その悲しみの代償を血であがなうことはできないししてはならないと思います。テロであれ、それへの報復であれ、無差別大量殺人であることには変わりはなく、それを命じる者もまぎれもなく殺人者です。公正な裁きの場で裁かれるべきです。
そうでなければ、暴力と憎悪の連鎖がやむことはありません。
| 9月13日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、米国大統領及びNY市長への書簡で哀悼の意を表明
アナン事務総長は、ブッシュ米国大統領及びジュリアーニ(Rudolf Giuliani)ニューヨーク市長に書簡を送り、今回の同時多発テロで犠牲となった人々に哀悼の意を表明。
■事務総長、宗教界に対する演説で、犯人についての性急な結論に飛びつかないよう要請
アナン事務総長は、聖バルトロメオ教会で宗教界に対する演説を行い、今回の米国でのテロ事件の犯人を特定するうえで、性急な結論に飛びつかないよう訴えるとともに、真の精神性に基づき相互の信頼を拡げるインターフェイス・センター(the Interfaith Centre)の意義を強調。
■国際民間航空機関、民間航空機を破壊兵器として乱用することを強く非難
国際民間航空機関(ICAO:the UN civil aviation agency)の長を務めるAssad Kotaite博士は、民間航空機を破壊兵器として乱用することを強く非難するとともに、各国に対し、地球社会に対する新しい脅威との闘いのため団結するよう要請。
■国連、アフガニスタンに駐在する国際職員75人の一時退避を完了
国連は、アフガニスタンに駐在する国際職員75人の一時退避を完了。同国から国際職員は全員引き揚げたが、アフガニスタン人の現地スタッフは残留し、基本的援助物資の提供を継続。
■国連児童基金、子供白書2002年を発行
国連児童基金(UNICEF:the UN Children's Fund)、子供白書2002年(State of the World's Children 2002)を発表し、紛争、HIV/エイズ、貧困が子どもの権利実現を阻む最大の障害であると指摘。
◆「今日の一言」― Cheer Attack News ? ―
今回の米同時多発テロに関連するTV報道が続いているますが、その映像の中に、事件を知ったパレスチナ人が小躍りして喜んでいる映像が含まれていたのを見られた方も多いと思います。
これに対し、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA:the UN Relief and Works Agency for Palestina refugees in the Near East)のハンセン事務局長が、TV情報に対する反駁に努めています。
事務局長がニューヨークの国連本部で会見し説明したところによると、TV映像では10人くらいの人々が映し出されていたが、多くの人々は、ガザ地区のモスクにおいて外へ出て祝うよう指示されても、付き従うことはなかった、とのこと。
こうした情報を踏まえ、彼は、中東地域で4百万人にのぼるパレスチナ難民に対する財政支援を惜しまないよう要請しているのですが、確かに、世界の民衆の現実は、私たちがTVを通じて知るには、余りに複雑で広大で深遠です。
今日も、TVで米同時多発テロ事件に関する特集プログラムが多数組まれていますが、テロリズムという厳しい挑戦を受けている今であればこそ、私たちは、冷静に情報を処理し、特定の国やグループに対する安易な敵対視を煽る報道と闘っていかなけれ
ばならないと思います。
| 9月14日(金曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、国際平和デーに当たって「平和の鐘」セレモニーを実施
アナン事務総長は、国連総会の開幕にあわせた国際平和デー(the International Day of Peace、9月第2火曜日)に当たって、「平和の鐘」(Peace Bell)を打ち鳴らすセレモニーを実施するとともに、テロに対して団結を呼びかけ。
■安保理、国連エチオピア・エリトリア・ミッションの任期を6ヶ月延長
国連安保理は、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE:the UN Mission in Ethiopia and Eritrea)の任期を6ヶ月延長するとともに、暫定安全地帯(TSZ:Temporary Security Zone)として指定されている地域の非武装を維持するよう要請。
■国連アフガニスタン調整官事務所、同国の人道状況の厳しさを指摘
国連アフガニスタン調整官事務所(the Office of the UN Coordinator for Afghanistan)は、同国の人道状況は厳しく、人口の25%に当たる6百万人もの人々、多くは女性と子供が貧困に苦しんでいると指摘。
◆「今日の一言」― Ending States ―
"ending states who sponsor terrorism"、これは、ポール・D・ウォルフォリッツという米国の国防副長官が、昨日、記者団に述べた言葉だ。同時多発テロへの報復として、テロ組織をかくまう国家も報復の対象として叩き潰す、と強い姿勢を示したも
ので、多くの欧米メディアが引用し、今夜のNHKニュースでも会見の様子が伝えられた。
しかし、米国ブッシュ政権のこうした報復の方針は、果たしてテロリズムへの対応として効果的なのか、大いに疑問がある。米国ニューヨーク・タイムズ紙も、「War Without Illusions 」と題する最新の論説で、アフガニスタン、イラク、イラン、シリア及びスーダンには1億6千万人もの人々が暮らしていると指摘し、現実的な措置を採るよう、呼びかけている。
http://www.nytimes.com/2001/09/15/opinion/15SAT1.html
このウォルフォリッツ副長官は、レーガン政権下で東アジア・太平洋問題担当副国務長官を努め、日本にも馴染みのある人物だが、クリントン政権時代は、ジョンズ・ホプキンズ大学で教鞭をとりながら、クリントンの外交姿勢を「優柔不断」として批判し続けた。例えば、フォーリン・アフェアーズ誌「クリントン外交の一年を総括する」(Clinton's First Year)。
http://www.foreignaffairsj.co.jp/yoshi/9403.html
"ending states" − 何とおぞましい言葉だろうか。ブッシュ政権が最大の報復対象として名指ししているタリバン制するアフガニスタンは、そもそも国家の体裁を整えていない。私たちが戦うべきは、テロリズムであって、特定の「国家(state)」ではないことを改めて確認しあいたい。
