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Title : May 2001
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5月 2日(水曜日) 文責:山本

コンゴ民主共和国で国際赤十字の要員が殺害

 コンゴ民主共和国で4月26日に国際赤十字委員会(ICRC)の要員6名が殺害されたことに対し安全保障理事会議長は懸念を表明し、犯人が逮捕され法の裁きを受けることを希望した。殺害されたICRCの要員は同国北東部のBunia近郊の街の健康センターに薬品を届ける途中で襲われた。

人道的状況に改善の兆候:シオラレオネ

 国連緊急援助副調整官の Carolyn McAskie 氏はシオラレオネから帰還後の記者会見で同国の情勢について報告し、人道的状況に改善の兆候が見られると語った。一方、隣接するギニアとリベリアでは状況が悪化しつつあるとも警告した。

ギニア南部からのシオラレオネ難民の移動開始

 ギニア国内で「オウムのくちばし(The Parrot's Beak)」と呼ばれる地域にはシオラレオネ難民が多く逃れているが、当地域も内戦の影響から危険な状態になってきており、難民キャンプの移動が国連難民高等弁務官事務所の活動により開始された。2日は3万人の難民が収容されている Kolomba キャンプへ25台のトラックが到着し作業が始まった。2日のトラックでは、120キロ離れた、より安全と考えられている Katkama キャンプに移送される。

被告の元司教、冒頭陳述で無罪を主張:ICTR

 ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR;the International Criminal Tribunal for Rwanda)によれば1994年の虐殺に関して4つの罪状と人道に対する罪で起訴されているSamuel Musabyimana 元司教は2日、自らの裁判の冒頭陳述で無罪を主張した。 元司教は自らの司教区におけるツチ族虐殺に荷担した疑いで訴えられている。

事務総長はUNIFILの再構成を勧告

 アナン事務総長は2日、国連レバノン暫定軍(UNIFIL:UN Interim Force in Lebanon)の活動に関する報告書を提出し、主要な3タスクのうち2つに関しては完了したことを明らかにした。完了したタスクとはレバノン南部からのイスラエル軍撤退と旧占領地におけるレバノンの主権回復の支援であり、現在UNIFILは国際的な治安維持に力を注いでいる。そのため、報告書では武装歩兵と非武装の監視員の組み合わせに再構成し、3月31日時点で5700名であった規模を着任のローテーションを利用して2002年1月までは3600名規模に移行することを勧告している。

アフガニスタンにおける暫定的停戦を強く要請:UNHCR

 アフガニスタンでは要保護難民へのアクセスが極めて困難であることから、 Ruud Lubbers 国連難民高等弁務官は2日、ラバニ同国大統領と会見の際、暫定的な停戦を強く要請した。同国では内戦と旱魃で約360万人が難民となっていると推定されている。

人道に対する罪で2人の民兵を起訴:UNTAET

 東チモール暫定行政機構(UNTAET;UN Transitional Administration in East Timor)の検察局は2日、1999年に実施された独立の可否を問う住民投票後の暴力に関して人道に対する罪を犯したとされる2人の民兵を起訴した。

世界銀行総裁、AIDSグローバルファンド構想を支持

 世界銀行のJames D. Wolfensohn 総裁は、先日アナン事務総長が提唱したAIDSと闘うためのグローバルファンド構想を支援することを発表し、アフリカの7か国でプロジェクトのための融資3億ドルを承認した。来年はさらに15か国・5億ドルを融資する予定。

来年開催の開発資金国際会議の会場がモンテレー市に決定

 来年開催の開発資金に関する国際会議(International Conference on Financing for Development)のホスト国であるメキシコの国連代表部 Miguel Hakim 氏は2日、国連本部で会見し、会議の会場がモンテレー市に決定したと発表した。この国際会議は来年3月18日〜22日の日程で開催される。

国連大学が国連の機能の転換を提唱

 国連大学(UNU;http://www.unu.edu/)はこのたび「国連とブレトン=ウッズ諸機関の新たな役割と機能」と題する研究報告書を発表し、グローバリゼーションが引き起こす諸変化によって変革を余儀なくされる前に抜本的な改善が必要であると警告した。

アラブ地域における人間開発報告の刊行を発表:UNDP

 国連開発計画(UNDP;UN Development Programme)は2日、アラブ地域(22か国)における人間開発報告を初めて刊行する計画があることを発表した。この報告は収入の増大だけが開発の指標ではないということを政策決定者に認識してもらうということを企図している。経済社会開発のためのアラブファンド(http://arabfund.org/)との提携のもと、本年末に刊行される。

「今日の一言」 − people-centred development −

 上記の文章には訳出しなかったのですが、最後の記事の本文には、「増収だけが開発進展の指標ではない」ことの理由が次のように説明されています。

“人間開発のアプローチからは、国の発展は経済的側面からだけでは計測し得ない。それは経済成長の恩恵が社会の貧困層にまで届くとは限らないからだ。人間開発の概念とは、個人の能力を増進させ、民衆中心の開発(people-centred development)を促進する機会の増加させる必要を強調するものである。”

 現代社会には人間を「サイクロトロン」(S.モスコビッシ『群集の時代』)にかけ、素粒子にまでばらばらに分解してしまう力が内包されています。コミュニティを破壊し、行きすぎた個人主義が蔓延したとき、つまり、人間1人1人が砂粒のように、互いに連携しないような状態(群集)になったとき、その集団は操りやすくなります。この意味で、人々を支配し、抑圧する側の作戦の本質は分断し統治することにあるのは、民衆を群集化することで操作しやすくなるからなのでしょう。ややもすればこの分断の魔の手(?)に知らず知らずのうちにからめとられてしまいます。これに対抗するするために、民衆の持つ可能性と内包する力を信じ、その発露を促すことが、民衆中心の開発にあたるのではないかと私は思います。

5月 3日(木曜日) 文責:阿部

安保理、コンゴ民主共和国における天然資源の不法採掘を非難

 安保理は、コンゴ民主共和国(DRC:the Democratic Republic of the Congo)における紛争のレベルと紛争に関与している勢力による天然資源の不法採掘のレベルとの間に直接的な関係があるとの専門家パネルの指摘を受けて、そうした不法採掘を非難する声明を発表。

