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| 1999年8月 | ||||||
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| 8月2日(月曜日) 文責:渡辺 |
■コソボ郵政通信ビルオープン
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK ; UN Mission in Kosovo)トップである Bernard Kouchner 事務総長特別代表は、郵政通信ビル(PTT: Post and Tele-Communication Building)オープンし400名の職員を迎え入れ、サービス復旧へ動き始めた。
同ビルは、NATOの爆撃から大部分が機能しなくなっていたが、UNMIKとKFORは、元 PTT 職員の援助を得て最低限のサービスが回復できるよう、復旧計画案を練り始めている。
PTTの他、国境地域への国際警察官の配置、また、それに伴い関税局の復旧により危険物資の流通確認、州の収入の確保、ブラック・マーケットの発達を押さえることを目標としている。
■Bernard Kouchner 特別代表、セルビア系大聖堂爆破を非難
Bernard Kouchner 事務総長特別代表は、土曜に発生したセルビア系ギリシャ正教大聖堂爆破事件を非難、暴力と復讐の連鎖を断ち切るようアピール。
■コソボ殺戮、いまだ詳細つかめず
UNMIKの発表によると、現在までのコソボの大虐殺埋葬墓地調査結果からは、殺害された人々の数は、まだ確定できずにいるが、多ければ1万1千人程が埋葬されている可能性があると見られている。
■アナン事務総長、シエラレオネミッションの拡大を推奨
アナン事務総長は、国連シエラレオネ監視団(UNOMSIL)の即時強化を推奨、7月7日に締結された政府と革命軍の平和条約への実効促進を目指しており、UNOMSILは、西アフリカ諸国経済共同体派遣軍(ECOMOG)等との緊密な調整等を必要とするためとしている。
■東チモール有権者登録、順調に進行
今月30日の投票に向け、登録作業はあと3日を残す事となったが、これまでに登録した人々の数は、7月末現在で37万8千人を超え、推定されていた有権者数40万人に近い数字となった。
■ECOSOC、貧困撲滅に焦点
経済社会理事会(ECOSOC)は、4週間のジュネーブで本年度の会期を一時終了し、数点に及ぶ貧困撲滅手段に合意を見た。残りの議題は9月16日にニューヨークで場所を移して議題が続けられる予定。
■アナン事務総長、コロンビアの情勢を憂慮
アナン事務総長は、この数週間、コロンビア内の紛争が激化し、人命が失われる事件が相次いでいることに憂慮し、全関連グループに和平交渉を持つよう強調。
■旧ユーゴ犯罪法廷の主任検察官は、Radomir Kovac 逮捕を歓迎
逮捕された Kovac 氏は、ボスニアセルビア軍の指導者、Foca の軍警察・準軍事組織の副司令官であり、1996年に起訴、この度の逮捕は、個人的な強姦、および奴隷化の2つの罪状による。
■ボスニア・ヘルツェゴビナの特別代表・調整官任命
アナン事務総長は、ボスニア・ヘルツェゴビナの特別代表・調整官として、 Jacques Klein を任命、前任のElizabeth Rehn を引き継ぐ。
◆「今日の一言」
コロンビアの紛争は、当事者グループの名前が出ていないので、はっきりしませんが、デイリーハイライトの記録から、政府軍とゲリラ組織・コロンビア革命武装軍(仮訳:RAFC ; Revolutionary Armed Force of Colombia)ではないかとおもわれます。
火曜日付けのニューヨークタイムスで「Human Rights Watch」が書いたコソボの治安報告書の論説がでています。コソボ解放軍がもっとも悪質な暴力をセルビア系住民とジプシーに加えており、しかも、KLAリーダー、KFORと国連は、それを押さえようとしない、また、押さえる力がないとし、「新たな寛容のコソボの保証はほとんどみられない」等と結構痛烈に指摘がされています。
さて、8月に入り、ECOSOCの記事に見られるように、国連でも休みを取る方が多くなり、「帰国休暇」なるものを取る職員が多くなります。2年に一回の割で飛行機代等を家族の分まで負担してもらえるそうで、年間30日(事務局ー月当り2.5日)の有給は、このころを中心にとられているようです。「UN IS DEAD in August」といわれるのもこのせいでしょうか。
| 8月3日(火曜日) 文責:山本 |
■UNAMET活動期限を9月30日まで延期
安全保障理事会は国連東チモールミッション(UNAMET)の活動期限を1ヶ月延期し、9月30日までとすることを決議した。
東チモールの将来を決める住民投票の投票日が治安の問題で2回も延期されたが、有権者登録作業は進んでおり、8月1日現在で393,152名が登録している。しかしながら一方で民兵組織に襲撃され、家を追われた住民も少なからず確認されている。
■コソボに「さらに円滑な援助を」と強調
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の Kria Janowski 報道官は、約85万人の難民の90%近くが帰還しており、なお一層、円滑な援助物資の配給が必要となっている、と発表した。同時に、旧ユーゴスラビア=マケドニア国境で関税を徴収しているため、物資が円滑に配給されないことに懸念を表明した。
■UNITAへの制裁の監視調査団を任命
安全保障理事会は、アンゴラ全面独立民族同盟(UNITA)への制裁監視調査団の任命を承認した。
アンゴラの反政府組織 UNITA の活動を封じるため1993年より武器販売・供給や石油提供や資金援助などを禁止する制裁を続けているが、この制裁が守られているかを調査するものである。調査団は資金や石油供給に関する調査団と軍事支援に関する調査団の2つから構成される。
UNITAの勢力圏はダイアモンド採掘場があり、30億〜40億ドルの収入が可能と推定されている。
■UNHCRはスリランカ北部の状況に深い懸念を表明
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、反政府組織・「タミル=イーラム解放の虎」(LTTE)の勢力圏であるスリランカ北部にいる30万人の住民の状況に深い懸念を表明した。6月末にVanni地域へのルートが閉鎖されて以来、援助が滞っている。先週末に軍とLTTEの間で、治療を要する傷病者はボートで移送することを合意したが、食糧の輸送や人の移動は拒否されている。
UNHCRによれば80万人が避難民となっており、その75%が女性と子供である。
■ボスニア・ヘルツェゴビナ高等代表に Wolfgang Petritsch 氏を任命
安全保障理事会は、デイトン平和合意を履行する主要な役割を担う文民組織の長であるボスニア・ヘルツェゴビナ高等代表に Wolfgang Petritsch 氏を任命した。
■ルワンダ虐殺容疑者を移送
1994年のルワンダにおける虐殺に関与したとされる、ルワンダ政府の元閣僚3人がルワンダ国際刑事法廷に移送された。
◇今日の一言
4つめの記事のタミル・イーラム解放の虎(LTTE)について。
スリランカは人口の74%がシンハラ人(仏教徒が主)、17%がタミール人(ヒンズー教徒が主)という構成になっていますが、政府がシンハラ優先の政策を取ってきたため、少数民族のタミル人が反発、タミル独立を求めるようになってきました。この中で最も過激な集団がLTTEです。スリランカはインド軍の協力を得て1987年に和平協定を結び、90年3月にはインド軍も撤退しましたが、同年6月には政府とLTTEとの紛争が再開し、対立が続いているという状況です。
私が初めてLTTEを認識したのは1989年−「平成」が始まり、ベルリンの壁が倒れ、冷戦が終わった年−ですが、その時は、インド軍とLTTEの対立の状態で、その後インド軍の撤退の記事を読んで、「ああ、これでいい方向にいくのかな」と思ったんですが、根本的には何も解決していないようです。
「平成」になったのを境に、世界が激動の時代に入ったのは、私の気のせいでしょうか?
