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Title : March 1999
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1999年3月
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3月1日(月曜日) 文責:渡辺

■対人地雷全面禁止条約発効

 平和の鐘が鳴り渡る中ニューヨーク国連本部は、オタワ条約の発効を祝し、世界各国でも同様の式典が催された。「対人地雷の使用、生産、備蓄、移転を全面禁止する対人地雷全面禁止条約」は、1997年9月18日に採択され、133カ国の署名と66の批准が得られた。
ニューヨークの式典でアナン事務総長は、この結果は、国連、各国政府、NGO個人、そしてその他の草の根団体の努力の結果であり、国際社会全体の、何の罪もない女性や子どもに障害を与え、死にいたらしめる対人地雷を放置して置くべきではないとの意志を明らかに示していると強調。

安保理、エリトリアの紛争終結合意を歓迎

 安保理は、アフリカ統一機構(OAU:Organization of African Unity)承認の国境紛争解決案をエチオピアに続きエリトリアが受諾したことを歓迎、両国に今後の武器使用全面停止を促した。

■アナン事務総長、グアテマラの人権違反・暴力行為情報を広く公開する事を要請

 アナン事務総長は、内戦下のグアテマラ史に関する報告書を先週木曜に受諾した後、報告内容を広く公開するように指示、過去36年間に渡る内戦状況の人権問題や横行した暴力を究明することより、今後の平和維持とグアテマラ国内の和睦につながることを期待した。

■女性の地位委員会の第43会期開催

 女性の地位委員会 (Commissionon the Status of Women) がニューヨークで開催され、健康問題、不平等な社会構造への対抗策などを焦点に12日まで論議が展開される予定。

■アナン事務総長、ナイジェリアの文民統治を最重要視

 アナン事務総長は、ナイジェリアが文民統治に移行することを最重要課題とみなすとの見解を述べ、先週土曜に行われた大統領選挙が民主主義移行への重要な貢献をする期待した。

<今日の一言>

 今回の地雷禁止条約に米国は、まだ加わっていません。アメリカ代表は、本部での式典を欠席、クリントン大統領は、韓国北朝鮮国境間に地雷を使用する必要があるという見解を述べ、2006年を目標として条約に加わる予定であるとしています。
 一方、平和の鐘がなり響くこの日、北部ルワンダでは、地雷により2人の子どもが死亡、他6人が負傷という事件が起きました。ホワイト・ハウスの前では、両足を地雷でなくした人が、自分の義足を外し、小さい息子を抱えながらデモをしていたというニュースも流れています。どこの国でも、いつも民衆が、弱者が痛い目を見なければならない社会を変革して行きたいものです。

3月2日(火曜日) 文責:阿部

アナン事務総長は記者会見で国連の任務について所感を表明

 アナン事務総長はニューヨーク国連本部で記者会見を行い、エリトリアとエチオピアとの戦争終結やナイジェリアの大統領選挙、更には地雷に関するオタワ条約発効など最近の大きな進展を紹介する一方、アンゴラ及び旧ユーゴ・マケドニア共和国からの国連平和維持軍の撤退に遺憾の意を表明。
 米国が国連査察要員をイラクへのスパイに利用したことに関する記者からの質問対しては、安保理がイラクでの経験を今後生かしていくことを希望すると表明。

UNHCRはコソボの避難民の苦境を指摘

 緒方国連難民高等弁務官(UNHCR)によれば、コソボ解放軍(KLA:KosovoLiberation Army)とセルビア治安部隊との戦闘を避けて、数千人の避難民が現在、凍えつくような冬の寒さに直面している。

■イラク人道援助のための資金が不足

 Benon Sevan 国連イラク・プログラム事務局長は、最近の空爆によりトルコ国境付近で石油パイプラインが遮断されたことに深い懸念を表明。イラクの人道物資の供給に必要な資金に対してイラクの石油産業の収益は9億ドル不足しており、さらに被害が広がれば、人道援助のための資金不足が拡大すると指摘。

■国連食料農業機関が『最新食料事情』を発表

 国連食料農業機関(FAO:UN Foodand Agriculture Organization)は、『最新食糧事情(special Food Update)』を発表し、1998-99年の全般的な穀物生産状況は満足のいくものであるが、多くの国々が深刻な食糧不足に直面していると指摘。
また、インドネシアや北朝鮮の食糧事情を反映して、99年にはアジアが最大の食料援助受入れ国の一つになるだろうと指摘。更に、イラクの食糧事情やカリブ諸国へのエルニーニョの影響などにも言及。アフリカについては、特にソマリアの食糧事情に懸念を表明。

■死刑執行に関してドイツが米国を提訴

 米国のアリゾナ州がドイツ人に対して行った死刑判決・執行に関して、ドイツは国際法違反であると指摘し、米国を国際司法裁判所(ICJ:theInternational Court of Justice)に提訴。

世界食糧計画がシエラレオネへの援助物資の空輸を開始

 世界食糧計画(WFP:UN World Food Programme)は、シエラレオネの首都フリータウンへの緊急人道援助物資の空輸を開始。

3月3日(水曜日) 文責:山本

■アナン事務総長は、アフリカにおける平和維持活動の受容力を拡大するという新しい考えを提示。

ユーゴスラビア連邦共和国への武器輸出禁止を監視する委員会は情報の欠如を報告。

■イラクプログラム事務所はイラクの石油輸出量激減に懸念を表明。

■国際司法裁判所は、合衆国に対し、ドイツによる提訴よる判決が下るまではドイツ人死刑囚への刑の執行延期を要求。

■スーダンライフライン作戦(仮訳;OperationLifeline Sudan)に対する「国境なき医師団」からの非難に落胆を表明。

 「スーダンライフライン作戦」は国連と40のNGOからなるコンソシアムで、スーダンにおける必要物資を供給する役目を負っていたが、フランスの「国境なき医師団」より食料を横流しているとの批判がなされていた。これに対し、UNICEFと世界食糧計画と国連緊急援助調整官は合同で、作戦は機能していると説明した。

■ニューヨークで開催中の婦人の地位委員会では女性の健康増進方法と地位向上の具体的な仕組みが主な議題に。

 ただしここでいう女性の「健康」とは reproductive health (「性と生殖に関する健康」と訳されることが多い)で、妊娠・出産・避妊・性同一性障害・性感染症等に関してよりよい状態を女性の自己決定できることを指す。

■WHOはたばこ栽培者に対し、たばこ統制枠組条約成立への努力を要請。

 WHO代表と国際たばこ栽培者協会(ITGA; the International Tobacco Growers Association )との会合が開催され、たばこ栽培者は自らの生計とたばこの公衆衛生に与える影響は分離して考えねばならないと警告した。たばこは年間400万もの人を死に追いやっており、その数は30年以内には一千万に上るだろうと報告している。

<今日の一言>

 『国際連合の基礎知識』(国際連合広報局)によると、"the Commission on theStatus of Women"には「婦人の地位向上委員会」という訳が掲載されています。その前後の記述を見ても"Women"の訳として「女性」と「婦人」が混在しているようです。しかし「婦」とは「ほうきを持つ女性」という意味で、「女性は家事をするもの」という価値観が見え隠れする文字でもあり、一部では批判があるようです。そういうこともあって個人的には「女性」で統一すべきではないかと思っています。
ちなみに『国際法辞典』(有斐閣)では「女子」という訳です。

