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| 1999年5月 | ||||||
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| 5月3日(月曜日) 文責:山本 |
■コソボ難民キャンプからの疎開が遅々として進まないため混雑緩和に至らず
マケドニア国境付近のコソボ難民キャンプは収容人員を遥かに超えているため、周辺諸国に難民の受け入れを要請したにもかかわらず、日曜日にキャンプを離れたのは400人にも満たないような状況。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)では1日で2000人の出発を目標にしていたがまだまだ程遠い状態である。
この間にもおよそ6000人の新たな難民がマケドニアの Blase に流入した。
■アナン事務総長は米軍兵士の解放を歓迎
アナン事務総長はユーゴスラビアで身柄を拘束されていたアメリカ軍兵士3人が解放されたことを歓迎。しかしそのことで事態が和平へ進展するとみることに関しては注意を促した。
また、アナン事務総長は、先週モスクワで開始されたコソボ問題に関する会談を継続するために、ロシアのチェルノムイルジン・ユーゴスラビア特使と会見する予定であると発表した。
■国連人権高等弁務官事務所は、コソボにおける人権の状態の把握のためコソボ難民キャンプを視察
国連人権高等弁務官事務所(UNHCHR)は、旧ユーゴスラビア刑事法廷とともに、罰せられていないままの犯罪を確認するために難民キャンプを視察した。
国連人権高等弁務官事務所は人権問題について最初の判断をし、人権侵害に対する監視活動を評価するためにバルカン半島に駐在している。
■「イラク原油限定輸出プログラム(oil-for-food programme)」が基金不足で難航
アナン事務総長はイラク原油限定輸出プログラム(oil-for-food programme)の基金不足で十分な援助がイラク人に施されていないと報告した。
これは、基金の収入をイラクの主要な自然資源の販売のみから得ており、他のいかなる国や機関から資金を得ていないというこのプログラム独特の性質によるものだと強調している。
安保理決議986号によって、許可された国だけが90日あたり10億ドル分の原油を輸入することができると制限され、決議1153号によって180日ごとに52億ドル分と上限か引き上げられていた。
しかしインフラの実質的な効率の低下で、プログラムを実施・維持するだけの資金が確保できない状況にある。
■情報委員会が年次会合を開催
国連情報委員会(the UN Committee on Information)は年次会合を開催し、進歩した技術の活用による委員会の活動との関連性と成功を伝達するための能力について話し合った。
会合に先立ち、国連広報局(DPI ; the UN Department of Public Information)のKensaku Hogen局長は、地球的問題に関して国連が果たしている役割について、広く理解してもらうという広報局の役割を強調した。
会合ではインターネットなど新たなコミュニケーション環境の普及に伴い、新たな技術の導入を討議される予定。
また、国連開発計画(UNDP)と国連情報センター(UNICs ; the United Nations Information Centres)との分野の整理・統合についても話し合われる。
■対人地雷全面禁止条約第1回締結国会議がモザンビークで開催
対人地雷全面禁止条約の第1回締結国会議がモザンビークの Maputo で始まった。
条約の正式名称は「対人地雷の使用、貯蔵、製造および移転の禁止に関する条約」で、現在のところ135カ国の署名、74カ国による批准を受けている。
会議の席上、Louise Frechette 副事務総長(Deputy Secretary-General)は、単に条約が存在するだけでなく、実効されることが重要であると強調した。さらに、地雷が敷設されたままでは、紛争が終結したとしても難民が元の地へ戻ることもなく、新たな死傷者を生む危険性があるという事実を強調した。
■世界報道自由デーを記念して 共同声明を発表
世界報道自由デー(World Press Freedom Day) である5月3日を記念して、アナン事務総長・Federico Mayor ユネスコ事務局長・Mary Robinson 人権高等弁務官が、人権の礎石としての言論の自由と、世界的なジャーナリストの安全を求める共同声明を発表した。
The Freedom Forum のRobert Giles上級副会長によれば、これまでに取材中に投獄されたり、殴られたり殺されたりしたジャーナリストは1150人に上るという。
なお、世界報道自由デーは1993年の国連総会で設定された。
■WHOはコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱に関する報告を修正
世界保健機構(WHO)は、コンゴ民主共和国北東部の2つの町でウィルス性の出血熱の患者が発見されたと報告した。しかしその後のいくつかの報告に反して、エボラウィルスは発見されなかったと報告した。
今年に入ってからウィルス性出血熱で68人の患者が報告され、63人が亡くなっている。そのうち58人が15歳から35歳の若い世代であった。
今日の記事で2つの高等弁務官事務所が出てきています。
国連難民高等弁務官事務所 UNHCR : the UN High Commissioner for Refugees
国連人権高等弁務官事務所 UNHCHR: the UN High Commissioner for Human Rights
英語でフルネームが書かれていると一方が「難民」で他方が「人権」だと一目でわかりますし、当然、日本語にした段階でもすぐにわかりますが、略語のままだと非常に紛らわしいですね。それぞれの web site にアクセスするときに打ち間違ったことが数度あります。
緒方貞子さんがおられるのが難民高等弁務官事務所のほうで、Mary Robinsonさんがおられるのが人権高等弁務官事務所のほうです。
それから「Kensaku Hogen局長」は確か、「宝元」氏だったと思うのですが確証もなく、正確な資料も手元に無かったため、英文表記としています。
勘違いかも知れませんが、正しい情報をお持ちの方からご指摘いただくとうれしいです。
☆この件につきましては複数の読者よりご指摘がありました。詳しくは5日の<今日の一言>にて。
| 5月4日(火曜日) 文責:阿部 |
■事務総長、コソボへの人道調査団派遣を計画
アナン国連事務総長は、ユーゴスラビア・コソボ自治州紛争で、現地での人道状況を調べるため、ユーゴに人道調査団を派遣したいとの意向を表明。調査団を受け入れるかどうかについて、ユーゴ側からまだ返答はないが、事務総長は、今週末にも2人の特使を指名し、チェルノムイルジン露大統領特使らと政治的解決に向けた作業を開始すると説明。
■事務総長、コソボ紛争の政治的解決に向けて精力的に会談
アナン事務総長は、コソボ危機の政治的解決をめざして、欧州安全保障協力機構(OSCE)の現議長であるKnut Vollebaekノルウェー外相、チェルノムイルジン露大統領特使らと会談。同特使は会談後の会見で、事務総長がコソボ危機の解決に乗り出したことを評価しつつ、「国連以外に(紛争解決に向けて)十分な経験を有する機関は存在しない」と指摘。その他、米国のジェシー・ジャクソン師、緒方国連難民高等弁務官らとも会談。
