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| 6月 3日(月曜日) 文責:Tat |
■BabiYarの式典でアナン事務総長は、ヨーロッパでの反ユダヤ攻撃に懸念を表明
コフィ・アナン国連事務総長は今日、キエフにおけるBabiYar(何千人ものウクライナ系ユダヤ人がナチスによって虐殺された地)での記念式典を訪問しつつ、最近のヨーロッパにおける反ユダヤ(anti-Semitic、今日の一言参照)攻撃の続発に警告を発し、不寛容の惨害を撲滅する労を惜しまないことを誓った。
■アナン事務総長ウクライナへの公式訪問開始、Kuchma大統領と世界の紛争地域を 語る
コフィ・アナン国連事務総長は今日、ウクライナへの初訪問でLeonidKuchma大統領と会談し、世界の紛争地域について語った他、ウクライナの国連における役割について語った。
■アナン事務総長はインド−パキスタンの緊張緩和でカザフスタンに注目
コフィ・アナン国連事務総長は今日、インド−パキスタンの緊張が一段と高まることに懸念を示しながら、今週カザフスタンで行われた地域安全保障会合が危機を緩和することに希望を表明した。
■国連はテロに対する戦いへの支援体制良好、ウィーン・シンポジウムで専門家語る
今日ウィーンで国際テロについての2日間にわたるシンポジウムが開幕。これは、テロを撲滅するための取り組みに貢献している様々な国連機関と協力しながら、テロを撲滅するために国際法を強化する方途の探究を目的としている。
■人道援助努力は深刻な資金不足に直面、国連上級職員が警告
国連上級職員が今日語ったところによれば、世界中の人道的緊急援助に応える国連の努力は資金不足によって深刻な阻害を受けており、全プロジェクトのうち半分以上が資源のない状況にさらされている。
◆今日の一言 ― anti-Semitic
なかなかお目にかからない英語です。まず「Semitic」は「セム人・語・族の」もしくは「ユダヤ人の」と訳されます(研究社新英和辞典)。セム人ってどこの人?と言語学専攻の人でもないと思いますね。セム語族にはHebrew(ヘブライ人、イスラエル人、ユダヤ人と訳される)、Arabic(アラブ人)が含まれ、セム語派とはアフロ・アジア語族の一語派で北アフリカから西南アジアにかけて分布、現在用いられているヘブライ語、アラビア語などのほかに古代フェニキア語が含まれる、とのこと(広辞苑)。
いきなりヘッドラインに登場してしまったこの英語はネイティブの間でも議論のある用語のようです。anti-Semiticといった場合にはanti-Jew(ish)というよりは差別的語感がないよう「反ユダヤ」を指すように使用されているようなのですが、言語学上の用語としては辞書にあるようにアラブ人をも意味しうる、として国連でも指摘されたようです。
今日の一番目のニュースでanti-Semiticを「反ユダヤ」と訳した理由は(1)式典が行われたのがナチスによるユダヤ人虐殺地であり事務総長がスピーチでもそれに触れたこと(2)事務総長がスピーチの一部にヨーロッパでのシナゴーグ(ユダヤ教の教会)襲撃に触れていること、からユダヤ人を指していることが明らかだったからです。
| 6月 5日(水曜日) 文責:山本 |
■事務総長、プーチン大統領と会談
ロシアを訪問中のアナン事務総長は5日、パキスタンのムシャラフ大統領・インドのパジファイ首相との会談から戻ったプーチン大統領と会見し、この両国首脳との協議内容について報告を受け、プーチン大統領の外交努力を賞賛した。
■事務総長はAIDS蔓延状況の認知拡大を強調:ロシア
ロシアを訪問中のアナン事務総長は5日、社会的に弱い立場に置かれている若者へのAIDS感染予防に取り組んでいるSANAMクリニックを訪れ、社会における問題認知度を向上させる必要を強調した。
ロシアでは確認されている青年のHIV感染者は2万人を超えており、実際の患者はその6倍はいると推定されている。
■事務総長、イスラエルでの自爆テロを非難
アナン事務総長は5日、イスラエル北部で発生した自爆テロを非難し、中東における政治的和解への努力を妨げるべきでないと強調した。
■安保理はコンゴ民主共和国での攻撃を非難
安全保障理事会は5日、反政府組織 RCD-Goma による国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)への攻撃を非難した。この一連の騒動で約50名が死亡した模様。
■シリアでダムが決壊
4日にシリア北部にある Zeyzoun ダムが決壊、3つの村が浸水し、10名が死亡した。被害地域内の全ての電話線が不通になっており、状況把握が極めて困難になっている。国連からは災害調査チームを派遣し、被害状況を確認する予定。
■トルコの国内避難民問題へ努力を要請
国内避難民担当事務総長代表の Francis Deng 氏はトルコへの訪問から帰還し、同国南東部における政府保安部隊とクルド労働者党(PKK)との対立で発生している国内避難民に対する再定住に向けた努力を当局に要請した。
■証人の証言拒否を法廷侮辱と認定:旧ユーゴ国際刑事裁判所
4日に旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所でミロシェビッチ元大統領の戦争犯罪に関する公判を開いていたところ、検察側の証人が証言する際に個人を特定されないように顔を隠すなどの措置を施すように要請したのだが、裁判長がその理由を尋ねても答えず、結局証言拒否した行為に対し、法廷侮辱罪にあたると認定した。この証人には最大10万ユーロの罰金または7年の拘置が課せられる。
■世界環境デー
世界環境デー(World Environment Day)にちなみアナン事務総長はメッセージを発表し、今年のテーマ「地球にチャンスを "Give Earth a Chance" 」が、今の地球の緊急状態と持続可能な成長への認識を高めることを意図したものであると説明した。
■ヒマラヤ山脈に地球温暖化の兆候:UNEP発表
国連環境計画(UNEP)は5日、ヒマラヤ山脈において地球温暖化の驚異的な証拠を確認したとし、警告を発した。
先月から調査登山隊がネパール側ルートから登攀したが、約50年前にヒラリー卿とテンジン氏がエベレスト初登頂の際に踏破した氷河が当時から5kmも後退していることが確認されたため。
■持続可能発展には様々な分野からの協力が必要:副事務総長
現在バリで開催されている、持続可能な成長に関する世界サミット(WSSD)に向けた準備会合でフレシェット副事務総長は、フォーラムでの進展は世界的な、様々な分野の協力が必要であると語った。
◆「今日の一言」 − 「サキノハカといふ黒い花といっしょに」 −
サキノハカといふ黒い花といっしょに
革命がやがてやってくる
ブルジョアジーでもプロレタリアートでも
おほよそ卑怯な下等なやつらは
みんなひとりで日向へ出た蕈のやうに
潰れて流れるその日が来る
やってしまへやってしまへ
酒を呑みたいために尤らしい波瀾を起すやつも
じぶんだけで面白いことをしつくして
人生が砂っ原だなんていふにせ教師も
いつでもきょろきょろひとと自分とくらべるやつらも
そいつらみんなをびしゃびしゃに叩きつけて
その中から卑怯な鬼どもを追ひ払へ
それらをみんな魚や豚につかせてしまへ
はがねを鍛へるやうに新らしい時代は新らしい人間を鍛へる
紺いろした山地の稜をも砕け
銀河をつかって発電所もつくれ
(宮澤賢治:サキノハカといふ黒い花といっしょに)