 また、最後の記事ですが、喫煙者にとっては肩身の狭くなる記事ですね。発表する媒体や主体(たとえば厚生省とJT)によって違うのですが、成人の喫煙率では日本は男性が先進国で最高、女性は最低だったと記憶しています。非喫煙者から見ると、習慣性がある「毒」を常用するのは、単に違法でない麻薬を吸い続けているように思えるのですが、喫煙者の方、いかがでしょうか?ちなみに私はたばこを吸いません。

3月5日(金曜日) 文責:よし

■安保理、ギニアビサウの国連サポートオフィス開設を支持

 国連安全保障理事会は、コフィ・アナン事務総長が提唱するギニアビサウでの国連サポートオフィス開設案を支持した。事務総長は先月、ギニアビサウで平和、民主主義、法治制度の維持と強化を支援し、また自由で公正な選挙を組織化するため、UnitedNations Peace-building Support Office(仮訳:国連平和構築支援事務所)の設置を提唱していた。

■ICT主任検事、PKOへ協力を要請

 旧ユーゴスラビアとルワンダの国際刑事法廷(ICT)のLouisAnne Arbour主任検事は、各国のサポートに両裁判所間で大きな隔たりがあり、その乖離状況はますます拡大していると明らかにした。
同氏によると、36名の刑事被告人のうち34名を逮捕するなど、アフリカ諸国は積極的にルワンダ刑事法廷を支援しているものの、一方の旧ユーゴ側ではそのような協力体制に欠けているという。同氏はまた、各国が法的な責務を負いたくないと考えている以上、ICTと平和維持活動(PKO)の協力が現実的な代替策であると語った。

■WFP、モザンビークの洪水の被災者向けに食糧を空輸

 モザンビークで40年振りの大洪水に見まわれ、世界食糧計画(WFP)は7万人の被災者向けに緊急食糧の空輸を開始した。WFPでは同国南部の2カ所へ被災者の10日間の必要に見合うおよそ350トンの穀物を輸送する計画。すでに現地には30トンの食糧が輸送され、現在、100トンの食糧を積んだ2隻の貨物船も被災地に向かっている。

■「面白くわくわくするような世界は文化や宗教の多様性が作り出す」と事務総長コフィ・アナン事務総長は、国連国際学校(UNIS)と国連の学生会議へのスピーチで、“地球は未来の世代のために託された宝物である”という主旨のアフリカの諺を引用し、次世代へ無惨に汚染された地球を残すようであれば、現世代の発展は良いことではないと語った。

 同氏はまた、面白くわくわくするような世界は文化や宗教の多様性が作り出すとし、人間は違いを互いに理解し合うことができ、それが人類の発展への秘訣であると言及。さらに、「私たちはただ、互いに学び、互いの意見を聞き、互いの権利を尊重することだけができる。従って、さまざまな文化や宗教が共存する中で、価値を共有できる大きなフレームワークなければならない」と語った。

■「平和と非暴力の文化への2000年声明」、インターネットで署名受付中

 3名のノーベル平和賞受賞者と国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、平和、連帯および寛容性への国際的な草の根運動を推進する共同声明「Manifesto2000 for a Culture of Peace and Non-Violence(仮訳:平和と非暴力の文化への2000年宣言)」を発表した。
ノーベル賞受賞者であるメイリード・マグワイヤ(北アイルランド)、リゴベルタ・メンチュウ(グアテマラ)、アドルフォ・ペレス・エスキベル(アルゼンチン)の三氏は4日、パリのエッフェル塔広場でユネスコのFrederico Mayor事務局長とともにこのイニシアチブを打ち出した。
国連総会は2000年を「International Year for the Culture of Peace(仮訳:平和の文化国際年)」と宣言しており、今回発表された声明では2000年9月の国連記念総会までに世界各国から1億人の署名を集める方針。インターネットサイト「www.unesco.org/manifesto2000」でも署名を受け付けている。

<今日の一言>

 事務総長が学生たちに語った言葉はまったく至言だと感じました。

 最後の記事の署名運動ですが、是非、インターネットでやってみませんか?
 署名者は名前と生年月日が2000年総会のデータベースに残るそうです。

 ちなみに3人のノーベル賞受賞者の紹介を。

最近、「女性」と「婦人」という言葉について種々議論がありましたが、私は今でも女性に“氏”を使うのに抵抗があります。性差別だとする意見もありますし、外国人の人名ですと性別がわからないときもあるので、割り切って誰でも“氏”を使うようにしてますが。例えば“女史”ですと、社会的な女性の活躍をクローズアップできる良い表現だと思うのですが。

3月8日(月曜日) 文責:渡辺

■国際婦人デー・グローバルビデオ会議を開催

 女性に対する暴力問題を焦点に、国際婦人開発基金(UNIFEM:UN Development Fund for Women)ら国連機関主催でグローバルビデオ会議を開催。国連本部総会会議場とメキシコ・シティー、ナイロビ、ニューデリー、ストラスバーグをビデオで結んだ。
また、ジュネーブでは、Juan Somavia 国際労働機関(ILO: Ineternational Labour Organization)事務局長が、ILOがジェンダー問題で最も進んだ組織となる事を約束した。

■エイズ感染、発展途上国の婦女子を対象に増加

 Carol Bellamy ユニセフ事務局長は、エイズの感染拡大状況に触れ、元来男性を中心として広まっていたエイズが、現在、異性間の感染により何百万人もの女性に感染し、女性の方が速いペースで進んでいる事、また、異性間交渉による感染は、生理学的に男性から女性への感染が、女性から男性への感染よりも起こりやすいと述べた。James Gustave Speth 国連開発計画事務局長は、女性のHIV感染は、9割が強制的性関係によるものという厳しい統計結果を伝えた。

■ジェンダー問題特別アドバイザー、発言禁止されたNGO代表に謝罪

 先週、女性の健康問題のパネルで発言許可をを取り消されたカナダの代表に触れ、AngelaKing ジェンダー問題特別アドバイザーは、女性の地位委員会でのスピーチで、NGOが自由に発言する難しさが良く分かったとし、部下に二度とこのようなことが起こらないよう指示したと発言。

東チモール会談が、9日再開

 東チモール会談が9日(火)ニューヨーク国連本部で再開され、インドネシア外相とポルトガル外相がアナン事務総長と会談予定。

シエラレオネ特別代表、シエラレオネに最大の支援を要請

 FrancisOkeko シエラレオネ特別代表は、西アフリカ諸国経済共同体派遣軍(ECOMOG)の効率的な働きにより、フリータウンの反乱が沈静化し、ギニアに避難していた国連職員を帰還させる予定を発表、人道問題に対処支援するため国際社会の協力を要請した。

■国連薬物統制計画事務局長、コロンビア訪問を中止

 3人の米国市民の遺体が発見された為、国連薬物統制計画(UNDCP:theUN Drug Control Programme and Crime Prevention)のPino Arlacchi事務局長は、コロンビア内の非武装地域訪問を中止し、事件の究明を求めた。

<今日の一言>

 カナダ代表として発言を突如停止になった人の一人は、Losang Rabgeyさんというチベット出身の女性で、現在は、カナダ国籍を持っています。国連側は、中国政府からの抗議を心配して先週突如発言を停止したといわれています。中国政府側からは、事前にこの女性の発言反対との公式見解は、受けていなかった模様です。

3月10日(水曜日) 文責:山本

東チモール独立に向けた次官級会談が開催

チモールの独立をめぐる次官級会談がニューヨークの国連本部で開催、アナン事務総長は「建設的な議論を希望する」と発言。

■人権委員会はクルド人の扱いに関する宣言を発表。

 ジュネーブで開催中の人道委員会では、クルド人はどこに住もうとも尊厳をもって生きる権利があり、独自の文化を維持し、高度な自治が与えられるべきであると宣言。

【訳注】
国連にはいくつかの「人権委員会」がありますが、"the18-member Committee"と原文にありますので、国際人権条約−正確にはそのうちの「市民的及び政治的権利に関する国際規約」−に基づき設置された機関です。条文に18人で構成するとあります。詳しくはトピック解説をどうぞ。