アナン事務総長、フィラデルフィア自由メダルの賞金をグローバル・ファンドに寄付

 アナン事務総長は、フィラデルフィア自由メダル(Philadelphia Liberty Medal)を受賞することとなったのを受け、10万ドルの賞金をHIV/エイズと戦うためのグローバル・ファンドに寄付すると発表。

世界報道自由デーに当たり、アナン事務総長らが共同声明を発表

 世界報道自由デー(World Press Freedom Day)に当たり、アナン事務総長、松浦ユネスコ事務局長、及びロビンソン国連人権高等弁務官は共同声明を発表し、表現の自由を当然だと考えてはいけない、ジャーナリストが安全に活動できるようあらゆる対策をとっていく必要があると指摘。

事務総長、米国大使会議で国連と米国の良好な関係の下に協力を要請

 アナン事務総長は、米国の大使経験者からなる米国大使会議(仮訳、the Council of American Ambassadors)で演説し、国連大使として滞納問題等に奔走したリチャード・ホルブルックに感謝の言葉を贈るとともに、国連と米国がこれまで以上の相互理解をもって新しい時代を開始することが必要であると指摘し、国連の諸活動への協力を要請。

シエラレオネ各派、昨年の停戦合意のレビュー会合を開催

 国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL:the UN Mission in Sierra Leone)や統一革命戦線(RUF:the Revolutionary United Front)の代表は、昨年11月10日の停戦合意が調印されたナイジェリアのAbujaに参集し、同合意のレビュー会合を開催、合意内容の実施が進んでいないと指摘。

「今日の一言」 − 国連人権委員会 −

 上記のニュースには出てきませんが、国連経済社会理事会で3日、国連人権委員会メンバー国の改選が行われ、47年の創設以来メンバーに選ばれてきた米国が初めて落選したとのニュースが、日本を含む各国で大きく報じられています。
 地球温暖化防止の京都議定書に反対し、対人地雷全面禁止条約などにも署名しないブッシュ米政権に、国際社会が反発を強めていることの表れだとしていますが、米国にとっても、また何よりも国連自身にとって大きな衝撃です。
 米国国務省のスポークスマンは、大変失望するとともに、「不幸なことであるが、米国を抜きにして強い組織を維持することはできないだろう」と指摘し、英国国連大使も、この分野での米国のウェイトは極めて大きく、今回の結果は米国のみならず国際人権分野にとっても「悲劇」であると指摘しています。
 ニューヨークタイムズが米国国連協会会長の、「政権内の保守派すべてが、今回の結果を、国連が敵ばかりの組織である証明と見るだろう」との言葉を紹介していますが、選挙結果が政治的に誇張され利用されることだけは避けねばなりません。

http://www.nytimes.com/2001/05/04/world/04NATI.html
http://globalarchive.ft.com/globalarchive/articles.html?id=010503010868
http://www.asahi.com/international/update/0504/003.html

5月 8日(火曜日) 文責:Jo

エチオピア・エリトリア:安保理、国連兵士の移動の自由制限に憂慮

 安保理、エチオピア・エリトリア情勢に関する協議を行った。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)が暫定安全地帯(TSZ)において移動の自由を与えられず、平和維持活動に支障が生じている事態に 憂慮を表明した。

ボスニア:セルビア正教会、襲撃を受ける

 ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、Sanski Mostのセルビア正教会が手榴弾を使った襲撃を受けた。月曜日夜、ムスリム人の男性2人がこの襲撃事件の犯行容疑者として、逮捕され、そのうち1人は犯行を認めた。

アフガニスタン:タリバン支配地域の国連事務所、閉鎖

 アフガニスタンのタリバン支配地域にある国連政治事務所が近く、閉鎖される。今月、ベンドレル事務総長個人代表がタリバン外相と会談した際、タリバン外相から事務所閉鎖の要請を受け、5月20日までに閉鎖することが決まった。閉鎖されるのは、Heart、Jalalabad、Kandahar、Mazar-I-Sharifの4個所の事務所。

5月 9日(水曜日) 文責:山本

合衆国の国連人権委員会メンバー落選に関して協議

 今月3日に実施された国連人権委員会のメンバー改選で合衆国が落選し、1947年に同委員会が創設されて以来維持してきた委員国としての地位を失うことになった。また7日には国際麻薬統制委員会(INCB)の委員改選においても合衆国は落選した。これを受け合衆国下院が対抗措置として、国連分担金の滞納分支払いを停止する予算修正案を検討している動きをいていることに対しアナン事務総長は9日、落選の不満を国連全体にぶつけるのは非生産的であると呼びかけた。

自治に向けた動きが進展:コソボ

 国連コソボミッション(UNMIK;UN Interim Administration Mission in Kosovo)のヘケロップ代表は9日、国連本部で記者会見を行ない、未完全ではあるものの、自治に向けた法整備などが順調に進んでいると語った。

ムスリムに対する暴力に抗議する平和的デモ:ボスニア=ヘルツェゴビナ

 サラエボ(ボスニア=ヘルツェゴビナ)でムスリムに対する暴力に抗議するデモが1000人以上が参加して行われたが平和裏に終了した。

難民支援のため資金拠出を要請:UNRWA

 パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA;UN Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East)の Peter Hansen 事務局長は、パレスチナの経済状態が急激に悪化していることを受け、今年の6月〜12月で8000万ドルが必要であり、資金拠出を訴えた。

タジキスタンにおける平和維持活動は2002年まで継続

 アナン事務総長は9日、タジキスタン情勢に関して安保理議長に書簡を送り、国連タジキスタン平和構築事務所(UNTOP;UN Tajikistan Office of Peace-building)の活動を2002年6月まで延長する意図を明らかにした。UNTOPは国連タジキスタン監視ミッション(UNMOT;UN Mission of Observers in Tajikistan)の後を引きつぎ、政府と反政府との間の停戦を監視と和平合意の履行の任務を負っている。

ESCAP主催のフォーラムで砒素汚染の拡大を警告

 「地質学と健康−砒素汚染危機の解決−」と題されたフォーラムが国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP;UN Economic and Social Commission for Asia and the Pacific)の主催によりバンコク(タイ)で開催され、アジアの多くの国で砒素(ひそ)が飲料水に混入し、公衆衛生に大きな危機をもたらしていると警告された。

