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| 1月 1日(木曜日) 阿部 |
■事務総長、2004年新年のメッセージ
アナン国連事務総長は、2004年の新年のメッセージを発表、イラク戦争などに言及しつつ国連はその歴史上最も困難な時を迎えているとした上で、そうした事態が、多くに人々が現実に直面している貧困、飢餓、感染症といった脅威から、世界指導者の目をそらせていると指摘。テロリズムとともにそうした脅威に対処していくことの重要性を指摘。
http://www.un.org/News/Press/docs/2003/sgsm9095.doc.htm
■事務総長、ハイチ共和国の独立200周年に当たりその意義を指摘
アナン国連事務総長は、1804年の1月1日に独立したハイチ共和国(Republic of Haiti)の独立200周年に当たり、同記念日が全世界の人々にとって極めて重要であり「奴隷制との闘争とその廃止を記念する国際年(the UN International Year to Commemorate the Struggle against Slavery and its Abolition)」の最高のスタートとなったと指摘。さらに、ハイチの人々に対し、先人たちの精神を思い起こし、現在の政治的な難局を克服していくよう希望を表明。
◆「今日の一言」― Republic of Haiti ―
新年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、2つ目のニュースですが、2004年「奴隷制との闘争とその廃止を記念する国際年」に関連して、アナン事務総長がハイチの独立に言及しているのは、ハイチの独立(=ハイチ革命)が、いわゆる黒人奴隷解放のシンボルとなっているからであると思われます。
ハイチ革命は、18世紀末のフランス革命を引き金としてカリブ世界に起こった黒人による革命であり、アフリカ黒人奴隷達が革命フランスからの解放と独立を勝ち取った歴史として有名です。
http://www.hup.gr.jp/details/ISBN4-8329-5911-5.htm
http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-7563-2030-9.html
フランス革命の精神が、欧州のみならず西半球までも波及したという意味で、フランス革命のもつ普遍性を証明する史実として紹介される場合もありますが、一方で、自由と平等を人権宣言として高らかに謳い上げた当時のフランスが、その現実においては、自身が植民地・奴隷制問題を抱えていたという意味で、フランス革命の限界を示すものとしても歴史家の研究の対象となってきました。
21世紀を生きる私たちは、人類の歴史にも学びながら、貧困やテロリズムといった、手の施しようのない(とさえ思われる)困難に立ち向かい、新しい時代を拓いていかねばなりません。
アナン事務総長は、ハイチの人々に対して、先人たちの革命の精神を希望として国の困難に立ち向かうようにと訴えていますが、国連にとっても、そして対テロ戦争を主導する米国(11月に大統領選)にとっても、そして日本(7月に参院選)にとっても正念場の1年、改めて自分たち一人一人が自身の原点に立ち返りながら、意義ある1年としていきたいと思います。
| 1月 2日(金曜日) けい |
■エチオピア、エリトリアの平和には国境確定が不可欠、事務総長
エチオピアとエリトリアを巡る状況が依然として不安定である事に関して、アナン事務総長は両政府に対して、"アフリカの角"地域の平和にとって必要不可欠な両国の国境画定の進行をより円滑にするよう要求した。
■スーダン難民問題の解決へ、UNHCRの専門家チーム、チャド東部へ
国連高等難民弁務官事務所の専門家チームがチャド東部に向かっている。彼らは何万人ものスーダン難民をスーダン国境近くの危険な地域から移送するための支援を行う。
■事務総長、トリニダードトバゴで首相と会談
経済開発、HIVの蔓延、カリブ地域の直面する地域的問題などの政治的課題に関して、本日、アナン事務総長とトリニダードトバゴのパトリック・マニング(Patrick Manning)首相が会談を行った。
■ブラヒミ特別代表、憲法制定の合意形成のためロヤジルガの代表と会談
ラクダール・ ブラヒミ事務総長特別代表は本日、アフガニスタンの憲法制定のプロセスにおける合意形成の支援要請を受けて、ロヤジルガ(国民大会議)の代表者と会合を開いた。
■グルジア大統領選に関し国連が選挙監視に協力