朝鮮民主主義人民共和国での子どもの栄養失調率調査結果報告書が完成。

 世界食料計画(WFP; The United Nations World Food Programme)とユニセフとEUが共同で作成した「朝鮮民主主義人民共和国における子どもの栄養状態調査」報告書において、子どもの栄養失調の状態は、他のアジア諸国と比較しても極めて悪いと報告。「スローモーションで飢餓が広がっているようだ」と表現。

悪天候が和平交渉を遅延させる。

 アフガニスタン内戦の和平交渉のためにツルクメニスタンのアスカバードで会談予定であったが、タリバン側代表が悪天候のため時刻通りに到着することができなかった。

WHOはアフガニスタン北部地域に医療物資を送付。

 アフガニスタン北部ではインフルエンザのような病気が流行し、200人近い死亡者が出ているため、WHOは400Kgの医療物資を送付した。

■オランダ将校がタジキスタン国連監視団の責任者に任命。

 タジキスタンにおける治安維持と和平協定の遵守を支援する国連タジキスタン監視団(UNMOT; the United Nations observer mission in Tajikistan)の責任者にオランダ将校のJohn Hvidegaard 氏が任命された。John Hvidegaard 氏はこれまでにを国連キプロス平和維持軍・国連グルジア監視団への活動にも参加。

■アフリカにおける難民問題は依然解決の道は遠く

 国連難民高等弁務官(UNHCR; The United Nations High Commissioner for Refugees)は、西アフリカや中央アフリカでは、一部の難民は自国に帰還している一方で未だあふれている難民も多いと報告。ギニア国境地帯のシエラレオネ難民キャンプには昨年12月から6500人もの新たな難民が到着。

世界食糧計画はエリトリアとの国境紛争で行き場を失ったエチオピア人に緊急援助物資を供給。

 世界食料計画(WFP; The United Nations World Food Programme)はエリトリアとの国境紛争で避難中の約27万人のエチオピア人に対し、2億4300万ドル規模の緊急援助活動を承認した。この援助活動はこの3月から9月までの予定である。

<今日の一言>

 先週のこのコーナーで

「婦」とは「ほうきを持つ女性」という意味で、「女性は家事をするもの」という価値観が見え隠れする文字でもあり、一部では批判があるようです。
と書いたことに対して、”「婦人」という言葉は必ずしも家庭に閉じこもる女性という文脈でばかり使われるわけではない””語源にさかのぼって説明するのもよいが、実際にどのように使われているかが大事なのではないか”というご意見をいただきました。私の周囲で見かける範囲では、先週書いた通りなのですが、やはりいろんな環境、いろんな背景で受ける印象も違うわけですし、まさにこのように言葉で受け取り方が千差万別になるところに、女性の権利の問題が潜んでいるようにも思えます。私たち翻訳スタッフの意見や訳が常に正しいわけでありません−もちろん最善は尽くしていますが−ので、お気付きの点があれば、どしどしご指摘をお願いいたします。

ちなみにDailyHighlights の英文では、女性の敬称は常にMs.です。Miss/Mrs.は出てきません。PoliticallyCorrect(「政治的に正しい」という妙な訳が定着しつつある)な表現で徹底されているように感じます。

3月12日(金曜日) 文責:よし

事務総長、クメールルージュの裁判についてカンボジア外相と協議

 アナン事務総長はカンボジアのHoi Namhong外相と会見し、クメールルージュ(ポルポト派)指導者らの裁判の在り方に関する専門家グループの報告について協議した。両氏は責任の所在の明確化と懲罰の必要性について合意し、また一方では、カンボジアの国情に照らして同国の司法制度が不十分であり、事実調査委員会の見解について前向きに検討すべき点があるものの、同委員会が裁判所の役割を果たすことはできないということでも意見の一致を見た。

国連、来週にもアフガンへ人員派遣を再開

 国連の緊急援助活動のコーディネーターであるセルジオ・ビエラ・デ・メロ氏はニューヨークでの記者会見で、全援助活動要員の安全確保についてTalibanがその最低基準を満たしているとの確証を得たことで、国連は来週にも段階的にアフガニスタンへのスタッフ派遣を再開する方針であると明らかにした。

WFP、アフガン向け援助の拡大へ

 世界食糧計画(WFP)の代表は、アフガニスタンへの人員派遣再開に先立ち、同国の食糧事情を調査するため14日に首都カブールを訪問する予定。

UNHCR、コソボの戦闘悪化を報告

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、和平交渉の再開を前にコソボで戦闘が激化し、多くの市民が避難したと明らかにした。またUNHCRによると、緒方貞子高等弁務官は11日、ユーゴスラビアのミロセビッチ大統領へ、セルビア軍や警察当局の統率が執れない限り、コソボの状況は地滑り的に悪化すると警告し、多くの市民の命運について深い危惧を表明したという。

■「奴隷の自由を金銭で買うことは、奴隷の慣習の撲滅にはならない」

 国連児童基金(ユニセフ)のキャロル・ベラミー事務局長は、スーダンで行われている奴隷の自由を金銭で買い取ることについて、その人道的努力をユニセフは理解するが、奴隷の慣習を撲滅させることにはならないと強調。
同氏はまた、「スーダンでの奴隷の慣習を撲滅するには、紛争当事者への支援を紛争の収拾とすべての軍事行為の停止の方向へ取り込んでいくことが不可欠であると」と述べた。

■世界的バイオリニストのメニューイン氏が急逝

 事務総長が故人を讃える声明を発表世界的なバイオリニストのユーディー・メニューイン氏が心臓疾患のため12日朝に逝去し、その訃報を受けたコフィ・アナン事務総長は声明で、故人は絶えず自身の名声や英知を人類への奉仕に注ぎ、「最高の良心を備えた世界市民」であったと讃えた。
また事務総長は、メニューイン氏が世界平和、人権、環境保護、国連支援に尽力してきたことに触れ、「今世紀に暴力の犠牲となった人々よりも、まさに人類の一員として、すべての怒りを昇華することで今世紀を復興させ、人類の最高の英知を体現させた」と述べた。

今日の一言

 かなり長くなりますが、「私の世界交友録」(池田大作著 読売新聞社刊)のメニューイン氏についてのエッセイを紹介します。

 「ヴァイオリンの賢者」メニューイン氏は、音楽そのもののような方であった。ご案内すると、「ああ、花が夢のように美しい」「日本の皆さんは、まるで花に話しかけるように、花たちを愛しておられる」。感情を繊細に伝える声。洗練されたものごし。ささやかな夕食をおもてなししたが、女性の方が膳を上げ下げするたびに、いちいち「メルシー」「メルシー」と、ていねいに会釈される。だれに対しても優しい方なのであろう。声に心がこもっていた。

優しさ。そこに人間の証はあるのではないだろうか。ある作家は言った。優(やさ)しいという字は優(すぐ)れていると書く。人の痛みに敏感なことが人として一番優れていることではないかと。「十で神童、十五で才子、二十歳すぎれば、ただの人」と言われるが、神童がそのまま偉大になったら--その素晴らしい見本がユーディー・メニューイン氏である。七歳で独奏者としてデビューし、十一歳の時には、カーネギーホールに立っていた。十三歳の時、ブルーノ・ワルター指揮のベルリン・フィルハーモニーと共演。アインシュタイン博士が感動のあまり舞台にかけ寄り、メニューイン少年を抱きしめて言ったという。「やはり天には神様がいらっしゃることが私にはわかりましたよ」九二年、お会いした時、氏は七十五歳。その数年前から会見の希望を寄せてくださっていた。アインシュタイン博士のエピソードに触れると、「博士は小さな虫にもさえも、“神”を見いだす方でした。だから私の演奏が特別だったわけではないんです」と、謙虚なお答えであった。

