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Title : February 2000
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2月1日(火曜日) 文責:山本

チェチェンからの流出はさらに増加

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1日、月曜日におけるチェチェンからイングーシへ越境する避難民の数が2,100人に上ることを報告した。このうち300人は首都グロズヌイからの避難民であり、戦闘が行われたシャトイ地区からの避難民もいたと報告されている。
 UNHCR所員が避難民から聞き取りした話によれば、動けない人や避難することを拒んだ人たちが、食糧や医薬品の備えもほとんどないまま、ほとんどの時間を地下室等で過ごして続けているという。
 今回イングーシェティアに来た人々はこれまでより若い層(30代から40代)が多く、食糧や衣料品を調達してチェチェンに帰還する人たちもいる。UNHCRによればこのような帰還者は月曜だけで720人に上る。

人道的状況の評価チームがナズラニに向けて出発

 チェチェン内部の人道的状況の把握と評価のための評価チームがイングーシの首都ナズラニに向けて出発した。現地ではNGOやロシアの団体とともに人道状況の評価にあたる。

情報技術が最優先課題、と経済社会理事会議長

 国連経済社会理事会(ECOSOC;the United Nations Economic and Social Council)の Makarim Wibisino 議長(インドネシア)は1日、次に開催される高級協議で情報技術(information technology)の問題を扱うと表明した。

世界的なエネルギー問題に関する国際ワークショップが開催

 1日に国連本部で「エネルギー効率性・グローバルな競争と規制緩和に関する国連ワークショップ(仮訳;The United Nations Workshop on Energy Efficiency, Global Competitiveness and Deregulation)」が開催された。
 2日間にわたるワークショップのオープニングで Joseph Connor 事務次長は、国連は、「環境的に責任ある方法で("in an environmentally responsible manner")」エネルギーが生産・供給されることを促進すると演説した。

コロンビア救済の声は届かず

 国連世界食糧計画(WFP)は、コロンビアにおける武力衝突による避難民救済のために2年間で900万ドルの支援をアピールしたが、一銭も拠出されていない(WFP has received no funding at all -- "zero dollars and zero cents.")と発表した。
 このため、支援の計画は延期、見直しを余儀なくされている。コロンビアでの避難民は過去15年間で150万人に達している。

「環境にやさしい」シロアリ退治の方法に関する会議が開催

 シロアリの問題に対処するための「環境にやさしい(environmentally-friendly)」方法を検討する会議が1日ジュネーブで開催された。この会議は国連環境計画(UNEP)の主催、国連食糧農業機関(FAO)及び世界ペスト管理機構(仮訳;the Global Integrated Pest Management Facility)の協賛で行われ、害虫駆除の際に用いられる農等による薬残留性有機汚染物質(POPs;persistent organic pollutants)の問題について討議される。

国連負担金の支払いを!

 国連予算の貢献に関する最新の報告書によれば、国連に対して支払われていない分担金が35億ドルに上る。このうち13億ドルが通常予算であり、21億ドルが平和維持活動用予算であり、3億1800万ドルが2つの国際刑事裁判所の予算である。
 国連本部の報道官によれば1月末の時点で分担金を全額納入したのは43カ国しかないとのこと。国連憲章第19条によれば満2年間で支払うべき分担金以上を滞納したときは総会における投票権が剥奪される(ただしやむをえない事情のある加盟国は除く)が、この状態にある加盟国が現在52カ国あり、総会はこのリストを公開した。

「今日の一言」

 さて、一つめの記事の「チェチェン」について、読者より、英語表記では"the Republic of Chechenya" であり、「チェチュニア(共和国)」が国名としては正しい表記であるというご指摘がありました。
 地名としての「チェチェン」は"Chechenya"なのでご指摘の通りだとおもうのですが、基本的な方針としては、英語表記の音訳上の正しさと、日本語としての流通具合との兼ね合いを考えたとき、後者を優先させているのが現状です。
 地名を日本語表記する際にはいくつか問題があるためです。
 「メキシコ」は「メヒコ」が「正しい」とか言われ出しますと、日本語としては何だかなぁという感じもしますし、英語表記を基準にしますと中央アジアの「グルジア」は「ジョージア(Georgia)」になってしまいます。(合衆国内のジョージア州と同じ表記。)
 私たちの第一の目標が、国連で発表された世界の各地での出来事を、「日本語」でお伝えすることにありますので、既に流通している日本語があれば基本的にはそれにしたがいます。しかしながら、やはりどうも違和感がある、真実を伝えていないと感じられると判断した場合には独自の訳出を行うということが基本姿勢になっています。

 何とぞご理解ください。

2月2日(水曜日) 文責:山本

事務総長は新たな軍拡競争の兆しを警告

 アナン事務総長は2日に開催された軍縮問題諮問委員会に参加し、危険な新しい軍拡競争が「地平線にぼんやりと現れた("looms on the horizon")」と警告した。さらに、軍縮と核非拡散を巡る情勢は非常に停滞しており、開催予定の核非拡散条約再検討会議(Review Conference of the Non-Proliferation Treaty)を楽観主義で迎えることができない、と語った。

コソボで国連のバスが襲撃さる

 コソボで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のマークが記されたバスが2日、手榴弾で襲撃され、49人の乗客(大半がセルビア系住民と推定される)の内、2名が死亡、3名が負傷した。このバスは Banja と Mitrovica との間を定期的に往復しており、前後を国際平和維持部隊(KFOR)の車両で護衛していたにも関わらず起こった惨事である。

コソボ警察長官が重大犯罪に対抗するためには更なる資源が必要と強調

 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の Sven Fredrikson 警察長官は2日、国連本部でブリーフィングを行い、コソボにおいて殺人は劇減しているが、殺人未遂やヘイト・クライム(hate crime;特定の民族に対する憎悪による犯罪)など重大な犯罪に対処するためにさらに多くの資源を投入すべきであると強調した。

東チモールで集団埋葬死体を発見

 西チモールの Oecusse (東チモールの飛び地)に調査に入っていた法医学チームは15体の死体と5体の損傷した遺体を発見した。埋葬地は発見されていたが雨期とアクセスの問題でたどり着けなかったPassaveの町では29地点で50〜60体の遺体を発見するものと推定されている。

ベルギー当局がルワンダ虐殺の容疑者を逮捕

 ベルギー当局は先週の土曜に、1994年にルワンダで起こった虐殺で大きな役割を果たしたと見られる Justin Ndindilyimana 元警察長官を逮捕した。ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)では彼を起訴する方針であるが、裁判の行われるアルーシャ(タンザニア)までの移送の準備は整えられていない。

シエラレオネで元少年兵37名が解放

 国連シエラレオネ監視団(UNOMSIL)は前反政府軍と交渉し、元少年兵37名が解放され、ユニセフに保護された。この中には6歳の子供や少女も1人含まれていた。このような解放は2回目で、前回は1月22日に30名近い子供たちが解放された。ユニセフは同様の子供たちは5,000人はいると推定している。

越境組織犯罪に関する条約を支持

 国連加盟国の代表は、越境国際犯罪に関する国際条約の詳細に関するアドホク委員会の席上、腐敗に対する新たな条約の締結を支持した。この新しい条約は公的セクターに置ける腐敗を対象にしたもので、適用範囲は一国内とは限らない。

2月3日(木曜日) 文責:阿部

東チモール事務総長特別代表が安保理でブリーフィング

 ビエラ・デ・メロ(Sergio Vieira de Mello)東チモール事務総長特別代表が、東チモール情勢に関して安保理にブリーフィングし、必要な再建プロジェクトが資金不足から数ヶ月遅れており、社会情勢の不安定化を避けるためには資金が緊急に必要であると表明。
 東チモールでは、失業が拡大するとともに教育・社会システムが停止しており、犯罪が増加し、公共の安全が脅かされている。

事務総長付スポークスマンは国連レバノン暫定軍の任務を継続すると表明

 アナン事務総長のスポークスマンは、国連レバノン暫定軍(UNIFIL:the UN Interim Force in Lebanon)の駐留本部近くで銃撃事件が発生したが、同軍の任務については着実に遂行していくとの固い決意を表明。
 これは、同軍が撤退を余儀なくされる可能性に言及した同軍スポークスマンの過日の声明に関する記者団の質問に答えたもの。

アナン事務総長が中東和平プロセスの進展に期待を表明

 アナン事務総長は、パレスチナ人の不可譲の権利行使に関する委員会(the Committee on the Exercise of the Inalienable Rights of the Palestinian People)の今年会期のオープニングに当たって開幕演説を行い、新しいミレニアムが始まり、中東和平プロセスに「希望の回復と刷新」がみられると、更なる和平の進展に期待を寄せた。

アナン事務総長はコソボでの国連バス襲撃を強く非難

 コソボのMitrovicaとBanjaの間を運行する国連バスに対戦車ロケット弾が撃ちこまれたことについて、アナン事務総長は非難する声明を発表し、コソボの全ての人々が、ともにこの凶悪な襲撃事件を非難するよう訴えた。
 国連バスは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が運行しているが、当時49人が乗車しており、2人が死亡、5人が傷を負った。

旧ユーゴ国際刑事裁判所の新所長が会見

 旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY:the International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia)の新所長Claude Jordaが国連本部で記者会見。現在、Jorda 新所長は、行財政問題諮問委員会(ACABQ:the Advisory Committee on Administrative and Budgetary Questions)の委託を受けて作成された報告書が同裁判所の業務効率性について指摘した懸念事項について、複数の国連高官と話し合いを進めているところ。

世界食糧計画はケニアへの食糧援助に4千万ドルの拠出を要請

 世界食糧計画(WFP:World Food Programme)は、ケニアにおける最近の干ばつにより、2百万人以上が食糧援助を必要としているとし、7万5千トン規模の食糧援助のため4,340万ドルの拠出を求めるアピールを発表。

国連が開設したホームページが米紙上で上位5位にランクイン

 国連が産業界、市民社会との"global compact"(地球規模での契約)を促進するために最近開設したホームページ(http://www.unglobalcompact.org)が米紙 USA Todayの「今日のホット・サイト」上位5位にランクイン。