| 8月4日(水曜日) 文責:山本 |
■安保理はUNOMSIL強化へ
安全保障理事会は、シエラレオネが人道的に深刻な状況であることを強調し、アナン事務総長による国連シエラレオネ監視団(UNOMSIL)強化案に積極的な対応を早急に行う。
事務総長は安保理にUNOMSILの活動に関する報告を行い、軍事監視員を70名から210名に、その他文民スタッフ・人権関連スタッフの拡充を行うことを勧告していた。
■ロシア・合衆国からもコソボへ文民警察官派遣
4日から5日にかけて、約200名の文民警察官がロシアと合衆国から国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)に加わる予定。週末には、さらにデンマークからも約20人が到着する。
■事務総長特別代表がコソボの集団埋葬地を訪問
UNMIK代表であるBernard Kouchnerコソボ事務総長特別代表は、虐殺があったと報告されている Mitrovia のSuvido近郊の集団埋葬地を訪問。「法医学専門チームの調査は、二度とこのようなことが起こらないようにするために不可欠である」と述べた。
旧ユーゴスラビア国際刑事法廷の調査官も捜査を続けており、この10日間で72の集団埋葬地を発見している。
■メアリー・ロビンソン人権高等弁務官はコソボの残虐行為の終息を要請
メアリー・ロビンソン人権高等弁務官は、コソボでここ数週間頻発している殺人・誘拐・破壊・復讐行為の終息を要請した。
■国連はヒューマン・ライツ・ウォッチの報告を歓迎
事務総長報道官の Fred Eckhard 氏は、コソボにおける少数民族の状況をまとめた、NGO・Human Rights Watchが提出した報告書を歓迎した。
■東チモールの住民投票の有権者登録期間を延長
Ian Martin 東チモール事務総長特別代表は、東チモール住民投票の有権者登録期間を2日間延長すると発表。東チモール地域内の登録センターでは6日まで、東チモール外のセンター(インドネシア・ポルトガル・オーストラリアなどに設置)では8日まで登録作業を行う。
■国連小火器政府専門家会合が報告書を提出
国連小火器政府専門家会合が新たな報告書を提出し、全世界で5億を超えると推定されている小火器の生産、流通及び使用と戦うために各国と国連機構が採るべき措置を勧告した。
この会合の議長を務めた日本の堂之脇充朗外務省参与は国連本部でブリーフィングを行い、前回の報告書(1997年)からの進捗などを報告した。
■アフガニスタンで難民発生
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) の報告によれば、アフガニスタンでの紛争にり、首都カブールやPanshir渓谷に数万の避難民が流出しており、彼らに対し人道的援助の準備を進めている。
■事務総長はタジキスタンの反政府勢力の武装解除宣言を歓迎
統一タジキスタン反政府勢力(仮訳;UTO;United Tajik Opposition)が武装解除を行うと正式宣言したことをアナン事務総長は歓迎した。タジキスタンは1991年にソ連から独立したが、それ以来内戦状態にあった。
■WFPがアンゴラ援助へ
世界食糧計画(WFP)は、内戦で破壊されたアンゴラの町 Malange において、飢餓に瀕する人々に対し、食料援助を開始した。その状況は危険な状態であり、1日に3人から4人が餓死していると推定されている。
◇今日の一言
今日の記事を訳していると、実に、内戦の結果として難民が発生したり、虐殺が行われたり、というような内容ばかりでした。冷戦終了後、大規模な戦争の危険性は少なくなったとは言え、今なお紛争は絶えません。
さて。
このメールが皆さんの手元に届くであろう8月6日は広島に原爆が投下された日です。おそらく6日分のデイリーハイライトでも何らかの記事があるとは思います。
そこで、というのも変ですが、日本時間で午前8時15分から1分間、核兵器で亡くなられたすべての方の冥福と、今なお原爆後遺症で苦しむ方が安らかであることと、遠からぬ将来における核の廃絶を祈ることを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。
| 8月5日(木曜日) 文責:阿部 |
■安保理理事国がタリバンの軍事攻勢を非難
国連安保理理事国は、アフガニスタンのタリバンの最近の大規模な軍事攻勢、市民に対する暴力行為を非難するとともに、先月のsix- plus-twoグループ会合(ロシア連邦及び米国並びにアフガニスタンの6つの隣国:中国、イランパキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン及びウズベキスタン)で合意された内容に沿って、攻撃を即刻中止し、政治交渉を再開するよう要請。更に、アフガニスタンに関連決議に従わせるために追加的措置を検討する用意があると表明。
■事務総長、シエラレオネの反政府勢力に人質の解放を要求
アナン事務総長は、シエラレオネの武装反政府勢力に対して、100人の子供たちとともに人質となっている国連の軍事・文民要員のグループを即時解放するよう要請。
■コソボの2大勢力の指導者がコソボ暫定協議会への参加を表明
Bernard Kouchnerコソボ事務総長特別代表は、コソボ民主同盟(LDK:the Democratic League of Kosovo)の指導者Ibrahim Rugova氏およびコソボ解放軍(KLA:the Kosovo Liberation Army)の指導者Hashim Thaci氏と会談し、両者は9日に予定されている次回のコソボ暫定協議会(the Kosovo Transitional Council)に参加すると確約。
■バルカン・タスクフォースがNATO空爆による環境への影響を調査
国連環境計画(UNEP)とHabitatが合同でコソボ及びセルビアに派遣している科学者チームであるバルカン・タスクフォースは、7月末にNATO空爆によって最も被害を受けた工業地域を10日間にわたって視察。その結果、同地域の環境に深刻な影響がみられ、また人間の健康に対して潜在的な脅威が存在することが判明。
■東チモールにおいて42万人が有権者登録を完了
東チモール住民投票のための有権者登録において、国連要員を巻き込んだ治安事件が2つの選挙地域(SuaiとMaliana)において発生したが、登録作業は順調に進展し、3日現在で42万8,180人が有権者登録を完了。
■東京フォーラムが報告書「核の危険に直面して」を発表
アナン事務総長は、国連本部で「核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」(the Tokyo Forum for Nuclear Non-Proliferation and Disarmament)の共同議長である明石康氏と会談した後、声明を発表し、同フォーラムの報告書「核の危険に直面して−21世紀への行動計画−」(Facing Nuclear Dangers: An Action Plan for the 21st Century)に盛り込まれた提言に関して歓迎の意を表明。
また、明石氏は、「国際社会は極めて危険な地点にいる。核不拡散体制を強化できるか、あるいは再評価された核兵器が世界各地に拡散してしまうのか、瀬戸際である」と指摘。
◆「今日の一言」
国連大使に指名されていたRichard Holbrookeがやっと上院で承認されました。議会共和党が他の政治イシューとの駆け引きの中でクリントンに対する「人質」としていたため、長い間、議会の承認が得られないでいたのですが、コソボ再建に向けた取り組みが国連を舞台に進められる中で、昨年の9月以来の空席状況が続くのは得策ではないと判断されたようです。
↓
http://www.washingtonpost.com/wp-srv/politics/govt/admin/stories/holbrooke080699.htm
彼は、バルカン地域での外交交渉に携わる中で、「ブルドーザー」等と呼ばれるほどの外交官ですが、国連分担金問題からイランの軍縮、更にはコソボ再建まで、山積の課題をどう解決していくのか、注視していきたいと思います。
また、彼は、ゴア副大統領が2000年の大統領選に勝利した暁には、国務長官に就任すると見られているようです。
| 8月6日(金曜日) 文責:yoshi |
■安保理、コンゴ民主共和国への軍人派遣を承認
安全保障理事会は、先月交わされたコンゴ民主共和国(コンゴ・キンシャサ)での休戦協定の実施支援と同地域における国連の将来的な役割を模索するため、最大90名の軍人派遣を全会一致で承認した。
この決定のもと、7月10日にザンビアの首都ルサカで休戦協定に調印したコンゴ民主共和国、アンゴラ、ナミビア、ウガンダ、ルワンダ、ジンバブエの6カ国の首都へ、民間、警察および人道援助のスタッフとともに軍事要員が派遣されることになる。
■国連文民警察、コソボで活動開始
国連の文民警察はこの週末、コソボ自治州の州都プリスティナのパトロールを開始し、同州のその他の地域でも任務に取りかかる予定。
■事務総長、スーダンの休戦宣言を歓迎
コフィ・アナン事務総長は、スーダン政府が人道援助の受け入れのため同国全域での70日間の休戦を宣言したことを歓迎した。
■事務総長、アフガンでの「愚かな自己破壊行為」の中止を要請
アフガニスタンで最近の戦闘により数万人もの人々が避難を余儀なくされたことを受けて、コフィ・アナン事務総長は、紛争当事者へ「愚かしい自己破壊行為」の中止と国連の仲裁による交渉再開を呼びかけた。
■事務総長、国際刑事法廷の検察官にスイスの検事総長を推挙