アジア開発銀行と国連開発計画が貧困に対する活動を共同で進めることを決定

 国連開発計画(UNDP;UN Development Programme)とアジア開発銀行(ADB;Asian Development Bank)は9日、貧困を撲滅するための新しい戦略的に協力していくことを発表した。アジア・太平洋地域の開発援助に共同であたる。

シエラレオネ東部で戦闘が再発

 国連シエラレオネミッション(UNAMSIL;UN Mission in Sierra Leone)は9日、同国東部で戦闘が再発したことに対し、各勢力にこれ以上の暴力を控えるよう要請した。

スーダンで赤十字の輸送機が銃撃、パイロットが死亡

 赤十字国際委員会(ICRC;International Committee of the Red Cross)の輸送機が Lokichokio (ケニヤ)から Juba (スーダン)へ救援物資を輸送中に砲撃を受け、デンマーク人の副操縦士が死亡した。この飛行は通常実施されているルーチン的なものであり、地上の関係各勢力に了解済みの飛行であった。

有機汚染物質を制限する条約が調印の予定

 国連環境計画(UNEP;UN Environment Programme)によれば、残留性有機汚染物質(POPs;persistent organic pollutants)に関する条約に今月中に100か国以上が署名する予定となっている。条約が発効するためには50か国以上の批准が必要。

有毒な殺虫剤の早期処分を要求:FAO

 国連食糧農業機関(FAO;UN Food and Agriculture Organization)は9日、報告書を提出し、使用禁止または期限切れとなった殺虫剤が人々の健康と環境に脅威を与えていると警告した。報告書によるとアジアで50万トン、アフリカと中近東で10万トン、東ヨーロッパと旧ソ連諸国で20万トン以上が処理されないまま放置されているという。(ラテンアメリカ分は未推定。)

「今日の一言」 − 合衆国の落選 −

 最初の記事で触れたように、国連の2つの委員会で合衆国が立て続けに委員選挙に落選するという椿事(だと思う)が起こり、これはブッシュ政権になってからの外交上の急激な保守化を嫌悪したものだと言われています。
 ブッシュ政権の外交政策については、元大統領補佐官のR.アレン氏が「ブッシュ政権の外交チームは一年半ばかり前から詳細な議論を尽くしており、大統領の意図を心得ている。」と発言している("National Security:Looking Forward";『キッシンジャーが読み解く新世界』論座6月号所収)ように、規定の路線だったのかも知れませんが、世界の各国はやはり、合衆国は急旋回したと受け取ったのではないでしょうか。まさかそれぞれの委員会で投票に参加した国々が共同して落選活動をしたわけではないでしょうから。

5月10日(木曜日) 文責:阿部

事務総長、来年は米国が人権委メンバーに戻れると確信していると指摘

 アナン事務総長は、人権委員会改選での米国の落選についての記者団の質問に応え、来年は米国が人権委メンバーに戻れることを確信しているとしたうえで、同国が滞納金支払いに条件をつける等の意趣返しをしないよう要請。

事務総長、ブッシュ米大統領とグローバル・ファンド等について会談へ

 アナン事務総長は金曜日、ワシントンでブッシュ米大統領及びオバサンジョ・ナイジェリア大統領と会談し、グローバル・ファンド設置など、エイズに対する国際的行動の強化策について話し合う予定。

西アジア経済社会委員会、地域輸送協定を締結

 西アジア経済社会委員会(ESCWA:the UN Economic and Social Commission for Western Asia)は、地域の国際道路の開発・調整を行い地域統合を図るべく、"Agreement on International Roads in Arab Mashrek"を採択。事務総長はメッセージとして、国境を超える協力と商業活動のためには輸送が非常に重要であり、この地域輸送協定が同委員会の活動の金字塔になるだろう、と指摘。

国連貿易開発会議、LDCへの海外直接投資に関する報告書を発表

 国連貿易開発会議(UNCTAD:the UN Conference on Trade and Development)は、「後発開発途上国における海外直接投資(Foreign direct investment (FDI) in Least Developed Countries at a Glance)」と題する報告書を発表。報告によれば、49の後発開発途上国への海外直接投資は90年の6億ドルから99年には52億ドルへと増加。アフリカLDCにおいてはフランスと英国が最大の投資国。

国連食糧農業機関、アフリカ10ヶ国の労働力人口がエイズで26%減少

 国連食糧農業機関(FAO:the UN Food and Agriculture Organization)がこのたび発表した報告書は、エイズによる死亡者の数が最も多いアフリカ10ヶ国において、2002年までに労働力人口が26%程度減少すると予想。

World Media Festival、国連制作のドキュメンタリーが金賞、銀賞

 ドイツのハンブルグで開催された World Media Festival において、国連の制作したドキュメンタリー、“Armed to the Teeth”と“Legacies of War”がそれぞれ、金賞、銀賞を受賞。

「今日の一言」 − 予算修正法案 −

 米下院はこの日、ブッシュ大統領が凍結に反対しているにもかかわらず、来年返済することになっていた国連分担金の未納分2億44百万ドルの支払いを凍結する予算修正法案を賛成252、反対165で可決しました。
 ブッシュ政権(=「ホワイトハウス」)は、分担金返済と人権委落選は別問題であり、委員も来年の改選で取り返す、との立場を取っていましたが、米国「議会」は国連に対し報復に出た形になってしまいました。
 問題は、支払い凍結を解除する条件として、国連人権委員会の議席を取り戻すことを挙げている点。
 アナン事務総長は、国連分担金の支払いに米国が付けた条件について、受け入れがたい、と指摘し、国連のスポークスマンの一人は、「私たち国連を shoot しないで欲しい。私たちは、単に票を数えただけなのだから。」と困惑しています。

Loss of seats sours America's relations with the UN
http://globalarchive.ft.com/globalarchive/articles.html?id=010511001486#docAnchor010511001486

House Votes to Block Payment of U.N. Dues
http://washingtonpost.com/wp-dyn/print/world/A12200-2001May10.html