| 9月17日(月曜日) 文責:山本 |
■イラン大統領、対テロサミット開催を提案
イランのハタミ大統領は17日、アナン事務総長に書簡を提出し、合衆国に対するテロを非難し、テロに対するグルーバル・サミットを開催することを提案した。
■都市部からの避難が増大:アフガニスタン
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が17日に報告したアフガニスタンの最新の情報によると、タリバンの本部のあるカンダハルや、カブール・ジャララバードといった大都市から逃れ、小さい村や国境地帯への避難する人が多数になってきている模様。
■事務総長、マスード氏暗殺に悲しみの意を表明
アナン事務総長は17日、アフガニスタン副大統領兼防衛大臣のモハメド・シャー・マスード氏が暗殺されたことに対し悲しみの意を表明した。マスード氏はアフガニスタン国内で反タリバン勢力の北部同盟の中心人物であり、同国内紛争の政治的解決に尽力していた。
■テロ発生により核軍縮の必要性高まる
国際原子力機関(IAEA;International Atomic Energy Agency)の総会が17日に開幕し、アナン事務総長は先日のテロ攻撃により核軍縮の必要性が高まったとメッセージを送った。
■東ティモール制憲議会の議長を選任
東ティモール制憲議会は17日、賛成68・反対1・棄権17・欠席2で独立支持派のフレティリン代表 Franscico Guterres 氏を議長に選任した。
■エチオピア・エリトリア間の国境での発砲事件を捜査
国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE)は、5日に両国間に設置されている暫定安全地帯(TSZ;Temporary Security Zone)内の検問所が銃撃され、エリトリア警官が病院に運ばれた事件に関し捜査を実施中であると発表した。同様の発砲事件は6月にも起こっている。
■ILOがミャンマーを査察
国際労働機関(ILO)は強制労働の実態調査の実施のため、ミャンマーに3週間の期限で専門家チームを派遣した。
■国は民を飢えさせてはならないと警告:FAO
国連食糧農業機関(FAO)の Jacques Diouf 事務局長はローマで開催中のセミナーにメッセージを送り、栄養不良と飢餓は人権侵害と同様に重要な問題であり、国は民を餓死させない義務を負っていると警告した。
◆「今日の一言」 − 避難すらできない人々 −
合衆国は着々と報復の準備を進める一報で、対象となるアフガニスタンでは、記事にもあったように都市部から人々が避難を始めています。一方で多数が都市部に残っているわけですが、その中には安全と判断したのではなく、「国内避難民にすらなれないくらい弱っている(too weak even to become displaced)」人々も多いと報じられています。同国内の内戦や災害により人道的状況は極めて深刻で、仮に報復が始まったとしても、攻撃によってではなく、飢えによって亡くなる方が多数でてしまう危険性が高いのがアフガニスタンの状況です。
| 9月18日(火曜日) 文責:Jo |
■事務総長、米国テロ現場を訪れる
アナン事務総長は18日、テロ襲撃の惨劇の地、崩壊した世界貿易センター跡地を訪問。視察後、ニューヨークの市長、州知事と共同記者会見に臨み、被害の大きさをあらためて指摘するとともに、ニューヨークの人々に対する支援を表明した。
■安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議
安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、タリバンに対して、ウサマ・ビンラディンの引き渡しを求める等の安保理諸決議を即時に履行するよう訴えた。
■総会、一般演説開始を延期
総会はきょう、9月24日から10月5日まで予定されていた一般演説の開催を延期することを決定した。新たな日程については、決まり次第発表される。
■パレスチナ自治政府、イスラエルが暴力自制を表明
パレスチナ自治政府のアラファト議長およびイスラエルのシャロン首相が、暴力を自制する旨発表したことについて、アナン事務総長は歓迎声明を発表し、両当事者に対して、交渉を再開するよう促した。
■アフガニスタン:カンダハルやカブールから人々が流出
UNHCRがきょう発表したところによれば、アフガニスタンのカンダハルやカブールといった中心都市から、万単位の人々が流出し、村落地域に向かっている。
■UNMOVIC代表、安保理にブリーフィング
国連検証監視検査委員会(UNMOVIC)のブリクス事務局長はきょう、安保理に対するブリーフィングにおいて、同委がイラクの大量破壊兵器の解体監視任務を開始する用意がある状況について説明した。
■シエラレオネ:安保理、反政府勢力に襲撃停止を要求
安保理はきょう、決議を全会一致で採択し、RUFなど、シエラレオネの反政府武装勢力に対して、襲撃行為を即時停止するとともに、女性や子どもなど民間人の人権侵害をやめるよう求めた。また、同決議の下、UNAMSILの任期を2002年3月まで延長した。
■韓国・北朝鮮の閣僚級協議:アナン事務総長が歓迎
韓国と北朝鮮の閣僚級協議がこのたび再開したことについて、アナン事務総長は声明を発表し、歓迎の意を表した。
■対人地雷条約締約国会議、開催
対人地雷禁止条約の第3回締約国会議、ニカラグアのマナグアで開催。アナン事務総長はメッセージを発し、地雷禁止に向けた国際的努力により、地雷の生産や使用が世界的に減少する一方で、より多くの人々が地雷埋設地域について認識を高めている、との旨指摘した。
■東ティモール:憲法委報告を議会に提出
UNTAETのビエラ・デ・メロ代表は18日、政府体系、元首、税金など、新たに起草する憲法の内容に関して、東ティモールの3万8000を数える人々の意見をまとめた憲法委報告書を制憲議会に提出した。
■ルワンダ国際刑事裁判所:ルワンダ人牧師と息子、初公判
ルワンダ国際刑事裁判所において、ジェノサイド罪で起訴されたルワンダ人牧師とその息子の共同公判が始まった。被告は、Kibuyeの安息日再臨派教団の牧師Elizaphan Ntakirutimana(77)とその息子で医者Gerard Ntakirutimanaの2人。
■シエラレオネ:子ども兵士、家族との再開
シエラレオネ北部の町Kabalaにおいて、10人余を超える元子ども兵士が家族の再会を果たした。
■ハマーショルド特集HP開設