「博士の見方は、すべての生命に“仏性”を見る大乗仏教の心にも通じます。大科学者の偉大な直感です」。私がそう言うと、うなずかれ、氏は大切なことを言われた。「人間は、大人になるにつれて、確かに様々な知識を得ます。しかし、私は思うのです。人によっては、その知識が、同情や励ましといった『人間の自然な反応』を妨げる壁になっている場合もあるのではないかと」その通りである。知識が人を傲慢にし、だめにする不幸があまりにも多い。「私には今も、どこか大人に成りきれないところがあるのです。冷静な分析よりも、直感が走るような・・・」。はにかんだような言葉の中に、大人の聡明さと子どもの純粋さが融合していた。柔らかな童心のナイーブさを守り抜いてきた、真の強者を私は感じた。

優しい人は強い人である。大指揮者フルトヴェングラーが、ナチス・ドイツ下で多くのユダヤ人を助けたにもかかわらず、戦後、“ナチ協力者”として糾弾された。メニューイン氏は勇敢に彼の名誉回復に尽くした。「自分はユダヤ人ですそのユダヤ人がフルトヴェングラーの指揮する演奏会でソロをひくという事実を、世界の人に知らせたいのです」今も、多忙の中、人権を守る活動を大車輪というべき真剣さで続けられている。ユダヤの方々がヴァイオリンに長じている理由を聞いてみた。「弾圧され続けたユダヤ人には、ヴァイオリンによって表現すべき、あまりにも多くの“思い”があったのです」。この言葉を私は紅涙をもって聞いた。「私の折々の平和提言も、かねてから熟読してくださっていたという。「環境・開発国連の構想に賛成です」「世界の人々の善意を集結する世界機構が必要です」「あらゆる国の人々が、国や民族を超えて『人類を救うために何ができるか』を話し合う--なんと美しい光景でしょうか」「世界はより高い次元に進むべきだと思います」と。国家のエゴにとらわれた指導者について、氏は「長く君臨するうちに、権力は『人間』を忘れてしまうのです」と厳しかった。人間を忘れた指導者とは、子どものような「柔らかな心」を忘れた人といえるのではないだろうか。人間としての素朴な願いを見くだし、嘲笑する傲慢な心が当たり前になってしまったかのような現代である。核抑止理論の華やかなりし頃もあった。人間同士が武器を突きつけ合って身動きが取れない--それを平和と呼ぼうと言うのである。道理にも人間性にも反したこんな理論が「専門的データ」で麗々しく飾られ、それを得々と語る学者もいた。「おかしい」と声をあげることが、「国際政治の現実」を知らない幼稚な夢想のように非難される風潮さえあった。アンデルセンの「はだかの王様」の大人たちを笑う資格のない人が多かったといえまいか。

知識だけでは賢くならない。「心」がなければ知恵へと深まらない。世界はあまりにも、たけだけしくなってしまった。「世界には昔のていねいさ、静けさがなくなってしまいました」と氏は嘆かれた。そんな世界にあって、芸術こそが人間性を目覚めさせる。機械のように硬くこわばった心をほぐしてくれる。

氏は「昼間、町を掃除する人々が、夜には四重奏を演奏する。それが私たちの目指す世界です」と。大衆に音楽を--私が三十年前(六三年)、民主音楽協会(民音)を創立したのも、文化によって民衆の心の大地を潤したかったからである。また美への共通ので世界を結びたかったからである。芸術は「命令」できない。心が心に呼びかけるだけである。その意味で権力と対局にある。

「最後のタンゴ王」、アルゼンチンのプグリエーセ氏とお会いしたが、氏も同じ考えであった。「民衆の思いを抑圧する者とは敢然と戦うのが文化にかかわる人間の役目です」芸術は人を傷つけない。芸術は悩み多き人生を慰め、希望を贈る芸術と一体になった一流の芸術家も、いばらない。人を楽しませる。いばる心、人を見下すおごり。それは文化と一番遠い心であろう。昭和二十四年。メニューイン氏の初来日は日本人にとって久方ぶりの本格的なヨーロッパ音楽だった。小林秀雄氏は「私はふるえたり涙が出たりした。・・・あゝ、何という音だ。私は、どんなに渇えていたかをはっきり知った」と書いた。

会見の同席者の一人が、そのコンサートを聴いた思い出を紹介した。「初任給が四千円の時代に入場料が千五百円でした」。すると「それでは、これをどうぞ」。メニューイン氏の指先に手品のように千円札が現れていた。いたずらっぽく微笑んだ氏の顔には、「柔らかな心」で一生を戦い抜いた高貴さが、美しいメロディのように浮かんでいた。

3月15日(月曜日) 文責:渡辺

第二次アフガン和平交渉、4項目に合意し終了

 国連仲介によるアフガン和平交渉は、トルクメニスタンで開催されていたが、タリバンと反タリバン勢力のユナイテッド・フロントは、赤十字国際委員会(ICRC)を通じ各20人ずつの捕虜を可能な限り早い時期に釈放することで合意を見た。
両者は、次回の会談を4月の第一週に、アフガニスタン内で開催する事を希望している。

国連高等難民弁務官事務所、コソボの人道状況悪化を報告

 コソボ和平交渉がパリで再開、それに伴う高等難民弁務官事務所の報告によると、文民に対する双方の攻撃悪化により、人道状況は悪化しているとされる。コソボ内で避難民数は、最低でも23万人に昇り、昨年、コソボ外に避難した人民は、17万人とされている。

国連ヘリがハイチで墜落、PKO要員ら13人搭乗

 カリブ海の島国ハイチで13人を乗せた国連のヘリコプターが14日、7時25分に首都ポルトープランスを離陸してから後、15分後に無線連絡が取れなくなった。国連報道官によると、乗っていたのはアルゼンチン人とロシア人が各6人、米国人が1人で、現在、米国湾岸警備隊が捜査中。

アンゴラ特使、国連は、アンゴラを見捨てていないと弁明

 Issa Diallo アンゴラ特使は、アンゴラからニューヨークへ帰途についた際、国連は、戦禍のアンゴラを見捨てたわけではないと弁明した。また、国連関連諸機関は、紛争激化に伴い、Kuito からの撤退を完了した。

■女性の地位委員会、女性の差別撤廃条約のオプショナル議定書を採択

 女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約 (Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination Against Women)に付属するすオプショナル議定書を採択。これは、4年間に渡る熱心な交渉の結果であり、実効すれば、国内で解決できなかった条約違反・女性差別問題を国連に持ち込む事が可能となる。実現への次のステップは、国連総会での採択。

■北部イラクで爆破事件、国連車両を破壊

 北部イラクのDohukで強烈な爆発事件が起こり、世界食糧計画 (WFP: World Food Programme) の車両が破壊された。破壊された車両は、世界保健機関の駐車場にとめてあり、爆発物は、後部に仕掛けられていた。犯行動機、犯人などの事件の背景は、現在のところ不明。

■世界食糧計画、タンザニア飢饉に協力要請

 WFPは、タンザニアの農作物不作に対応するため2万トン・8百万ドル分の支援を12地域140万人に対して直ちに開始する予定であるが、いまだ半額分の協力しか得られていない。