「今日の一言」 − 地球民衆評議会 −

 先週のこの欄では「制度主義」と「文化主義」ということを取り上げ、表面上の制度改革だけでは不充分で、その底にある大きな民衆のうねりこそが重要、と書きましたが、それは決して、制度改革が不要という意味ではありません。
 不断に制度の見直しを行ないつつも、そこに魂を入れるのは、民衆の支持であるということです。そうした前提で、最近、国連に係る大きな制度改革が提言されています。
 特に注目されるのは、「地球民衆評議会」の創設というもの。近年、NGOが「地球社会の担い手」として大きな役割を演ずるようになってきましたが、国連で公式に認められているのは、経済社会理事会のNGO協議制度など、限られたものとなっています。
 こうした中で、世界の民衆の声を、国連にどう届けるか、どう生かすかが今問われているわけですが、国連総会の諮問機関としての「地球民衆評議会」の創設という提案は、実現可能性のある具体的改革案として注目に値するように思われます。
 最近では、1月26日に池田SGI会長が「地球民衆評議会」、2月3日に明石康元国連事務次長が「consultative people's assembly」という提案を行なっています。

http://www.sokagakkai.or.jp/html3/news3/news_top3-1.html
http://www.yomiuri.co.jp/newse/0203in14.htm

 他に世界中の識者が国連改革に係る提案を行なっていると思いますが、読者の方でこれは、というものをご存知でしたら、ご教示いただければ幸いです。
 新しいミレニアムにふさわしい国連を、皆で作っていければ素晴らしいと思います。

2月4日(金曜日) 文責:Yoshi

コソボで民族衝突。4人が死亡、20名が重軽傷

 国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)の報告によると、3日にコソボのミトロビツァ市北部で起こった民族間の衝突で、少なくとも4人が死亡、20名が重軽傷を負った。

安保理、コンゴ-キンシャサへのPKF派遣を支持

 安全保障理事会は、コンゴ民主共和国(コンゴ-キンシャサ)で長引く人権侵害に対して懸念を表明し、コフィ・アナン事務総長が最近提唱した国連平和維持軍(PKF)の派遣を支持した。

人権高等弁務官、 チャド元大統領の起訴を歓迎

 メアリー・ロビンソン国連人権高等弁務官は、セネガル共和国がチャド共和国の Hissene Habre 元大統領(57歳)を起訴したことに歓迎の意を示した。Habre容疑者には殺人や拷問など複数の容疑がある。同容疑者は1990年に、チャドのイドリス・デビ現大統領に追放されてから、セネガルに亡命していた。

第10回UNCTAD、開発に向けた“効果的な施策”の国際化に焦点

 第10回国連貿易開発会議(UNCTAD X)が2月12〜19日にバンコクで開催される。
 UNCTADの幹部であるKhalilur Rahman氏によると、今回の会議では開発分野での進展を検証して、過去の失敗に学び、新たな戦略を採り、さらに、開発に向けた“効果的な施策”の国際化を図っていく方針だという。

アフガン北部で麻疹が蔓延。これまでに100人が死亡

 国連アフガニスタン調整官事務所によると、アフガニスタン北部で1カ月前より麻疹(はしか)が流行し、現在でも他の地域へ拡大する中これまでにおよそ100人が死亡したという。

2月7日(月曜日) 文責:渡辺

安保理、UNAMSIL を1万1100人に増強し、任期を6ヶ月延長

 安保理は、満場一致で国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL: UN Mission to Sierra Leone)の軍事要員を1万1100人に増員を可決。新たに、官庁ビル、軍縮プログラムに使用される施設の警護や各地の警察機構の連携・協力体制に入る。

セバン事務局長、安保理にブリーフィング

 イラクプログラム担当のべノン・セバン事務局長が安保理にブリーフィング。第7期イラク石油限定輸出プログラム(oil-for-food programme)の予測収益を66億ドルと報告。
 第7期のプログラムは、1999年12月12日から6ヶ月間に渡り、上記の予測は、現在の契約状況と石油価格に基づいて算出された。

アナン事務総長、アジア訪問のため8日に出発

 アナン事務総長はアジア訪問などのために8日(火)にニューヨークを出発、タイ、シンガーポール、インドネシア、東チモールなどを歴訪する。訪問日程は、以下のとおり

8日(火)ニューヨーク発
10日(木)タイ訪問
11日(金)タイ訪問
12日(土)UNCTAD X 及び 国連ーASEANの会議に出席(バンコク)
13日(日)シンガポール訪問
15日(火)インドネシア訪問
17日(木)東チモール訪問
19日(土)オーストラリア訪問(ダーウイン、シドニー)
20日(日)オーストラリア訪問(キャンベラ)
22日(火)ニュージーランド訪問(ウエリントン)
24日(木)ニューヨークへ
         

クルシュネル代表、ミトロビツァの治安を強化

 先週、暴動が起こったコソボ北部のミトロビツァに関し、クルシュネルUNMIK代表は、新しい戦略で治安を高めつつあると発表。

英国政府、ルワンダの元司令官を逮捕

 2日、ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)は ルワンダ軍隊の元司令官 Tharcisse Muvunyi 中佐の逮捕状を発令。これを受けた英国政府は、5日ロンドンにおいて同氏を逮捕した。

国連法医学チームが、37の遺体を東チモールで発見

 国連法医学チームが、東チモールの飛び地 Oecussi の集団埋葬地で37の遺体を発掘。これらは、1999年9月9日、西チモールの国境に近い Passabe での大量虐殺事件の犠牲者と見られている。

国際司法裁判所、新所長を選出

 国際司法裁判所(ICJ)は、新所長および副所長を選出。新所長には、フランスのジルベール・ギョーム判事、副所長には、中国のShi Jiuyong判事が就任し、3年の任期を務める。

「今日の一言」

 東チモールの虐殺事件に関し、インドネシアの人権パネルがWiranto将軍などを容疑者として発表した事を先週お伝えしました。
 これを受けたインドネシアの Wahid大統領が元軍部司令官の Wiranto将軍に対して「直ちに辞職すべき」と強気に出ていましたが、今週になって「Wiranto 将軍を信ずる」、「裁判で有罪になっても許す」と前言を翻す発言を発表し、インドネシアの議会や市民を混乱させています。
 軍部によるクーデターの危険性が囁かれるようになっているせいか、大統領自身も窮地に立って、手を打ちあぐねているようです。国内での断罪が不可能な場合、東チモールに関する国際委員会(International Commission of Inquiry on East Timor)の勧告に反対したインドネシア外相も論拠を失うことになります。

2月8日(金曜日) 文責:山本

事務総長はイスラエル空軍によるレバノン空爆を非難

 アナン事務総長はイスラエル空軍がレバノンにおいて非軍事目標を空爆したことに対して非難し、先日来の犠牲者の発生で敵意の増大していることに深い懸念を表明した。

キプロス和平交渉は順調

 キプロス問題担当特別顧問の Alvaro de Soto 氏はキプロス和平交渉は“順調に進んでいる(Cyprus talks on track.)”と発表した。次回交渉は5月23日、ニューヨークにて。

第38回社会開発委員会が開幕

 社会開発委員会(the Commission for Social Development)の第38回会期が開幕し、その開始にあたり経済社会局の Nitin Desai 事務次長は、「1995年にコペンハーゲンで開催された世界社会開発サミットにおける討議内容が、現在では世界的な課題となった」と演説した。

UNHCRはインドネシア政府に西チモ−ルでの暴力停止への措置をとるよう要請

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、西チモールにおける難民や援助活動家への脅迫や暴力の増加を留めるための措置をとるよう、インドネシア政府に要請した。

コソボIACはミトロヴィカでの殺傷事件に関して協議

 コソボ暫定統治委員会(IAC;the Interim Administration Council in Kosovo)は、アルバニア人8人の犠牲者を出したミトロヴィカにおける殺傷事件に関して協議をした。最近、ミトロヴィカ近郊ではアルバニア系住民に対する暴力事件が続いており、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報告によれば、先週の金曜日から治安不安と脅迫のため、ミトロヴィカ北部から500名以上のアルバニア系住民が避難を開始しているという。

ウガンダからの避難民が激増

 国連世界食糧計画(WFP; The UN World Food Programme)が8日報告したところによると、過去6週間にあたる反政府勢力による暴力の激化によりウガンダ北部からの避難民が増加している。Kitgum 及び Gulu 地域への攻撃により10万人以上が家を追われ、都市中心部にむけて避難を始めている。都市中心部に緊急に準備された避難所には既に30万人以上が押し寄せており、全体で避難民の数は43万5000人にもなる。WFPはウガンダ北部に対し1996年から食糧援助をしているが、治安の悪化により供給が困難になっている。

UNMOVIC委員長が3月1日に就任

 8日にリリースされた事務総長書簡によれば国連視察検証査察委員会(UNMOVIC)のHans Blix 委員長は3月1日に就任し、委員会の委員の選出に入る。

薬物統制サミット開幕

 薬物統制に関する指導者が参加する、薬物統制サミットがワシントンで開幕した。欧州議会・日本・アメリカ・カナダ・ラテンアメリカ諸国が参加している。

環境に関するバルカンタスクフォースが活動開始

 バルカン半島における紛争が環境や人間居住に与えた影響を評価するための調査をバルカン・タスク・フォース(BTF ; the Balkans Task Force)が行う。BTFは昨年5月に国連開発計画(UNEP)と国連人間居住センター(ハビタット)の共同活動として設立された。また、BTFのコソボに関する調査報告書が

http://www.grid.unep.ch:80/btf/

に公開されている。

イタリアの車両乗り入れ制限法をUNEP事務局長は歓迎

 イタリア政府が、大気汚染軽減のため、ローマなどの都市への私有車両乗り入れを制限する法案可決したことに関し、国連開発計画(UNEP)の Klaus Toepfer 事務局長は歓迎した。