先月、拡大する政情不安から辞職を余儀なくされた、シュワルナゼ前大統領の辞任に伴う大統領選挙を日曜日に控え、国連政治局(UN Department of Political Affairs)、UNDP、国連ボランティア計画(UNV)などがEUやOSCEなどと協力しつつ、自由で公正な大統領選の実施を支援する。
◆今日の一言 再び一歩。
新年、明けましておめでとうございます。昨年まで主に火曜日の配信を担当しておりました、けいと申します。一身上の都合より長期にわたってお休みを頂いていましたがこの度、作増さんの後を受けて、金曜日担当として再びSUNに戻って参りました。この間、読者の皆さん、担当の皆さんに大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申しあげます。
実は新年が明けてから、ここに何を書こうかとずっと考えていて、実際に、自衛隊に関する問題や某討論番組でも議論(?)されていた日本の外交−米国/国連などに関して、文章を書きましたが、それは次回以降ということにして…。
とにかく、再び一歩を踏み出すと言うことがとても難しいということを感じる1週間であったと思います。ある程度翻訳の草案ができていても、いろんなことを考えたり、配信するのが怖かったり…。ということで、「慣れ」が戻るまでしばらくは翻訳やコメントにおかしなところがあるかもしれませんが、その時はご指導頂ければと存じます。
加速度を高めていく国際社会の流れの中で、自分なりの視点で国連・国際問題を切り取っていけるよう頑張ります。
| 1月 6日(火曜日) 阿部 |
■事務総長、イラクにおける国連の役割に関する協議に米国高官の出席を期待
アナン事務総長は記者団に対し、今月19日にニューヨークで開催される、イラクにおける国連の役割に関する協議について、米国政府から、バグダッドに駐在してる人々をを含め、高官レベル(a senior delegation)の出席を期待していると表明。
■事務総長、今週のインド・パキスタン首脳会談に歓迎の意を表明
アナン事務総長は、今週のインド・パキスタン首脳会談を歓迎するとともに、Atal Bihari Vajpayee インド首相と Pervez Musharraf パキスタン大統領のリーダーシップに期待を表明。また、両国関係の改善は南アジア地域に好影響を及ぼすと指摘。
■安保理議長、アフガニスタンのロヤ・ジルガによる憲法採択を歓迎
安保理議長であるHeraldo Munozチリ大使は、アフガニスタンのロヤ・ジルガ(Loya Jirga)が憲法を採択したことについて、平和で繁栄した民主国家に向けた意義ある一歩であると指摘し、歓迎の意を表明。
■アフガニスタンのカンダハルで爆弾攻撃が発生、子供を中心に14人が死亡
アフガニスタン南部の都市カンダハル(Kandahar)において爆弾攻撃が発生し、14人が死亡し70人が負傷、犠牲者のほとんどは子どもだった。
◆「今日の一言」― 国のかたち ―
アフガニスタンのロヤ・ジルガ(国民大会議)が新憲法を採択したことに関連して、米国のNYT紙は、 "Now comes the difficult part: turning a decent constitution into a working democracy." と書いていますが、正に、憲法を作ることは、国作りの始まりであって、終わりではありません。(http://www.iht.com/ihtsearch.php?id=123886&owner=(NYT)&date=20040107104001)
同じような趣旨で、京都大学にいた佐藤幸治教授も、憲法は法典としての憲法に尽くされず、より広範な「国のかたち」とでもいうべきものであるとし、次のように語っています。
“「国のかたち」の形成維持は歴史的・動態的なプロセスであって、憲法典の制定によって完成ないし完結するわけではない。”
http://www.jbaudit.go.jp/kanren/gar/japanese/article21to30/j25intro.pdf
アフガニスタンで新憲法が採択された6日、たまたま同日だったに過ぎませんが、我が国でも、自民党や民主党が憲法についての方針を打ち出しました。自民党は2004年運動方針案を公表、結党50周年の2005年の党大会で新憲法草案を策定するとし、民主党も、2006年までに民主党独自の改正案策定に向けて改憲論議を活発化させると表明しました。
我が国での憲法論議は、法典論議に集中したりイデオロギー闘争に明け暮れるなど近視眼的になる傾向があるように感じますが、広い意味での「国のかたち」を巡る議論が活発化することを期待したいと思います。
| 1月 7日(水曜日) 山本 |
■朝鮮半島の6か国協議再開を歓迎:事務総長
朝鮮民主主義人民共和国が核開発凍結に関する6か国協議再開に合意したことに対し、アナン事務総長は7日、歓迎の意を表明した。
■エチオピア・エリトリア政府に対話を要請:安保理