ある理想を抱く者は、その理想の実現に反対する者や(明示的には反対しないけれども)その理想に邁進しない者たちを疎ましく思う感情を持ってしまう。いっそのこと排除してしまえ…と思ってしまう。
けれども、自らの平和を願う者がそれを妨げる者を排除たいと思っても、そういう「排除」と言う行為が平和を破壊する‐そういうジレンマ・焦燥感をこの詞から感じます。
ちなみに「サキノハカ」という植物はありません。これは「サキの墓」ではないかと言われています。サキとは賢治の妹の名前です。そう、あの、『永訣の朝』で詠まれた、「けふのうちに とほくへいつてしまうわたくしのいもうと」のことです。
| 6月 6日(木曜日) 文責:阿部 |
■国連人権高等弁務官、テロに対する最善の対応は人間安保の強化と指摘
Mary Robinson国連人権高等弁務官(the UN High Commissioner for Human Rights)は、ロンドンで講演を行い、9.11のようなテロに対する最善の対応は人間安保(human security)を強化していくことであり、人権と安全保障との間に矛盾はないと指摘。
■事務総長、セネガル元首相をコンゴ民主共和国担当事務総長特使に指名
アナン事務総長は、Mustapha Niasseセネガル元首相を、コンゴ民主共和国和平担当の事務総長特使(Special Envoy to assist in the peace process for the Democratic Republic of the Congo)に指名。
■事務総長特別代表補、2つの政府事務所の開設を祝福
アナン事務総長の特別代表補(シエラレオネ担当)(Deputy Special Representative for Sierra Leone)であるAlan Dossは、2つの政府事務所の開設記念式典を祝し、国家の再建に向けた具体的で確実なステップであると評価。
■国連人権高等弁務官、アフガニスタン独立人権委員会の設置を歓迎
Mary Robinson国連人権高等弁務官(the UN High Commissioner for Human Rights)は、アフガニスタンにおいて独立人権委員会(the Afghan Independent Human Rights Commission)の設置を定める署名が行われたことについて、これは、アフガニスタン暫定統治機構、同国の市民社会、そして国連の密接な協力を象徴するものであると歓迎の意を表明。
■国連開発計画、貧困撲滅のための新しいイニシアティブ"Capacity 2015"を発表
国連開発計画(UNDP:the UN Development Programme)は、インドネシアのバリ島で来る持続可能な開発のための世界サミット(the World Summit for Sustainable Development)に向けた宣言文書等の作成に当たっている諸国と協力して、2015年までに貧困を撲滅するための新しいイニシアティブ "Capacity 2015" を発表。
◆「今日の一言」― サポーター ―
FIFAワールドカップが盛り上がっていまして、今夜のロシア戦に向けて、サッカーファンのみならず多くの方々が、キックオフを固唾をのんで見守っています。私も神奈川県民ですので、横浜国際総合競技場の熱気が伝わってくるようです。
さて、Jリーグやワールドカップでは、多くのサポーターがいろんな意味で試合を支えていますが、今後の国連活動にも多くの日本の方々が関心を持ってサポーターとして行動して欲しい、そういう思いから、今回は、貧困や環境の問題に係る主要日程をご紹介しておきます。
■主要国首脳会議(6月26日〜)
■持続可能な開発のための世界サミット(8月26日〜)
上記ニュースで、国連開発計画が貧困撲滅のための新プロジェクトを発表したとありますが、こうしたイニシアティブは、問題の深刻さを啓発するとともに、皆が協力すれば改善できるという希望を世界に発信するものです。
ワールドカップを通じて一体となっている世界の民衆が、サッカーの祭典が終了した後も、交流を深め、今度は、環境問題、貧困問題に取り組む「サミット」のサポーターとして行動していくことが出来れば、どんなに素晴らしいか、そう思います。
| 6月 7日(金曜日) 文責:Jo |
■アフガニスタン:安保理、各国に資金提供を求める
安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、各国に対し、アフガニスタンのニーズを満たすため、資金を提供するよう求めた。
■グローバル化が進むなか、国連の必要性高まる、と事務総長
アナン事務総長はジュネーブで、Graduate Institute of International Studiesの75周年を記念する基調講演を行い、今日のグローバル化する世界において、ますます国連の必要性が高まっていると強調した。
■ヨハネスブルク・サミット:準備委(バリ)、終了
ヨハネスブルク・サミット準備委員会・最終会合(バリ)、終了。この会合においては、世界実施宣言案の完全合意は成立せず、各国代表の合意は80%程度に留まった。残りの20%についての交渉はサミット(8月26日―9月4日)に持ち越すことになった。
■米国、北朝鮮に追加的食糧援助
米国はこのたび、朝鮮民主主義人民共和国に対し、10万トン相当の追加的な食糧援助をすることを決定。大島賢三緊急援助調整官は歓迎声明を発表した。
■東ティモールでミニ・ワールド・カップ
東ティモールでUNMISETに従事する韓国と日本の平和維持要員はこのたび、サッカーW杯の開催にあわせて、同国で「ミニ・ワールド・カップ」を開始した。まず地方のサッカークラブ40団体で試合を行い、この優勝チームが日韓合同チームと試合をする。
| 6月10日(月曜日) 文責:Tat |
■約束ではなく行動を求む、アナン事務総長世界食糧サミットで
コフィ・アナン国連事務総長は今日、世界中の飢餓との戦いの遅々たる歩みを嘆き、農業および農村地域発展を促進する方途の調査を含む食糧不足撲滅の努力を増加するため、飢餓についての首脳会談(a high-level summit)を要請した。
■アナン事務総長アフリカの首脳と地域紛争につきローマで会談
コフィ・アナン国連事務総長は今日、ローマでの世界食糧サミット(1996年開催から5年ぶりのフォローアップ)に出席するアフリカの首脳達(ナイジェリアのオバサンジョ大統領など)と会談する中、大陸での紛争は早急に解決し経済発展につながる情勢にもなりうる、との希望を表明した。
■UNHCRの親善大使Angelina Jolie、エクアドルへのミッションを完了
女優で国連親善大使の Angelina Jolie 氏は10日、コロンビア難民を訪問し西半球の最も深刻な人道危機を直視したエクアドルへの4日間のミッションを完了した。
■朝鮮民主主義人民共和国の人道的危機をくい止めるため更に食糧援助が必要、と国連機関
国連世界食糧機関(WFP)は今日、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)での今年後半の深刻な食糧不足をくい止めるために追加15万トンの食糧援助が必要、と警告を発した。この発表は先週金曜日アメリカ合衆国が追加援助を発表した後に行われた。アメリカの追加援助は国連機関に北朝鮮への2002年分援助として提供された10万トンの小麦、米および乳製品で、北朝鮮で援助を必要とする640万人の子ども、婦人および老人のうち約170万人以上に支給される。