ハマーショルド第2代事務総長の死去40周年を記念して、国連本部のハマーショルド図書館は18日、同事務総長を特集したホームページを開設した。アドレスは、http://www.un.org/Depts/dh/dag
| 9月19日(水曜日) 文責:山本 |
■事務総長、シラク仏大統領と会談
アナン事務総長は19日、フランス大統領のシラク氏と会談し、テロリズムと闘うために各国が幅広く協力することの重要性を強調した。
■ラバニ大統領、安保理会議の開催を要請
アフガニスタンのラバニ大統領はアナン事務総長と安保理議長に対し書簡を送り、タリバンと合衆国との衝突が引き起こす同国内の平和に対する脅威について討議するための会合を開催することを要請した。
■600万人が危機的状況に:アフガニスタン
救援物資を運搬する国連機の発着が延期され、救援にあたる人々も国外に退去したアフガニスタンでは、外部からの援助に依存して生活していた600万人以上の人々が極めて深刻な状況に置かれることになるよ予想されている。
■武装解除のための会合を開催:シエラレオネ
国連シエラレオネミッション(UNAMSIL)は19日、シエラレオネ政府・革命統一戦線(RUF)・UNAMSILの3者会談が開催されたことを発表した。この会談は2週間前に予定されていたがRUFが参加を拒否したために延期されていたもの。
■マケドニアからNATO軍撤退へ:UNHCR
旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国に展開している4700名のNATO軍は反政府勢力を武装解除するミッションを終え、 9月26日に撤退することとなっているが、同国に避難民が帰国する際の安全を確保するために暫定的な治安部隊を派遣することを国連難民高等弁務官事務所バルカン特使が要請した。同事務所によればまだ29,400人の難民がコソボに残留、少なくとも76,000人の国内避難民がいる模様。
■300人以上の難民が東ティモールへ帰還
国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)が仲介して東ティモールの独立支持派・自治支持派の間で確認されたプロセスに従い、西ティモールから難民が300人以上が19日中に東ティモールに帰還した。
■中米地域の旱魃に緊急支援:FAO
国連食糧農業機関(FAO)は旱魃に襲われたグアテマラ・ニカラグア・エルサルバドルに大使緊急支援プロジェクトを開始した。これらの地域は1998年秋のハリケーン、2000年の旱魃、今年の地震等で食糧事情が 極めて悪化している。
■総会は議題として176項目を承認
先週から開催されている国連総会の今会期中において、テロリズムとの戦いに関する討論を行なうための項目を含め全部で176の議題を取り上げることを決定した。
◆「今日の一言」 − 怯え −
ご存知の通り、ビン・ラディン氏及びその組織アルクァイダに対してテロへの報復作戦が発動しようとしています。(ただし合衆国が一方的に彼らが犯人だと主張しているだけで、世界を納得させるだけの証拠をまだ提示していないと私は思いますが。)
仮にそうだとしても、今回の衝突が、巷で言われているように「文明の衝突」だとか、イスラム原理主義の「狂信」と超大国の「傲慢」との対立だという説明には、私はいまひとつしっくりきていません。大義というものは、人間がそのために行動するというよりは、もっと泥臭い感情を集団として正当化し、利用するときに用いる道具だと思っているからです。
−テロを起こした側は、合衆国的なものが自分たちの生活の中に侵入してことで、今まで自分たちが大切にしてきたもの、誇りにしてきたものが破壊されるという恐怖を感じ、抵抗したのではないか。そしてテロを受けた側はその抵抗の行為を攻撃と受けとめ、さらなる「攻撃」に対する危惧を持ち、それを叩こうとしている。−実は、双方、いや、世界中が怯えた結果なのではないかという気がしています。
もちろん、抵抗手段としてのテロを正当化するつもりはありません。
テロの原因が怯えにあるならば、武力によって取り除けないということです。
火は火で消すことは出来ませんから。
☆ ☆ ☆
さて、今回の軍事的報復措置に反対するインターネット上での署名活動が少なからず展開されていますが、その中でSUNのスタッフも参加しているものもあります。
軍事的報復措置に反対し、対話の力による解決をもとめる署名(「平和と非暴力の世紀」を創る無名市民の会)これはSUNの活動とは独立したものですが、ご賛同いただけるようでしたら、ご協力おねがいいたします。(←個人的見解)
http://homepage2.nifty.com/no-violence/
| 9月20日(木曜日) 文責:阿部 |
■国連総会、開発協力に関するハイレベル対話を開始
国連総会は、2日間にわたる開発協力に関するハイレベル対話(high-level dialogue on strengthening international economic cooperation)を開始。Han Seung-soo 総会議長は開幕演説において、本会合が各国に対して、開発協力について創造的に考える機会を与えると指摘。
■安保理、アンゴラに関する公開会合を開催
安保理は、アンゴラに関する公開会合を開催し、アンゴラにおける反政府勢力UNITAのテロ襲撃を非難するとともに、諸決議が規定した条件が満たさなれない限り、UNITAに対する制裁を続ける、とする議長声明を発表。
■事務総長、対タリバン制裁実施の監視グループとして5人の専門家を指名
アナン事務総長は安保理議長宛て書簡において、対タリバン制裁の実施を確保すべく、安保理の設置した監視グループとして5人の専門家を指名したことを発表。安保理は7月に、タリバン制圧下のアフガニスタン周辺諸国を支援すべく、事務総長に対して、監視グループ及び制裁実施支援チーム(Monitoring Group and a Sanctions Enforcement Support Team)の設置を求めていた。
■国連難民高等弁務官、周辺諸国にアフガニスタン難民に国境を開放するよう要請
Ruud Lubbers難民高等弁務官(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)は、アフガニスタンを流出する人々に対し、周辺諸国が国境を開放し続けるよう促す声明を発表。
http://www.unhcr.ch/news/pr/pr010920.htm
■国連総会、テロに関する討議を10月1日に開催
国連総会は、テロに関する討議を10月1日に行うことを決定。開催期間は2,3日の予定。
■国連職員組合によるテロ犠牲者支援基金、寄付金が8万7千ドルに