■コソボからの難民は67万7千人超
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、3日、新たにコソボ難民1万1,000人がマケドニア(FYROM:the former Yugoslav Republic of Macedonia)に流入。
一方、アルバニアに流入した難民は700人。 現在、コソボから周辺諸国に流出した難民人口は推定で、67万7,000人超。
| 5月5日(水曜日) 文責:山本 |
■東チモールに広範な自治権を与える合意文書が調印
東チモール自治を与える枠組み案について、東チモール住民投票を実施することを定めた基本合意文書と2つの付属文書がインドネシアとポルトガルによって調印された。アナン事務総長はこの調印を「歴史的瞬間である」と語った。
国連は8月8日の住民直接投票に向けた準備を始める。
■安保理はアナン事務総長の調査団派遣案を留意
アナン事務総長がコソボ及び周辺地域に人道状態の調査団を派遣する意向を表明したことについて、安保理事国は興味をもって留意した。
Sergio Vieira de Mello人道問題担当事務次長(Under-Secretary-General for Humanitarian Affairs)はユーゴ国連大使に対し、調査団の受け入れを書間で要請したが、水曜時点では回答はまだない。
■安保理は難民高等弁務官事務所と緒方弁務官に感謝
緒方難民高等弁務官は安保理の席上で70万人近いコソボ難民の窮状についてブリーフィングを行った。安保理はバルカン地域におけるコソボ難民の援助で主導的な役割を果たす国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と緒方弁務官に深く感謝の意を表明した。
■コソボのDjakovica地域は「キリング・フィールド」に
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボ西部からアルバニアに到着した難民によるDjakovica地域で行われている残虐行為についての証言をまとめ、同地域に関する情報は一貫しており、詳細部分まで明確で、明らかに全コソボで最も残虐な暴力が行われている地域の一つであり、「キリング・フィールド」と化していると報告した。
■安保理はUNITA制裁違反の調査パネル設置支援を再確認
安保理はアンゴラのUNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)に対する制裁違反の調査パネルの設置に関する制裁委員会議長の提案支援することを再確認した。
この制裁委員会は、UNITAに対する武器禁輸を監視するため、安保理決議864によって設置された。
■アイルランド政府が本年度のF・D・ルーズベルト国際障害者賞を受賞
アイルランド政府が今年度のF・D・ルーズベルト国際障害者賞(Franklin Delano Roosevelt International Disability Award )を受賞した。
同賞は1995年に設置され、毎年、「障害者に関する国連世界行動計画(UN World Programme of Action concering Disabled Persons)」の目標に向けて大きく進展した国に与えられる。
■人間居住委員会がナイロビで開催
会議ではHabitat(国連人間居住センター)の活性化と「City Agency of the United Nations」としての新戦略などを検討する予定。
■米上院議員が国連人口基金への自主拠出金復活法案を提出
合衆国の Jim Jeffords 上院議員は合衆国の国連人口基金(UNFPA)への自発的拠出金を復活させる法案を提出したと発表した。
この拠出金は昨年10月に米議会が廃止していたもので、UNFPAはこの発表を歓迎した。
5月3日の記事で、
「Kensaku Hogen局長」は確か、「宝元」氏だったと思うのですが確証もなく、正確な資料も手元に無かったため、英文表記としています。なんて書いてしまいましたら、複数の読者の方からさっそくご指摘がありました。
法眼健作 国連広報担当事務次長
です。自己紹介が http://www.unic.or.jp/centre/mess.htm にあります。
また、少し古いですが、http://globalwarming.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/happyo/danwa/danwa_10/do_0204.htmlに 「法眼研修所長の国連事務次長任命 」についての小渕外務大臣(当時)の談話がありました。(平成10年2月4日付)
拠出金や地域的配分からするとまだまだ日本人の国連職員数は少ないと言われている中、要職に日本人が就いて活躍されているのをみると少しうれしいですね。
| 5月6日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長、コソボ紛争に係るG8の一般原則採択を歓迎
アナン国連事務総長は、ドイツでのG8外相会議において、コソボ危機の政治的解決に向けた一般原則が採択され、特に、政治的解決に向けて国連安保理での決議の採択を準備すると決定されたことについて、歓迎の意を表明。
■国連安保理は、東チモール問題の前進を歓迎
安保理は、インドネシアとポルトガル両国が東チモール自治に向けた統治の枠組みについて検討を始める旨の合意に署名したことを歓迎するとともに、それを実現したアナン事務総長とマーカー特使の長年にわたる努力を賞賛。また、安保理は、合意が実施を支援するため、出来るだけ早期に国連スタッフを派遣するとの事務総長決定を支持する旨表明。
■国連難民高等弁務官、マケドニア政府のコソボ難民政策に期待
国連難民高等弁務官事務所は旧ユーゴ・マケドニア共和国に流入しようとしたコソボ難民千人が強制的に追い返された現場を目撃し、同国に説明を求めていたが、木曜日の会談で、同国内相から、引き続きコソボ難民に対して国境を開放する旨の確証を獲得。難民高等弁務官事務所は、こうした口頭での確約を歓迎するとともに、こうした政策が着実に実施されていくことを期待。
■ロビンソン人権高等弁務官はコソボ危機を「人権の大惨事」と表現
アルバニアのDurresおよびTiranaを2日間にわたって訪問中のロビンソン人権高等弁務官は、コソボ難民の人権侵害状況について数多くの証言を聞き、コソボ危機を「人権の大惨事(catastrophe)、人道の大災害(disaster)」であると指摘。
同弁務官は、来週火曜日及び水曜日にもミロシェビッチ大統領と会談する予定。
■安保理はグルジアの状況について議長声明を採択する予定
アナン事務総長がアブハジア(Abkhazia)の状況について安保理に報告したのを受けて、理事国がそれぞれの見解を表明。安保理は金曜日にもグルジアの状況について、議長声明を採択する予定。
■世界保健機構はコンゴでの出血熱をマールブルク病と確認
世界保健機構(WHO)は、コンゴ民主共和国北東部で発生したウイルス性出血熱について、マールブルク病(Marburg disease)と確認。同機構によれば、年頭以来、76件の症例が確認され、52人が死亡。
主要8カ国(=G8)外相会議でコソボ紛争の政治解決に向けた合意が成立し、また、東チモール問題についてもその自治に関する住民投票に向けた合意が成立。悲惨なニュースが大半である中で、少し光が見えてきたという感じでしょうか。