■ユネスコ、メキシコのジャーナリストを懸賞

 1999年度のユネスコ・Guillermo Cano World Press Freedom 賞には、97年の暗殺計画を生き延び、メキシコの腐敗と麻薬不正取り引きを暴露した。Blancornelas氏に決定。表彰式は、5月3日。

<今日の一言>

 遭難したヘリコプターは、15日にの北東約80キロの山中で機体の残がいがすでに発見されています。

女性問題担当部局の方々は、週末返上で、月曜の朝4時過ぎまで、準備に余念がなかったそうです。

3月16日(火曜日) 文責:阿部

■アナン事務総長、アフリカの債務削減を要求

 アナン事務総長は、ワシントンで3日間にわたって開催されている米国アフリカ閣僚会議の開幕にあたって演説を行い、昨年の4月に安保理に提出したアフリカに関する報告書でも取り扱ったテーマに言及。アフリカの開発に対する米国の役割の重要性を強調するとともに、クリントン米大統領とともに、アフリカの債務軽減を求めた。

ハイチでの墜落機乗員は全員死亡

 先週土曜日の夜にハイチで墜落事故を起こした国連ヘリコプターに搭乗していた13人は全員死亡していたことを事故現場を調査した国連捜査隊が確認。アナン事務総長は、深い悲しみとともに遺族の方々に弔意を表明。

■北アイルランドの人権法律家の殺害に遺憾の意

 15日月曜日に著名な北アイルランドの人権法律家 Rosemary Nelson氏が車爆弾によって殺害されたことについて、アナン事務総長、ロビンソン人権高等弁務官等の国連関係者は、「卑劣な」犯罪であると強く非難するとともに、平和のための努力を新たにしようと呼びかけた。

■ボスニアでの車爆弾テロを非難

 Elisabeth Rehnボスニア・ヘルツェゴビナ国連事務総長特別代表は、サラエボの米国大使館付近で起こった車爆弾テロによってボスニア連邦内相の Jose Leutar氏が重傷を負ったことを強く非難。

■国連事務次長、国連の財政状況を報告

 Joseph Connor国連事務次長は、国連総会第5委員会である行政・予算委員会において、国連の収入は改善しているものの依然厳しい財政状況にあると指摘。同氏は、米国が1998年、同年の義務的拠出金を超える金額を支払ったものの、昨年末時点で、通常予算に対する全滞納金の76%が依然として未納である、と指摘。

国連難民高等弁務官、アルバニアでの和平進展を歓迎

 緒方国連難民高等弁務官は、コソボのアルバニア系住民代表団が和平合意署名の用意があることを明らかにしたことを歓迎し、国内避難民の帰還に期待を表明。
同事務所によれば、15日月曜日にパリで行われたランブイエ和平交渉の再開以降、既に約9千人が家を追われたと指摘。

■ユニセフ、ビタミン・キャンペーンへの英国の参加を歓迎

 ユニセフ事務局長のCarol Bellamyは、ワシントンで開催された「Global Vitamin A Partnership 」の昼食会で演説し、世界中で1億の子どもたちがビタミンAを必要としており、このキャンペーンに英国が参加したことを歓迎すると 表明。

<今日の一言>

 クリントン米国大統領は、昨年アフリカ諸国を公式訪問していますが、今回の米国アフリカ閣僚会議での30億ドル債務削減に向けた意思表明は、そうした米国アフリカ経済外交の一環として用意されたもののようです。
但し、これには米国議会、IMF等の承認が必要となります。クリントンは、これまでにもIMFに金の売却等を通じてアフリカ支援のための原資を用意するよう求めてきていますが、IMFがそうした提案に応じた例はなく、簡単に承認を得られるとは考えられません。

3月17日(水曜日) 文責:山本

安保理は中央アフリカ共和国の状況を見直し、国内諸勢力に和平協定に従うことを要求。

 安保理は中央アフリカ共和国政府に対し、全政党と協力し、新しい選挙委員会を設立し、保安舞台の再編成を行う大統領選挙を行う段取りを決定することを要求。

■アナン事務総長はクメール・ルージュ指導層は国際法廷の裁判を受けるべきと声明。

 アナン事務総長は国連総会議長と安保理議長への書簡において、「虐殺やその他の人道に対する罪に関して無罪ということは受け入れ難い」と表明。

安保理はアフガニスタン内戦の停戦交渉の継続を歓迎。

 アフガニスタン国内の諸勢力は先週からアシュカバード(トゥルクメニスタン)交渉を継続しており、停戦と幅広い層の支持を得た政府の成立を目指している。

アナン事務総長は米朝協議妥結を歓迎。

 朝鮮民主主義人民共和国の地下核実験施設疑惑をめぐって高官協議が行われていた米朝間で複数回の査察受け入れで妥結。これをアナン事務総長は歓迎。

■国連貿易開発会議(UNCTAD)経済危機に瀕している国はもっと柔軟な政策をとることを示唆。

世界食糧計画はフアンボ(アンゴラ)での避難民の栄養不良と病気の蔓延に深い懸念を表明。

 政府と反政府勢力との間の戦闘が続くアンゴラについて、世界食糧計画・ユニセフ・NGOの"Save the Children"による共同の調査によると、12万8千人が非難を余儀なくされ、子供の少なくとも20%が食料事情の悪さから痩せ細っており、3%は深刻な栄養失調になっていると報告。

ギリシャと旧ユーゴスラビアのマケドニア共和国の協議は継続。

 旧ユーゴスラビアのマケドニア共和国のある地域をめぐる名称の問題でギリシャとマケドニア共和国とが協議中。

■国連食糧農業期間(FAO)はウサギ飼育プロジェクトを企画。

 FAOは、飢えと栄養不良に悩む開発途上国で、ウサギ飼育プロジェクトを立ち上げる。ウサギは低脂肪・低コレステロールの肉にもなるし、小さいので食料としてだけでなく毛皮市場や皮市場にも提供しやすいことから。

<今日の一言>

 正直なところ、最後の記事にめんくらってしまいました。
私は小さいころ家で兎を飼っていた時期がありまして、私の意識では兎はペットであって、食料などではないからです。
とはいうものの、一度わが家の食卓に兎の肉がのぼったことがありまして−もちろん飼っていた兎ではありませんが−とても口にはできませんでした。食べた私の親や「鶏肉に似た食感がする」と言っていました。

しかし、地域によって食文化も違いますし。。。

3月19日(金曜日) 文責:yoshi

安全保障理事会、コンゴ民主共和国での停戦を協議

 安全保障理事会でのコンゴ民主共和国(DRC)の状況に関する協議で、早期の停戦合意や外国軍隊の撤退を求める声が聴かれた。
DRCのLeonard She Okitundu人権大臣は、同国政府の譲歩にも拘わらず交渉は停戦にまで辿り着いていないとし、ウガンダ、ルワンダ両国がDRC領土内に軍隊を駐留させていることも平和的解決に向けた大きな障害になっていると語った。
 また同氏は、国際社会へさらに永続的な平和を追求するよう求め、国連とアフリカ統一機構(OAU)の後援によるアフリカ大湖地域諸国会議の開催を提唱した。一方、ルワンダとウガンダの代表は、問題解決への関与とDRCの領有権の尊重を主張し、軍隊の駐留はDRCとの通常の貿易を除く経済的利益や領土の拡大を意図したものではないと語った。

コンゴ民主共和国から難民が流出

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コンゴ民主共和国(DRC)からザンビアとタンザニアへこの2週間で1万4000人の難民が避難したと明らかにした。UNHCRによると、ザンビア北部へ避難した難民は1万人、タンガニーカ湖を渡ってタンザニアに避難したのは4000人と推定されている。