コフィ・アナン事務総長は、 旧ユーゴ/ルワンダ国際刑事法廷(ICT)の検察官にスイスのCarla Del Ponte検事総長を推挙した。正式には安全保障理事会が、ICTの検察官および裁判官を任命する。
Del Ponte氏は、組織犯罪、犯罪資金の浄化、武器の違法売買の取り締まりで国内的にも国際的にも広範な経験を有している。前職のICT検察官であった Louise Arbour 氏は、出身国カナダの最高裁判事に任命されている。
■国連チーム、シエラレオネで依然拘留
国連のスポークスマンによると、国連から派遣された軍人・文民のグループは依然、シエラレオネの首都フリータウンからおよそ70kmの Ocra Hills というところで、反乱軍によって拘留されているという。
■FAO、食糧の効率供給を調査する新フォーラムを設置
国連食糧農業機関(FAO)は、収穫された食糧の供給効率を高め、損害を最小限に食い止めるため、国際調査機関のグローバルフォーラムを立ち上げたと発表した。
◆<今週の一言>
翻訳上やむなく割愛しましたが、アナン事務総長がICTの検察官に推挙した Del Ponte 氏は女性です。また、“Attorney-General”というと、米国で連邦の場合には「司法長官」、州の場合は「検事総長」とされてます。また、一般的な英和辞書では“Supreme Court”というと最高裁のことですが、米国では州によって第一審の裁判所を指す場合があると聞きました。そう言われてみれば、1年半ほど前にピストル強盗に襲われるという貴重な(?)体験をし、その後、犯人が捕まって、ニューヨークの裁判所で証言をしたことがあるのですが、そのとき連れて行かれた場所も“Supreme Court”だったと記憶しています。SUNのアドバイザーには法律の専門家の方もいらっしゃいますので、機会がありましたら、その辺の司法システムについて分かりやすく教えていただければと思ってます。
| 8月9日(月曜日) 文責:渡辺 |
■UNMIK 重要課題達成へ、進展報告
国連コソボ暫定行政機構の主要4部門指導者は、プリシュティナで合同記者会見し、数々の難問が存在するにも関わらず、文民行政、人道問題、制度建設、再建の各分野で、主要課題の達成へ順調に進展しつつあると報告。
■UNMIK コソボの公務員に給与配布
Fred Eckhard スポークスマンによると、UNMIK は、39人の裁判官、検察官、関税職員に対し当座の給与支払いをすることになったと発表。一週間後には、医療、消防、教員に支払いが予定されている。
もし、国際社会の資金的支援を得られることができれば、税金・関税等の公共収入でこそぼが自立できる迄、多くて5万の公務員の給与支払い援助がなされることになる。
■東チモール独立賛成派・反対派、選挙キャンペーン行動綱領に署名
8月30日の投票日までの選挙運動期間中の行動綱領が東チモール独立賛成派・反対派、双方の代表により署名された。
これには、両サイドが、他方に妨害を受けることなく自由に活動ができるよう規定され、政治的暴力、威嚇を回避すると共に、威嚇行動を受けた場合には、直接反対行動をとらず、速やかにインドネシア警察とUNAMETに報告するよう義務づけている。
締め切り前日の時点で、44万6千人以上が東チモール内外で有権者登録を完了している。
■アナン事務総長、先住民のより良い未来の確約を各国政府に要請
アナン事務総長は、第五回目を迎えた世界先住民国際デー(仮訳:International Day of World's Indigenous People)へのメッセージで、何世紀にも渡り苦難を強いられた世界の先住民により良い未来をと各国政府に要請。
この日は、先住民が抱える人権、環境、教育、厚生等に渡る諸問題に対処する目的で、1995年に設けられた。
■世界食糧計画、サハラ以南1千万人の緊急援助の必要性を指摘
世界食糧計画は、サハラ砂漠以南のアフリカ16カ国では、避難民、内戦、悪天候、農作物の不作等により重度の緊急食糧不足状態にあると指摘。
■クロアチア、戦犯容疑者を引き渡し
クロアチア政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける民族浄化運動に加担したと見られている2人の犯人の内1人 Vinko Martinovic を旧ユーゴ犯罪法廷(ICTY)に送致。
■国際海底機構、ジャマイカで深海底保護などを討議
第五回・国際海底機構会議は、深海底保護の新しいアイデアと海底鉱物資源開発規制に焦点をあてジャマイカのキングストンで開催。
◆「今日の一言」
東チモールの行動綱領は、本文にはかかれていませんでしたが、27項目になります。
英文のデイリー・ハイライトに引用してある文章では、非常に肯定的な部分が引かれていますが、署名に立ち会った一人のギリシャ正教の司教の「口だけでは信用できない。恐怖と威圧の行動がつづいてる」との発言をニューヨーク・タイムスは、報道しております。有権者の登録が順調なので何とか投票までの20日間、無事に全てが進むことを期待します。
18才の時にこちらの高校3年生に一年編入してアメリカ・インディアン保留地が地理上ではかなり 不自然に区切られている事を習ったことを思い出しました。
世界的に見ても、土地問題はひどいらしく、自分たちがいた土地、崇めていた山や故郷ともいうべき地を追い出され、逆に不毛の地へ追いやった強者の理論が今もつづいているようです。
アナン氏は、「CEREBRATE」という言葉を先住民の日に対して使いましたが、人権高等弁務官事務所の Ndiaye 氏は、各国政府が先住民の人権に関する条約をもたもたして採択しない現況をみて、「This is not a cerebration but commemoration」と心情を露わにしています。
| 8月10日(火曜日) 文責:山本 |
■事務総長、パキスタン機撃墜に遺憾の意を表明
アナン事務総長は、インド空軍によるパキスタン機撃墜により死者が出たことに関し遺憾の意を表明した。インド−パキスタンの間では武力衝突が続いており、事務総長は両国に平和的な手段による解決を要請した。
■シオラレオネ反政府勢力による人質解放
アナン事務総長は、シオラレオネの反政府勢力に拘留されていた国連要員の人質が約1週間ぶりに解放されたことを歓迎し、事態の平和的解決に尽力したシエラレオネ当局並びに地方指導者に感謝の意を表明した。
■国際人道法の原則を発表
アナン事務総長は、ジュネーブ4条約採択50周年を記念して、国連の指揮で活動する平和維持軍に適用される国際人道法の基本的原則を確認した。
ジュネーブ4条約とは具体的には
■事務総長、住民投票後のUNAMET再編成を勧告
アナン事務総長は、安全保障理事会に東チモールの状況に関して報告書を提出し、住民投票終了時点から結果を履行するまでの期間の国連東チモールミッション(UNAMET)の強化・再編成を勧告した。
投票結果がどうであれ、信頼を構築し、治安を維持し、投票において少数派となった側も含めて東チモールの将来に重要な役割を果たすことを革新させるためにも、国連の努力を倍化させねばならないと強調した。
■アルバニア系難民は帰還する一方で少数派となった民族が流出
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、75万人以上のコソボ難民(ほとんどがアルバニア系)はコソボに帰還したが、その一方でコソボで少数となってしまった民族の流出が発生している模様。
コソボからの周辺諸国への難民流出は現在17万9000人(内17万6000人がセルビア系で3000人がロマ系)と推定されており、1日1000人のペースで流出が続いている。
■ボスニアの集団埋葬地の状況を確認
旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所の派遣した法医学チームが、ボスニア北部で発見された集団埋葬地へ調査に入り、約250体の遺体を確認した。
■イラン外交官殺害の捜査は遅々として進んでいないと報告
イランの Kamal Kharrzi 外相はアナン事務総長に書簡を送り、1年前に起こった反政府組織・タリバンによるものと思われる8人のイラン人外交官とジャーナリスト殺害事件の捜査に関して進展が無かったと報告した。
■コンゴ民主共和国で1000万人の子どもへのポリオワクチンの予防接種準備
国連諸機関は、ポリオの罹患率が高いコンゴ民主共和国で約1000万人を対象予防を実施する計画を立てている。そのための紛争の即時停戦を働きかけている。
◇今日の一言
今日の原文を見ていると、様々な人が報道官を通して発言しています。「報道官」というのは"spokesman"のことですが、例えば5番目の記事は "spokesperson"が担当しています。この報道官は名前から判断すると女性のようです。このように、なかなかうまくは訳せないのですが、デイリーハイライトの原文にはジェンダーフリーな用語への配慮が行き届いています。
| 8月11日(水曜日) 文責:山本 |
■セルビア系住民への暴力が増加
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はコソボ自治州の州都プリシュティナにおけるセルビア系住民への暴力に関して状況は悪化していると報告。過去1週間で少なくとも9件の殺人事件があり、7件の襲撃事件があったと報じている。
また、コソボ国際治安部隊(KFOR)からの報告によると、セルビア系住民の家屋や教会に対する爆破事件も定期的に発生している。
■コソボへの国際警察官の配備を増強
コソボ自治州においてセルビア系住民やその他少数民族への暴力が増加しており、治安を維持し、法執行のプレゼンスを高めるため、州都プリシュティナを警備する警察官の数を倍増させ、現在は60人以上の配備となっている。
■東チモールの銃撃事件で学生2人が死亡