5月15日(火曜日) 文責:Jo

安保理、エチオピア・エリトリア制裁措置を更新せず

 安保理は議長声明を採択し、エチオピアとエリトリアに対する武器禁輸を5月16日の期限を越えて延長しないことを決定した。また、両国に対し、武器調達などの軍事活動に払っていた努力を、「アフリカの角」の安定達成に向けて、両国の経済の再建や発展、地域和解に振り向けるよう促した。

事務総長、ロシア大統領と会談

 アナン事務総長、2日間の日程で、ロシアを訪問。きょう、プーチン大統領と会談し、バルカン、中東、イラクなど、世界の地域紛争について話し合った。

シエラレオネ:政府とRUF、戦闘停止に合意

 シエラレオネ政府と反政府勢力RUF双方の代表はきょう、フリータウンで行われた、国連立会いの交渉の席で、初会談し、戦闘の停止を誓約した。

コソボ暫定自治政府法的枠組み、完成

 コソボ暫定自治政府の法的枠組み、完成。UNMIKのヘケロップ代表がきょう、歓迎の意を表明し、この文書に署名した。同代表は、すべてのコミュニティーに対し、選挙プロセスおよびその結果できあがる暫定政権に参加するよう呼びかけた。特に、セルビア系住民に対し、選挙への登録と参加を求めた。

後発開発途上国会議、2日目。

 第3回国連後発開発途上国会議、2日目。FAO事務局次長 Hartwig da Haen 氏は、LDC諸国における食糧の安全と質を高めるため、9800万ドル規模の基金の創設を提案。

ユニセフ、貧困と子どもに関する報告書を発表

 ユニセフはこのたび、国連後発開発途上国会議にあわせて、「貧困と子どもたち:後発開発途上国の90年代の教訓」と題する報告書を発表した。報告は、LDC諸国は90年代、他の開発途上国に大きく取り残され、そのため、子どもを中心に、数億の人々が極貧に苦しむ結果となっている、と述べた。

WHO、エイズ基金に対する米国の拠出を歓迎

 世界保健総会、開幕。ブルントラントWHO事務局長は開幕演説し、アナン事務総長が提案したエイズ対策基金に対し、米国が2億ドルの拠出誓約を行ったことを歓迎する意を表明した。

きょうは、国際家族デー

 きょう、国際家族デー。今年のテーマは、「家族とボランティア:社会的結合の構築」。アナン事務総長はメッセージを発信、相互関係、奉仕、連帯といった価値観は、家族とボランティアが共有するものであり、それぞれがその役割を果たせるよう、必要な資源を提供するよう訴えた。

東ティモール全土の42%の人々、住民登録

 UNTAETがきょう発表したところによると、これまでに、東ティモールの住民のうち、42%以上(約34万6000人)が、8月30日選挙の投票に必要な登録を済ませた。

イラク:制裁監視委、より多くの人道物資契約を保留

 イラクプログラム部によると、この1週間、対イラク制裁監視委員会が保留した人道物資契約は、解除した数よりも多い。具体的には、総額4200万ドルに上る24件の契約が解除されたのに比べ、総額2億3840万ドルに上る24件が保留となった。

ソマリア難民:国連、地雷の危険を教える

 ジブチの2つの難民キャンプに滞在するソマリア人難民数万人に対して、地雷の危険や安全措置に関する講習が行われた。UNDP、UNHCR、WFP、ユネスコが支援した。

WHO、煙草規制措置の改善を求める

 WHOはきょう、「煙草産品の規制に関する知識を進めるために」と題する研究書を発表。現在の煙草の規制手段は公衆衛生を守るのに不十分であるとし、その改善を求めた。WHOの推計によれば、現在、 400万人が毎年、煙草が原因で死亡しており、何の手段も講じられなければ、2030年までに、その数は、1000万人にまで上昇する。

5月16日(水曜日) 文責:山本

契約非更新をめぐって人種差別の有無が問題に:ICTR

 ルワンダ国際刑事裁判所のメンバーの再編成に伴い発生した契約の非更新について人種差別があるのではないかという申し立てがなされていたが、同裁判所の Florence Hartmann 報道官は16日、検察チームのメンバーの契約の非更新については効率だけが判断の基準で、スタッフの人種差別の要素はないと説明した。

欧州・中央アジアの子どもの60%が家庭で暴力に:ユニセフ

 ユニセフ(UNICEF)が16日発表した調査によるとヨーロッパと中央アジアの子どもの60%が攻撃的な振る舞いや暴力(怒号や殴打を含む)に直面していると指摘している。この調査はユニセフが「若者の声(Young Voices)」と題して、2000年12月から2001年2月までの期間、9歳から17歳の子ども15200人に対面調査したもの。
 この結果についてユニセフのベラミー事務局長は「子どもたちは私たちの未来であるだけでなく、現在の姿を表しており、彼らの声を真剣に受け取る必要がある。」と語った。今回の調査の最終報告は本年9月にニューヨークで開催される第1回こどものための国連特別総会の席上、公表される。

政府と反政府勢力が武装解除プロセス再開に合意:シエラレオネ

 国連の仲介によりシエラレオネ政府と革命統一戦線(RUF;Revolutionary United Front)との間に、RUFと、政府が支援している市民防衛軍(CDF;Civil Defence Force)の武装解除プロセス再開に関して合意に達した。武装解除は18日から開始される。合意には25日からは子どもの戦闘員の解放も実施されることも含まれている。

安保理の代表団が大湖地域の紛争の協議のためにヨハネスブルグに到着

 安全保障理事会の代表派遣団は16日、アフリカの大湖地域の紛争に関する協議を行うためにヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)入りした。
 代表派遣団は17日にはブルンジ和平過程調停者のネルソン・マンデラ氏らと会談ののち、午後にはキンシャサ(コンゴ民主共和国首都)に飛ぶ。その後アンゴラ・ナミビア・ザンビア・ブルンジ・タンザニア・ルワンダ・ウガンダを歴訪する。

コソボに避難するアルバニア難民が増加:UNHCR

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:UN High Commissioner for Refugees)が16日発表したところによると、セルビア南部のプレスヴォ渓谷地域での戦闘を避けるために約 550名のアルバニア人がコソボに避難した。 5月13日から累計で3,000人を超す。戦闘が再開した 5月初旬からでは9,000人以上になると推計されている。