東チモール問題については、1975年にインドネシアが東ティモールに軍事侵攻して以来、四半世紀ぶりの前進であり、アナン事務総長も「歴史的瞬間だ」と喜びを表現しているとのこと。しかし、合意が成立しても、これまでの犠牲者20万人を取り 返すことは決して出来ません。
| 5月7日(金曜日) 文責:yoshi |
■事務総長、バルカン地域の特命全権公使を任命
アナン事務総長は、スウェーデン前首相のCarl Bildt氏とスロバキア外相のEduard Kukan氏をバルカン地域の事務総長特命全権公使に任命した。
■UNHCR、コソボの緊急活動への援助を再度要請
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は4月に、コソボでの3カ月間の緊急活動資金として1億4300万ドルを要請したが、これまでに獲得したのはそのほぼ半分ほどである。UNHCRは今回、支援の対象者がわずか4週間で10万人から95万人に急増し、活動を遂行するためには5月に最低でも4000万ドルが必要になると明らかにした。
一方、UNHCRの報告によると、マケドニアの内務相から国境を開放すると確約が得られたため、マケドニアへ避難する難民はいなくなったという。
■第1回対人地雷禁止条約加盟国会議、「マプト宣言」の採択で閉幕
モザンビークの首都マプトで5日間にわたり開かれた、対人地雷を禁止する「オタワ条約」の第1回加盟国会議が終了した。加盟国はこの会議で、この殺人兵器の全廃と同条約の全世界での適用に向け「徹したコミットメント」を再確認した。
会議の閉幕にあたり「マプト宣言」が採択され、各国は技術協力や資金の潜在的提供者に向け、地雷の被害を被っている諸国が人道的行動を推進できるよう支援の増強を訴えた。この宣言では地雷を「公共の健全さ損なう大きな脅威(a major public health threat)」と表現し、犠牲者への支援の重要性を強調、また、「依然として対人地雷の使用が世界中で衰えを見せていない」とも綴られている。
議長を務めたモザンビークのLeonardo Santos Simao外交協力相は、会合の締めくくりにあたり、対人地雷は依然として女性や子どもを中心に数千人もの死傷者を出しており、全廃を最優先に検討していかなければならないとし、マプトで話し合われた効果的なコミットメントが、各国政府、国際機関、NGO(非政府組織)、市民社会で一般的な最優先事項となるよう望むと強調した。次回の加盟国会議は2000年9月11日から15日までジュネーブで開催される予定。
■犯罪防止刑事司法委員会、新国際条約の成立に向け準備
40カ国で構成される犯罪防止刑事司法委員会(UNCJIN)は、ウィーンで開催の年次会議で、銃器の違法取引、女性、子どもおよび移民の人身売買に関する3つの議定書とともに、国際的な組織犯罪に対する新国際条約の成立に向けた準備作業を行い、会議の終了にあたって、ウィーンの国際犯罪防止センター(Centre for International Crime Prevention)へ2000年の国連記念総会に合わせて「国際組織犯罪防止条約(the Convention Against Transnational Organized Crime)」と議定書の草稿を完成させるよう要請した。
また同委員会は、国際犯罪防止センターがウィーンで2000年4月10日から17日まで開催する「第10回犯罪会議(Tenth Crime Congress)」で提出する宣言の草案を採択した。この宣言は各国に新条約と議定書の早期批准を同意させるもので、世界的な犯罪に対する特定の行動の目標期日が定められている。また議定書では、とりわけ違法な人身売買、不法移民、銃器の違法な製造と取引といった犯罪に焦点をあて、2005年までに罪を大幅に抑制することを目標としている。
UNCJINではさらに、青少年による犯罪、贈収賄、金銭の浄化の対応策のほか、要請のあった国へ技術支援や国際顧問サービスを提供することも協議した。
日本語が曖昧なものはカッコ内に英文を残しておきました。定訳をご存じの方、お手数ですが一報お願いします。
| 5月10日(月曜日) 文責:渡辺 |
■NATOの中国大使館誤爆に、国連関係者に衝撃
中国から寄せられた抗議文を受け、安保理は、関係者外シャットアウトで1時間以上の会議の開き、閉会後、更に、NATOの中国大使館誤爆について、明日も会議を続行すると発表。
安保理の上記声明の他、アナン事務総長も誤爆のあった金曜当日の夜遅く、衝撃と心痛をスポークスマンを通じて発表、中国大使にも追悼の意を述べたと伝えている。
中国の国連代表は、意図的であるなしにかかわらず、NATOの攻撃は外交法で守られるべきものとういう考え方は、おかしいとして、NATO側に最大限の抗議との責任を追求する構え。
■国連高等難民弁務官事務所、民族浄化の悪化で、難民さらに流入と報告
西部コソボで、セルビア軍がさらに民族浄化を強化させ、新たに1万5千人の難民がアルバニア北部へと流入、本日も数百人が国境を超えている。
難民からの証言は、一貫しており、小人数で人々が連れ去られ、家屋が焼き払われている様子を伝えている他、これらの難民は、ほぼ西コソボと北東のIsotokの人々とされており、数百人がIsotok の村、Zac に連れ去られたとしている。
■国際司法裁判所、十カ国のユーゴに対する武力使用審理を開始
ユーゴスラビアは、内政干渉、主権国家に対する不正な武力の使用などを理由に、米、英、仏、独など計10カ国を訴えており、空爆の中止とともに、損害賠償を求めている。
ユーゴからの申し立ての後、訴えられた10カ国が英語のアルファベット順に証言に立つ予定で、米国は、火曜日夕刻、最後の証言になる。
■ユーゴへの人道支援調査先発隊、ベルグラードで政府高官と交渉開始
ユニセフが中心となって人道支援のニーズを調査しているこの先発隊は、ユーゴの国連職員、外務省の高官などと会い、安全保障、ロジスティクス、通信機器の手配などあらゆる面における必要事項の調査・分析を進めている。
■メアリーロビンソン人権高等弁務官、クロアチアに到着
コソボの状況を考慮したメアリー・ロビンソン人権高等弁務官は、バルカン諸国歴訪の予定を拡大し、マケドニア、アルバニア、モンテネグロ、クロアチア等を先週訪れてコソボの民族浄化の証言などを確認したほか、月曜には、クロアチアを訪問し、Franjo Tudjman 大統領などと会談、人権に関する教育プログラムなどの協力を約束した同意書にも署名した。
■国連タジキスタン監視団、6ヶ月の駐留延長
アナン事務総長は、タジキスタンの和平状況に多少の前進がみられるとしながらも、紛争当事者間の不信が、依然と強いため、同監視団の駐留を11月15日まで延長する決定をした。
■国連開発計画の研究で、国際協力推進と公共政策の改善の必要性を指摘
このたび発表された"Global Public Goods: International Cooperation in the 21st Century"; (仮訳:世界的公共財産:21世紀の国際協力)によると公共衛生、環境、人権、市場の効率などの世界的な公共財産に資源を投入し、管理・保護をしていれば、20世紀の数多くの危機は、避けられたとしている。
ニューヨークで、中国大使館誤爆のニュースを何気なく聞いている時に、「3人だけ死亡」との表現を耳にしました。関係のない国の人々を間違って殺しておいて、「3人だけ」との報道。
ニュース原稿を書いた方も読んだ人もきっとなんとも思わず彼らにとって自然な表現だったのでしょうか。
もし死者がアメリカ人だったら、または、この報道をした人の家族・友人であったなら、同じように、Only Three と表現したのかどうか?