東チモールの住民投票後の活動についての国連・インドネシア・ポルトガルの3者間協議の前日、Vikekeにある国民チモール抵抗委員会(仮訳 ; the National Timorese Resistance Council)の事務所に集まっていた学生たちが銃撃され、2人の学生が死亡した。UNAMETはこの襲撃は明らかに民兵もしくはインドネシア軍兵士によるもの、としている。
■コンゴ民主共和国周辺へ国連要員派遣を決定
アナン事務総長は、先週の安全保障理事会の決議に従い、コンゴ民主共和国とその周辺地域(アンゴラ・ナミビア・ウガンダ・ルワンダ・ジンバブエ)に対し、国連軍事要員の派遣を決定した。
■ルワンダ国際刑事法廷の主任検察官を任命
安全保障理事会はルワンダ国際刑事法廷の主任検察官として、Caria Del Ponte氏を任命した。
■安保理はエチオピア=エリトリア間紛争解決への支援を再確認
安全保障理事会は事務総長特使の Mohamed Sahnoun 氏からエチオピアとエリトリアの間の武力紛争の状況についてブリーフィングをうけ、紛争の平和的解決を支援する意志を再確認した。
■アフガニスタンの避難民に食糧援助を開始
アフガニスタンの首都カブールの北部での紛争地域からの避難民に対する食糧援助活動が開始された。世界食糧計画(WFP)と民間団体が、避難所にいる約500家族に食糧を供給するなどの援助を行った。
■旧ユーゴスラビア国際刑事法廷は7人の拘留者の選任弁護士を停止
旧ユーゴスラビア国際刑事法廷は、7人の拘留者が、"Croatian Prisoners in the Hague"という団体から430万ドイツマルクもの資金援助を受けていたことを理由に、弁護士を充当することを停止した。
裁判開始当初は、弁護士を確保するだけの試験的余裕が無いとの理由で弁護士を無料でつけることが認められていたが、このたび資金援助を受けていることが判明したため。
◇今日の一言
日本時間の11日のTBSの番組・News23(筑紫哲也がアンカーマンをしている番組)で緒方UNHCR弁務官と筑紫氏の対談が放送されていました。
冷戦が終わった時には、「これで難民が減って、楽に仕事させてもらえる」と思ったが、そうは行かなくなったと強調していました。冷戦時は紛争といえば国と国との衝突で、その国から出てきた難民を、紛争終結後に祖国に帰せばよかったが、現在の紛争は国内のものが多く、国内の民族・宗教・人種の対立、人権問題とからんでの内政干渉などなど、複雑化してしまったということです。
今日の記事を訳していてもその言葉の意味がひしひしとわかってしまいます。
| 8月12日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長、アフリカに対する国際社会の対応が不充分であると警告
アナン事務総長は、人道援助の必要性が危機的なレベルに近づいているアフリカに対して国際社会が十分な対応をしていないと警告。1999年にアフリカ大陸で援助を必要とする12百万人もの人々に対して支援を提供するためには7億9百万ドル必要である一方、現在、国連人道機関及びそのパートナーに対して拠出された資金は3億52百万ドルに過ぎない。
■アナン事務総長は、ジュネーブ条約50周年記念式で演説
アナン事務総長は、ジュネーブ条約(the Geneva Conventions)の50周年記念式典において演説し、この画期的な条約の遵守を確実なものとするため、国際的な決意及び同条約に対するコミットメントを継続していくことが必要であると強調。
その際、90年代には市民が戦争の標的になってきた事実を取り上げながら、「かつて国際人道法違反は、戦争に伴って起きるものだったが、今や戦争の本質的な内容、戦争そのものなっている」と指摘し、次の50年もこれまで以上に、ジュネーブ条約へのコミットメントが求められるとの考えを表明。
■アナン事務総長、コソボでの民族共存の重要性を指摘
アナン事務総長はジュネーブで記者会見し、「セルビア系であるかアルバニア系であるかに拘わらずコソボのすべての住民は、共存していかなければならない。」と民族の共存を訴えるとともに、「正義は必要がが、復讐は正義ではない」との考えを表明。
■ルワンダ国際戦争犯罪法廷は、ルワンダの元大臣をレイプ罪で起訴
ルワンダ国際戦争犯罪法廷は、ルワンダの家族・女性問題担当大臣であった Pauline Nyiramasuhuko氏を、レイプの罪で起訴。同法廷が、女性をレイプの罪で起訴したのは初めて。同氏はすでに、ジェノサイドやジュネーブ条約違反などで起訴されていたが、同法廷は、今回、その起訴内容を修正し、政治的、民族的、人種的理由による市民に対する攻撃の一環としてレイプを利用した責任を追加。
■イラク中・南部の子どもの死亡率が10年前の2倍に
国連児童基金(UNICEF:the United Nations Children's Fund)は、イラク中・南部において、5歳未満の子どもの死亡率が10年前と比べて2倍以上になっていると指摘し、国際社会に対して、追加的資金拠出を要請。
■グローバル・コンサート“NetAid”にCeline Dionさんらが参加予定
国連開発計画(UNDP)及びCisco Systemsが主催するグローバル・コンサート“NetAid”に、世界的に有名な歌手Celine DionさんやPete Townsendさんも参加すると発表。同コンサートは、開発途上国における貧困との闘いに対する人々の意識を高め、資金援助を集めることを目的として10月9日に米国、ロンドン、ジュネーブで同時開催され、ラジオ、テレビ、インターネット(http://www.netaid.org/)で放送される予定。
■国連食糧農業機関(FAO)が報告書“Commodity Market Review”を発表
国連食糧農業機関(FAO)の報告書“Commodity Market Review”によれば、開発途上国がこの1年間に1次産品の輸出で得た収入額は、前年度に比べて約6%減少。収入減少の主要原因は、砂糖、綿、ゴム関連。
| 8月13日(金曜日) 文責:yoshi |
■UNMIK、「Regulation No. 2」を発布
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)は、最近のミトロビカでの緊張や将来の動向について Kirsch委員長(カナダ)は記者会見で、同準備委員会では法整備が整い次第、国際刑事法廷が効率的に機能するよう作業を進めていると語った。
■東チモール住民投票キャンペーン、14日より始動
東チモールの独立またはインドネシアへの併合を問う住民投票のキャンペーンが14日より開始されるが、国連東チモール支援団(UNAMET)の広報によると、インドネシア、ポルトガルおよび国連の代表はジャカルタで住民投票後の問題について引き続き協議を行っているという。この三者会談では、UNAMETの第2期(住民投票が予定されている8月30日から投票結果が施行されるまでの期間)における役割を中心に協議されている。
■国連諸機関、ユーゴ空爆でのウランの消費について調査
国連環境計画(UNEP)、世界保健機関(WHO)、国際原子力機関(IAEA)およびSwedish Radiation Institute(仮訳:スウェーデン放射能研究所)の合同グループは、NATO(北大西洋条約機構)軍がユーゴ空爆で使用したウラン搭載爆弾に関する情報の収集と照合を今月3日より継続している。
■中央アフリカ共和国、大統領選挙を来月中旬まで延期
中央アフリカ共和国で大統領選挙の第1ラウンドが延期されたものの、国連関係者らは、この選挙プロセスが国連中央アフリカ共和国ミッション(MINURCA)の任期終了までに完了するものと楽観視している。同国のMixed and Independent Electoral Commission(仮訳:合同独立選挙委員会)は12日晩、大統領選挙を9月12日まで延期すると発表した。
■UNAIDS事務局長、エイズ予防プログラムへの取り組みを提唱
Joint United Nations Programme on HIV/AIDS(UNAIDS)のPeter Piot事務局長は、ワルシャワで行われた第9回「International Conference for People Living with HIV/AIDS」で、エイズと共生する人々へさらに積極的な取り組みを呼びかけ、エイズ予防プログラム全般で中心的な役割を果たすよう期待を寄せた。
◆<今日の一言>
13日の金曜日にAOLのチャットにダライ・ラマが登場していたので、アクセスしてみました。本当に本人なのかは確かめる由もありませんが、AOLの会員なら誰でも匿名で参加できるとあって、予想通り、非常にふざけた雰囲気で、ラマは参加者の質問をすべて無視し、チベット支援を呼びかけておりました。
| 8月16日(月曜日) 文責:渡辺 |
■アナン事務総長、コンゴの紛争即時停止を要求
アナン事務総長は、コンゴ民主共和国内で反乱軍派閥間で起きた戦闘に対し、紛争の即時停止を要求。この紛争には、ウガンダ、ルワンダ軍が関与していると見られている。
■タジキスタン和平条約実現化に進展
アナン事務総長は、タジキスタン統一反政府勢力(UTO: United Tajik Opposition)の武装解除をきっかけとして、より広範なタジキスタン社会が和平条約の成立過程に参加すべき時がきたと報告。
■コソボの法律を国際法に照らして再検証
プリシュティナの報道記者会見における 国連コソボ暫定行政機構(UNMIK) Nadia Younes 報道官の発表によると、UNMIKのトップ、Bernard Kouchner は、地元の裁判官、検察官等と15日・日曜日に会談しUNMIKとのパートナーシップを組むよう要請。これに続いて、コソボの法律専門家19名を含む特別諮問委員会が結成され、刑法、不動産、税法、社会福祉等の立法と司法部の再編成を支援する。