UNFPAは1999年のミス・ユニバースをボツワナ親善大使に任命

 国連人口基金(UNFPA; the United Nations Population Fund)は1999年のミス・ユニバースであるMpule Kwelagobeさんをボツワナ親善大使として任命した。彼女はボツワナからの初めてミス・ユニバース選考にエントリーした女性である。ボツワナでは成人の4人に1人がAIDSウィルスに感染しており、1980年代には61歳であった平均寿命が現在では47歳まで落ち、2010年ごろまでには38歳まで低下するだろうと推測されている。またボツワナでは10代の女性の妊娠比率が高く、初産を迎える年齢が15歳〜19歳で60%を占める。しかもこのことがAIDSの母子感染比率を高める原因ともなっている。

2月9日(木曜日) 文責:山本

国連要員の保護のための新たな措置が望まれると、副事務総長

 Louise Freschette 副事務総長は9日、安全保障理事会の国連要員への攻撃の増加問題に関する討議に参加し、国連要員及びその他の援助活動家の安全確保の責任は国連と当該国の共同で担うべきものであると演説した。また、国連要員への攻撃の犯人に対する無刑罰性にも言及し、1992年から国連要員が98の事件で殺害されているにも関わらずたった2人しか有罪判決を受けていないと強調した。

安保理は加盟国に国連要員の安全確保と攻撃者への法的処断を要請

 国連要員の安全に関する討議のしめくくりとして、安全保障理事会は議長声明を採択し、殺人その他の暴力(拉致・人質・誘拐・いやがらせ・不当逮捕・拘留)の行為を強く非難した。

東チモールの復興基金は早急に利用可能に

 Sergio Vieira de Mello 東チモール事務総長特別代表は9日、復興のための国際基金が早急に確保されるとの保証を得たと発表した。

KTCが初会合

 新たに拡張されたコソボ暫定協議会(KTC;Kosovo Transitional Council)が初会合を開催した。協議会は12人から34名に拡張され、政党の代表者・独立系の支持代表者・宗教コミュニティの代表者から構成される。

「国境なき医師団」のスタッフが攻撃される

 エチオピアで「国境なき医師団」のスタッフが攻撃され、運転手が死亡、1人が腰に銃弾をうけた。

チェチェン難民に結核蔓延の危険性

 世界保健機関(WHO)はチェチェンからイングーシに非難してきた18万人の難民の間で結核が流行し深刻な状況になっていると報告した。

2月10日(木曜日) 文責:阿部

安保理が中央アフリカ共和国での和平建設努力を歓迎

 安全保障理事会は、2月15日に国連中央アフリカ共和国和平建設事務所(仮訳、BONUCA:the UN Peace-Building Office in the Central African Republic)を設置するとのアナン事務総長の決定を歓迎。同室は1年間にわたって同国の和平強化や経済再建を支援する。

安保理がコソボでの治安悪化に懸念を表明

 国連安保理は、コソボ情勢についてのブリーフィングを受け、コソボでの治安の悪化に懸念を表明するとともに、全ての勢力に出きるだけ寛容な行動を取るよう要請。

アナン事務総長がタイ首相と会談し同国の経済回復を賞賛

 アナン事務総長は、タイを訪問し、Chuan Leekpai首相と昼食をとりながら会談。最近の経済危機から驚くべき回復をとげたことを賞賛するとともに、昨年の東チモール問題への対応においてタイがリーダーシップを取ったことに感謝の意を表明。

東チモール国際軍はOecussiにおける治安の確保が最重要であると指摘

 東チモール多国籍軍(INTERFET:the International Force in East Timor)は、東チモール情勢について安保理に報告し、全体的には落ち着いているが、飛び領土であるOecussiの国境付近では西チモールからの民兵グループが安全保障上の脅威となっていると指摘。
 報告は、現在、INTERFETと東チモール暫定統治機構(UNTEAT:the UN Transitional Administration in East Timor)の双方に国連憲章第7章に基づく武力行使の権限が与えられていることについて、その必要性は増していると指摘。

国連シエラレオネ・ミッションが子ども兵士を解放

 国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL:the UN Mission in Sierra Leone)は、反政府軍が支配する地域から11人の少年と4人の少女を解放することに成功。今年の入ってから、合計81人の子どもたちが解放されている。

国連はタジキスタンでの総選挙を監視するためのチームを派遣

 国連は、2月27日に予定されているタジキスタンでの選挙を監視するためチームを派遣する予定であると発表。この選挙は、97年の和平合意で定められた移行措置の締めくくりとも言えるもの。国連選挙専門家チームは、既に同国に展開している欧州安保協力機構(OCSE:the Organization for Cooperation and Security in Europe)の監視団と協力して取り組む。

ユニセフ事務局長がアフリカ諸国を訪問

 国連児童基金(ユニセフ、UNICEF:the United Nations Children's Fund)の Carol Bellamy事務局長は、2週間にわたりアフリカを訪問し、アフリカ大陸の3億人の子どもたちにふりかかっているエイズ、貧困、性差別、紛争等の問題への対応を検討する。訪問国は南アフリカ、ナミビア、モザンビーク、ブルンジの4ヶ国。

東アジアを襲う台風やサイクロンにアジアの名称

 世界気象機関(WMO:the World Meteorological Organization)及びアジア太平洋経済社会委員会(the UN Economic and Social Commission for Asia and the Pacific)による合同委員会は、アジアを襲う台風やサイクロンにアジアの名前を与えると決定。
 これまでは、グアムにある米国合同台風警報センター(仮訳、the United States Joint Typhoon Warning Centre)が命名してきたため、Gloriaといった名称が与えられてきたが、今後は、地域の14ヶ国から出された新しいリストに基づき、「うさぎ」、「Kirogi(北朝鮮でガチョウを意味)」、「Damrey(カンボジアで象)、「Pabuk(ラオスで淡水魚?)」などの名称が与えられる。

「今日の一言」  − 東チモール国際人権法廷 −

 東チモールにおける住民投票後の人道犯罪について、国際法廷を設けるかどうかが大きな争点となっています。アムネスティの日本支部を含む東チモール関係支援団体が東ティモール国際人権法廷の設置を求める運動を展開しており、私も基本的に賛同しています。
 しかし、昨年10月に選挙で選ばれたワヒド大統領が懸命に治めようとしているインドネシア情勢を見ると、ことはそう簡単ではないような気もします。ワヒド政権は、そもそも非常に不安定で、国際社会の過度の要求は、せっかく出来た民主的政権の基盤を大きく揺るがす恐れがあるからです。
 ワヒド大統領は、同国の司法を含む政府機能がしっかり問題を処理できるという信頼を国民の間に取り戻そうと懸命に取り組んでおり、インドネシア政府独自の調査報告書でも、国連による調査と同様、インドネシア国軍メンバーが関与を認め、具体的にWiranto将軍他6名の将軍を含む33名を名指しで責任追及しています。
 そうした中で、大統領が国際法廷の設置を受け入れることは、自ら統治能力の不在を認めることになり、また、ナショナリストたちの反発をかう恐れもあり、ワヒド政権自体の崩壊につながりかねないため、同大統領は、国連に手を引くよう要請している模様です。
 国際社会と国家との人権を巡るせめぎ合いは、私たちの身近なところで今も続いています。
(参考)
 http://www.pbs.org/newshour/bb/asia/july-dec99/indonesia_index.html
http://www.economist.com/

2月11日(金曜日) 文責:Yoshi

事務総長、PKO展開の時間短縮と安保理の権限委譲を主張

 タイを訪問中のコフィ・アナン事務総長は、タマサット大学での名誉学位授与式で講演し、火災に早く対応するため消防署があるように紛争の勃発に備えて国連PKO(平和維持活動)が早期展開できる準備が「不可欠」だと主張した。
 現在では安全保障理事会のPKO派遣決定から加盟国の軍隊派遣まで、PKOの展開に通常3〜4カ月を要し、事務総長は「(PKOの)早期展開は悲惨な苦しみをなくし、引き続き加盟国と協力してPKO派遣にかかる時間の短縮に努めていかねばならない」と語った。
 また同氏は、安保理は状況変化に応じられるよう常に体勢を整え、様々なリソースで基づいて権限を委譲すべきだとした。

UNCTAD、開発途上国による国際市場へのアクセスが焦点に

 第10回国連貿易開発会議(UNCTAD X)の開催を目前に控え、議長国タイのスパチャイ・パニッチパック副首相は、市民社会の参加と世界の最貧国のニーズの表明に今こそ「真剣に取り組む」べき時だと主張した。
 スパチャイ氏は、UNCTADのルベンス・リクペロ事務局長との共同記者会見で、1997年にシンガポールで開催された世界貿易機関(WTO)首脳会議では開発途上国のニーズを優先事項とすることを約したが、それ以降の進展は限られたものであったと述べ、今回のバンコクでの会議では、関税撤廃や割り当て貿易の合意を十分に支援し、貧国が世界市場全般へアクセスできるよう期待を寄せた。
 一方のリクペロ氏は、国際化による恩恵が十分に行き渡っていないとし、「開発途上国の問題で必要なことは8つや9つのサクセスストーリーではなく、130、140の成功である」と語った。

コソボのミトロビツァで民族対立が深刻化

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボのミトロビツァを分断する最近の民族対立がおびただしい数のアルバニア人の避難に発展し、セルビア人とアルバニア人の民族的亀裂が深刻化していると明らかにした。

UNHCR、コロンビアの避難民問題を危惧

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、依然としてコロンビアの国内避難民の問題が深刻な状況にあると危惧を表明した。同国では長期化する内戦により推計で80万人が避難民になっているという。

アフガンで150万人が食糧不足に直面

 世界食糧計画(WFP)は、救援活動計画への資金不足から、数カ月先にアフガニスタンで150万人が食糧不足に直面する見込みだと警告した。同国では1999年の不作からここ4カ月間に小麦の価格が最大で70%も急騰。近隣諸国は小麦の密輸を防止するため昨年末にアフガニスタンとの国境を閉鎖し、状況はさらに悪化している。

タバコが原因で死亡する女性が増加

 国連人口開発委員会がまとめた報告によると、喫煙する女性の増加によりタバコが原因で死亡する女性が増えている。しかし、依然として女性の平均寿命は男性よりも長く、世界的に80歳以上の人口は女性が男性の倍を占めているという。