安全保障理事会は7日、エチオピア・エリトリア国境紛争に関して状況改善が見られないことに懸念を表明して、両国政府に広範な政治対話の確立を要請した。
■役割を終えたクロアチアの現地事務所を閉鎖:UNHCR
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は7日、これまで12年以上にわたり活動し、10万人以上の難民の本国への帰還を支援してきたクロアチア国内の事務所を、役割を終えたとして閉じたと発表した。
■スーダン内戦の和平会談再開を要請:事務総長特使
スーダン人道問題担当事務総長特使(Secretary-General's Special Envoy for Humanitarian Affairs for Sudan)の Tom Eric Vraalsen 氏はスーダン内戦の和平会談の促進のために隣接するチャドの首都ンジャメナに7日、到着した。スーダンでは政府と反政府勢力との和平交渉が暗礁に乗り上げて以降、特に同国西部の Darfur 地域で治安が悪化し、多くの避難民が出るだけでなく、その避難民キャンプに対し山賊や民兵らが襲撃を加えるなど危険な状況が続いている。
■コートジボアールの和平プロセス進む
コートジボアールの和平プロセスに関し、これまで国民和解政府(Government of National Reconciliation)の協議に参加してこなかった勢力「 Forces Nouvelles (新しい力)」が7日、参加を表明したことに対し、アナン事務総長は歓迎の意を表明した。
■ソマリア旱魃に新たな支援を発動
長期の旱魃が続いているソマリア北部に対して国連諸機関は新たな支援活動を展開しようとしており、現地の諸勢力に対し、活動を阻害するいかなる暴力も控えるよう要請した。現地の人々の状況は危機的にもかかわらず、ソマリア北西部(ソマリランド;Somaliland)と北東部(プントランド;Puntland)の間で緊張が高まっており、暴力が横行している。
| 1月 8日(木曜日) 阿部 |
■国連緊急援助調整官、イランのバムを訪問し復興資金の拠出を要請
国連のJan Egeland緊急援助調整官(UN Emergency Relief Coordinator)は、大地震で被災したイランのバムを訪れて、ドナーに対し、今後3ヶ月にわたる援助復興ニーズの必要資金として3130万ドルの拠出を要請。
■適切な居住に関する特別報告者、イラン地震の復興指針として住居の耐震性を指摘
人権委員会(UN Commission on Human Rights)が任命した Miloon Kothari 適切な居住に関する特別報告者(Special Rapporteur on adequate housing)は、イランの地震に関連し、復興努力における指針として住居の耐震性を指摘。
■世界保健機構、中国広州にSARS感染調査のための専門家チームを派遣
世界保健機構(WHO:World Health Organization)は、中国広東省の広州にSARS感染調査のための専門家チームを派遣。機構は月曜日に、32歳のテレビ番組制作関係者がSARSに感染したことを確認している。
■アフガニスタン、今年6月の選挙に向けた投票者登録作業が進展せず
アフガニスタンにおいて、不安定な治安情勢が原因となって今年6月に予定されている選挙に向けた投票者登録作業が進展していない。国連スポークスマンは、このままでは当初の日程通りの選挙実施が不可能と指摘。
| 1月13日(火曜日) 阿部 |
■安保理、イラクに関する非公開協議を開催
国連安保理議長である Heraldo Munoz チリ大使は、安保理が、イラク計画開発協力大臣(Minister of Planning and Development Cooperation)から開催の要請を受けて、イラクに関する非公開協議を行うと発表。
■イラン地震で家を失ったアフガニスタン難民が祖国へ帰還
イランのバムにおける地震で家を失ったアフガニスタン難民約400人が、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR:UN Office of the High Commissioner for Refugees)およびイラン政府の支援の下、祖国へ帰還。
■事務総長、イスラムやユダヤ排斥主義の台頭を警告
アナン事務総長は国連本部で講演し、イスラムやユダヤ排斥主義(Islamaphobia and anti-Semitism)の台頭を警告し、黙認せず、これらに対する積極的な行動を強く要請。
■コソボ担当事務総長特別代表、プリシュティナで演説