■「人権委員会で今世紀の進退を検証する」と人権高等弁務官

 ロビンソン国連人権高等弁務官は、特に内戦時など、国際社会は基本的人権の侵害行為をさらに明らかにすべきであると主張した。同氏はまた、来週よりジュネーブで始まる人権委員会(Commission on Human Rights、53カ国構成)の今年度セッションで、今世紀の多くの進退について検証したいと語り、目覚ましい進展例として主要な条約と人権分野の特別報告者の功績を挙げた。

■「人種の壁の無い人間主義の世界社会を」と事務総長

 アナン事務総長は、ジュネーブで行われた「国際人種差別撤廃デー」(3月21日)の記念式典に寄せた声明で、20世紀は殊に人種差別の猛威が吹き荒れたが、人種間の関係に革命も見出されたとし、国際化が世界社会を構築するのであれば、それは「人種の壁の無い人間主義を人類に提供するものでなければならない」と語った。
 またこの式典の一環として、「Towards the World Conference against Racism(仮訳:人種差別に対する世界会議へ)」と題する円卓会議も行われた。ここでは国連会議の2001年開催に向けた人種差別撤廃委員会(CERD)による準備に焦点があてられた。

■WHO、「西太平洋地域でポリオが再発する可能性は低い」と報告

 世界保健機構(WHO)は、西太平洋地域で最後のポリオ(小児麻痺)の事例を見てから2年が経過し、ポリオの根絶に大きな進展が得られたと明らかにした。WHOは2000年までに世界でポリオを根絶する国際的な活動をリードしており、今回の報告の中で、中国など人口が集中している地域でもポリオが再発する可能性は低いとされている。

■婦人の地位向上委員会、2000年特別総会で男女同権の表明に向け準備

 23人の専門家で構成される婦人の地位向上委員会は、2000年6月に開催される国連総会特別セッション「Women 2000: Gender equality, development and peace for the twenty-first century(仮訳:ウーマン2000:21世紀の男女平等、開発、平和)」で、男女の同権とその発展を表明するための準備作業を開始した。
 同委員会はまた、通常の会期を終了するにあたり「Optional Protocol to the Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination Against Women(女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の選択議定書)」を採択した。この議定書のもと、女性は個人または団体で「女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」の違反行為について申し立てを行うことができる。

■国連、オーストラリアの自然遺産を写した記念切手を発行

 国連が、オーストラリア北部のWillandra Lakes地域や熱帯雨林、多様なグレートバリアリーフの姿を写した記念切手を発行した。

■国連食糧農業期間(FAO)はウサギ飼育プロジェクトを企画。

 FAOは、飢えと栄養不良に悩む開発途上国で、ウサギ飼育プロジェクトを立ち上げる。ウサギは低脂肪・低コレステロールの肉にもなるし、小さいので食料としてだけでなく毛皮市場や皮市場にも提供しやすいことから。

<今日の一言>

 あまり関係ありませんが、最近、同僚からイスラム教諸国では“レッドクロス(赤十字社)”のことを“レッドクレセント(赤新月社)”と呼ぶと教えてもらいました。
 確かではありませんが、なんとなく十字軍と関係がありそうですね。

3月22日(月曜日) 文責:渡辺

アナン事務総長、ユーゴ政府に攻撃停止を要求

 コソボでの状況悪化にふれ、アナン事務総長は、深い懸念を表明。ユーゴ政府関係者に攻撃即時停止し、人権状況悪化の回避を強く求めた。

国連難民高等弁務官事務所は、コソボの難民状況悪化を報告

 週末、コソボ中央の町Srbica周域の紛争悪化により2万5千人が新たに避難。多数の家屋が焼き払われ、避難民を収容しているホストの家屋も多数の避難民を抱え、限界を越えてきており居住環境は、かなり悪化している。

■世界食糧計画、スーダンへの即時支援をアピール

 スーダンの食糧状況の悪化を警戒し、Catherine Bertini 国連食糧計画(WFP) 事務局長は、年内に6400万ドル、5万5千トン分の食糧を調達する必要があると発表。現在、残っているストックは、6月までしか持たず、食糧を現地に運搬するには、約3ヶ月かかるため、至急対処が必要だとつけ加えた。

アナン事務総長は米朝協議妥結を歓迎。

 朝鮮民主主義人民共和国の地下核実験施設疑惑をめぐって高官協議が行われていた米朝間で複数回の査察受け入れで妥結。これをアナン事務総長は歓迎。

■世界水の日テーマ Everybody Lives Downstream

 水の日にちなんで、人類が生き残って行くための重要な水資源の汚染が深刻化している事に焦点をあて、国連と国連環境計画は、水の節約・管理どの諸問題解決を追求。
一つの水源の汚染が距離を隔てた土地の人々に影響を与えることから、「みんなが下流にすんでいる」という意識を持つことが必要と訴えた。

■事務総長、UNMIBHの中心的役割を報告

 アナン事務総長は、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)が、現地における法による統治と人権問題の枠組み設定に重要な役割を担っているとの報告書を提出。

■人権規約委員会 (Human Rights Committee)、年次会開催

 18のメンバーで構成された人権規約委員会は、カンボジア、カメルーン、カナダ、チリ、コスタリカ、レソトで採択された1976年の「市民的及び政治的権利に関する国際規約」の実施状況を検証。会期は、ニューヨークで4月9日までの予定。

■国連人口開発委員会、第32会期をニューヨーク国連本部で開催

 国連人口開発委員会は、アナン事務総長が、提出したいくつかの報告書をもとに、世界の人口統計と国際人口移動状況を吟味する。中でも人口増加と持続可能な開発の関係性に焦点が置かれる。

■中国への国連人権高等弁務官事務所調査団帰還

 メアリー・ロビンソン高等弁務官によって送られた調査団は、2週間に渡る調査を終えジュネーブに帰還。中国側当局は、積極的に調査に協力したと報告。

<今日の一言>

 ここ数日、私の隣で仕事をしているマケドニア出身の女性が、緊張した面持ちで、毎朝、新聞に目を通しています。聞けば、彼女の両親は、コソボ自治州との国境から20kmのところに住んでおり、紛争の悪化で家族の事が心配でならないとのことでした。今朝も自国の姉妹からも電話連絡があり、マケドニアも少数ながら、国境付近に軍を配備するらしいなどと話してくれ、活字の向こう、ニュースの向こうに生身の人々が苦しんでいることを思い出させてくれました。

来週3月29日(月)と4月2日(金)は、Eid Al-Adha と Good Fridayにあたり、国連のホリデーです。Daily Hilights も休刊です。

3月23日(火曜日) 文責:阿部

■安保理議長がリビアの決定を歓迎

 安保理のHuasun Qin議長は、リビアがアナン事務総長への書簡の中で88年のパンナム機墜落事件の容疑者2人を引き渡す意向を示したことについて、国連決議が履行されることを歓迎するとともに、状況が整い次第、リビアに対する制裁措置が速やかに停止されるよう、期待を表明。

■安保理議長、ボスニアでの警察機構改革の進展を歓迎

 安保理議長は記者会見で、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦およびセルビア人共和国の警察機構改革の進展を歓迎し、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ使節団(UNMIBH)への支援を再確認した。

UNHCRがコソボの緊張を報告

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボの主要都市Pristinaに数千人の国内避難民が押し寄せ、急速に緊張が高まっていると報告。Pristinaでは、普段は賑わいを見せる市場も閑散としており、日曜日の夜に4名の警察官が殺害されたことなどを受け厳重な警備が行われている状況。