| 5月12日(水曜日) 文責:渡辺 |
■安保理、アナン事務総長に続き、ギニアビサウの暴動を非難
安保理は、火曜日に、アナン事務総長が、ギニア・ビサウにおける暴動と違憲行為による権力委譲は、クーデターに等しいとした発言に同調した。
アナン事務総長は、併せて、暴動に伴う無実の市民殺傷、外国人に対する暴行、外交施設破壊など非難すると共に、紛争当事者が武力を使用しないという約束を違えたことに失望の意を表明。
一方、Denis Dangue Rewaka 安保理議長は、Joao Bernardo Vieira 大統領の安全確保を要求した。
■安保理、国連提案の西サハラ国民投票案の公式受諾を歓迎
モロッコとポリサリオ戦線が正式に国連提案の西サハラ国民投票案を受諾した為、投票へ向けて準備が進展することになり、安保理は歓迎の意を表明。これにより投票者確認作業が6月15日より再開される。
■ユーゴ国境付近のコソボ難民、移動を拒絶
国連難民高等弁務官は、ユーゴとの国境付近のコソボ難民を移動させるのに非常に手間取っていると報告。マケドニアやアルバニアとユーゴスラビアの国境付近の難民キャンプは、混雑しているため、同事務所は、初日に、アルバニアの Kukes に避難中の9万人の難民を対象に、より安全で良い環境の施設に移動するよう説得する、情報キャンペーンを展開したが、反応はマチマチであった。
移動を拒絶の理由として、コソボ内にまだ残っている家族を待ちたい、コソボに帰還できるようになったときのため、又、移動に伴う未知への不安感の他、コソボ解放軍(KLA: Kosovo Liberation Army) が、移動に応じないよう工作しているとのこと。
■シエラレオネにおける人権侵害行為の証拠を発見
国連のスポークスマンによると、最近、シエラレオネの Masiaka に派遣された国連ミッションが、反乱軍たちによる重大な人権規約違反の証拠をつかんだとしており、内容は、安保理に報告されたとの事。
■ユニセフ事務局長、21世紀へ平和の文化推進のアジェンダを披露
世界初の国際平和会議から100周年を記念して開催されている、ハーグ平和アピールで、ベラミー事務局長は、国際社会が、国連憲章にうたわれている正義と平和世界のビジョンを完全に虚妄と化してしまっている現実を指摘し、平和へのアジェンダを以下のように述べた。
いかなる平和推進の努力も女性と子どものことを重要課題として認識することなしには、成功しえない。その点、国際犯罪法廷の恒久的な設置は、子どもと女性に対する悪行に対抗し、そのような犯罪行為は、許されないことを知らしめる為に必要なのである。
平和条約は、子どもの兵士を復員させ社会に復帰させる条項を含むべきであり、各国は、徴兵年齢を一律18才に引き上げるべきである。
また、小火器、及び、軽量兵器の配備を大幅に軽減し、対人地雷を世界から根絶すべきである。
そして、最後に、恒久平和と安全保障を現実化して行くために、今、現代と未来の子ども達の幸福に投資すべきであるとして、すべての軍人、民間人、平和維持行動の要員達は、子どもの権利に関する訓練を受け、紛争、災害、極度の貧困等やその他、暴力と搾取にさらされたれた子ども達には、特別な保護を受けられるようすべきであるとしてスピーチを締め括った。
■イラクへの医薬品、半分以上配給されず
メディアの報道により、イラク原油限定輸出プログラム第V期になってから、イラクへの医薬品輸送が完全に停止していることが明らかになった。これに対して国連側は、2年間で5億7千万ドル分の医療品がイラクに到着していると反論。
国連イラク問題関連部局の上級担当官によると、問題はイラク原油限定輸出プログラムでイラクに届けられた医薬品のうち半分以上が、診療所、病院、薬局に配給出来ずに政府の倉庫にあふれていることであるとしている。
これは、政府の倉庫は整頓されておらず、配給作業をを円滑行うことが出来ないためとされ、状況改善のために36のフォークリフトなどが発注された。
■「6+2」カ国により、アフガン和平交渉を討議
アフガンの状況が悪化する中、大使級の和平交渉会議がアフガン近隣6カ国とアメリカ、ロシアを交え、ニューヨークの国連本部で開催。
安保理も「6+2」カ国の会議に支援を表明し、引き続き Tashkent における会談の準備を進め、紛争当事者に最も有効に影響を与えていくよう要請した。
<西サハラ問題の復習>
1974年に旧スペイン領サハラの自由が決定された後、隣接国モロッコと、アルジェリアが支援するポリサリオ戦線(注:POLISARIO=「サギアエルハムラ・リオデオーロ解放人民戦線」(the Popular Front for the Liberation of Saguia el-Hamra and Rio de Oro)が、西サハラの領有権をめぐり、続いている紛争。75年、モロッコは西サハラ併合を主張し、国連の民族自決の決定に反対、西サハラに向け35万人の市民を動員した「緑の行進」を行った。
ポリサリオは、モーリタニアの干渉を排除し、サハラ・アラブ民主共和国(SADR Sahara Arab Demoocratic Republic)の樹立を一方的に宣言し、アフリカ統一機構(OAU)の加盟国31カ国もこれを承認した。SADRのOAU加盟問題を巡り、モロッコは、国連の調停に持ち込まれ、国連安保理は91年5月、国連西サハラ住民投票監視団の設置を決定した(安保理議決690)。しかし、投票者登録名簿の作成をめぐり、投票資格判定問題で、双方の納得が得
られなかったが、その後、アナン事務総長は、去年の十二月にポリサリオ指導者と直接会談するなど、合意へ方向性を確認してきていた。
| 5月14日(金曜日) 文責:yoshi |
■事務総長、アルバニア、マケドニア訪問へ
コフィ・アナン事務総長はジュネーブで、アルバニアと旧ユーゴのマケドニア共和国を来週訪問する意向を明らかにし、「コソボのアルバニア系市民の苦境に対し、私自身のそして国連の同苦を示し、安全で早期のコソボ帰還に向けた努力を約束するために行く」と語った。
■事務総長、バルカン地域への国際的対応の強化を要請
コフィ・アナン事務総長は、ジュネーブで開かれた国連機関やNGO(非政府組織)の代表との会合で、バルカン地域の人道危機に対する国際的対応を改善する手段について、国連機関、赤十字国際委員会および民間の救援機関へ「率直で建設的な」取り組みを要請した。
■UNHCR、コソボ難民に大きな動きはないと報告
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の代表らは、実質的にアルバニアと旧ユーゴのマケドニア共和国内で新たな難民の動きはないと報告した。しかしながらUNHCRでは、マケドニアへの国境を渡ったおよそ30人のコソボ難民が越境の際の困難さを訴え、他にも多くの人が国境を越えようとしていると明らかにしている。
■国連、イラクの情報インフラ再建を容認へ
国連の広報によると、イラクは情報通信インフラの再建へ「オイルと食糧の交換プログラム」による収益の一部を拠出することが認められる運びとなった。コフィ・アナン事務総長は安全保障理事会へ宛てた書簡で、テレコムインフラに関する新計画が認可され、これが適切に実施されれば、イラク向けの人道プログラムが強化されることになると述べているという。