■東チモールの治安状況、投票へ向け安定化
インドネシア政府と東チモール政治指導者等が投票を平和裏に完了させようとの意思が先週のジャカルタでの会談から明らかになってきたとし、Jamsheed Marker 大使は、これを賞賛。この会談では、投票後のUNAMETの役割が主な議題となった。
■アフガンで1万人が強制退去
先週金曜日から土曜にかけてタリバン戦闘員が Shamali Valley の住人を強制的に各家庭から追い出し アフガニスタン首都カブールまでの40キロを歩くようにと命令。また、家屋に放火していることも確認されている。
■リベリアの支援作業員が避難完了
リベリア北西部のほとんど全ての地元の国連職員ならびにNGO作業員100名弱が、陸空路でモンロビア等への避難を続けており、今日中に完了する予定。
■発展途上国への医薬品ニーズを満たさず
WHOの刊行物によると、ハーバード大学公衆衛生学部の研究により発展途上国への医薬品が受領する側のニーズに合わず、薬用期限が短すぎるなどの問題点が少なからずあることが明らかになった。
調査報告をまとめると以下のようになる。
| 項目 | 内容 |
| 調査団体 | ハーバード大学・公衆衛生学部 |
| 調査対象国総数 | 129カ国 |
| 薬物期限調査対象国 | アルメニア、ハイチ、タンザニア |
| 調査期間 | 3年間(1994-1997) |
| 調査薬品数 | 16566 |
| 有効期限1年以下の薬品 | 30% |
| 有効期限100日以下 | 6% |
| 非重要薬品 | 10〜42% |
◆「今日の一言」
最後の記事で、非重要薬となっているものは、その国に必要な重要度の高いものリストとWHOの同様の指標である「WHO Model List of Essential Drugs」等に記載されていない薬品で、その国に運ばれてもあまり使い道がない薬品を指します。
また、薬品を各国に送った支援団体は、2団体と記載されていますが団体名が明らかにされていませんでした。
| 8月17日(火曜日) 文責:山本 |
■事務総長はトルコの地震の被災者援助を宣言
アナン事務総長は、月曜にトルコ北部で発生した大地震により多くの人命が失われたことに深い弔慰を表明。同時に国連機関を通して被災者への援助を宣言した。
■事務総長はアフガニスタンの避難民の状況を強く非難
アフガニスタンの反政府組織タリバンにより敵方の北部同盟(Northern Alliance)に対する武力攻撃が行われ、その結果として多くの避難民が出ていることをアナン事務総長は強く非難した。同時にその避難民の人権が蹂躙され、保護が必要であると警告した。
また、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、この週末に1万人の避難民が徒歩でカブールに到着したと報告した。
■安保理はコンゴ民主共和国での内戦の即時停止を要求
安全保障理事会は、コンゴ民主共和国の全勢力に対し、紛争の停止と、先月に達した和平協定を遵守することを要求した。
■東チモールの有権者登録数は予想以上
国連政治局選挙課の Carina Perilli 課長は東チモールの住民投票に対する有権者登録数が451,792名にのぼっていることに触れ、予想を超えた数字で、後は選挙の完全な準備に争点が移っていると強調した。
■UNMIK、コソボの医療従事者に給与を支払う
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)は、州都プリシュティナの病院などで働く医療の専門家で数ヶ月にわたって報酬を受け取っていない人が2000人以上であるため、彼らに給与の支払いを開始した。
■UNHCRはコソボで続く襲撃から少数民族を保護
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボ自治州内でセルビア系住民への襲撃事件が絶えないことに非常な懸念を表明し、彼らを保護する活動を取り始めた。もともとセルビア系住民は州都プリシュティナには2万人の住んでいたとされるが、今では2,000人以下になっており、コソボ自治州からは13万人のセルビア系住民が流出しているという。
■ボスニア北部で集団埋葬地を発見
法医学専門チームが捜査に入っているボスニア=ヘルツェゴビナで、戦争犯罪の新たな証拠となる、集団埋葬地を発見した。
■WFPがスーダンへの食糧援助を再開
世界食糧計画(WFP)はスーダンのナイル川上流地域への食糧援助を再開した。
これまでWFP要員への攻撃で死傷者が出ていたため中断されていた。
◇今日の一言
1週間のごぶさたです。
国連には「お盆休み」なんて概念はないとは思うのですが、この期間は、なぜだか国連のサーバにアクセスできないままでした。
安全保障理事会の決議も一向に追加されず、どうしたものかなぁと思っていると、昨日(日本時間で18日)になって、全部更新&追加されてました。
ちなみに18日は仕事でつくばまで出張してて、日付が変わってからようやく翻訳に着手したので、すでに19日になっており、 まぐまぐ も活動を開始しているようですので、これを配信してしまうことにしました。
| 8月18日(水曜日) 文責:山本 |
■コソボの少数民族を保護する活動を強化へ
事務総長特別代表で国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)事務総長でもある Bernard Kouchner 氏と国際治安維持部隊(KFOR)の Mike Jacson司令官はコソボ自治州の州都プリシュティナで会見を行い、少数民族に対する襲撃・殺人が後を絶たない状況を非難すると同時に、いかなる民族の出身であれ、コソボのすべての民族の安全を守ると強調した。
■東チモールで独立派と残留派が衝突
東チモールのマリアナで残留派と独立派が衝突し、学生センターが破壊され、負傷者も数名でた模様である。また別の所でも衝突が起こっており、1人が死亡したと報告されている。国連東チモールミッション(UNAMET)報道官によれば、最近のこの地域での民兵同士の衝突で、2人が死亡したという。
■事務総長、ソマリア情勢について安保理に報告
アナン事務総長は安全保障理事会に対して、最近のソマリア情勢に関する報告書を提出。「ごく普通のソマリア人たちは暴力に倦んでおり、今こそ国連が役割拡大の機会である。」と捉えている。
■大地震の発生したトルコへ調査チームを派遣
国連災害管理チームが、大地震の襲われたトルコ北部の状況を調査するためにイスタンブールへ向かった。
■コソボ暫定協議会開催へ
コソボの将来を検討するコソボ暫定協議会第2回会合が21日に開催される。
この会合にはコソボ解放軍(KLA)のリーダーや1回目不参加だったコソボ民主同盟のリーダーも参加する予定である。
■アフガニスタンの避難民への援助を開始
アフガニスタンにおける内戦で避難民が発生しており、3〜4万人程度の避難民が首都カブール周辺へ流入しており、世界食糧計画(WFP)や国際赤十字委員会などが中心となって援助活動が開始された。
◇今日の一言
トルコ北部を襲った大地震は、その後の対応が進まないのか、時間が経つほどに報道される被害が大きくなっていっています。
初動時の対応の遅れで被害が大きくなってしまうということが無いことを望みますが、私たちの想像を超えて被害が大きくなってしまうのでしょうか。。。
| 8月19日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長は、ブルンジでの市民への暴力を非難
アナン事務総長は、ブルンジにおいて反政府勢力および政府軍の双方によって引き起こされている最近の暴力を強く非難。会見では、特に、先週ブジュンブラ州のKanyoshaおよびRuzibaにおいて反政府勢力と政府軍の双方の攻撃によって罪のない市民が殺害されたことに強い衝撃を受けたと表明。
■東チモールの治安情勢は依然深刻
今週前半、東チモールで統合を支持する民兵と独立を支持する者が最近衝突した同地の3つの場所Maliana、Suai及びViquequeを視察訪問したIan Martin東チモール事務総長特別代表は、会見で、東チモールの治安情勢が依然として深刻であるとの懸念を表明するとともに、インドネシアの軍事要員の撤退を要請。
■安保理は、タジキスタンにおける和平合意の実施が進展していることを歓迎
国連安保理は議長声明を発表し、タジキスタンの一般和平合意の実施において大きな進展があったことを歓迎するとともに、紛争当事者らに対し憲法改正に関する国民投票及び政府を選ぶ選挙を出来るだけ早期に実施するよう要請。
■国連は、コンゴ民主共和国停戦協定の実施を支援するための要員を展開
国連は、先月調印されたコンゴ民主共和国停戦協定を締結当事者らが円滑に実施していけるよう支援するための事務総長の計画の一環として、90人の軍事連絡要員及び文民要員を展開するための準備を進めているところ。
連絡要員をまずコンゴ民主共和国、ルワンダ、ウガンダに展開し、文民要員は停戦協定により創設されたJMC(the Joint Military Commission)と行動をともにする予定。
■安保理理事国は、アンゴラに国連事務所を新設することを歓迎
安保理議長を務めるMartin Andjabaナミビア大使は声明を発表し、アナン事務総長がアンゴラに国連事務所を新設する準備を開始する意向を示したことについて、理事国が歓迎している旨表明。
■トルコの地震を受け、国連災害援助専門家がイスタンブールで活動中
トルコ政府の最新の情報によれば、同国で17日起こった大地震の死者数は6,350人、負傷者は2万7千人、そして推定3万5千人が依然、瓦礫の下敷きとなっている模様。