Harri Holkeri 事務総長特別代表(Secretary-General's Special Representative for Kosovo)はプリシュティナで演説し、コソボが歴史上の転換点にあるとし、コソボの人々に対し、冷戦終焉後の中東欧の国々が歩んだ平和的民主的な道を選ぶよう要請。
■バングラデシュとインド、虎の生息状況の調査を開始
国連開発計画(UNDP:UN Development Programme)の支援の下、バングラデシュとインドは虎の生息状況の調査を開始。国連開発計画は声明を発表し、世界的に重要な生物多様性(biodiversity)の保護のための越境協力を歓迎。
◆「今日の一言」― Islamophobia ―
3つ目のニュースに "Islamophobia" という言葉が出てきますが、日本語では「イスラム嫌悪症」といった感じでしょうか。アナン事務総長が講演の中で、"a new word for an old phenomenon" と指摘しているように、現象自体は長い歴史を持つものですが、9.11同時多発テロで改めて定着した言葉なのかもしれません。
少し歴史をさかのぼると、いわゆるイスラム原理主義は、イスラム世界に対する欧米の影響力が増大するのに比例して、その反作用として拡大してきたような気がします。特に、1923年にイスラム法を廃止したトルコ共和国が樹立され、25年にイランのパーラビ王朝が脱宗教化を志向すると、イスラムの社会的な影響力が弱まり、それに対抗する意味から、西洋文明に汚染されることに怒りを覚えるイスラム原理主義も強化されていったと言われています。
イスラム原理主義と欧米社会との衝突は、いわゆる「文明の衝突」として描写されることが多いですが、そうした経緯に着目すれば、新しいイスラムと古いイスラムの間の争い、せめぎ合いなのかもしれません。
| 1月14日(水曜日) 山本 |
■来年の国政選挙実施は政治的情勢の進展にかかっている:コンゴ民主共和国
コンゴ民主共和国担当事務総長特別代表の William Lacy Swing 氏は14日、来年に同国で予定されている国政選挙は実施可能であるが、その実現性は安全の確保と政治的な挑戦の成功にかかっていると語った。
■エチオピアの食糧状況に関する報告を提出:FAO/WFP
食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)は14日、共同でエチオピアの食糧状況について最新の報告を行い、昨年は農作物の収穫が良好であったにもかかわらず、国民の10分の1・約720万人に援助が必要であると警告した。
[FAO/WFP CROP AND FOOD SUPPLY ASSESSMENT MISSION TO ETHIOPIA]
http://www.fao.org/docrep/006/J1341e/J1341e00.htm
■UNDOFの新司令官を任命
アナン事務総長は14日、国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)の新たな指揮官として Bala Nanda Sharma 少将(ネパール)を任命した。Sharma 少将は54歳で、1969年にネパール陸軍に従軍し、現在はネパール西部で歩兵隊を指揮している。国連関係ではUNFILの平和維持部隊に参加した。
■西サハラ難民に無料電話サービス
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は14日、西サハラ難民が無料で故郷に電話をかけられるサービスを開始したことを発表した。電話が設置されたのは Tindouf と Laayoune との間。
■2004年は3.5%の成長の見込み
国連経済社会局(UN Department of Economic and Social Affairs)と国連貿易開発会議(UNCTAD)は14日、共同で『世界経済の現況と展望(World Economic Situation and Prospects 2004)』を発表し、近年2%以下の成長率に甘んじていた世界経済は勢いを増し、3.5%になるであろうと強調した。
■モザンビークでコレラワクチン接種プロジェクト開始
世界保健機関(WHO)は14日、モザンビークで過去最大のコレラワクチン接種プロジェクトを開始した。このプロジェクトは同国保健省・NGOの国境なき医師団(MSF)と共同で展開しており、今月末までに Beira という街周辺で約5万人に接種を終了すつ予定。世界では毎年11万人から20万人がコレラを発病し、5000人が死亡している。
| 1月15日(木曜日) 阿部 |
■事務総長、グローバル・メディア・エイズ・イニシアティブの発足式典で演説