2月14日(月曜日) 文責:渡辺

アナン事務総長、シンガポールを公式訪問

 アナン事務総長がシンガポールを公式訪問し、Shanmugam Jayakumar 外相と会談。インドネシアの民主化と地域への影響、ミャンマー、東ティモールや他の地域問題などを討議した。
 また、第8回シンガポール年次講演会に参加。「地球的価値ー21世紀の国連と法の支配」というタイトルの講義を行い、「国際法がグローバル社会の言語であり、その原則は、弱者と強者に同等の権利を保障する事」と述べた。

国連とKFOR、ミトロビツァの安全回復措置を提示

 クシュネル事務総長特別代表は、暫定行政協議会(Interim Administrative Council)の特別会を招集。民族的分断にさらされたミトロビツァの安全回復を目指す一連の措置を提示した。
 13日には、クシュネル事務総長特別代表とKFORの司令官、Klaus Reinhardt 将軍は共同声明を発表し、ミトロビツァでの暴力は容認できない、全面的な法の裁きを受けるであろう、と述べた。

東チモールの中央地区管轄権をUNTEATに移譲

 昨年9月以来、東ティモール中央地区の管轄権はINTERFETにあったが、本日をもって、国連東ティモール暫定行政機構(UNTEAT: UN Transitional Administration in East Timor)に移譲された。

UNAMSIL、革命統一戦線の武器略奪に強攻策で対応か

 Adeniji シエラレオネ担当事務総長特別代表は、革命統一戦線 (RUF:Revolutionary United Front) の指導者 Foday Sankoh 氏と対談。国連平和維持兵から武器の略奪を続けるならば、断固、強攻策をとると発言。  

アナン事務総長、イラクへの人道プログラムを擁護

 国連イラク人道調整官の辞任に関し、シンガポールの記者団がアナン事務総長に質問。これに答えたアナン事務総長は、イラクの人々の苦境を軽減するため、人道プログラムの実施と効率性の向上に最善を尽くしている、と述べた。

ルワンダ国際刑事裁判所、大量虐殺に初の有罪判決

 ルワンダ国際刑事裁判所の上訴審部(The Appeals Chamber of the UN Tribunal for Rwanda)は、Omar Serushago 氏の控訴を棄却。同裁判所による初の有罪判決が決定した。

UNIFILの平和維持兵4名が事故で死亡

 国連レバノン暫定軍(UNIFIL: UN Interim Force in Lebanon)に所属するアイルランド人の平和維持兵4名が交通事故で死亡、同乗していた他の4名も負傷した。

2月15日(火曜日) 文責:Jo

安保理事国、キプロス対話の「前向きな雰囲気」を歓迎

 安全保障理事会理事国は、火曜、キプロス紛争当事者に、包括的解決を達成するための努力を続けるよう促し、近年の対話が前向きな雰囲気(positive atmosphere)で、かつ無条件で行われてきた事実を歓迎した。

アナン事務総長、インドネシアによる東チモールの自決へのフォローアップを賞賛

 アナン事務総長は、法の支配を擁護し、東チモールにおける残虐行為に関与した容疑者を訴追するインドネシア政府の努力を賞賛した。

東チモールの飛び地(enclave)、PKOの統制下に

 国連東チモールミッションは、INTERFET(東チモール多国籍軍)から、Oecussiの飛び地の軍事的指揮権を受け継いだ。

コソボのセルビア人、ミトロビツァ(Mitrovica)における国連派遣団の安全保障措置を支持

 国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)本部は、ミトロビツァの民族的に分断された街における、機構による安全回復のための措置を、セルビア国家評議会(Serb NationalCouncil)が支持したことを受諾した。

国連中央アフリカ共和国ミッションの任務が成功のうちに完了

 国連中央アフリカ共和国ミッション(MINURCA)の成功裏の完了に注目して、アナン事務総長は、ミッションが、アフリカ及び世界のその他の地域における国連平和維持活動の潜在力を示したと述べた。

国連人権事務官、コンゴ民主共和国における略式処刑を非難

 コンゴ民主共和国における国連人権オブザーバーは、キンシャサにおける19人の兵士の略式処刑について、深刻な驚愕の念(deep consternation)を表明した。

国連難民機関、リベリア・ギニア国境の再開を歓迎

 国連難民機関は、リベリア政府が、ギニアとの国境を再開し、リベリア人の引き揚げを許容する決定をしたことを歓迎した。

国連、シエラレオネの反乱軍拠点にプレゼンスを確保

 国連は、PKOが、シエラレオネ東部の反乱軍占拠地域において、長期にわたって国連の最初のプレゼンスを確立しつづけることができた、と述べた。

国連戦争犯罪法廷は、二人のルワンダ人ジェノサイド罪容疑者の逮捕を歓迎。

 1994年のジェノサイドに関与したルワンダ陸軍の二人の旧上官が、タンザニア・アルーシャに設置されている国連戦争犯罪法廷が発行している逮捕状の下に逮捕された。

UNHCR:チェチェン首都近郊の反乱軍占拠地域から、まだ多くの人々が逃れている

 先週の金曜日以来、ロシアの軍事的取り組みが南方に移動するにしたがって、チェチェンからの継続する退去において、450人以上の人々が、チェチェン首都、グローズヌィの南の反乱軍統治下の山岳地帯から逃れてきた、と 国連難民高等弁務官(UNHCR)が述べた。

国連環境機関、ルーマニアからのシアン化物流出の損害を算定

 ヨーロッパのドナウ川に沿って供給される野生生物と水に影響を与えるシアン化合物流出に対する緊急の対応として、国連環境計画(UNEP)は、人間の健康と環境に対する危険を評価することを援助するために、既に同地域にいる科学者を再び差し向けた。

「今日の一言」

 しばらくの間、火曜日担当をすることになりましたJoです。
 一般紙の国際面と、国連デイリーが扱う話題が大きく異なることがよくあります。とりわけ安保理常任理事国の内政に関わるような問題についてです。
 冷戦中は、米ソの代理戦争となるような紛争の多く(ベトナム戦争、アフガン侵攻等)が、拒否権の濫用にあって国連を迂回しつづけたり、また、それぞれの陣営内の小国に対する干渉も、多くが無視されました(チェコ・ハンガリー、グレナダ・パナマ・ニカラグア等)。

 冷戦後、イデオロギー対立が消失した安保理は、拒否権の発動を極力避けながら、世界の地域紛争に対して積極的に「平和に対する脅威」を認定し、憲章第7章の下に制裁措置を発動してきました。その多くが、多国籍軍に一切の必要な措置をとることを容認する(authorize)「武力行使容認決議」という方式によるものでした。
 これは、常設国連軍(国連憲章43条)の不備を補うために、湾岸戦争以来慣行化してきた、外注型、借り上げ方式と言われるものです(例えば、東チモールに派遣されたINTERFETは、豪州主体の多国籍軍)。
 多国籍軍は、紛争の火消しを行い、当事者間に停戦状態を作り出した後、その任務を解かれます。その後、安保理が編成するPKOが役目を引き継ぎ、選挙や行政機構の整備、戦犯訴追等の経過をたどって、衡平な解決と平和の回復をセットで醸成し、また幾つかの成功例を実際に収めてきました。
 これが、90年代の国連の機能回復のプラスの実績であったとするならば、一方で、国連は、その設立当時の負の遺産を引きずっていることも指摘せざるをえません。

 国連は、今日188ヶ国を包括する普遍的国際機構であると同時に、戦勝5ヶ国による世界の軍事統治の正当性を肯定した国際組織(United Nationsは「連合国」)としての側面です。
 本来ならば、現在続いているロシアのチェチェン紛争や、中国のチベット紛争等は、他の地域紛争に比べれば立派な「平和に対する脅威」であり、国内問題不干渉の抗弁を排して、制裁措置の対象となるような問題です。
 そこに国際人道法(例えばジュネーブ条約第二追加議定書)の重大違反があろうとも、五大国は、その威信にかけても国内治安回復は自力でやりとげることが任されており、衡平な解決も、戦犯訴追も、人民自決権も、国際最低標準の人権も認められないことでしょう。
 21世紀の加盟国民の誰もが国連強化に納得して携わることを期待するには、国連システムの基盤に「公正さ」を据え置く改革をなすことこそが前提となるのではないでしょうか。

2月16日(水曜日) 文責:山本

事務総長はインドネシア首脳と会談

 インドネシア訪問中のアナン事務総長は16日、ワヒド大統領等インドネシアの首脳と会談し、東チモールにおける住民投票以降の暴力の首謀者が裁きをうけることは極めて重要なことであると強調した。また、首謀者が裁判にかけられ、判決が下されるならば、安全保障理事会が国際法廷の設置を強調することもなくなるだろうと述べた。

「分離主義は問題解決の糸口にはならない」と事務総長

 アナン事務総長は16日、インドネシア世界情勢評議会(仮訳;the Indonesian Council of World Affairs)で演説し、「政治的問題の解決の手段として大きな国が分裂して小さな国となることは、往々にして無駄で独創性のない方法である」と述べた。

コソボ問題について安保理で非公式会合開催

 16日、安全保障理事会ではコソボに関する非公式会合が開催され、席上、平和維持活動担当事務総長補の Hedi Annabi 氏がブリーフィングを行い、2月初旬の時点でコソボの治安状況は悪化しているが、国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の活動により段階的に改善してきていると述べた。

ロビンソン人権高等弁務官はチェチェンへのアクセス拡大を要請

 ロビンソン国連人権高等弁務官は16日ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所で声明を発表し、ロシア政府に対し、彼女のモスクワ及び紛争周辺地帯の訪問の許可を与えなかったことに対し深い遺憾の意を表明すると同時に、チェチェンの人権的状況の監視活動の許可と、グロズヌイ攻撃時の人権侵害の証拠を明らかにする活動を要請した。

バルカン諸国に歩み寄りを要請

 16日にサラエボで開催されたバルカン安定協定(仮訳;Balkans Stability Pact)のフォローアップ会合で、バルカン問題事務総長特別代表 Carl Bildt 氏は、国際コミュニティから継続的な支援を望むのであればバルカン諸国は歩み寄りの姿勢をとり、安全で民主的な社会に向けた関心を持っていることを示さねばならないと語った。