国連職員組合(the United Nations Staff Union)が米テロ犠牲者支援のため設置した基金に対し、アナン事務総長が2万5千ドルを寄付。同基金にこれまでに寄せられた寄付金は、8万7千ドルとなった。
◆「今日の一言」― Ending States (2) ―
米国の国防副長官であるウォルフォリッツが、"ending states"(テロ支援国家を倒す)と発言したことはについては、先週金曜日(14日)の配信 でも既に触れましたが、このウォルフォリッツの国防総省と、パウエル国務長官率いる国務省との間で、激しい情報戦が繰り広げられています。http://www.iht.com/articles/33172.html
簡単に要約すると、国防総省は「過激派」で、アフガニスタンのみならず、この際、イラクのフセイン体制も含めて、全ての「テロ支援国家」を叩き潰しておこう、という立場を取っており、一方の国務省は「穏健派」で、そんなことは国際社会が許さない、オサマ・ビンラディンのネットワークを叩くことのみに専念すべき、との立場をとっています。
読者の皆さんは、今週前半に、NYテロの容疑者がイラクの諜報部員と接触していた、という報道をご覧になったでしょうか。例えば http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20010919-00052200-reu-intですが、今回のテロとイラクとを結ぶ情報として、米国では大きく取り上げられました。この情報についても、国防総省が世論作りのために意図的に流した情報であるとの指摘がなされていますが、真実のところは誰にも分かりません。
マスコミの情報を受動的に受け止めていると、今回のテロを巡って世界は一枚岩になっているような錯覚を覚えるかもしれませんが、米政権内でも路線をめぐる激しい争いが繰り広げられているのです。ましてや、国際世論は、私たち一人一人が作り出すもの。そうした自覚をもって、大いに声を出し続けていきたい、と私は考えています。
追伸:水曜日の配信で、「平和と非暴力の世紀」を創る無名市民の会 http://homepage2.nifty.com/no-violence/ についてご紹介しましたが、米国でも、ボストンの女性のイニシアティブが発展して http://www.9-11peace.org/ という署名運動が展開されているようです。
この他にも、世界各地でいろんな署名運動があると思うのですが、読者の方でご存知の方がいらっしゃいましたら mailto:sun@issue.net まで教えていただければ幸いです。
| 9月21日(金曜日) 文責:阿部 |
■安保理議長、テロに対して国連が十分な役割を果さなければならないと指摘
安保理議長であるフランスのJean-David Levitte大使は、これまでもテロリズムに対して行動してきたが、今回のテロに対する闘いにおいても、国連が十分な役割を果たせるし、また果たさなければならないと表明。また、問題は、先日全会一致で採択した安保理決議1368を超えて行動する余地があるかどうかだ、と指摘。
■国連難民高等弁務官、アフガニスタンへの人道援助計画を発表
Ruud Lubbers国連難民高等弁務官(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)は、アフガニスタンにおいて拡大する人道的災害に対処するため、土地を追われた全てのアフガニスタン人に対する援助活動を大規模に展開する計画を発表。
■国際原子力機関、核施設の破壊工作等を防止するための取り組み強化を決議
国際原子力機関(IAEA:the International Atomic Energy Agency)は、年次会合を開催し、核物質の不法使用と核施設の破壊工作を防ぐために、あらゆる側面からの取り組みを強化していかねばならないと指摘。
■ルワンダ国際刑事裁判所、ルワンダ元従軍牧師をタンザニアに移送
ルワンダ国際刑事裁判所(the United Nations International Criminal Tribunal for Rwanda)は、ジェノサイドの罪に問われているルワンダの元従軍牧師Emmanuel Rukundo をスイスからタンザニアに移送したと発表。
■国際民間航空機関、来週の総会で旅客機の安全問題を討議
国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)は、米国へのテロで、初めて旅客機が大量破壊兵器として使用された、この新しい脅威に対応しシステムに対する信頼性を取り戻すための方策を見出さねばならない、と旅客機の安全問題が、来週にも開催予定の総会のトップ・アジェンダになるとの認識を表明。
■国連ボランティア計画と国連地雷アクションサービス、共同で新ウェブサイトを開設
国連の活動に関する情報により多くの人々がアクセスできるよう、ボンにある国連ボランティア計画(UNV:the UN Volunteer programme)とNYの国連地雷アクション・サービス(the UN Mine Action Service)は、共同で新しいウェブサイトを開設。
http://www.unvolunteers.org
http://www.mineaction.org
◆「今日の一言」― 見えない敵 ―
先日、小泉総理を含むG8首脳が、米国へのテロリズムに関する緊急声明を同時発表しましたが、その中で、国連が定めてきた12のテロ対策条約にも特に言及し、批准の有無にかかわりなく、直ちに条約の内容を実施するよう、各国に要請しました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/terro0109/g8.html
一方、国連は、そうした12の条約 http://www.un.org/News/dh/latest/intreaterror.htm に加え、新たに13番目の条約の制定に向けて動き出しています。今回の同時テロは本当に悲しい事件ですが、平時では合意され得ないような本当の意味でのテロリズム対策を打ち出すことが出来るなら、真に平和な時代へ向けた、大きな一歩になるかもしれません。
アナン事務総長は、21日付けニューヨークタイムズ紙に寄稿し、テロ対策の諸条約が完全に実施されることを強く要請するとともに、「国際社会は、”何のため”だけでなく、”何と戦うか””誰と戦うか”によって、その本性が明らかになる」(The international community is defined not only by what it is for, but by what and whom it is against.)と述べ、テロという共通の敵に団結して立ち向かうよう希望を表明しています。