アナン事務総長は、ニューヨークで行われた「グローバル・メディア・エイズ・イニシアティブ」(Global Media AIDS Initiative)の発足記念式典で演説し、式典に参加した報道機関の幹部らにエイズ情報を広めるよう要請。
■ブラヒミ事務総長特別代表、安保理で最後のブリーフィング
国連安保理において、Lakhdar Brahimi 氏が事務総長特別代表(Secretary-General's Special Representative to Afghanistan)として最後のブリーフィングを行い、アフガニスタンのロヤ・ジルガの成果を希望としつつ、同国の前には困難な諸課題が待ち受けていると指摘。
■安保理、コンゴ民主共和国Kisanganiにおける完全武装解除の要求を撤回
国連安保理、コンゴ民主共和国(DRC:Democratic Republic of the Congo)の情勢を討議。決議を全会一致で採択し、暫定政府樹立による情勢変化を指摘するとともに、Kisanganiにおける完全武装解除の要求を撤回。
■ユニセフと国連アフガニスタン支援ミッション、子ども兵士の武装解除に目標
ユニセフ(UN Children's Fund)と国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA:UN Assistance Mission in Afghanistan)は、アフガニスタンの子ども兵士5千人を今年中に武装解除するとの目標を決定。
■上海協力機構の発足を事務総長が歓迎
中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンの6ヶ国で構成する上海協力機構(SCO:Shanghai Cooperation Organization)の事務局発足式典が北京で開催され、アナン事務総長が歓迎の意を表明。
◆「今日の一言」― stepping stone ―
ブッシュ大統領は14日、月面基地や火星への有人飛行を視野に入れた新しい宇宙計画を発表しました。
ポイントは、1)今後5年間に120億ドルの予算を投入、2)乗員輸送用の小型宇
宙船を開発(老朽化したスペースシャトルは引退)、3)2015年から20年に月面への有人飛行、4)宇宙への「踏み石」として月面基地を建造、5)2010年までに国際宇宙ステーションを完成、などです。
どの国の為政者も、内政に問題(たとえば深刻な雇用問題)を抱えている時には国民の関心を外部に向ける努力をするものですが、イラク戦争など地球上に問題を抱えたブッシュ大統領は、国民の関心を宇宙に向けさせるための構想を発表したということになります。
ブッシュ大統領は、月面基地がより困難な挑戦、たとえば火星への有人探査ミッションなどへの「踏み石」(stepping stone)となると演説の中で述べていますが、この構想が自らの再選への「踏み石」に終わらないよう願いたいものです
| 1月19日(月曜日) Tat |
■事務総長、イラク選挙の実行可能性についての国連アドバイスの要請を考慮
アナン事務総長は同盟国首脳およびイラク高官との「大変に率直で打ち解けた」意見交換を行ったことで、国連がイラクへのアダバイザリーチームを派遣し6月末より前の選挙の実行可能性および可能な代替手段を調査するよう要請されたことを考慮している、と語った。
■イラク政府評議会および同盟国高官は国連の関与を歓迎
イラクの統治評議会および連合国暫定当局(CPA)の高官は、ニューヨークでのアナン事務総長との会談後に、来る移行期間における国連の関与を歓迎すると述べた。
■IAEAおよび米国、英国はリビアの武装解除の次のステップに合意
国際原子力機関(IAEA)は、リビアが大量破壊兵器の武装解除されたことを検証することを、米国および英国と合意。一方米英は機微な機器と物質の除去をする。
■国連人権委員会議長にオーストリアの元大使
ジュネーブに本部を置く国連人権委員会は、オーストリアのミカエル・スミス大使を、3月15日から4月23日までの委員会第16期の議長に任命。
■イラン地震で被災した児童の最初のグループが学校へ
イランのバムの地震で学校が被害に遭うか破壊された児童は約二万人にのぼるが、うち最初の50人が学校に復帰、と国連児童基金(UNICEF、ユニセフ)報告。
| 1月21日(水曜日) 山本 |
■「鳥インフルエンザ」ワクチンの準備開始:WHO
世界保健機関(WHO)はここ数週間で5名の死者を出している「鳥インフルエンザウィルスに対するワクチンの準備に着手した。世界インフルエンザネットワーク(Global Influenza Network)の試験所では4週間以内にワクチン製造のためのプロトタイプの生成を目指している。
■ビタミンとミネラルの不足を警告:ユニセフ