■物資運搬上の制約でアフガニスタンの緊急ロヤ・ジェルガは明日まで延期
会議を準備していた特別独立委員会(Special Independent Commission)のメンバーによれば、カブールで今日開催予定だった緊急ロヤ・ジェルガ(Loya Jirga、国民大会議などと訳される)の開始は物資運搬および準備の停滞で24時間延期された。
■国連IAEAがグルジアの放射性廃棄物調査へ
国際原子力機関(IAEA)は今日、グルジアにある二箇所の放射性廃棄物調査を立ち上げた。ストロンチウム(Strontium)90の発生元のある西グルジアの550平方キロメートルの地域を2週間にわたり80名もの人員(ほとんどがグルジア国民、その他IAEA、インド、フランス、トルコおよび米国の放射性物質専門家を含む)を動員し、車、徒歩あるいは馬で出発する。
| 6月12日(水曜日) 文責:山本 |
■小火器非拡散のためのプロジェクト始動
国連開発計画の発表によると、アフリカの大湖地域の小火器非拡散のための新プロジェクトが12日開始された。同地域では小火器の所有が人道活動や治安に大きな脅威となっている。
■世界児童労働禁止デー
制定されて最初の世界児童労働禁止デー(World Day Against Child Labour)となる15日、国際労働機関(ILO)の Juan Somavia 事務局長は記念式典で演説し、子どもが労働を強制されることなく、健全な幼少時代を送ることができ、教育の機会が与えられることの重要性を強調した。
統計によると、5歳から17歳の子どもの6人に1人(約2億4600万人)が労働に従事しており、うち約1億7900万人が深刻な状況に置かれている。
■MONUCへの活動委任期限延長を要請
コンゴ民主共和国担当事務総長特別代表である Amos Ngongi 氏は15日、安全保障理事会において同国の情勢について概要説明し、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)への活動委任期限を1年間延長することを要請した。
■エボラ出血熱発生の危険性:コンゴ共和国
世界保健機構(WHO)が15日に発表したところによると、コンゴ共和国の Moomo 地区においてエボラ出血熱が原因と思われる死亡者が5名確認された模様。同地区では以前に32人の保菌者(うち20人が死亡)を確認したことがある。
■ロヤ・ジルガ2日目:アフガニスタン
ロヤ・ジルガが2日目を迎え、議長・副議長・秘書の選出を開始した。ロヤ・ジルガでは今後2年間アフガニスタンの統治を実施することになる暫定政府を選出することになっている。
■コソボミッション開始後3年が経過
コソボ暫定統治機構(UNMIK)が活動を開始して以来3年が経過したことを受け、シュタイナー代表は、国際的な協力のもと地域の復興を歓迎した。
■UNMIBHの活動に関する最新報告発表
アナン事務総長は12日、国連ボスニア・ヘルツェゴビナミッション(UNNMIBH)の活動に関する最新報告を発表し、10月5日に実施される総選挙まで警官を1,600人増強し、その後年末までに460人レベルにまで撤収させることを勧告した。
■農産物の生物多様性に関する条約新たな加盟国
ローマで開催中の世界食糧サミット(World Food Summit)に参加国から新たに19か国の代表が「食糧及び農業のための植物遺伝資源に関する国際条約(仮訳;The International Treaty on Plant Genetic Resources for Food and Agriculture)に調印した。これで調印国は45か国となった。ただし条約発効に必要な批准国数は40か国である。
■ユニセフが新特別代表を任命
ユニセフは12日、新しい特別代表としてナイジェリアのミュージシャン Femi Anikulapo-Kuti 氏を任命した。これまでにAIDS問題に関するユニセフの出版物にエッセイを寄稿するなど、協力関係があっただけでなく、父親をAIDSで亡くしている。
◆「今日の一言」 − Babi Yar −
SUNの各曜日の翻訳作業は担当者がそれぞれ別個に行っておりますので、自分の担当以外は配信されて初めて目にすることになり、完全に「読者」になっています。
さて、先週の月曜日(6/3分)の配信の1番目の記事で「何千人ものウクライナ系ユ
ダヤ人がナチスによって虐殺された地」であるバービィ・ヤールの話が出てきました。私はこの地名に覚えがあったのですがすぐには思い出せず、やっとこの前確認できたので、このコーナーで触れておこうと考えました。
私がバービィ・ヤールのことを知ったのは、ショスタコービッチの交響曲第13番のCDを手にした時でした。この曲は非常に重苦しい合唱から始まります。
バービィ・ヤールに記念碑はない
切り立つ崖が 粗末な墓標だ
私は 恐ろしい
今日 私は年老いているのだ
あのユダヤの民と同じだけ
これはE.エフトゥシェンコの詩にショスタコービッチが曲をつけたものです。
ショスタコービッチはこの詩に震撼し、「人々はバービィ・ヤールのことを決して忘れてはならないということが明らかになった」としています。
虐殺された人は2度死ぬ、と言われます。1度は生物として死ぬ時。そして2度目は誰もがその虐殺のことを思い出さなくなった時。私たちは2度目に殺す側になってはならないと思います。
| 6月13日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、アフガニスタンのカルザイ議長が国家元首に選出されたことを歓迎
アナン事務総長は、アフガニスタンで開催中のロヤ・ジルガにおいて、カルザイ(Hamid Karzai)暫定行政機構議長(the Chairman of Afghanistan's Interim Administration)が国家元首に選出されたことをについて声明を発表し、歓迎の意を表明。
■安保理、アラブグループの要請に応じ中東情勢に関する公式会合を開催
国連安保理は、アラブグループ(the Arab Group)の要請に応じ、極めて深刻な事態に直面している中東情勢に関する公式会合を開催。30ヶ国以上が討論に参加。
■エイズに対するグローバル・ビジネス同盟、ダイムラークライスラーを顕彰
「エイズに対するグローバル・ビジネス同盟(the Global Business Coalition on HIV/AIDS)」がダイムラークライスラー(DaimlerChrysler)を、南アにおける同社のエイズ対策の業績を称え顕彰。コフィー・アナン事務総長は、エイズに対する地球的闘いにおいて、企業の関与が拡大していることを賞賛。
■「世界食糧サミット:5年後」閉幕に当たり食糧農業機関事務局長が成果を賞賛
「世界食糧サミット:5年後」("World Food Summit: Five Years Later")が閉幕するに当たり、Jacques Diouf国連食糧農業機関(FAO:the UN Food and Agricultural Organization)事務局長は、2015年までに飢餓の半減をうたった5年前の誓いが再確認されたことを賞賛。
■世界食糧計画事務局長、米下院で演説し南部アフリカへの人道対応を要請
James T. Morris世界食糧計画(WFP:World Food Programme)事務局長は、米下院の国際関係委員会で演説し、南部アフリカでは来年、1,280万人が飢餓による脅威にさらされると指摘し、人道災害を防ぐため、迅速な対応を要請。