但し、併せて、闘うべき「共通の敵」は、「絶対に、宗教などによって決まるものでないし、特定の民族、地域、宗教を標的にすることはあってはならない」(they are not, are never, defined by religion or national descent. No people, no region and no religion should be targeted)と、安易な「敵」づくりを戒めています。http://www.nytimes.com/2001/09/21/opinion/21ANNA.html
テロリズムという「見えない敵」とどう戦うか、世界が直面しているのは極めて困難な課題ですが、来週から始まる国連でのテロ対策を巡る議論が、安易な「戦争」に流れるのではなく、人類共通の「敵」が何であるのかを見据えた、価値的なものとなるよう注視していきたいと思います。
| 9月24日(月曜日) 文責:山本 |
■テロに対する勇気ある対応が必要:事務総長
アナン事務総長は24日総会で演説し、11日のテロは国連がよって立つ原則に対するものへの攻撃でもあったと強調した。
なお、本来は24日より開催する予定であった国連総会の一般演説は同時多発テロの影響で、治安上の問題として各国主脳を招く時期ではないと判断し、早くとも10月下旬以降まで延期された。
■国連諸機関が合同でアフガニスタンの危機的状況を警告
ユニセフ(UNICEF)・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)・国連人権高等弁務官事務所(UNHCHR)・世界食糧計画(WFP)・国連人道問題調整部(OCHA)・国連開発計画(UNDP)は合同で声明を発表し、アフガニスタンにおける人道的状況が極めて危険な水準にあることを警告した。
同国内では20年にわたり内戦状態が続き、ここ3年は大規模な旱魃に襲われるなど過酷な状況におかれている民衆が約500万人いると推定されており、その20%が5歳以下の子どもである。
■タリバンが国連事務所による支援活動停止を要求
在イスラマバードの国連報道官の報告によれば、タリバン当局により事務所の全ての通信施設が撤去され、外部と連絡がとれないようにされてしまい、アフガニスタン国内の他の国連事務所でも同様のことがおこなわれていると伝えた。
■国連職員による募金が10万ドルに
世界貿易センタービルへのテロ攻撃の犠牲者に対する国連職員の募金総額が10万ドルに達した。
■パキスタン国内でアフガニスタン難民審査開始
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、パキスタン国境付近の砂漠でキャンプ生活している何千人ものアフガニスタン人に対し難民審査を実施する準備が整ったため、25日からでも登録が開始できる模様であると発表。
■事務総長はパレスチナでのイスラエル軍の行動に懸念を表明
イスラエル防衛軍(IDF;Israeli Defence Force)がパレスチナ領土内の占領地北部に軍事地域を設定したと発表したことに対し、アナン事務総長はこれはパレスチナ=イスラエル間の和平合意に抵触する挑発的な行為であるとし懸念を表明した。
■UNRWAの財政が危機的状況に
パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA;UN Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East)の Peter Hansen 事務局長は、予定されていた3億1100万ドルの予算に対して現在2億8000万ドルしか拠出されておらず、極めて深刻な財政状況にあると発表した。
■子どもの権利の保護をめぐる状況の調査のためのセッションを開催
子どもの権利条約の履行状況をモニタリングするための専門家パネルを3週間の会期で開催。今回のパネルではモーリタニア・ケニア・オマーン・カタール・ウズベキスタン・ガンビア・カメルーン・カーボベルデ・パラグアイ・ポルトガルからそれぞれの国内における状況の報告が行われる。
子どもの権利条約(Convention on the Rights of the Child)は1991年に締結、191か国によって批准されている。
■国際刑事裁判所の準備パネルが開催
国際刑事裁判所(ICC;International Criminal Court)の準備パネル会合が今日からニューヨークで2週間の期間で開催。11日のテロにより国際テロリズムが最も喫緊の課題となる犯罪であるとの認識が高まっている。
■ソマリアから国連職員が一時引き揚げ
国連機の飛行に関して保険を請け負っていた保険会社が、今回の合衆国に対するテロの被害により莫大な支払を請求されたため戦争保険契約を停止する旨を伝えてきたため、契約が切れるまでにソマリアから職員全員を一時ナイロビに引き上げることを決定した。保険会社とは再交渉してできるだけ早く飛行を再開させる予定。
■判事の追加任命を要請:ルワンダ国際刑事裁判所
ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR;International Criminal Tribunal for Rwanda)は安全保障理事会と総会に対し、裁判を迅速に進めるため臨時かつ短期で18名の判事を任命するよう要請した。同様の措置は旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所でもとられている。
◆「今日の一言」 − 「戦争」の終わらせ方 −
タリバン政権をアフガニスタンの正当な政府と承認していた3つの国の内、UAEとサウジアラビアが国交断絶を宣言し、残るはパキスタンだけとなってしまいました。この行動をテロ支援国家に対する真っ当な措置と見る向きもあるでしょうが、よく考えると、タリバンに対する外交チャネルがそれだけ減ったことをも意味します。
通常「戦争」を終わらせる際には、当事国の一方が双方と国交のある国を通じて和平交渉の意図を伝えるものですが、今回の場合、そのチャネルが事実上1つしかなくなったことになります。この最後の外交チャネルをも閉じることになった場合、それが当事国のどちらの意図を反映したものであれ、まともな「戦争」の終わらせ方を想定しない−つまり、適当なところで和平交渉で終戦ではなく、一方が殲滅するまで戦う−ということに成りかねないことを意味してしまいます。(すくなくとも終わらせ方を考えずに「戦争」に突入することを意味してしまう、ということです。)
(特に合衆国側が)冷静さを失っていなければよいのですが。
| 9月25日(火曜日) 文責:Jo |
■アフガニスタン:事務総長、人道災害の回避を訴える