安保理は撤退ラインの違反に懸念を表明:レバノン

 安全保障理事会は16日、レバノン情勢についての非公開協議終了後、議長声明として全ての関連勢力に撤退ライン(いわゆる「ブルーライン」)の遵守を要請した。
 この地域は安保理決議第248号(1967)・第338号(1973)でイスラエル軍の撤退が求められている。

合衆国の景気下降を受けてラテンアメリカの成長率が鈍化すると予想

 国連ラテンアメリカ・カリブ海経済委員会(ECLAC;United Nations Economic Commission for Latin America and the Caribbean)は今後の経済見通しを概観した報告書『新たな国際文脈におけるラテンアメリカの展望2001』を発表し、合衆国の急速な景気後退の影響を受け、同地域の生産物の合衆国からの需要が減少するであろうと警告した。このため同地域の2001年の経済成長率は、2000年から1%下がって3%になるであろうと予測している。
 なお、ECLACは5つある国連地域委員会のうちの1つで、サンチアゴ(チリ)に本部をおき、ラテンアメリカの経済発展への貢献を企図して1948年に設置された。

事務総長、ロシアへの公式訪問を終了

 アナン事務総長は16日、2日間にわたったロシアへの公式訪問を終了した。
 事務総長は訪問中、ロシア国会ならびに連邦議会の高官らとい会見し、バルカン半島情勢・中東情勢やグローバリゼーション、テロリズムなど幅広い問題について討議した。連邦議会は事務総長を顕彰して「ピョートル大帝賞」を授与した。アナン事務総長は「私を通して国連とその職員に名誉を与えている。」と感謝の意を表した。

AIDSと戦うためのグローバルファンドに後発開発国が賛同。

 第3回国連後発開発国会議がブリュッセルで開催され、先月アナン事務総長が提唱したAIDSと戦うためのグローバルファンドに対して強い支持を表明した。なお本会議は日曜日まで続けられる。

結核が猛威を振るう国への支援として15億ドルが必要:WHO

 世界保健機構(WHO;World Health Organization)は16日、結核に関する報告書を発表し、結核の猛威にされされている国に対する支援として今後数年間に15億ドルの費用が必要になるだろうと報告した。同報告書では結核の患者がなかなか減少しない現状にはさまざまな要因があるが、政治的なコミットメントの低さや材尾減が乏しいために十分な治療薬が確保できないことが挙げられると指摘している。
 またWHOでは結核の治療法としてDOTS(Directly Observed Treatment, short course,:短期化学療法による 直接監視下治療)を勧めている。
 【結核に関するFact Sheet】
 http://www.who.int/inf-fs/en/fact104.html

ハンセン病患者減少への目標を達成:WHO

 世界保健機構(WHO;World Health Organization)は16日、ハンセン病に対する国際的な取り組みの進展状況に関して報告し、1991年にWHO加盟国によって設定された、罹患者の90%減少という目標が達成されたと発表した。
 ハンセン病には多剤併用療法(multidrug therapy)が効果的で、過去15年間で1100万人の患者がこの治療法で治癒した。
 【ハンセン病に関するFact Sheet】
  http://www.who.int/inf-fs/en/fact101.html

「今日の一言」 − ハンセン病 −

 出典を失念してしまったのですが、「服役囚と精神病患者とハンセン病患者がどのように扱われるかでその国の人権感覚がわかる」という趣旨の文章を読んだことがあります。
 けれども隔離政策見直しを怠ったとして政府と国会の責任を認めた熊本地裁判決に対し、政府は福岡高裁に控訴する方針を固めたようです。判決では癩予防法を廃止しなかった国会の責任も認定しており、法務省としては、国会の責任が判例として確定すれば今後の国会活動に甚大な影響が出かねないという理由だと、新聞等では報道されています。
 個人的には、WHOでは以前からその治療方法などについて勧告していたわけで、(AIDS訴訟の時もそうですが)その時点で採られていたものの他に方法があり、当事者による改善への努力があったにも関わらず必要な措置が採られなかったことの非を問われてもしかたがないのではないかと思います。これまでの判例がどうこう、という話もあるのでしょうが、「後で『あの時なぜしなかったのだ』と糾弾されないように」なんて責任を回避するのではなく、「常に(その時点でできうる限り)国は国民のことを考え、為すべきことは為す」という姿勢を採るのだという覚悟を見せてほしいと現政権に望みます。

5月23日(水曜日) 文責:山本

タリバンが非ムスリムに識別票をつける命令を布告

 イスラム教原理主義組織タリバンが、アフガニスタン国内においてムスリムでない者は識別票を衣服に着けることを命じる布告を出したことに対し、アナン事務総長は重大な人権侵害であると遺憾の意を表明した。ロビンソン人権高等弁務官と松浦ユネスコ事務局長はこの事態に対し合同で声明を発表し、「このような行為は1930年代のナチドイツから1990年代のルワンダに至る、人類の歴史の最暗部に逆戻りするものだ」と怒りを表した。

難民高等弁務官、国内避難民に関する国際会議で演説

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の Ruud Lubbers 弁務官はオスロ(ノルウェー)で開催されている国内避難民に関する国際会議で演説し、世界に2000万から2500万人いると推定されている国内避難民(IDPs;internally displaced persons)を支援するための国際的な努力の調整を行うと発表した。

安保理代表団がブルンジ高官と会談

 アフリカの大湖地域の情勢について検討するためにブルンジを訪問中の安全保障理事会の代表派遣団は23日、同国の高官と会談し、安保理はブルンジとコンゴ民主共和国両国の情勢が互いに影響しあっているという認識にあり、「軍事的な解決はありえない("there is no military solution")」ことを強調した。

エリトリアが独立10周年

 5月23日はエリトリアの独立記念日であり、国連エチオピア・エリトリアミッション(UNMEE;UN Mission in Ethiopia and Eritrea )代表は祝福の声明を発表し、国連は同国に平和と独立と繁栄に満ちた将来を構築するように支援すると語った。

セネガルで内戦勃発

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、セネガルの Casamance 州で政府軍と同州の分離独立を訴える カサマンス民主軍運動(MFDC;Movement of Democratic Forces of Casamance )との間で武力衝突が発生し、同地域から隣国のガンビア等に難民が流出している模様。