■事務総長、欧州安全保障協力機構のハイレベル・テロ対策会議にメッセージ
アナン事務総長は、欧州安全保障協力機構(OSCE:the Organisation for Security and Cooperation in Europe)のハイレベル・テロ対策会議(High-level Conference on Preventing and Combating Terrorism)にメッセージを発し、テロとの世界的闘いは人権促進のための国際的努力と密接に関連していると指摘。
◆「今日の一言」― Washington consensus ―
4つ目の記事で「世界食糧サミット:5年後」に関するニュースが報じられていますが、会議は、
1)バイオテクノロジーによる食糧増産に関する立場の違い (米国が積極的なのに対し欧州が反対)
2)農業補助金を巡る先進国と途上国の立場の違い
などが表面化し、紛糾したまま閉幕、失敗といわざるを得ないでしょう。
特に後者の農業補助金については、先月、米国のブッシュ大統領が国内農家向けの農業補助金を大幅に増額する法案に署名したばかりであり、これには途上国ばかりか、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてEUも、自由貿易に反するものとして非難しました。
会議が採択した宣言についても、700以上のNGOを代表するスポークスウーマンが、事態を悪化させるだけの"Failed Medicine"だと酷評し、国連事務総長特別顧問としてハーバード大学からニューヨークのコロンビア大学に転出したジェフリー・サックス(Jeffrey Sachs)教授も、農業補助金については「ナンセンス」であると喝破しています。
ローマで同会議を見守った国連の特別報告者であるJean Zieglerは、そうした米国の農業政策に関連して、「国際コミュニティー」と「Washington consensus」との間の矛盾は極めて深刻だと憂慮しています。
この「Washington consensus」というのは、日本でいえば「永田町の論理」といったところでしょうか。特定利益と結びつき自己目的化した「国家意志」に対抗する「力」を世界が求めています。
「世界食糧サミット:5年後」オフィシャルサイト
http://www.fao.org/worldfoodsummit/english/index.html
http://www.fao.org/DOCREP/MEETING/004/Y6948E.HTM
米国の農業補助金に関する記事
http://news.bbc.co.uk/hi/english/business/newsid_1966000/1966047.stm
http://www.time.com/time/europe/magazine/article/0,13005,901020603-250004,00.html
http://www.corpwatch.org/news/PND.jsp?articleid=2615
サックス教授、国連等のコメント
http://www.unfoundation.org/unwire/2002/06/13/current.asp#27024
http://www.unfoundation.org/unwire/2002/06/13/current.asp#27011
| 6月14日(金曜日) 文責:Jo |
■東ティモール:長谷川祐弘氏、副特別代表に
アナン事務総長は、前UNDP東京事務所所長の長谷川祐弘氏を、デニス・マクナマラ氏の後任として、東ティモール担当副特別代表に任命した。
■国連とビジネス:「パートナーシップの構築」、刊行
国連とプリンス・オブ・ウェールズ・インターナショナル・ビジネス・リーダーズ・フォーラムは共同で、「パートナーシップの構築」と題する新刊本を刊行した。国連とビジネス界の高まる協力関係を著した。
| 6月17日(月曜日) 文責:Tat |
■国連上級会議、開発のための情報通信技術に注目
デジタル革命が国際社会の直面するもっとも逼迫した課題のひとつである機会をつかみ、コフィ・アナン国連事務総長は今日、経済成長、貧困撲滅の戦い、そして開発途上国の世界経済への統合における情報通信技術の潜在力についてコンセンサスが形成されていると語った。総会が2日間にわたり開催する開発のための情報通信技術についての上級会合にて。
■事務総長、国連ミレニアム開発目標への支援基金を要請
コフィ・アナン国連事務総長は今日、国連ミレニアムサミットで世界のリーダー達によって2000年に採択されたミレニアム開発目標の実施を支援する慈善基金を要請した。
■事務総長とコロンビア大統領、国連による支援を議論
今日コフィ・アナン国連事務総長とAlvaro Uribe Velezコロンビア選出大統領は、紛争によって引き裂かれた当国を国連がどのように支援できるかについてニューヨークで対談した。
■北アフガニスタンの安全保障に懸念、国連大使
新アフガニスタン暫定行政機構カルザイ議長に宛てた Lakhdar Brahimi 事務総長特別代表の手紙によれば、北アフガニスタンで警告に値するレベルの暴力が国連スタッフにより報告された。
■戦争に影響された子どものための国連大使、モスクワで対談
子どもと武力紛争に関する事務総長特別代表(Secretary General’s Special Representative for Children and Armed conflict)OlaraOtunnu氏は、北コーカサスを含むロシア連邦への1週間ミッションの一部として、今日モスクワで政府高官と対談した。
◆今日の一言:国連とビジネス(1)
6月14日(金)のニュースにありました、国連とビジネスの「パートナーシップの構築」に関する新刊本、国連本部の書店で早速購入しました。私の関心分野なので、若干のコメントとともに内容の一部をこれから数回に渡って紹介したいと思います。
1998年以来、「国連とビジネス」というテーマの議論は活発化しましたが、会議のスピーチや研究レポートなどの形でバラバラであった情報が、この本で初めて包括的に整理されたと思われます。
私が国際機関で働く中で痛感するのは、民間企業で働いていた時代の経験が非常に生きている、いやむしろビジネス界での実務を国際機関の現場に持ち込み新風を吹き込むことを期待されている、ということです。読者の方の多くが民間企業や研究・教育機関、産業関連の非営利団体などに携わっているであろうことを思いつつ、その経験を将来世界平和への貢献に必ずつなげてゆけるということを読者の皆さまにも感じていただければ、これに優る喜びはありません。
以下、本書2ページ掲載のコフィ・アナン国連事務総長の言葉です。
「ビジネスの専門領域である富の創造と、国連の主要な関心であるより広い意味での人間の安全保障の促進とは、相互に補強し合う目標である。市場の繁栄と人間の安全保障とは手に手を取り合って進む。飢えと貧困そして不正の世界には、市場と平和と自由とが根ざすことはない。」
(第2回は本の概観を紹介します。)
| 6月19日(水曜日) 文責:山本 |
■中東における自爆テロを非難
ラーセン中東和平プロセス特別調整官は、エルサレムにおける自爆テロを非難し、このような民間人を対象とした行為は道徳にも国際法にも反するものであると明白に繰り返し強調した。
■事務総長特使がチェチェンからの避難民キャンプを訪問