ユニセフと Micronutrient Initiative は21日、ダボス(スイス)で開催中の世界経済フォーラムで、共同で報告書「ビタミン&ミネラル不足(Vitamin and Mineral Deficiency)」を発表し、ビタミンとミネラルの不足が約20億人の健康に損害を与えており、この防止にはさほど高価な手段は必要ないにもかかわらず、特に南半球のほとんどの国の経済発展を阻害していると警告した。
ビタミンの欠乏のために免疫力が低下し毎年百万人の子どもが亡くなっており、妊娠時の母体のヨード不足で最高2千万人の幼児が障害を持ったり、極度の鉄分不足で出産時に5万人の妊婦が死亡している。
Micronutrient Initiative:http://www.micronutrient.org/
報告書(PDF):http://www.micronutrient.org/pdfs/VMD.pdf
■HIV/AIDS と結核に対する協力ガイドラインを発表:WHO
世界保健機関(WHO)は21日、世界で約1400万人が HIV/AIDS と結核の両方で苦しんでいるという状況を受け、双方の対策プログラムの協力に関するガイドラインを発表した。特にアフリカの HIV/AIDS 患者の約半数が結核にかかっており、逆に結核患者の5分の4が HIV/AIDS に感染している。
■マラソン世界記録保持者を「飢餓に対する大使」に任命:WFP
世界食糧計画(WFP)は21日、マラソン世界記録保持者の Paul Tergat 選手を、世界の学校への給食普及プログラム推進を支援する「飢餓に対する大使("Ambassador Against Hunger")」に任命した。同プログラムでは2002年に64か国の1560万人の児童に給食を無償で提供し、2007年までに5000万人に提供を予定。無償の学校給食は児童に栄養を与えるだけでなく、学校への登校を促す効果をも持っている。
■戦闘員の復員を全国的に展開:リベリア
国連リベリアミッション(UNMIL;UN Mission in Liberia)は、リベリアにおける武装解除と再定住のプログラムに関する全国的な活動を開始した。昨年10月から反政府組織の武装解除と復員は開始されていたが、これを全国的に進めるためのもの。既に12,600人以上の戦闘員が復員している。
■MINURSOの活動期限延長を勧告:事務総長
アナン事務総長は21日、西サハラ情勢に関する最新の報告書を発表し、和解案を検討するために必要な時間を確保するために西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の活動期限延長を勧告した。
■イタリア・ナイジェリアが共同で人身取引に対抗する覚書に署名
イタリアの Piero Luigi Vigna 対マフィア主任検察官とナイジェリアの Akinlolu Olujinmi 法務大臣は20日、ローマで、性的搾取のための人身取引に共同で対抗するための覚書に署名した。
■バングラデシュ人ジャーナリストの殺害を非難:ユネスコ
ユネスコの松浦事務局長は、バングラデシュ人ジャーナリスト Manik Shaha 記者の殺害を非難した。 Shaha 記者は麻薬密売と毛沢東主義者過激派の活動に対し精力的な取材と報道を行っていた。
◆「今日の一言」 − ウィルスの同定 −
ベトナムで死者が出た鳥インフルエンザウィルスが、昨年香港で死者が出たウィルスH5N1と同系であれば、そのときのワクチンが有効である可能性が高いと想定されます。今月山口県で発見されたウイルスもH5系統であることが確認されています。
実は最近、仕事の関係で遺伝子同定方法について調べてます。…と言っても実験室にこもって何かをしているとか、その解析の補助をしてるとかではなくて、その手の分野でどういう探索アルゴリズムが用いられているかを調べることが主眼です。
(実験されてる方には怒られそうですが)遺伝子は文字列で表せて、例えば
H5 515f : CATACCCAACAATAAAGAGG
という具合に表せて、同じ「祖先」から派生した遺伝子なら共通している部分が多い(相同性が高い)ので、H5ならH5に共通するとわかっている部位がどの程度含まれるかで、それを確認するわけです。ただし相手は「生き物」ですので、完全に一致することはないでしょうし、その差異部分が今回のウィルスの特徴的な部分であった場合、かつそれに類似するものがこれまでに見つかっていない場合、ワクチンの開発にも時間がかかる危険性はあります。
必要以上に恐れることはないと思いますが、パニックにさせないために知らせないのは問題です。関係者にはそのための十分な情報提供を望みます。
| 1月22日(木曜日) 阿部 |
■国連パレスチナ難民救済事業機関、イスラエルの分離壁建設に関する報告を発表