国連西サハラ住民投票ミッションの任期延長を勧告

 アナン事務総長は、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)に関する報告書を安保理に提出し、同ミッションの任期を4月30日まで1ヶ月間延長するよう勧告。

アナン事務総長、安保理議長へルワンダ大虐殺に関する調査への協力を要請

 アナン事務総長は先週、安保理議長に書簡を送付し、1994年のルワンダ大虐殺に関する国連の対応を検討するための独立調査を行う考えを伝え、安保理の協力を求めた。

■米国下院議員が国連人口基金への拠出を定めた法案を提出

 米国下院のCarolyne Maloney議員はニューヨーク国連本部で会見し、国連人口基金(UNFPA:the United Nations Population Fund)に対する米国の資金拠出を確保するための法案を米国議会に提出したと説明しつつ、法案への支援を要請。同法案は、米国政府に対し、2000会計年度に25百万ドル、2001会計年度に35百万ドルの拠出金確保を求めている。
同議員によれば、昨年の拠出を共和党議会が大幅カットしたことに伴い不足する資金規模は、87万人の人々が国連人口基金による家族計画支援を受けられなくなることを意味し、その結果、50万人が望まない妊娠をし、23万人の新生児が誕生、20万の中絶が余儀なくされ、数千の幼児が死亡するとのこと。

■国連総会議長、パラグアイ副大統領暗殺に驚きを表明

 Didier Opertti国連総会議長は、パラグアイの Luis Maria Argana副大統領が23日の出勤時に射殺されたことに衝撃と驚きを表明するとともに、パラグアイの民主的体制がこの危機を乗り越えることを心から希望。

■国連緊急援助調整官、文民保護措置の必要性を強調

 Sergio Vieira de Mello国連緊急援助調整官は、ソマリアで援助活動に従事していたメソジスト委員会連合(仮訳:the United Methodist Committee)のDeena Marie Umbarger氏が惨殺されたことに悲しみを表明するとともに、弱い人々を救うために働いている文民を保護するための緊急措置の必要性を指摘。

<今日の一言>

 米国下院のCarolyne Maloney議員の指摘は、米国等による拠出額の削減がどのように国連機関の活動に影響しているかについて、具体的な数字を示していて衝撃的です。
 一方、米国では、この例のように連邦議会議員が単独で法案を提出できるため、毎年おびただしい数の法案が提出されては廃案になっています。従って、法案が提出されること自体に大きな意味はなく、議会の中でどれだけの支持があるかが問題だとも言えます。
 議院内閣制をとっている日本では、ほとんどの法案が政府提出法案であるため、提出法案の数が少ない一方、いったん提出されれば、ほぼ無修正で国会を通過するのとは、大きな違いですね。

3月24日(水曜日) 文責:山本

安保理は緊急公式協議を開催。

 安全保障理事会はNATOによるユーゴスラビア空爆を受けて、緊急の公式協議を開催。常任理事国のうち米英仏は承認す発言を行ったが、ロシアと中国は「主権国家への侵略である」とのかなり激しく非難。

アナン事務総長は深い遺憾の念を表明。

 アナン事務総長は、国際社会による紛争解決の努力にも関わらず、ユーゴスラビア当局が受け入れなかったために、今回のような事態となったことに対し、深い遺憾の念を表明。

空爆に先立ち、国連職員はコソボ自治区から退避。

 空爆のため、コソボ自治区にいた国連職員は全員、ユーゴスラビアの首都ベオグラードにも国連難民高等弁務官事務所・世界食糧計画・ユニセフの職員15人が残っているだけで、他の職員は退避した。

ユーゴスラビア大使は空爆を強く非難。

 ユーゴスラビアの Vladislav Jovanovic 大使は「コソボに存在しているのは戦争ではなく、幾つかの西側の国家によるテロだ」と強く非難。

■安保理メンバーはギニアビサウにおける国家統一政府の設立支援を強調。

■緒方国連難民高等弁務官は、武力紛争の間の文民に対する暴力を防止するより強い行動を要求。

 近年、コソボやシエラレオネなどのように、文民が武力紛争の際の攻撃目標になることが増えており、緒方国連難民高等弁務官は、各国にきちんとした政治的行動をとるべきであると表明。

■国連人権高等弁務官事務所は、イギリス上院がピノチェト元チリ大統領の逮捕は合憲であると認定したことを賞賛。

 ピノチェト氏はチリ大統領時代の大量殺人や拷問でスペインから身柄引き渡し要請に基づいて昨年10月に逮捕したが、ピノチェト氏は、元元首の不逮捕特権があるとの異議申し立てをしていたことに対し、上院(最高裁にあたる)は、合憲であると裁定したことを賞賛。

■国連人口開発特別総会で採択された行動計画の実効化のための協力国を募集中。

 国連人口開発特別総会の準備委員会が3月24日から31日まで開かれており、開発途上国で人口政策を実施することを支援する資金提供国を募集している。

■薬物取り引きに関する全世界的なハイテク監視体制の構築を検討。

 国連薬物統制計画は年次総会を開催し、人工衛星による探査を含む、ハイテクの利用による違法な薬物栽培の監視を行うことを検討中。

■WHOは結核の流行を警告。

 WHOは、世界結核デーにちなみ、結核が世界的に流行の兆しがあり、各国は予防に取り組むべきであると警告した。

<今日の一言>

 本日のニュースはユーゴ空爆一色という感じです。

 NATOは国連安保理の決議も経ずに空爆に踏み切ってしまいました。
 コソボ自治区の問題の解決のためとは言え、これではユーゴの大使に「主権国家に対するテロである」と言われてもしかたありません。

3月26日(金曜日) 文責:yoshi

国連安保理、NATO空爆中止案を否決

 国連安全保障理事会は、ユーゴスラビア連邦共和国に対するNATO(北大西洋条約機構)の軍事行動と空爆の停止を求める草案を多数決により否決した。
この草案はベラルーシとインドの支持のもとロシア連邦が提案したもので、中国、ナミビア、ロシアが賛成票を投じたものの、12カ国の反対により否決された。

UNHCR、欧州諸国へコソボ市民の受け入れを要請

 緒方国連難民高等弁務官は、コソボ市民の苦境に対する危惧を表明し、空爆から逃れるコソボ市民を受け入れるため国境を開放するよう各国へ要請した。

UNHCHR、ユーゴの人命保護を要請

 NATOの軍事行動が続く中、メアリー・ロビンソン国連人権高等弁務官は、ユーゴでの人命保護のため最大限の警戒を呼びかけた。

ICT、ユーゴ当局へ人権侵害行為の停止を勧告

 ユーゴ国際刑事法廷(ICT)の検察官は、引き続きコソボで起こっている国際人権法へ抵触する行為に重大な危惧を表明し、ユーゴ当局へ人権侵害行為の停止を勧告した。

最後のカンボジア難民がタイから帰還

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、タイの難民キャンプに残っていた最後のカンボジア難民750名が本国へ帰還した。

<今日の一言>

 クリントン大統領が空爆を正当化するTV演説を行い、ある米国のメディアは国民も大方理解を示していると報じましたが、納得できません。ある友人が「アメリカでは“偽善”も“善”のうち」と感想を漏らしてました。最近、2000年の大統領選挙への出馬表明が続いたので、前回のイラク同様、非常ないやらしさを感じます。