子どもと武力紛争に関する特別代表(Special Representative for Children and Armed Conflict)であるオトゥヌ氏は19日、チェチェンからの避難民が対比しているイングーシのキャンプを訪問した。
■アフガニスタンへ援助状況を把握するデータベースが始動
国連開発計画(UNDP)はアフガニスタンへ援助状況を把握するデータベースを始動させたと発表した。このデータベースではアフガニスタンへの支援資金の拠出と、どの分野・どの州にどれだけの援助がなされたかが追跡できるようになっている。
■ロヤ・ジェルガ終了:アフガニスタン
アフガニスタンで開催されていたロヤ・ジェルガは国家元首にカルザイ暫定政府議長を選出、9日間の討議を終えた。カルザイ議長は3人の副議長と14人の閣僚を発表した。
■コソボにおける重大犯罪の容疑者が自首
1999年にコソボ系アルバニア人に対して行われた重大な犯罪に関与したと思われる2人の容疑者が19日に自首し、逮捕・拘留された。
■国際社会にボスニア・ヘルツェゴビナへの援助を要請:UNMIBH
国連ボスニア・ヘルツェゴビナミッション(UNMIBH)の Jacques Paul Klein 代表は21日、安全保障理事会で活動に関する最新報告を行い、残存する問題を解決するためにさらに国際的な援助の必要性を強調した。
■アンゴラへの派遣団が国連本部へ帰還
アンゴラにおける適切な国連の活動を評価するために同国を訪問していた派遣団が国連本部に帰還した。代表のガンバリ特別顧問はアナン事務総長と事務局に概要説明を行う予定。
同国では約190万人の支援を必要とすると推定されているが、国内の4分の1を実効支配しているアンゴラ全面民族独立同盟(UNITA)の反政府軍の元兵士が約8万人、その家族を含めると23万人の帰還にも焦点をあてたいと考えている模様。
■安保理、反政府勢力による国連要員への暴力を非難:コンゴ民主共和国
安全保障理事会はコンゴ民主共和国内の反政府組織 RCD-Goma によるコンゴ民主共和国ミッション(MONUC)への脅迫といやがらせ行為を強く非難し、再発の防止と責任者の追求を要請した。
■Semanza被告に対する最終弁論:ルワンダ国際刑事裁判所
ルワンダ国際刑事裁判所は21日、Laurent Semanza被告に対する最終弁論を行った。Semanza被告は2つの教会と1つのモスクを含む多くの箇所で多数の死傷者を生む虐殺行為を行ったとし、14の容疑で裁判を受けていた。検察側からは「死の天使」と呼ばれていた。
■マダガスカルに緊急食糧援助
昨年12月に実施された大統領選挙以降の混乱で子どもを中心に栄養失調が広がっているマダガスカルに対し、世界食糧計画(WFP)は緊急食糧援助を開始した。対象としているのは首都アンタナナリボ周辺の約18,000人の子どもと、他の主要都市に住む約17,000人の子どもである。
■親善大使による会議が終了
芸術・音楽・映画・スポーツなど各界で活躍している国連親善大使48名がニューヨークの国連本部に一同に会して行っていたフォーラムが終了し、地球的問題への関心を高めることに貢献した。
◆「今日の一言」 − ガンバの冒険 −
『ガンバの冒険』というアニメがあります。1975年に日本テレビ系列で放映された7匹のネズミが白イタチのノロイを倒しに行くというストーリーで、小さい頃に見たはずなのですが、最終回がどういうものであったかが思い出せず、ずっと消化不良の状態だったのです。それが最近DVD化されたらしいとの情報を耳にして、あちこち探して入手し、ここ数日は夜更かしして見ていました。
純粋にアニメとして楽しむのも可能なのですが、やはりこの年になって(?)見るといろいろと考えながら見てしまいました。
圧倒的な暴力によって過酷な状況に置かれた時、それを運命だと諦めてひたすら逃走する集団と、「そんなのに負けてたまるか」と闘争に向かう集団。共に自分たちが生き残ることを優先しているにも関わらず発生する両者の確執と対立。外部から協力し、圧倒的な暴力を排除しようとした集団(ガンバたち)に「勝手なことをするな」と静止する現地の集団。形勢がいい時にはもてはやすのに、危機になると「お前たちがリーダーだろ、何とかしろよ!」と詰め寄る日和見的な集団。
攻めるノロイ側もいきなり鋭いツメで襲わず、ネズミたちを一箇所に追い詰めて兵糧攻めにしたり、パニックに陥らせたり、裏切りを画策したり、ひょっとしたら助かるかも知れないと一旦は希望持たせておいてそれを断ち切り、絶望に追いやるなど、極めて巧妙に心理的に対峙する。
人間社会でもこれと同じ構図の状況が繰り広げられている−むしろ原作は現実の社会をネズミの世界に写像したものなのだけれど−としばらく考え込んでしまいました。
もちろん『ガンバの冒険』は基本的には子供向けアニメなので、主人公側が勝って大団円、なのですが。。。
| 6月20日(木曜日) 文責:阿部 |
■中東情勢に関する安保理の非公開協議、事務総長は政治プロセスの重要性を指摘
中東情勢に関する安保理の非公開協議の後会見したアナン事務総長は、中東地域は極めて不安定であり、政治プロセスを忍耐強く継続していかなければ、事態は和平に反対する勢力に支配されていくだろうと指摘。
■事務総長、今年のワールドカップは世界中で弱者に希望を与えていると指摘
アナン事務総長は、今年のワールドカップは、人気のあるチームのほとんどが敗退し、何事も当然と思ってはいけないことを世界に知らしめ、世界中で弱者(underdogs)に希望を与えている、と指摘するとともに、FIFA(Federation Internationale de Football Association)が国連に対し寄付など様々な方法で協力していることを紹介。
■英国、アフガニスタンの国際治安支援部隊の指揮権をトルコに引継ぎ
英国は本日、アフガニスタンの国際治安支援部隊(ISAF:the International Security Assistance Force)の指揮権をトルコに引継いだ。カブールでの記念式典で挨拶した Brahimi 国連特別代表は、英国のJohn McColl将軍に対するものと同様の協力をトルコの Hilmi Akin Zorlu 将軍に行いたいとの意向を表明。
■米国、エイズ母子感染の防止に5億ドルを追加支援
国連エイズ合同計画(UNAIDS: the Joint UN Programme on HIV/AIDS)は、米国が、エイズ母子感染(mother-to-child transmission of HIV)の防止に5億ドルを追加支援することを決めたことに歓迎の意を表明。
■世界難民デーにあたり、事務総長は難民の女性たちの不屈の努力に敬意を表明
世界難民デー(World Refugee Day)に当たって、アナン事務総長は、難民の多数を占める女性に焦点を当て、加盟国は彼女たちを保護しなければならないと強調。その際、「彼女たちは、その家族を守るために大変な決意を示している」と、難民の女性たちの不屈の努力に敬意を表明。
◆「今日の一言」― 世界難民デー ―
最後に「世界難民デー」のニュースがあります。この日が「世界難民デー」とされたのは、実は最近で、一昨年2000年12月の国連総会で、1951年のジュネーブ条約採択から50周年となる6月20日を「世界難民デー」とする決議が採択され、今年で2回目の難民デーを迎えました。
上記ニュースでは、アナン事務総長が難民に敬意を表明したと紹介しましたが、事務総長は、同時に、各国が外国人に対してその国境を狭くしている最近の傾向に言及し、深い懸念を表明しています。事務総長は、「世界慢民デー」に当たって、「幸運にも住む家を持っている我々と全く同じように、難民の方々も、家族をもち、同じように感受性をもっている − 他にはほとんど何も有していないけれども」、このことを想起して欲しい、と訴えています。