事務総長、ミャンマーへ特使を派遣

 アナン事務総長は23日、報道官を通して、ミャンマーにおける民主化と国民的和解プロセス推進支援のために事務総長特使を来週派遣することを発表した。特使として任命されたのは Razali Ismail 氏。特使は6月1日から4日までミャンマーを訪問し、同国高官や国民民主同盟(NLD;National League for Democracy)のアウン・サン・スー・チー氏らと会談を持つ予定。

東チモールにおける労働法案について交渉

 国連東チモール暫定統治機構(UNTAET)は同国内の経営者と労働者の代表との間で3日間にわたる協議を行い、労働法案に関する合意に達した。この法案では雇用の終了・監督・最低賃金・労働関係・職業訓練・職場の安全等を扱う。

アフガニスタン難民に緊急援助開始

 パキスタンに避難している約70,000人の難民が極めて過酷な状況にさらされている現状を受け、国連の諸機関が緊急支援を開始した。
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は病院における医療活動の質を向上させ、健康センターへの資材搬入を強化した。世界食糧計画(WFP)は難民キャンプに生活する約12,000家族への食糧を提供、ユニセフは衛生状態の悪化から広まる危険のある伝染病への予防接種を始めている。

残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が批准開始

 「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(The Stockholm Convention on Persistent Organic Pollutants)」に関する会議が23日、ストックホルムで開催され、90カ国が署名し、カナダが批准した。なおこの条約は50カ国が批准した段階で実効化する。

スイスの製薬会社が安価での対マラリア薬提供に合意

 世界保健機構(WHO;World Health Organization)は23日、開発途上国においてマラリアと戦うための作戦の一環として、スイスの製薬会社 Novartis から対マラリア薬を安価で提供をうけることを発表した。これまで用いていたクロロキンに対しマラリアが耐性を持ってしまったため新たな薬品が必要だった。この薬コアテム(Coartem)は1錠あたり10セントであるので、2.5ドルあれば成人1人を回復させることができる。

事務総長、ワシントンD.C.を訪問

 アナン事務総長は24日、ワシントンD.C.を訪問し、合衆国下院の代表者と会見し、同国と国連の間の懸念事項について討議する予定。

ハバナで非植民地化に関するセミナーを開催

 国連非植民地化委員会はハバナ(キューバ)で非植民地化に関するセミナーを今日より3日間の日程で開催。このセミナーは「第2次国際植民地主義撤廃の10年(2001 - 2010年)」と25日から始まる「自由、独立、および人権のために戦うすべての非自治地域民衆との連帯週間」を踏まえたもの。

「今日の一言」 − 青き清浄の地 −

 タリバンの行為についてはこれまでの「今日の一言」でも触れた(例えば「原理主義の構造」2001/02/28)ように、過度の純粋性の追求のために周囲を破壊し尽くす危険性を帯びています。

 1つめの記事のようなタリバンの行為について考えていると、『風の谷のナウシカ』(ただし映画ではなく、宮崎駿氏によって描かれたマンガのほうですが)に出てくる「青き清浄の地」を思い浮かべてしまいます。
 アニメ版『ナウシカ』では、人々の生活圏を奪い毒を吐く「腐界」が実は汚れた世界を浄化する役割を持っており、その「腐界」を焼き払う計画を阻止するあたりで話は終わっているのですが、マンガ版『ナウシカ』ではその「腐界」の奥には浄化されつくした世界・「青き清浄の地」が出来るということになっています。
 けれども、その「青き清浄の地」はあまりに浄化されているために、「腐界」と共存できるほどに「汚れて」しまった人間は誰一人住めないということが明らかになってきます。(作品ではそれが実は容易周到に準備された計画であり、その中心部である「墓所」をナウシカは破壊しにいきますが。。。。)

 周囲を暴力的なまでに飲み込み、「浄化」しつくした後にできる世界に、果たして彼らは住むことができるのでしょうか。

【参考文献】
  • 『風の谷のナウシカ』            宮崎駿    徳間書店
  • 『ナウシカ読解 −ユートピアの臨界−』   稲葉振一郎  窓社

5月24日(木曜日) 文責:阿部

イスラエル空軍、自国空域に入ったレバノンの小型民間航空機を撃墜

 イスラエル空軍は、自国空域に入ったレバノンの小型民間航空機を撃墜。これを受け、レバノン南部担当事務総長個人代表(Secretary-General Kofi Annan's Personal Representative for Southern Lebanon)のStaffan de Mistura氏は、すべての当事者に対し、行動を自制するよう促すとともに、イスラエルによる度重なるブルーライン(the Blue Line)侵犯が地域の緊張を高めていると指摘。

インド政府、パキスタン行政長官ニューデリーに招請

 インド政府がパキスタンのMusharraf行政長官(the Chief Executive of Pakistan)をニューデリーに招請し、Musharraf氏もこれに前向きに対応。事務総長は、両国の首脳会談への動きを歓迎し、会談が不必要に遅滞することなく行われるよう希望を表明。

ユーゴスラビア連邦共和国、セルビア系住民に選挙登録を勧奨

 ユーゴスラビア連邦共和国(the Federal Republic of Yugoslavia)のKostunica大統領がセルビア政府とともに、コソボのセルビア系住民に対し、11月17日に予定されるコソボの選挙に参加すべく選挙登録を行うよう促したと報じられたことについて、国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK:UN Interim Administration Mission in Kosovo)は歓迎の意を表明。

アフリカ統一機構、フリカの子どもの将来に関する汎アフリカ・フォーラムを開催

 アフリカ統一機構(OAU:the Organization of African Unity)は、アフリカの子どもたちの置かれた状況を検討し、これら子どもたちの権利の完全実現をはかるための提案を練るべく、アフリカの子どもの将来に関する汎アフリカ・フォーラム(the Pan-African Forum on the Future of Children in Africa)をカイロで5月28日から31日まで開催することを決定。

世界食糧安全保障委員会、第27回総会を開催

 第27回世界食糧安全保障委員会(the 27th Session of the Committee on World Food Security)が、5月28日から6月1日まで開催される。国連食糧農業機関(FAO:the UN Food and Agriculture Organization)は同委員会に提出するペーパーにおいて、開発途上国と先進国の双方が飢餓根絶に向けたコミットメントを怠っていると指摘。