UNEPとUNCTADが開発途上国の援助で共同のプロジェクト

 国連環境計画(UNEP)と国連貿易開発会議(UNCTAD)は、開発途上国における貿易・環境・開発の促進に関して共同のタスクフォースを形成することを発表した。

世界のトップ企業はアフリカへの投資を楽観視

 国際商工会議所及び発刊されたばかりの報告書によれば、多国世紀企業の半数以上がアフリカへの投資を期待しているとの結果。

「今日の一言」

 2つめの記事の分離主義云々というのは唐突のように見えますが、インドネシアでは現時点でも複数の独立運動を展開しており、その全てに機械的に分離独立を認めると、インドネシアは解体しかねません。
 分離してしまうということは、問題の原因を外部化するように見えて、より事態を深刻化してしまうだけであることが多いようです。

2月17日(木曜日) 文責:阿部

アナン事務総長が東チモールを初訪問し演説

 アナン事務総長は、昨年、東チモールで住民投票が実施された後に大量殺戮が行われたことから“killing field”と呼ばれる町 Liquica を訪問し、5千人の群集が集まる中、演説を行なった。
 演説では、「我々は、皆さんのパートナーとして、ここにやってきた」、「我々はともに、現在の危機を乗り越え、東チモールの新しい時代を創っていくことができる。それは、東チモールが世界の国々の仲間入りをし、男性も女性も子どもも、尊厳と平和のなかで生きることができる時代である」等と述べた。

国連安保理が国連総会に対してツバルの国連加盟を勧告

 国連安保理は、賛成14、反対0、棄権1で決議を採択し、総会に対して太平洋島嶼国であるツバル(Tuvalu)の国連加盟を勧告。投票に先立ち、中国が発言し、国連加盟国に対し、国連憲章の義務を誠実に履行 し、総会の諸決議、特に決議2758を真摯に遵守するよう求めた。

アナン事務総長がアフリカ・サミットにメッセージ

 アナン事務総長は、ワシントンで始まったアフリカ・サミットにメッセージを寄せ、国連は、その活動のすべての面でアフリカを優先的に扱ってきたと指摘。アフリカ担当事務総長顧問(UN Under-Secretary-General and Special Adviser on Africa)のIbrahim Gambariが代読した。
 このサミットは、アメリカの一般市民にアフリカについて知ってもらうために、クリントン大統領も参加して、ワシントンで開会されたもの。

国連貿易開発会議で貿易問題に関する議論が進展

 バンコクに180ヶ国が集まって1週間にわたり開催されている第10回国連貿易開発会議(UNCTAD:UN Conference on Trade and Development)のスポークスマンは、「行動計画」(Plan of Action)に係るコンセンサス形成に進展があると表明。こうした議論は、シアトルでの世界貿易機関(WTO)閣僚会議の決裂を受けて、途上国と先進国との建設的対話となることが期待されている。

アナン事務総長がアフガニスタンでの無差別爆弾に遺憾の意を表明

 アナン事務総長は、アフガニスタンのPanjshir Valley における無差別爆弾によって8人の市民が死亡したことに遺憾の意を表明。

国連フォーラムは軍縮について「危険な新しい時代」に入ったと指摘

 ネパールで「カトマンズ・プロセス(Katmandu process)」として知られる一連の会議の第12回となる「アジア太平洋地域における地域軍縮会合」(Regional Disarmament Meeting in the Asia-Pacific Region)が3日間にわたり開催され、国連のJayantha Dhanapala軍縮問題事務次長が演説。
 同次長は、軍縮を巡る最近の動向を総括した上で、「核兵器はどこでも人気のないものであり、指導者らも軍縮目標について語りはするものの、そうした目標を達成するための具体的な措置については議論しようとしない」と指摘。

世界保健機構がインフルエンザに対するワクチンを承認

 世界保健機構(WHO:the World Health Organization)は、スイスで開催したその年次会合で、今年遅くに北半球を襲うと考えられているインフルエンザの致命的な性質に対抗できる一つのワクチンを承認。世界保健機構は、2000年11月から2001年4月にかけてのシーズンに向けた予防的措置として、このワクチンの使用を強く推奨しており、世界中のワクチン製造者に伝達される予定。
 流行病に関する最新の情報は、同機構のウェブサイト( http://www.who.ch/emc/flu/index.htm )及び地理的情報システムである FluNet( http://oms.b3e.juu.fr/flunet )で得ることができる。

「今日の一言」  − 189番目の加盟国 −

 2つ目の記事にあるように、安保理が太平洋の小さな島国であるツバルを国連の189番目の加盟国として承認しました。近々、国連総会の承認を待って、正式に加盟することになります。
 ツバルは、海抜15フィートよりも高い地点がないため、地球温暖化による海面上昇の脅威にさらされていて、そのことが同国が国連加盟を決断するきっかけになったとニューヨークタイムズが報じています。
 一方、中国は、同国が台湾との貿易関係を持っていることに不快感をあらわにして、上記投票には棄権しました。上記の記事で中国が遵守を求めた「決議2758」というのは、中華人民共和国のすべての権利を回復するとともに、同国政府代表が国連における唯一の正当な中国代表であると認めた、71年の決議のことです。
 最後に、CNNがツバルについて「皆の知らないこと」を10挙げていますので、ご紹介しておきます。

  1. オーストラリアの通貨を使用
  2. 旅行者はビザが不要
  3. 郵便切手が主要な輸出品
  4. ツバルのNanumea島は第二次大戦で米軍に占領された
  5. ツバルは常駐の軍隊を保有しない
  6. 議会と首相を持った立憲君主制をとっている
  7. 多くはキリスト教徒
  8. 78年に英国から独立
  9. エリアコード"900"へのアクセス権を売って収入を得ている
  10. インターネットのドメインの国コード".tv"を売っている

(参考)
 http://washingtonpost.com/wp-srv/WPlate/2000-02/18/183l-021800-idx.html
 http://www.smh.com.au/news/0002/18/text/world07.html
 http://cnn.com/2000/ASIANOW/australasia/02/17/tuvalu.02/index.html

2月18日(金曜日) 文責:Yoshi

事務総長、2日間の東チモール訪問日程を終了

 コフィ・アナン事務総長は、熱狂的歓迎のもとの東チモール訪問の終わりにあたり、東チモール住民の強さや尊厳は世界を鼓舞し、国連は平和な独立国家の建設を支援するためにあると多くの聴衆に語った。

事務総長、南レバノンでの緊張を危惧

 アナン事務総長は、南レバノンで高まる緊張について「大きな危惧」を喚起し、すべての紛争当事者に自粛を再度求めた。

コンゴ-キンシャサからコンゴ-ブラザビルへ難民が避難

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、武力紛争下のコンゴ民主共和国(コンゴ-キンシャサ)から、ここ数週間の間に1万〜1万5000人の民間人が隣接するコンゴ共和国(コンゴ-ブラザビル)へ避難したと明らかにした。

西サハラ、独立を問う住民投票が延期

 アナン事務総長は、西サハラの独立を問う住民投票が計画どおり実施できなくなったと明らかにした。事務総長によると、現在の状況を鑑みて現段階では確実な投票日が設定できず、投票延期の主な理由として有権者の特定プロセスに問題があるとした。

国連非植民地化特別委員会の年次セッションが開幕

 国連非植民地化特別委員会(United Nations Special Committee on Decolonization)の年次セッションがニューヨークの国連本部で開幕し、Louise Frechette国連副事務総長は、同委員会の主な責任は世界17カ所の非自治地域の住民による自決権の行使を支援することだと語った。また同氏は、国際植民地主義撤廃の10年(International Decade for the Eradication of Colonialism)の最後の年にあたり、2000年は現在までの進展状況を評価し、今後の作業について進路を定める特別な任務を25名の委員で構成される同委員会に与えると語った。

WFP、スーダンへの食糧支援を計画

 世界食糧計画(WFP)は、5800万ドルの資金を要請し、年末までにスーダンの170万人に食糧支援を行う計画を打ち出した。

チェチェンから新たに3000名が避難

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、16日より3000人以上の人々がチェチェンからイングーシへ避難し、内500人ほどがチェチェン南部からの新たな避難民だという。ロシア軍は現在、チェチェン南部を中心に軍事行動を強行している。

今日の一言

 国連非植民地化特別委員会は、1960年の「Declaration on the Granting of Independence to Colonial Countries and Peoples」の実行について検証・奨励し、この宣言の進展と拡張を提唱するため、1961年に設置されました。また、国連広報局(DPI)は18日、「The United Nations and Decolonization(仮訳:国連と非植民地化)」というWebサイト(http://www.un.org/dpi/decolonization/new)を開設しました。

2月21日(月曜日) 文責:渡辺

アナン事務総長、オーストラリアの東ティモール支援に感謝

 アナン事務総長、初のオーストラリア公式訪問。ジョン・ハワード首相と会談後の記者会見で、「危機発生後2週間内の軍派遣は、記録的である」と述べ、同国政府と市民による東ティモール支援とリーダーシップに感謝の意を表明した。

東ティモール全土の管轄権をUNTEATに移譲

 東チモールの「西部地区」の管轄権が東ティモール多国籍軍から東ティモール暫定統治機構に移譲され、これに関する記念式典がSuaiで開催。
 この移譲により、オーストラリアが率いていた東チモール多国籍軍は、2月23日にその任務を終了し、東ティモール暫定統治機構が引き継ぐこととなる。
 最後の移譲地域となった西部地区は、国境の周辺域であり、状況は最も複雑とされている。

アナン事務総長、大湖地域の安定化を強調

 マンデラ前南ア大統領の調整によるブルンジ和平交渉が、タンザニアのアルーシャで開催。アナン事務総長は、メッセージを送り、今回の和平交渉は、大湖地域、特にコンゴ民主共和国の安定回復にかかっていると述べた。

南ア政府、元シエラレオネ反政府勢力指導者を送還

 1998年6月の安保理決議1171の下、元シエラレオネ反政府勢力メンバーに対する渡航禁止が通知されていたにも関わらず、Foday Sankoh氏は、医療目的のビザでコートジボアール経由し、南アへ入国していた。
 これに対し、安保理のシエラレオネ制裁委員会(The Security Council Committe on Sanctions concerning Sierra Leone)が、再度、決議の遵守を加盟国に確認。南ア政府は、同氏の帰国手続きをとり、南アを出国させた。