その通りだと思います。「難民」とは、どこか遠くの異星人などではないに決まっているのに、物質的に豊かな日本に住んでいると、別世界のことのように考えてしまう傾向が私たちにはあります。
家を追われた母親や子どもたちの現実を想起するとき、「世界難民デー」という年一回のイベントだけでは、足りないし、全く役に立ちません。この日を契機に、難民のために立ち上がる人が、365日を難民とともに生きる人が、一人でも増えることを願わざるを得ません。
国連ニュースセンター:http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=3984&Cr=refugees&Cr1=UNHCR
アナン事務総長メッセージ:
http://www.un.org/News/Press/docs/2002/sgsm8272.doc.htm
| 6月21日(金曜日) 文責:Jo |
■イラン西部で大地震発生
イラン西部で大地震発生。アナン事務総長は多くの犠牲者がでたことについて、悲しみを表明した。
■ラーセン中東特使、アラファト氏と会談
ラーセン中東和平プロセス特別調整官はアラファト暫定自治政府議長と会談し、同議長が自爆テロを非難する声明をだしたことを歓迎しながらも、言葉だけでは不十分であると伝えた。
■アフガニスタン:安保理、ロヤジルガの成功裡の閉幕を歓迎
安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、アフガニスタンのロヤ・ジルガが成功裡に幕を閉じたこと、またカルザイ氏が同国元首に選出されたことを歓迎した。
■事務総長、ノースウェスタン大学で講演
アナン事務総長は米シカゴのノースウェスタン大学の学位授与式で演説、卒業していく学生たちに対し、人類が直面している大きな課題のひとつである、地球的規模の貧困への取り組みに積極的に 関与するよう促した。
■人権高等弁務官、欧州評議会で演説
ロビンソン人権高等弁務官は、欧州評議会(スペインで開催)へのメッセージにおいて、欧州各国が不法移民の問題について話し合い、庇護希望者などに関する正しい情報が国民に伝わるべく努めるよう求めた。
■トニー・モリソン氏、国連本部で講演へ
2002年―2003年、アナン事務総長の名の下、政治的、文化的障壁の克服をねらいとした連続講演会が催される。1回目の講演は、1993年のノーベル文学賞受賞者のトニー・モリソン氏が、"The Humanities after 9/11" と題し、戦争と平和にまつわる言葉の使い方について話す。
■安保理、イラクにクウェート資産返還努力を求める
安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、イラクがクウェート資産を依然として保有していることを認めたことを指摘し、同国に対して、それら資産の返還に向けて、さらなる努力を払うよう促した。
■安保理、UNMIBHを延長
安保理は全会一致で決議を採択し、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の任期を6月30日まで延長した。
| 6月24日(月曜日) 文責:Tat |
■イスラエルによるパレスチナ自治区の再占拠は緊張を高める、とアナン事務総長
コフィ・アナン国連事務総長は、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区内の6都市をイスラエルが再度占領したことにつき、懸念を表明した。
■パレスチナの権利についての会合でアナン事務総長双方に平和追求を要請
コフィ・アナン国連事務総長は、イスラエルとパレスチナのリーダーに、市民を保護し平和を追求するよう呼びかけを繰り返し、中東紛争の恒久的解決に対する努力を国際社会が支援するよう勧告した。
■安全保障理事会、ブルンジでの戦闘中止努力を奨励
安全保障理事会はブルンジでの戦闘中止努力を奨励しつつ、ブルンジ内の武装グループに対し戦闘中止の調停者に協力するよう要請した。
■エイズに対する意識は高まっているものの、いまだ危険な行動も。国連報告
HIV・エイズに対する意識は高まっているにもかかわらず、特に途上国においては個人の行動は危険なものが残っている、と国連の新しい報告書。伝染を食い止めるためには性的行動・生殖行動はめざましい変化を遂げる必要がある、とも。
■リベリア攻撃で何千人もがシエラレオネへ避難、UNHCR
Sinje難民キャンプへの反乱攻撃の後、約4000人の人々がリベリアからシエラレオネに避難している、と国連難民高等弁務官事務所が報告した。
◆今日の一言:国連とビジネス(2)
国連とビジネスの「パートナーシップの構築」に関する新刊本の紹介第2回の今日は、著書の目的について触れます。それは以下の7つの重要な質問に答えることである、としています。
| 6月25日(火曜日) 文責:けい |
■中東:パレスチナ選挙実施の最適な時期ではないと警鐘−事務総長
アナン事務総長は、本日、現在の中東情勢がパレスチナの選挙実施のためにならないと注意を喚起すると共に、ブッシュ大統領の提案について中東外交の中心的なメンバーである、アメリカ、ロシア、EU、そして国連が検討を行う必要があると述べた。
■イスラム諸国と国連の共通の課題への継続的な取り組みを強調−事務総長
イスラム諸国会議機構(The Organization of the Islamic Conference: OIC)と国連は共通の課題に継続的に取り組んでいくためにパートナーシップを強化するべきである、本日、ハルトゥームで開催されたOICの会議に寄せたメッセージの中で、アナン事務総長は語った。
■アフリカにおけるAIDSの深刻な影響を指摘−最新の国連の統計
現在、2800万人以上のアフリカの人々がHIVに感染しており、一部のアフリカ諸国では少なくとも30%の成人が、この致死性のウィルスに感染している―国連エイズ合同計画(the Joint United Nations Programme on HIV/AIDS: UNAIDS)は本日、エイズウィルスの猛威がアフリカの社会と経済に大きな影響を与えていると報告した。
■G8サミット:アフリカ開発のための新たなパートナーシップが重要と事務総長
来るG8サミットでのアフリカ開発のための新たなパートナーシップに関する討議は、アフリカでの経済状況の改善に対して重要なものになると、本日、アナン事務総長は、述べた。
■国連のOFF計画下のイラクの石油輸出は1週間で2倍に
国連のOFF計画下でのイラク石油輸出量は先週と比べて2倍以上になっていることが、国連のプログラム連絡事務所によって明らかになった。当事務所はイラク政府に、原油の売上利益を人道物資購入のために使用することを許可・監督している。イラクはこの1週間で、770万バレルの石油を輸出、1億7500万ドルの収入を得たが、依然として人道物資の不足に直面している。
◆今日の一言 ―地道な育成の勝利―
しばらくお休みを頂く形になってしまいましたが、今週からまた皆様に国連のニュースをお伝えするべく頑張ります。また、過去のものに関しても随時Web上などに掲載できるように準備するつもりです。
さて、先日、1ヶ月間に及んだワールドカップがブラジルの優勝で幕を閉じました。日本代表も前回の成績を超えるベスト16という結果を残し、その実力を世界にアピールすることができたのではないかと思っています。