今回のDHにも「Albania and the former Yugoslav Republic of Macedonia」という表現が2度出てきました。アルバニアは独立国で、マケドニアは旧ユーゴの一共和国だったと言えばそれまでなのですが、この談長な表現を何度も繰り返すのは何か理由があると感じ、少し調べてみました。で、やはりありました。
マケドニアはアレキサンダー大王の古代マケドニア王国にちなむ名称ですが、スラブ系民族がこの由緒ある名を語るのは許せん、とギリシャが強硬な国名改称を要求しています。というわけで、“マケドニア”という国名は通称にとどまり、正式な国名ではないという話しです。
以前あるオンラインマガジンで、「...マイケル・ジャクソン、マドンナ、アーティスト(プリンス)...」という表現を見たことがあります。(苦笑)
| 5月17日(月曜日) 文責:渡辺 |
■安保理、人道作業員のユーゴ各地域へアクセス要求決議
コソボ、その他のユーゴの地域に、国連等の人道関連作業員がアクセスできるよう安保理が、先週金曜遅く決議。
中国、ロシアは、棄権し、他の13カ国が賛成票を投じて可決された。
■ユーゴ人道調査団、ベオグラードで会談開始
日曜に到着したユニセフ、国連高等弁務官事務所、そして、世界食糧計画からなる混成チームは、月曜、労働・厚生・社会政策省長官、ユーゴスラビア赤十字、セルビア難民弁務官、開発・科学・環境省等の高官と相次いで会談、火曜には、ベオグラードの北へ、水曜には、南部へを訪問する予定。
■2日続きで、難民流出ゼロ
国連難民高等弁務官事務所によると、2日連続で、コソボからアルバニアに越境した難民数は、ゼロで、これは、妨害措置によるものか、難民達の自由意思によるものか、又、いい機を狙って待っているのか、明らかではなく、NATOの活動にも関係しているとされている。
■安保理、ボスニア=ヘルツェゴビナ和平へ、全関係者の責務確認
安保理は、ボスニア=ヘルツェゴビナ和平がコソボの状況悪化にもかかわらず、前進していることに認めながらも、和平プロセスが独自に継続して行くには、至っていないとして、各方面の広範な支援が必要と訴えた。
今週末には、ボスニア和平への各種基金へ資金援助する各国会議が2日間に渡って開催される予定、安保理議長は、これを歓迎した。
■安保理、MINURSO・UNMOT の駐留延長とシエラレオネに関する決議を採択
安保理は、先週土曜朝、にいくつかの懸案事項を矢継ぎ早に決定し、国連西サハラ国民投票監査団 (MINURSO: UN Mission for the Referendum in Western Sahara)と国連タジキスタン監視団(UNMOT: UN Observer Mission in Tajikistan)の延長を満場一致で決定。一方、シエラレオネ政府と反乱軍代表等に、和平交渉を直ちに開始するよう強く促した。
■アナン事務総長、スーダンの爆破事件・紛争を憂慮
アナン事務総長は、Bahr-el-Gazal 地域で起こった、スーダン政府・スーダン人民解放運動(SPLM: the Sudan People's Liberation Movement)間の爆弾事件、紛争の報告を憂慮。人道支援作業の妨害にならない様、休戦協定遵守を要求。
■2000年開催の社会開発特別総会にむけて、準備委員会始動
1995年のコペンハーゲン・フォーラムから5年目を迎え,来年の6月26日〜30日にかけて、コペンハーゲン宣言と行動計画 (Copenhagen Declraration and Programme of Action) の進展をレビューする特別総会が、ジュネーブで開催され、その準備委員会が活動を開始。
■WHO、発展途上国における中絶問題報告書を発表
世界保健機関(WHO:UN World Health Organization) は、「Abortion in the Developing Countries」(仮訳:発展途上国における中絶の現状) と題された報告書を発表。文化的、法的、又は、政治的背景の違い、又、発展途上国と先進国の差が明らかにされている。
全世界での中絶数は、一年に約5000万、その内「不安全」とみなされるものが2000万、不安全な中絶処置の内の95%が、発展途上国のものであると報告されている。
■発展途上国に増加中の小規模鉱山、女性・子ども多人数を酷使
国際労働機関(ILO: International Labour Organization)の報告によると、現在発展途上国で急激に増加中の小規模鉱業が数百万の女性と何十万という子どもを危険な労働条件下で就労させているとしている。
アフリカ、アジア、ラテンアメリカの35カ国の調査で、過去5年間平均20%の割合で小規模の鉱業が増加しており、今後も、このペースは変わらないと見られている。ところが、死亡率は、最悪の場合で工業国一般の90倍となっている。
先日、知り合いが、UNMOTの関係でタジキスタンへ出発。途中の町で3日足止めを食らったあと、国連機でさらに目的地へ向かった。この国連機は、当然のごとく貨物機で、ベンチのような座席のみ。ついた早々、軍事状況のブリーフィングを受け、周りを見れば、半分は、軍服で、午前9時から午後6時以外は外出禁止。加えて、小型無線機は、24時間携帯。
最初に宿泊していたホテルでは、夜中に銃声が聞こえ、しばらく後に、危険をさけるため、他のアパートに引越しをすることになったとの事。困難の中、雇用・収入を引き上げ、動員解除を進展させる開発の仕事だそうです。
| 5月19日(水曜日) 文責:山本 |
■アナン事務総長、旧ユーゴスラビアマケドニア共和国のコソボ難民キャンプを訪問
アナン事務総長は、コソボ難民との連帯を示し、彼らの生活の悪夢さを自分の目で確かめるために旧ユーゴスラビアマケドニア共和国のコソボ難民キャンプを訪問した。
また、ジャーナリストからの質問に、「難民受け入れ国の貢献が過小評価されている傾向があり、もっと旧ユーゴスラビアマケドニア共和国に感謝が必要だ」と答えた。
この日もコソボから3000人(うち1500人は自分の乗り物で、残り1500人は鉄道で)逃れてきた。
■ユーゴスラビアにおける人道的な援助の必要性を評価する調査ミッションを継続
ユーゴスラビア連邦共和国における人道主義的な援助の必要性を調査す国連調査チームはミッションを継続中と発表した。
昨日はベオグラード北方のNovi SadとPancevoを訪れた。
■安保理はシエラレオネでの停戦協定調印を歓迎
安保理はシエラレオネの大統領と革命的統一戦線(RUF ; the Revolutionary United Front )との停戦協定調印を歓迎の意を表明した。
声明の中で安保理議長のDenis Dangue Rewaka ガボン大使は、具体的な交渉を5月25日にロメ(トーゴ)で開始すると表明した。
またこの件についてアナン事務総長はスポークスマンを通して、ただちに国連シエラレオネ監視ミッションの強化を図る意図を明らかにした。
■安保理はアンゴラでのロシア民間機撃墜を非難
安保理は、先週末にアンゴラで起こったロシア民間機撃墜を強く非難し、UNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)によって人質とされている乗組員及び乗客との即時無条件解放を要求した。
安保理議長のDenis Dangue Rewaka ガボン大使は、人質に関する全面的な責任は UNITA 及びそのリーダー・ Jonas Savimbiにあるとしている。
■安保理はエリトリアとエチオピア間の紛争について外交上の解決を要求