「今日の一言」 − Balance of Power −

 米上院が突然のパワーシフトに揺れています。24日、米バーモント州選出のジェームズ・ジェフォーズ上院議員が、所属する共和党から離党すると表明したのです。
 上院(定数100)は、共和党と民主党が50議席ずつの同数だったのですが、これで共和党は49議席になり、94年以来はじめて「少数派」に転落。ブッシュ共和党政権が法案審議などで窮地に追い込まれるのは確実になりました。
 彼が離党を決断した背景には、ブッシュ政権の教育支出が少ないことや環境を軽視する原発優位のエネルギー政策、ミサイル防衛重視の国防政策があったとされ、今後、米国の「京都議定書」を巡る対応にも大きな影響を及ぼすと考えられています。
 それにしても、一上院議員の決断が議会の多数派を入れ替えることになろうとは、誰が予想していたでしょうか。米国でも、選挙による以外でこんなことが起こるのは歴史上初めてとのこと。
 ブッシュ米大統領の保守的政策が今後どう変容するのか、日本の小泉政権の動きと併せて注視していきたいものです。

http://www.senate.gov/%7Ejeffords/
http://globalarchive.ft.com/globalarchive/articles.html?id=010525001416
http://www.pbs.org/newshour/@thecapitol/control/index.html

5月29日(火曜日) 文責:Jo

中央アフリカ共和国大統領官邸襲撃事件に事務総長が憂慮表明

 中央アフリカ共和国において、大統領官邸および国営ラジオがこのたび、武装集団による襲撃を受けた。その後、落ち着きをみせているが、散発的な発砲があるなど、依然、情勢は不安定。アナン事務総長は月曜日、声明を発表し、民主的に選ばれた政府を武力で倒す試みを非難した。

安保理はイラクの人々の窮状に関心を向けるべき:セバン事務局長

 安保理非公開協議において、イラク・プログラム部担当のベノン・セバン事務局長は、イラク石油食糧交換プログラムの状況について説明し、各理事国に対し、イラクの人々の窮状に関心の焦点を当てるよう促した。

シエラレオネ:難民帰還の時期にあらず、と事務総長報告

 シエラレオネおよびその周辺の難民・避難民の状況に関する事務総長報告、発表。報告によれば、シエラレオネは現在、難民の即時帰還を許すような状況にはない。シエラレオネのほとんどの地域は、反政府勢力の支配化にあり、人道援助や政府サービスの提供が不可能な状況にある。

シエラレオネ西部2地区において、武装解除が完了

 UNAMSILが火曜、発表したところによれば、シエラレオネ西部の2地区、KambiaとPort Lokoにおいて、3300以上の兵士の武装解除が完了した。なお、Makeniにおいては、反政府勢力RUFが600人を超える子ども兵士をUNAMSILに引き渡した。

アフガニスタン:タリバンが援助活動を阻害

 アフガニスタンにおいて、この数週間、タリバンがWFP援助活動を阻害していることについて、国連アフガニスタン調整官事務所は火曜、非難声明を発表した。

ギニア:UNHCR、「オウムのくちばし」から内陸部への難民搬送を完了

 UNHCRはこのたび、ギニアの「オウムのくちばし」地域に滞在する計5万4000人のシエラレオネ難民を、内陸部のより安全な地域に搬送する作業を終了した。

東西ティモール境界沿いで、3人の難民殺害される

 西ティモールにおいて、今朝、爆弾が破裂する事件が起き、3人が死亡した。場所は、東西ティモールの境界線近くのBalibo南東7キロ。インドネシア軍と国連治安警察が現在、この事件について調査中。

UNHCR、マケドニア北部の戦闘に憂慮を表明

 UNHCRは火曜、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国北部において、5000人から1万人の人々が、同国軍隊とアルバニア民族反政府勢力との間の戦闘による脅威に晒さらされたまま、身動きできずにいるとして、その窮状に憂慮を表明した。

総会第5委、世界各地の平和維持活動予算18億ドルを勧告

 総会第5委員会は金曜日、3週間にわたる第2回再開審議を終了。世界各地の平和維持活動の予算として、約18億ドルを承認するよう、総会に勧告した。

事務総長、イスラム諸国外相に対し、中東和平プロセス再開への役割求める

 土曜日、イスラム会議機構(OIC)の外相緊急会議、開催。アナン事務総長はメッセージを発し、会議参加者に対し、中東和平交渉の再開のため、積極的な役割を果たすよう求めた。

ロビンソン人権高等弁務官、ユネスコの平和賞を受賞へ

 ロビンソン人権高等弁務官がこのたび、2000年Felix Houphouet-Boigny平和賞の受賞者に決まった。コートジボアールの初代大統領の名前を冠した同賞は、ユネスコが1989年に創設した。

エチオピア:WFP、トラック運転手にエイズ教育を開始

 エチオピアにおいて、エイズが蔓延するのを食い止める努力の一環として、世界食糧計画(WFP)はきょう、同機関の雇用するトラック運転手2300人に対し、一連のエイズ教育を開始した。トラック運転手たちは、家族と長期間、離れて生活し、またリスクの高い性行動をとる機会も多く、エイズが感染する危険が高い。

非植民地セミナー(ハバナ)、終了

 先週金曜日、ハバナで行われていた3日間の国連非植民地化セミナーが、総会の24カ国特別委員会に対する一連の提案を採択して、終了した。参加者は、これまでのセミナーで最大の124人。

スウェーデンで環境および持続可能な開発のための青年会議開催

 スウェーデンにおいて、「環境および持続可能な開発のためのボリホルム青年会議」(5月23日‐27日)が開催され、109カ国から約250人の若者が参加した。この会議開催により、2002年の持続可能な開発に関する世界会議に向けた、若者による準備プロセスが開始した。

NGO委、44のNGOについて、経社理との協議関係を勧告

 NGO委員会は先週金曜日、経社理との協議関係を求める44のNGOからの申請を承認し、3週間の会期を終えた。

5月30日(水曜日) 文責:山本

コンゴ民主共和国への代表派遣団が安保理で報告

 アフリカの大湖地域諸国を訪問していた代表派遣団は30日、安全保障理事会でコンゴ民主共和国の情勢について報告を行い、状態は改善しており、平和的な解決にむけて前進していると強調した。