ミトロビツァでアルバニア系住民2万人がデモ

 コソボのミトロビツァでアルバニア系住民約2万人がデモ行進。クシュネル事務総長特別代表、Reinhardt KFOR司令官、及び、コソボ保護隊 (Kosova Protection Corps)のリーダー Agim Ceku 氏らがデモ参加者に語りかけ、沈静化を図った。

国際貿易開発会議(UNCTAD X)が終了

 146カ国の代表が集った第10回国際貿易開発会議(UNCTAD X)が、バンコク宣言(The Bangkok Declaration)と行動計画(The Plan of Action)を採択し、終了した。
 この2文書の採択により、UNCTADは「新たな世界経済の秩序」の形成のために、より広範な任務を担うこととなった。

WHOとUNAIDSが、「HIVワクチン・イニシアチブ」を設置

 世界保健機関国連エイズ合同計画(UNAIDS: the Joint UN Programme on HIV/AIDS)が、AIDSワクチンの開発促進を目指した国際フォーラムHIV ワクチン・イニシアチブ(HIV Vaccine Initiative)を設置。

アナン事務総長、モザンビーク支援を再確認

 アナン事務総長は、50年ぶりと言われるモザンビークの洪水被害に対する継続支援の意向を再確認すると共に、被災者とその家族に対し、哀悼の念を表明した。
 サイクロンは、現在、海岸域を襲っており、既に2週間の洪水で被害を受けている同地域に、更なる被害を与える恐れがある。今回の洪水による被災者の数は、22万人にも上ると推測されている。

FAO、アフリカ諸国に対し、農業への公共投資増加の必要性を指摘

 第21回アフリカ地域会議(the 21st Regional Conference for Africa)が、カメルーンのヤウンデで開催された。国連食糧農業機関(FAO)は、この会議で報告書を発表し、アフリカ各国政府は、国家予算の25%を農業・村落開発に割り当てるよう増加すべきだと指摘した。

アナン事務総長、国際母国語デーを記念

 2月21日は、「国際母国語デー」(International Mother Language Day)。アナン事務総長はこれを記念し、「現在、話されている6000の言語の多くが消え去ろうとしている今、言語の多様性を守る事は、非常に重要であるとメッセージを送った。
 国際母国語デーは、多国語教育の奨励を目的に、ユネスコによって制定された。

「今日の一言」

 東ティモールの管轄権が全面的に国連に移譲されます。同地を含めコソボやボスニアなどで短期のうちに必要とされている警察官は、9000人弱。国連自体は、警察も軍隊も持たないのに、任務が急増しています。
 コソボを除いた、今までの国連の歴史をみるとカンボジアでの文民警察動員数が、3600人で最大になりますが、この時も監視や訓練が主要な役割で、実際の警察業務は、その地方の警察官が行っていました。
 従来、国連が平和維持活動で派遣した警察官は、武器も持たず、実務上、パトロールをする事もありませんでした。しかしながら、昨年からコソボや東ティモールでは、国連が行政・警察機構等を直接指揮するようになり、量的な需要の増加に加え、質的にも大きな変化が起っています。
 平和維持活動を支える国連事務局のDPKO (Department of Peacekeeping Operation)は、総勢約400名。総会から予算を締めつけられ、広報局の約半数のスタッフで警察官を各国から集めるのに必死の状態です。
 現在、総会の特別委員会がDPKOの問題を討議するために開かれています。新たな国連主導の時代に対応する、英断を期待したいと思います。

2月22日(火曜日) 文責:Jo

アナン事務総長、オーストラリア訪問を終了、ニュージーランドに到着

 キャンベラで行った記者会見において、事務総長は、国連が現在、東チモールの行政において最善を尽くしていることを指摘した。「さまざまな施設やインフラなど、ほとんどすべてのものが実質的にゼロから構築あるいは再構築されなければならないところで、国連は全力を尽くしている」と。

国連、PKOに初の「子どもの保護顧問」設置

 国連は、平和維持活動において、子どもの権利保護が確実に優先されるようにするため、「子どもの保護顧問」(Child Protection Advisers;CPAs)を設置すると表明。
 オララ・オトゥヌ事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)とバーナード・ミエ平和維持活動担当事務次長は、「これは、紛争によって被害を被る子どもたちにとって真の突破口となり」、この運動が、「国連の平和・安全の課題に、子どもの権利の保護を統合する主要な段階となる」と述べた。最初のCPAは、シエラレオネのPKOに就任している。他に二つのCPAsが、コンゴ民主共和国ミッションにも任命されており、近く就任する予定である。

貿易と環境の国際諸機関はより協力を必要とする

 アナン事務総長は、世界貿易機関(WTO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連環境計画(UNEP)の間の協力改善の必要性を強調した。

コソボの行政協議会が、統合されたミトロビツァのための取り組みを誓約

 コソボの暫定行政協議会(IAC)は本日行った通常会合の後、声明を発表し、今後、ミトロビツァを、「いかなる境界線もない『統合された町』」に変えていくとともに、人々が追放されることを防ぎ、避難民の財産を保護するため、全力で取り組んでいくことを誓約した。

ルワンダ法廷検察官、ジェノサイドの重要容疑者の釈放決定の破棄を勧奨

 ルワンダ国際刑事裁判所上訴審部が、ジェノサイド容疑者Jean-Bosco Barayagwiza氏を、審理前の拘束延期によって権利を侵害されたとの理由で釈放すると決定したことについて、同裁判所の検察官Carla del Ponte氏は、その決定を破棄するよう促した。

国連機関、スーダンからのエチオピア・エリトリア難民の帰還を準備

 国連難民高等弁務官(UNHCR)に、スーダンは、エチオピアおよびエリトリア難民の帰還作業において「全面的な協力」を行うことを約束した。これを受けて、UNHCRは、今年後半にこの帰還作業を行うべく準備に取りかかっている。 こうして、アフリカで最も古い難民危機の一つが終焉を迎える。

イランと国連難民機関は、140万人のアフガン人の帰還を計画

 先週、イラン政府とUNHCRは、イランにいる140万人のアフガニスタン難民の帰還をはかるとともに、また、送還すると危険が予想される難民については強制追放しないとの合意に署名した。この合意により、適切な証明文書のないアフガニスタン難民は、今後6ヶ月の猶予期間中、帰還するか、あるいはイランに残るか、いずれかの申請をすることになる。この申請の審査決定においては、UNHCRの発言権が認められている。

国連食糧機関、残留アフガン人に緊急援助を配送

 アフガニスタンのパンジシール峡谷にいる数万の人々が、国連世界食糧計画(WFP)から、深刻な食糧危機を回避するため、小麦粉の緊急の積み荷を受け取った。

世界食糧計画(WFP)、モザンビークの洪水犠牲者に到達

 WFPは現在、洪水で被災したモザンビークの人々に対して、食糧提供活動を続けている。国連人道問題調整部によれば、今回の洪水とサイクロンにより被災した人々は、約30万人。水曜日、1,300万ドルの拠出を求めて、モザンビークのためのアピールが発信される予定。

シンガポール人の専門家、内部監査部の長に任命

 アナン事務総長は、長引いた調査の後、カール・パシュケ氏(ドイツ)の後任として、内部監査部を担当する事務次長に、Dileep Nair氏(シンガポール)が任命されるよう提案した。この指名は、総会の承認を必要とする。

「今日の一言」 ―映画『スペシャリスト』―

 ナチス第三帝国保安部の課長として、絶滅収容所への強制移送を組織した人物の裁判記録を2時間余りに編集しなおした映画を見てきました(エイアル・シヴァン監督『スペシャリスト』)。
 どんなにか息詰まる凶暴な男が現れるかと期待していると、余りにも普通の、気の弱そうな生真面目な男が、厳密な言葉で神経質そうに陳述を行っていました。被告アイヒマンです。
 彼の言い分は、ひたすら自分は専門家(スペシャリスト)として命令に従い、義務を果たしたのみで、他に選択肢はなかった、ということの一言に尽きます。アイヒマンのしぐさや表情、口調は、余りにも凡庸で哀れです。視聴者は、自分がアイヒマンの立場だったら、どうしていたかということを自然に投影して考えるでしょう。
 いつしか僕の頭には、厚生省の課長や、核燃料施設の職員、県警キャリアたちの姿が頭をよぎっていました。
 ハンナ・アーレントの『イェルサレムのアイヒマン』に触発された映画は、現代の組織社会全体に潜む「悪の凡庸さ」をあぶり出していきます。みんなが悪いのだから、誰も悪くない、責任はない、という論理で流されてしまっていいものなのか。逆に、事件に加担していない立場から、一方的に断罪すれば、それで済むという問題なのか。結果の重大さを考えれば、責任の所在をあいまいに薄めてしまえるような問題では到底ない。

 ―なぜジェノサイドのような巨大な組織犯罪は生じてしまうのか。

 個人としての主体的選択を、社会や機構の薄皮に隠してしまうことなく、「悪いことは悪いこと」と言い切れる勇気があるかどうか――一歯車に過ぎないと思っていた自分が、価値判断の決断の場面へ否応なく連れて来られていることを発見すること――それは、今日、国境を越えて成立する個人の国際刑事責任というものの本質を考えるうえでも重大なテーマを秘めているのです。
 ※この映画については、http://www.mmjp.or.jp/BOX/database/specialist.html

2月23日(水曜日) 文責:山本

事務総長、安保理に「効果的な制裁」のアイデアを希望

 アナン事務総長は訪問先のニュージーランドで、イラク制裁の同国民に対する影響についての記者団からの質問に答え、民衆ではなく指導者をターゲットにした効果的な制裁("smart sanctions")のアイデアを提示するように安全保障理事会に望んでいると語った。
 具体的な処置として、指導者個人の国外銀行口座の凍結やビザの発行制限など、指導者本人及び家族に直接影響を与えるような手段を健闘中である。

コソボにおける行方不明者・抑留者の問題を安保理で討議の方向へ

 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の Bernard Kouchner 代表は23日、報道官を通して、コソボにおける行方不明者・抑留者(missing/detained persons)の問題を、3月初旬に安全保障理事会で討議する方向で働きかけていると語った。国際赤十字委員会(ICRC)の推定によれば昨年6月以来500人近いアルバニア系住民がセルビアの留置場から解放されたものの、依然として1600人以上が抑留されているという。さらに3000人以上(大半がアルバニア系住民)は留置場に入るかどうかも不明である。

国際麻薬統制委員会が報告書を提出

 国際麻薬統制委員会(INCB;the International Narcotics Control Board)は報告書を提出し、発展途上国における薬物使用は低下しているものの、先進国での乱用が増加していると警告した。
 途上国ではガンの末期状態の患者の苦痛を緩和するモルヒネすら入手できない場合がある一方で、先進国では薬品業界の活発なマーケティングで薬物使用量が激増している。

むやみなドメイン取得に断固たる処置

 世界レスリング連盟(WWF)がインターネットのドメイン取得に関して世界知的所有権機関(WIPO ; the United Nations World Intellectual Property Organization )に提訴しており、その仲裁方法が提示された。WWFは“WORLD WRESTLING FEDRATION”は商標として登録していたが、ドメイン名の、“worldwrestlingfedration.com”はオーストラリアの通信会社が申請・取得してしており、その使用権を巡り提訴していた。
 なお、類似の提訴で現在審議中のもののリストはWIPOのサイトに公開されている。
http://arbiter.wipo.int/domains/pending/index.html.