現在、国連災害援助専門家10名がイスタンブールにおいて活動しているが、更に多くの専門家が派遣される予定。また、各国連機関がトルコに資金と緊急援助物資を提供している。
■国連の合同TFは、最近のバルカン紛争の環境への影響を調査
国連環境計画(UNEP)と国連人間居住センター(Habitat)の合同タスクフォースは、最近のバルカン半島における紛争がドナウ川の環境に及ぼした影響に関する調査に着手。同タスクフォースは23日にブタペストを出発し、一週間かけてドナウ川をユーゴスラビア連邦共和国まで下る予定。
■ボリビアの森林火災で数千人が家を焼失
国連人道問題調整室(OCHA)によれば、ボリビアのAscension de Guarayosで先週発生した森林火災によって、数千人が家を焼失。
◆「今日の一言」
トルコ政府の発表でも、とうとう死者が1万人を超えてしまった上に、まだ3万5千人が瓦礫に閉じ込められているとのことです。生存者を救出できる可能性があるのも月曜日かせいぜい火曜日までと言われている中で、必死の救助作業が進められているようですが、BBCは死者が4万人を超える可能性もあると報じています。また、腸チフスやコレラが爆発的に広がる危険性も指摘されています。
http://news.bbc.co.uk/hi/english/world/europe/newsid_425000/425704.stm
昨日までに17百名以上の救助専門家が各国から到着していますが、数百平方マイルという広大な、そして大規模な破壊に対し、被害状況の把握もままならないというのが現状のようです。
ある欧州の新聞は、国際社会には今回のような地震に対する十分な危機管理能力がないと断じた上で、欧州諸国が危機管理政策を作り上げる"golden opportunity"だと指摘していますが、掛け声倒れにしないことが大切ですね。
http://www.ireland.com/newspaper/opinion/1999/0820/opt2.htm
日本でも、確か阪神淡路大震災の折に、米国のFEMA(Federal Emergency Management Agency )が新聞等でもてはやされ、日本版FEMAの必要性が訴えられたものですが、その後、十分な体制が出来たとは思えませんし、米国でもFEMAは行政改革の標的に最もなり易い組織です。
「国家」の存続を脅かす国家間「戦争」への備えには余念のない政策立案者たちが国民の生命への脅威には無頓着というのは、本当に悲しいことです。何に政策のプライオリティを置くのか、これが今問われているんだと思います。
なお、米国のOnline NewsHourというサイトに比較的包括的なトルコ地震に関する情報が掲載されています。現地の様子が、写真や援助要員に対するインタビューなどを通じて報道されています。ご参考まで。
http://www.pbs.org/newshour/bb/middle_east/july-dec99/turkey_index.html
| 8月20日(金曜日) 文責:yoshi |
■トルコ大地震:国連、国際支援の調整で準備
トルコを直撃した大地震の第一報を受け、コフィ・アナン事務総長は、国連で国際的な支援の調整を準備し、各国政府やボランティア団体へ支援努力の倍増を要請したと語った。
一方、国連システムでは救援活動を継続しており、UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs(OCHA;人道問題調整事務所)の要請を受けたスペインは、72時間内の活動開始に向け軍事医療チームを派遣し、ドイツとノルウェイもすでに医療チームを派遣した。
また国連児童基金(ユニセフ)は、幼い被災者の保護に必要な100組の緊急医療キット(1組で1万人の3カ月間の基本的必要を満たすことができる) を含む特別救援物資のほか、家屋を失った被災者向けに浄水剤、キッチン用品、寝具、ビニールシートを供給している。
さらに国連人口基金(UNFPA)は6万ドル相当の健康用品を輸送し、世界保健機関(WHO)は緊急の医療支援でトルコ政府をサポートするためコペンハーゲンオフィスのディレクターを派遣した。
■安保理、国連シエラレオネ監視団の拡張を承認
安全保障理事会は、国連シエラレオネ監視団(UNOMSIL)の軍事監視要員を暫定的に最大210名規模にまで拡張することを全会一致で承認した。
これらの監視要員は、コフィ・アナン事務総長の提唱どおり、シエラレオネにおける軍事状況や治安状況を監視するほか、治安の十分な回復が認められた地域で軍備の撤廃と兵士の復員を支援・監視することになる。
■住民選挙前の東ティモール、併合派と独立派の武力対立激化
国連東ティモールミッション(UNAMET)によると、インドネシアへの東ティモール併合を支持する武装集団が、住民選挙キャンペーンを展開する独立支持派とUNAMETの連絡事務所へ引き続き危害を加えている。
UNAMETの広報であるDavid Wimhurst氏によると、National Council of Timorese Resistance(CNRT)にいた人々が武装集団に襲われている。その後、3名の学生も同じ武装集団に襲撃され、この騒動は学生を支援する避難民と武装集団の投石戦に発展した。
■WFP、ソマリア南部の食糧危機を警告
世界食糧計画(WFP)は、ソマリア南部での凶作により100万人が食糧危機に直面していると警告を発した。今年WFPによると、昨年の穀物の収穫量は過去5年間で最低となり、長引く干ばつにより、今年の収穫量も昨年の水準をわずかに上回る程度に留まる見通しである。
<今日の一言>
BBCニュースの報道によりますと、東ティモールの抵抗運動の指導者であり、ノーベル賞受賞者でもあるジョゼ・ラモス・オルタ氏は、東ティモールの独立を問う30日の住民投票でインドネシア政府が不正を行った場合、ハッカーがインドネシアの金融ネットワークコンピュータに10種以上のウイルスをばら撒き、金融システムを破壊すると発言したそうです。
| 8月23日(月曜日) 文責:渡辺 |
■アンゴラの人道状況悪化
安保理議長を務めるMartin Andjabaナミビア大使は、人道諸機関のアンゴラでの努力を賞賛しつつも、各国の支援協力が十分に得られず憂慮しているとの声明を発表。
■東チモール、民兵の活動いまだ続く
国連東チモールミッションの報道官によれば、Maliana, Suai, Viqueque, liquica, Ainaro 等で過去2週間におきた事件の結果、地域民が有権者登録をした地域から避難を強いられている。
■国連システム、トルコの大地震生存者支援を強化
人道問題調整事務所 (OCHA: Coordination of Humanitarian Affairs)の発表によると、国連の災害調査団・調整団は、支援強化のためイスタンブールから被害がひどい7地域へ渡っており、ホームレスになった人々の状況を把握している。
コレラや腸チフスのうわさがひろまっているが現時点では確認できておらず、3万5千人の負傷者が民間または、軍の病院に収容された。
依然、相当数の人々が行方不明のため、トルコ政府は、日曜夜、4万5千の遺体収容バッグを救援用品に加えるよう手続きをとった。
■イラク原油輸出、10億ドル超過
アナン事務総長は、安保理に対する報告書の中で、イラクの原油生産による売上が、現在、国連がイラク原油限定輸出プログラム(oil-for-food program)で指定する上限枠より約10億ドル超過するとしている。
安保理がイラクの収入上限の再審査を行うのを見越して、アナン事務総長は、石油産業が「嘆かわしき現状」にあることから、イラク政府に余剰収入を石油産業に必要な部品や設備投資を提案をするよう勧めた。
■第二回コソボ暫定協議会開催
アルバニア・セルビア系政治指導者を交えて、第二回コソボ暫定協議会が21日・土曜にプリシュティナで開催された。この協議会では、治安、再建、経済対策などの多くの現実的な対策案が検討された。
UNMIKの Bernard Kouchner 博士は、これらの提案を前向きに検討するとしながらも、治安問題は、簡単にかたずけられる問題ではないとくぎをさした。
相互間のかなりの「憎悪」に対する処方箋は警察や軍人ではなく、開発、平和、そして、民主であり、青年へ職業安定化であるとしている。
◆「今日の一言」
遅れてもうしわけございません。ティーンエイジャーの甥と姪が月曜から遊びにきていて、仕事の合間を縫っていっしょにニューヨークを楽しんでおります。
国連のツアーにも一緒に参加して、安保理、信託統治理事会、国連総会などの議会場をみてまわりました。経済社会理事会の会議場は、夏を利用して残念ながら修理中です。
各国から寄贈された美術品、調度品などがあり、日本からは、総会が始まる九月に打ちならされる釣鐘、中国からは、何人もの彫刻家が丹念に精魂こめて彫り上げた象牙などを見学させて頂きました。
最後の記事で、「憎悪」に対する処方箋として、Kouchner 博士は、開発・職業安定化等、そして、平和・民主をあげています。
私の仕事場には、マケドニアの方がいて、彼女の話を聞いていると、如何に問題が根深いか、開発による治安安定化だけで彼等の心の「憎悪」が取り除けるのかとの限界を感じます。
やはり、時間はかかるでしょうが、警察・軍による対策では無く、平和、民主の思想、生命の尊厳を教育していく事が、人種・宗教などを超えて人類全体必須事項にならざるをえない様に感じます。
| 8月24日(火曜日) 文責:山本 |
■安保理はアンゴラ諸勢力に国内避難民へのアクセスを可能にすることを要請