アナン事務総長はきょう、国連援助諸機関によるアフガニスタンに対する人道支援要請を支持し、国際社会に対して、同国の一般市民や難民を巻き込む人道災害の発生を防ぐよう訴えた。
■UNHCR、大量難民流出に備える
アフガニスタンから周辺諸国への難民大量流出の事態に備え、UNHCRは現在、準備を続けている。周辺諸国を支援するため、これまでに700万ドルの資金拠出が誓約された。
■大島人道問題担当事務次長、一層の援助を促す
大島賢三人道問題担当事務次長は国連本部で記者ブリーフィングし、アフガニスタンの人々に対する緊急援助の必要性を強調するとともに、いかなるテロ対策も人道的配慮を怠ることないよう訴えた。
■世界食糧計画、アフガン食糧援助活動を再開
WFPはきょう、米国で発生したテロ事件の影響で中断していたアフガニスタン食糧援助活動を再開する旨発表した。
■米国テロは人道に対する罪、と人権高等弁務官
ロビンソン人権高等弁務官はきょう、ジュネーブで記者ブリーフィングし、米国テロ事件を「人道に対する罪」であるとし、すべての国が犯人を裁きにかける義務を負っている、と述べた。
■WHO事務局長、生物・化学兵器の備えを訴える
ブルントラントWHO事務局長は月曜日、ワシントンで開催された西半球保健担当閣僚会合で演説し、各国に対し、生物・化学兵器に対する備えの必要を訴えた。
■総会、予防外交における国連の役割を討論
総会、事務総長年次報告について討論を継続。多くの国々が、予防外交における国連の役割に対する広範な支援を促した。
■米国、滞納金のうち5億8200万ドル支払いを決定
米国はこのたび、国連に対する滞納金のうち5億8,200万ドルを支払うことを決定。アナン事務総長は声明を発表し、歓迎の意を表した。
■マケドニア:安全上の懸念から、コソボからの帰還難民、1日200人に減る
NATOが水曜日、マケドニアにおける武器回収作業を終了し、治安低下の恐れがでる中、コソボから同国に帰還する難民の数が1日200人を下回るようになった。
■米国市場へのイラク石油価格決まらず
安保理において、イラク石油価格の見直し頻度の問題について意見がまとまらず、イラク石油の米国市場への輸出価格が設定できずにいる。イラク・プログラム部が発表した。
■旧ユーゴ刑事裁判所:ボスニア軍事指導者、出頭
1993年当時、ボスニアの軍事指導者を務め、旧ユーゴ国際刑事裁判所から起訴されたSefer Halilovic氏がこのたび、同裁判所に自発的に出頭した。裁判所は歓迎の意を表明。
■EU、イスラエルに対し、UNRWAへの制約緩和促す
EUはイスラエルに対し、同国がUNRWAに課している様々な制約要件を緩和するよう促した。アンマン(ヨルダン)で開催された援助国会合の席上、述べた。
■シエラレオネ:武装解除、さらに2地区で開始
シエラレオネのBoおよびBombali両地区において、CDFとRUFの武装解除が開始し、70人以上の戦闘員がUNAMSILに武器を引き渡した。
■平和維持活動局の内部監査報告、発表
内部監査部(OIOS)はこのたび、平和維持活動局の監査報告を発表。平和維持活動における人材登用について、ガイドラインを示した文書がつくられたことがなく、適切な人材の選考が行われていなかった疑いがあると指摘した。
◆「今日の一言」
今回の米国同時多発テロ事件及び、米国が行おうとしている軍事的報復措置に対して、国際法に則った解決が様々な論者によって主張されています(特設国際刑事法廷の設置等)。
この事件を考える上で参考になる一つのケースとしてロッカービー事件が挙げられます。88年、米国籍パンナム旅客機が英国上空で爆破墜落した事件について、二人のリビア人容疑者の引渡を求める決議を国連安保理は採択しました。一方で、リビアは、事件が民間航空機の安全阻害防止に関するモントリオール条約の解釈・適用に関する問題であるとして国際司法裁判所に訴えたのです。
リビアの主張によれば、モントリオール条約は、容疑者について関係国への引渡をするか、あるいは自国内の裁判所で訴追をするかを義務づけているのであり、リビアに引き渡す義務はない、と。
米英が肩入れする安保理は、リビアに対して経済制裁を強制しましたが、一方でリビアの提訴を受けた国際司法裁判所は6年もの審理を続け、法律問題として裁判所に管轄権があることを認めました(98年)。米英の抗弁は斥けられ事案は本案に持ち込まれましたが、米英はリビア
との交渉を続け、第三国オランダでの仲裁裁判によって解決する合意を引き出しました。これにより、初めて二人の引渡が実施され、一人に有罪判決がくだっています。
この事件の遠因は、ローマ・ウィーン両空港襲撃事件(85年)、ベルリン・ディスコ爆破事件(86年)といった米国民を狙ったテロ事件に対して、米国が報復攻撃をリビアのトリポリに対して行ったこと(86年4月)の一連の報復の連鎖として説明されます。報復の連鎖は、法的ルールの土台に乗って沈静化への道を歩みだしたと考えてもよいでしょう。
もとより、一般国際法上、いかなる国にも個人を庇護する権利があり、引き渡しの義務はありません。アフガンは、ラディン氏の容疑を否定しており、この点でリビアのケースとも異なります。アフガンは、同氏の引渡拒否により、既に99年より国連の経済制裁下にあります。
しかし、一般民衆を苦しめるばかりの制裁のあり方については、イラクのケースにおいても再考が重ねられています。
今後、今回のテロ事件とアフガンを結びつける明確な証拠が国連に提出されない限り、制裁を強めるような決議の正当性には疑問符がつくでしょう。
☆ ☆ ☆
さて、今回の軍事的報復措置に反対するインターネット上での署名活動が少なからず展開されていますが、その中でSUNのスタッフも参加しているものもあります。
軍事的報復措置に反対し、対話の力による解決をもとめる署名
(「平和と非暴力の世紀」を創る無名市民の会)
http://homepage2.nifty.com/no-violence/
| 9月26日(水曜日) 文責:山本 |
■事務総長、テロに対する幅広い協力を要請
アナン事務総長は26日、国連本部に入る際に受けた記者からの質問に応え、テロリズムと闘うために国連の加盟国は幅広い協力をすることを要請した。またアフガニスタンの状況に関する質問に関しては、今回のテロ攻撃に責任がある者を公正に裁く必要性を強調した。
■最大750万人に対する支援が必要:アフガニスタン
国連アフガニスタン人道調整官(UN Humanitarian Coordinator for Afghanistan)が発表したところによると、同国内の事態が悪化すれば支援を必要とする人が最大750万人にも上る模様。そのため、28日にベルリンで開催されるアフガニスタン支援提供国会議の席上、更なる資金提供を要請する。