3月30日(火曜日) 文責:阿部

事務総長、コソボでの民族浄化を非難

 アナン事務総長は、コソボにおいてセルビアの軍隊による大規模な民族浄化"ethnic cleansing"が行われているとの報告を受け、深い怒りを表明するとともに、アルバニア、旧ユーゴ・マケドニア共和国といった難民が流入する国々への支援を要請。

UNHCR、数十万人のコソボ難民受入れを要請

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、NATOが3月24日にユーゴに対する空爆を開始して以来、約10万人のコソボ難民が発生した。ボスニア戦争以  来、欧州最大規模の難民が発生を受けて、同弁務官事務所はコソボ周辺国に対して、全てのコソボからの難民を受け入れるよう国境を開いておくよう要請。
アルバニア国連大使Agim Neshoは、ニューヨークで会見し、1時間に4千人規模の難民が国境を越えてアルバニアに流入してきており、今後2日間で20万人にのぼると予想されると説明。

安保理議長、ルワンダ大量虐殺に係る国連の対応に係る独立調査を支持

 安保理の Qin Huasun 議長は、アナン事務総長への書簡において、ルワンダ大量虐殺の前後における国連の対応について独立調査を開始するとの事務総長の提案について、安保理理事国が支持すると表明。

安保理、西サハラ住民投票ミッションの任期を延長

 安保理は、西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を4月30日まで延長する決議を全会一致で採択。

■イラクの軍縮に関する国連パネルが監視システム強化を勧告

 イラクの効果的な軍縮を進めその活動を監視するために2月に設置された国連パネルは、イラクの軍縮活動を監視検証するためのシステムを強化するよう勧告。
 同パネルは、イラクでの国連活動を再構築するために2月に設けられた3つの国連パネルの一つ。

■事務総長、国連イラク・クウェート監視団の活動について安保理に報告

 アナン事務総長は、国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM:the UN Iraq-Kuwait Observer Mission)の活動について安保理に報告書を提出し、イラク・クウェート国境の非武装地域の状況が全般的に平穏であったと報告。

■事務総長、全米模擬国連年次大会で演説

 アナン事務総長は、ニューヨークの国連本部で開催された全米模擬国連(NMUN:the National Model United Nations)の 年次大会で演説し、青年のコミットメント、想像力、理想主義が21世紀における課題解決の成否を決定すると指摘。
「教育、医療、法律、外交、あるいは実業界の一員として、皆さんが貢献する方法はたくさんある。」、「あなた方がどのような人生の道を選んだ場合にも、国連が、大切なパートナーとして、人類の置かれている状況を改善していくための皆さんの努力にとって有用な手段であり続けることを希望する。」との期待を表明。

<今日の一言>

 (仕事で1週間帰宅できず、週末の配信となりましたこと、お詫びいたします)

コソボ難民についての最新情報は、国連難民高等弁務官事務所のウェブページ(日本語)で見られるようになっています。
http://www.unhcr.or.jp/news/kosovo/index.html

(バルカン地域における難民・避難民数)
http://www.unhcr.or.jp/news/kosovo/kosovo_2.html

(コソボ状況地図)
http://www.unhcr.or.jp/news/kosovo/kosovo_m.html

3月31日(金曜日) 文責:山本

コソボからの脱出は1時間後ごとに増加

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、コソボ地域からの脱出が火曜夜から水曜にかけて絶え間なく続いているという。先週から130,000人を超える人々が現在逃げてコソボから脱出しているが、今なおその数は時間を追って増加している。
 UNHCRスタッフの報告によれば、水曜に旧ユーゴスラビアのマケドニアに3,000人を乗せた12両の列車が到着し、新たな到着者は家に火をつけられ追い出されたと証言したという。早朝にも数百人を乗せた別の列車が到着したという。
 途中で出産した女性も幾人かいたという。また着の身着のままではだしで到着した人もいたと報告されている。
 アナン事務総長はこれらの状況に関し、非常に憤慨していると表明した。

旧ユーゴスラビア国際刑事法廷の検事はミロシェビッチ大統領に釈明を要求。

 合衆国と英国とNATOは、旧ユーゴスラビア国際刑事法廷( the International Criminal Tribunal for the former Yugoslavia)と旧ユーゴスラビアにおける戦争犯罪の加害者に関する情報を共有すると表明し、法廷の検事が歓迎の意を表 明した。ミロシェビッチ大統領を含むユーゴスラビア高官に書簡が送られ、戦争犯罪者を法廷に引き渡すことを要求し、国際法に従うことを要求した。

国連人権高等弁務官事務所はコソボ情勢に深い懸念の意を表明。

 国連人権高等弁務官事務所(United Nations High Commissioner for Human Rights)のロビンソン弁務官は、コソボにおけるアルバニア系民族の減少について、深い懸念を表明した。
コソボ在住のアルバニア系民族の人権活動家であったFehmi Agani氏やBaton Haxhiu氏、Din Mehmeti氏、Alush Gashi氏を含めて、知識人や政治指導者も殺されたと報告されている。

ルワンダ国際法廷検事は逮捕されたルワンダ戦争犯罪容疑者のベルギー法廷送致を確信。

 ルワンダ国際法廷の検事は、ルワンダにおける虐殺と10人の平和維持軍兵士の殺人の容疑者である軍司令官がタンザニア当局によって逮捕されたことを歓迎。逮捕された容疑者に対し、ベルギー当局が、法的手続きをとっていることを明 らかにした。

■アジア経済危機の中での発展の権利を強調。

 発展の権利促進に関する会合がバンコクで開催され、すべての人々は経済的社会的に発展の権利があることを確認した。
この会合はノルウェイ政府によって主催されているプロジェクトで、アジア地域における人権に関する教育と普及のための放送を行うアイデアを議論するものである。この会合の協賛者の1つであるWorldview International FoundationのArne Fjortoft代表は、「メディアはコソボ危機ばかりを追求しているが、発展に関する報道はカバーされていない。発展の権利を促進する報道を行うことで社会を改善していくという役割をメディアは果たすべきだ」と強調した。

<今日の一言>

 3つめの記事で訳すときに迷った単語が、「減少(原文では"disappearances")」です。これは"mass killings and disappearances"という言い回しででてくるので、「死亡者と行方不明者」となるのかも知れませんが、"disappearances"で示される状況をどう訳すべきかと悩んだわけです。
 最近のDaily Highlightsの記事だけでなく、一般のニュース報道でご存知でしょうけれども、多くのアルバニア人が脱出しています。まずこの意味でdisappearancesが起こっています。次に、一部報道でなされているように虐殺されていく状況でのdisappearances。
 disappearances(直訳すれば「現れなくなった人」)という、淡々と事実だけを述べている単語がさまざまなおぞましい状況を物語っているような気がします。

☆この"disappearances"については複数の方より、国際機関、特に、人権の分野では、”失踪”という訳語が定訳であるとのご指摘がありました。
被害者が行方不明になるような状況に間違いはないのですが、これが人権侵害だとして国際人権機関に持ちこまれる場合には、背後に政府が絡んでいる(反体制者の抑圧であるとか、少数民族に対する迫害などの目的で)、あるいは、直接関わっていないとしても、このような事態を放置して何も手を打たないのは国家による人権侵害であるとして訴えたり非難の対象になったりする、とのことです。
 また、やや驚きをもって訳したのが最後の記事です。
 確かに現在のメディア(特に日本の)はコソボ一色なのですが、そのことよりも、アジアの発展についてノルウェイ政府がスポンサーになって会議を開催しているという事実です。国際貢献は、何も軍隊を出すこと、もしくは軍備にお金を拠出することでなくても可能であることを示していると思います。

       P.S. http://www.issue.net/~sun/staff.htmlもよろしく。

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Updated : 2007/02/21