東チモールにおけるガス田開発に関する合意成立

 国連東チモール暫定行政機構(UNTEAT)はオーストラリア政府と14億ドル規模のガス田開発(Byun Undan ガス再利用開発計画)に関して合意書に署名した。

東チモールの多国籍軍は権限を国連に委譲

 東チモール多国籍軍(INTERFET;the International Force in East Timor)は東チモールにおける指令権を国連に正式に委譲した。INTERFETは1999年9月より安保理による承認を受けて地域の治安維持と国連活動のサポートを行ってきたが、23日、正式に権限委譲のセレモニーが行われ、田国籍軍は撤退することとなった。

シエラレオネで人権的状態に関する調査委員会を設置

 シオラレオネ議会は22日、真実・和解委員会(Truth and Reconciliation Commission)の設置を決定した。当委員会は国内4名・国外4名からなり、人権法や人道法の違反・蹂躙に関する記録をまとめるために設置された。

アフリカの森林は紛争と農業で危機に

 国連食糧農業機関(FAO)が23日に公開した報告書によると、アフリカの森林は社会不安や農地への転換、過度の放牧、燃料としての伐採などで危機的な状況にさらされている。
 森林の伐採("deforestation")はほとんどのアフリカ諸国で脅威となっており、1990年から1995年の間に、アフリカで年間3700万ヘクタールの森林がなくなっている。

「今日の一言」

 最後の記事を訳していて思い出したのですが、ジャン・ジオノの『木を植えた男』(L'homme qui plantait des arbres)という話をご存知でしょうか。フランスの荒れ果てた高地に来る日も来る日もどんぐりの実を植えつづけ、何年も後に大きな森を作った孤高の老人の話です。フレデリック・バッグによってアニメーション化されたものは数年前、生命保険のCMにも使われていたのでごらんになった方もおられるのではないでしょうか。
 この話は、ジオノが雑誌の編集者に「あなたにとって最も忘れがたい人は?」という問いに答えてまとめられたものです。
 …が、感動した編集者がその老人について調べたところ、架空の人物だということがわかってしまいました。
 しかしながら、この『木を植えた男』を読み、またはそのアニメーションを見て、実際にカナダでは植樹運動が巻き起こり、年間3000万本だった植樹が一挙に2億5000万本になったといいます。
 確かに事実を事実として認識することは重要ではあるのだけれど、「ほらほら、こんなに危ないんだ、どうするんだ」と危機感を煽ることと、たとえ、『木を植えた男』のようにフィクションであっても、人々に希望を与え、具体的な行動に向かわせるような「物語」とでは、どちらかが人々のためになるんだろうと思ってしまいます。

たった一人の男が、その肉体と精神をぎりぎりに切りつめ、荒れはてた土地を、幸いの地としてよみがえらせたことを思うとき、わたしはやはり、人間のすばらしさをたたえずにはいられない。
魂の偉大さのかげにひそむ、不屈の精神。心の寛大さのかげにひそむ、たゆまない熱情。それらがあってこそ、はじめて、すばらしい結果がもたらされる。

(『木を植えた男』 ジャン・ジオノ)

<参考文献>
『木を植えた男』 ジャン・ジオノ原作 フレデリック・バッグ絵;あすなろ書房
『木を植えた男を読む』 高畑勲;徳間書店
 (その他、確か『木を植えた男』のアニメのLDが発売されてたはずですが。。)
2月24日(木曜日) 文責:阿部

アナン事務総長が2週間に及ぶアジア諸国歴訪を終了

 アナン事務総長は、ニュージーランド訪問を終え、2週間に及ぶアジア諸国歴訪を終了。この間、事務総長は、タイ、シンガポール、インドネシア、東チモール、及びオーストラリアを訪問した。

アナン事務総長はスペインにおける最近のテロ行為に遺憾の意を表明

 スペインにおける最近のテロ行為について、アナン事務総長は遺憾の意を表明するとともに、「悲惨な事態を解決する唯一の方法は、暴力を回避すること及び平和的手段による解決を追求していくこと」であると強調。

安保理は国連コンゴ民主共和国ミッションの任期を8月末まで延長

 安保理は決議1291を全会一致で採択し、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC:the UN Organization Mission in the Democratic Republic of the Congo)の任期を今年8月31日まで延長するとともに、軍事要員を5,537人まで増やすことを決定。

国連シエラレオネ・ミッションの部隊活動を反政府勢力が妨害

 シエラレオネ西部において、国連シエラレオネ・ミッションのガーナとインドの2部隊がパトロール活動をしていたところ、反政府勢力の革命統一戦線(RUF:Revolutionary United Front)兵士3百人がその活動を阻止。

対イラク制裁委員会が最新報告書を安保理に提出

 対イラク制裁委員会が安保理に提出した最新報告書によれば、イラクの石油輸出は順調に進んでおり、報告書の対象期間である98年8月1日から99年11月20日の石油売却収入は合計約136億ドル。

人権委員会特別報告者がブッシュテキサス州知事に処刑を行わないよう要請

 人権委員会(the UN Commission on Human Rights)の処刑および女性に対する暴力担当特別報告者(Commission's Special Rapporteurs on executions and violence against women)2人は、米国テキサス州のブッシュ知事に対して、共同でアピール。85年に夫殺しの罪で死刑判決を受けたBetty Lou Beetsについて、裁判で夫による家庭内暴力があった事実が考慮されなかったと指摘し、処刑を行わないよう要請。

国際司法裁判所がパキスタン国軍機撃墜事件について4月に公聴会

 パキスタン国軍機が昨年8月にインドによって撃墜された事件について、パキスタンがインドを相手どり、国際司法裁判所(ICJ:the International Court of Justice)に提訴していたところ、同裁判所は、4月3日に同事件に関する公聴会を開始すると発表。

アナン事務総長が元国際原子力機関の逝去に哀悼の意を表明

 アナン事務総長は、国際原子力機関(IAEA:the International Atomic Energy Agency)のSigvard Eklund元事務局長が89歳で逝去したことに哀悼の意を表明。同氏は、第2代事務局長として61年から81年まで国際原子力機関を率いて、核エネルギーの分野において国連に大きく貢献した。

「今日の一言」  − smart sanctions −

 アナン事務総長がアジア諸国歴訪を終えましたが、最後の訪問先ニュージーランドでの記者会見で、イラク制裁に関連して"smart sanctions" について、4月に安保理で討議すると表明しました。
 この"smart sanctions"、どう訳すといいのか分かりませんが、いわゆる"a smart bomb"が「高性能爆弾」なら「高性能制裁」といったところでしょうか。従来の軍事的制裁が制裁対象国の国民に多大な被害をもたらし人道的に問題があるのに対し、"smart sanctions"は、制裁の効果と人道に係る配慮を両立させるため、民衆ではなく指導者をターゲットにする制裁のことを言います。
 具体的には、国外銀行口座の凍結やビザの発行制限など、指導者本人及び家族に直接影響を与えるような手段を用いた制裁活動で、30年ほど前から研究が進んでいるそうですが、その実施に当たっては、

  1. 極秘裏かつ迅速に進めなければ、制裁対象となる資産等が隠されたり移動された>りして、効果的でないこと
  2. 全ての国が米国のような制裁実施を前提とした組織(例えば、米国財務省のOFAC(the Office of Financial Assets Controlのようなもの)を有しているわけではないこと
  3. 制裁の実行が、自国の経済的利益や民間金融機関等の利益を著しく損なう可能性があること

等様々な課題が存在し、まだまだ発展途上とのこと。高性能爆弾の開発に精力を集中するよりは、こうした人道の観点から始まった"smart sanctions"の開発に努めることの方がずっと価値的であるように私には思われます。

(参考)
http://fourthfreedom.org/sanctions/financialSanctionsSmartSanctions.html
http://www.bicc.de/info/conference_frame.html
http://www.smartsanctions.ch/
http://www.brown.edu/Departments/Watson_Institute/Publications/OP/op31.html
2月25日(金曜日) 文責:Yoshi

PKO幹部、コンゴ民主共和国へ訪問

 コフィ・アナン事務総長は、コンゴ民主共和国(コンゴ-キンシャサ)で国連平和活動(PKO)を拡張する安全保障理事会の新たな措置について説明するため同国へPKOのBernard Miyet事務次長を派遣する。安保理は24日、同国でPKO活動の軍事要員を5537人へ増員し、活動期間を8月31日まで延長することを全会一致で決定した。

タンザニアに避難するブルンジ難民が急減

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、今月初めよりブルンジからタンザニアへ避難した難民が急減したと明らかにした。タンザニアで掌握された難民は、1月に2万3000人を超えたが、2月はこれまでのところ5000人に留まっている。現在、タンザニアのカラゴキャンプにいるブルンジ難民の総数はおよそ4万人。