安保理はエリトリアとエチオピア間の紛争について外交上の解決を強く要求した。
今年2月10日の決議(安保理決議1227号;S/RES/1227)に従い、即時に平和的解決を見つけるための外交上の努力を再開することを要求した。
■安保理はルワンダ法廷の期間延長を決定
安保理は、5月24日で期限切れとなるルワンダ国際刑事法廷の期間延長を決定。
ただし2000年1月31日までに終わらせることも決定した。
■ハビタットと世界銀行は都市の貧困を減少させるための共同事業を開始
国連人間居住センター(ハビタット)と世界銀行は都市開発協力の効率と影響を改良するために新しくイニシアティブを開始するために協力を開始した。
■国連基金はTed Turner氏による寄付金の用途先を発表
国連基金は Ted Turner 氏による10億ドルの寄付の活用先を発表した。
590万ドルは国連難民高等弁務官事務所と国連人口基金による、難民のリプロダクティブヘルスに関する情報とサービスに利用される。
また180万ドルは国連エイズプログラム(UNAIDS, the Joint United Nations Programme for HIV/AIDS)によるボツワナとジンバブエにおけるHIV感染防止のために利用される。
■ポリオ根絶への最終作戦を作成
国連人間居住センター(Habitat)と世界銀行は、ポリオ(小児麻痺)を2000年までに根絶するための最終作戦を討議する会合を世界保健機構(WHO)で開催した。
この会合はWHOの事務局長のGro Harlem Brundtland 博士の呼びかけに応じ、ポリオ撲滅への「最後の追い込み(home stretch)」の戦略を統合するために開催された。
予防接種の普及でポリオは年々減少しており、患者の数は1988年の35000人から1998年には5673人になっている。
さて、最初の記事なのですが "UNHCR said there were no significant refugee movements into Albania." という一文で締めくくられています。が、これはいただけない表現だと思います。「重大な変化はなかった」という意味でしょうが、母国を追われた当事者にとっては、"no significant"などとは言えないはずです。
国連のページには「コソボ難民のためにできること(What can you do to help?)」というページができています。
アクセスしてみてください。(ただし英語。)
| 5月20日(木曜日) 文責:阿部 |
■アナン事務総長がアルバニアのコソボ難民キャンプを訪問
アナン事務総長は、アルバニアのコソボ難民キャンプを訪問。「今日、またコソボに関する心の痛む話を聞き、自分の家を追われ帰るのを熱望する人々に会った。
冬になるまでに自分たちの家に戻すために、我々は全力を尽くしている。」と語るとともに、悪化する人道的危機に対処していくため、緊急の国際行動が必要であると指摘。
■国連人道調査チームがコソボに到着
3月にNATOが空爆を開始して以来、始めて国連チームがコソボに到着し、3日間の予定で周辺の人道状況を調査する予定。同調査団は、国連の複数の機関から構成されており、ユーゴスラビア連邦共和国全体の人道的要請を評価することとなっている。
■国連難民高等弁務官事務所はコソボ難民帰還のための計画を発表
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボ難民や国内避難民を帰還させるための計画を示した報告書を発表。難民の帰還は遠い話のように思えるが、紛争で土地を追われた150万の人々の帰還については、今から計画を始めなければならないと表明するとともに、セルビアの軍隊がコソボから撤退し、市民や人道のために働く人々を守る国際部隊が駐留するまで、その帰還は困難であると指摘。
■アナン事務総長は東チモールに係る予算を国連総会に提案
アナン国連事務総長は、東チモールの特別自治に向けた枠組み提案に基づいて、住民投票を実施するための東チモール使節団に係る 4,560万ドルの予算案を国連総会に提出。
■国連副事務総長は国連改革の進展を主張
Louise Frechette 国連副事務総長は、ニューヨークで開催された元国際公務員協会主催の会合で演説し、国連が自己改革できないとする見方を「神話」であるとして、国連はその創設以来、変化し、進化し、時代に適応してきており、2年前にアナン事務総長が提案した改革パッケージもそうした伝統を引き継いでいるものと指摘。
■ユニセフはハイチが重大な教育危機にあると警告
国連児童基金(UNICEF:the United Nations Children's Fund)は、「ハイチの教育システムは全く機能しておらず、半分の子どもたちが教育を受けられないでいる」と警告。基金の教育セクション・チーフであるSheldon Shaeffer は、百万人以上の小学年齢児童が教育を受けられないでいること、その結果として、アメリカン諸国で最大の55%以上の人々が文盲であること等を指摘しつつ、ハイチの教育システムの危機に対する緊急の対応を要請。
■東南アジアにおける薬物管理に関する高級レベル会合がラオスで開催
国連薬物管理犯罪防止室(ODCCP)の Pino Arlacchi事務局長は、ラオスで開催された東南アジアにおける薬物管理に関する高級レベル会合に参加。大臣会合には、93年に薬物管理に係る地域協力のためのMOUに署名した6ヶ国(中国、ラオス、ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナム)の代表が参加。
ロサンジェルス・タイムズLos Angeles Timesが、アフリカの難民とコソボ難民への国際社会の注意の払い方が全く異なるとのレポート記事を掲載し、少なからず、反響を呼んでいるようです。
http://www.latimes.com/HOME/NEWS/REPORTS/YUGO/lat_camps990521.htm
例えば。。。
アメリカの新聞らしい表現ですが、いろいろ考えさせられます。
| 5月21日(金曜日) 文責:yoshi |
■国連の派遣チーム、コソボの被害状況を報告
3月のNATO軍によるユーゴ空爆開始以来、国連から派遣されたチームが初めてコソボ入りした。この国連チームは、多くの店や家屋が破壊されているが、街路には人影が見られ、営業している店もあり、街が受けた被害は比較的小さなものだと報告した。
一方、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、最近、旧ユーゴスラビアマケドニア共和国へ避難した難民が、肉体的・精神的苦痛や食糧不足を訴えていると報告している。
■UNHCR、コソボ難民の防寒プログラムを推進
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、コソボ難民や国内避難民の冬支度を支援している。この防寒プログラムのもと、1万5000組みの防寒テントが購入され、7月より配布される見通し。 UNHCRはまた、道路の修繕、電子や水の供給な ど広範な必需品の供給プロジェクトのテストも行っている。
さらにUNHCRと国連児童基金(ユニセフ)は、アルバニアで難民を受け入れているキャンプやコミュニティに、“チャイルド・フレンドリー・スペース”を設置する計画である。
■安保理、イラクの原油交換プログラムを6カ月延長