■パキスタンは国境対策を強化
パキスタン当局は必要な旅券を持たずに国境を越えようとするアフガニスタン人に対しては国境を閉ざしたままで通さないことを確認した。一方、違法であっても国境を越てきた難民に対してはキャンプで保護することを発表した。
ただし国境地帯(パキスタン側)のチャマン地域では女性や子ども、高齢者が多数いるため人道的な理由から越境を認める方針。同地域では1〜2万人が避難してきていると推定される。
■航空機の安全に関する決議案を検討中:ICAO
11日に発生した合衆国に対する民間航空機を用いたテロ事件に関連して、国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)は、開催中の第33回総会において、民間航空機の安全に関する決議案を検討中である。
■安保理、キプロス情勢に関する非公開協議を開催
安全保障理事会は26日、キプロス情勢に関する非公式会合を開催し、アナン事務総長の同地域の和平進展に対する努力を評価し、すべての加盟国の協力を要請した。
■安保理、マケドニアに関する枠組み合意履行を要請する決議を採択
安全保障理事会は26日、旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国情勢に関する協議を開催し、和平に向けた枠組み合意の履行を要請する決議を全会一致で採択した。決議では暴力の使用を否定し、政治的解決のみが民主主義の未来を保障すると強調している。
■安保理はブルンジ暫定政権を支持
安全保障理事会は、11月1日に成立予定のブルンジ暫定政権を支持する声明を発表し、同国の和平プロセス進展への大きな転機となるであろうと強調した。
■IMF、借入資格停止をジンバブエに通告
国際通貨基金(IMF)はジンバブエ当局に対し、期限を過ぎている貸出金について早急な返済を要求してきたが、同国の借入額と返済額とを検討し、新たなIMF資源の利用資格を停止したことを通告した。
■中南米での貧富の格差は解消されず
国連ラテンアメリカ・カリブ地域経済委員会(ECLAC;UN Economic Commission for Latin America and the Caribbean)は同地域に関する報告書 "Social Panorama of Latin Amerika 2000-2001"を発表し、同地域が世界で最も貧富の格差が大きい地域のままであり、一向に事態が改善されていないことを警告した。
同報告書によれば最富裕層10%が最貧困層40%の19倍の収入を得ている。
■援助活動への安全確保への努力を呼びかけ:UNHCR
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は26日、難民への援助活動中に亡くなった職員を悼む会合をジュネーブで開催し、難民及び難民救援活動中の職員の安全を確保するための国際的な努力をよびかけた。
◆「今日の一言」 − 非対称 −
この「今日の一言」に対して、時折読者の皆さんから感想のメールを戴くのですが、その中で、以前(2000/12/20)触れた『E.モラン自伝』 (E.モラン;法政大学出版局 叢書ウニベルシタス)の一節を引用、指摘された方がおられました。
『異教徒を大量虐殺することが神の意志に沿うことだと確信するものは、もちろん己の観念のおぞましい性格や、その行為を犯罪的性格を自覚していない。狂信者の倫理と寛容な人の倫理の間には、避けられない非対称が存在する。つまり、後者は、自分を殺そうとする狂信者を理解するが、狂信者は自分が殺す前者を決して理解することはないだろう。』不覚にもこの部分を読んだことを失念していたのですが、確かに、テロリズムに対して武力を用いないとする(モランの言葉で言えば「寛容な人」の)立場に立つならこの非対称を超える方策を考えなければなりません。
| 9月27日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、アフガニスタンに人道援助を提供するための資金援助をアピール
アナン事務総長は、長年にわたる紛争と干ばつで疲弊したアフガニスタンの約750万人に人道援助を提供するため、国際社会に向けて、5億84百万ドルの資金援助を求めるアピールを発するとともに、「世界がテロに対して団結しているのと同じように、避難民の保護・支援にも団結しなければならない」と指摘。
■世界食糧計画、アフガニスタン難民に国連人道備蓄倉庫からの緊急空輸を開始
世界食糧計画(WFP:the UN World Food Programme)、アフガニスタンからの大量の難民流出に備え、イタリアの国連人道備蓄倉庫(the UN Humanitarian Response Depot)から、パキスタン、イラン、トルクメニスタンの各備蓄倉庫へと援助物資を移送するため、緊急空輸を開始すると発表。
■世界保健機構、アフガニスタンの医療インフラ整備を強化
世界保健機構(WHO:World Health Organization)は、アフガニスタンにおける大量避難民の発生を回避するため、同国の医療インフラ整備を強化し、人々が故郷に留まるよう尽力していると発表。
■UNHCR親善大使、対アフタニスタン緊急支援アピールに応え百万ドルを寄付
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)親善大使に先月任命された女優の Angelina Jolie さんは、同事務所の対アフタニスタン緊急支援アピールに応える初の個人として、百万ドルを寄付。
■コンゴ民主共和国東部、各武装グループ間の戦闘が激化
国連コンゴ民主共和国監視団(MONUC:UN peacekeeping mission in Democratic Republic of Congo)は、コンゴ民主共和国東部において、外国軍隊も含めた各武装グループ間の戦闘が激化していると発表。
■国連東ティモール暫定行政機構、人道の罪で併合派民兵など11人を起訴
国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET:the UN Transitional Administration in East Timor)の検察長官は、西ティモールにある東ティモールの飛び地 Oecussi において99年に人道に対する罪を犯した容疑で、併合派民兵など11人を起訴。
■国連イラク賠償委員会、3億65百万ドルを超える補償金の支払いを承認
国連イラク賠償委員会(the UN Compensation Commission)の管理理事会(Governing Council)は、3億65百万ドルを超える額の補償金の支払いを承認。このうち、1億1720万ドルは、各企業の代わりに政府が賠償請求を行っていた石油関連分野への補償金。