その代表チームにあって、攻撃と守備のキーパーソンとして日本の勝利に貢献した選手として、稲本選手と宮本選手を挙げることに異論はないと思いますが、彼ら二人に共通することがあります。それは、二人がガンバ大阪のユースセクションの出身だということです。
稲本選手も宮本選手も、それぞれ優秀な選手であることは間違いないのですが、彼らの素晴らしい能力のベースになったのは、彼らがユース時代に受けた育成プログラムだという事実は意外と知られていないようです。90年代中頃にJリーグが発足してから約10年、地道な育成プログラムによって高度な技術を身につけた選手がようやく日本代表の中心となって活躍する―しかもワールドカップで―を目の当たりにすると本当に感慨深いものがあるといえるでしょう。
同じように、この地道な育成、教育というのは国連が現在取り組んでいる課題に対しても当てはまるのではないかと思います。種をまき、苗木を育て、大切にそれを守り育てていく、フットボールだけでなく、国連の取り組む分野においても、地道な育成が実を結ぶことを願ってやみません。
| 6月26日(水曜日) 文責:山本 |
■拷問等禁止条約を強固なものとするための活動を要請
拷問の犠牲者を支援する国際デー(International Day in Support of Victims of Torture)である26日、拷問犠牲者支援基金(UN Voluntary Fund for Victims of Torture)理事会とロビンソン国連人権高等弁務官は共同で声明を発表し、「拷問及びその他の残虐な、非人道的なもしくは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰を禁止する条約(拷問等禁止条約;Convention against Torture and Other Cruel, Inhuman or Degrading Treatment or Punishment)」の選択議定書の制定を強く要請した。
■薬物乱用・不正取引防止国際デーにちなみメッセージ
薬物乱用・不正取引防止国際デー(International Day against Drug Abuse and Illicit Trafficking)である26日、アナン事務総長はメッセージを発表し、アジア・ラテンアメリカ・東ヨーロッパ各国で麻薬の静脈注射がAIDSの大きな感染ルートであることを指摘し、国際的な意識を高めてこの危険な習慣を廃絶するよう努力することを呼びかけた。AIDS感染の5〜10%が静脈注射によるものと推定されている。
■AIDS治療に関する情報を提供
開発途上国がAIDS治療に関して世界とのギャップを小さくするために、対HIV薬や試験キット、薬品会社に関する報告「HIV/AIDSと共に生きる人々への薬品と治療の情報源と価格」が26日に公開された。作成にあたったのはユニセフ・国連エイズ合同計画(UNAIDS)・世界保健機構(WHO)・国境なき医師団(MSF)で、報告書には120以上の治療薬の情報が掲載されている。
現在、HIV/AIDS患者4000万人の95%が発展途上国にいると推定されており、その多くが治療のために必要な基本的な薬品すら入手できない状況にある。報告書は安価な代替薬品と適切な供給元に関する情報を提供している。
■麻薬の不正取引の減少にはアフガニスタンの民主的復興が重要
薬物乱用・不正取引防止国際デー(International Day against Drug Abuse and Illicit Trafficking)である26日、薬物統制犯罪防止事務所(ODCCP)は年次報告書「世界違法薬物の現況 2002(Global Illicit Drug Trends 2002)」を発表し、世界で最大のアヘン供給国となっているアフガニスタンが民主的な国家となることで不正薬物の供給と流通を激減させることの重要性を強調した。アフガニスタンではアヘン生産量が2001年に前年度比94%の減少が見られたが、再び生産量の増加が予測されて いる。
■アフガニスタンへの緊急支援のための資金拠出を要請
アフガニスタンを訪問中のモリス世界食糧計画(WFP)事務局長は26日、同国の人道的状況が危機的な状況にあることを指摘し、国際社会に緊急支援のための資金拠出を要請した。昨年の冬は国際社会からの支援で乗り切ることができたが、このままでは17万5000トン相当の食糧の欠乏に直面すると推定されている。
■安保理は最近のアフガニスタン情勢の進展を歓迎
安全保障理事会は26日、全会一致で決議を採択し、暫定統治機構の設立やカルザイ議長の選出などのアフガニスタンにおける進展を歓迎した。決議ではすべての同国内の勢力に対し、ボン合意に従い、ロヤ・ジェルガの決定を実行するために暫定統治機構に協力することを要請している。
■急増する飢餓者数:アンゴラ
世界食糧計画(WFP)は26日、アンゴラで急増中の飢餓に瀕する人々に緊急支援を行うために2億4100万ドルの拠出を国際社会に要請した。これは4月4日に同国内で達成された停戦合意でそれまでアクセスすることができなかった地域の人々の状況が把握できるようになり、援助が必要と確認された人数が増加したため。現在のWFPの食糧確保状況のままでは9月に支援物資がそこをつくと予測されている。
■1999年に発生した事件の容疑者逮捕相次ぐ:コソボ自治区
ジャン・マリ=ゲーノ平和維持活動担当事務次長は26日、安全保障理事会でコソボ自治区の状況について概要説明を行い、最近の国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)の努力により、1999年に発生した戦争犯罪や人道に対する罪の容疑者を相次いで逮捕することができ、「何人たちとも法から逃れることはできない」ことを示したと強調した。
■ミロシェビッチ被告がインフルエンザで公判が遅滞:ICTY
ミロシェビッチ被告がインフルエンザで体調を悪くしているために公判が大幅に遅滞しているため、旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)は同被告に対し医師による健康診断を受け、7月17日までに健康状態について報告するよう要請した。
■景気回復は緩慢:世界経済2002報告
国連は『世界経済2002(The World Economy in 2002)』を発表し、2001年の急激な景気低迷(成長率は4%から1.4%に低下)から緩やかに回復はしているもののその速度には地域差があるであろうと報告した。
■事務総長、カナナスキスに到着
アナン事務総長は先進8か国(G8)サミットに参加するためカナナスキス(カナダ)に到着した。事務総長は会合でアフリカ開発新パートナーシップ(NEPAD;New Partnership for Africa's Development)の重要性について訴える予定。
■国際ロータリー財団の年次総会でアナン夫人が演説
アナン事務総長夫人はバルセロナで開催中の国際ロータリー財団の年次総会に参加し、同組織の人道に対する奉仕における献身的な努力は際立っていると賛辞を述べた。同組織はユニセフ・世界保健機構(WHO)等と共同で全世界的なポリオ防止活動を行っている。
◆「今日の一言」 − 拷問等禁止条約 −
最初の記事で触れている拷問等禁止条約は、1975年の国連総会で採択された「拷問等禁止宣言」に基づき、1984年の総会で採択、1987年に発効した条約です。この条約は、拷問を刑法上の犯罪として処罰することを締結国に義務付けています。