国連安全保障理事会は、イラクの人道状況を改善するため、「Oil-for-Food Programme(原油と食糧の交換プログラム)」の6カ月延長を決定した。
このプログラムのもと、イラクは医薬品や必要物資を賄うため、180日にわたって52億ドルの原油を売ることが可能になる。
■事務総長、イスラエル−シリアの停戦監視活動の延長を提唱
コフィ・アナン事務総長は安保理に宛てた書簡で、ゴラン高原での国連のプレゼンスの重要性を強調し、イスラエルとシリアの停戦を監視している「国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)」の任務を6カ月延長するよう提唱した。
UNDOFは1974年5月に設置され、今回の任期は昨年11月15日より始まり、今年の5月15日で終了する予定であった。
■ICTR、ルワンダ内戦の戦犯に有罪判決
ルワンダ国際刑事法廷(ICTR)は、1994年のルワンダ内戦で大量虐殺に係わった罪により2人の男の有罪を決定した。Kibuye州の元知事であるClement Kayishemaには終身刑が、同州の実業家であるObed Ruzindanaには20年の懲役刑が言い渡された。
■米英仏、ジュネーブ軍縮会議へドラフトプログラムを提出
米国、英国およびフランスは、ジュネーブ軍縮会議(CD)で実質的な作業の開始を提唱するドラフトプログラムを提案した。このドラフトプログラムのもと、CD は消極的安全保障と核軍縮に関する特別委員会を改めて立ち上げる。この特別委員会では、核兵器や核爆発装置用の核分裂物質の製造を禁止する国際条約についての交渉も担当することになる。
国連には軍縮問題を取り扱う主な機関に、軍縮・国際安全保障委員会(第1委員会)と国連軍縮委員会(UNDC)があります。前者は総会開催中に軍縮関連の議題を取り上げ、後者は総会の枠外で特定の問題に重点を置いて随時審議しています。
一方、国連と特異な関係にあり、構成国も限定されているジュネーブ軍縮会議(CD)は、国際社会にとって唯一の世界的な軍縮交渉の場であり、総会の勧告を考慮しながら、独自に軍縮問題を審議しています。CDはUNDCとの混同を避けるためか、あるいは国連と一線を画した関係を強調するためか、とくに“ジュネーブ”軍縮会議と呼ばれるのが普通です。
最後の記事で出てくる「消極的安全保障」とは、核兵器を持っていない国 -- 特にNPT(核不拡散条約)に加盟している非核保有国 -- に対して核兵器を使わないという意味で、よく「核兵器の先制使用の禁止」と対になって論じられます。
また、これに対して「積極的安全保障」は、核兵器で攻撃された場合に、攻撃された国に対して援助を行うことで、例えば日米安保条約のように日本が核で攻撃されたらアメリカが援助にくるというものです。
| 5月24日(月曜日) 文責:渡辺 |
■コソボ人道調査団団長、エスニック・クレンジングの「十分な証拠」を確認
記者会見に立った Sergio Vieiro de Mello コソボ人道調査団団長は、3日間に渡るコソボの調査を完了し、コソボにおける民族浄化の十分な証拠証言を確認することが出来たと思うと語った。
本来、調査要求したすべての地域に立ち入り調査できたわけではないが、有効で信頼性の高い証拠をこの初期調査の為に収集できたとしている。
■週末の難民流出18000人
国連難民高等弁務官事務所によると、先週金曜から日曜日にかけて、アルバニア、マケドニア両国への難民は、18000人を超え、月曜日には、数千人が更に越境する見込み。
男性難民100人の共通した報告によると、彼等はコソボ内の Smrekovnica にある留置場に4月から投獄されており、総数は、2000人〜3000の程度。
又、約50人は、警察に暫く拘留されていたが、後に、前線に連れられてヒューマン・シールドとされたと証言している。
■アナン事務総長、東チモールへの国連ミッション派遣計画を公開
安保理へに報告書の中でアナン事務総長は、UNAMET (UN Mission in East Timor)設立許可を求め、文民警察280人を含む5000人弱の陣容を提案。
■国連総会、ルワンダ国際犯罪法廷判事の任期延長
国連総会は、裁判の進行を停滞させる事を避けるため、アナン事務総長が推奨どおり、同法廷判事の一人の任期を現在進んでいる2つの裁判を結審するまで延長することを決定した。
再任されずに本日付けで退任するはずであったが、この処置で、2000年の1月30日まで延長となった。
■アナン事務総長、ハイチ政治関係者に公平・確実な選挙を要求
アナン事務総長は、文民警察ミッション(MIPONUH ; UN Civilian Police Mission in Haiti)の最新報告で、長期に渡った破壊的政治危機から修復へ向けて動き出した近況を振り返り、好事であると述べ、2月以降の活動と新しい局面へ向けての国際支援へ転換するよう、最初の提案を記してい他、関係政治家達に建設的な参加で、公正・公明・確実な選挙となるよう要求した。
■レバノンの地域フォーラムで、2000年記念総会の準備
西アジア経済社会委員会(ESCWA: Economic and Social Commission for Western Asia)の主催で開催された大々的なレバノン地域フォーラムでは、来年に控えている2000年記念総会のアジェンダも検討されその中でも「21世紀における国連の役割」決定が最重要課題とされている。
又、これに伴って2000年秋に開催される2000年サミットは、各国政府の最高指導者を迎える最大級の会議となると予想されている。
今回のレバノンでのフォーラムは、いわば、これから各地域委員会で開催予定の「公聴会」的性質の会議の第一弾。地域の市民社会・国連加盟国がひとつに集まり、地域の重要課題を絞り、地域に即した国連のあり方を討議するのが目的とされる。
■WHOの統治機関、国際タバコ制限条約実現へ一歩前進
191メンバーから構成されるWHA(World Health Assembly) は、世界的な規模で蔓延しているタバコと関連商品を管理する条約制定へ向けて、準備を進める決議案を全面的に支持。
これは、史上初の地球規模でのタバコ規制条約となる「タバコ統制の枠組み条約」(仮訳:FCTC=Framework Convention on Tobacco Control) へとして更に形を整え、タバコの広告、プロモーション、農業の多角化、密輸、課税と扶助など多岐にわたる課題に焦点があてられる模様。
■国連食糧農業機関、使用不能な農薬余剰備蓄の危険性を警告
国連食糧農業機関は、アフリカ・近東における未使用、且つ、使用不可な農薬が数十万トン世界あまっていると推定され、その内、発展途上国には、十万トン以上といわれている。
同機関の専門家によると、現在、余剰備蓄の処理が行われているアフリカ諸国では、満杯のドラム缶が腐食し、中から農薬が漏れているとしており、人体や環境に対する悪影響は、致命的であるとしている。
■国際海洋法裁判所に7人の新任裁判官
国際海洋法裁判所 (International Tribunal for the Law of the Sea)に7人の新任判事が着任、国連海洋法条約(UN Convention on the Law of the Sea) の解釈と適用から発生する紛争解決にあたる。
今日は、普段は、あまり聞くことが少ない国際海洋法裁判所と国連海洋法条約についてまとめさせていただきます。
【国際海洋法裁判所】