アンゴラは当局と反政府勢力・UNITA (the National Union for the Total Independence of Angola;アンゴラ全面独立民族同盟)との衝突で治安が悪化しており、200万人が避難民となり、300万人が人道的援助が届かない状況になっ
ている。(数値は推定)
この状況を安全保障理事会は懸念し、当局とUNITAに対し、避難民を家に帰し、人道援助が届くようにするためにアクセスを可能にすることを要請した。
■安保理は最近の東チモールの情勢に強い懸念を表明
安全保障理事会議長 Martin Andjaba 氏(ナミビア大使)は議長声明において、東チモールで継続している脅迫や暴力に対し強い懸念を表明し、関係各勢力に停戦合意や武装解除の規定を遵守するように要請した。
■ソマリアの治安は依然として憂慮される状態に
安全保障理事会議長は、ソマリアの治安状況について触れ、依然として憂慮される状態であると表明した。
■総会議長がトルコの震災の大きさに悲しみを表明
国連総会議長 Didier Opertti 氏(ウルグアイ)は、先週発生したトルコにおける震災で多くの人命と財産が失われたことに対し深い悲しみを表明した。
■コンゴ共和国からガボンに難民が流出
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、コンゴ共和国からガボンに数千人の難民が流入していると報告した。UNHCRではガボン南西部に職員を派遣、事務所を開設することを発表。
■コンゴ民主共和国への人権特別報告者Robert Garreton氏がコンゴ訪問へ
コンゴ民主共和国人権特別報告者・Robert Garreton 氏は状況の調査のために同国を訪問、関係者と会談する予定。
◇今日の一言 〜沖縄訪問記(その1)〜
先ほど(と言っても配信時刻とは大きくずれるでしょうけど)沖縄旅行から帰ってきました。日頃の行いがよいのか(!)、晴天に恵まれました。
沖縄の各地を回って感じたのが、やはり「本土」(という言い方をする方が多かった)とは文化的に独立した地域なのだということでした。それゆえに戦時中にあらぬ嫌疑をかけられ、悲劇を生んだこともありました。しかしそれゆえに、そのような悲劇を繰り返さないという思い・決意が強いのだな、と感じました。
| 8月25日(水曜日) 文責:山本 |
■東チモールの住民投票にむけて選挙監視員到着
8月30日に迫った東チモールの将来を決める住民投票の準備のため、50人の選挙監視員がオーストラリアのダーウィンから到着し、東チモールで働く国連ボランティアの数は460名(医療スタッフを含む)となった。
国連東チモールミッション(UNAMET)では850箇所の投票所と200箇所の開票所に対し、4000人の現地スタッフを確保する予定である。
その一方で、継続する暴力と威嚇のために有権者登録した地域から非難している住民が数千人おり、投票が難しくなっている。
■第2回コソボ暫定協議会開催
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)とコソボの政治指導者たちによる暫定協議会が開かれ、少数民族への暴力を防ぎ治安を回復する方途について議論を行った。
■旧ユーゴにおける暴力について当時の参謀総長を逮捕
1992年に発生したセルビア系イスラム教徒とクロアチア人への迫害を指示した容疑で、Momir Talic 参謀総長(当時)を逮捕した。Momir Talic容疑者は旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所により起訴されており、オーストリアへ旅行中にウィーンで身柄を拘束された。
■クロアチアが国際刑事裁判所への協力義務違反
旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所の Gabrielle Kirk McDonald 判事は安全保障理事会に書簡を送り、クロアチア政府が国際刑事裁判所への協力義務を怠っていると報告し、クロアチアが義務を遵守するよう措置を講じることを要請した。
■グアテマラの和平合意実施を監視する委員会が関係者と会談
グアテマラ和平合意の履行を監視する追跡調査委員会(仮訳;the follow-up Commitee)のメンバー4人が、政治問題担当事務次長や「グアテマラの友人グループ」の代表と会談した。
◇今日の一言
今日の記事ではトルコの地震のことに全く触れられてないのが個人的には不思議です。
義援金などの送付先は下のURLなどに掲載されています。
●NHKボランティアネット http://www.nhk.or.jp/nhkvnet/spot/turkey99/
●トルコ地震の記事への補足とお願い http://www.mag2.com/turkey.htm
トルコの被災者が一刻も早く苦難から立ち上がれますように。
| 8月26日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長と安保理は、東チモールでの住民投票への協力を要請
アナン事務総長は、東チモールの自治に対する賛成派と反対派との間で暴力事件が発生したことを受けて、インドネシア当局に対し、治安状況を回復・維持するための措置を即時に講じるよう要請。
安保理議長も報道声明において、暴力事件に強い遺憾の意を示すとともに、すべての勢力に対し、住民投票を予定どおり8月30日に平和と安全のもとで実施されるよう協力を要請。
一方、事務総長個人特使である Jamsheed Marker大使は、東チモールに関するインドネシア、ポルトガル、国連との間の協議を終えた後、国連東チモール・ミッション(UNAMET:the UN Mission in East Timor)が、住民投票の実施に向けて技術面及び兵站面(technically and logistically)において用意が整っている、と説明。
■国連安保理は、子どもを戦争から保護するための決議を全会一致で採択
国連安保理は、史上初めて、軍事紛争下の子どもの福祉に焦点を当て、世界の子どもたちを戦争の恐怖から保護するための決議1261を全会一致で採択。決議の中で、安保理は、現在30万人いると推定される子どもを兵士として採用することを強く非難するとともに、性的虐待から子どもたちを守るよう要請。
採択に先立ち会見したOlara Otunnu事務総長特別代表は、地球上の紛争で2千万の子供たちが土地を追われている状況を踏まえ、「子供たちに特別の注意を払うとともに特別の保護をが必要である」と表明。また、数ヶ国の代表が、子どもの保護に関する規定を既に有している国際人権条約を遵守していくことが重要であると指摘。
■アナン事務総長は、国連ハイチ文民警察ミッションへの協力を要請
アナン事務総長は、国連ハイチ文民警察ミッション(MIPONUH:the UN Civilian Police Mission in Haiti)に関する最新の報告書を安保理に提出。同国において初めての地方・議会選挙が今年後半に実施されるまでの間、治安状況の悪化を防ぐため、ハイチ政府、並びに警察、政治、民間の指導者たちの協調努力が必要であると協力を要請。
■アンゴラでの制裁措置に係る専門家パネルが国連本部で初会合
アンゴラの反政府勢力UNITAに対する制裁措置の違反状況について調査するために設置された2つの専門家パネルがニューヨークの国連本部で、初の会合を開催。
安保理の制裁監視委員会議長の Robert Fowlerカナダ大使は会見で、この2つのパネルは反政府勢力が戦争をするのを防ぐ委員会の機能を飛躍的に向上させるだろうと期待を表明。
■コソボで多民族警察を構築するための研修を開始
コソボにおいて多民族警察(multi-ethnic police force)を構築するための第一ステップとして、200名の新規採用者のための研修が来週、開始される。国連コソボ暫定統治機構(UNMIK:the UN Interim Administration Mission in Kosovo)の監督の下で行われるこの第1回研修コースは10月まで行われる予定。
◆「今日の一言」
記事とは少し離れますが、国連の財政危機についてはこれまでも何度か「今日の一言」欄でも取り上げてきたところです。米国などの分担金拠出の遅れ等から国連の台所事情が逼迫している訳ですが、こうした状況に対し、近年、様々な角度から、改善のための提言がなされています。
SGIも、その年次提言等
http://www.sokagakkai.or.jp/html6/Shiten/Teigen-kouen6.html
において「各国政府の拠出金だけでなく、一般企業や団体、個人からも寄金を募ることにより、”世界の民衆の支援を受ける”ことに途を開くことが重要である」と指摘してきたところですが、先般、「千年紀NGOフォーラム」(the NGO Millennium Forum)が中心となって、そうした国連の財政危機に対応するための新たな運動『Millennium Mobilization』を立ち上げました。
詳しくは、
http://www.igc.apc.org/globalpolicy/finance/index.htm
等を参照していただければ幸いですが、各国政府を媒介させずに、世界の民衆と国連を直接結び付けようとするこうした運動の意義は、とても大きいと感じます。もちろん、その提言が、グローバル税など国家の徴税権と抵触するようなものになるほどに、様々な困難等に直面するでしょうが、皆で知恵を出し合い、運動を支えていければと願っています。
| 8月27日(金曜日) 文責:yoshi |
■安保理、国連東チモールミッションの3カ月延長を承認