本文に訳出はしませんでしたが、原文には、アナン事務総長が9.11テロに伴う捜査について、行き過ぎた捜査や被疑者への扱いをされている危険性があるとし、「人権を犠牲にしては安全は達成されない。("security would never be achieved by sacrificing human rights.")」と強調しています。
日本は本条約に1999年6月29日に批准しました。
| 6月27日(木曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、今回のG8サミットはアフリカの歴史の転換点を画するものと指摘
アナン事務総長は、G8サミットの開催されているカナダのカナナスキスで記者会見し、アフリカ人たちがアフリカ開発新パートナーシップ(NEPAD:New Partnership for Africa's Development)の誓約実現に誠実に取り組み、G8諸国が本日発表する行動計画を実施するとすれば、今回のサミットは、アフリカの歴史の転換点を画するものとなると指摘。
■安保理対テロ委員会委員長、地域機関との協力関係を拡大している状況を報告
安保理の対テロ委員会(Counter-Terrorism Committee)委員長である英国の Jeremy Greenstock大使は、安保理で会見し、同委員会が地域機関との協力関係を拡大している状況を報告。
■国連エイズ合同計画、中国におけるエイズ感染状況について報告書を発表
国連エイズ合同計画(UNAIDS:the Joint UN Programme on HIV/AIDS)は、中国におけるエイズ感染状況について報告書を発表し、今後10年の間に中国において、1千万人がエイズ・ウイルスに感染する恐れがあると指摘。
■来週予定されている国連とイラクの会談に視察検証査察委員会委員長らが出席
来週にも予定されている国連とイラクの会談には、国連から、国連視察検証査察委員会(UNMOVIC:the UN Monitoring, Verification and Inspection Commission)の Hans Blix 委員長、国際原子力機関(IAEA:the International Atomic Energy Agency)のMohammed ElBaradei事務局長、Hans Corell法務担当事務次長、Yuli Vorontsovイラクハイレベル調整官が出席する。
■アフガニスタンのミナレットをユネスコが世界遺産に指定
アフガニスタン中西部にある、創建から800年を経たミナレットが、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO:the UN Educational, Scientific and Cultural Organization)の世界遺産(the World Heritage List)に指定された。
■国連特別報告者、コンゴ民主共和国で反政府勢力が一般市民を殺害したと指摘
裁判外、恣意的処刑に関する国連特別報告者(the UN Special Rapporteur on extrajudicial, summary or arbitrary executions)は、声明を表明し、コンゴ民主共和国のキサンガニにおいて反政府勢力が先月、一般市民を殺害したと指摘。
◆「今日の一言」― Washington consensus(2) ―
6月13日付の「今日の一言」で Washington consensus に触れましたが、クリントン政権の経済諮問委員長を務め、2001年のノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツ(Joseph E. Stiglitz )が、近著「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」(原題:Globalization and its discontents)において、Washington consensusを痛烈に批判しています。
彼は、市場至上主義をベースにグローバル化を押し進めるIMFや米財務省、WSの国際金融資本のみならず、WTOが主導する貿易や投資の自由化についても、先進国の偽善である、つまり途上国に自由化を強いながら、農業補助金などにより自国市場を巧妙に保護していると、批判を展開しています。
そして、途上国の成長と貧困の解消を両立させるための具体的取り組みとして、途上国の知的リーダーやNGOを含むさまざまな利害関係者の意思決定への参画、債務免除、更には「スーパー11条」(国レベルでの破産のメカニズム)まで提唱しています。
この「スーパー11条」というのは、日本の民事再生法のモデルとなった米国の破産法である「チャプター・イレブン」の国家版ということだと思いますが、"Washington consensus"に対抗して、本当に貧困を解消していくためには何が必要か、スティグリッツの真剣な思索の跡がうかがえる一書です。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/imgdata/large/4198615195.jpg
| 6月28日(金曜日) 文責:Jo |
■ボスニア:安保理、UNMIBH延長決議採決を延期
国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の任期期限が6月30日に迫るなか、米国は国際刑事裁判所の訴追からの自国兵士の免責特権を要求、特権が与えられなければ、任期延長に反対すると主張したことから、安保理はその任期延長の採決を延長した。
■事務総長、アフリカ3カ国を訪問へ
国連とイラクの会談が7月4日、ウィーンでスタート。日程は2日間の予定。アナン事務総長は会談の後、南アフリカ、ナイジェリア、スーダンのアフリカ3カ国を訪問する。
■経社理、2002年実質会期スタート
経済社会理事会、2002年の実質会期を開始。ハイレベル会合(7月1日―3日)では、健康、教育などの分野における、人的資源の開発への貢献に焦点を当てた議論が行われる。
■7月1日、国際刑事裁判所発足
7月1日、国際刑事裁判所が発足する。裁判官・法律家の独立に関する特別報告者は声明を発表し、同裁判所の判事に公正な人物を選ぶ必要を強調した。
■殺精子薬はエイズ感染予防に無効、とWHO
WHOはこのたび、報告書を発表し、ノンオキシノール-9を含む殺精子薬はHIV感染予防には有効ではなく、女性がこれを服用すると逆に感染の確率が高くなる、と明らかにした。そして女性が避妊のために、この薬を使うのを止めるよう促した。
■対シエラレオネ制裁委・委員長、フリータウン入り
安保理の対シエラレオネ制裁委の委員長、メキシコの Adolfo Zinser 大使、フリータウン入り。滞在中、同国の和平プロセスの現状および政治情勢について視察評価する。
■東ティモール人道に検察庁、4つの起訴状
東ティモールの検察庁は、1999年当時の国連職員殺害事件など、4件の人道に対する罪について起訴状を発行した。
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Updated : 2007/02/19
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