◆「今日の一言」― 愛国心 ―
金曜日のニューヨークタイムズ紙には、"In Patriotic Time, Dissent Is Muted" と題するレポートが報じられた。同時多発テロ事件の後、米国では、誰もが星条旗を掲げ、「愛国心(Patriotism)」があふれる中で、この風潮に逆らうようなコメントをしたTVキャスターやコラムニストが、ひどい攻撃にさらされているというのだ。
http://www.nytimes.com/2001/09/28/business/media/28TUBE.html
http://www.iht.com/articles/34032.html
深夜のトークショー「Politically Incorrect」のホストである Bill Maher が、ハイジャックの容疑者たちではなく、何千マイルも離れた場所から巡航ミサイルを打ち込んできた米軍の方が臆病だ、という趣旨の発言をして、「袋だたき」にあっている。その他、各地でブッシュ政権を批判したコラムニストが解雇されるなどの事例が多数報告されているという。
Bill Maher の発言を巡っては、ホワイトハウスのフライシャー大統領報道官までが登場し、「こうした時(国家が危機的状況にある時)には、アメリカ人一人一人がその発言と行動に気を付けねばならない」 "have to watch what they say and watch what they do."と注意を求めた。
しかし、米国内のこうした雰囲気は、本来の愛国心の意味を取り違えているのではないか。米国の民主主義が保障する自由といった権利を尊重することこそが「愛国心」であって、その中には、反対意見を述べる権利も含まれている、と考える人がいてもいい。歴史を振り返るとき、表現等の「自由」を奪われた結果として、どれほどの人々が権力により抹殺されてきたことか。その数は、テロの犠牲者の比ではないはずなのだが。
(日本語の関連レポート)
http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20010919105.html
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010917204.html
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010927205.html
| 9月28日(金曜日) 文責:阿部 |
■国連安保理、テロ対策決議を全会一致で採択
国連安保理は、米同時多発テロを受けて、テロ行為に関与する者や組織の金融資産凍結などをすべての国連加盟国に義務付けることを柱とする決議を全会一致で採択するとともに、安保理決議の実施を監視するための委員会を設置、全加盟国に対し、90日以内にそうした目的のために採った措置を報告するよう求めた。
■安保理、対スーダン制裁を解除する決議を採択
国連安保理は、スーダンが国連の反テロリズム関連条約を受け入れる姿勢を示したこと等を受け、96年に課した対スーダン制裁を解除する決議を、米国が棄権する中で採択。当該制裁は、エジプトのムバラク大統領暗殺に関連する容疑者引渡しを求めるためのものであったが、エジプト、エチオピア等も制裁解除に賛成した。
■来週の国連総会の開会前にジュリアーニNY市長が演説
来週月曜日から開催される国連総会においては、テロリズムについて議論されるが、総会開会前に、アナン国連事務総長とジュリアーニ・ニューヨーク市長が演説する。
■UNHCR、数千人のアフガニスタン人がパキスタン国境に向かっていると指摘
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:the UN High Commissioner for Refugees)によると、数千人ものアフガニスタンの人々が、公式には封鎖されているにも関わらずパキスタン国境を越えようとしている、と指摘。先週には、1〜2万人がパキスタンのQuetta地域に到着した。
■国連児童基金、 2百トンの援助物資をアフガニスタンの山岳地帯に輸送
国連児童基金(UNICEF:the UN Children's Fund)は、 アフガニスタンの人々の通常の生活や教育を取り戻すために必要な2百トンもの援助物資を、トラックやろばを使って、アフガニスタンの山岳地帯に輸送していると発表。
◆「今日の一言」― 「テロリズム」の定義 ―
国連の安全保障理事会が、テロ組織への資金の流れを断つことなどを加盟国に義務付けるテロ撲滅に向けた包括的な決議案を全会一致で採択した。決議案は米国が27日に提出したばかりであるが、安保理15ヶ国の全会一致で前例のないスピード採択となった模様だ。
同決議は、1)テロ集団の資金・資産の即時凍結、2)テロ集団への資金受け渡しの禁止、3)テロ集団関係者の移動や国境通過の禁止等を義務づけるとともに、テロ防止関連の国際条約への早期加盟を各国に求めている。
http://www.un.org/News/Press/docs/2001/sc7158.doc.htm
これを受け、日本政府も、批准していない2つの国連テロ対策関連条約の早期批准に向け、国内法整備の調整に入った模様で、次期通常国会での関連法改正等を目指すとのこと。
大いに賛成であるが、立法に際しては、「テロリズム」の定義に特に注意が必要だ。そもそも「テロリズム」の定義は国によって大きく異なるし、中国やロシアなど、国内に人権問題を抱える国々に、実力行使の口実を与えかねないとの懸念の声も挙がっている。
今回の国連決議採択に際して、安保理常任理事国である中国、ロシアは、終始極めて協力的だったと伝えられるが、各国の行動にそうした意図が隠されていないことを願いたいし、また、監視もしていかなければならないと思う。
(追伸:米国同時多発テロ関連署名サイト)
先週の配信で書名サイトについての情報をお願いしたところ、多くの方から情報をいただきました。ありがとうございました。多くの署名を集めいているサイトとしては、
http://www.9-11peace.org/petition.php3の2つがあるようです。参考にしていただければ幸いです。
http://www.thepetitionsite.com/takeaction/224622495
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Updated : 2007/02/19
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