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA;UN Relief and Works Agency for Palestine Refugee in the Near East)は、イスラエルの分離壁建設に関する報告を発表し、分離壁建設がパレスチナ人の生活に深刻な影響を及ぼしていると指摘。
■副緊急援助調整官、コートジボワール紛争当事者に暴力をやめるよう要請
コートジボワール西部で相次ぐ暴力事件で多数の人々が命を落とし、百人単位の人々が家を追われている事態を受けて、Carolyn McAskie 副緊急援助調整官(UN Deputy Emergency Relief Coordinator)は、紛争当事者に対して、市民をねらった暴力をやめるよう要請。
■国際労働機関、雇用年次報告を発表
国際労働機関(ILO:International Labour Organization)は、雇用年次報告を発表し、2003年には世界の失業者数は世界全労働力の6%を超え1億8500万人を記録したが、年の後半の経済回復が雇用情勢好転に貢献したと指摘。
■国連広報担当事務次長、世界各地の不寛容、偏見、差別の根深さを指摘
Shashi Tharoor 広報担当事務次長は、今年初のNGOブリーフィングにおいて、世界各地の不寛容、偏見、差別は非常に根が深い問題であり、新しい世紀に平和開発を促進しようとする努力を脅かしていると指摘。
■経済社会理事会の議長にフィンランド大使のMarjatta Rasi氏を選出
国連経済社会理事会(ECOSOC:UN's Economic and Social Council)の議長にフィンランド大使の Marjatta Rasi 氏を選出。同理事会の議長に女性が就任するのは初めて。
◆「今日の一言」― State of the Union ―
ブッシュ米大統領は、日本時間の21日、連邦議会上下両院合同本会議で、今年1年の施政方針を表明する、いわゆる「一般教書演説」(State of the Union Address)を行いました。
2年前の一般教書演説において、ブッシュ大統領が、北朝鮮、イラン、イラクの3ヶ国を名指しして「悪の枢軸」(an axis of evil)と呼び、大量破壊兵器開発に警告を与えたのを驚きをもって聞いたのを覚えていますが、今回の演説では、「異なる脅威には異なる戦略が必要」と述べ、北朝鮮とイランには外交協議で核開発計画廃棄を求めていく考えを示しました。
こうしたブッシュ大統領の方針に対し、22日付けThe Wall Street Journal 紙は、The Bush Gauntlet と題する論説を掲げ、ブッシュ大統領がテロ対策を警察・司法の任務としていた同時多発テロ以前の政策とは一線を画したと指摘し、大統領選において民主党候補が勝利を目指すのであれば、ブッシュの戦略を批判するだけでなく、同時多発テロ以後の米国の安全保障について信頼性のある代替案を示さなければならず、容易ではないだろうと主張しています。
私は、日本の政治についても、まったく同じ状況にあるような気がしています。自衛隊のイラク派遣の是非という、目前の事象だけを取り上げて論争するのではなく、現実の脅威、外交、安保というものに、国としてどのように対処していくのか。政権を争う政党、そして、政権を選択する国民は、こうした困難な時代の国家戦略を冷静に見極めていかねばなりません。
| 1月26日(月曜日) Tat |
■事務総長、イラク選挙支援チームの選出を決定するか
アナン事務総長は今週前半にイラクに国連のチームを送るかどうか決定する予定。国連チームは6月末以前の選挙実施が可能かどうか、またその代替手段について調査を行う目的。
■事務総長、大量虐殺防止のために軍事行動も含む緊急行動を要請
この10年で前ユーゴスラビアとルワンダでの特に恥ずべき大量虐殺の例をあげ、アナン事務総長は国際社会が政治的予防策、また必要あれば軍事的予防策をとるよう 要請。
■スリランカの困難な情勢に懸念、事務総長は和平対話再開を希望
スリランカの困難な情勢に懸念を表明しつつ、事務総長は政府とタミール・イーラム解放の虎(LTTE;Liberation Tigers of Tamil Eelam)との和平対話の再開を希望。
■アフガン暫定政府は女性の権利について改善必要
アフガニスタンの国民が選挙登録をしている今、アナン事務総長はアフガンの女性が完全に政治に参加できるよう国連・女性の地位委員会に勧告を発出するよう要請。
■国連職員、島嶼国開発会議で「大きな潜在力」を見る
バハマでの島嶼国開発会議で、具体的な課題を前にしているにもかかわらず、国際社会においてなすべき多大な貢献がある、と国連上級職員は語った。
| 1月28日(月曜日) 山本 |