人権高等弁務官ら、チェチェンの人権状況を危惧

 メアリー・ロビンソン人権高等弁務官は、欧州安全保障協力機構(OSCE;Organization for Security and Cooperation in Europe)と欧州会議の幹部らとともに、チェチェンから寄せられる人権侵害や人道法違反の報告について「深い危惧」を表明し、ロシア政府へ人権状況に関する国際的な調査を受け入れるよう再度強調した。

Duelfer氏、UNSCOM幹部への就任要請を受け入れ

 Charles Duelfer氏は、アナン事務総長に宛てた書簡で国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM;United Nations Special Commission)のThe Deputy Executive Chairmanへの就任要請を正式に受け入れた。Duelfer氏は3月1日に就任することになる。UNSCOMは、イラクの大量破壊兵器廃棄の即時実地査察のために設置された特別委員会。

WFP、エチオピアへの食糧支援を計画

 世界食糧計画(WFP)は、干ばつと不作に見舞われたエチオピアへの食糧支援を打ち出した。 9カ月間にわたるこの計画は、およそ1億3700万ドルの費用を要し、昨年の120万人からほぼ倍増の230万人へ食糧やその他の物資を供給する。

WHO、サブサハラン地域で目の障害へ取り組み

 世界保健機構(WHO)はサハラ砂漠以南(サブサハラン地域)のフランス語圏で目の身体障害に取り組む計画を打ち出した。このプロジェクトは「Vision 2020」の一環であり、18カ国で失明の5大要因に取り組むことになる。
 Vision 2020は、目の障害の原因を2020年までに排除する世界的なイニシアチブ。WHOでは、目の障害の8割は回避できるのにも関わらず、何の対処も採られなければ、2020年には盲人の数が倍増すると警鐘を発している。

当初、この第2段落は
 「Vision 2020」は、世界の企業が目の障害を雇用しない理由にすることを2020年までに排除するイニシアチブ。WHOでは盲人の8割が就職できない状況を危惧し、何の対処も採られなければ、2020年には盲人の数が倍増すると警鐘を発している。
となっていましたが、読者からの指摘により上述のように訂正しました。( by Web 編集者)
2月28日(月曜日) 文責:渡辺

ビルト バルカン特使、国際社会関与の重要性を訴える

 カール・ビルト(Carl Bildt)バルカン地域担当事務総長特使は、安保理に対しブリーフィングを行い、バルカンの情勢が依然として不安定な事から、国際社会の継続的関与の必要性を訴えた。
 特使は、このブリーフィングで「もし、本日撤退するなら、明日にでも、新たな戦争が勃発する」ような状態であり、「自立した安定状態が継続する程、好転したとは言えない」と述べた。

モザンビークに対する洪水支援を強化

 27日、人道問題調整部が派遣した国連災害評価調整チーム(UN Disaster Assessment Coordination Team) が、モザンビークの報告書を提出、同地の状況悪化、緊急資金の必要性を訴えている。これを受けた人道問題調整部は、本日、国連災害評価調整第2チームを派遣。また、第二回目の救援物資をPisaの倉庫から空輸する手配も進めている。

初のUNHCR援助物資輸送団が、チェチェンへ向けて出発

 トラック10台分、45トンのUNHCR援助物資輸送団が、ロシア南部の Stavropol からチェチェンにむけて出発。29日にGroznyに到着の予定。

UNTEAT、デング熱対策に広報活動を開始

 先週、UNTEATの文民警察官1名がデング熱(Dengue Fever)に罹り、亡くなったとみられている。これに対応してUNTEATは、東ティモールの人々の注意を促すため、広報活動の準備を進めている。
 UNTEATの医療サービス部によると、過去3ヶ月内で、一般市民、UNTEAT職員、文民警察官、軍事監査官などから約230件の発熱が報告されており、そのうち約30件がデング熱、60件がマラリアと推測させている。

WFPとUNHCR、アフリカ人道活動資金の不足を憂慮

 世界食糧計画(WFP)と国連難民高等弁務官事務所は、アフリカ人道支援の活動資金が大幅に不足していることを憂慮し、共同声明を発表。
 この資金不足は、難民の急激な増加によるもので、両機関が協力している16カ国で、8100万ドルの食糧支援金が不足している。

アルラッキUNDCP事務局長、アフガンの不法薬物の生産増加を指摘

 アフガニスタンの昨年のアヘン生産量は、4600トン、更に、世界の75%に及ぶ不法薬物を生産し、アヘンとヘロインの生産量は、アフガン周辺地域、西欧、米国の年間需要の2倍を量となっている。
 この不法薬物問題に対処するため、アフガニスタンに隣接する6カ国と米国・ロシアの2国を併せた「6プラス2」グループがトップレベルの会談を開催。演説に立ったアルラッキ国連国際薬物統制計画(UNDCP: UN Drug Control Programme)事務局長は、アフガニスタンの不法薬物生産量は、危惧すべき問題になっていると発言した。

タジキスタンで初の複数政党選挙

 27日、タジキスタンで初の複数政党選挙が実施された。今回の選挙は新たに二院制になって始めての下院選挙で、2ヶ月前に採択された選挙法に則っている。
 本日、国連OSCE合同タジキスタン選挙監視団(JEOMT: Joint UN/OSCE Election Observer Mission to Tajikistan)は、予備調査の結果を発表。
 今回の初の複数政党選挙の実施は、同国の和平建設過程のひとつの基準点となるに違いないが、選挙のプロセスは、未だ、国際水準に達しておらず改善が必要、としている。  

ILO、インターネットがメディアで働く男女間格差を縮小と報告

 国際労働機関(ILO: International Labour Organization)は、本日から開催されている情報技術に関するシンポジュームに合わせて報告書を発表。
 同報告書によると、インターネットの発達に伴い、メディア関連のフリーランスの仕事が増加、女性の活躍が目覚しくなっている、と指摘した。

「今日の一言」 国連の理想の人材像ー「Competencies」(1)

 アナン事務総長は、就任の後、国連の未来への展望を語り「国連の最大の強み、そして、成功へのカギは、国連職員と管理職の質」にあると述べ、また、実際に、この人材の強さを生かすためには、職員が最大の能力を発揮できるような、国連の組織文化と環境を創る必要があると強調しました。
 この人材育成と総体的な組織文化の変革を現実のものとするため、まず、最初に国連がおこなったのが、国連という組織における人材像、価値観の定義です。
 国連職員とマネージャーは、いかにあるべきか、どのような行動が求められるのかを全レベルの職員、地理的には、ニューヨーク本部とそれ以外の6ヶ所の事務局に作業部会と設立し意見を取り入れて、

が決定され、更に、

が規定されてました。
 これらの価値観が、各個人、部局、そして、国連全体の組織運営形態に、漸近的に反映されていくよう、改革が進んでいます。

 次回から、数回に渡り、これらの内容を順番に見ていきたいと思います。

2月29日(火曜日) 文責:Jo

アナン事務総長、安保理において東チモール再建に忍耐の必要性を強調

 アナン事務総長は、自らの東チモール訪問に関して安保理にブリーフィングを行い、同地における再建活動を忍耐強く見守る必要性を強調するとともに、国連の任務完了時期について恣意的に期限を設けないよう促した。

国連とインドネシア、東チモールに関する境界協定に署名

 ワヒド・インドネシア大統領が東チモールを訪問した。同氏と、ビエラ・デ・メロ事務総長特別代表は共同コミュニケに署名し、東チモール・インドネシア間の人とモノの移動の自由を保証した。

安保理、国連西サハラミッションの3ヶ月延長を承認

 安保理は決議1292を全会一致で採択し、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を3ヶ月間延長するとともに、紛争解決を求める事務総長特使の努力への支援表明を行った。

国連、クメール・ルージュ審判法廷について、カンボジアとの話し合いについて会見

 自らのアジア歴訪に関して安保理ブリーフィングを行ったアナン事務総長は、元クメールルージュ戦闘員を裁く法廷に関する取決めについて、国連とカンボジア政府による次回協議が、最終的かつ決定的なラウンドとなるであろう、と述べた。

「6プラス2」グループ、アフガニスタンの薬物問題と戦うことに協力する合意

 昨日、ニューヨークで開かれた「6プラス2」高級会合において、参加国はみな、アフガニスタンの薬物問題に取り組むため「有益な貢献」を行うことに合意し、また国連国際薬物統制計画(UNDCP)が各国の活動を促進するうえで主要な役割を負うことを確認した。

世界食糧機関、洪水の拡大に伴うモザンビーク支援が急務

 モザンビークを襲う洪水は依然治まらず、数十万の人々を救うためには救済活動を速やかに拡大しなければならない、と世界食糧計画(WFP)が警告を発した。

国連難民高等弁務官、エチオピア難民の状況を審査

 国連難民高等弁務官(UNHCR)は今後、1991年以前にメンギスツ体制下にエチオピアを流出した人々を自動的に難民として認めることはもはやない、と述べた。各国に避難しているすべてのエチオピア人が影響を受けることに なるが、UNHCRは、これらの人々が帰還を希望すれば、その手助けを行う。祖国への帰還を希望しない人々については、審査のうえ、迫害のおそれがあると認められれば、難民条約の下に引き続き保護を受けることができる。

貧困撲滅は子どもからスタート、とユニセフ

 ベラミー・ユニセフ事務局長は、世界銀行主催の人間開発年次会議で演説し、子どもの権利こそ、開発途上地域における貧困根絶をめざす地球的運動の中心に据えられるべきである、と述べた。

国連経社理、アフリカにおけるエイズについて討議

 月曜日、経済社会理事会は、エイズについて討論を行った。経社理議長(インドネシア)、米国国連大使、国連経済社会問題担当事務次長、安保理議長らがそれぞれ意見を述べた。

国連職員、コソボ境界で負傷

 コソボ境界(セルビア側)沿いの町、Bujanovac近郊において、国連人道問題調整部の職員Marcel Grogan氏(アイルランド)が襲われ、負傷した。

事務総長の使節、キプロスへ

 キプロス問題事務総長特別顧問のアルバロ・デソト氏は、EU高官との一連の会談を終え、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP)視察などのため、キプロスに向かった。

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Updated : 2007/02/19