国際海洋法裁判所は、国連海洋法条約およびこの条約の付属書VIによって設立され判事の任期は、9年で裁判官は21人は、ローテーションを組んで、裁判にのぞむ。
また、裁判所のなかに11人からなる海底紛争裁判部が常設されています。
国家間の紛争のみではなく、締約国と国際深海機構間、事業体、国営企業や法人契約間のものなども海底紛争裁判部が管轄権をもつとされているそうで、国家以外の主体も出訴できることに特徴があります。
【国連海洋法条約】
漁業や海底資源開発など海に関する各国の権利を定めた条約。日本は1996年に6月にこれを批准し、翌7月から発効。
これ以前は、海の国境線を海岸線から12カイリ(約22km)として領海と定め、更に魚を優先的に捕獲できるとする漁業水域を海岸線から200カイリ(370km)とする二つの基準を定めていた。
この条約により、領海の外側12カイリの範囲が密輸などの取り締まる事が出来る「接続水域」となり、加えて漁業水域の範囲は、「排他的経済水域」として資源の開発などの権利を待つ領域と定められた。
| 5月26日(水曜日) 文責:山本 |
■事務総長はG8に、経済成長の拡大による貧しい国への援助の増大を要請
事務総長はG8(先進7カ国+ロシア)サミットに向けて、今回のサミット議長国・ドイツのシュレーダー首相に書簡を送り、経済成長をめざした政策をとり、国際金融システムを安定化させる措置を講じるよう要請した。さらに最貧国の債務を削減し、開発援助を拡大するための行動を早急にとる必要性を強調した。
■マケドニアへの難民流入が停止
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報告によれば、この数日間続いていた旧ユーゴスラビアマケドニア共和国への難民の大量流入が止まり、越境地点であるBlaceには難民の姿が全くない。過去5日間で流入した難民は3万人以上、火曜日には7500人の流入があった。
ただし、最近流入してきた難民の証言によれば1万人から1万5千人が国境の向こうで越境を待っているとのことである。
■安保理、アンゴラの人道的状況の悪化に対し深い懸念を表明
安保理は議長声明を出し、アンゴラの人道状況が引き続き悪化し、国内避難民が160万人にまで増加していることに深い懸念を表明した。しかしその一方で人道援助機関の活動可能範囲が狭まっており、援助を必要とする人々の大部分に援助が極めて困難な状況になっている。
さらに先日のアンゴラ全面独立民族同盟(UNITA)によるロシア機アントノフ−26の撃墜に対し、憤りを表明した。
■安保理、東チモールの治安状況の悪化に対し深い懸念を表明
安保理議長は、事務総長による東チモールの治安状況に関する報告書を受け、深い憂慮を表明した。
また国連東チモールミッション(仮訳:the United Nations Mission in East Timor ; UNAMET)の設置が提案され、これに対して支持を表明した。
■事務総長、スウェーデン国会で演説
スウェーデン公式訪問中のアナン事務総長は国会議員たちと会談し、国会議員の仕事とは、すべての国家が民主主義と多元主義と人権と法の支配を促進するために協力し合うことの重要性を、国民に説明することであると語った。
また国会での演説では、グローバルな課題にはグローバルな解決をはかり、すべての国が正当なものとして受け入れ、実施義務を感じねばならないと述べた。
■アフリカ人の望むアフリカを−OAU会合へ事務総長メッセージ
アナン事務総長は、アフリカ統一機構(OAU)の主催する「アフリカの日」会議にメッセージを送り、アフリカおよび世界で根本的な変化が起こっている今こそ、アフリカの人々が望むアフリカを作る時が来ていると述べた。
■FAOは環境にやさしい綿生産プロジェクトの計画を発表
FAO(国連食糧農業機関)は、EUの資金による、環境にやさしい綿生産のプロジェクトの計画を発表。このプロジェクトは1200万ユーロ(1270万ドル)の規模であり、使用する農薬を半減させると同時に生産の拡大をねらう。
対象となる地域はバングラデシュ、中国、インド、パキスタン、フィリピン、ベトナムである。
■WFPはシエラレオネの安全と人道援助のアクセスの確保を訴え
WFP(世界食糧計画)はシエラレオネ政府とと反政府勢力との間の停戦合意を受けて、食糧援助を必要とする人々に対して、援助機関が安全かつアクセスが確保されるよう訴えた。
シエラレオネの首都フリータウンからの道路が封鎖され、南部の街 Bo や Kanema には4か月援助が入っていない。
5月27日付けの日本経済新聞の「経済教室」のコーナー(31面)に、佐瀬昌盛防衛大教授による、「NATOと地域紛争(上)」という小論が載っています。
これはNATO軍の行動は国連の決議が得られておらず、国連憲章にある「地域的取極」の自衛目的の武力行使でもないため、正式には国際法の正当な手続きを踏んでいないことを指摘しています。
「人道的介入」と言っても、「内政不干渉」や「民族自決」の原則と齟齬がないわけでもありません。そこで佐瀬教授はこのような新たな事態を踏まえた国連憲章の見直しが必要ではないかと提言しています。
まだ(上)ですのでこの後、どのように論が展開されるのかわかりませんが、コソボ情勢の別の一面を捉える意味でも、日本経済新聞を入手できる方は読んでみてはいかがでしょうか。
| 5月28日(金曜日) 文責:yoshi |
■「ミ大統領の起訴は和平プロセスを複雑化させる」と事務総長
コフィ・アナン事務総長は、公式訪問先のスウェーデンで記者会見に臨み、旧ユーゴ国際刑事法廷(ICTY)によるミロシェビッチ大統領の起訴は和平プロセスを複雑化させる可能性があるとコメントした。
■「コソボで食糧不足が深刻化」とWFP
国連食糧計画(WFP)は、コソボでの深刻な食糧不足が広がりを見せ、紛争に巻き込まれている人々のために早急な対処が必要であると語った。
■事務総長、カシミール紛争に対する危惧を再度強調
アナン事務総長は、カシミール地域の国境をめぐるインドとパキスタンの対立について再度危惧を強調した。
■記念総会準備委員会、社会開発に向けた行動計画を協議
来年の国連記念総会の準備委員会は、「世界社会開発サミット」(1995年にコペンハーゲンで開催)で設定された教育および医療サービスに関する国際目業について、その達成に向けた改善策など種々の提唱について協議した。
国連経済社会問題局(UNDESA)のJohn Langmore氏によると、同準備委員会は「世界社会開発サミットでの合意事項の導入」について協議し、この行動計画へ新たに14項目を追加することで仮合意に達したという。
この社会開発に関する行動目標は、2000年6月にジュネーブで開催される会議で、その導入状況が検証される予定。
準備委員会で提唱された主な内容は、(1)社会保護、(2)雇用、(3)社会的統合に向けた制度上の整備、(4)ボランティアの役割など。その他、主な調査イニシアチブには、(5)国際化が社会開発に与える影響、(6)アフリカでの導入に対する障害、(7)一般企業の責任に関するガイドラインがあった。
1995年の「世界社会開発サミット」では以下のような行動計画が設定されています。
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Updated : 2007/02/21
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