■鳥インフルエンザワクチン開発にはまだ数ヶ月必要
世界保健機関(WHO)の鳥インフルエンザ対策担当責任者のクラウス・シュトール博士は28日、鳥インフルエンザワクチンの開発にはまだ数ヶ月の期間が必要と発表した。
■ナイジェリア・カメルーン国境紛争に関する協議を開催
ナイジェリア・カメルーン国境紛争に関する協議をアナン事務総長が仲介し31日にジュネーブで開催することを発表した。協議には両国の大統領が参加する。両国間の国境紛争については2002年10月10日に国際司法裁判所の判決が下っており、その執行状況を確認する。
■ラーセン特使、ガザ地区での自爆テロに遺憾
ラーセン中東担当国連特使は、最近のガザ地区において頻発している自爆テロに対し遺憾の意を表明し、文民の保護に関する措置をとるように要請した。
■コソボの事例が虐殺防止によい教訓を与える
虐殺防止に関するストックホルム国際フォーラムに参加した Jean-Christian Cady コソボ担当事務総長副特別代表は、対立の報復を防ぐために可能な限り早期の平和維持プレゼンスの確立の重要性を強調し、コソボにおける民族浄化の防止活動における成功や失敗が多くの教訓を提供するであろうと発表した。
■事務総長特別代表代理、アフガニスタンの自爆テロに懸念
Jean Arnault 事務総長特別代表代理は28日、アフガニスタンにおける国際治安支援部隊(ISAF)に対する自爆テロに対し懸念を表明した。
| 1月29日(月曜日) 阿部 |
■事務総長、中東における一連の流血事件を非難
アナン事務総長は、訪問中のブラッセルで声明を発表し、中東における一連の流血事件を非難するとともに、イスラエル人、パレスチナ人の双方に対し、紛争の永続的解決を図るよう促した。
■事務総長、欧州議会で移民政策について演説
アナン事務総長は、欧州議会(the European Parliament)で演説し、EUに対し、移民がいなければ、EU25ヶ国の人口は2050年までに現在の4億5千万人から4億人に減少すると指摘し、合法的移民の処遇改善、開発途上国の難民保護能力の強化を求めた。
■事務総長、欧州議会議長らと会談
アナン事務総長は、ベルギーで Pat Cox 欧州議会議長(President of the European Parliament)らと会談し、イラク情勢、キプロスにおける対話再開への努力などについて会談。
■女子差別撤廃委員会の第30会期が開催
女子差別撤廃委員会(Committee on the Elimination of Discrimination against Women)の第30会期が、1月12日から30日の日程で開催。今会期においては、ベラルーシ、ブータン、エチオピア、クウェート、キルギスタン、ネパール、ナイジェリアからの報告を審議。
■国連、国連職員の福利厚生について発表
国連は、行政公報(administrative bulletin)を発行し、国連職員が同性結婚をしている場合などであっても、出身国がそうした婚姻関係を承認していれば、その家族には、職員一般の受給する福利厚生などが認められると発表。
◆「今日の一言」― Mr. Kay ―
米国でイラクの大量破壊兵器の捜索を統括していたデビッド・ケイ調査団長=CIA特別顧問が「大量破壊兵器はなかった」と言明して団長を辞任した件について、英米で大きな物議を醸しています。
ニューヨークタイムズ紙は、ケイ団長が「イラクにはWMD開発の初歩的な能力しかなく、開発意図は実現されていなかった」と指摘したにもかかわらず、チェイニー副大統領が依然として「イラクはWMDを開発しようとしていた」と主張している点について、厳しく批判しています。
また、ケイ団長がブッシュ大統領ではなく西側諜報機関に責任があると述べている点に触れ、諜報機関が脅威を誤認した原因を解明し、今後秘密主義の独裁政権に対処する際に、どうすれば同じような過ちを避けられるかという点に力を注ぐべきだと主張しています。
一方、ウォールストリートジャーナル紙は、国際的な圧力が緩和され次第イラクが大量破壊兵器開発計画を再開するつもりだったこと明らかとして、今回のケイ団長の発言に乗じてブッシュ政権を攻撃する民主党大統領候補らの姿勢を「汚い政争」として批判しています。
米国でも日本でも、イラク問題については世論がほぼ真っ二つに割れていますが、この夏に向けて、いずれの国も政治の季節。イラク問題に係るすべての議論が政局と絡められ、政争の具となっていることを危惧せずにはおれません。
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Updated : 2007/02/18
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