安全保障理事会は、東チモールでの独立派とインドネシア併合派の武力衝突を受けて、30日の住民投票後も監視活動を行うため国連東チモールミッション(UNAMET)の任期を11月30日まで延長した。これはコフィ・アナン事務総長の提唱を安保理が全会一致で承認したもので、UNAMETは住民投票後から投票結果を施行するまでの期間、東チモールで監視活動を行う。
■国連、東チモール住民投票を予定通り30日実施の意向
Ian Martin国連事務総長特別代表によると、東チモールで独立派とインドネシア併合派の武力衝突から死者が出たものの、国連は30日の住民投票を予定通り実施する考えであると明らかにした。
■UNMIK、アルバニア系政治犯の解放に向け国際社会へ協力要請
国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)を指揮しているBernard Kouchner氏は、ユーゴスラビア連邦共和国で拘禁されている政治犯の身柄を解放するため国際社会へ協力を呼びかけた。依然として5000人以上のアルバニア系コソボ住民がセルビアで拘禁されていると考えられ、同氏はさらに、国際的な人権諸機関へ行方不明者に関する情報収集を要請した。
■イラクプログラム事務局長、指定上限枠超過分の早期承認を安保理へ喚起
イラク原油限定輸出プログラム(oil-for-food program)のBenon Sevan事務局長は、安保理の承認を待つ同プログラム指定上限枠の超過分について、これはイラクが人道上必要とする量を示唆していると警告した。同氏によると、およそ500件の取引申請(5億ドル相当)が保留されており、アナン事務総長が提唱している早期承認に向けた努力を安保理へ喚起した。
■トルコ大地震:生活用水と衛生サービスの供給が急務
1万2000人以上の犠牲者を出し、少なくとも20万人以上が住居を失ったトルコの大地震から10日が経過し、世界保健機構(WHO)は、伝染病が蔓延するリスクを抑えるため、安全な生活用水と衛生サービスの安定供給を最優先事項とし、その他の優先事項として、伝染病監視システムの再建、基本的なヘルスケアサービスおよびメンタル医療サービスの供給確保を挙げた。WHOではトルコ保健相と協力して多方面にわたる救援作業を展開しており、被災地での基本医療サービスは数週間内に再建できる見通しである。
<今日の一言>
東チモールの住民投票では民意が正しく反映されるよう、旧ユーゴ、イラク、トルコでは善良な庶民が塗炭の苦しみから早く解放されるよう念願してやみません。最近、日本から取り寄せて読み始めた本(池田大作 著「私の世界交友録II」)に、サイモン・ウィーゼンタール・センター、ハイヤー会長のこんな言葉がありました。「もしも、私たちが『忘れず』『忘れさせない』努力をしなければ、いつか、こんな日が来るでしょう。幾百万の男性が、女性が、子どもたちが死の収容所に送られた列車の不気味な音 -- 『そんなものはなかったのだ』と、だれもが信じこんでしまう日が」と。ユダヤ人への迫害だけでなく、現在起こっているすべての不幸に当てはまるものだと感じました。
| 8月30日(月曜日) 文責:渡辺 |
■東チモール住民投票、90%以上の投票率
インドネシアからの独立するか否かを決定する住民投票が本日行われ、投票まで執拗な暴力行為が続いたにも関わらず、45万人の登録者のうちの90%以上が整然と投票に参加した。
数カ所の投票所では、脅迫などの事件が合った為、30分から3時間に渡って投票を中断を強いられたが、投票者は忍耐づよく、スムーズに投票を完了した。開票結果は、約一週間後に明らかになる予定。
■安保理メンバー、コソボ少数民族に対する暴力を非難
安保理メンバーは、コソボ少数民族、KFORに対する暴力を非難、暴力行動の即時停止を要求。
また、Martin Andjaba 安保理議長は、報道声明で、UNMIK とその指導者である Bernard Kouchner 博士の全面支援し、決議1244がすでに実行に移されつつある事に歓迎の意を示した。
■米政府、国連のコソボミッションを全面支持
Richard Holbrooke 米国連全権大使は、米国政府がのコソボミッションとBernard Kouchner 博士に対する全面支援を表明。 29日・日曜、プリシュティナの記者たちと会見した大使は、「損失は、ボスニアよりもひどくないが、問題に対する対処はより複雑化しており、敵愾心もより深い」等、UNMIK が直面する課題に焦点をあて語った。
この記事で「Bernard Kouchner博士」とあるけれども、Kouchner氏はNGO「国境なき医師団」の創設者であり、「博士」というより「医師」ですね、という読者からのご指摘がありました。原文では Dr.ですので記事の執筆者の意図としてどちらなのか(もしくは両方の意味を持たせているのか)は不明ですが、重要な注釈としてご認識いただけるとありがたいです。 (Web 編集者注)
■国連環境計画、メチルブロマイド代替政策推進のための技術・団体一覧を出版
国連環境計画は、現在、燻蒸消毒・害虫駆除剤として使われ、オゾン層破壊するとされる臭化メチル (methyl bromide) の代替薬品利用を推進するため、 "The Inventory of Technical and Institutinal Resources for Promoting Methyl Bromide Alternative"を発行。
■人権小委員会、年次総会を終了
国連人権委員会(UN Commission on Human Rights)の下部組織である "Subcommission on Promotion and Protection of Human Rights"(通称:人権小委員会)の年次総会がジュネーブで終了、他国籍居住者の権利から青少年犯罪者の死刑廃止にいたる数項目に渡る決議と議長声明を採択。
この記事にある "Subcommission on Promotion and Protection of Human Rights"は、"Sub-Commission on Prevention of Discrimination and Protection of Minorities"(差別防止・少数者保護小委員会」のことではないかとの読者からのご指摘がありました。事務局で確認したところ、今年の7月の経済社会理事会で、この小委員会の名称が改められ、今回の会合は、この新名称による初めてのものだということでした。(Web 編集者注)
◆「今日の一言」
東チモールの投票がいよいよ終了しました。各派の投票妨害工作があったにも関わらず、90%以上の投票率。自分たちの意思でわが社会の未来の決定と願う、静かでながら堂々とした力強い民衆のうねりが感じられます。
ニューヨーク・タイムスに Richard Holbrooke 氏の談話がより詳しく掲載されています。コソボの成功が国連の評価・未来に非常に重要である事を示唆し、ニューヨーク国連本部の官僚主義の悪弊を引きながら、
"Don't always ask - just do it"
「いつもお伺いばかり立てていないで、必要な事はどんどんやってしまえ」と非公式な昼食会でコソボの国連職員に、檄を飛ばしています。
民衆の苦悩に同苦し、即時行動する指導者の集団に国連が一歩でも近づくように願ってやみません。
| 8月31日(火曜日) 文責:山本 |
■東チモールの安定化へ向けての会議が開催
東チモールにおける和解と協力を進める役割を担った東チモール協議会(仮訳;The East Timor Consultive Commission)の第1回会合がディリで開催された。会議の参加者はアナン事務総長によって任命され、独立派・残留派双方からそれぞれ5名づつ合計10名で構成されている。
一方、国連現地職員が殺害された Atsabe ではまだ緊張は高く、民兵によって包囲されてしまっている職員もいると報告されている。
■事務総長はコンゴ民主共和国の反政府組織の停戦合意への署名を歓迎
コンゴ民主共和国の反政府組織・民主コンゴ結集運動(仮訳;Rally for a Democratic Congo ; RDC)、コンゴ解放運動(仮訳;the Movement for the Liberation of Congo ; MLC)がコンゴ民主共和国政府とザンビアのルサカで停戦合意に達し、署名した。この報告をアナン事務総長は歓迎。
■事務総長、ブルンジの反政府勢力の攻撃を非難
ブルンジの首都ブジュンブラで女性や子供を含む一般市民への反政府勢力の攻撃が28日・29日に発生、死亡者も出た。このことをアナン事務総長は非難した。
■安保理は中央アフリカ共和国大統領選挙を奨励
安全保障理事会は、中央アフリカ共和国の当局及び反政府勢力のリーダーに大統領選挙を予定通り行うことを奨励。
■深刻になるコソボの住宅事情
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はコソボ難民の住宅事情について報告し、冬までに約70万人分の住居を確保しなければならないと指摘。
修理可能な家屋(約38万件と推計)には冬が来る前に1住宅について少なくとも1部屋は暖房が使えるように補修することとし、家屋が全壊た家族約30万人分については仮設住宅を準備する。
■UNMIKが裁判所職員を任命
互いの民族が共同で社会活動を行うことを促進するために、判事7名、検察官2名を任命した。
■シエラレオネ難民がキャンプから脱出
シエラレオネからの難民を収容しているリベリアのロファキャンプが、最近治安の悪化のため、5千人以上がキャンプから脱出しているとUNHCRが報告。
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Updated : 2007/02/20
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