コンゴ川を渡す船の往来が再開

 国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は30日、コンゴ川の両岸間の船の往来が再開したことを報告した。これまでは治安の悪さのために航行ができなかった。

安保理はUNDOFの活動期限を延長

 安全保障理事会は決議第1351号を満場一致で採択し、国連兵力引離し監視軍(UNDOF;UN Disengagement Observer Force)の活動期限を11月まで延長することを決定した。

タリバンとの交渉は難航:アフガニスタン

 国連アフガニスタン調整官の Erick de Mul 氏はカブールで3日間にわたって行われたタリバンとの交渉について記者団に報告し、国連が現地女性を雇用することに関してタリバンが反対している問題は膠着状態にあり、容易に妥協点が見つからず、人道援助活動に支障があるだろうと語った。

イラク制裁委員会は人道支援物資の承認不要項目に電気関連項目を追加

 イラク制裁委員会は緊急援助物資を届けるための「急行便("fast-track")」システムを通じて供給される項目に電気関連の項目の追加を承認した。 現在、イラクに対しては国際的に経済制裁を行っているため、イラクに物資を持ちこむためには制裁委員会の承認を得る必要があるが、人道的な支援物資のうちあらかじめ承認を得た分については、そのたびごとの承認を経る必要がない。

東西チモール境界で武力攻撃が発生、5名が死亡

 29日朝に東西チモール境界近くの市場でチモール民間人のいるところへ手榴弾が投げ込まれ、40名近くが負傷、5名が死亡した。(29日分配信時点では死亡者が3名だったものが、30日時点で5人に。)

ロビンソン人権高等弁務官の任期延長を勧告:事務総長

 アナン事務局長は2002年9月11日までメアリー・ロビンソン国連人権高等弁務官の任期を延期することを国連総会に勧告した。国連人権高等弁務官は1993年に設置、現在のロビンソン弁務官で2人目。

新たに2通の逮捕状を送付:ICTY

 旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所は1990年代初期にボスニア・ヘルツェゴビナを巻き込んだ対立の時期に戦争犯罪の罪に問われる2人の男性の逮捕状をベルグラードに送付した。2人は1992年にボスニアの Foca 町で性的暴力を働いた容疑がかけられている。

タバコが女性に与える悪影響を警告:WHO

 世界保健機関(WHO)は30日に発表した報告書『女性とタバコの流行』において、世界のタバコ産業が積極的にマーケティングを展開しており、女性にタバコを原因とする症状−喫煙による流産、早産、不妊症等−が広がる危険性があると警告した。また乳幼児を中心に、ぜんそく・気管支炎・肺炎と同様、乳幼児突然死症候群の原因となっている危険性が高いとも報告している。

「今日の一言」 − いつものこと −

 今日(と言っても日付が変わってしまいましたが)、出勤途中で電車を待っていると少し離れたところで人だかりが出来ていました。私が利用するJR京都駅の嵯峨野線のホームは嵯峨嵐山方面へ観光にいく人が多く、特に梅雨に入る直前のこの時期は各地からの修学旅行で、かなり団体・グループの乗降があり、ホームでの人だかりなどいつものことで全く珍しくなかったので、気にもとめませんでした。
 ところが駅員が数人走って行き来しており、なんだかどうも慌しい雰囲気です。 その時既に私は電車に乗っており、本を読んでいたのですが、顔を上げてそちらに目をやると、どうも誰かが倒れているようなのです。…がそれに気づいたときにはもうドアは閉まって、私の乗っている電車は発車してしまいました。

・‥…何だろう、この後ろめたい気持ち。

5月31日(木曜日) 文責:阿部

安保理、中央アフリカ共和国でのクーデター未遂事件を強く非難

 安保理は、中央アフリカ共和国(the Central African Republic)情勢に関してブリーフィングを受けるとともに、安保理議長声明を通じて、首都バンギで最近起きたクーデター未遂事件を強く非難。

国連総会、「国連文明間の対話年」に関する決議を採択

 国連総会は、「国連文明間の対話年」(the United Nations Year of Dialogue among Civilizations)に関する決議を採択し、宗教的遺跡に対する破壊活動等を非難するとともに、国際社会やメディアに対し、宗教的多様性に関する寛容の文化を促進するよう奨励。

国連難民高等弁務官事務所、旧ユーゴ・マケドニア共和国の窮状に懸念を表明

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:the UN High Commission for Refugees)は、旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国(the former Yugoslav Republic of Macedonia)で続いている戦闘の影響を受ける人々の窮状に懸念を表明。

国連総会、ロビンソン人権高等弁務官の任期を1年間延長

 国連総会は、アナン事務総長の勧告にしたがい、ロビンソン人権高等弁務官(UN High Commissioner for Human Rights)の任期を来年9月11日まで1年間延長。

人間居住に関する特別総会、来週水曜日から3日間の会期で開幕

 人間居住に関する特別総会(A special meeting of the General Assembly on human settlement)が来週水曜日から3日間の会期で開幕。5年前に採択されたハビタット・アジェンダ(the Habitat Agenda)の実施状況について検討する予定。

世界保健機構、世界禁煙デーに当たり、公の場所での禁煙を促す

 世界保健機構(WHO)は、世界禁煙デー(World No-Tobacco Day)に当たり、まわりの非喫煙者を受動喫煙の危険にさらす公の場所での喫煙をしないよう促した。

国連、「Intellectual History Project」の一環として報告書を刊行

 国連は、「Intellectual History Project」の一環として“Ahead of the Curve?  UN Ideas and Global Challenges”と題する報告書を刊行。同書は、経済社会開発の概念発展に対する国連の貢献について分析している。

国連環境計画、ハロンの使用を止めるための事例研究書を発表

 国連環境計画(UNEP:UN Environment Programme)は、「ハロンへの依存を断ち切る:事例研究」("Eliminating Dependency on Halons: Case Studies”と題する研究書を発表。オゾン層を破壊するハロンの使用を止めるために何ができるかについて事例を紹介している。
http://www.uneptie.org/ozonaction.html

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Updated : 2007/02/19